フグ田サザエ

登録日:2022/12/18 Sun 19:46:06
更新日:2024/04/19 Fri 11:06:34NEW!
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サザエでございま~す!




フグ田 サザエ(旧姓・磯野)は、漫画・テレビアニメ「サザエさん」の登場人物で、同作の主人公である。


【概要】

国民的一家・磯野家の長女で、マスオの妻、タラオの母、カツオワカメの姉。海平からは姪、ノリスケからは従妹にあたる。年齢は原作では27歳、アニメでは24歳とされている。

ドジで大人げない部分が玉に瑕だが、いつも陽気で愉快な彼女。アニメでは50年以上に渡り「日曜日の顔」として全国の茶の間に笑いと元気を与えてきた。もはや説明不要とも呼べる日本一有名な専業主婦であろう。

一人称は「わたし」。二人称は、両親のことは「父さん」「母さん」、夫のことは「マスオさん」「あなた」、息子のことは「タラちゃん」、きょうだいは呼び捨てするかまたは「あんた」と呼ぶ。その他の相手には大抵名前に「さん」付けや「あなた」。
両親や夫からは呼び捨て、カツオからは「姉さん」、ワカメからは「お姉ちゃん」、タラオからは「ママ」、その他の友人・知人たちからは基本的に「サザエさん」と呼ばれている。

アニメ版ではオープニングで全国各地を一人旅、番組の最後には視聴者とじゃんけんを行う他、提供読みも番組開始当初からサザエが担当している*1


【人物】

福岡県出身。
生年月日は、原作によれば1922年11月22日。父・波平の転勤により一家で東京へ引っ越す。
その後、サザエの結婚エピソードをもって原作の連載が一時終了。再開時にはマスオと見合い結婚済み、タラオも生まれている状態からのスタートとなった。この時点で「フグ田」姓に変わる。
この頃は東京の実家付近の借家で3人暮らしをしていたが、大家とのトラブル*2が原因で退去。実家に戻ることとなり現在に至る。
そこからは所謂サザエさん時空に突入するため年単位でのストーリーが進行することはないが、以降10年の間に娘のヒトデを産んでいる。

アニメでは結婚からマスオと共に実家へ同居するようになるまでの一連のストーリーを終えた段階から、つまり最初から現在の家族構成でのスタートとなった。

◆性格

主題歌でも歌われている通り、性格は明朗快活だが、せっかちで忘れっぽくオッチョコチョイ。ややヒステリー気味だが、反面お世辞にも弱く「美人」「若い」などと言われると機嫌が良くなるなどかなりの気分屋。食いしん坊でダイエットに苦労する回もある。

主題歌でも(ry忘れ物が多く、小学生の頃には忘れ物をした回数で1位を記録してしまったほど。また方向音痴でもあり、お花見で迷子になったタラオを捜索しようとして自分が迷子になってしまったこともある。

気の強い性格で、お人好しな夫・マスオは尻に敷かれている。マスオが遅くまで飲んで帰って来た時には罰として廊下の雑巾がけを命じるほどの恐妻。

度々イタズラを引っ掛けてくる弟・カツオには容赦がなく、昼間から姉弟で追いかけっこをしては家の外まで追いかけるなどかなり執念深い。そのやりとりが近所のちょっとした名物(?)*3にまでなってしまっていることを度々波平やフネに注意されている。
思い込みが激しい節があり、家庭内で何か問題が起こるたびに決まってカツオの仕業だと決めつけることも多く、本人の言い分にも耳を貸さないなどかなり理不尽な行動も目立つ。その一方で息子・タラオに対しては何か問題を起こしても(波平共々)厳しく注意しない点は「母親として問題がある」「カツオばかり責められてかわいそう」など度々ネット上で話題に挙がる(特に該当エピソードが放映された直後など)。

そんなサザエもそそっかしい性格ゆえに、(カツオほど多くはないが)波平にカミナリを落とされることもある。

◆特技・趣味

物真似が特技(代表作は『ゴリラ』『卵を産むニワトリ』など)。

先述した人間性から主婦としての能力も低いと思われがちだが、実際は手先が器用で料理や裁縫など家事はきちんとこなすことができる。
「湯水金造」なる金持ちの家に家政婦で働きに出たこともある。いつの間にか辞めてしまっていたが。
この他、歌唱力も高く、ママさんコーラスに所属していたこともある。ちなみに「レッツ・ゴー・サザエさん」というキャラソンも出しており、インストアレンジは次回予告BGMに使われている。

学生時代は算数・数学は苦手だった一方で英語の成績は良かったらしく、商店街を訪れた外国人客の通訳として活躍したエピソードもある。ただし、「英語が堪能」という設定は話によって異なり、ほとんど話せず苦労する回も存在する*4

囲碁将棋も嗜む。
湯水金造の家に家政婦に行った時には湯水と囲碁を打って勝ち、湯水に働かせて自分は休むという権利を勝ち取ったことも。*5


【髪型】

サザエさんといえばなんと言ってもその独特なヘアスタイル。現在でこそかなり奇抜に見えるが、これは実際に昭和20年代頃、若い女性を中心に流行した「モガヘアー」と呼ばれるものでちゃんと実在する髪型である。
似た髪型の人がいても決してバカにしてはいけない。

実際にこの「サザエさんヘアー」を真似するには相当髪を伸ばす必要があるらしく、作中でサザエが髪を下ろした際には、肩に届くほどのロングになっていた。

「サザエさん」という作品の象徴とも呼べるこの髪型だが、前述の通り髪を下ろした姿を披露したり茶髪ショートに変えてまるっきり別人に変貌したことがある*6。以降のエピソードでも度々髪を下ろしては異なる髪型に挑戦するオシャレ好きなサザエだが、いずれの回においても結局は色々あって元の髪型に戻している。
彼女の大々的なイメチェンは一家で賛否が分かれ、特に染髪については猛反対されている事からも、このヘアスタイルなくして「サザエさん」は成立しないという事が窺える。


【声優・俳優】

アニメ版では開始当初から一貫して加藤みどりが声優を担当*72024年現在、番組開始当初から声優が一度も変更されていないレギュラーキャラクターは、加藤演じるサザエのみである。
2019年11月には「同一のアニメキャラクターを演じる声優」として加藤がギネス世界記録に認定された。
また、加藤は実写ドラマ版「サザエさん」でそれぞれ異なる役として顔出し出演したことがある(第1弾のみ波平役の永井一郎も出演)。

何度か実写化もされてきた「サザエさん」だが、これまでに浅野温子、観月ありさ、藤原紀香、天海祐希など多くの著名な女優がサザエを演じている。
ちなみに初めてサザエを演じた役者は東屋トン子。1948年と1950年に公開された実写映画で演じている。
江利チエミが歴代の実写版の演者で一番長くサザエを演じており、1956年から1961年までシリーズ化された東宝制作の実写映画版、1965年から1967年までTBSで放送されたドラマ版、舞台版でも1966年から1978年まで演じ、実に22年ものサザエを演じていた計算となっている。


【その他】

タイトルに自身の名を冠する主人公であることから、アニメでは皆勤賞かと思われがちだが、実はサザエが全く登場しない回として「ハッピーバースデイ」(1970年5月3日放送)「ぼくにまかせて」(1972年3月26日)の2話が存在する。

サザエ本人にスポットを当てた回のサブタイトルは、近年では「姉さん…」などカツオ視点の表現が多く、「私」「サザエ」のような一人称視点の表現(サザエがサブタイトルを読み上げても不自然に聞こえないもの)が使われるケースは減少している。

「サザエさん」の締めくくりと言えば1991年10月20日放送回から始まった「じゃんけん」だが、1991年10月13日放送分まではサザエがお菓子の投げ食いをしていたところを視聴者に見られ、慌ててごまかしつつ挨拶を済ませていたところ、お菓子を喉に詰まらせるというシーン(通称『んがぐぐ*8)が挿入されていた。
サザエの食い意地と慌てんぼうな性格が顕著に描かれているものの、専門医から子供が真似をすると窒息死する危険性を指摘されたため、じゃんけんに差し替えとなった。

この他、東芝一社提供時代後期(1998年10月まで)の提供クレジットでは、タラオに呼ばれる形でドレス姿で登場し提供読みを行うが、タマがドレスの裾から出て来たことと間違えて下駄を履いて来てしまったことに気付き赤面するというドジなサザエらしい描写があった。





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最終更新:2024年04月19日 11:06

*1 一時期はフジテレビアナウンサーが提供読みをしていたことがある。

*2 マスオが家の木塀を勝手に切り落とし薪代わりにした事と、退去命令を下した大家に激昂したサザエが怪我を負わせた事。

*3 隣人の伊佐坂難物いわく「サザエの怒り声を聞くと安心して仕事ができる」。

*4 年末の大掃除のエピソードでは外国人が英語で「畳を貰ってもいいですか?」と英語で言ってきたのに対して、分かりもしないのに「Yes!」と言って畳を持っていかれてしまうことが多い。その後必ずマスオから注意されるのに、ほぼ毎年同じ事を繰り返しているあたり、学習能力が無いにもほどがある。

*5 なお、これでサザエは日本棋院からリアルで囲碁三段を認定されている。

*6 「キレイになりたい」(2013年12月8日放送)。

*7 日清食品・カップヌードルのCMのみ和久井優が演じている。

*8 実際には「詰まっちゃった」と言っているらしい。