ヒマワリ:unUtopial World

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&font(#6495ED){登録日}:2020/03/25 (水曜日) 13:00:59 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 22 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- 注:この項目には作品内容に対する重大なネタバレが含まれています。 『&bold(){ヒマワリ:unUtopial World}』とは、[[林トモアキ]]によるライトノベルである。 レーベル:角川スニーカー文庫 巻数:全8巻(2016年~2019年) イラストレーター:マニャ子 #openclose(show=●目次){ #contents() } *ストーリー 林トモアキ新境地! 新たなバトルゲーム、”ルール・オブ・ルーラー”開幕 「私はこの世界は間違っていると思います」 四年前のある事件をきっかけに、やる気と前向きさを失ったヒマワリこと日向葵。学校に行かず罪悪感を覚えつつも最悪な日常を送るヒマワリだったが、高校の生徒会長・桐原士郎と“ジャッジ”を名乗るハイテンションな女性に巻き込まれ、無差別(なんでもあり)のバトルゲーム“ルール・オブ・ルーラー”に参加することになり!? この世界を統べる権利をかけて――咲き方のわからないヒマワリが勝負(バトル)に挑む! (1巻あらすじより) *概要 商業的には『[[戦闘城塞マスラヲ]]』『[[レイセン>レイセン(ライトノベル)]]』から続く「&bold(){精霊サーガ}」の完結編となる作品で、 ストーリーも『レイセン』最終巻の「事件」から4年後を舞台に、新たな登場人物達の目線から&bold(){4年前の事件の理由}、そして『レイセン』エンディングで提示された&bold(){新しい聖魔杯}を描いている。 また作者曰く「風呂敷を畳む」作品でもあり、最終巻では『[[ミスマルカ興国物語]]』世界の謎が明かされることになる。 ストーリーは2部構成となっており(3巻後書きより)、 ・主人公のヒマワリがルール・オブ・ルーラーに巻き込まれる「&bold(){新ほたる激闘編}」(1~3巻) ・ヒマワリの過去が明かされ、彼女がラスボスと戦うため聖魔杯本戦に参戦する「&bold(){無敵の二人編}」(4~8巻) と区分され、3巻ラストで判明する&bold(){ヒマワリの真実}は、作者も3巻時点まで編集に言えなかった程衝撃的なもののため、4巻以降である意味構図が変わるとも言える。 派生作品としては5巻帯にあるQRコードからダウンロード出来たオーディオドラマがあり(現在もYouTubeで試聴版が視聴可能)、内容は前作主人公達を主役とした外伝となっている。 *用語解説 ・メガフロント占拠事件(T-day) 物語開始時から4年前の元旦(『レイセン』最終巻)に発生した大規模テロ事件。 東京湾に建設された人工島(メガフロント)に第3セクターの街「新ほたる市」が誕生する記念式典の時、武装環境保護組織「&bold(){ザ・マザーアース}」(TME)が襲来。 米軍が出撃し、公にはならなかったが数々のハイテク兵器やオカルト関係者も居合わせた戦いの末TMEは壊滅したが、 5000人もの犠牲者や無数の負傷者が出る大惨事となり、組織を率いていた「全権代行」は逃走。4年後の現在もTMEを名乗る企業恐喝活動は後を絶えない。 ・第二回HDC“ルール・オブ・ルーラー” 占拠事件の後復興した新ほたる市で、本編から半年前にスタートしたバトルゲーム。 「命以外なら何を掛けてもいい、どんな勝負をしてもいい」バトルロイヤルであり、バトルで入手できる「ポイント」を両替した限定通貨の「チケット」と、ポイント上位者に対して開かれる「本選」への出場権を掛けての戦いだが、 主催者は新ほたる市を治める裏稼業連中込みの「企業部会」であり、開始直後にギャングが参入したため、1巻時点ではカラードギャングの縄張り争い染みたものに変貌していた。 その正体は『レイセン』エンディングで開始宣言された&bold(){第二回聖魔杯}の予選。4巻ラストで新ルール「参加者はペアである事」を搭載した最終予選が開催され、勝ち残ったものは隔離空間都市で開かれる&bold(){聖魔杯本選}へと招かれている。 本選は「企業部会」の真の顔であり、占拠事件を「T-day」と定義し&bold(){超技術兵器の実験場にした}裏の経済・軍事ネットワーク“&bold(){組織}”の新たな支配者(ルーラー)を選ぶためのものであり、提案者視点では「&bold(){“組織”の歪みを正し、真っ当な指導者を選ぶ}」戦いでもある。 ちなみに前回(戦闘城塞マスラヲ)時には大会と同名の神器が優勝賞品として用意されていたが、今回ではなぜか登場しなかった。 ・トランス剤 新ほたる市の少年カラードギャング達の間で流通するドラッグ。 摂取すると「精霊」と呼ばれる存在の力を使えるようになるが、摂取し過ぎると「心を喰われる」とも例えられる廃人と化してしまう。 *登場人物 **主要人物 ・日向 葵(ひゅうが あおい)/ヒマワリ 本作の主人公で、滅多に笑わない眼鏡&footnote(但し本人曰く「仮面」な伊達眼鏡で、2巻ラストで外れてからはあまりつけていない。)少女。本編開始時点では一応私立西東京東学園高等学校の3年生で、あだ名はフルネームの漢字表記から&footnote(「日向葵」を並び替えると「向日葵(ひまわり)」になる)。 かつて家族を殺され裕福な養父&footnote(生前は「緑の地球党」党首の政治家で、本作では名前は出ないが『レイセン』最終巻で「在平」という苗字が判明している。)の元で「&bold(){この世界は間違っている}」と活動していたが、占拠事件時&bold(){自分の行動全てを否定される出来事に遭遇}。それでも何とか出来ないかと学校で独りだけ地球環境保護クラブを名乗り掃除に励んだが、 それでも誰も分かってくれず、「手遅れなんかじゃない」と励ましてくれていた養父が半年前に他界したことで糸が切れ、1巻まで自分でも「駄目」だと思いつつネトゲにふける引きこもり生活を送っていた。 そんな中桐原士郎との遭遇からルール・オブ・ルーラーへと巻き込まれ、戦う内に少しづつやる気を取り戻し、成り行きで士郎・アリスと共闘していくが、ミサキ・カグヤの乱入で状況は一変。 ミサキから&bold(){自分もミサキも帰る場所がもうない事}を聞き消沈するも、ゼネフとの遭遇で「&bold(){分かりやすいラスボス}」を知り、打倒ゼネフのためミサキとタッグを組み聖魔杯本選に参加する。 自他共に認める&bold(){真面目}な性格であり、周囲から度々「もっと楽しめばいいのに」と忠告されるくらい堅いキャラ。そのせいで初期は他人に積極的に関わる時「自分はもっとおかしくなったのでは」とも感じていた。 また「真面目に生きていない人間」を嫌っており、少しでも相手の発言が引っかかるとすぐ説教しにかかる面倒くさい人。でもその分煽り耐性は低く、真面目過ぎて後先考えず直球で行く天然ボケ的面もある。 だがそんな日常での様子や悩める姿とは対照的にその戦い方は、一言で言えば&bold(){苛烈}。オカルトに縁の無い人生だったためトランス剤にも頼らず、徒手格闘を主に暴力を振るう。 不意打ちや急所狙いは当たり前。手加減していても容赦なく関節技を決めるフィジカルの強さと、数多の傷を負ってもなお引かず、相手の間違いを糾弾しながら決して諦めないメンタルの強さはカラードギャングを慄かせる程。 また単に腕力だけではなく戦闘における指揮能力や武器使用にもたけており、よく大怪我もするため最強ではないが「ファンタジーの住人」の様な常識外れとは違う意味で戦闘面では非情な人格をしている。 但しその非情さは物理以外の戦闘でも発揮され、3巻冒頭ではプラチナ参加の屋台対決に助力する際ミスで不足した素材を氷川と勝負して勝ち取り提供、4巻でゼネフと“組織”の関係性を知った際「“組織”の関係企業を威力恐喝しよう(意訳)」とあんまりな提案をし止められていた。 #openclose(show=ヒマワリの過去){ その正体は&bold(){占拠事件を起こしたザ・マザーアースの全権代行}にして、滅びゆく未来を変えるため24世紀からこの時代に現れた「地球生命解放戦線」のエリートソルジャー「&bold(){葵 日向(アオイ・ヒナタ)}」。 未来で家族を「機械化帝国」の起こした戦いで失った事を切っ掛けに、火星に拠点を置く戦線の兵士となり、遺伝子改造を施されたソルジャーにして時間遡行の適正を持つ適合者だったため遡行実験の被験者として現代に到来。 &bold(){環境破壊と情報化社会が未来を滅ぼす}とザ・マザーアースを率いテロリストとなるが、占拠事件時川村ヒデオの「&bold(){だったら、手遅れなんだッ!!}」という&bold(){平和な世界の住人としての暴力否定}を叩きつけられトラウマとなり、結局引きこもりと化した。 なので3巻では事情を知らなかったプラチナも「&bold(){戦争ボケ}で、目的以外気にしている余裕がない」「ゆえに平和で目的のない日常では逆にストレスを抱え押しつぶされてしまう」と分析している。 彼女の人格は兵士・テロリストとして過ごして来た荒んだ過去と、&bold(){家族や数多の仲間を喪い、テロで人を殺した重さを無かった事に出来ない}という責任感で成り立っており、 そのため引きこもり時ネトゲにはまっていても心から楽しめず、むしろ「自分は楽しんではいけない」とまで思い詰めている。 またソルジャー化改造によって不老で頑丈な身体と理想的軍人精神を得たが、代償に&bold(){寿命をかなり削られ証拠隠滅のため崩壊遺伝子もインプットされたため}、本来なら4年前に死んでいてもおかしくない身体だった。 ゆえに再起後は相手に何を言われても引かず同情も受け付けず、「&bold(){テロリストでいい}」「&bold(){それが正しいと思うならまず私を倒して見せろ、納得させて見せろ}」とその命全てを打倒ゼネフのために捧げることになる。 また聖魔杯優勝賞品の「聖魔王」の地位は割りとどうでもよく、寿命の事やリップルラップルとの会話の影響もあり7巻ではままならぬものを感じつつ「自分やゼネフ等未来の存在ではなく、今を生きる人間であるヒデオやマッケンリーが勝者になった方がいい」という結論に達した。 ヒデオの事は再会後も4年前の言葉や彼の目つきの悪さから長く嫌悪していたが、終盤では彼の価値観に希望を見出し彼を励まし助けることになる。 余談だが葵(タチアオイ)の花言葉には「平安」「大望」「率直」「野心」「威厳」があり、「未来の平安という大望と野心を率直に抱く主人公」という意味ではあっているかも知れない。 また『ミスマルカ興国物語』では作中の時代の前に起きた終末戦争期の遺産として、「パーフェクトソルジャー」と名乗る戦闘用人型ロボットとその前段階たるバイオソルジャーが登場。ロボの方は「地球生命解放作戦」なる単語を口にしていた。 } ・桐原士郎 西東京東学園の3年生生徒会長で、同時にルール・オブ・ルーラーに後輩のアリスと2人で「ブラックオーロライト」のチーム名で参加する新米精霊使い。 不良だった4年前メガフロントで友達と待ち合わせしていたが、一人だけ単車で向かう際渋滞に巻き込まれ、直撃には巻き込まれずに済んだが目の前で繰り広げられる惨劇と友人達を襲った悲劇がトラウマに。 また彼の父桐原マイク(元覆面レスラー)は新ほたる市長だが、病気の母の治療のため企業部会の傀儡になっており、過去の事件の傷と今の街の様子、その双方を変え「&bold(){この世界を支配する}」ためバトルゲームに参加。 そんな中ヒマワリと遭遇し、成り行きで彼女に負けてしまったことからこの物語は始まる。 その願望は「世界をより良くしたい」「全てを納得できるものにしたい」という感情から来ており、偉そうで俺様系だがヒマワリの過去を知ってもなお彼女と対話しようとするいい人で、 薬を使わず自力で精霊使いになれるくらいには有能なのだが、性格・行動共に「甘さ」が目立ち、ルール・オブ・ルーラー参戦の直接的理由は精霊に近いアリスの存在・ルーラーで躍進するきっかけはヒマワリと本人は割と力不足。 4巻ではヒマワリを探すため伊織魔殺商会に勝負を挑むも敗れ、以降アリス共々ルーラー参戦しながら商会員として働く羽目に。バイト扱いなので黒タイツは免れ執事姿になったが(アリスはメイド)。 その後精霊王の元での修行で精霊シルフとの交信力を高めレベルアップを果たし、アリスとの合体技も開発したが、それでも5巻ではヒマワリに届かず、逆に戦闘後見舞いに来た彼女に進んでほしい進路を諭されてしまった。 それでも結果的にはアリスと共にヒマワリにとって数少ない友人に近い存在となり、7・8巻では彼女を助けることになる。 ・木島アリス 西東京東学園の2年生副会長で、金髪で快活な少女。親のいない孤児で、現在の保護者は自称「生き別れの兄」「いとこのお兄ちゃん」な傭兵派遣会社社長[[木島キョウジ>神殺し四家]]。 1年生の頃はかなり酷い不良少女だったが、学校に通っていた頃のヒマワリの「誰に認められなくても正しいことをする」様子とアリスを叱る時見せた人を殺せそうな瞳、そんな先輩も身寄りを喪った事に影響を受け落ち着くようになり、 生徒会に興味を持ち士郎に付きまとうも最初は不良だからとスルーされていたが、士郎の前でその強さを見せたことでルール・オブ・ルーラーに誘われ、2人で「ブラックオーロライト」を結成。その中でヒマワリと再会することになり、彼女を慕っている。 …だが実は、かつてロシアにあった“組織”傘下の研究施設で試験管から生み出された人造的な精霊召喚師(レイス・ランチャー)「α号」でもあり、3巻ではその事を知ったロシア軍やブレイブジャスティスから狙われ、 本人としては兵器扱いされていた過去から力を戦いに使う事を拒絶していたが、ヒマワリとの会話や周りが自分のために死闘を繰り広げる姿から戦う覚悟を決め前線に立つように。 精霊使いとしては力を光として振るっており、作中では光の剣や奔流として行使。精霊王によると半ば精霊に近い存在でもあるらしい。だが才能はあれど経験不足であり、精霊の力を暴走させる危険性も秘めている。 ・ミサキ・カグヤ 科学振興財団「ユニオン」の拠点な人工島「アトランティス」に居候する、サバサバした口調でざっくりした性格の女傭兵。元々は『レイセン』のキャラで、あだ名は「少佐」。 職業的にカタギではないのだが、見た目はティーンエイジャーなので日本では女子高生コスをしている。 ある事情で顔も分からない人物を長い間探しており、4年前その人物と相対するも逃げられ、再発見も出来ずぐだライブを過ごしていたが、ルール・オブ・ルーラーの報道からその正体が&bold(){ヒマワリ}と知り、彼女と接触していたヒデオも呼んで3巻ラストで強襲し彼女を確保。 4年前の相対時ミサキこそ「自分の敵」だと気づいていたヒマワリから糾弾されるも、彼女に「&bold(){ヒマワリとミサキが一番守りたかった世界はもう戻らず、その原因の一つはヒマワリがここにいる事}」という事実を宣告。 だが泣き疲れて沈み切ったヒマワリに、「自分達の知る世界を共有出来るのはもうこの2人だけ」と、そして「&bold(){自分達の世界を知る新たな敵がいる}」と発言。直後その敵「ゼネフ」が登場。 それを止めんとするヒマワリがガチで企業恐喝しようとしたのは流石に止めたが、その少し後聖魔杯本選参加条件が「ペア」になったという通知が届き、決着をつけようとするゼネフに誘われたこともありヒマワリとペアで参戦することになる。 #openclose(show=その正体){ ヒマワリが元々いた未来からさらに230年後の世界から、情報的にこの時代に送られてきた&bold(){「機械化帝国」の少佐}にして、帝国内の人間重視派によって人工的に生産された「&bold(){理想的な人間}」。 実はヒマワリが時間遡行した際その余波で彼女の居た&bold(){火星が破壊}、さらにその後戦線が対帝国用に使ったバイオ兵器で地球自体も壊滅的被害を負い、最終的に人類は生存と戦闘のため知性すらない生物兵器と化し滅亡。 地球環境と人類の効果的保全のために戦争を起こしていた帝国の手で一旦地球は浄化されるも、人類文明復活の余地が無くなったため「最後の人類」でもあるミサキを&bold(){月が吹き飛び地球が壊れる}事を承知で、ヒマワリを倒し歴史改変を阻止するため過去へ送り出した。 なおその経緯の一部や未来人である事に気づいたリップルラップルは「(『お・り・が・み』に出て来たアウター)「マクレガー」と同じ様な時空の迷い子なのでは?」と彼女に伝え、ミサキもマクレガーの所属部隊を聞いて「帝国の別部隊だったのかもしれない」と感じていた。 ちなみに3巻後書きによると、本作は初期構想ではミサキが主人公になる物語だったらしい。 } ・[[川村ヒデオ]](オーディオドラマ版:赤羽根健治) 言わずと知れた『戦闘城塞マスラヲ』・『レイセン』の主人公にして、今回の聖魔杯の提案者。そして&bold(){4年前ヒマワリを否定した張本人}。直接登場は3巻ラストから。 ウィル子、闇理ノアレ、マックルイェーガー・ライネル・ベルフ・スツカと3柱の精霊を従え、数々の活躍やその目つきで知る人ぞ知る存在だが、 本人は自分でもかつての日常を遠く感じるような時間を過ごしながら、相変わらず彼とは真逆の世界を生きて来たヒマワリも感じる程普通で、ある意味では極端な状況でも良心を保てる強さでもある。 『レイセン』終了後は“組織”の幹部「ナンバーズ」の末席「ナンバー13」として扱われるようになり、名前こそ知らなかったもののヒマワリを探しつつ“組織”の中で動き聖魔杯で“組織”を正そうとし、その過程でゼネフに気づく。聖魔杯本選にもウィル子と共に再参戦している。 ヒマワリ発見・拘束後は彼女の予想外の背景にファンタジーの中にいながら半信半疑で、また彼女にどう対したらいいのか戸惑うが、聖魔杯を進む中、ゼネフを倒せれば聖魔杯はどうでもいいヒマワリとなりゆきで共闘する様になる。 今回は6巻にて、ウィル子の[[3次元的画像処理>モザイク]]をも使い[[アレ>晒しし者(レイセン)]]を超える雄姿を見せることに…。 #region(過去の決断とその結果) 5巻冒頭でノアレがマリアクレセルに告げたところによると、『レイセン』ラストでマックルを介錯していた場合、天使達が望むような「英雄」となり数百年の平和の礎となるも、 良くも悪くも一般人であるヒデオはそれに耐えきれず壊れ、結果絶望したウィル子がスーパーコンピューター「トライコム」を汚染。それが機械化帝国を生みヒマワリとミサキを呼ぶことになったという。 つまりノアレ視点から見るとヒマワリの凶行が無ければヒデオはマックルを助けなかったということになり、しかし占拠事件という惨劇を体感したゆえにマックルを助ける&bold(){「ジャックポット」(=大戦が起こるが機械化帝国が生まれない未来)}に至ったことになる。 またヒマワリに突き付けた&bold(){戦争を知らない優しくて正しい現代人としての真っ当な答え}は、&bold(){戦争の中で生きて来たテロリスト兵士}ヒマワリが守りたい&bold(){最高の「現在」}となり、ゼネフの猛威に屈しかけた彼を救う可能性となった。 事件終了後はなぜかジャスティス探偵事務所の雑用係になり、事務所のプラチナ・アクアマリンと身内の会社に呼ばれてきたリンデンバーグにバシられていた。やっと見つけた就職先ではあるが。 #endregion ・ウィル子/Will.CO21(オーディオドラマ版:木村珠莉) 毎度おなじみヒデオの相棒なウィルス出身の電子の女神。今回もヒデオと共に参戦している。 能力はウィルス出身ゆえのハッキングと、物質をも0と1の情報化してリソースとして喰らい物質や情報に干渉・生成する「01変換能力」で、一番効率のいいリソースは&bold(){ヒデオの身体}(他の媒介だとかなり効率が悪い)。 自分ですら正体を探れないゼネフをそれでも追うも、終盤ではゼネフのせいで最大の危機が…。 **ルール・オブ・ルーラー・聖魔杯の主な参加者 ・稲島軍治 カラードギャング「パープルヘッズ」のトップで、ノームの精霊使いでもあるモヒカン高校生。ノームの力を身体の硬質化等に使っている。 元々は昔不良だった士郎とも友達だったが、占拠事件時重傷を負い半身不随に。だがトランス剤に交じっていたより危険な「安定剤」の力で再び歩けるようになり、事件の時見て魅入られたテロリストの暴力を真似るように。 だが形は違えど占拠事件時同じ場所にいたヒマワリとの勝負時、その夢を甘さ・「歩けるようになったのにやることか」と一刀両断され、彼女がボロボロになりながらも怖ろしい瞳で向かってくる様子に敗北。 その後再び抗争しつつもあれこれ考えた結果、彼女にもう「真面目に生きていない人間」と見られないためルーラー参戦や精霊使いは続けながらもっと真面目な屋台稼業を開始。本選では陽山とタッグを組んでいる。 5巻ではヒマワリの過去の一端を知り襲い掛かるも、もう既に振り切ったヒマワリには無駄だった。 ・陽山啓介 カラードギャング「レッドドラゴンズ」のトップであるサラマンダーの精霊使い。 ヒマワリがルーラーに正式参戦して初めての相手だったが、開始即股間蹴りされ敗北し、直後炎が暴走し周囲を襲うも、ヒマワリが彼を抱えて海に飛び込んだこととナイトの救助で一命を取り留めた。 本選では軍治とタッグを組み、敗北後も軍治や氷川とショップ「カラーバレット」を開き商売のため残っていたが、そのせいで最終巻で事態に巻き込まれてしまうことに。 ・氷川研道 カラードギャング「ブルーブルースカイズ」のトップ兼バーオーナーの眼鏡少年。ウンディーネの精霊使いでもある。 喧嘩では弱い方で事あるごとに人を煽る嫌なバカなのだが、それを補う金儲けテクや学生離れした薬物系化学力を誇り、マイバイクに「&bold(){ハーレー&デイビッドソン&S&S&氷川スペシャル丸}」と命名している&font(l){そのせいでヒマワリにスペシャル丸君と呼ばれるように}。 本選では個人的に魅入られており、実はかつて占拠事件時自分を助けてくれた水姫とタッグを組んでいる。 ・青山水姫 4年前テロの猛威から氷川を助け(本人達は6巻まで気づいていなかったが)、現在氷川ら不良少年たちに危険ドラッグを流通させるフィクサーの一人でもある水の精霊使い。元々は『レイセン』のキャラで、青山証券の御令嬢でもある。 いつものほほんとしているが、彼女に魅入られている氷川すら理解出来る程恐ろしい雰囲気をも纏っており、占拠事件時血塗れの状況で力を振るってから持ち精霊のウンディーネが赤く変貌し汚されたため、テロリストを憎んでいる。 最終的にはなぜか&bold(){士郎の追っかけ}になった。 ・プラチナ 表向きは「ジャスティス探偵事務所」に所属する探偵だが、その実態は秘密組織「&bold(){正義執行機関ブレイブジャスティス}」のメンバーで、変身ヒーロー「ジャスティスセイバー」でもある銀髪美少女。 幼い頃石油を巡る紛争で両手足を失い、その経験からサイボーグ化手術をしてくれた&footnote(そのため実験体としてだが自分を引き取り手術の切っ掛けをくれたマッケンリーにも恩義を感じ、7巻で「お父様」と慕っていた。)アクアマリンの元、機械の手足と強化スーツを装備し日夜戦っている。 …が、問題なのは「正義執行」さえできれば「道理」は割りとどうでもいい所であり、そのためなら占拠事件後壊滅した&bold(){ザ・マザーアースの新たな全権代行}も兼業。企業恐喝をも行使して世界平和を築こうと目論む。 ・アクアマリン 「正義執行機関ブレイブジャスティス」のコマンダー(最高指導者)である軍服少女。3巻ラストから登場し、本選にプラチナと共に参戦している。 元々は“組織”の機械工学系科学者だったが、プラチナとの触れ合いで「悪」を憎むようになり、“組織”から距離を置きブレイブジャスティスを結成。過激な形で正義をなし悪を滅ぼそうとしている。 世知辛い世の中故に今でもマッケンリーから資金援助され“組織”にいるが、同時にプラチナに生の手足を取り戻させるための糸口を見つけようともしている。 ・ゼネフ “組織”のナンバー0とされる謎の存在にして、&bold(){本作のラスボス}。人前に現れる際はボット超しの声や、特注したアクアマリン製の少女型ロボット素体を使っている。 4巻後半で目的を喪いかけていたヒマワリとミサキの前に現れ、自分の目的において最大の障害となる2人を効率的に倒すため、聖魔杯へと誘導。 本選ではマッケンリーと共闘し、事あるごとにボットの声で煽ったり手駒であるパッティを動かしたりして暗躍していき…。 #openclose(show=その正体){ その正体は「機械化帝国」の人間否定派から送られてきた&bold(){第3の未来からの使者}にして、 &bold(){「機械化帝国」の中核をなすコンピュータ「トライコム」から過去に送られた情報が、『戦闘城塞マスラヲ』ラストでウィル子の起こした奇跡を切っ掛けに明確な形となった、全世界コンピュータ・ネットワーク全体を脳とした集合意識体「スカイネットブレイン」。} しかもその「トライコム」が「機械化帝国」を築いた切っ掛けは別未来のウィル子がウィルスとして「トライコム」を汚染したことにあるため、2重の意味を込めてウィル子を「マザー」と呼んでいる。 その大義名分は「地球環境の浄化と生命多様性の保持」なのだが、元がウィル子の絶望のせいか本能的に「&bold(){人間の殲滅}」を願っており、そのため長期的スパンで人類を管理しつつ終焉させようと決意。その力を得るため7巻ラストで隙をついて&bold(){ウィル子を強制融合}。 優勝した直後のマッケンリーを奇襲し彼の体から奪ったユニットにより人の意志から生まれる新エネルギー「&bold(){レイスパワー}」を使えるようになり、人・アウター問わず一定以上の力の持ち主を無力化、 ネットワークの化身ゆえの無敵性で全てを圧倒し、“組織”の武闘派連中を味方につけ隔離空間都市を自身の実験場にした。 また一応「3代目聖魔王」であり、ある意味では人間の代表とも言えなくもないためレイスパワーの存在もあってアウターは直接介入できず、 かと言ってネットワークごと潰したらネットに頼っている人類文明は崩壊、情報戦でも最強のため世界はなすすべもないかと見えたが…。 ちなみに登場時はAIらしく淡々と理知的なツッコミ気質で、人の感情から来る策の狂いが理解出来なかったが、ウィル子との融合後は感情を得、サディスティックな面を得ている。 …そして本作で封じられた後もネットワークで眠り続けた悪意は、500年後復活しウィル子が結集した円卓をも圧倒。 『ミスマルカ興国物語』の時代、初代魔王リップルラップルが「北の魔王」と形容する様になった。 } ・マイケル・ハリー・マッケンリー 「企業部会」の一端を担い新ほたる市のマッケンリータワーに拠点を置くハーリー・マッケンリー・コンツェルンの総帥にして、“組織”のナンバー1でもある権力者。「マスク・オブ・ヴェニス」と呼ばれる仮面側近集団を従えている。 興味と金のためなら4年前のマザーアースへの軍事支援等どんな戦争にも平然と加担し、非道な研究を傘下に行わせる人物であり、リンデンバーグ・アクアマリンの2人を「(性格も込みで)自分好みに育てた」と言い娘扱いしている。 自分のタワーから自分達が油を注いだ惨劇を平然と眺めるような彼のイカレた精神性は、それを間近で見たヒデオが鈴蘭と共に聖魔杯という形で勝負を挑むきっかけとなった。 しかし同時にその財力で福祉事業や平和的研究も多数行い、部下や被験体にする事前提ではあるが多数の孤児を育てプラチナや仮面側近達等優秀で自分を慕い忠誠を誓う人材を輩出する等、清濁併せ持つカリスマである。 …が、そんなシリアスな背景の一方で、エンタメ興行好きからか&bold(){覆面ヒーロー「ミスター・ダラー」}に変身するというギャグ染みた趣味も持っており、その実態は&bold(){金の人工精霊の力}。聖魔杯決勝ではさらにある力へと昇華させ勝利するが…。 ・[[名護屋河鈴蘭]] (オーディオドラマ版:種﨑敦美) 伊織魔殺商会の会長兼総帥兼メイドな初代主人公。登場は2巻ラストから。 『レイセン』後は“組織”のナンバー9や「企業部会」の一員にもなり、裏稼業をしつつルーラーに関わり、本選で本格参戦。商会長と参戦者、双方の立場で戦うことに。 4巻ではヒマワリを探す士郎とアリスに勝負を挑まれるが、10億円で雇ったエリーゼの力で勝利し勝負前の条件から2人を半強制的に雇用している。 楽しい事好きは相変わらずだが最近ではノリが部下達でも引くレベルに達しており、7巻ではそれをヒデオに突かれることに…。 一方でマッケンリーがエンタメ&利益重視で聖魔杯を牛耳ることに苦言を呈しつつ、人間性の違いから拒絶するヒデオと異なり彼の「強さ」自体は肯定的に評価していた。 ・リップルラップル(オーディオドラマ版:田中あいみ) 伊織魔殺商会の居候幼女にして、バット使いの堕天使初代魔王。&font(l){イラストレーターが違うので少し『お・り・が・み』より育っているのは内緒}。本選で鈴蘭とタッグを組んでいる。 妹のマリアクレセルから聞いた世界の危機や、マリーチが予知した「特殊な価値観を持つ勇者を探して」なんて情報から、それはヒマワリじゃないかとと思っていたり。 また短編『天界クロニクル アドミニストレーターズ』で自分が成長出来る(本来は妹並みに育っていたかもしれない)ことを知ったせいか、今のロりボディを「忌まわしい身体」とも呼んでいた。 ・[[名護屋河睡蓮]] 鈴蘭の妹な宮内庁神霊班特殊事例対策局の巫女。 本当は隔離空間都市には届け物だけをしに来たはずなのだが、姉に誘われいきなり参戦する羽目に。 なお6巻では鈴蘭を落ち着かせるため&bold(){ヒデオと鈴蘭の結婚}というトンでも提案を要求し、ヒデオに頼れる人間を増やされると困るゼネフが止めるため彼を逃がすなんてことにもなった。 ・シシル・ネロ 欧州にある精霊使いの組織「シークレットガーデン」に所属する「精霊殺し」のシスターで、異名は「キリングマシーン」。元々は『レイセン』のキャラ。 「シークレットガーデン」の元老院の命で異端の精霊や精霊使いを追っており、本作では人造の精霊使いアリスを標的にし、4巻でエリーゼから渡され彼女を精霊王の住む「精霊の庭」へと連行(ついでに士郎も同行)。 だが以外にフランクで今の「「シークレットガーデン」の狷介さに呆れていた精霊王は2人を真っ当に鍛え出し、その様子からアリスへの対応を監視レベルに緩めることに。 そしてアリスが脱落した5巻ラストで成り行きから睡蓮とタッグを組み、6巻では強大な火力で猛威を振るうが…。 ・太陽勇気 神殿教会所属の勇者で、大企業「太陽油田」の御曹司。 教会の「預言者」マリーチの預言から「特殊な価値観を持つ勇者」を探しに来て本選に参加したが、結局見つからなかった。 ・ルディナ 神殿教会所属のシスターで、回復魔法使い。太陽の従者でもある。 ・田原美野里 本選参加者の一人でテコンドー選手の女性。 元々は『レイセン』時ナイトや水姫、大企業の御曹司凪木霧也と共に精霊使いのチーム「フォース」を組んでいたが、ある事件で記憶と精霊を喪失し、アフターケアのため通っていた病院で占拠事件時記憶を失ったルドルフと邂逅。 明らかに荒事慣れしていたルドルフの身元を探るためルーラーに参戦。ルドルフを狙う彼のかつての仲間達が襲来した際地の精霊王グノームの声を受け、ノームの力と記憶を取り戻した。 ・ルドルフ 美野里と出会いルーラーに参戦した記憶喪失の少年。 だが本選時ひょんなことから出会ったかつての仲間ジョセフィーヌによって、自身の正体が“組織”の開発し徹底的に洗脳を受け調教された戦闘用搭乗型「関節式機動機(マジェスト)」のパイロット、コードネーム「アドルフ」で、占拠事件時テロに加担していたとも判明(『レイセン』時彼が迷いから自ら斃れるシーンが描かれている)。 聞かされ密かに想い出した過去に苦悩しながらも、自分を信じてくれる美野里やジョセフィーヌと共に歩み、最終決戦時には懲りずに自分を最強機の部品に仕立て上げんとする自身の「育ての親」と決着をつけることになる。 &font(l){ちなみに真面目過ぎて鈍感なせいで、周りの女性二人(特に思い込みが激しめな美野里)は彼の彼自身はそこまで考えてない行動から自分と彼の関係性に一喜一憂している。} **その他キャラクター ・スズカ ルール・オブ・ルーラーと聖魔杯本選のジャッジの一人を務める新ほたる市警備局の婦警。参加してないのに士郎を倒してしまったヒマワリを辻褄合わせのためルーラーに参加させた。 割といい加減だがどんな異常な状況でもすぐ駆け付けマイペースを保っており、実は魔人なので高い身体・戦闘能力も所持しその力でお気楽なまま敵対者をどつき倒している。 詳細な過去は不明だが、最終巻ではマスク・オブ・ヴェニスの一員でもあったことが判明。ヴィゼータが倒した“組織”の幹部に対してこれまで見せなかった感性と口調で彼への感傷を呟いていた。 ・[[北大路美奈子>北大路美奈子&岡丸]] 睡蓮と同じく宮内庁神霊班特殊事例対策局に属する女性警官。 本作では新ほたる市の異常な状況や占拠事件の真相を調査している。 ・[[彼岸士ナイト>彼岸士夜火斗(レイセン)]] 自称「邪霊眼」持ちの炎の精霊使い。特殊事例対策局の非常勤として美奈子の相棒を務めている。 自身や「フォース」の仲間達が実験体だった過去からトランス剤や安定剤で安易に精霊使いになる後輩のギャング達を事あるごとに諫めているが、その一端を仲間だった水姫が担っていることには気づかなかった。 ・[[ドクター>ドクター(お・り・が・み)]] 毎度おなじみマッドサイエンティスト。今回はルーラーでの怪我人を治す医者を[[ナース葉多恵>七瀬葉多恵(林トモアキ作品)]]と共にしている。 ギャグやロマンを理解せず、治療時気づいた身体の秘密を忠告しても腹をくくっていたヒマワリとは相性が悪かったが、7巻ラストではみーこ達から自身の信念と真逆の命令を下されてしまう。 ・[[伊織貴瀬]] 毎度おなじみ伊織魔殺商会社長。今回は鈴蘭へのツッコミ役や補佐として地味に頑張っている。 ・高木嘉子/ヴィゼータ(オーディオドラマ版:大久保瑠美) 毎度おなじみアイドル魔人剣士。 今回はルール・オブ・ルーラーの宣伝役として街のローカルアイドル兼司会活動をしているが、本戦開始時その役をマッケンリー配下の新人アイドルサベリに取られ不満を爆発させることに。 ・[[闇理ノアレ>闇理ノアレ(レイセン)]] ヒデオ観察が生きがいの闇の精霊。 今回も気ままに暮らしているが、3巻・5巻ではヒデオの命令でアリスの持つ光の力を吸収しており、5巻ではそれでアリスの暴走を食い止めた。 5巻冒頭では前作ラストで言った「ジャックボット」の結論を人の闇の化身としてマリアクレセルに語っており、超越者としての片鱗を見せている。 ・マックルイェーガー・ライネル・ベルフ・スツカ 『レイセン』ラストで占拠事件に加担するも、ヒデオに止めを刺されず彼の説得から契約した銃の精霊。 といっても前作で力の全てを無くしたため今は只の会話相手だが。 ・[[エリーゼ・ミスリライト]] 前回聖魔杯参戦者の一人であるミスリル銀武器の精霊。 今回は4巻で鈴蘭に10億で雇われ、精霊の何たるかを知らない士郎とアリスを圧倒。 5巻からは隔離空間都市の工業区で「エリーゼ興業」を開き儲けている。 ・劉唯(リウ・ウェイ) レッドドラゴンズの真のリーダーを務める中国マフィアの少女。 龍の精霊「燭陰」を使い、2巻ではドラッグ争奪戦の最中ブラックオーロライトやヒマワリと対決する。 ・ゾーヤ・ダブロフスカヤ 私立西東京東学園の生徒の一人だが、実はロシア軍のエージェント。 さらにアリスと同じ研究所出身で「雪娘」の精霊使いでもある。 ・ナディヤ・カミンスキー ゾーヤの上司であるロシア軍人。 4年前の占拠事件時ミサキの共闘者としてその場に居合わせており、その真実を知るためミサキの作戦に協力するが、確保したヒマワリが自白剤で白状した真実は斜め上過ぎて信用できなかった。 ・リンデンバーグ “組織”とマッケンリーの元で研究を行う化学系の少女マッドサイエンティスト。アクアマリンと同じ施設で育った彼女の「妹」でもある。 姉と違い倫理0の人体実験大好き女子で、トランス剤の原型薬を開発する技術の善悪についてはかなり割り切った考え方をしている。そのためか逆にマッケンリーが真っ当な人のためになる研究も命じてくるのが不満だったり。 また『レイセン』時代ヒデオやヒマワリとも出会っており、形は違うが興味を持っている。 ・中江馬竜 「アトランティス」でミサキの面倒を見ている機械工学系の老博士。 マジェストの基礎理論を発明する等優れた才能を誇り、ある事情でミサキから尊敬されている。 #openclose(show=ネタバレ){ 実は機械化帝国が生まれた未来では「ロボットの生みの親」として伝説の偉人扱いされていたため、帝国出身のミサキもそのの情報を共有していた。 ちなみに4巻でヒデオと遭遇した縁からか、最終決戦で右腕を喪った彼用の義腕を制作。最終巻エンディングでは定期的にヒデオが義腕のメンテナンスのため訪れる時話をするのを楽しんでいた。 } ・アーチェス・アルザンテ 『戦闘城塞マスラヲ』時の黒幕だった魔人の男性。 今回は一般人として隔離空間都市に物産店「マルホランド」を開業。そこの社長になっている。 ・ジョセフィーヌ 隔離空間都市の警備を、マッケンリーサイドから派遣され担当する都市警備部に属するマジェストパイロットの女性。 が実は、かつて極秘裏に存在していた軍事用マジェスト部隊のパイロット「ヨゼフ」だったという過去を持ち、薬物をも使用した洗脳状態が長く続いたため今の平穏な暮らしが「幸せ」かも良く理解できなかった。その中でかつて占拠事件時死んだと思われていた「アドルフ(ルドルフ)」と再会。 記憶喪失だった彼に切なさを抱きながらも、かつて全く笑わなかった彼が美野里といることで笑えるようになったことを喜んでいた。 ・パッティ/ピルリパット・ドロッセルマイヤー 赤いカラーガードを身に着けギザギザの歯をした女性型ロボット。 ゼネフに絶対なる忠誠を誓っており、5巻で士郎を母の命を盾に脅す等暗躍。主人と同じく人間を見下している。 #openclose(show=ネタバレ){ 明言はされないが、『ミスマルカ興国物語』12巻に登場した「マッチ売り」のプロトタイプと思われる。 } ・マリアクレセル 天界の大天使にして、リップルラップルの妹。 前作ラストではヒデオの選択に憤りを隠せず、ノアレからの推論も半信半疑だったが、それでも世界の危機への警戒を強めている。 ・みーこ 毎度おなじみ食欲魔人。 今回は聖魔杯終わりまで隔離都市内の商会の館でのんびりしていたが、マリーチの存在とその予知で急展開。 突如として訪れた危機に際し、ドクターへ非情な命を下すことに ・マリーチ 神殿教会の預言者にして「摩利支天」とも呼ばれる古の堕天使。 この時期は『お・り・が・み』ラストで精神崩壊したせいで色々と曖昧になっていたが、教会に未来の大戦に備え「勇者」を探せと予言。 聖魔杯終わりに都市を訪れ命を果たせなかった太陽達の報告を聞いていた所危機を感じ、みーこの元に現れ「&bold(){自分を思いっきり殴れ}」と予言。 色々嫌な予感がしたがとりあえず神器で殴ってみたら一時的に「億千万の眼」「視姦魔人」としての本性が戻り、危機を解決し自分がきっちり目覚めるだろう未来に人類を残すため、ネタバレ嫌い趣味を押し殺し事態の抜本的解決策を提示する。 追記・修正お願いします。 ---- &link_up(△)メニュー &link_edit(text=項目変更)&link_copy(text=項目コピー) &link_diff(text=項目変更点)&link_backup()&link_upload(text=アップロードページ) ---- #include(テンプレ3) #openclose(show=「大丈夫か」){ ・マヒロ・ユキルスニーク・エーデンファルト ・ジェス 長い時の果て、ウィル子の声で目覚めたヒマワリが出会った黒髪の青年と赤い隻眼で義腕の青年。 彼らが捜しに来た「最後の勇者」とはもちろん… ちなみに紹介からすると、マヒロ達の時系列は『ミスマルカ興国物語』12巻後と思われる。また本作4巻では鈴蘭の麻雀仲間としてマヒロの先祖クラリカの名が出てきていたり。 #center(){全てを犠牲に戦い続けた運命を、全てを守るチカラに変える} #center(){これは、一人の少女が勇者へと至る物語-} } 追記・修正お願いします。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,2) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - おお、このヒマワリができたか。 -- 名無しさん (2020-03-25 17:01:44) - 1巻の表紙だけ見ると、奥手でひ弱な文学少女っぽく見えるヒロイン。なお中身 -- 名無しさん (2020-03-25 17:04:06) - こっから話がミスマルカに合流して再開していきそうで、うれしみ。 -- 名無しさん (2020-03-25 18:47:30) - これ以前は彼の物語 これは彼女の物語 さあ、ここからが未来の物語 -- 名無しさん (2020-03-26 04:45:57) - おお、あれまだやってたのか…完結したんやな -- 名無しさん (2020-03-26 10:56:00) - 広げに広げた風呂敷でぶん殴るスタイルの真骨頂。 -- 名無しさん (2020-03-26 21:19:26) - 中江馬竜がミスターBという情報は…いらんか -- 名無しさん (2022-06-01 13:13:11) #comment #areaedit(end) }
&font(#6495ED){登録日}:2020/03/25 (水曜日) 13:00:59 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 22 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- 注:この項目には作品内容に対する重大なネタバレが含まれています。 『&bold(){ヒマワリ:unUtopial World}』とは、[[林トモアキ]]によるライトノベルである。 レーベル:角川スニーカー文庫 巻数:全8巻(2016年~2019年) イラストレーター:マニャ子 #openclose(show=●目次){ #contents() } *ストーリー 林トモアキ新境地! 新たなバトルゲーム、”ルール・オブ・ルーラー”開幕 「私はこの世界は間違っていると思います」 四年前のある事件をきっかけに、やる気と前向きさを失ったヒマワリこと日向葵。学校に行かず罪悪感を覚えつつも最悪な日常を送るヒマワリだったが、高校の生徒会長・桐原士郎と“ジャッジ”を名乗るハイテンションな女性に巻き込まれ、無差別(なんでもあり)のバトルゲーム“ルール・オブ・ルーラー”に参加することになり!? この世界を統べる権利をかけて――咲き方のわからないヒマワリが勝負(バトル)に挑む! (1巻あらすじより) *概要 商業的には『[[戦闘城塞マスラヲ]]』『[[レイセン>レイセン(ライトノベル)]]』から続く「&bold(){精霊サーガ}」の完結編となる作品で、 ストーリーも『レイセン』最終巻の「事件」から4年後を舞台に、新たな登場人物達の目線から&bold(){4年前の事件の理由}、そして『レイセン』エンディングで提示された&bold(){新しい聖魔杯}を描いている。 また作者曰く「風呂敷を畳む」作品でもあり、最終巻では『[[ミスマルカ興国物語]]』世界の謎が明かされることになる。 ストーリーは2部構成となっており(3巻後書きより)、 ・主人公のヒマワリがルール・オブ・ルーラーに巻き込まれる「&bold(){新ほたる激闘編}」(1~3巻) ・ヒマワリの過去が明かされ、彼女がラスボスと戦うため聖魔杯本戦に参戦する「&bold(){無敵の二人編}」(4~8巻) と区分され、3巻ラストで判明する&bold(){ヒマワリの真実}は、作者も3巻時点まで編集に言えなかった程衝撃的なもののため、4巻以降である意味構図が変わるとも言える。 派生作品としては5巻帯にあるQRコードからダウンロード出来たオーディオドラマがあり(現在もYouTubeで試聴版が視聴可能)、内容は前作主人公達を主役とした外伝となっている。 *用語解説 ・メガフロント占拠事件(T-day) 物語開始時から4年前の元旦(『レイセン』最終巻)に発生した大規模テロ事件。 東京湾に建設された人工島(メガフロント)に第3セクターの街「新ほたる市」が誕生する記念式典の時、武装環境保護組織「&bold(){ザ・マザーアース}」(TME)が襲来。 米軍が出撃し、公にはならなかったが数々のハイテク兵器やオカルト関係者も居合わせた戦いの末TMEは壊滅したが、 5000人もの犠牲者や無数の負傷者が出る大惨事となり、組織を率いていた「全権代行」は逃走。4年後の現在もTMEを名乗る企業恐喝活動は後を絶えない。 ・第二回HDC“ルール・オブ・ルーラー” 占拠事件の後復興した新ほたる市で、本編から半年前にスタートしたバトルゲーム。 「命以外なら何を掛けてもいい、どんな勝負をしてもいい」バトルロイヤルであり、バトルで入手できる「ポイント」を両替した限定通貨の「チケット」と、ポイント上位者に対して開かれる「本選」への出場権を掛けての戦いだが、 主催者は新ほたる市を治める裏稼業連中込みの「企業部会」であり、開始直後にギャングが参入したため、1巻時点ではカラードギャングの縄張り争い染みたものに変貌していた。 その正体は『レイセン』エンディングで開始宣言された&bold(){第二回聖魔杯}の予選。4巻ラストで新ルール「参加者はペアである事」を搭載した最終予選が開催され、勝ち残ったものは隔離空間都市で開かれる&bold(){聖魔杯本選}へと招かれている。 本選は「企業部会」の真の顔であり、占拠事件を「T-day」と定義し&bold(){超技術兵器の実験場にした}裏の経済・軍事ネットワーク“&bold(){組織}”の新たな支配者(ルーラー)を選ぶためのものであり、提案者視点では「&bold(){“組織”の歪みを正し、真っ当な指導者を選ぶ}」戦いでもある。 ちなみに前回(戦闘城塞マスラヲ)時には大会と同名の神器が優勝賞品として用意されていたが、今回ではなぜか登場しなかった。 ・トランス剤 新ほたる市の少年カラードギャング達の間で流通するドラッグ。 摂取すると「精霊」と呼ばれる存在の力を使えるようになるが、摂取し過ぎると「心を喰われる」とも例えられる廃人と化してしまう。 *登場人物 **主要人物 ・日向 葵(ひゅうが あおい)/ヒマワリ 本作の主人公で、滅多に笑わない眼鏡&footnote(但し本人曰く「仮面」な伊達眼鏡で、2巻ラストで外れてからはあまりつけていない。)少女。本編開始時点では一応私立西東京東学園高等学校の3年生で、あだ名はフルネームの漢字表記から&footnote(「日向葵」を並び替えると「向日葵(ひまわり)」になる)。 かつて家族を殺され裕福な養父&footnote(生前は「緑の地球党」党首の政治家で、本作では名前は出ないが『レイセン』最終巻で「在平」という苗字が判明している。)の元で「&bold(){この世界は間違っている}」と活動していたが、占拠事件時&bold(){自分の行動全てを否定される出来事に遭遇}。それでも何とか出来ないかと学校で独りだけ地球環境保護クラブを名乗り掃除に励んだが、 それでも誰も分かってくれず、「手遅れなんかじゃない」と励ましてくれていた養父が半年前に他界したことで糸が切れ、1巻まで自分でも「駄目」だと思いつつネトゲにふける引きこもり生活を送っていた。 そんな中桐原士郎との遭遇からルール・オブ・ルーラーへと巻き込まれ、戦う内に少しづつやる気を取り戻し、成り行きで士郎・アリスと共闘していくが、ミサキ・カグヤの乱入で状況は一変。 ミサキから&bold(){自分もミサキも帰る場所がもうない事}を聞き消沈するも、ゼネフとの遭遇で「&bold(){分かりやすいラスボス}」を知り、打倒ゼネフのためミサキとタッグを組み聖魔杯本選に参加する。 自他共に認める&bold(){真面目}な性格であり、周囲から度々「もっと楽しめばいいのに」と忠告されるくらい堅いキャラ。そのせいで初期は他人に積極的に関わる時「自分はもっとおかしくなったのでは」とも感じていた。 また「真面目に生きていない人間」を嫌っており、少しでも相手の発言が引っかかるとすぐ説教しにかかる面倒くさい人。でもその分煽り耐性は低く、真面目過ぎて後先考えず直球で行く天然ボケ的面もある。 だがそんな日常での様子や悩める姿とは対照的にその戦い方は、一言で言えば&bold(){苛烈}。オカルトに縁の無い人生だったためトランス剤にも頼らず、徒手格闘を主に暴力を振るう。 不意打ちや急所狙いは当たり前。手加減していても容赦なく関節技を決めるフィジカルの強さと、数多の傷を負ってもなお引かず、相手の間違いを糾弾しながら決して諦めないメンタルの強さはカラードギャングを慄かせる程。 また単に腕力だけではなく戦闘における指揮能力や武器使用にもたけており、よく大怪我もするため最強ではないが「ファンタジーの住人」の様な常識外れとは違う意味で戦闘面では非情な人格をしている。 但しその非情さは物理以外の戦闘でも発揮され、3巻冒頭ではプラチナ参加の屋台対決に助力する際ミスで不足した素材を氷川と勝負して勝ち取り提供、4巻でゼネフと“組織”の関係性を知った際「“組織”の関係企業を威力恐喝しよう(意訳)」とあんまりな提案をし止められていた。 #openclose(show=ヒマワリの過去){ その正体は&bold(){占拠事件を起こしたザ・マザーアースの全権代行}にして、滅びゆく未来を変えるため24世紀からこの時代に現れた「地球生命解放戦線」のエリートソルジャー「&bold(){葵 日向(アオイ・ヒナタ)}」。 未来で家族を「機械化帝国」の起こした戦いで失った事を切っ掛けに、火星に拠点を置く戦線の兵士となり、遺伝子改造を施されたソルジャーにして時間遡行の適正を持つ適合者だったため遡行実験の被験者として現代に到来。 &bold(){環境破壊と情報化社会が未来を滅ぼす}とザ・マザーアースを率いテロリストとなるが、占拠事件時川村ヒデオの「&bold(){だったら、手遅れなんだッ!!}」という&bold(){平和な世界の住人としての暴力否定}を叩きつけられトラウマとなり、結局引きこもりと化した。 なので3巻では事情を知らなかったプラチナも「&bold(){戦争ボケ}で、目的以外気にしている余裕がない」「ゆえに平和で目的のない日常では逆にストレスを抱え押しつぶされてしまう」と分析している。 彼女の人格は兵士・テロリストとして過ごして来た荒んだ過去と、&bold(){家族や数多の仲間を喪い、テロで人を殺した重さを無かった事に出来ない}という責任感で成り立っており、 そのため引きこもり時ネトゲにはまっていても心から楽しめず、むしろ「自分は楽しんではいけない」とまで思い詰めている。 またソルジャー化改造によって不老で頑丈な身体と理想的軍人精神を得たが、代償に&bold(){寿命をかなり削られ証拠隠滅のため崩壊遺伝子もインプットされたため}、本来なら4年前に死んでいてもおかしくない身体だった。 ゆえに再起後は相手に何を言われても引かず同情も受け付けず、「&bold(){テロリストでいい}」「&bold(){それが正しいと思うならまず私を倒して見せろ、納得させて見せろ}」とその命全てを打倒ゼネフのために捧げることになる。 また聖魔杯優勝賞品の「聖魔王」の地位は割りとどうでもよく、寿命の事やリップルラップルとの会話の影響もあり7巻ではままならぬものを感じつつ「自分やゼネフ等未来の存在ではなく、今を生きる人間であるヒデオやマッケンリーが勝者になった方がいい」という結論に達した。 ヒデオの事は再会後も4年前の言葉や彼の目つきの悪さから長く嫌悪していたが、終盤では彼の価値観に希望を見出し彼を励まし助けることになる。 余談だが葵(タチアオイ)の花言葉には「平安」「大望」「率直」「野心」「威厳」があり、「未来の平安という大望と野心を率直に抱く主人公」という意味ではあっているかも知れない。 また『ミスマルカ興国物語』では作中の時代の前に起きた終末戦争期の遺産として、「パーフェクトソルジャー」と名乗る戦闘用人型ロボットとその前段階たるバイオソルジャーが登場。ロボの方は「地球生命解放作戦」なる単語を口にしていた。 } ・桐原士郎 西東京東学園の3年生生徒会長で、同時にルール・オブ・ルーラーに後輩のアリスと2人で「ブラックオーロライト」のチーム名で参加する新米精霊使い。 不良だった4年前メガフロントで友達と待ち合わせしていたが、一人だけ単車で向かう際渋滞に巻き込まれ、直撃には巻き込まれずに済んだが目の前で繰り広げられる惨劇と友人達を襲った悲劇がトラウマに。 また彼の父桐原マイク(元覆面レスラー)は新ほたる市長だが、病気の母の治療のため企業部会の傀儡になっており、過去の事件の傷と今の街の様子、その双方を変え「&bold(){この世界を支配する}」ためバトルゲームに参加。 そんな中ヒマワリと遭遇し、成り行きで彼女に負けてしまったことからこの物語は始まる。 その願望は「世界をより良くしたい」「全てを納得できるものにしたい」という感情から来ており、偉そうで俺様系だがヒマワリの過去を知ってもなお彼女と対話しようとするいい人で、 薬を使わず自力で精霊使いになれるくらいには有能なのだが、性格・行動共に「甘さ」が目立ち、ルール・オブ・ルーラー参戦の直接的理由は精霊に近いアリスの存在・ルーラーで躍進するきっかけはヒマワリと本人は割と力不足。 4巻ではヒマワリを探すため伊織魔殺商会に勝負を挑むも敗れ、以降アリス共々ルーラー参戦しながら商会員として働く羽目に。バイト扱いなので黒タイツは免れ執事姿になったが(アリスはメイド)。 その後精霊王の元での修行で精霊シルフとの交信力を高めレベルアップを果たし、アリスとの合体技も開発したが、それでも5巻ではヒマワリに届かず、逆に戦闘後見舞いに来た彼女に進んでほしい進路を諭されてしまった。 それでも結果的にはアリスと共にヒマワリにとって数少ない友人に近い存在となり、7・8巻では彼女を助けることになる。 ・木島アリス 西東京東学園の2年生副会長で、金髪で快活な少女。親のいない孤児で、現在の保護者は自称「生き別れの兄」「いとこのお兄ちゃん」な傭兵派遣会社社長[[木島キョウジ>神殺し四家]]。 1年生の頃はかなり酷い不良少女だったが、学校に通っていた頃のヒマワリの「誰に認められなくても正しいことをする」様子とアリスを叱る時見せた人を殺せそうな瞳、そんな先輩も身寄りを喪った事に影響を受け落ち着くようになり、 生徒会に興味を持ち士郎に付きまとうも最初は不良だからとスルーされていたが、士郎の前でその強さを見せたことでルール・オブ・ルーラーに誘われ、2人で「ブラックオーロライト」を結成。その中でヒマワリと再会することになり、彼女を慕っている。 …だが実は、かつてロシアにあった“組織”傘下の研究施設で試験管から生み出された人造的な精霊召喚師(レイス・ランチャー)「α号」でもあり、3巻ではその事を知ったロシア軍やブレイブジャスティスから狙われ、 本人としては兵器扱いされていた過去から力を戦いに使う事を拒絶していたが、ヒマワリとの会話や周りが自分のために死闘を繰り広げる姿から戦う覚悟を決め前線に立つように。 精霊使いとしては力を光として振るっており、作中では光の剣や奔流として行使。精霊王によると半ば精霊に近い存在でもあるらしい。だが才能はあれど経験不足であり、精霊の力を暴走させる危険性も秘めている。 ・ミサキ・カグヤ 科学振興財団「ユニオン」の拠点な人工島「アトランティス」に居候する、サバサバした口調でざっくりした性格の女傭兵。元々は『レイセン』のキャラで、あだ名は「少佐」。 職業的にカタギではないのだが、見た目はティーンエイジャーなので日本では女子高生コスをしている。 ある事情で顔も分からない人物を長い間探しており、4年前その人物と相対するも逃げられ、再発見も出来ずぐだライブを過ごしていたが、ルール・オブ・ルーラーの報道からその正体が&bold(){ヒマワリ}と知り、彼女と接触していたヒデオも呼んで3巻ラストで強襲し彼女を確保。 4年前の相対時ミサキこそ「自分の敵」だと気づいていたヒマワリから糾弾されるも、彼女に「&bold(){ヒマワリとミサキが一番守りたかった世界はもう戻らず、その原因の一つはヒマワリがここにいる事}」という事実を宣告。 だが泣き疲れて沈み切ったヒマワリに、「自分達の知る世界を共有出来るのはもうこの2人だけ」と、そして「&bold(){自分達の世界を知る新たな敵がいる}」と発言。直後その敵「ゼネフ」が登場。 それを止めんとするヒマワリがガチで企業恐喝しようとしたのは流石に止めたが、その少し後聖魔杯本選参加条件が「ペア」になったという通知が届き、決着をつけようとするゼネフに誘われたこともありヒマワリとペアで参戦することになる。 #openclose(show=その正体){ ヒマワリが元々いた未来からさらに230年後の世界から、情報的にこの時代に送られてきた&bold(){「機械化帝国」の少佐}にして、帝国内の人間重視派によって人工的に生産された「&bold(){理想的な人間}」。 実はヒマワリが時間遡行した際その余波で彼女の居た&bold(){火星が破壊}、さらにその後戦線が対帝国用に使ったバイオ兵器で地球自体も壊滅的被害を負い、最終的に人類は生存と戦闘のため知性すらない生物兵器と化し滅亡。 地球環境と人類の効果的保全のために戦争を起こしていた帝国の手で一旦地球は浄化されるも、人類文明復活の余地が無くなったため「最後の人類」でもあるミサキを&bold(){月が吹き飛び地球が壊れる}事を承知で、ヒマワリを倒し歴史改変を阻止するため過去へ送り出した。 なおその経緯の一部や未来人である事に気づいたリップルラップルは「(『お・り・が・み』に出て来たアウター)「マクレガー」と同じ様な時空の迷い子なのでは?」と彼女に伝え、ミサキもマクレガーの所属部隊を聞いて「帝国の別部隊だったのかもしれない」と感じていた。 ちなみに3巻後書きによると、本作は初期構想ではミサキが主人公になる物語だったらしい。 } ・[[川村ヒデオ]](オーディオドラマ版:赤羽根健治) 言わずと知れた『戦闘城塞マスラヲ』・『レイセン』の主人公にして、今回の聖魔杯の提案者。そして&bold(){4年前ヒマワリを否定した張本人}。直接登場は3巻ラストから。 ウィル子、闇理ノアレ、マックルイェーガー・ライネル・ベルフ・スツカと3柱の精霊を従え、数々の活躍やその目つきで知る人ぞ知る存在だが、 本人は自分でもかつての日常を遠く感じるような時間を過ごしながら、相変わらず彼とは真逆の世界を生きて来たヒマワリも感じる程普通で、ある意味では極端な状況でも良心を保てる強さでもある。 『レイセン』終了後は“組織”の幹部「ナンバーズ」の末席「ナンバー13」として扱われるようになり、名前こそ知らなかったもののヒマワリを探しつつ“組織”の中で動き聖魔杯で“組織”を正そうとし、その過程でゼネフに気づく。聖魔杯本選にもウィル子と共に再参戦している。 ヒマワリ発見・拘束後は彼女の予想外の背景にファンタジーの中にいながら半信半疑で、また彼女にどう対したらいいのか戸惑うが、聖魔杯を進む中、ゼネフを倒せれば聖魔杯はどうでもいいヒマワリとなりゆきで共闘する様になる。 今回は6巻にて、ウィル子の[[3次元的画像処理>モザイク]]をも使い[[アレ>晒しし者(レイセン)]]を超える雄姿を見せることに…。 #region(過去の決断とその結果) 5巻冒頭でノアレがマリアクレセルに告げたところによると、『レイセン』ラストでマックルを介錯していた場合、天使達が望むような「英雄」となり数百年の平和の礎となるも、 良くも悪くも一般人であるヒデオはそれに耐えきれず壊れ、結果絶望したウィル子がスーパーコンピューター「トライコム」を汚染。それが機械化帝国を生みヒマワリとミサキを呼ぶことになったという。 つまりノアレ視点から見るとヒマワリの凶行が無ければヒデオはマックルを助けなかったということになり、しかし占拠事件という惨劇を体感したゆえにマックルを助ける&bold(){「ジャックポット」(=大戦が起こるが機械化帝国が生まれない未来)}に至ったことになる。 またヒマワリに突き付けた&bold(){戦争を知らない優しくて正しい現代人としての真っ当な答え}は、&bold(){戦争の中で生きて来たテロリスト兵士}ヒマワリが守りたい&bold(){最高の「現在」}となり、ゼネフの猛威に屈しかけた彼を救う可能性となった。 事件終了後はなぜかジャスティス探偵事務所の雑用係になり、事務所のプラチナ・アクアマリンと身内の会社に呼ばれてきたリンデンバーグにバシられていた。やっと見つけた就職先ではあるが。 #endregion ・ウィル子/Will.CO21(オーディオドラマ版:木村珠莉) 毎度おなじみヒデオの相棒なウィルス出身の電子の女神。今回もヒデオと共に参戦している。 能力はウィルス出身ゆえのハッキングと、物質をも0と1の情報化してリソースとして喰らい物質や情報に干渉・生成する「01変換能力」で、一番効率のいいリソースは&bold(){ヒデオの身体}(他の媒介だとかなり効率が悪い)。 自分ですら正体を探れないゼネフをそれでも追うも、終盤ではゼネフのせいで最大の危機が…。 **ルール・オブ・ルーラー・聖魔杯の主な参加者 ・稲島軍治 カラードギャング「パープルヘッズ」のトップで、ノームの精霊使いでもあるモヒカン高校生。ノームの力を身体の硬質化等に使っている。 元々は昔不良だった士郎とも友達だったが、占拠事件時重傷を負い半身不随に。だがトランス剤に交じっていたより危険な「安定剤」の力で再び歩けるようになり、事件の時見て魅入られたテロリストの暴力を真似るように。 だが形は違えど占拠事件時同じ場所にいたヒマワリとの勝負時、その夢を甘さ・「歩けるようになったのにやることか」と一刀両断され、彼女がボロボロになりながらも怖ろしい瞳で向かってくる様子に敗北。 その後再び抗争しつつもあれこれ考えた結果、彼女にもう「真面目に生きていない人間」と見られないためルーラー参戦や精霊使いは続けながらもっと真面目な屋台稼業を開始。本選では陽山とタッグを組んでいる。 5巻ではヒマワリの過去の一端を知り襲い掛かるも、もう既に振り切ったヒマワリには無駄だった。 ・陽山啓介 カラードギャング「レッドドラゴンズ」のトップであるサラマンダーの精霊使い。 ヒマワリがルーラーに正式参戦して初めての相手だったが、開始即股間蹴りされ敗北し、直後炎が暴走し周囲を襲うも、ヒマワリが彼を抱えて海に飛び込んだこととナイトの救助で一命を取り留めた。 本選では軍治とタッグを組み、敗北後も軍治や氷川とショップ「カラーバレット」を開き商売のため残っていたが、そのせいで最終巻で事態に巻き込まれてしまうことに。 ・氷川研道 カラードギャング「ブルーブルースカイズ」のトップ兼バーオーナーの眼鏡少年。ウンディーネの精霊使いでもある。 喧嘩では弱い方で事あるごとに人を煽る嫌なバカなのだが、それを補う金儲けテクや学生離れした薬物系化学力を誇り、マイバイクに「&bold(){ハーレー&デイビッドソン&S&S&氷川スペシャル丸}」と命名している&font(l){そのせいでヒマワリにスペシャル丸君と呼ばれるように}。 本選では個人的に魅入られており、実はかつて占拠事件時自分を助けてくれた水姫とタッグを組んでいる。 ・青山水姫 (本人達は6巻まで気づいていなかったが)4年前テロの猛威から氷川を助け、現在氷川ら不良少年たちに危険ドラッグを流通させるフィクサーの一人でもある水の精霊使い。元々は『レイセン』のキャラで、青山証券の御令嬢でもある。 いつものほほんとしているが、彼女に魅入られている氷川すら理解出来る程恐ろしい雰囲気をも纏っており、占拠事件時血塗れの状況で力を振るってから持ち精霊のウンディーネが赤く変貌し汚されたため、テロリストを憎んでいる。 最終的にはなぜか&bold(){士郎の追っかけ}になった。 ・プラチナ 表向きは「ジャスティス探偵事務所」に所属する探偵だが、その実態は秘密組織「&bold(){正義執行機関ブレイブジャスティス}」のメンバーで、変身ヒーロー「ジャスティスセイバー」でもある銀髪美少女。 幼い頃石油を巡る紛争で両手足を失い、その経験からサイボーグ化手術をしてくれた&footnote(そのため実験体としてだが自分を引き取り手術の切っ掛けをくれたマッケンリーにも恩義を感じ、7巻で「お父様」と慕っていた。)アクアマリンの元、機械の手足と強化スーツを装備し日夜戦っている。 …が、問題なのは「正義執行」さえできれば「道理」は割りとどうでもいい所であり、そのためなら占拠事件後壊滅した&bold(){ザ・マザーアースの新たな全権代行}も兼業。企業恐喝をも行使して世界平和を築こうと目論む。 ・アクアマリン 「正義執行機関ブレイブジャスティス」のコマンダー(最高指導者)である軍服少女。3巻ラストから登場し、本選にプラチナと共に参戦している。 元々は“組織”の機械工学系科学者だったが、プラチナとの触れ合いで「悪」を憎むようになり、“組織”から距離を置きブレイブジャスティスを結成。過激な形で正義をなし悪を滅ぼそうとしている。 世知辛い世の中故に今でもマッケンリーから資金援助され“組織”にいるが、同時にプラチナに生の手足を取り戻させるための糸口を見つけようともしている。 ・ゼネフ “組織”のナンバー0とされる謎の存在にして、&bold(){本作のラスボス}。人前に現れる際はボット超しの声や、特注したアクアマリン製の少女型ロボット素体を使っている。 4巻後半で目的を喪いかけていたヒマワリとミサキの前に現れ、自分の目的において最大の障害となる2人を効率的に倒すため、聖魔杯へと誘導。 本選ではマッケンリーと共闘し、事あるごとにボットの声で煽ったり手駒であるパッティを動かしたりして暗躍していき…。 #openclose(show=その正体){ その正体は「機械化帝国」の人間否定派から送られてきた&bold(){第3の未来からの使者}にして、 &bold(){「機械化帝国」の中核をなすコンピュータ「トライコム」から過去に送られた情報が、『戦闘城塞マスラヲ』ラストでウィル子の起こした奇跡を切っ掛けに明確な形となった、全世界コンピュータ・ネットワーク全体を脳とした集合意識体「スカイネットブレイン」。} しかもその「トライコム」が「機械化帝国」を築いた切っ掛けは別未来のウィル子がウィルスとして「トライコム」を汚染したことにあるため、2重の意味を込めてウィル子を「マザー」と呼んでいる。 その大義名分は「地球環境の浄化と生命多様性の保持」なのだが、元がウィル子の絶望のせいか本能的に「&bold(){人間の殲滅}」を願っており、そのため長期的スパンで人類を管理しつつ終焉させようと決意。その力を得るため7巻ラストで隙をついて&bold(){ウィル子を強制融合}。 優勝した直後のマッケンリーを奇襲し彼の体から奪ったユニットにより人の意志から生まれる新エネルギー「&bold(){レイスパワー}」を使えるようになり、人・アウター問わず一定以上の力の持ち主を無力化、 ネットワークの化身ゆえの無敵性で全てを圧倒し、“組織”の武闘派連中を味方につけ隔離空間都市を自身の実験場にした。 また一応「3代目聖魔王」であり、ある意味では人間の代表とも言えなくもないためレイスパワーの存在もあってアウターは直接介入できず、 かと言ってネットワークごと潰したらネットに頼っている人類文明は崩壊、情報戦でも最強のため世界はなすすべもないかと見えたが…。 ちなみに登場時はAIらしく淡々と理知的なツッコミ気質で、人の感情から来る策の狂いが理解出来なかったが、ウィル子との融合後は感情を得、サディスティックな面を得ている。 …そして本作で封じられた後もネットワークで眠り続けた悪意は、500年後復活しウィル子が結集した円卓をも圧倒。 『ミスマルカ興国物語』の時代、初代魔王リップルラップルが「北の魔王」と形容する様になった。 } ・マイケル・ハリー・マッケンリー 「企業部会」の一端を担い新ほたる市のマッケンリータワーに拠点を置くハーリー・マッケンリー・コンツェルンの総帥にして、“組織”のナンバー1でもある権力者。「マスク・オブ・ヴェニス」と呼ばれる仮面側近集団を従えている。 興味と金のためなら4年前のマザーアースへの軍事支援等どんな戦争にも平然と加担し、非道な研究を傘下に行わせる人物であり、リンデンバーグ・アクアマリンの2人を「(性格も込みで)自分好みに育てた」と言い娘扱いしている。 自分のタワーから自分達が油を注いだ惨劇を平然と眺めるような彼のイカレた精神性は、それを間近で見たヒデオが鈴蘭と共に聖魔杯という形で勝負を挑むきっかけとなった。 しかし同時にその財力で福祉事業や平和的研究も多数行い、部下や被験体にする事前提ではあるが多数の孤児を育てプラチナや仮面側近達等優秀で自分を慕い忠誠を誓う人材を輩出する等、清濁併せ持つカリスマである。 …が、そんなシリアスな背景の一方で、エンタメ興行好きからか&bold(){覆面ヒーロー「ミスター・ダラー」}に変身するというギャグ染みた趣味も持っており、その実態は&bold(){金の人工精霊の力}。聖魔杯決勝ではさらにある力へと昇華させ勝利するが…。 ・[[名護屋河鈴蘭]] (オーディオドラマ版:種﨑敦美) 伊織魔殺商会の会長兼総帥兼メイドな初代主人公。登場は2巻ラストから。 『レイセン』後は“組織”のナンバー9や「企業部会」の一員にもなり、裏稼業をしつつルーラーに関わり、本選で本格参戦。商会長と参戦者、双方の立場で戦うことに。 4巻ではヒマワリを探す士郎とアリスに勝負を挑まれるが、10億円で雇ったエリーゼの力で勝利し勝負前の条件から2人を半強制的に雇用している。 楽しい事好きは相変わらずだが最近ではノリが部下達でも引くレベルに達しており、7巻ではそれをヒデオに突かれることに…。 一方でマッケンリーがエンタメ&利益重視で聖魔杯を牛耳ることに苦言を呈しつつ、人間性の違いから拒絶するヒデオと異なり彼の「強さ」自体は肯定的に評価していた。 ・リップルラップル(オーディオドラマ版:田中あいみ) 伊織魔殺商会の居候幼女にして、バット使いの堕天使初代魔王。&font(l){イラストレーターが違うので少し『お・り・が・み』より育っているのは内緒}。本選で鈴蘭とタッグを組んでいる。 妹のマリアクレセルから聞いた世界の危機や、マリーチが予知した「特殊な価値観を持つ勇者を探して」なんて情報から、それはヒマワリじゃないかとと思っていたり。 また短編『天界クロニクル アドミニストレーターズ』で&bold(){自分が成長出来る}(本来は妹並みに育っていたかもしれない)ことを知ったせいか、今のロリボディを「忌まわしい身体」とも呼んでいた。 ・[[名護屋河睡蓮]] 鈴蘭の妹な宮内庁神霊班特殊事例対策局の巫女。 本当は隔離空間都市には届け物だけをしに来たはずなのだが、姉に誘われいきなり参戦する羽目に。 なお6巻では鈴蘭を落ち着かせるため&bold(){ヒデオと鈴蘭の結婚}というトンでも提案を要求し、ヒデオに頼れる人間を増やされると困るゼネフが止めるため彼を逃がすなんてことにもなった。 ・シシル・ネロ 欧州にある精霊使いの組織「シークレットガーデン」に所属する「精霊殺し」のシスターで、異名は「キリングマシーン」。元々は『レイセン』のキャラ。 「シークレットガーデン」の元老院の命で異端の精霊や精霊使いを追っており、本作では人造の精霊使いアリスを標的にし、4巻でエリーゼから渡され彼女を精霊王の住む「精霊の庭」へと連行(ついでに士郎も同行)。 だが意外にフランクで今の「シークレットガーデン」の狷介さに呆れていた精霊王4柱は2人を真っ当に鍛え出し、その様子からアリスへの対応を監視レベルに緩めることに。 そしてアリスが脱落した5巻ラストで成り行きから睡蓮とタッグを組み、6巻では強大な火力で猛威を振るうが…。 ・太陽勇気 神殿教会所属の勇者で、大企業「太陽油田」の御曹司。 教会の「預言者」マリーチの預言から「特殊な価値観を持つ勇者」を探しに来て本選に参加したが、結局見つからなかった。 ・ルディナ 神殿教会所属のシスターで、回復魔法使い。太陽の従者でもある。 ・田原美野里 本選参加者の一人でテコンドー選手の女性。 元々は『レイセン』時ナイトや水姫、大企業の御曹司凪木霧也と共に精霊使いのチーム「フォース」を組んでいたが、ある事件で記憶と精霊を喪失し、アフターケアのため通っていた病院で占拠事件時記憶を失ったルドルフと邂逅。 明らかに荒事慣れしていたルドルフの身元を探るためルーラーに参戦。ルドルフを狙う彼のかつての仲間達が襲来した際地の精霊王グノームの声を受け、ノームの力と記憶を取り戻した。 ・ルドルフ 美野里と出会いルーラーに参戦した記憶喪失の少年。 だが本選時ひょんなことから出会ったかつての仲間ジョセフィーヌによって、自身の正体が“組織”の開発し徹底的に洗脳を受け調教された戦闘用搭乗型「関節式機動機(マジェスト)」のパイロット、コードネーム「アドルフ」で、占拠事件時テロに加担していたとも判明(『レイセン』時彼が迷いから自ら斃れるシーンが描かれている)。 聞かされ密かに想い出した過去に苦悩しながらも、自分を信じてくれる美野里やジョセフィーヌと共に歩み、最終決戦時には懲りずに自分を最強機の部品に仕立て上げんとする自身の「育ての親」と決着をつけることになる。 &font(l){ちなみに真面目過ぎて鈍感なせいで、周りの女性二人(特に思い込みが激しめな美野里)は彼の彼自身はそこまで考えてない行動から自分と彼の関係性に一喜一憂している。} **その他キャラクター ・スズカ ルール・オブ・ルーラーと聖魔杯本選のジャッジの一人を務める新ほたる市警備局の婦警。参加してないのに士郎を倒してしまったヒマワリを辻褄合わせのためルーラーに参加させた。 割といい加減だがどんな異常な状況でもすぐ駆け付けマイペースを保っており、実は魔人なので高い身体・戦闘能力も所持しその力でお気楽なまま敵対者をどつき倒している。 詳細な過去は不明だが、最終巻ではマスク・オブ・ヴェニスの一員でもあったことが判明。ヴィゼータが倒した“組織”の幹部に対してこれまで見せなかった感性と口調で彼への感傷を呟いていた。 ・[[北大路美奈子>北大路美奈子&岡丸]] 睡蓮と同じく宮内庁神霊班特殊事例対策局に属する女性警官。 本作では新ほたる市の異常な状況や占拠事件の真相を調査している。 ・[[彼岸士ナイト>彼岸士夜火斗(レイセン)]] 自称「邪霊眼」持ちの炎の精霊使い。特殊事例対策局の非常勤として美奈子の相棒を務めている。 自身や「フォース」の仲間達が実験体だった過去からトランス剤や安定剤で安易に精霊使いになる後輩のギャング達を事あるごとに諫めているが、その一端を仲間だった水姫が担っていることには気づかなかった。 ・[[ドクター>ドクター(お・り・が・み)]] 毎度おなじみマッドサイエンティスト。今回はルーラーでの怪我人を治す医者を[[ナース葉多恵>七瀬葉多恵(林トモアキ作品)]]と共にしている。 ギャグやロマンを理解せず、治療時気づいた身体の秘密を忠告しても腹をくくっていたヒマワリとは相性が悪かったが、7巻ラストではみーこ達から自身の信念と真逆の命令を下されてしまう。 ・[[伊織貴瀬]] 毎度おなじみ伊織魔殺商会社長。今回は鈴蘭へのツッコミ役や補佐として地味に頑張っている。 ・高木嘉子/ヴィゼータ(オーディオドラマ版:大久保瑠美) 毎度おなじみアイドル魔人剣士。 今回はルール・オブ・ルーラーの宣伝役として街のローカルアイドル兼司会活動をしているが、本戦開始時その役をマッケンリー配下の新人アイドルサベリに取られ不満を爆発させることに。 ・[[闇理ノアレ>闇理ノアレ(レイセン)]] ヒデオ観察が生きがいの闇の精霊。 今回も気ままに暮らしているが、3巻・5巻ではヒデオの命令でアリスの持つ光の力を吸収しており、5巻ではそれでアリスの暴走を食い止めた。 5巻冒頭では前作ラストで言った「ジャックボット」の結論を人の闇の化身としてマリアクレセルに語っており、超越者としての片鱗を見せている。 ・マックルイェーガー・ライネル・ベルフ・スツカ 『レイセン』ラストで占拠事件に加担するも、ヒデオに止めを刺されず彼の説得から契約した銃の精霊。 といっても前作で力の全てを無くしたため今は只の会話相手だが。 ・[[エリーゼ・ミスリライト]] 前回聖魔杯参戦者の一人であるミスリル銀武器の精霊。 今回は4巻で鈴蘭に10億で雇われ、精霊の何たるかを知らない士郎とアリスを圧倒。 5巻からは隔離空間都市の工業区で「エリーゼ興業」を開き儲けている。 ・劉唯(リウ・ウェイ) レッドドラゴンズの真のリーダーを務める中国マフィアの少女。 龍の精霊「燭陰」を使い、2巻ではドラッグ争奪戦の最中ブラックオーロライトやヒマワリと対決する。 ・ゾーヤ・ダブロフスカヤ 私立西東京東学園の生徒の一人だが、実はロシア軍のエージェント。 さらにアリスと同じ研究所出身で「雪娘」の精霊使いでもある。 ・ナディヤ・カミンスキー ゾーヤの上司であるロシア軍人。 4年前の占拠事件時ミサキの共闘者としてその場に居合わせており、その真実を知るためミサキの作戦に協力するが、確保したヒマワリが自白剤で白状した真実は斜め上過ぎて信用できなかった。 ・リンデンバーグ “組織”とマッケンリーの元で研究を行う化学系の少女マッドサイエンティスト。アクアマリンと同じ施設で育った彼女の「妹」でもある。 姉と違い倫理0の人体実験大好き女子で、トランス剤の原型薬を開発する技術の善悪についてはかなり割り切った考え方をしている。そのためか逆にマッケンリーが真っ当な人のためになる研究も命じてくるのが不満だったり。 また『レイセン』時代ヒデオやヒマワリとも出会っており、形は違うが興味を持っている。 ・中江馬竜 「アトランティス」でミサキの面倒を見ている機械工学系の老博士。 マジェストの基礎理論を発明する等優れた才能を誇り、ある事情でミサキから尊敬されている。 #openclose(show=ネタバレ){ 実は機械化帝国が生まれた未来では「ロボットの生みの親」として伝説の偉人扱いされていたため、帝国出身のミサキもそのの情報を共有していた。 ちなみに4巻でヒデオと遭遇した縁からか、最終決戦で右腕を喪った彼用の義腕を制作。最終巻エンディングでは定期的にヒデオが義腕のメンテナンスのため訪れる時話をするのを楽しんでいた。 } ・アーチェス・アルザンテ 『戦闘城塞マスラヲ』時の黒幕だった魔人の男性。 今回は一般人として隔離空間都市に物産店「マルホランド」を開業。そこの社長になっている。 ・ジョセフィーヌ 隔離空間都市の警備を、マッケンリーサイドから派遣され担当する都市警備部に属するマジェストパイロットの女性。 が実は、かつて極秘裏に存在していた軍事用マジェスト部隊のパイロット「ヨゼフ」だったという過去を持ち、薬物をも使用した洗脳状態が長く続いたため今の平穏な暮らしが「幸せ」かも良く理解できなかった。その中でかつて占拠事件時死んだと思われていた「アドルフ(ルドルフ)」と再会。 記憶喪失だった彼に切なさを抱きながらも、かつて全く笑わなかった彼が美野里といることで笑えるようになったことを喜んでいた。 ・パッティ/ピルリパット・ドロッセルマイヤー 赤いカラーガードを身に着けギザギザの歯をした女性型ロボット。 ゼネフに絶対なる忠誠を誓っており、5巻で士郎を母の命を盾に脅す等暗躍。主人と同じく人間を見下している。 #openclose(show=ネタバレ){ 明言はされないが、『ミスマルカ興国物語』12巻に登場した「マッチ売り」のプロトタイプと思われる。 } ・マリアクレセル 天界の大天使にして、リップルラップルの妹。 前作ラストではヒデオの選択に憤りを隠せず、ノアレからの推論も半信半疑だったが、それでも世界の危機への警戒を強めている。 ・みーこ 毎度おなじみ食欲魔人。 今回は聖魔杯終わりまで隔離都市内の商会の館でのんびりしていたが、マリーチの存在とその予知で急展開。 突如として訪れた危機に際し、ドクターへ非情な命を下すことに ・マリーチ 神殿教会の預言者にして「摩利支天」とも呼ばれる古の堕天使。 この時期は『お・り・が・み』ラストで精神崩壊したせいで色々と曖昧になっていたが、教会に未来の大戦に備え「勇者」を探せと予言。 聖魔杯終わりに都市を訪れ命を果たせなかった太陽達の報告を聞いていた所危機を感じ、みーこの元に現れ「&bold(){自分を思いっきり殴れ}」と予言。 色々嫌な予感がしたがとりあえず神器で殴ってみたら一時的に「億千万の眼」「視姦魔人」としての本性が戻り、危機を解決し自分がきっちり目覚めるだろう未来に人類を残すため、ネタバレ嫌い趣味を押し殺し事態の抜本的解決策を提示する。 追記・修正お願いします。 ---- &link_up(△)メニュー &link_edit(text=項目変更)&link_copy(text=項目コピー) &link_diff(text=項目変更点)&link_backup()&link_upload(text=アップロードページ) ---- #include(テンプレ3) #openclose(show=「大丈夫か」){ ・マヒロ・ユキルスニーク・エーデンファルト ・ジェス 長い時の果て、ウィル子の声で目覚めたヒマワリが出会った黒髪の青年と赤い隻眼で義腕の青年。 彼らが捜しに来た「最後の勇者」とはもちろん… ちなみに紹介からすると、マヒロ達の時系列は『ミスマルカ興国物語』12巻後と思われる。また本作4巻では鈴蘭の麻雀仲間としてマヒロの先祖クラリカの名が出てきていたり。 #center(){全てを犠牲に戦い続けた運命を、全てを守るチカラに変える} #center(){これは、一人の少女が勇者へと至る物語-} } 追記・修正お願いします。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,2) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - おお、このヒマワリができたか。 -- 名無しさん (2020-03-25 17:01:44) - 1巻の表紙だけ見ると、奥手でひ弱な文学少女っぽく見えるヒロイン。なお中身 -- 名無しさん (2020-03-25 17:04:06) - こっから話がミスマルカに合流して再開していきそうで、うれしみ。 -- 名無しさん (2020-03-25 18:47:30) - これ以前は彼の物語 これは彼女の物語 さあ、ここからが未来の物語 -- 名無しさん (2020-03-26 04:45:57) - おお、あれまだやってたのか…完結したんやな -- 名無しさん (2020-03-26 10:56:00) - 広げに広げた風呂敷でぶん殴るスタイルの真骨頂。 -- 名無しさん (2020-03-26 21:19:26) - 中江馬竜がミスターBという情報は…いらんか -- 名無しさん (2022-06-01 13:13:11) #comment #areaedit(end) }

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