非リレー型バトルロワイアル @ ウィキ内検索 / 「終われ、全て」で検索した結果

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  • 終われ、全て
    36話 終われ、全て 放送が終了して、マリオは走っていた。 弟のルイージが死んで、もう六人しか生きていない事に怒りを感じていた。 「絶対に…ゆるさねぇ!」 目指すは希望ヶ峰学園。 そしてもう、すぐそこまで迫っていた。 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 「……」 神原駿河が死んだ。八九寺真宵が死んだ。 僕にとっては悲しい事である。 そのほかだって、もう六人しか生きてないなんて。 戦場ヶ原は生きているけど、それでもショックは隠せなかった。 「アララギ……すまん、俺がしっかりとしていれば……」 「クリスさんは悪くないですよ……」 僕も、こんな力を持ってても、役に立たなかった。 他人より回復が早いのがなんだよ。 何も、助けれてないじゃないか。 「ねえ、アンタ達」 声をかけてきたのは御坂美琴だった。 目の周りが...
  • エピローグⅠ(マリオ編)
    ... END】 終われ、全て 時系列順 エピローグⅡ(御坂美琴編) 終われ、全て 投下順 エピローグⅡ(御坂美琴編) 終われ、全て マリオ TRUE END
  • DOLバトルロワイアル2nd追跡表
    ...、そして… 036 終われ、全て 古川正人:03 004 剣に魂を乗せて 014 誰にだってトラウマはできる 028 愛する人を失った世界には(前) ニュートル:01 009 間違った約束は押し付けでしかない 津本二三也:02 002 青木兄妹の親愛的愛情 016 青木兄妹の悪夢、そして憂鬱 和歌山純太:01 014 誰にだってトラウマはできる 青木百合:05 002 青木兄妹の親愛的愛情 016 青木兄妹の悪夢、そして憂鬱 025 揺るがぬ二人の心 031 終わり、そして始まり、そして… 036 終われ、全て 039 エピローグⅢ(青木百合+?編) ウィル・レベッカ:02 013 狂いに狂った駄目な人間 032 とある悪魔の一方通行 シューマン・ロイヤル:02 016 青木兄妹の悪夢、そして憂鬱 027 言う事を聞かないとこうなります 三瀬笑子:02 007 間違っ...
  • 第二回放送(DOL2nd)
    ...絶望の種 時系列順 終われ、全て 終わる希望と絶望の種 投下順 終われ、全て 第一回放送(DOL2nd) モノクマ 終われ、全て
  • 終わり、そして始まり、そして…
    ...ぬ二人の心 青木林 終われ、全て 揺るがぬ二人の心 青木百合 終われ、全て
  • 終わる希望と絶望の種
    ...ーラン! 御坂美琴 終われ、全て 苦しい時でも、あきらめない 上条当麻 死亡 苦しい時でも、あきらめない 阿良々木暦 終われ、全て 苦しい時でも、あきらめない 大神さくら 死亡 苦しい時でも、あきらめない クリス・レッドフィールド 終われ、全て
  • エピローグⅡ(御坂美琴編)
    ...百合+?編) 終われ、全て 御坂美琴 NOMAL END
  • エピローグⅢ(青木百合+?編)
    ...) 投下順 終われ、全て 青木百合 WORST END
  • DOLバトルロワイアル2ndゲーム終了までの死亡者リスト
    ... モノクマ 036 終われ、全て 謎の光に包まれて存在消滅 クリス・レッドフィールド モノクマ 自爆? 戦場ヶ原ひたぎ ◆VxAX.uhVsM 謎の力により首を切られて死亡 ◆VxAX.uhVsM 青木林 打刀に心臓を刺され死亡 青木林 ◆VxAX.uhVsM 謎の力にて心臓に穴が開けられ死亡 《最後の言葉》 名前 最後の言葉 阿良々木暦 「っ…ふざけるな!」 クリス・レッドフィールド   モノクマ 「そうそう、君たちが殺し合いをして絶望しあってるのを見て、面白がって見てたワケ!」 戦場ヶ原ひたぎ 「だから、私はあなたを殺すことにしたわ」 ◆VxAX.uhVsM 「だから、この能力を使ったんだよ」 青木林 「くそ……悔しい、な…もう、お前と会、えない、な、んて」 《ランキング》 順位 人数 名前 被害者 生死状況 スタンス ...
  • 超高校級の希望が残した希望
    ...か 戦場ヶ原ひたぎ 終われ、全て
  • DOLバトルロワイアル2nd本編SS目次・投下順
    ...ノクマ、? 036 終われ、全て マリオ、青木林、青木百合、阿良々木暦、クリス・レッドフィールド、御坂美琴、戦場ヶ原ひたぎ、モノクマ、小河英準(◆VxAX.uhVsM) 037 エピローグⅠ(マリオ編) マリオ、キノピオ(参加者とは別の)、ピーチ姫 038 エピローグⅡ(御坂美琴編) 御坂美琴、禁書目録(インデックス) 039 エピローグⅢ(青木百合+?編) 青木百合、古川明美 040 DOL2ndを書いて反省や裏話など 幽霊化した書き手本人
  • DOLバトルロワイアル2nd本編SS目次・時系列順
    ...ャラクター 036 終われ、全て マリオ、青木林、青木百合、阿良々木暦、クリス・レッドフィールド、御坂美琴、戦場ヶ原ひたぎ、モノクマ、小河英準(◆VxAX.uhVsM) 【エピローグ】 話数 題名 登場キャラクター 037 エピローグⅠ(マリオ編) マリオ、キノピオ(参加者とは別の)、ピーチ姫 038 エピローグⅡ(御坂美琴編) 御坂美琴、禁書目録(インデックス) 039 エピローグⅢ(青木百合+?編) 青木百合、古川明美 040 DOL2ndを書いて反省や裏話など 幽霊化した書き手本人
  • 最強の騎士、その資格を問う
    ...三人の状況 マリオ 終われ、全て 放送前、三人の状況 白井黒子 死亡 放送前、三人の状況 神原駿河 死亡
  • 主人公たちの三つ巴
    e-6エリアにて。再び、血の海が広がっていた。 倒れているのは織斑一夏で、右の眼を指弾で撃ち抜かれてあっけなく死んだ。気絶していることもあり、痛みどころか死んだかも幸か不幸か分かっていないだろう。 『ジョーカー』音無結弦は、言葉を雑音のようにしか発しない。というよりも、彼の起源『献身』を開き、更に立華奏以外全てへの感情や罪悪の概念、更には自我や理性さえも失うように自ら力を使った。 代償と引き替えに、音無が手に入れたのは二つ。 まずは、愛する奏以外全てを容赦なく殺害できる殺戮機械になったこと。 そして、徐々に進化していく魔術の力。 元より人間には魔術の臨界点にある程度の線がある。荒耶やその旧友の蒼崎燈子のように生きたまま封印指定されるほどの素質が無ければ越えられないある程度の線。 どうしても越えられない線は、自分の起源を知り起源覚醒者となることで人間としての常識と引...
  • 金の廃れ、紅の哀哭
     ○ 【学生寮付近】  ○ ああ、どうしてこうなんだろうか。 どうしてこう上手くいかないのだろうか。 私、金井哲一は考える。 手には、クロスボウ。 矢は先ほど一本使ったので残りは二本だ。 そう。 私はすでに矢を一本ばかし使わせてもらった。 白神康平委員長。 彼を殺すために。 どうやら幸運、あるいは不運なようで私の命中力は中々のものだった。 いやはや、まさかここまで殺人がつまらないものだとは想定外だ。 私は殺人というものは少しばかりは楽しいものだと思っていたのだが、 どうやらその考えは撤回した方がよさそうだ。 もし、殺人が楽しいものであったなら。 私はこんなにも悩まなかったのに。 一人を、たった一人を勇気をもって殺してしまえば。 あとは野と成れ山と成れ、といった具合に狂気に走ることも可能であったのだが...
  • この世全ての悪
    D-6エリアは軍事施設だ。 当然、便利な銃器も常備されているため、最初にここを目指す者は多いだろう。 竜卒公姫(ドラキュリア)・ヒルダも最初にD-6エリアを訪れた。 しかし、彼女がD-6を訪れた理由は何だったのだろうか? 銃器?否。仲間探し?否。逃走の為?これもまた否。 ヒルダの狙いは、『様々な理由でここを訪れる者の殺害』―――殺し合う為だ。 竜卒公(ドラキュラ)・ブラドの娘。それがヒルダの正体で、例に漏れず彼女もまた吸血鬼。更に超能力を兼ね備えた『怪物』の名にふさわしい女性であった。 その能力は雷。 空の雲からの落雷に自分からの放電など、非常に汎用性の高い能力である。 が、彼女たち吸血鬼の恐ろしい部分はそこではない。 吸血鬼特有の臓器『魔臓』―――。体中に四つ存在するそれらを、『全て同時に』破壊しなければ、吸血鬼を倒すことはできない。更にヒルダは、独自に手術を行...
  • 絶望と希望のコロシアイ生活  (否)日常編
     気付けば、皆その場にいた。  その場に集うは超学生級の子ども達。  常人を超えた才能を有する、まさに日本の未来を担うにふさわしい子ども達。  その子ども達は、気付いた時にはそこにいた。  そこは始まりの場。  これより開催される【絶望】の宴の、始まりの場。 「うぷぷ~、みんな目が覚めたかなあ?」  それは馬鹿みたいに明るい声であった。  集まる人々を尻目に唐突に現れた存在。  身体の右半分が白色で左半分が黒色の、大きな熊のぬいぐるみ。  そのぬいぐるみが、動いていた。  それがさも当然のように動き、喋っている。  まず最初に人々は言葉を失い、身体を固める。  次いでざわざわとした小声が波のように広がっていく。  ぬいぐるみが喋って、動いている。  常識離れの光景に、超学生級の集団は驚きの感情と共に騒ぎ始めていた。 「おはようございます。ぼ...
  • 悲愴なる決意
    「ダルくん……こんなのって、酷いよ……」 A-3エリア、海岸沿いの砂浜にへたり込んで少女、椎名まゆりは悲しそうに顔を歪めた。 今まで、そしてこれからも仲良くやっていく筈だった大切な仲間が死んだのだ。 言ってしまえば見せしめなどという、下らない事情であっさりと生命を終わらせられた橋田至という青年の死を椎名まゆりは、心の底から悲しんでいた。 仲間たち――ラボメンの中で一番優しい、そしてある意味一番強いとも称される少女が彼女だ。 だからこそ、仲間の死を悲しまずに居られる筈がなかった。 それは彼女だけに限らず他のラボメンも同じだろう、誰もが怒りを燃やし、嘆き悲しむ。 ラボメンナンバー001の肩書きを持つ、《未来ガジェット研究所》の所長である岡部倫太郎ならばきっと、普段とは比べ物にならない程に怒り、主催者打倒を掲げるだろう。 だがまゆりとてそれは何も変わらない。...
  • 全てを守る翼/一つを守る翼
    「はぁ……バットマン、ですか」 「そうだ」  高町なのはは、正直なところ大分困惑していた。  オジマンディアスによって語られた狂気のゲーム。  絶対に止めてやろうと決意し、戦うことを誓い、行動を開始しようとした時のことだ。  暗闇が、喋った。  いや、真実を言えば暗闇の中に潜んだ男(?)が話し掛けてきたのだ。  声は直ぐ傍で聞こえたもので、何時の間にやら相当に近い距離にまで接近されていた。  高町なのはは、歴戦の魔導師である。  探索魔法を使用していた訳ではないが、当然周囲へ警戒を飛ばしていたし、常人ならば接近するよりも先にその存在に気が付けた筈だ。  だが、男はなのはの警戒網を潜り抜けて闇にいた。  闇に紛れていたのは、まるで蝙蝠の仮装をした男であった。  黒衣のマントに黒衣のスーツ、そして黒衣のマスクに包まれた黒づくめの男。  男は、初めに問い掛けた。...
  • ゲームは終わり
    「…よし、これで、ここにいる奴全員の首輪が外れた。」 「すまないな。」 5人全員の首から、首輪が外れる。 これで、禁止エリアも意味を成さない。 「でも、これからどうしましょうか?あいつらの居場所が分からないことには…」 「それだ…それが一番問題なんだ」 『心配する必要は無いぜ』 さっき外したスネークの首輪から声が聞こえる。 デイパックの中からも声が聞こえる…。 「!?」 『そう身構えるなよ。こっちは知ってるんだ…お前らが、首輪を外したのをさ』 「何だって…?」 何故だ、と言った表情で呟く一ノ瀬。 『一ノ瀬とか言ったか?盗聴の可能性に気づいたのは誉めてやる』 「お褒めに与り光栄だね」 もの凄くイヤミったらしく言う。 『だがまだまだ甘いな。俺達以外が首輪を解除した時にも、こっちに信号が送られてくるんだよ。』 ...
  • 焼魚定食
    28◇焼魚定食 「……頂こう」  優柔不断が勇気凛々の心をある程度ほぐし、  雑談をしながらよもぎ団子を食べたのとだいたい同時刻。  C-1の2階。  レストラン街の一角、「和食の店」と看板が書かれた店内で、  傍若無人はテーブルの上の焼き魚を、箸を使ってほぐしていた。  焼き魚は塩と醤油ですでに味付けされている。  箸でつつくと新鮮な脂が肉汁のようにこぼれだす。  だが決してこってりしすぎないように、丁度良く油は落とされている。  口に運んで噛むと、きっと美味であろう。  テーブルの上には他にも、  しゃもじで綺麗に盛られた銀シャリのどんぶり、簡単な味噌汁、白菜の漬物がそれぞれ並んでいた。  まさに店で出るようなメニューだ。  傍若無人はそれを、他に誰もいない店内で人目を気にせず食していく。 「やはり、丁度いい味だ」  時折コップに注...
  • 大人はつらいよ
    第1話 大人はつらいよ 「クソッ…なんてこった…何で俺がこんな目に…!」 土砂で汚れた作業服を着た中年…黒沢は送り飛ばされた無人のデパートで一人嘆いていた。 思えばこの40年余、彼の人生にはロクな事が無かった。 特にここ数ヶ月、彼の周りではあまりにも多くの事件が起きすぎた。 赤ん坊の誘拐犯と間違われ、不良に半殺しにされ、今度はその不良と決闘になり、さらにはそのリーダーの仲根との決闘。 かと思えば今度は不登校の中学生の問題に巻きこまれ、和解した仲根からは見習いプロレスラー共との揉め事に巻き込まれ、 職場の小野からは「親分」と訳の分からぬまま尊敬され、挙句の果てには地域一帯の不良共から獲物として狙われ… それでもこれらの事件は、全て日常の延長線上にあった。だが…今の状況はあまりにも異常すぎる。 気がついたら鬼に誘拐され、殺し合いを強要させられるなど、考えたこ...
  • 失われた世界
    72話 失われた世界 修学旅行はあっと言う間に終わった。 楽しい時間って本当に早く過ぎ去ってしまうんだよね。 でも、本当に楽しかった。高校最後の想い出には相応しい。 …修学旅行。 そう、私やクラスメイトのみんなは無事に修学旅行を終えた。 あの――クラスメイトを巻き込んだ殺し合いは起きなかった。 あの――香取亮太の起こした殺し合いから生き残った私は、 緊急脱出装置と言う謎の機械で、元の自分の世界に帰る事が出来た。 でも、ここはどうやら……クラスメイト同士の殺し合いが起こらない、 言わば、「平行世界」の私の世界、らしい。 つまり、あのクラスメイト同士の殺し合い(ややこしい)が起きる要因が、 こっちの世界では起こらなかった、って言えばいいのかな。 当然、クラスメイトは全員生きている。 ノーチラスや森屋君、銀鏖院さん、フラウさん...
  • 呆気ない最後に唐突な登場
    ピンポンパンポーン 「えー。貴様たちには悪いが1時間が経ったので、 禁止ワードを含むエリアの立ち入りとカオスゲート自由使用を禁止する。 とはいっても禁止エリアにわざと立ち入り自殺することは可能だ。お勧めはしないがな。 では今マク・アヌにいる者と禁止ワードを…長いからこれからは禁止エリアと呼ばせてもらうが、 その禁止エリアにいる者の首輪を爆発させてもらおうか。3・2・1…以上で放送を終わらせていただこう」 ブツン ザーザーザー  ◇ ほぼ同時刻。 場所は萌え立つ 渦越しの 碧野 南師猩がまだここにいた。 彼は人類最強と選ばれし者を恐れ、カオスゲートまで間に合わなかったのだった。 「チィ!ヘクトパスカルがぁあああああああああああああああああああああああああああ!!!」 バァアアアアアアアン! 大層な爆発音の下、彼の首...
  • 終わりの始まり
    銃声が連続する。サブマシンガンでリルルが掃射して、上条が打ち消す。 快進撃につながったが、一番の理由はユーに力が戻ったことだ。駆動鎧を停止させ、回復すらやってのける。 「………インキュベーター!勝手な真似を…ッ!あれでは対幻想殺しが意味を成さない」 パァァアアアアアンンンン!と扉が破られ、ヒーローたちが乱入する。 リルルによる掃射が行われるが、フィアンマの背中から生えたもう一つの腕が防ぐ。 「…てめえだけは生かしておけねえな、フィアンマァァあああああああああ!!」 「まあ焦るなよ。俺様の目的は大天使のコントローラー作りだ。成果を見せてやるよ」 「さあ、出撃だぜ、『神の力』」 突如出現する蒼い人型の怪物。背の巨翼が上条たちに振りかかるが、右手で何とか防ぐ。 「ほう。レベルが増しているらしいな」 「……悪いが。球磨川(...
  • 闇へと消ゆ
    「ーーーーー全部、失っちまったな……」 松雪集は、夜空を見上げて呟いた。 夜空、というのにはもう明るすぎるかもしれない。黎明の時間帯になっている。 仲間たちはもう二人だけ。あの"リーダー"が生き残っているかさえ疑わしい。 自分の右手から、令呪と呼ばれる刻印が消えていた。それが、自分のサーヴァント、セイバーの死亡を意味しているのは明白だった。当然だ。あの怪物の黒い翼に滅茶苦茶に潰されたのだから、いくら英霊とはいえ耐え抜くのは不可能だろう。 すべてを失い、残ったのは血塗れの刀のみ。 何を迷うというのか。もう後戻りなどはできないのだ。三人を殺めたその罪は決して赦されない。待ち受けるのは死か生か。集の運命は一つしかないのだ。 ーーーそう、例え目の前に体中から闇を放ち続ける少女が居たとしても。 彼には『殺す』しか道はないのだ。 「………ハァッ、...
  • Mad sandwich
    ――その日、翁蛾健治は地獄というものが何なのか知った。 にこやかに声をかけてくれる隣人も。 気難しい近所のおじさんも。 よく遊んでいたクラスメイトも。 全て、全て奪われた。 もう彼らは、人間ではなくなっていた。 人を襲い、襲われた人は襲ったものと同じようになってしまう。 そこに一片の理性もない。 一片の知性もない。 あるのはただ、食欲という本能のみ。 ただ、逃げた。 ただただ、どこにあるのか分からない安住の地を求め、逃げ出した。 迫りくるそいつらを撃ちながら、逃げた。 逃げて、逃げて、逃げ続けて 学校へと逃げ込んだ瞬間に気が緩んだのか一気に疲労が襲ってきた―― いや、あれは疲労とかではない。 まるで催眠術にかかったかのように、目の前が一気に真っ暗になった。 悪夢は、終わらなかった。 健治は、ただただあて...
  • 例え全て失っても
    42話 例え全て失っても 同行者二人の凄惨な死を乗り越え、新八とフラウの二人は市役所へとやってきた。 (銀さんに会いたい、神楽ちゃんにも……どこにいるんだ二人共) 自分が慕う銀髪の天然パーマ侍と、家族も同然の大食い毒舌チャイナ娘の事を思い浮かべる新八。 市役所の入口を潜ると、そこには想像を絶する光景が広がっていた。 「!?」 「な、何、これ……」 ロビーは、死屍累々と言う言葉が正にぴったりな、地獄絵図と化していた。 見えるだけで、十人以上の死体が転がっている。 床は血だらけで迂闊に歩けば滑って転んでしまう、そのぐらい血が溢れている。 死臭が凄まじく新八とフラウの二人は鼻を覆った。 「…新八? 新八アルか?」 「!」 背後から、新八にとって聞き覚えのある声が聞こえ、新八は振り向いた。 「…! 神楽ちゃん!」 ...
  • TURNING POINT
    妹であるユーリに掛けられたパンドラの呪いを解くため、ユーリや仲間達と共に旅を続けていたクロード。 その旅もようやく終わりが見えていた。 親友であるディミトリが全ての元凶であるシェリーと契約を結ぶ運命を変えれば、 パンドラの呪いによる影響でユーリの首に現れた死蝶の呪印を解くことができる。 過去のクロードとディミトリが貴族に磔にされている光景が映し出されている鏡を壊せば、運命を変えられる。 世界が冥界と呼ばれることも無くなり、平和な世界が戻ってくる。 だが、クロード達が鏡を破壊しようとした時、鏡がクロード達を吸いこみ、過去の世界へと連れて来られてしまった。 そのため、契約を結ぼうとする過去のシェリーを直接倒し、運命を変えることにした。 そして今、クロード達はシェリーと対峙している。 「シェリー、アンタの野望、止めに来たよ」 仲間の一人であり、長年シェリーを追い続...
  • 愛に全てを
    第三十二話≪愛に全てを≫ 酒場で飲んだくれオヤジの川田さんを何とか振り切った後、俺は軍事施設跡を訪れていた。 雑草に埋もれた煉瓦の瓦礫だらけで、何が何の建物だったのかほとんど分からない。 錆に覆われた機銃や煉瓦の壁に微かに書かれている「護国忠君一矢ノ光」「投降服従死ヨリ恥ズベシ」 といった軍用標語から、ここが本当に軍事施設だった事が分かる。 「ん……」 どこからか血の臭いが漂ってくる。 血の臭いを辿っていくと、そこにはOL風の兎獣人の女性の死体があった。 仰向けに大の字になるように倒れて死んでいる。 腹部には大きな穴が空き、地面には血溜まりが広がり肉片のような物も確認出来る。 一体どんな攻撃を受けたと言うのだろうか。 女性のすぐ傍には槍のような物と水と食糧が抜かれたデイパックが置かれていた。 どうやら女性を殺害した者の仕業のようだ。 「……...
  • GANTZ-KATO-
    20 GANTZ-KATO- 彼女は、弱かった。 リトルバスターズという集団に所属していた彼女は、『誰かが支えないと崩れる』程に弱かった。 だから、彼女は壊れてしまった。 だから、彼の兄は壊れてしまった。 だから、日常は壊れてしまった。 すべてはまやかしである。 この世界も、この結末も、全て、全て、全て。 だが、それだからこそ――――彼女は壊れてしまったのだ。 「――――理樹」 一人の少年の名前が呟かれる。 直枝理樹――――彼女が唯一といっていい、心を許している存在。 彼と彼氏彼女の関係となった。 まやかしだ。 彼と逃避行もした。 だが、それもまやかしだ。 最後に捕まって、離れ離れになってしまった。 それも、まやかしだ。 彼女は――――――――心が壊れてしまった。 それだけは、まやかしではない。 ...
  • 闇に消ゆ
    「ーーーーー全部、失っちまったな……」 松雪集は、夜空を見上げて呟いた。 夜空、というのにはもう明るすぎるかもしれない。黎明の時間帯になっている。 仲間たちはもう二人だけ。あの"リーダー"が生き残っているかさえ疑わしい。 自分の右手から、令呪と呼ばれる刻印が消えていた。それが、自分のサーヴァント、セイバーの死亡を意味しているのは明白だった。当然だ。あの怪物の黒い翼に滅茶苦茶に潰されたのだから、いくら英霊とはいえ耐え抜くのは不可能だろう。 すべてを失い、残ったのは血塗れの刀のみ。 何を迷うというのか。もう後戻りなどはできないのだ。三人を殺めたその罪は決して赦されない。待ち受けるのは死か生か。集の運命は一つしかないのだ。 ーーーそう、例え目の前に体中から闇を放ち続ける少女が居たとしても。 彼には『殺す』しか道はないのだ。 「………ハァッ、...
  • 全てを飲み込む闇
    (う……うーん………) 暗闇の中で、光熱斗は目を覚ました。 (ここは……いったい……たしか、おれは……ロック、フォルテと一緒に電脳獣と戦って、そして……) ロックマンが以前ドリームウイルスとの戦いと同じように熱斗が爆発に巻き込まれないよう、フルシンクロを解除して電脳獣に捨て身の攻撃をしたことを思い出し、 「そうだ! ロックは!?」 そう言おうとしたが、熱斗の口から言葉が出ることはなかった。 (声が出ない……? いや、体が動かない! く……一体、誰がこんなことを……) 暗闇に目が慣れてくると、どうやらここはどこかの体育館らしい。普通の体育館と特に違いは見当たらず、 変わっている所と言えば舞台の幕が下ろされていることぐらいだろうか。 また、熱斗は椅子に座らせられている状態であることがわかった。 (それも、おれだけじゃない……他...
  • 新・需要無しロワのルール・マップ
    【ルール】 最後の1人になるまで殺しあう。最後まで生き残れた者は、元の生活に戻る権利と願いを叶える権利を与える。 制限時間は無いが、死者の出ない状況が6時間続くと、「戦意なし」と見なし全員の首輪を爆破する。 全参加者が死亡する、または1人だけが生き残るとゲーム終了となる。 ただし、全参加者が全滅した際は、「優勝者なし」となりゲームオーバーとなる。 【支給品について】 携帯電話、メモ帳と筆記用具、懐中電灯、ランダム支給品(1~3個)の入ったデイパックが配られる。 武器になりそうな物は全て没収される。ただし、武器になり得ない物はスルーされる。 【携帯電話の機能】 形状はスマホみたいな形。何があっても絶対に壊れない。バッテリーは1週間経っても切れない。 ルール確認・マップ確認・時間確認・名簿確認の他に、会場内のみだが通話も可能。 ただし、番号は一切登録されていな...
  • 終わりの始まり/始まりの終わり
     それは、戦いに勝利した者の物語であった。  彼はあるべき未来とは少し違った道を行き、戦いに勝利し、そして知ってしまった。  絶対的な力を更なる高みへと到達させ、彼は知る。  次元を超えた先にある数多の世界。  天に散らばる星々よりも多数の、人間が織り成し支配する世界。  彼は戦った。彼は殺した。彼は救った。  悪である存在と戦い、殺しつくし、世界を救ってきた。  世界は、次元の先にある世界は意識が遠くなるほどに大量で、それでも彼は戦い続けた。  そんな彼を待っていたのは更なる深淵。  次元世界という終焉のない迷宮の果ての悲劇。  彼は知ってしまった。  世界の隣にある、極めて近く限り無く遠い世界の存在を。  彼は知ってしまった。  もしかしたら自分にも在ったかもしれない、敗北の世界を。  敗北の先にあったのは信じられない光景であった。  ただ敗北しただけなら...
  • 胡蝶ノ夢
    あ、私、死ぬんだ。薄れ逝く意識の中、原村和はやっと気づいた。 「おい、しっかりしろ!死ぬんじゃねぇよ、こんな所で!」 視界がはっきりとしてきた。目の前には、黒髪の少年―――上条当麻がいた。 「わ……た、し、撃たれたんですよ…ね…。」 上条が首を縦に振る。和は、それを見て薄い微笑みを浮かべる。 「私は…原村、和っていいます…。あ、なたは………?」 「上条だ。上条当麻。」 上条当麻。聞いたこともない名前だったが、和を救おうとしてくれた少年。 「私、麻雀部なんです。今年は、大好きな人と、全国に行けて。とても、楽しかったんです」 普通なら、喋るなというところだが、上条は悟っていた。この少女は、もう助からないのだと。楽しかった日々には、もう二度と戻れないのだと。せめて、最期を看取ってやる。それが、上条の役目だと...
  • それじゃあな
    46話 それじゃあな 学校の屋上…そこは人により解釈が違うだろう。 少なくとも、今この時には悪い印象しかない。 そう、全ての男である黒幕◆VxAX.uhVsMがいるからだ。 「よう…YR氏」 「Vx氏、なんでこんなことを……」 「ん?殺し合いの事?暇つぶしに決まってんじゃん」 「ひ、暇つぶし……?」 「そそー、暇つぶし、ひつまぶしじゃあねーぞ」 そんなつまらないギャグを言う。 しかし、それで笑えるのは一人だけだ。 「ふざけないでくださいよ…」 「え?何を?」 「貴方は暇つぶしのためにこんなことをしたんですか!? ym氏だって6L氏だって9Q氏だってxz氏だってWYG氏だって…8n氏だって、皆あんな風に楽しく話していたじゃないですか!?」 「残念だねぇ…考え方が甘い…本当に残念だよ」 「何が残念なん...
  • 廻れ、廻れ
    第六話≪廻れ、廻れ≫ 「ごめんなさい! ごめんなさい! 許し……」 ガスッ!! 「ぎゃああああああ!!!」 ゴスッ!! 「あ゛っ」 グシャッ!! 「ぁ……」 ゴキィッ!! 「……」 エリアE-3の貯水池の畔で、息を荒げ肩を上下させているホオジロザメ種の鮫獣人がいた。 鮫獣人――堀越辰夫(ほりこし・たつお)の右手には、おびただしい量の血痕と、 毛髪や肉片がこびり付いた大きな石が握られ、彼の衣服にもかなりの量の返り血が付着していた。 そして彼の足元には、頭部を何度も殴打され、 目を背けたくなるような状態の人間の女性の死体が横たわっていた。 状況証拠からして、下手人は間違い無く彼である。事実、そうだった。 「この女……! 俺を、殺そうとするからだ……!」 辰夫は吐き捨てるように言った。 ...
  • 無情なる風
    万物は流転し続け、その形状を変えていく。 この世には、ずっと同じであり続けるものなど、ただの一つとして存在しない。 何かしらこの世のものは、変化し続ける。 ただ、その変わり行くスピードが、モノによって違うだけの事。 雨垂れが石を穿つように、時間をかけてゆっくりと変わるものもあれば、一陣の突風で儚く崩れてしまう砂山のように、一瞬で変わるものもある。 緑川聖奈の日常は、その後者だった。 ありふれた、永遠に続くものだと信じて疑わなかった日常という存在。 それがある日突然どうあがいても手の届かないはるか遠くまで飛んで行ってしまった。 ――燃え盛る炎は街を薙ぎ払い、道行く人は理性を失ったゾンビとなり人を襲う。 立ち向かっていった者は死に、立ち向かえずに逃げたものも死んだ。 聖奈が生き延びる事が出来たのは、ほんのわずかだけ人より幸運だっただけにすぎない。 死んでいった人たち...
  • もう何も怖くない……そう考えてた時期が私にもありました
    「ん、ナミすわぁ~~~~~~~~~ん!! ロビンちゅわ~~~~~~~~~~ん!!」  探し人たる二人の女性の名前を叫びながら、男は夜の街を激走していた。  鮮やかな金髪に覆い隠された左目に、蚊取り線香の如く螺旋を描いた右方の眉が特徴的な男。  男は名をサンジといった。  麦わら海賊団のコックにして、七千七百万ベリーの賞金をその首に賭けられし男。  黒足の異名を関する、超大型ルーキーを船長とする海賊団の一員であった。  サンジは今現在全力で暗闇の市街地を疾走していた。 (ああ、可哀相なナミさんとロビンちゃん……今頃何処かでふるえているに違いない……)  探し人は二人の女性。航海士のナミと、考古学者のニコ・ロビン。  それ以外の仲間などどうでも良い。  あれだけの冒険を潜り抜けてきた野郎共がそう簡単に死ぬ訳がないし、何より野郎を助けて何...
  • 終わってみれば案外と
    000 緊急事態と言うほど、今の僕は緊急事態では無かった。 あの懐かしき男―――ゲオルグ・ワイスマンと言ったか。 あいつの言葉を借りるとしてこの実験『バトルロワイアル』は僕にとって二回目であったから。 とは言ったものの僕は見事最後の一人にまで生き残り、栄冠を手にしたと聞かれたら勿論のこと答えはノーと答える他ない。 僕は、勝手に堕ちて行っただけだ。 一人で勝手に絶望しただけであって、僕は何もしていない。 クライマックスまで生き残っていた訳じゃないし、生還するに貢献した訳でもないし。 愚痴になっているかもしれないけれどこれは本当の話で、最後は一人悲しく自殺したって話である。 そこに感動的な理由がある訳でも無し。 そこに同情的な理由がある訳でも無し。 強いて言うならば、恋人が死んだと思いこんで起こした精神崩壊にも満たない精神汚染が僕を動かした。 人間強度が下がると...
  • 蘇る翼
     かさかさ――という足音が、森の闇から歩み寄る。  新緑と茶色い幹をくぐって、平野へと姿を現したのは、森の獣ではなく人の少女だ。  宵に映える紅髪は、さながら獅子のたてがみのように、風を受け堂々とたなびいていた。 「……どうしたもんかね」  いまいち緊張感に欠ける声で、少女がため息と共に呟く。  きらびやかなステージ衣装と相まって、この実験場に放り出されたにしては、あまりにもアンバランスな様子を示していた。  少女の名は、天羽奏。  当時人気絶頂を極めていた、アイドルデュオ・ツヴァイウィングの片割れである。  そして本来ならば彼女は、既にこの世にはいるはずのない存在でもあった。  享年17歳――彼女は今から2年前に、命を落としていたはずだったのである。 (あたしは確かに、さっき死んだはずだったんだけどな……)  ぎゅ、と己が身を右腕で抱く。  風鳴翼の感触は、辛うじ...
  • 殺し合い
    47◇殺し合い  そして、殺し合いの時間。 ◆◆◆◆  まばたきを一つして、目を開くとそこは廊下だった。  コンクリートの床は灰色で、中央に白のライン。  壁は上下に黒のラインが入った白壁で、等間隔に四角窓が空いている。  窓の外は雑木で遮られ、明かりは天井からの蛍光灯。それも等間隔。  少年が抱いた第二印象は、やはりここからか、というものだった。  蛍光灯によって照らされた廊下の奥には、洋風の大きな木扉がある。  大きな部屋があの奥にある。ここは最初に集められた講義室のような場所に続く廊下だ。 「ええっと……これは、夢から醒めたって、ことなのかな?」 「いえ、まだ夢の中ですよ」  とぼけた声を出すと、後方から声がした。  振り向くと、長く続く廊下の少し離れた場所に、一人の男が立っていた。  少年は水色のシャツを着たその男の姿を見...
  • DOLバトルロワイアル2nd第二回放送終了までの死亡者リスト
    《死亡者リスト》 時間帯 被害者 加害者 死亡話 死亡状況 黎明 ヨッシー 一方通行 024 英雄<ヒーロー>戦記 血液逆流にて死亡 白井黒子 なし 026 最強の騎士、その資格を問う 城が崩壊して潰され圧死 神原駿河 なし 026 最強の騎士、その資格を問う 城が崩壊して潰され圧死 シューマン・ロイヤル 首輪 027 言う事を聞かないとこうなります 首輪爆発にて死亡 魂魄妖夢 古川正人 028 愛する人を失った世界には(前) ブロードソードにて斬殺 三瀬笑子 青鬼 青鬼に潰され圧死 古川正人 028 愛する人を失った世界には(後) 青鬼に潰され圧死 セレスティア・ルーデンベルク キノピオ 029 精神崩壊ゲーム H&KG36により射殺 キノピオ 大和田紋土 頭蓋骨を粉砕されて死亡 大和田紋土 キノピオ H&KG36にて失血死 早朝 流野里子 一方通行 03...
  • 想いが全てを変えていくよ
    この広い空の下には、幾千、幾万のひとたちがいて、 色んなひとが、願いや想いを抱いて暮していて、 その想いは、時に触れ合って、ぶつかり合って、 けれど、その内の幾つかは、きっと繋がってゆける―― これから始まるのは、そんな出会いと触れ合いのお話 ☆  ☆   ☆ 「魔法って……もしかして、さくらちゃんも『魔法少女』だったりするの?」 「そうですよ。まだ魔法を習い始めて1年ちょっとしかたってませんけど」 「そんなに!? 私なんか、ついこの間契約したばかりだよ。 そっかぁ~、じゃあさくらちゃんの方が先輩なんだ~」 「ほえぇぇ! 私の方がずっと年下なのに、後輩とか言えません!」 さやかが茶化すように言うと、さくらは真に受けてわたわたと手を振る。 その仕草は撫で撫でしてあげたくなる可愛さだ。 いや、本当に『可愛...
  • きっと、終わりは始まりの時。
    c-6エリア、ネットカフェにて。橋田はキーボードを打つ作業に追われながら、怒りを覚えていた。放送にて、ラボメンの一人である椎名まゆりの死が告げられたのだ。 許せなかった。その肉体を八つ裂きにして、火にくべてやりたくなる。 「(……落ち着け。冷静さを欠いたらハッカーは負けだお)」 そして、橋田は続ける。 だが、彼はまだ知らない。最悪の科学者と最高の親友が奇しく同じタイミングでこの場所に向かっていることを。彼は知らない。数分後ここに広がる光景を。 ◆ 「………ダル?」 橋田至は、ついに成し遂げた。 常に首輪を起爆されるリスクと戦いながらも荒耶のセキュリティをわずかに、少しずつ切り崩していき、ようやく首輪の解除コードを入手した。 それと同時に、彼の最大の親友の声がした。 「オカリィィィン!!イッツアグゥゥゥッドタイミィィィングだお!」 「...
  • 得たかったモノは―――?
    この世の総ての悪(アンリ・マユ)。 長きに渡った魔術師たちの戦争の果てに求められた万能の願望器『聖杯』――――その中身、全てを呪い叶える呪詛の権化。 結局、それを初めて知ったのは四度目の戦争。 心を殺した、正義を求め奔走した一人の悲しき暗殺者が掴んだ勝利。 彼は知った。 自らの求めたモノが、世界最悪の害悪だったのだと。 宿敵を討ち果たし、『彼』―――――衛宮切嗣は、聖杯を破壊した。 結果、戦争の舞台は黒き灼熱の泥に呑まれ、多くの命が散った。 一つの物語が終わった時に、『宿敵』は何を思うか。 『宿敵』―――言峰綺礼は、金色の英雄王と共に、再び『この世全ての悪』を求める。 更に。魔術師たちは新たなる戦争に招かれるのだ。 『バトルロワイアル』―――殺し合いの果てに、願望器を夢見て。 神父・言峰綺礼は再び、久遠の果てを願う。 ...
  • 涙が滲むほどに真っ直ぐ
    「殺し合い……か」 銀色の髪に剣道の胴着。端正な顔立ちの青年、宮沢謙吾は一人呟いた。 彼の居た世界は、閉ざされた虚構の世界。『理樹』と『鈴』の二人の心を強くして、あの事故から生還させるために作られた世界。 結果、彼は虚構を繰り返すことを望み、『リーダー』の前に敗れた。 その矢先にこの事態。しかも名簿には理樹と神北の名前まである。泣きっ面に蜂とはまさにこういうことを表すのだろうな、と場違いにも考えてしまう。 「おーーーい!そこの兄ちゃん、ちょっとあたしと遊ばない?」 「生憎俺は貞操の緩い女は好まなくてな」 誘ってくるのは初対面の少女。謙吾と同い年か少し下かもしれない。 女は、松嶋茜と名乗った。 「宮沢くんはどうするの?その『ナオエリキ』って子を探す?」 「いや、あいつなら大丈夫だ。俺は仲間を集めてあの男共を打倒するさ」 「そう来なくちゃね、そうと...
  • 飛んで火に入る夏の虫
     フェイト・T・ハラオウンは月明かりの落ちた薄暗い道を進んでいた。  薄ぼんやりと見える周囲から、現在地が住宅街だという事が分かる。  無人の民家がつらつらと並ぶその姿は、言いようのない圧迫感をフェイトに与えていた。  生活感や人の気配のない民家が、ここまで異様なものに見える事をフェイトは初めて知った。  空には満月があり、月光を住宅街へ降り注がせている。  淡い月光だけでは何とも頼りないが、それでも視界は確保できた。  出来る限り気配を殺して、それでいて迅速に、フェイトは住宅街を進む。  管理局執務官して、機動六課の一員として、人々を救う為に深夜の行軍を続けていた。 (さっきの放送をした男の人はD-8にいるって言ってたけど……)  フェイトはつい数分前にある放送を聞いていた。  『ヴァッシュ・ザ・スタンピード』という男が執り行ったらしき...
  • ラフ・メーカー
    「おい、オッサン。いつまでここにいるつもりだよ」  佐倉杏子は頭の後ろで手を組みながら、もはや何度目かも分からない呆れたような言葉を吐いた。  一本の木に体重を預け、ズボンが汚れる事も気にせず、地べたへと座り込む。  手持ちの菓子も殆どを食い尽くしてしまった現状、杏子にやれることはなくなっていた。  ただひたすらに待つだけだ。  木々を挟んで向こう側にて立ち尽くすおっさん。  股間にぶら下がるナニを隠そうともせず、ただジッと立ち尽くす中年全裸の変態おっさん。  そのおっさんが動き出すのを、杏子は待っていた。 「もう良いだろ。見てて何が変わるって訳でもないって」  言葉は虚しく宙に消えるだけであった。  おっさんは返事すら返さず、黙りこくって、とある一点を見詰めていた。  地面に横たわる、何故だか何処か嬉しげに微笑んでいるように見える、物言わぬ死体。 ...
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