非リレー型バトルロワイアル @ ウィキ内検索 / 「陽が昇る」で検索した結果

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  • 陽が昇る
    第四十三話≪陽が昇る≫ 酒場のカウンター席に腰掛けながら、 シェパード種犬獣人の婦警・一色利香は、コップに入れたウーロン茶を口に注ぐ。 決して焼酎のウーロン茶割りなどでは無い。 喉が渇いたのだが基本支給品の水では少し味気無いため、 調理場の冷蔵庫の中に入っていたウーロン茶を飲んでいたのだ。 店主の許可など無いため窃盗に当たるかもしれないと、少し気が引けたが。 利香の隣では眼鏡を掛けたフリーカメラマン・富松憲秀が、見つけた週刊誌を読んでいる。 奥にある和室では、泥酔食道オヤジ・川田喜雄が未だに眠りこけていた。 随分イビキの音量は収まったようだが、起きる気配は無かった。 この酒場内に身を潜めてから、酒場内を探索したが、 武器になりそうな物は調理場にあった万能包丁ぐらいで、 役に立ちそうな物は見当たらなかった。 もっとも、酒場と民家が一体化したような建物にサ...
  • 俺オリロワ追跡表・女性参加者その1
    ...い保護作戦 043 陽が昇る 055 惨劇の引き金はとても軽く ≪伊藤文子≫ 登場話数:5話 死亡 023 それは微妙な出会いなの 041 男なら当然? 049 竜の少年×兎の女性 063 灯台下……うん、まあそう言う事だ。 066 鮮血の結末 ≪稲垣葉月≫ 登場話数:2話 死亡 025 進む先に待つものは 038 山頂殺戮劇場 ≪入間あやな≫ 登場話数:1話 死亡 009 戦場に咲く赤い華 ≪上田聖子≫ 登場話数:1話 死亡 006 廻れ、廻れ ≪大木弓那≫ 登場話数:4話 死亡 021 うさたんクラッシュ 019 愛に全てを 040 嗚呼、この想いは溢れて 057 二人が望む永遠 ≪大崎俊代≫ 登場話数:1話 死亡 021 うさたんクラッシュ ≪桂川八重≫ 登場話数:4話 死亡 001 絶望青年と...
  • 俺オリロワ追跡表・男性参加者その2
    ...車でGO! 043 陽が昇る 055 惨劇の引き金はとても軽く 060 血、死体、酒場にて 064 ARENA~行軍~ 068 日没、そして闇が訪れる 073 すくえぬもの ≪須牙襲禅≫ 登場話数:6話 死亡 018 BAD POLICE 029 魔手接近 035 狂女は狼に屠られる、そして女狐は休息する 046 悪狼はじっくりと牙を研ぐ 052 Deadly Silence 067 掃射強襲 ≪高野雅行≫ 登場話数:5話 死亡 005 狂笑 016 悪魔の判決 042 幕間‐殺人狂‐ 056 紅(あか) 068 何もかも、何もかも ≪高原正封≫ 登場話数:6話 死亡 009 戦場に咲く赤い華 034 俺を☆守って 039 錯綜する犠牲者 054 RUN!RUN!RUN! 064 ARENA~行軍~ 068 何もかも、何もかも ≪筑紫晴景≫ ...
  • 俺オリロワ追跡表・男性参加者その1
    ...い保護作戦 043 陽が昇る 055 惨劇の引き金はとても軽く ≪川辺利也≫ 登場話数:1話 死亡 002 良い人ほど報われない法則 ≪北原大和≫ 登場話数:6話 死亡 012 BATTLE OF MERRY GO ROUND 027 ”Old Army”~老兵は死なず~ 039 錯綜する犠牲者 048 決意、新たに 059 人を見た目で判断するなとは言うけど 067 掃射強襲 ≪喜連川為郎≫ 登場話数:1話 死亡 016 悪魔の判決 ≪黒牙≫ 登場話数:4話 死亡 008 狼の使い魔と食堂のおっちゃん 032 愛に全てを 040 嗚呼、この想いは溢れて 057 二人が望む永遠
  • 幕間‐殺人狂‐
    ...む Next 043陽が昇る Back 041男なら当然? 投下順で読む Next 043陽が昇る Back 016悪魔の判決 高野雅行 Next [[]]
  • 惨劇の引き金はとても軽く
    ...) Back 043陽が昇る 一色利香 死亡 Back 043陽が昇る 富松憲秀 死亡 Back 043陽が昇る 川田喜雄 死亡 Back 043陽が昇る 四宮勝憲 Next 060血、死体、酒場にて Back 043陽が昇る 金ヶ崎陵華 Next 060血、死体、酒場にて
  • 桂川八重の異変
    ... Back 043陽が昇る 時系列順で読む Next 045BROOKHAVEN HOSPITAL Back 043陽が昇る 投下順で読む Next 045BROOKHAVEN HOSPITAL Back 019何この火力差ふざけてるの? 桂川八重 Next [[]]
  • 俺オリロワ追跡表・女性参加者その2
    ...車でGO! 043 陽が昇る 058 騎士を演じた男 063 灯台下……うん、まあそう言う事だ。 066 鮮血の結末 068 日没、そして闇が訪れる 072 滅路 074 GAME SET 075 収束する世界 ≪朱雀麗雅≫ 登場話数:6話 死亡 009 戦場に咲く赤い華 034 俺を☆守って 039 錯綜する犠牲者 054 RUN!RUN!RUN! 064 ARENA~行軍~ 068 何もかも、何もかも ≪瀬山はるか≫ 登場話数:2話 死亡 013 恐ろしい程ルナティック 035 狂女は狼に屠られる、そして女狐は休息する
  • 酔っ払い保護作戦
    ...香 Next 043陽が昇る GAME START 富松憲秀 Next 043陽が昇る Back 008狼の使い魔と食堂のおっちゃん 川田喜雄 Next 043陽が昇る
  • 高級車でGO!
    ...憲 Next 043陽が昇る Back 011お嬢様は崖っぷち 金ヶ崎陵華 Next 043陽が昇る Back 031孤影 新藤真紀 Next 043陽が昇る
  • 第一回放送までの本編SS
    ... 高野雅行 043 陽が昇る 一色利香、富松憲秀、川田喜雄、四宮勝憲、金ヶ崎陵華、新藤真紀 044 桂川八重の異変 桂川八重 045 BROOKHAVEN HOSPITAL 松宮深澄、島川奈織 046 悪狼はじっくりと牙を研ぐ 須牙襲禅 【放送時刻・正午12時】 047 俺オリロワ第一回放送 主催者(詳細不明)
  • 俺オリロワ投下順本編SS:0~50
    ... 高野雅行 043 陽が昇る 一色利香、富松憲秀、川田喜雄、四宮勝憲、金ヶ崎陵華、新藤真紀 044 桂川八重の異変 桂川八重 045 BROOKHAVEN HOSPITAL 松宮深澄、島川奈織 046 悪狼はじっくりと牙を研ぐ 須牙襲禅 047 俺オリロワ第一回放送 主催者(詳細不明) 048 決意、新たに 大崎年光、北原大和、山本良勝 049 竜の少年×兎の女性 本庄忠朝、伊藤文子 050 悲しみの向こうへと 藤堂リフィア
  • 二次に本質あり
    ...分かる。 だから陽が昇るまでは、地下鉄沿線の地上を捜索して、夜明け前に地下鉄にもぐった方が、効率的だろうね。 その方が見晴らしが聞くから、誰かから情報を得られる確率が上がる」 「へー、便利なんだねぇ……あ、でもちょっと待って」 吸血鬼の話に大きな瞳をきらきらさせていたこなた。 しかし途中で言葉を切り、何かを思いついたように唇に指先をあてる。 「逆に言うとさ、陽がのぼっても上弦さんが地下鉄に来なければ――事情があったのでも何でも、地下鉄に着かなかったら、上弦さんはその日中は動けないってことだよね」 「うん、そうなるね。ただ、上弦を妨害できる参加者がいるとは、正直思えないけど」 「んで、逆にレレナさんたちが夜があけても地下鉄に来なかったら――月島さんとしてはヤバいんだよね」 「そうなるね。レレナくんは半吸血鬼だから陽射しには強いけど――それ...
  • 我輩はネコである
    19話 我輩はネコである こんばんは、いい夜だな。 都会じゃ人工の光ばかりがでしゃばって、月も、星ですら見えやしない。 だがここなら星がとてもよく見える。三日月もな。 ああ。ここはいい場所だ。 ――ここが殺し合いの舞台じゃなけりゃあな。 俺の名は阪本。まあこの名前は俺の知り合いが付けた名前だがな。 それにしても――こんな事になるとはな。 ったく、ふざけたイベントだぜ…… 【D-3/森/一日目/深夜】 【阪本さん@日常】 [状態] 健康 [装備] 無し [道具] 基本支給品、不明支給品1~3 [思考] 基本:殺し合いなんてし「ちょっと待てぇっ!」 ――え? ?待ちませんが、何か? 「いや、待てよ! 何でだ!? ?何で終わらせようとした!」 いや、だっていろいろ長そうだったんで、早めに切り...
  • 騎士を演じた男
    ...て Back 043陽が昇る 新藤真紀 Next 063灯台下……うん、まあそう言う事だ。
  • 背筋伸ばして生きていけ
    45話 背筋伸ばして生きていけ 一体どういう仕掛けなのかは分からないが、放送はショッピングモール最奥の スタッフ休憩室にいる坂田銀時、エルフィ、ブライアンの三人にしっかり届いていた。 「…新八が…死んだだと…!?」 「ゴメスが…死んだのか…」 「銀さん、ブライアンさん……」 飲んでいたイチゴ牛乳のパックを落とし、銀時とブライアンが悲しみの表情を浮かべる。 二人共、死亡者として呼ばれた名前の中によく知る人物がいた。 眼鏡がトレードマーク(よくネタで眼鏡が本体と言われていた)のツッコミ少年。 誰彼構わず掘りまくる(ブライアンも被害に遭った)髭面の海賊。 一方で誰も知り合いの名前が呼ばれ無かったエルフィは二人を心配していた。 「…正直、実感がわかねぇよ。あんな放送で名前が呼ばれたからって、 あいつが、新八が死んだなんて思いたくねェ。だが…事実、な...
  • 崖の上の魔女
    ...かない夜中に動かず、陽が昇るのを待つべきなのかもしれない。 しかし、残念ながら海には『満潮』というものがあったのだった。 ほんの数十分の間で、何だか打ち寄せる波がじわじわと高くなってきたので、上に逃げることにした。 ジャージの裾を絞っていた紐を外し、ディパックの懐中電灯を首から吊るす。 ついでに支給品として入っていた『それ』も取り出し、ズボンに差しこんでおく。 夜の岩肌は冷たかったけれど、季節が良かったおかげか以前ほどは寒くなかった。 ひとつ足場を確保するたびに、右手を一度離して懐中電灯を付けて、次の足場を探す。 岩肌は足場になる突起が思いのほか多く、覚悟していたよりは楽だった。 その状況だけはいつかの修行と似ているけれど、内実は全然違う。 この崖を登りきったとしても、そこにあるのは負け組コートではなく、謎の白スーツに拉致された殺し合いの現場だ...
  • 10 閃光
    【1日目、早朝、飯塚巌】  狩りに必要なのは、待つことと集中することだ。  待てずに気が逸りすぎれば、相手の警戒心を呼び逃げられる。  そしていざというときに集中力を発揮できなければ、当たるものも当たらなくなる。  長年の狩猟経験で、イワオはその事を熟知していた。  だから、彼は待つ。  あのひらひらとした桃色のワンピースを来た少女が、動きを見せることを。  或いは、その姿が察知できる程度に周囲が見渡せる様になることを。  少女。  月明かり星明かりの下に見たその姿を脳裏に描く。  イワオの孫とは似ても似つかぬ、美しい少女だった。  そういう事には頓着しない様な野暮天の彼だが、それでもそのくらいの事は分かる。  ある種西洋の人形めいたその少女は、しかし肩には自分が持っていたのと同じバッグをかけ、手には草刈り鎌らしきものを持っていた。  殺し合うのに便利なもの...
  • 休戦の時を迎えて
    「うにー。頭が回らない。もう、時間かなぁ?」 髪が、黒く染まっていく。 青色サヴァンが終わっていく。 死線の蒼が消えていく。 何もかもが失われていく。 青も、 才能も。 そんな時、 ピッー!ピッー!ピッー! 騒々しくアラームの音が響きわたる。 「もう…時間かな~。じゃあ僕様ちゃんも仕事しなきゃね」 再び、玖渚はモニターに向かった。 「はぁぁ。ワイスマンの喋りってもうめんどくさいからいいか。 なんかアウラちゃんがいーちゃんに僕様ちゃんのこと教えちゃったしさ」 そして放送が、始まろうとしている。  ◇ 玖渚友による猛攻がいったんやんだ。 これはアウラにとって、 救いとなった。 だから彼女も動き出す。殺し合いを止めるために。 「…………」 女神は天に昇る。 【玖渚友@戯言シリーズ】...
  • 睡魔の狼
    27話 睡魔の狼 「んあ」 人狼の青年、ジークリードはふと目覚める。 青空に昇る太陽の位置が少し変わっていた。 「…あー…良く寝たな…今何時」 デイパックから懐中時計を取り出し、時刻を確認する。 時刻は午前7時41分。第一回放送まであと少しだった。 「ギリギリ起きれたか…ふぁ…あ」 背伸びをして欠伸もするジークリード。 病院屋上の階段室上は見晴らしがとても良かった。 「…俺が寝ている間に、何人死んだんだろうな…」 どうやら自分は運良く第一回目の放送を迎えられそうだが、最初の四時間で、 死亡した参加者も大勢いるだろう。 殺し合いにやる気になっている者も一体何人出ているのか。 参加者名簿を見ながらジークリードは考える。 「……放送終わったら移動すっか」 ジークリードは病院屋上の階段室の上で放送を待つ。 ...
  • 墓場に流血とか縁起が悪すぎる
    朝日が昇っているとはいえ、その場は暗い雰囲気が漂っていた。 色で言うならば灰色の空気が漂っていた、と言えばいいのだろうか。 そう、そこは墓場。 大抵の人間は死ねばそこに行く。 言うなれば、人間の行き着く場所。 この殺し合いの場において、なんという皮肉な場所であろうか。 そんな墓場で、一人の少女が泣いていた。 …もとい、27歳女教師、鈴木みかが泣いていた。 どう見ても中学生、あるいはそれ以下にしか見えないその姿で膝を抱え、肩を震わせて泣きじゃくるその様は誰がどう見ても少女――いや幼女にしか見えない。 「ぐすっ……えぐっ……お父さぁん………」 その姿は、墓場と言う場所と相まって普通の神経を持った人間ならば妖怪や幽霊の類と勘違いしてしまうようなものだった。 そう、普通の神経を持った人間ならば。 「あら……どうしたの?」 ...
  • 狐少女の憂鬱
    1話 狐少女の憂鬱 意識を取り戻した時、狐獣人の少女フラウは赤錆が浮き出た鉄骨で出来た、 朽ち果てた鉄塔の狭い足場にいた。 起き上がって自分の状況を整理する。 「そうだ、殺し合いをしろって言われたんだっけ。はあ、何でこんな事に……」 いきなり殺し合いに参加させられた事が理解出来ずフラウは溜息をつく。 「支給品があるって言ってたけど……あ、これか」 すぐ傍に黒い肩提げ式のデイパックを発見し、手に取る。 チャックを開け、中に入っている物を漁り始めた。 地図、コンパス、名簿、メモ帳、鉛筆、懐中電灯、懐中時計、食糧。 そして、自動拳銃スタームルガーP85とそのマガジンが3個。 「当たりね……」 フラウはスタームルガーP85を取り出し、スカートの腰の辺りに差し込んだ。 しかしこれを使って殺し合いをする気は彼女には無かった。 どう...
  • 白の花火、金の鈍ら
    【体育館付近】  ○  茶畑のヤローが死んだ。 ただ俺はそれが悔しいわけではない。 なんかどうにもあいつのことは好きになれなかった。 それだけはよくわかんねーけど覚えてる。 けれどヤローの死は俺にとって火を付けた。 コーチョーは絶対許さない……と。 俺はそう決意したんだ。  ○ ところで、一つ。 俺たちはなにも黙ってコーチョーの話を聞いていた訳ではない。 「ったく、ケーサツってのは本当こういうときに役にたたねぇな」 試みたのがケーサツに電話。 当然じゃね? だってよ、いきなりコーチョーが頭とち狂って訳分かんねえこと言い出したんだぞ? 電話すんに決まってんじゃん。 「けれど生憎の≪おかけになった電話番号は現在使われておりません≫だって、笑っちまうぜ」 110番はどこいった。 間違...
  • 終わりし者たちへの鎮魂歌
    32話 終わりし者たちへの鎮魂歌 「桂さん…大丈夫かな?」 「…あの人なら大丈夫だよ」 放送からだいぶ時間がたっていた。 「…!おい派出須さん!外にガキがいるぞ!」 「え…!!本好君!」 派出須が昇降口に走る。 「あ、待て!危ないぞ!」 人吉も急いで派出須を追いかける。 「本好君!!」 「っ!派出須先生…」 「大丈夫だったかい?」 「ええ、でも美っちゃんが…」 「…守れなかったのは、僕が見つけてやれなかったからだ、ごめん」 「先生のせいじゃないですよ…」 その後沈黙が続き、、善吉が到着した。 「ねぇ先生、優勝したら願いがかなうって言ってたよね?」 「え?」 「!!」 善吉が軽く戦闘態勢に入る。 「だから、死んでください!美っちゃんのために!」 本好がバットを刀に変え派出須に襲いかかる。 「危ねぇ!」 善吉が刀を蹴り上げ職員室の近くま...
  • 素晴らしきこの世界
    20:素晴らしきこの世界 伊達伸也は廃墟の商店街を歩いていた。 「…誰もいないのかな…?」 先刻殺害した少女から奪い取った散弾を使用する回転式拳銃を携えながら歩く。 洋品店、解体屋、立ち飲み居酒屋、米屋、理髪店、鮮魚店…多くの店の廃墟が建ち並ぶ。 かつては賑わっていたのだろうが今や面影は全く無い。 「…ん」 「…誰?」 と、伸也の前に一人の少女が現れる。 赤髪をツインテールに纏めた少女。なぜか全裸だ。 「…本当に変態だらけなんだな、この殺し合いは」 「な、何…」 「おっと、動かない事」 「…!」 怯えた様子の少女に舌舐めずりをしながら、嫌らしい笑みを浮かべ近付く伸也。 白い虎獣人の青年の意図を察した少女は恐怖の表情を浮かべブルブルと震える。 「い、嫌です…」 「何が嫌なんだ? そんな格好してるって事は君もそう...
  • 桃の世界、緑の逸脱
     ○ 【野菜庭園付近】  ○ 簡単に言うと、桃沢結衣は。 つまりアタシは妄想癖があるようなんです。 それはもう昔から。 中二病とかそんな生優しいものではありません。 確かに妄想の『一つ』として似通ったことを考えることもあります。 ですがあくまで一つ。 時には被害妄想もします。 時には加害妄想もします。 時には色恋沙汰な妄想もします。 時には流血沙汰な妄想もします。 つまるところ何でもします。 貶されようがやる。 罵られようがやる。 これがアタシのアイデンティティであり、個性であり、特徴であるかぎり、 アタシはアタシでなければならないんです! ―――あ、今のも妄想はいってましたね。 いけないいけない。 さて、そんなアタシは殺しあいに巻き込まれました。 脈絡なく、抵抗する暇さえなく。 もちろんのこと怖い...
  • 俺オリロワ第一回放送
    第四十七話≪俺オリロワ第一回放送≫ 太陽が空高く昇り切り、島中の時計が、昼の12時を指す。 島中の至る所に設置された高音質、大音量のスピーカーから、 この殺し合いの参加者達に取って決して忘れられない、若い男の声が響いた。 あの教室で、殺し合いの開催を宣言した、あの謎の男である。 『はーい、みなさんお元気ですかー? お久しぶりでーす。開催式の時以来ですね。俺ですよ。覚えてますかー? 出来れば覚えておいてほしいんですけどねぇ。 じゃないと俺泣くかもしれませんよ。 ……まあ、そんな事いいから早く要点を言えって方が多いでしょうから、 記念すべき第一回目の放送、始めたいと思いまーす。 それじゃあまず、死んだ人の名前言いまーす。 死んだ順番です。では言いますよー。 川辺利也 藤倉直人 上田聖子 堀越辰夫 入間あやな 織田信治 喜連川為...
  • その男、非常に危険につき
    11話:その男、非常に危険につき その塔は、何百年も前に軍事要塞として建設されたものだった。 故に、幾つもの砲台が海の方に向けられたまま錆付いて風化している。 中には砲弾が装填されたままの物もある。 建物の中にはかつて使われていた備品や武器が朽ち果てた状態で残っていた。 木製の椅子にテーブル、空っぽの棚、ランタン、壊れた小銃、薬莢……。 「……」 塔の四階部分。それらの遺留物を見ながら、青年、刻命裕也は塔の中を歩いて回っていた。 右手には支給品であるサバイバルナイフが握られている。 「殺し合いか……」 首にはめられた首輪を触りながら刻命は呟く。 クラスメイトの黒崎らととあるお呪いをした後、天神小学校に飛ばされたはずだったが、 気が付けば、見知らぬ土地におり、首輪をはめられ何者かから殺し合いを命じられた。 「…フククッ」 ...
  • 橙の震え、銀の鍍金
    ○ 【学生寮】 ○ 余談話。 現在みゃーこと大内灯里は自室のベッドに潜り込んでいる。 理由はない。 ただそんな事実があるというだけ。 「……だって怖いんだもん」 そう口に出して後悔する。 思い出してしまった、あのときの光景を。 ―――――茶畑くんを処刑したあの光景を。 泣きわめき、助けの声を求め、 しまいには脱力して声すらもでなくなったようであり 力なきその首をしっかりと固定され、そのままズバン。 首は放物線を描いて落ちてゆき、不思議と目があったような錯覚を覚えた。 怖かった。 たしかに試合をしたことのある バスケ選手にガンつけられたときも本当に怖かったけど、そんなのとは種類が違った。 みゃーはバスケ部の主将である。 ただそうはいっても、みゃーには実力があるわけではない。 あったのは、自分で...
  • 飛べない鳥達のレクイエムがまた
    34話 飛べない鳥達のレクイエムがまた 「エリアE-5って…この辺じゃないか!」 放送を聞いた妖狼上杉憲顕と、人狐の女性井岡永遠は、 一時間後に自分達のいるこの廃校のあるエリアが禁止エリアになる事を知る。 午前9時までにこのエリアから出無ければ首輪が作動する。 一時間は長いようで短い。早々に行動は起こした方が良い。 「荷物を纏めろ永遠。まずこのエリアから出るぞ」 「う、うん」 憲顕と永遠は安全区域への移動のため荷物を纏め始めた。 そして教室から出て廊下を進み、下に下りる階段を下りる。 ここまでは特に何も無く順調だった。 だが――下の階、一階に下り、先に廊下に出た永遠を待ち受けていたものは、 ダァン!! 「……え?」 突然の銃声、そして腹部に感じた衝撃、熱、激痛。喉の奥から込み上げる熱い液体。 腹を触った左手には...
  • 金融幹部の憂鬱/作曲家の退屈/処刑人の悲壮=+α
    ◆ 「はぁ……不幸だよな、これって」 某ラノベの主人公の口癖を呟き、帝愛グループ幹部ーーーーー遠藤は頭を抱えた。 伊藤カイジに上司の利根川幸雄を失脚させられ、地位はガタ落ち。金銭的にも苦しい生活を強いられていたが、そのきっかけとなったカイジと協力して人喰いパチンコ『沼』を破ったーーーーー筈だった。 その矢先に、この殺し合いだ。とんでもない額の金を入手できたのに、またも人生は遠藤に幸福をもたらさなかった。ふざけるなよ、と遠藤は思う。 だが、殺し合いに優勝さえすれば願いが叶えられるらしい。 例えば、一生かかっても使いきれないくらいの金を手に入れて、兵藤の目的としていた核シェルターの内部に理想郷を建築してしまうこともできる。 「……悪くねえ話だな」 ディパックには一丁の拳銃が入っていた。見るのは初めてではないが、撃つかもしれない機会に恵まれたのは今回が初め...
  • 第二回放送(俺得ロワ)
    80話 第二回放送 陽が高く昇り切り、殺し合いの舞台である島に再び主催者の女の声が響き渡る。 『お昼になりました。第二回目の定時放送を行います。 この6時間の間に至る所で激戦が起きました。嬉しい限りですね。 ではまず禁止エリアからです。 13時より、エリアH-3。 14時より、エリアC-7。 15時より、エリアG-8。 以上の三つです。今の所、禁止エリアによる死者は出ていませんが、 くれぐれも禁止エリアで爆死、などという事にはならないで下さい。 では続いて死者の発表です。同じく五十音順で言います。 今回は午前8時から10時の間に死んだ人が多かったですね。では言います。 アキラ 石川昭武 稲垣葉月 大宮正悳 神山アキナ 銀鏖院水晶 ゴメス シェリー・ラクソマーコス 死神五世 シリウス ジン 須牙襲禅 ...
  • Forest of the nightmare~二人の不幸と迫る危機と第五天魔王~
    走る走る走るとにかくひたすら走る。 翠星石はやる夫から逃げるため、森の中を一心不乱に駆けていた。 やがて一際大きな木の前まで来ると、体力も限界なのか、根元に座り込んだ。 (もう追ってこねぇですか…?) 木の後ろに隠れつつ、顔を覗かせ様子を窺う。 暫く経ってもやる夫は現れなかったので、どうやら振り切ったと判断し、大きく息を吐いた。 疲れと恐怖で心臓が未だに、激しくドクドクと鳴っている。 「うぅ…」 膝を抱え涙を流す翠星石。 やる夫は絶対に殺し合いなんかには乗らないと信じていたのに。 結局彼もこの状況では、我が身が一番だったのだろうか。 まさかやらない夫や、姉と妹まで自分だけが助かる為に、殺し合いに乗ってしまっているのではないか。 ショックと恐怖と疑心暗鬼が頭の中でごちゃ混ぜになり、翠星石はおかしくなりそうだった。 ...
  • 滅殺天使みやたん
    75話「滅殺天使みやたん」 人気の無い市街地の道路を、 少ししわくちゃになってしまった白衣を着た男が歩く。 ズボンの腰ベルトには鞘に収められた大きな刀が差し込まれていた。 男――宮田司郎は獲物となり得る他参加者を捜して歩いていた。 だが見付からない。 (人数も減っている。遭遇率が下がるのも無理は無いな) 周囲に気を配りながら歩いていると、 進行方向左手の建物の方から扉が開く音が聞こえた。 咄嗟にすぐ近くに停めてあった赤色のセダン車の陰に隠れる宮田。 そして車の陰から様子を窺った。 北沢樹里は荷物を纏め、右手に赤い大型自動拳銃・カーマインエッジを装備し卓球バーを出た。 空には太陽が輝き、美しい青空も広がっている。 その景色を見ると、一瞬ではあるがここが殺し合いの場だという事を忘れられそうだ。 「さてと……どこに行こうかなぁ。武器...
  • 07 『絶海の孤島・ミステリーツアー』1日目朝の放送
     どれほどの時間そうしていたのかを、サトミはまるで意識できていなかった。  鉄の棺桶の中での目覚めから、放送。そして突然蘇った忌まわしい記憶。  自分がこの手で、娘を殺したということ。  そられ全てが、彼女の意識をかき混ぜ、千々に乱し、思考を阻害していた。  一旦、最初に目覚めた鉄の棺へと戻って、横になり目を瞑ってみた。  そんな事をしたところで、ここでこうしている事がただの夢であり、かつての生活に戻ることが出来るわけなどないことなど、はっきりと分かっている。  数分、数十分、或いは数時間、サトミはただそこで横になって目を瞑り、或いは再び起きあがって辺りをうろうろと徘徊し、また戻っては今度はうつぶせになってみたりを繰り返していた様だった。  その間、少しの間は眠っていたかもしれない。夢と現実の境がはっきりとせず、棺の中で眠り、また目覚めても変わらずにそこにいることを知り、再び...
  • 灯台下……うん、まあそう言う事だ。
    第六十三話≪灯台下……うん、まあそう言う事だ。≫ 陽が少しずつ少しずつ傾き、夕方へと近付く。 エリアH-4に位置する灯台の管理人詰所では、灰色の竜人の少年と金髪の女性の、 年の差カップルが誕生していた。 制服のシャツとズボンという服装の竜人の少年、本庄忠朝は、 管理人詰所のソファーに座り、ぼーっと天井を仰いでいた。 彼の脳裏に浮かぶのは、つい先程までの、同行者である人間の女性、伊藤文子との出来事。 今、文子は仮眠用のベッドで掛け布団にくるまって寝息を立てている。 その掛け布団の下の文子は、一糸纏わぬ、生まれたての姿。 彼女が身に付けていたバニーガールの衣装と下着は無造作に床の上に放り出されている。 放り出された文子の衣服と、ベッドで眠っている文子を交互に見た後、 顔を伏せ、頬を赤らめた。 (僕……やっちゃったんだよね……初めての……) 彼に...
  • 11 穢
    【1日目、朝、店舗跡地、三木塚さち】  ずっここで隠れていよう。  そう思って閉じこもっているうちに、どうやらうたた寝をしてしまっていたようだった。  びくりと目を覚ましたのは、サイレンと、それに続く放送によって、だ。  暗闇の中の、さらに奥。放置されていた既に使われていない業務用冷蔵庫の中。  その中にひっそりと身を隠しているが、それでも音と声が容赦なく耳に届く。  何せ、この建物の中のスピーカーから聞こえてきているのだ。  スーパーマーケットと、コンビニの中間くらいの大きさの店舗。いや、かつて店舗であっただろう建物。  古く、さびの浮いた陳列棚やら壊れたレジスターの残骸やらが、唯一ここが店であった事を示していた。  とはいえ彼女、三木塚さちは、それらを十分に認識していない。  深夜に、例の鉄の棺桶から目覚めて、開催宣言を聞いた後、彼女はとにかく隠れられる場所を...
  • 血に染まった僕の右手
    82話 血に染まった僕の右手 「のび太はまだ生きているのか……」 放送後、新たに18人分の名前が消された名簿を見ながら骨川スネ夫は呟く。 現在スネ夫がいるのはエリアG-6の一角にある民家の中。 新たに指定された禁止エリアはいずれも現在位置からは離れており、 また、行く予定もないのでまずは気にする事はないだろう。 自分の友達で唯一の生き残りである野比のび太は先の放送では呼ばれなかった。 やはり簡単には死なないようだ。 自分が殺害した日宮まどかの名前も当然だが呼ばれた。 死体はあのまま島役場に放置したままのはずだが誰か発見しただろうか。 心ある人なら供養しているかもしれないが。 「さてと……そろそろ行くか」 既に昼食は取ってあった。放送も聞いた以上、この民家に留まる理由もない。 スネ夫はテーブルの上の短機関銃IMIウージーを装備しデ...
  • Decisions,decisions
    68話 Decisions,decisions 「こ、こりゃあ……一体」 ようやく市役所に辿り着いた坂田銀時の第一声はそれであった。 隣にいる狼少女エルフィも似たような感想を抱く。 爆発音、そして立ち昇る黒煙、銃声―――ここに来るまでに二人が聞き、見たものは、 市役所で激しい戦闘が起きた事を物語っていた。 そして今、二階部分から炎を上げている市役所の前まで来てそれが確信へと変わる。 駐車場には二人分の死体、そして――四人の生存者が見られた。 「…! 旦那!」 「総悟か! それに…ブライアン!」 「…銀時! 無事だったのか…!」 沖田総悟とブライアンが銀時達二人の姿を認め再会を喜ぶ。 ダーエロとリーヴァイも、総悟とブライアンから話は聞いていたため、 特に警戒する事もせず銀時とエルフィに近付いた。 そして、銀時とエルフィ、そ...
  • 風来の穴空けパンチ(後)
    #external-02 風来の穴空けパンチ(後) 「明さん! 明さん!」 「ちょっと、紗子ちゃん、痛い痛い、」 「紗子、動かさないでって電話で救急車の人が言ってたよ……」 「うるさいオージ! のろま! あんたが捕まるから明さんが本気出せなかったんでしょ!  ああごめんなさい明さん! でもわたし、明さんのことが心配で」 「はぁ……僕、水汲んでくるよ。もうすぐ救急車も来るし」 「桜冶」 「ジロじぃの方に行っちゃだめよ! わたし達を守ってくれてるんだから……」 「分かってるよ」  四点流道場の裏。  東儀次郎と松乃奈々の生活スペースとなっているそこには現在、三人の人間が居た。  ――道場の目付役にして、道場破り”空穴来風”の前に敗れた志堂明。  ――パニックで泣いたものの、どうにか平静を取り戻した門下生の少女、紗子。  ――同じく門下生にして、道場破りに...
  • 〝文学少女〟と恋する幽霊【ゴースト】
    天野遠子は激怒した。 必ず、かの邪知暴虐の主催者を除かねばならぬと決意した。 遠子には魔法が分からぬ。 遠子は、聖条高校の妖怪である。本を読み、本を食べて暮らしてきた。 けれども、邪悪に対しては人一倍に敏感であった。 ◇  ◇ 「あの清隆という人は、きっと文学の面白さを知らないんだわ。 殺し合いなんかより、夏目漱石全集を百回ぐらい読んでレポートでも書いてる方が、よっぽど楽しいし、ためになるのに」 三つ編みの長い髪をぶんぶん揺らしながら、天野遠子は怒っていた。 ディパックをしょって山道を歩きながら、怒っていた。 「何の罪もない人たちが、たった一人になるまで殺し合うなんて ……きっと活字になったら、生臭い臓物スープの味がするに違いないわ! きっとスープの膜には油じゃなくて血が浮かんでるのよ。出汁に使った豚の足が丸ごと入ってたりする...
  • 08 嬲
    【1日目、朝、海岸沿い、高樹朝子】  明け始めた空に、うおんうおんとサイレンが響き、続いてノイズ混じりのアナウンスが告げられている。  その内容を、アサコはさして聞いてはいない。  あのステージで口上を述べていた、そして鉄の棺から目覚めたときに聞いた、芝居がかった男のそれである事と、そしてやはりそこで語られた「罪を償った犯人」の中に、先程目の前で殺された、ケイイチの名が述べられていた事くらいだ。  庚塚啓一。自らをヤクザだと言い、手にした拳銃でアサコと他2人の男達を脅して、「手分けをして殺して回れ」と言い、そしてあまつさえ…アサコを陵辱しようとした男。  アサコが襲われている最中、何者かがケイイチを殴り飛ばした。  手にしていたアレは、多分スコップか何かだ。土木作業で使うような、両手持ちで土を掬い砂利を運ぶ様な、大きなもの。  それで、アサコにのしかかっていたケイイチを...
  • バカには十分気をつけろ
     朝日の昇る林の中に、イヒヒヒ、と悪ふざけをした子供のような笑い声が聞こえた。  林の中には若い男が二人、一人は、野球チームのウィンドブレイカーを着用した、茶髪の鶏冠頭の青年。  もう一人は、『警戒してください』と言わんばかりの黒い服を着用し、動きにくそうなジーンズを履いた二十歳過ぎの男。  笑い声を上げたのは、後者の方である、二十歳過ぎの男。どこかヘラヘラとしており、青年に対して警戒していない。  対する青年も、不審な格好をしている男に対して、警戒しているような素振りは無かった。 「ここだけの、秘密やけどねぇ……これドッキリ企画なんよ」 「マジっスか!? いや、プロなってから初めてなんスよ!!」  前者のジャージを来た青年の名前は、大塚英哉。一年半前までは、とあるプロ野球チームの、選手であった青年。  守備位置は俊足を生かした二塁で、打順も俊足を生せる一番か二...
  • The style of Otaku
    昔むかし、人間がまだ妖怪や幽霊を信じていた時代。 あるところに化け物のつがいがおりました。 その二匹は、夫婦のようでもあり、父と娘のようでもあったと言えるでしょう。まぁ、少なくとも、表面上は。 ながいながい間、彼と彼女は二匹きりで、人間を糧にし、化け物をむさぼり、略奪することを唯一の『喜び』として生きていました。 幾千の人間を食らい、幾百の魑魅魍魎を狩りました。 彼女は、『血吸い』だということに誇りを持っていましたが、 彼の心は、いつしかそれに倦みました。 ある時、彼は彼女にこう言います。 「僕は人間になりたい。人里に降りて、人間として生きたい」 その言葉に、彼女は激怒しましたが、彼の決心は固く、彼女の元を離れました。 吸血鬼には、人らしい感情(こころ)がありません。 吸血鬼に血を吸われて吸血鬼になった元人間や半吸血...
  • 悲しみの向こうへと、辿り着けるなら
    大いに、『彼女』は怒っていた。 『彼女』と言うと、聞き返す者も居るかもしれない。それも結構な数。 黒人とまではいかないが色黒な肌、顔にある傷。かなり大柄な体駆に銀髪が威圧感を周囲にこれでもかと発していた。服の袖が破け、鍛えられた肉体が覗いている。 彼女に喧嘩を売るような輩はそう居ないと一目で理解できるだろう。 しかも見かけ倒しではない。彼女はとても強い。 まず町の不良番長程度では相手にならず瞬殺されるのがオチだろう。 彼女の名前は大神さくら。『希望ヶ峰学園』の生徒だ。 『超高校級』の才能を持たなければ入学できない学園に彼女が入学できたのは当然、『超高校級』の才能を持つからだ。彼女は『超高校級の格闘家』。 総合格闘技の天才。最強を目指す戦士(ファイター)。 その彼女が今、これ以上ないほどの怒りを示していた。 「古戸ヱリカ………絶対に許さぬ………!...
  • 獄炎-hellfire-
    67話 獄炎-hellfire- 伊東結は二階のホールに設置されたソファーに座り、食事を取っていた。 現在アレックスとブライアンが一階正面の警備、沖田総悟とムシャが一階裏の警備に当たり、 シーザーは自分と同じフロアでやはり食事を取り、リーヴァイとダーエロは一階への階段近くの 部屋(何の部屋かは分からない)で首輪を一緒に調べている。 先刻、ダーエロから首輪を解除出来る可能性が高いと聞かされ、 結やシーザーを含む全員の士気が大いに上がった。 (もうちょっとでこの首輪が外れるかもしれないんだね……) 首にはめられた首輪を指でなぞる結。 無理矢理外そうとしたり逃げようとしたりすれば爆発する死の首輪。 これさえ外れれば、脱出する事も可能になるはず。 (お願い、頑張ってダーエロ……) 首輪解除の最重要人物であるダークエルフの男に、結は願いを...
  • 曉血殺傷
    64話 曉血殺傷 潮風が吹き抜ける、海岸線沿いの幹線道路を、 野比のび太、神山アキナ、死神五世、ミーウの四人は歩いていた。 進行方向から見て右に、草原地帯を挟んで大海原、左に森と森に覆われた小高い山、 そして鉄塔と思しき建造物が見える。 「あれ……?」 その鉄塔を何となく見詰めていたのび太とアキナが、その方向の森から 出てくる、歴史の教科書の挿絵か何かで見たような和風の鎧具足に身を包んだ 人物の姿を認めた。 「どうしたのび太……! あ、あいつは……!」 鎧武者の姿を確認した死神五世は驚きと喜びの混じった表情を浮かべる。 その鎧武者は、五世がよく知る人物だったからだ。 「ムシャ! おーい、ムシャ!!」 大きな声で、その鎧武者の名前を叫んだ。 鎧武者――ムシャは予想だにしていなかった。 まさか森を抜けた所で、自...
  • 因果往訪
    11◆因果往訪  えーどうもみなさんお久しぶりです、  わたくし四字熟語うずまくバトルロワイアルな実験に放り込まれてしまいました哀れな一般人、優柔不断と申します。  先の話ではスーツの人(スーツだし多分男だろうからどうでもいいや)から全力で逃げるという大失態をかましたわたくしでしたが、  わたくしはめんどいからオレに戻そう、  オレでしたが、そのあとどうなったかというとまあお察しの通り逃げ切ることが出来ました。  というか逃げまくった結果C-2からA-1まで来てしまったんでございます。  ……というか。というか。  A-1で合ってるんだよな、ここ。  たった9マス分しかないマップで迷子になるとか、子供ならまだしも、  19歳フリーター人生継続中の肩書きを持つ男がやっちゃいけない気がするぜ……。  重度の方向音痴って、たとえ女の子でも萌えキャラと残念キャラの...
  • 日没、そして闇が訪れる
    第六十九話≪日没、そして闇が訪れる≫ 日が暮れる。 幾多もの犠牲者が眠る殺戮の舞台である島を、夜の帳が覆うとしている。 現在時刻、午後5時45分。後11分程で第二回目の運営側からの定時放送が始まる。 当初、50人もいたこの殺人ゲーム・バトルロワイアルの哀れな参加者達は、 たった半日で9人にまで減ってしまった。 ルールに則り、戦いに身を置く者と、ルールに抗い、戦いを覆そうとする者や脱出を目指す者。 生き残っている者達は第二回目の放送を前に如何なる行動を取っているのか。 四宮勝憲、金ヶ崎陵華の二人。 今度は道中で事故に見舞われる事も無く、無事目的地である市街地に到着した二人であったが、 定時放送の時刻が迫っていたため、F-2で発見したガソリンスタンドに車を停め、 奥にある事務室で放送を待つ事にした。 「暗いな……電気点けてぇ」 「気持ちは分かるけど...
  • 想いが全てを変えていくよ
    この広い空の下には、幾千、幾万のひとたちがいて、 色んなひとが、願いや想いを抱いて暮していて、 その想いは、時に触れ合って、ぶつかり合って、 けれど、その内の幾つかは、きっと繋がってゆける―― これから始まるのは、そんな出会いと触れ合いのお話 ☆  ☆   ☆ 「魔法って……もしかして、さくらちゃんも『魔法少女』だったりするの?」 「そうですよ。まだ魔法を習い始めて1年ちょっとしかたってませんけど」 「そんなに!? 私なんか、ついこの間契約したばかりだよ。 そっかぁ~、じゃあさくらちゃんの方が先輩なんだ~」 「ほえぇぇ! 私の方がずっと年下なのに、後輩とか言えません!」 さやかが茶化すように言うと、さくらは真に受けてわたわたと手を振る。 その仕草は撫で撫でしてあげたくなる可愛さだ。 いや、本当に『可愛...
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