ミオリネ・レンブラン

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&font(#6495ED){登録日}:2022/11/28 Mon 00:29:45 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 10 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #center(){&bold(){&size(20){&color(gray){人の人生、勝手に決めるな!!}}}} 『[[機動戦士ガンダム 水星の魔女]]』の登場人物。 [[スレッタ・マーキュリー]]に並ぶ、同作のもう一人の主人公と言える存在。 CV.[[Lynn]] -主な搭乗機体 [[ガンダム・エアリアル]](無断借用) モビルクラフト ---- #contents() ---- *〇概要 ベネリットグループ会長、デリング・レンブランの娘。母は既に亡くなっている。 アスティカシア高等専門学園経営戦略科の2年生で、成績トップの優等生。 学園では父によってホルダーを婚約者とすると勝手に決められており、物語開始当初は[[グエル>グエル・ジェターク]]が婚約者の立場にあったが、グエルをスレッタが破ったことでスレッタの&bold(){&color(red){「花嫁」}}となる。 また、自身が設立した株式会社ガンダムの社長である。 *〇人物 婚約者の件を始め、習っていたピアノをやめさせられるなど自分の事を勝手に決めるデリングに対して不満を募らせており、&font(b,red){「ダブスタクソ親父」}と呼んで嫌っている。 母の葬式でも何かしら関係を悪化させる事があった様子。 学園内ではトップであるホルダーに与えられる花嫁で、勝てばベネリットグループの後継者の婿という絶大な地位が手に入るいわば賞品であり、彼女の意志を無視してやり取りが行われている。((10話のシャディクのセリフからすると「デリングが死に彼が保有していたミオリネに相続され、かつ御三家の誰かと結婚する」と両者の株式の合計が過半数になり次期総裁の座を得られる模様。なのでシン・セー推薦のスレッタが結婚しても、弱小会社のシン・セーでは保有の株式が少なく過半数に至らないので次期総裁は決まらない。)) そのような抑圧された環境や暫定婚約者のグエルの横暴な振る舞い、良くも悪くも周囲から腫れ物扱いされている事など、現状にとにかく苛ついているため言動は荒め。 唯一母が品種改良して開発した品種のトマトを栽培するのが趣味だが、「土いじりはアーシアンのする事」という考えがスペーシアンにはあるようで「何が楽しいんだか」と馬鹿にされている。 学園では寮に入っておらず、理事長であるデリングが学園に寄り付かないのをいい事に理事長室を勝手に占拠し、私室兼屋内栽培スペースとして使っている。 なお、机の周辺はめちゃくちゃ散らかっており、カップ麺の容器やごみ袋が散乱している。 クソ親父の部屋だから栽培していない場所は片付ける気がないのか、元から片付けられないタイプなのかは定かではない。 他にトマトを栽培している温室を所有しており、そっちの空間は大事にしているため勝手に入られたりトマトに触れられるのを嫌う。 色々あってスレッタは入る事を許可しているが、コミュ障スレッタは許可した瞬間&bold(){&color(red){「親友」}}とか言い出した。重い… いずれは学園を抜け出して地球に行くつもりであり、そのチャンスを一度スレッタに潰されてしまったため、&bold(){&color(gray){「責任取ってよね!」}}と口にした事がスレッタと関わるきっかけとなる。 女性であるスレッタが婚約者となった事は全く気にしていないが、これは本気でスレッタと百合な関係になるつもりがある訳ではなく、地球に行くまでの間スレッタに婚約者でいてもらった方が都合がいいという考えである。 しかしミオリネ本人もスレッタと関わる中で変わりつつあり、自分の問題に巻き込む形となったスレッタの事は全力で守ろうとしている。 割と付き合いの長いシャディクは「昔は人の為に動くなんて絶対やらなかった」と口にしている。 また、スレッタが来るまでは友達もいなかったようだが、スレッタが地球寮に入った後は自分もしれっと地球寮に混ざっており、段々地球寮の面々とも仲良くなっていっている。 ただしスペーシアン嫌いのチュチュからは「クソスペワガママ女」「下で働きたくなーい!」と文句は言われている。とはいえ最初のスレッタのように出入り禁止にまではしてない為、多少は認めているようだ。 2nd Seasonではミオリネが帰ってきた事で事態が色々進展したのでチュチュからお礼を言われ、それに驚きつつも快く応えるなど関係は改善されている。 本作では地球居住者(アーシアン)と宇宙居住者(スペーシアン)の間に圧倒的な格差があり、「アーシアンは差別されるもの」「スペーシアンはアーシアンを搾取するもの」という価値観が双方に当然のように存在している。 だがミオリネはスペーシアンであるにも関わらず、そのような&bold(){出自を理由とした差別意識は表裏問わず一切無い}。 スペーシアンを嫌うチュチュに対しても「ただ相手がスペーシアンだというだけで嫌うのは、(チュチュが嫌う)差別をするスペーシアン達と何が違うのか」というド正論をぶつけている。 父親の意向で外の世界を極力知らせない箱入り娘として育てられたからというのが大きいようだが、その父親もアーシアンへの差別感情は全くと言っていいほど見せないので親譲りのマインドなのだろう。 MSの操縦技術はない(最低限の操作ぐらいはできる)が、経営戦略科の成績トップだけあって頭脳面は優秀。 スレッタが授業に必要なスポッター(外部オペレーター)とメカニックが確保出来ずに困っていたところ、マニュアルをあっさり丸暗記して一人で二役をこなしていた。 その分成績の悪いスレッタに呆れることも。 また単純に頭の回転が物凄く早く、スレッタとエアリアルの処罰が決まる土壇場の際に、 ガンダムのビジネスとしての有用性を示すためにハッタリ込みで&bold(){GUND技術を使った新規事業プランをその場で作成してプレゼンする}という離れ業で窮地を脱したこともある。 一方血筋かそれとも一番近い手本が父親だったせいか、デリングと同じく物事を独断で強引に進めるきらいもあり 結果反感を買うことも多々あるため、親離れという意味も含めてその部分とどう向き合うかが一つの課題になっている。 ちなみにスレッタよりも背が低く、スレッタに自分のドレスを貸した際には&bold(){&color(red){「胸がキツイ」}}というナチュラル煽りを食らっていた。 身長は作中人物でもかなり小さいほうで、1年生組とどっこいどっこいである。 そんな子の背中に隠れている身長170近い主人公…… *〇他の人物との関係 ***○[[スレッタ・マーキュリー]] 水星からの編入生で、謎のモビルスーツ『[[ガンダム・エアリアル]]』を駆る少女。 彼女に地球行の密航を邪魔されてから妙な縁が出来てしまい、そこから学園のトップであるホルダーの証を得たため『花婿』となった。 上記の通り本当に彼女の花嫁になる気はなく、あくまでも間柄は互いに利益がある契約という協力関係という前提。 ミオリネ本人としてはさっさと地球に行くつもりだったため当初あまり過度に関係を深める気はなく、ある程度一線を引いた言動を貫いていた。 ――が、当のスレッタがあまりにも自身やエアリアルの影響の大きさに無自覚かつ無知なため、それが原因となってピンチになることが多く、結果的に彼女の世話を焼くことが増えている。 ミオリネもミオリネで、数々のフォローや叱咤激励、背中の後押しや土壇場での大立ち回りなど、スレッタに関しては非常に面倒見が良い。 彼女を助けるために2度目の地球行のチャンスを蹴ったり、会社設立に加えて心の底から嫌っている父親に頭を下げるなど、どうみても単なる契約関係以上の働きをしているが、本人曰く&bold(){&color(gray){「あの子の花嫁だからよ」}}の一言で通している。 何だかんだで互いに足りないものを補い合えている関係であり、また双方に影響しあって良い方向に進めているコンビでもある。 Season2では[[スレッタの態度>逃げ出すよりも進むことを(水星の魔女)]]に困惑するも、それでもと彼女に歩み寄ろうと必死に言葉を紡ごうとするぐらいにはスレッタを大切に思っている。 そのスレッタが「母の呪縛」に囚われていると知った際にはスレッタには怒りをぶつけずプロスペラに突撃するなど、「(大切な)&bold(){スレッタに幸せになってもらいたい}」という確固たる意志が彼女の中で形成されているようだ。 かつてのヴァナディース事変で、自分の父親が彼女の母親らにしたことはSeason1では何も知らなかった。 しかしSeason2にて遂に――。 ***○デリング・レンブラン 実父。ミオリネを現在の抑圧された環境に閉じ込めた張本人。ダブスタクソ親父。 主にデリングの側が親子の対話とは無縁の態度を取っていることもあって関係は冷え切っている。 とはいえ学園内にいる分には私生活に干渉することも無かったり、生活費には十分以上の金を自由にさせていたりと甘いところも。 理解を得る気ゼロで放任と過干渉が両極端……と親として褒められたものでは無いが、彼なりにミオリネに大人になることを促しているとも考えられる。 ミオリネが株式会社ガンダムを設立した後は、資金と信用を出資した立場から業務報告を兼ねた指導を行っているが、 そちらでは改善点は細かく指摘しつつも褒めるところは褒めるなどかなりしっかりと面倒を見ており、親子関係は最悪なれど、ビジネス上の付き合いという形ではそれなりの関係を築けている。 プラント・クエタのテロにおいて彼の本意の1つを知ったミオリネは&s(){口こそ相変わらず悪いが}父と歩み寄る姿勢を見せているが、それをプロスペラに利用されてしまうことに…… ***○[[プロスぺラ・マーキュリー]] エアリアルを開発したシン・セー開発公社のCEOにして、スレッタの母親。%%つまり姑。%% &s(){Season2の総集編ではプロスペラ役の能登さんがハッキリと「姑の胸倉を掴む嫁」と言い切っている} 初めて会ったのはエアリアル開発の件に関する審問会の場だったが、この時はミオリネの乱入で場が荒れていたため交流は無し。 その後、投資を募るベネリットグループのインキュベーションパーティーで、正式に顔合わせとなった。 ミオリネのことを娘の婚約者として認めており、表面上は友好的に接してきているものの、 一方で父親との現在の仲を有無を言わさず聞いてきたり、今のミオリネの立場について挑発的かつ手痛い指摘をしたりと、敵意とも嫌味ともつかない圧をかける動きも多い。%%俗に言う姑ムーヴ。%% ミオリネもスレッタの母ということや一企業のCEOとしてある程度信用はしているものの、 影響がみられないとはいえ、廃人化のリスクのある禁忌の機体にスレッタを何の説明もなく乗せていたことや、母親の言うことを盲目的に信じる二人の親子関係には冷ややかな目を送っている。 それでも「娘達を任せる」とミオリネの起こした事業には協力的な姿勢を示しているため、友好的な関係を構築してはいた。 Season2ではSeason1ラストのスレッタの凶行にプロスペラが関わっていることに勘づいており、彼女に対して敵意を隠さなくなっている。 そして彼女とスレッタの歪な親子関係がスレッタから表面化したことで、その異常性を確信。 娘のことを思い通りに操るプロスペラの胸ぐらを掴みスレッタを解放するように迫るなど、完全に彼女を敵として見るようになった。 しかしそれと同時に父・デリングがヴァナディース事変で行ったことを暴露され、さらにスレッタを復讐に巻き込んでほしくないのならば代わりに自分に協力するよう告げられるなど、苦しい立場を強いられている。 双方の真意はどうあれ「&bold(){スレッタをエアリアルから降ろし、これから彼女は普通の学生として生活してほしい}」という思惑は一致していてその点で協力関係は維持しており、 更に株式会社ガンダムとシン・セー社の関係も健在であることから、ミオリネのアドバイザー的な立場は堅持していた。 だがそれが後に最悪の引金を引くことになる……… ***○[[グエル・ジェターク]] ベネリットグループ御三家の一つ、ジェターク社の御曹司。 スレッタが来る前のホルダーで、元婚約者。 以前の婚約者であったが、ミオリネ自身の意志は気にかけておらず婚姻によってジェターク社を盤石するためのトロフィーとしか思っていない。 そのような自身を抑圧する環境の象徴のような扱われ方に加え、高圧的な言動や会社や父親の言いなりであることなど おおよそミオリネから見ればとにかくマイナス要素しかなく、グエル側も脱走騒ぎのせいで恥をかかされたりしているため、関係は険悪そのもの。 婚約解消後は決闘の取り決めで温室で乱暴を働いたことへの謝罪はあったものの、その後は互いにほぼ無関心の状態が続いていた。 Season2で学園に戻ってきたグエルとスレッタの会話を&s(){可愛く屈みこんで}盗み聞きしており、スレッタを同じく大切に思うもの同士、 尚且つ窮地に陥っているジェターク社と同じく総裁選で不利になっているミオリネの利害関係の一致ということで二人は協力関係を結ぶことになる。 そして決闘によってホルダー=婚約者の地位を取り戻したグエルと再び婚約関係になったが、二人とも成長したこともあって以前のような険悪さはまるで見られず、 &s(){お互い言いたい事を言う}良好なビジネスパートナー的な間柄に落ち着いている。 一方で地球での事件を知ったグエルはミオリネと会話するが、彼女の心を開かせることはできなかった。 ***○[[エラン・ケレス]] ベネリットグループ御三家の一つ、ペイル社のパイロット。 ミオリネ曰く&bold(){&color(gray){「マネキン王子」}}。 スレッタへの接触が多い彼の行動を当初御三家による自分狙いと警戒していたが、&bold(){&color(yellowgreen){「僕は君に興味ないよ」}}と真正面から言われてしまった。 その後も御三家の策謀含めて彼への警戒を続けていたが、そんなことは露知らずスレッタはエランと交流を続けており、 スレッタが彼とのデートに行くことになった際は、地球に行くまでの契約が危うくなると感じたのか「ロミジュリったら許さない」と叫んでいる。 しかしその後は、エランに拒絶されて悩むスレッタに会いに行くようエールを送ったり、決闘後に二人が改めて会うことになった際は途中まで見送りに行くなど、 彼のことを信用しているスレッタや決闘でのやり取りに影響されたのか、態度を大分軟化させている。 さらにエランに会いたいスレッタの頼みを聞いて行く気のなかったパーティーへの参加も決めており、彼への警戒はある程度解いた模様。 もっとも、この時点でスレッタの知る「エラン」は居なくなってしまっていたのだが…… 再び姿を見せたエランについては、この時点でペイル社開発部門が株式会社ガンダムに合併済み、つまりビジネス仲間になっているため割とアッサリした対応。 というかこの頃のミオリネはスレッタの想いに気付かず彼とスレッタとのデートまで二つ返事で許してしまっている。 ***○[[シャディク・ゼネリ]] ベネリットグループ御三家の一つ、グラスレー社CEOの養子。 御三家の生徒の中では唯一長い付き合いがあり、それなりに会話をすることも多い。ミオリネ曰く&bold(){&color(gray){「腐れ縁」}}。 またシャディクはスレッタと関わってからのミオリネに変化を感じているらしく、そのことを「残念」と評している。 昔は現在よりも仲は良かったらしく、シャディクによると二人でコンペに企画を出したこともあり、この時企画は通ったものの後で叱られたらしい。 付き合いが長かった分ミオリネはシャディクのどんな手でも使うやり方を知っており、株式会社ガンダム設立後はGUND技術を狙う彼に一層警戒を強めている。 一方のシャディクも、株式会社ガンダムごと技術とミオリネを手中に収めようと暗躍していたがそちらは決闘で防がれている。 デリングが重傷を負い、スレッタが手を汚すきっかけとなったプラント・クエタのテロ事件の真の黒幕と言える存在であり、 ミオリネもシャディクの事をそこまで信用していなかったのか、彼が主犯だと判明した際も冷静に証拠集めをグエルに頼んでいる。 次に再会した際には「血塗られたベネリットグループの次期総裁」と「大惨事を引き起こした三度のテロの主犯」という立場であったが、 シャディクはミオリネに「総裁になったんだってね。&bold(){ご愁傷様}」と&s(){例によって心にも思ってない}煽りをぶつける。 ミオリネはそれに怒ることもせず、力の無い声で「目的のために手を汚したという意味では自分もシャディクと同類」と語るのであった。 ***○ユーシュラー・ミルザハニ 小説版オリジナルエピソードに登場。 ミオリネの幼馴染で、本人曰く昔約束をした&bold(){元花婿の少女}。 磁性流体技術で有名なラングランズ社のCTO、つまり最高技術責任者をしている。 かなりのお嬢様で、個人で金色の装飾が施された中型宇宙船を保持している他、&ruby(ラピスガーデン){石の庭}と呼ばれるフロントを曾祖母から相続している。 お嬢様らしく優雅で大人びた雰囲気を纏っているが、中身は明朗快活。 一方で体が少々弱く、ハロを搭載した移動支援ステッキを自立制御で引き連れている ミオリネに会いにアスティカシア学園を訪れていたが、そこでスレッタやニカ・チュチュと遭遇。 自己紹介して意気投合したところで、3人を建設途中の遊園地がある石の庭へと招待するが……。 &font(#E6E6FA){エピソード#1の時点でミオリネに対して中々の湿度の高さを見せ、読者を戦慄させた。} *◯Season1 **【邂逅】 [[1話>魔女と花嫁(水星の魔女)]]冒頭では念願叶って地球に向かうところだったのだが、密航業者との合流のために一人でアスティカシアの外の宙域で漂っていたところ、 アスティカシアに向かう途中だったスレッタがそれを見つけ、要救助者だと勘違いして救出してしまい、ミオリネは学園に連れ戻されることになってしまった。 余計な真似をしてくれたスレッタには頭突きをぶちかまし、&bold(){&color(gray){「責任取ってよね!」}}と迫った。 その後、脱走が噂になった事でグエルはミオリネをジェターク寮に入れようとし、それに苛ついたミオリネは&bold(){&color(gray){「あんたはパパの言いなりだもんね」}}とグエルを挑発したが、それに苛立ったグエルはミオリネの温室を荒らし始める。 責任を取ろうとミオリネの周りをちょろちょろしていたスレッタはその横暴を見かねてグエルのケツを叩き、&bold(){&color(red){「自分が勝ったらミオリネさんに謝ってください」}}とグエルとの決闘を承諾してしまう。 しかし、ミオリネにとってはそれも自分の事を勝手に決めようとする周囲の人間と変わらない苛つきの対象であった。 そこでミオリネは自分でエアリアルを操縦してグエルと決闘を行うが、経営戦略科のミオリネがパイロット科のエースであるグエルに勝てる訳もなく、負けそうになるが、 勝手にエアリアルを使われたスレッタが激怒して決闘に乱入し、ミオリネに頭突きをかましてエアリアルを奪い返し、そのままグエルと決闘を行い、ディランザを瞬殺する。 これによってホルダーとミオリネの婚約者の座がスレッタに渡ったことを伝え、女同士である事に戸惑うスレッタに、 #center(){&bold(){&color(gray){水星ってお堅いのね。こっちじゃ全然ありよ}}} #center(){&bold(){&color(gray){よろしくね、花婿さん}}} とあっさりと告げた。 とはいえあくまで自分が地球に行くまでの話で本当に結婚するつもりはない、とミオリネはスレッタに言ったが、その直後、エアリアルが禁じられたガンダムである疑いをかけられ、スレッタは拘束されてしまう。 **【スレッタ救出】 ミオリネはスレッタがそのまま退学になるという話を聞き、拘留されているスレッタに会いに行ったが会うことはできなかった。 更にデリングからミオリネを学園から退学させ、花婿もこちらで用意するという旨の伝言を送りつけられる。 散々自分を振り回してきたルールを都合が悪くなるや否や撤回したデリングにミオリネは怒り心頭。 トイレに籠もって&font(l){クソゲー}ゲームを&bold(){&color(gray){「死ね死ね死ね」}}と言いながらストレス解消にやっていたミオリネだったが、そこに密航業者が接触してくる。 今ならば地球に行けるという密航業者に対し、ミオリネは付いて行くことを即決したが、その行き先は地球ではなく、今まさにスレッタとエアリアルの処遇が決されようとしているベネリットグループの審問会の場であった。 #center(){&bold(){&color(gray){自分で決めたルールを勝手に変えるな、このダブスタクソ親父!!}}} ミオリネはデリングに対し、グエルとスレッタによる再度の決闘で決着を付ける事を提案し、プロスペラに脅迫されていたヴィム・ジェタークがそれに乗った事でスレッタとエアリアルの処遇は首の皮一枚繋がることになった。 スレッタが&bold(){&color(red){「結婚したらデートできません。不倫は駄目です」}}と変な所で頑固な面を見せたりもしたが、ともかくスレッタとミオリネは負ければお互いに望まない状況に追いやられる一蓮托生の間柄となったのだった。 そして決闘ではジェターク側の妨害行為を止めるため、排熱処理のシステムを操作していたフェルシーとペトラの元にモビルクラフトで殴り込み、スレッタの勝利に貢献した。 **【救出後〜新規事業提案】 何とか学園生活に戻ったスレッタだったが、寮に入っていないスレッタはパイロット科の試験に協力してくれる人がおらず、途方に暮れていた。 そんな所でエランがスレッタに声をかけたため、&bold(){&color(gray){「御三家は敵」}}とスレッタとエランを引き離そうとし、逆にスレッタから怒られてしまうが、&bold(){&color(gray){「こいつじゃなくて私を頼りなさいよ」}}とスレッタの試験への協力を約束する。 ミオリネはスレッタを理事長室へと招き、スレッタから&bold(){&color(red){「水星に学校を作りたい」}}という夢を聞き、試験でスペーシアンの生徒から妨害を受け、心が折れそうになるスレッタを叱咤激励した。 試験後にスレッタが地球寮に入ると、自分も地球寮に混ざるようになり、チュチュパイセンもスレッタのツレだからか特に何も言わなかった。 エランとスレッタのデートには怒り狂っていたが、地球寮の面々に止められ、&bold(){&color(gray){「ロミジュリったら許さないからね!」}}と叫ぶミオリネであった。 その後、スレッタが勝手にエランとの決闘を決めたことにも怒っていたが、エランに拒絶されて落ち込んでいたスレッタを再び叱咤し、決闘が終わった時には「理解ある花嫁」としてエランとスレッタの仲を見逃す優しさも見せた。 しかしエランはそれ以降学校にも来なくなり、心配したスレッタはパーティーになら来るのではないかとベネリットグループのインキュベーションに参加する事にし、ミオリネもそれに付き合ってドレスをスレッタに貸した。 そのパーティーでスレッタの母・プロスペラと顔を合わせたのだが、父への不満を語るミオリネを[[「今身につけているドレスも、寮に入らず理事長室で暮らしている事も、他者からの敬意もベネリットグループ会長であるお父様の力なのに」>シャルル・ジ・ブリタニア]]とプロスペラは嘲笑した。 そして御三家の共謀でスレッタは壇上でガンダムを操る魔女として吊るし上げられてしまい、ペイル社はファラクトを廃棄し技術部門を解体するとして御三家はシン・セー開発公社にも同様の処分を求める。 これに対し、ミオリネはシン・セーとペイル社の技術部門をM&Aにより買収し、生命の安全を前提としたガンダムの運用を目的とした新会社&bold(){&color(red){「株式会社ガンダム」}}の設立を提案。 投資を募るが、一介の学生に過ぎないミオリネの事業に乗る者は誰もいなかった。 それでもミオリネはスレッタを守るため、意地を捨ててデリングに頭を下げ、投資を願い出る。 それに対しデリングは、 #center(){&bold(){逃げるなよ}} #center(){&bold(){お前が考えてる以上にガンダムの呪いは重い}} そう告げてミオリネの事業に投資し、ベネリットグループ会長による投資という&bold(){&color(red){「信用」}}を得た株式会社ガンダムは多額の投資で目標金額を達成し、設立の運びとなった。 ちなみにスレッタはその間ずっとエアリアルはガンダムじゃないと言っていたが、プロスペラはあっさりとエアリアルがガンダムである事を明かし、スレッタは呆然とするしかないのだった。 **【会社設立準備〜決闘へ】 その後、株式会社ガンダム設立のため社員が自分とスレッタしかいないことから、まずは地球寮の面々を強引に巻き込んで人員を確保。 更に会社を作ることになったのはいいものの、土壇場で作った事業提案だったために具体的に何をするかが一切決まっておらず、会社の方向性を含めガンダムでどう利益を出すかを決めることになった。 とりあえずミオリネが出した提案は兵器らしくガンダムを『兵器』として売ることだったが、これに地球寮には戦災孤児も多くいたため賛成意見や反対意見、アーシアン限定で売ることなど様々な意見が噴出してしまう。 最終的に社長判断へと投げられたものの、ミオリネが兵器として売ることを反対意見を封殺して通そうとしたため、さらに反発が発生。 しかたなく意見を一旦取り下げ、とりあえず起業への他の作業の指示を出して改めて社の方針を考えることに。 そのためにペイル社でガンダムを開発しているベルメリアの下を訪ねたり、ガンダムに関する過去の映像資料などを漁り始めて今後の方針を練り始める。 そしてかつてガンダムを開発したパーメット研究機関ヴァナディースの代表、カルド・ナボ博士の映像に行きついたミオリネはガンダムに込められた本当の理念を知り、 メンバーに兵器として売る以外の別の選択肢として&bold(){「GUNDを使った医療技術を完成させて世に出すこと」}を提案。 自分が全責任をとることを伝え、これを皆が受け入れたことで今後の会社の方針にすることを決定する。 兵器ではなく医療としてガンダムを使うことを皆が肯定的に受け入れたことで社内は一枚岩になり、改めて株式会社ガンダムは起業へと踏み出すことになった。 その後、投資家への事業計画書作成とPV映像配信、定款および各申請書類を地球寮の皆とまとめ、後は学園が学生起業申請を受理すれば会社設立するところまで準備を完了させる。 しかしそこに、会社ごとミオリネとガンダムを得ようと画策するシャディクによって学生起業規則に新たな規則が追加されたことで申請が却下。 会社立ち上げが暗礁に乗り上げてしまう。 シャディクから役職はそのままで既存の会社に事業譲渡させる形で会社を立ち上げる提案を受けたミオリネは、そのタイミングの良さから一連の妨害の主犯はシャディクであることを見抜き申し出を拒否。 問題の規則の撤廃と、株式会社ガンダムの譲渡を賭けた決闘を提案する。 シャディクの根回し%%とブラコン・ラウダの嫌がらせ%%によって6VS6のグラスレー寮の得意とするチーム戦に決闘方法を決められてしまうが、条件を飲む代わりに決闘をベネリットグループの外部にも中継で配信することを確約させ、会社の宣伝材料をしれっとゲット。 スレッタと地球寮メンバーには助っ人を探すように指示して、自身は戦略と決闘に使う機体の用意するためペイル社にかけあうなどの準備を始める。 準備の最中、温室にてシャディクから勝ち目のない決闘を止めるように再び譲渡の申し出を受けるものの、双方に利益があるように見せて自分に都合の良いようにコントロールするやり口や、他と自分は違うような態度をとっているようで結局シャディクも自分のことをお飾りとしか見ていないことを看過し、信用できないことを告げて温室にも一切入れず完全に拒否。 機体は最終的にガンダム・ファラクトこそ借り受けられなかったものの、ザウォート4機をペイル社からの協力で揃えることに成功。 一方助っ人は見つからなかったため、地球寮メンバーと共にグラスレー寮との決闘に挑む。 練度の差から序盤の内に5機を行動不能にされてしまい、さらにグラスレー製MSのアンチドートによってエアリアルも不調に追い込まれてしまうが、ミオリネは戦局を冷静に静観。 その後エアリアルがアンチドートを無効化して復調し、スレッタの活躍によって状況が逆転。 それでもシャディクのミカエリスに再び追い詰められるものの、決着がつく一瞬の隙を付いて機体を修復させたチュチュを中心とした地球寮メンバーの狙撃がミカエリスのブレードアンテナを破壊する。 ミオリネは他人を信用していないシャディクの性格から、最後の一撃は必ず自分で刺しに来ることを見抜いておりそれによって狙撃は成功。 スレッタ・ミオリネ・地球寮メンバーの株式会社ガンダム全員が一丸となった活躍によって、決闘は勝利したのだった。 決闘の勝利により、株式会社ガンダムは無事設立。シャディクからも以降会社に危害を加えないと誓約を得る。 その際、別れ際にシャディクから&bold(){&color(gold,sienna){「『ホルダーになって君を守る』。その一言が言えれば俺も中に入れたのかな」}}という呟きを聞くが ミオリネは&bold(){&color(gray){「……バカね。今更よ」}}と、すべて終わってしまったことのように小さく返すのだった。 **【設立後】 株式会社ガンダム設立後は、GUND研究はスレッタや地球寮メンバー、ベイル社から出向していたベルメリアに任せ、自身は社長業に加えて広報にスポンサーへの業務報告と忙しく飛び回っており、出張で学園に帰ってこれない日々が続いている。 また嫌っていた父であるデリングとは、ビジネスのための指導や監査という形であるがようやく向き合えてもらえるようになったため、少しずつではあるが関係改善の兆しが見え始めた。 さらに新しく宇宙船を購入して独自の移動手段も手に入れるなど、前途多難なれど会社と共に確実に前に進んでおり、かつての学園に閉じ込められていた時間とは真逆の日々を過ごしていた。 が、花婿であるスレッタとは、ミオリネが不在の間を任せられて張り切っていた温室の世話をさっさと業者に任せてしまったり、 エランに迫られても&bold(){&color(red){「ミオリネさんがいるから…」}}と頑張って花婿とという立場から断りを入れたり、会社で唯一のガンダムパイロットとというアイデンティティを持っていたスレッタに気づかず、 エランとのデートを許可をする・彼を新しくガンダムパイロットの経験を買ってテスターとして雇うなどしてしまう。 結果、&bold(){スレッタが自分はミオリネにとって特別な存在ではなく、今までのように必要とされていないと感じてしまう}というすれ違いを引き起こしてしまった。 フォローしておくと、これらはスレッタを邪険にしているとかそういった意図は全くなく、自分の私用でしかない温室の世話やテスターとしてのスレッタの負担を減らす意図や((実際問題スレッタは張り切っていたものの、GUNDの運用試験の時間や撮影許可を取るのを忘れていたりと、オーバーワーク気味で色々ミスが出始めていた))、 新しくテスターを雇うにしてもスレッタが人見知りしがちなので、知り合いかつそれなりに仲の良いエランを同僚にするといった配慮があり、 何より自身が今まで他人の都合で抑圧された環境に閉じ込められていたため、スレッタは自分に縛られず出来るだけ自由にやりたいことをやってほしいという考えからの行動で、むしろスレッタのことをかなり大事にしているが故の判断だった。 が、そこら辺の本心を全く話さず、さらにスレッタ側もエラン(5号)の&bold(){&color(yellowgreen){「君は結婚したくないミオリネの弾避け」}}という言葉で動揺していたこともあって、これらの配慮は完全にマイナス方面に作用してしまった。 しかし修理が終わったエアリアルの受取と新しく買った宇宙船の航海練習もかねたプラント・クエタへの訪問の際、 ニカからスレッタと何かあったことや、みんなミオリネみたいにできるわけじゃないという話をされたことで、姿が見えないスレッタを探すことに。 そこでネガティブな考えのドツボにハマってトイレに閉じこもり、気落ちして母親に悩みを相談するスレッタを発見。 &bold(){&color(gray){「こんな所であんた何ネガってんのよ!」}}と一喝し、言いたいことを言わずに逃げ回るスレッタとプラント内での追いかけっこを始める。 最終的にはバテたふりをして、心配したスレッタが近づいてきたところを捕獲するという頭脳プレーでホールド。 しかしこれまでの不安や悩みを話し始めたスレッタに、「来るんじゃなかった」と再び突き放されそうになることに。 が、そこで手を放すミオリネではなくすかさず引き寄せ、いつもの進めば2つはどうしたと叱咤するが、「いつもできるわけじゃない」「怖くていつも唱えていた」と、スレッタの本心を聞かされることになった。 そして&bold(){&color(red){「ミオリネさん…みたいな人には…分からない…です」}}、と拒絶の言葉を言い渡されてしまう。 が―― #center(){&bold(){&color(gray){このバカ!! 勝手に私のこと分かんないでよ!}}} #center(){&bold(){&color(gray){うんざりなの! 決闘もクソ親父も! だから逃げたかったのに! 地球に行きたかったのに!}}} #center(){&bold(){&color(gray){あんたが花婿なんかになっちゃったから! バカみたいに進めば2つって言うから! 会社作る羽目になって、クソ親父にチクチク小言言われて、頭下げて!}}} スレッタのこれまでの周囲のような自分を勝手に品定めする言葉に堪忍袋の緒が切れ、脳天にチョップ。 更に胸に力なくパンチしながら、ミオリネもそれまで明かさなかった自身の胸の内を吐露し始める。 #center(){&bold(){&color(gray){あんたが一番分かってない! よかったって言ってんの!}}} #center(){&bold(){&color(gray){私が逃げなくてよくなったのは、あんたのおかげなの!}}} #center(){&bold(){&color(gray){だから…私から逃げないでよ。言いたいことあったら言ってよ。いつもみたいにうっとうしく進んできてよ}}} これまでのスレッタがしてくれたことへの感謝と、さらに顔を見せずに抱き着きながら彼女にしてほしかったことを述べ、ミオリネはここに至ってようやく隠していた本心を出すこととなった。 #center(){&bold(){&color(gray){任せてくださいって私に言ってよ}}} #center(){&bold(){&color(red){あっ、いいん…ですか? 私で……}}} #center(){&bold(){&color(gray){言って!}}} #center(){&bold(){&color(red){はい……任せてください}}} #center(){&bold(){&color(gray){ずっと傍にいて}}} #center(){&bold(){&color(red){はい。います}}} #center(){&bold(){&color(gray){決闘も負けないで}}} #center(){&bold(){&color(red){負けません。絶対}}} #center(){&bold(){&color(gray){&sizex(2){あとトマトに培養土足しといて}}}} #center(){&bold(){&color(red){&sizex(2){はい?}}}} #center(){&bold(){&color(gray){&sizex(2){日照パターンはアンデスモデルにして。部屋週2回掃除しといて。メールは1日3回送って}}}} #center(){&bold(){&color(red){ミオリネさん……泣いてます?}}} #center(){&bold(){&color(gray){見ないで!}}} #center(){&bold(){&color(red){でも……}}} #center(){&bold(){&color(gray){私の言うこと信じられないの?}}} #center(){&bold(){&color(red){信じます。私……花婿ですから}}} #region(こうして互いのすれ違いが解消し、絆が深まった二人だったが……) **【[[一期最終回>逃げ出すよりも進むことを(水星の魔女)]]】 直後に地球のテロ組織『フォルドの夜明け』がプラント・クエタを強襲。 攻撃により隔壁が閉まり、スレッタと離れ離れになってしまう。 取り残されたスレッタを救出するためにコントロールセンターに向かうミオリネだったが、途中で避難に向かっていた父・デリングと遭遇。 &bold(){「その恰好なんだ。避難時にはノーマルスーツが鉄則だろう」}という、相も変わらず私情よりも公を優先するような物言いにいら立ちを募らせる。 が、敵の攻撃による爆発を受けたとき、ミオリネを庇ったのはそのデリングだった。 破片が突き刺さりながらも&bold(){「生存確率の高い選択をしろ」}と息も絶え絶えで告げるデリングから 母とも何かあったときには互いに見捨ててでも生き残ることを示し合わせていたことを聞き、両親の間にも確かに絆があったこと知ることに。 そしてそれを聞きながら&bold(){&color(gray){「卑怯者! 最初からそう言えばよかったじゃない!」}}とそれまでの態度を非難しながらも、ミオリネは必死に父の応急手当を続けるのだった。 やがて簡易ストレッチャーに傷ついた父を乗せ、安全な場所へと運んでいたミオリネだったが、運悪くデリング暗殺の命を受けたテロリストと遭遇してしまう。 差し違える覚悟をした相手に、思わず父を庇って目をつぶるミオリネだったが、そこに外壁を破りスレッタの駆るエアリアルが到着。 が―― #center(){&bold(){&color(red){「止めな……さい!」}}} そこでミオリネが見た光景は、スレッタがいつもの声で&bold(){&color(red,black){エアリアルでゴミのようにテロリストを叩き潰す瞬間だった}}。 人1人が目の前で潰され、周囲には血や千切れた腕が舞い、ミオリネの顔にも返り血が付着する。 その惨状に呆然とするしかないミオリネだったが、さらに目の前には理解しがたい光景が広がっていた。 #center(){&bold(){&color(red){よっ! んっ! ほっ! うわっ! へへへっ。締まらないな~}}} #center(){&bold(){&color(red){助けに来たよ! ミオリネさん!}}} 人を殺した直後にも拘らず、&bold(){スレッタはいつもと何も変わらなかった}。 いつものようにボケをかまし、いつものようにドジを踏み、転んだ拍子に血溜まりに浸かった手は真っ赤に染まった。 そして血まみれになった手を、スレッタはいつもの屈託のない笑顔でミオリネに差し伸べる。 そんなスレッタに、ミオリネは震えながら問いかける。 #center(){&bold(){&color(gray){――何で……笑っているの?}}} #center(){&bold(){&color(red){え?}}} 待っても、答えは返ってこない。 なぜ自分がそんなことを聞かれているのか、スレッタは全く理解できていない。 そのことを理解したミオリネは、たった一言呟くのだった。 #center(){&bold(){&color(gray){……人殺し……}}} #endregion *◯Season2 **【クワイエット・ゼロへの招致】 プラント・クエタの襲撃テロから2週間後。 学園や会社から離れており、最終回でついていた悪態通りに集中治療室で昏睡状態になる父・デリングを見守っている。 またフォルドの夜明けによるテロの参考人として聴取のために行動を制限されており、株式会社ガンダムの営業はストップ、外部との連絡も取れないためスレッタからのメールも返せない状況になっている。 クエタでのスレッタとのことは、あれから状況を整理する時間があったためかあの時のスレッタがそれまでとはあまりに違う行動を取っていたことから そこに彼女が妄信している母・プロスペラの何かしらの介入があったことに勘づいており、現れたプロスペラになぜ自分の娘にあんなことをさせたのかと問い詰めている。 しかしプロスペラはスレッタがああしなければミオリネもデリングも死んでいたことを告げて追及を逃れ、スレッタとの仲へのフォローを入れると 本題としてデリングと自分が進めていた計画『クワイエット・ゼロ』を、父から引き継ぐことを招致する。 クソ親父の計画を引き継ぐことなど問答無用で断ろうとしたミオリネだったが、彼女から計画の創案者が母親であるノートレットであること。 計画の目的が、戦いも失う悲しみもない世界であること。 クワイエット・ゼロにはデータストームとエアリアルが必要であり、その計画のためにスレッタを学園に送り込んだことを明かされることになる。 そしてプロスペラから父の大願を途絶えさせていけないことを告げられるミオリネだったが、その場で返事をすることはせず、答えを保留するのだった。 その後、父の腹心であったラジャンと接触。プロスペラから聞いた話の裏を取り始める。 そこでクワイエット・ゼロの成り立ちに母の創案が関わっていることや、父・デリングが経験した人間性を失ったかつての悲惨な戦争とそこからの回避のために戦争シェアリングによるコントロールや予防策としてガンダム狩りを行ったこと。 それでも秩序を回復することがかなわず、最期の希望としてクワイエット・ゼロにたどり着いたという経緯を知ることになった。 両親が何を考えていたのか。その断片を徐々に知り始めるが、最後にラジャンから「ですがミオリネ様。あなたはあなただ。お父上ではありません。どうかお心のままに」という言葉をもらい、改めてクワイエット・ゼロへの対応を精査し始める。 **【総裁選へ】 デリングの不在に加えて、まとめ役だったグラスレー社CEOサリウスは何者かに誘拐され、グループが地球への治安活動を独断で行ったことで反スペ―シアン感情が拡大し暴動が多発、 それによりグループへの非難の声や宇宙議会連合の圧力が強まる中、残された御三家の面々は新総裁の選出を決定。 その裏でミオリネの参考人聴取は終了し、また新総裁選が決まったため決闘ゲームのトロフィーという立場が近いうちに終わることとなった。 株式会社ガンダムのある地球寮に帰還した後、帰ってこないニカの行方の調査を皆に頼まれ、かつての密航業者であり宇宙議会連合の諜報員であったフェン・ジュンに依頼。 代わりにシン・セー開発公社に探りを入れたいフェンに(株)ガンの出入りパスを渡し、さらにプロスペラとシン・セーへの調査も独自に開始する。 その間に溜まっていた書類整理など社長業を皆と共に始めるが、仲間から背中を押されて温室を見てほしいことをお願いしてきたスレッタに、まずは話もかねて共にトマトの温室に向かうことに。 その時プロスペラがスレッタに会いに地球寮にやってくるが、相も変わらず母親の言うことに従順なスレッタに不満げな顔しつつ、ミオリネはプロスペラをガン無視し地球寮を後にするのだった。 温室でスレッタが見てくれていたトマトの様子を見つつ、かつてのクエタでの一件のことを聞かれ、&bold(){&color(gray){「怒られなきゃいけないのは私」「ありがとうって言うべきだった」}}とあの時のことを謝罪。 しかしそれを聞いたスレッタの&bold(){&color(red){「やっぱりお母さんの言ったとおりでした」「私とエアリアルは正しいことをしたんだって」}}という言葉と朗らかかな笑顔には、静かに疑問の言葉を投げかける。 #center(){&bold(){&color(gray){「…なんでそんなふうに笑えるの?」}}} #center(){&bold(){&color(gray){「助けてくれたのは分かってる。でも人を『ペシャ』って殺しちゃって…」}}} #center(){&bold(){&color(gray){「私は笑えない。正しくっても笑っちゃいけないよ!」}}} それを聞いてもなお自分の考えを言わずに母・プロスペラの言葉を繰り返すスレッタに、これまでの二人の親子関係を見てきたミオリネは、母親が言ったことは何でもするのかと問い詰める。 が、迷いつつも返ってきたスレッタからの答えは、&bold(){&color(red){「…はい。お母さんが言うなら」}}。 母が言うなら水星に学校を作る夢もあきらめるし、ガンダムを使って人を殺す。 何故なら、母の言う通りにしたから学校に行けたし、友達もできたし、ミオリネにも出会えたから。 だからお母さんはいつも正しい、と普段通りの調子で語るスレッタに、ミオリネは何も言うことが出来ず、スレッタを置いて温室から走り出してしまう。 そして…… #center(){&bold(){&color(gray){「プロスペラァッ!」}}} #center(){&bold(){&color(gray){「あんたスレッタをどうするつもり!?」}}} #center(){&bold(){&color(maroon){「素直でいい子でしょ?」}}} #center(){&bold(){&color(gray){「ふざけないで! あの子はあんたに言われればなんでもする! これ以上スレッタを思いどおりにさせないから!」}}} &bold(){その足でプロスペラの下に赴き、彼女の胸ぐらをつかんで激怒}。 スレッタをいいように操る彼女に、これ以上スレッタを好きにさせないことを叩きつける。 そんなミオリネにプロスペラは飄々とした態度を崩さず&bold(){&color(maroon){「それで? 今度はあなたが思いどおりにするの? お父様みたいに」}}との挑発を返すが、ミオリネは一歩もひるまず&bold(){&color(gray){「操り人形にしてるのはそっちでしょ! クソ親父は関係ない!」}}と言い返すのだった。 が、次の言葉にミオリネは凍り付く。 #center(){&bold(){&color(maroon){「関係あるわよ。あなたのお父様は、私達親子の『仇』だもの」}}} そこで遂にプロスペラから、かつてのヴァナディース事変で父・デリングが彼女たちに何をしたか、そのすべてを明かされる。 そして機関の人間を皆殺しにしたデリングの娘であるミオリネも人殺しの輪の中にいることを告げ、恨みの声を聞かせてくるプロスペラに怯みつつも、ミオリネは&bold(){&color(gray){「復讐したければ大人同士で勝手にやって! でもスレッタを、あんたの復讐に巻き込まないで!」}}と気丈に反論。 スレッタを、その罪過の輪に入れるべきではないと主張する。 そんな彼女に、プロスペラは新総裁が決まればクワイエット・ゼロが凍結されてしまうため、それを回避するためにミオリネがベネリットグループの新総裁となることを打診。 血塗られたデリングの娘として、そしてスレッタの代わりにミオリネが自分に協力することを迫るのだった。 ミオリネは「スレッタをこれ以上巻き込ませない」事を条件にそれを承諾、プロスペラも快く応じはするものの「でもあの子、素直にエアリアルを降りてくれるかしら?」と返す。 後日&s(){部屋の前で待ち伏せていた狸}スレッタに&bold(){&color(gray){「私がエアリアルから降りろって言ったら、降りる?」}}と尋ねるもアッサリ断られてしまう。 ミオリネ17歳の誕生日=スレッタとの結婚が間近に迫り、ウキウキでミオリネの誕生日プレゼントについて語るスレッタに上の空で反応するミオリネであったが、 その後温室でのグエルとスレッタとのやり取りを聞き、二人に&bold(){&color(gray){「決めたわ、誕生日プレゼント。……グエルと決闘しなさい!勝利を私にちょうだい!」}}と宣言する。 勿論唐突に決闘を振られたグエルは抗議するが、ミオリネは「ジェターク社がミオリネが総裁になるための後ろ盾になってくれれば、総裁就任後にジェターク社を支援できる」こと、 その大義名分として「グエルに再びホルダー(ミオリネの婚約者)になってもらう=&bold(){スレッタを負かせてほしい}」と告げ、グエルに「スレッタとプロスペラ親子の歪み」を語ったようだ。 そうして始まった最後の決闘では、スレッタの携帯端末にミオリネが「&bold(){お守り}」と称してアプリを仕込んでいた。 エアリアルがパーメットスコア6を超える白い光を放った瞬間、happy birthdayのメロディが流れだす。 スレッタのミオリネに対する告白に等しい想いの数々を聞いて躊躇するミオリネだったが、エアリアルが最後の一撃を放とうとする直前に自身の携帯端末を操作。 エアリアルは仕込みによってシステムダウンし、その一瞬を突いたグエルのダリルバルデによってブレードアンテナを折られ、最後の決闘にして初めて敗北することになった。 突然の事態、初の敗北に動揺するスレッタの前にミオリネは姿を見せ…… #center(){&bold(){&color(gray){「知ってる。全部私がやったもの」}}} #center(){&bold(){&color(gray){「言ったでしょ?これは取引だって。」}}} #center(){&bold(){&color(gray){「アンタはいい弾除けだったわ。もっとも……負けちゃったら契約も果たせないけど」}}} とまるで父デリングのように冷酷な表情と声でスレッタに告げて彼女の「ホルダー」としての権限をはく奪する。 絶望の表情を浮かべ叫ぶスレッタを後目に #center(){&bold(){&color(gray){「さようなら。水星のおのぼりさん」}}} と1話と似た、しかし真逆の一言を告げ二人の「契約」は終焉を迎えることになった…… &color(gray){ミオリネはスレッタを突き放すためにわざと冷たい態度を取った事は明らかだが、その態度があまりに親父そっくりなので視聴者からは「やっぱりデリングの娘」と言われたとか} グエルが再び婚約者になり、ジェターク社の支援を受けられるようになったミオリネだが、 その間にペイル社と協力関係を結んだシャディクとの予想獲票数の差は埋めがたいものがあった。 (嫁姑関係は終了したとはいえビジネス関係が継続している)プロスペラの助言もあって、&bold(){地球での暴動を武力ではなく対話によって鎮めることで支持を獲得する}というプランを思いつく。 勿論裸一貫ではスペーシアンへの怒りに燃えるアーシアンにあまりにも無防備すぎるため、ミオリネは&bold(){決闘仕様&非武装}のエアリアルを帯同させて抑止しつつ対話を行う事を決めた。 そうして行われた地球での交渉だが、地球側の担当者は何の権力も持たず何も知らないお嬢様であるミオリネに交渉することなどないと言わんばかりに「スペーシアンは全員地球から出ていけ」と告げる。 それに対しミオリネは株式会社ガンダムで開発中の義足を提示し、これの開発に携わっているのはアーシアンの生徒(地球寮のメンバー)であること、 スペーシアンは全員地球から出ていけという主張を呑むならアーシアンも宇宙から出て行かなければならないが、&bold(){自分の大切なパートナーである地球寮のメンバーを追い出すことはできない}と語る。 その姿勢に一定の理解が示され、ミオリネが総裁になるまでの数日間、抗議活動を停止するという譲歩を引き出すことに成功した。 ……だが、プロスペラが搭乗するエアリアルを帯同させてしまった事で最悪の事態が発生することになる。 プロスペラは密かに持ち込んでいたガンビットを使い、アーシアン側の兵器をオーバーライドし自身に向けて発砲することで現場を大混乱に陥れ、 更に混乱に乗じて「自身の復讐対象の1つ」を破壊することでアーシアンVS駐留するベネリットG部隊との開戦を引き起こしてしまった。 これによってアーシアンのデモ隊はよりによって&bold(){ガンダムによって((少なくとも報道でエアリアルが矢面に出ている他、映像を見たロウジの分析では「エアリアルが他の機体を操っているようにみえる」との事で、開戦後はベネリット側の主力として大暴れしたものと思われる))武力制圧されてしまい}多くの犠牲を生む羽目になってしまった。 そしてエラン・ケレスが事前に予想していたことではあるが、ベネリットGとしてはアーシアンの反対勢力を制圧できればその手法は何でもよく、&bold(){客観的に見れば来訪から速やかに反対勢力を潰してみせたミオリネは皮肉にも総裁の支持を一気に集めることになった}。 自らの選択((プロスペラに誘導はされているのだが、少なくとも元凶たるエアリアルを使うと決めたのはミオリネ自身である))で大きな犠牲を生んだことに衝撃を受けたミオリネは&bold(){&color(gray){「私のせいだ……私が……これを……」}}と力なく呟くのであった… その後21話では、前述の&color(red){血塗られた}功績や対抗馬であるシャディクがテロの首謀者として逮捕された事からミオリネが&bold(){ベネリットグループの次期総裁に正式に決定}。 とは言え本人のメンタルは完全に崩れてしまっており、(おそらく本社に戻った際に学園でも多数の犠牲が出たことを受け)自らが「進んだ」結果引き起こした惨事に苦しみ続けていた。 自らの養子が招いたことであるとしてサリウスはグラスレーと自分を切り捨て、全責任を彼らに負わせることでベネリットの存続をミオリネに提案するが、もう自らの選択で犠牲を出したくないミオリネはそれを断る。 そしてついにその正体を現したクワイエット・ゼロにろくな抵抗もできないまま蹂躙され全滅する議会連合の艦隊。その大惨事を目の当たりにしたミオリネは完全に心を折られてしまう。 クワイエット・ゼロは対外的に言えばベネリットグループ(つまりデリングと、次期総裁のミオリネ)が作り出したものであり、その存続を要請されて引き受けたのは他ならぬミオリネ本人である。 全てはスレッタを母から引き離そうと必死に進んだ結果とはいえ、それによって多くの命が犠牲になったことにミオリネはただただ慟哭するのであった…… *〇余談 作中「ダブスタクソ親父」だの「ロミジュリったら許さない」だのと時折凄まじいパワーワードを言い放つことや、 可憐な容姿に似合わないほど強気な性格・言動、そして(主にスレッタへの)ツンデレ気味な接し方から、 視聴者のみならず担当声優や主題歌を担当した「YOASOBI」の二人からも好かれており、特番ではその人気にスレッタ役の市ノ瀬氏が(ネタ気味に)歯噛みしていた。 キャラクター原案によると、「ミオリネは作中で一番美人のつもりでデザインしました」とのこと。 また当初は無口なクールキャラの予定だったらしい。 %%OPで儚げに佇んでいたり本編では絶対しない様な微笑みを浮かべているプラモなど名残はある程度感じられる%% YBCのスナック菓子「エアリアル」とのコラボ企画では最初は無かったものの、12月5日から新たにミオリネのフレーバーが追加で発売された。 フレーバーはもちろん「フレッシュトマト味」担当で、背景もトマト畑という特別仕様になっている。 しかし、12話におけるミオリネの前で繰り広げられたとんでもない惨劇により、ガノタの間では&color(#Ff0000 ){「(ミオリネの眼前で)フレッシュトマト味」「fresh(新鮮な)tomatoじゃなくてflesh(血肉に塗れた)tomato」}などと阿鼻叫喚地獄絵図なことになってしまう。 挙げ句、ヤマザキビスケット公式Twitterがよりにもよって12話放送終了直後の17時30分ピッタリにミオリネのフレッシュトマト味の宣伝を投稿。第6話における直火で炙った焼きとうもろこし味の惨劇がそっくりそのまま繰り返されてしまったことから&bold(){&color(#Ff0000){「確信犯でやってるだろ」}}との声も上がっている。 追記・修正は、トイレでゲームをしながら「死ね」連呼した事がある方がお願いします。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,22) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #lsd() #comment_num2(num=30) }
&font(#6495ED){登録日}:2022/11/28 Mon 00:29:45 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 10 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #center(){&bold(){&size(20){&color(gray){人の人生、勝手に決めるな!!}}}} 『[[機動戦士ガンダム 水星の魔女]]』の登場人物。 [[スレッタ・マーキュリー]]に並ぶ、同作のもう一人の主人公と言える存在。 CV.[[Lynn]] -主な搭乗機体 [[ガンダム・エアリアル]](無断借用) モビルクラフト ---- #contents() ---- *〇概要 ベネリットグループ会長、デリング・レンブランの娘。母は既に亡くなっている。 アスティカシア高等専門学園経営戦略科の2年生で、成績トップの優等生。 学園では父によってホルダーを婚約者とすると勝手に決められており、物語開始当初は[[グエル>グエル・ジェターク]]が婚約者の立場にあったが、グエルをスレッタが破ったことでスレッタの&bold(){&color(red){「花嫁」}}となる。 また、自身が設立した株式会社ガンダムの社長である。 *〇人物 婚約者の件を始め、習っていたピアノをやめさせられるなど自分の事を勝手に決めるデリングに対して不満を募らせており、&font(b,red){「ダブスタクソ親父」}と呼んで嫌っている。 母の葬式でも何かしら関係を悪化させる事があった様子。 学園内ではトップであるホルダーに与えられる花嫁で、勝てばベネリットグループの後継者の婿という絶大な地位が手に入るいわば賞品であり、彼女の意志を無視してやり取りが行われている。((10話のシャディクのセリフからすると「デリングが死に彼が保有していたミオリネに相続され、かつ御三家の誰かと結婚する」と両者の株式の合計が過半数になり次期総裁の座を得られる模様。なのでシン・セー推薦のスレッタが結婚しても、弱小会社のシン・セーでは保有の株式が少なく過半数に至らないので次期総裁は決まらない。)) そのような抑圧された環境や暫定婚約者のグエルの横暴な振る舞い、良くも悪くも周囲から腫れ物扱いされている事など、現状にとにかく苛ついているため言動は荒め。 唯一母が品種改良して開発した品種のトマトを栽培するのが趣味だが、「土いじりはアーシアンのする事」という考えがスペーシアンにはあるようで「何が楽しいんだか」と馬鹿にされている。 学園では寮に入っておらず、理事長であるデリングが学園に寄り付かないのをいい事に理事長室を勝手に占拠し、私室兼屋内栽培スペースとして使っている。 なお、机の周辺はめちゃくちゃ散らかっており、カップ麺の容器やごみ袋が散乱している。 クソ親父の部屋だから栽培していない場所は片付ける気がないのか、元から片付けられないタイプなのかは定かではない。 他にトマトを栽培している温室を所有しており、そっちの空間は大事にしているため勝手に入られたりトマトに触れられるのを嫌う。 色々あってスレッタは入る事を許可しているが、コミュ障スレッタは許可した瞬間&bold(){&color(red){「親友」}}とか言い出した。重い… いずれは学園を抜け出して地球に行くつもりであり、そのチャンスを一度スレッタに潰されてしまったため、&bold(){&color(gray){「責任取ってよね!」}}と口にした事がスレッタと関わるきっかけとなる。 女性であるスレッタが婚約者となった事は全く気にしていないが、これは本気でスレッタと百合な関係になるつもりがある訳ではなく、地球に行くまでの間スレッタに婚約者でいてもらった方が都合がいいという考えである。 しかしミオリネ本人もスレッタと関わる中で変わりつつあり、自分の問題に巻き込む形となったスレッタの事は全力で守ろうとしている。 割と付き合いの長いシャディクは「昔は人の為に動くなんて絶対やらなかった」と口にしている。 また、スレッタが来るまでは友達もいなかったようだが、スレッタが地球寮に入った後は自分もしれっと地球寮に混ざっており、段々地球寮の面々とも仲良くなっていっている。 ただしスペーシアン嫌いのチュチュからは「クソスペワガママ女」「下で働きたくなーい!」と文句は言われている。とはいえ最初のスレッタのように出入り禁止にまではしてない為、多少は認めているようだ。 2nd Seasonではミオリネが帰ってきた事で事態が色々進展したのでチュチュからお礼を言われ、それに驚きつつも快く応えるなど関係は改善されている。 本作では地球居住者(アーシアン)と宇宙居住者(スペーシアン)の間に圧倒的な格差があり、「アーシアンは差別されるもの」「スペーシアンはアーシアンを搾取するもの」という価値観が双方に当然のように存在している。 だがミオリネはスペーシアンであるにもかかわらず、そのような&bold(){出自を理由とした差別意識は表裏問わず一切無い}。 スペーシアンを嫌うチュチュに対しても「ただ相手がスペーシアンだというだけで嫌うのは、(チュチュが嫌う)差別をするスペーシアン達と何が違うのか」というド正論をぶつけている。 父親の意向で外の世界を極力知らせない箱入り娘として育てられたからというのが大きいようだが、その父親もアーシアンへの差別感情は全くと言っていいほど見せないので親譲りのマインドなのだろう。 MSの操縦技術はない(最低限の操作ぐらいはできる)が、経営戦略科の成績トップだけあって頭脳面は優秀。 スレッタが授業に必要なスポッター(外部オペレーター)とメカニックが確保出来ずに困っていたところ、マニュアルをあっさり丸暗記して一人で二役をこなしていた。 その分成績の悪いスレッタに呆れることも。 また単純に頭の回転が物凄く早く、スレッタとエアリアルの処罰が決まる土壇場の際に、 ガンダムのビジネスとしての有用性を示すためにハッタリ込みで&bold(){GUND技術を使った新規事業プランをその場で作成してプレゼンする}という離れ業で窮地を脱したこともある。 一方血筋かそれとも一番近い手本が父親だったせいか、デリングと同じく物事を独断で強引に進めるきらいもあり 結果反感を買うことも多々あるため、親離れという意味も含めてその部分とどう向き合うかが一つの課題になっている。 ちなみにスレッタよりも背が低く、スレッタに自分のドレスを貸した際には&bold(){&color(red){「胸がキツイ」}}というナチュラル煽りを食らっていた。 身長は作中人物でもかなり小さいほうで、1年生組とどっこいどっこいである。 そんな子の背中に隠れている身長170近い主人公…… *〇他の人物との関係 ***○[[スレッタ・マーキュリー]] 水星からの編入生で、謎のモビルスーツ『[[ガンダム・エアリアル]]』を駆る少女。 彼女に地球行の密航を邪魔されてから妙な縁が出来てしまい、そこから学園のトップであるホルダーの証を得たため『花婿』となった。 上記の通り本当に彼女の花嫁になる気はなく、あくまでも間柄は互いに利益がある契約という協力関係という前提。 ミオリネ本人としてはさっさと地球に行くつもりだったため当初あまり過度に関係を深める気はなく、ある程度一線を引いた言動を貫いていた。 ――が、当のスレッタがあまりにも自身やエアリアルの影響の大きさに無自覚かつ無知なため、それが原因となってピンチになることが多く、結果的に彼女の世話を焼くことが増えている。 ミオリネもミオリネで、数々のフォローや叱咤激励、背中の後押しや土壇場での大立ち回りなど、スレッタに関しては非常に面倒見が良い。 彼女を助けるために2度目の地球行のチャンスを蹴ったり、会社設立に加えて心の底から嫌っている父親に頭を下げるなど、どうみても単なる契約関係以上の働きをしているが、本人曰く&bold(){&color(gray){「あの子の花嫁だからよ」}}の一言で通している。 何だかんだで互いに足りないものを補い合えている関係であり、また双方に影響しあって良い方向に進めているコンビでもある。 Season2では[[スレッタの態度>逃げ出すよりも進むことを(水星の魔女)]]に困惑するも、それでもと彼女に歩み寄ろうと必死に言葉を紡ごうとするぐらいにはスレッタを大切に思っている。 そのスレッタが「母の呪縛」に囚われていると知った際にはスレッタには怒りをぶつけずプロスペラに突撃するなど、「(大切な)&bold(){スレッタに幸せになってもらいたい}」という確固たる意志が彼女の中で形成されているようだ。 かつてのヴァナディース事変で、自分の父親が彼女の母親らにしたことはSeason1では何も知らなかった。 しかしSeason2にて遂に――。 ***○デリング・レンブラン 実父。ミオリネを現在の抑圧された環境に閉じ込めた張本人。ダブスタクソ親父。 主にデリングの側が親子の対話とは無縁の態度を取っていることもあって関係は冷え切っている。 とはいえ学園内にいる分には私生活に干渉することも無かったり、生活費には十分以上の金を自由にさせていたりと甘いところも。 理解を得る気ゼロで放任と過干渉が両極端……と親として褒められたものでは無いが、彼なりにミオリネに大人になることを促しているとも考えられる。 ミオリネが株式会社ガンダムを設立した後は、資金と信用を出資した立場から業務報告を兼ねた指導を行っているが、 そちらでは改善点は細かく指摘しつつも褒めるところは褒めるなどかなりしっかりと面倒を見ており、親子関係は最悪なれど、ビジネス上の付き合いという形ではそれなりの関係を築けている。 プラント・クエタのテロにおいて彼の本意の1つを知ったミオリネは&s(){口こそ相変わらず悪いが}父と歩み寄る姿勢を見せているが、それをプロスペラに利用されてしまうことに…… ***○[[プロスぺラ・マーキュリー]] エアリアルを開発したシン・セー開発公社のCEOにして、スレッタの母親。%%つまり姑。%% &s(){Season2の総集編ではプロスペラ役の能登さんがハッキリと「姑の胸倉を掴む嫁」と言い切っている} 初めて会ったのはエアリアル開発の件に関する審問会の場だったが、この時はミオリネの乱入で場が荒れていたため交流は無し。 その後、投資を募るベネリットグループのインキュベーションパーティーで、正式に顔合わせとなった。 ミオリネのことを娘の婚約者として認めており、表面上は友好的に接してきているものの、 一方で父親との現在の仲を有無を言わさず聞いてきたり、今のミオリネの立場について挑発的かつ手痛い指摘をしたりと、敵意とも嫌味ともつかない圧をかける動きも多い。%%俗に言う姑ムーヴ。%% ミオリネもスレッタの母ということや一企業のCEOとしてある程度信用はしているものの、 影響がみられないとはいえ、廃人化のリスクのある禁忌の機体にスレッタを何の説明もなく乗せていたことや、母親の言うことを盲目的に信じる二人の親子関係には冷ややかな目を送っている。 それでも「娘達を任せる」とミオリネの起こした事業には協力的な姿勢を示しているため、友好的な関係を構築してはいた。 Season2ではSeason1ラストのスレッタの凶行にプロスペラが関わっていることに勘づいており、彼女に対して敵意を隠さなくなっている。 そして彼女とスレッタの歪な親子関係がスレッタから表面化したことで、その異常性を確信。 娘のことを思い通りに操るプロスペラの胸ぐらを掴みスレッタを解放するように迫るなど、完全に彼女を敵として見るようになった。 しかしそれと同時に父・デリングがヴァナディース事変で行ったことを暴露され、さらにスレッタを復讐に巻き込んでほしくないのならば代わりに自分に協力するよう告げられるなど、苦しい立場を強いられている。 双方の真意はどうあれ「&bold(){スレッタをエアリアルから降ろし、これから彼女は普通の学生として生活してほしい}」という思惑は一致していてその点で協力関係は維持しており、 更に株式会社ガンダムとシン・セー社の関係も健在であることから、ミオリネのアドバイザー的な立場は堅持していた。 だがそれが後に最悪の引金を引くことになる……… ***○[[グエル・ジェターク]] ベネリットグループ御三家の一つ、ジェターク社の御曹司。 スレッタが来る前のホルダーで、元婚約者。 以前の婚約者であったが、ミオリネ自身の意志は気にかけておらず婚姻によってジェターク社を盤石するためのトロフィーとしか思っていない。 そのような自身を抑圧する環境の象徴のような扱われ方に加え、高圧的な言動や会社や父親の言いなりであることなど おおよそミオリネから見ればとにかくマイナス要素しかなく、グエル側も脱走騒ぎのせいで恥をかかされたりしているため、関係は険悪そのもの。 婚約解消後は決闘の取り決めで温室で乱暴を働いたことへの謝罪はあったものの、その後は互いにほぼ無関心の状態が続いていた。 Season2で学園に戻ってきたグエルとスレッタの会話を&s(){可愛く屈みこんで}盗み聞きしており、スレッタを同じく大切に思うもの同士、 尚且つ窮地に陥っているジェターク社と同じく総裁選で不利になっているミオリネの利害関係の一致ということで二人は協力関係を結ぶことになる。 そして決闘によってホルダー=婚約者の地位を取り戻したグエルと再び婚約関係になったが、二人とも成長したこともあって以前のような険悪さはまるで見られず、 &s(){お互い言いたい事を言う}良好なビジネスパートナー的な間柄に落ち着いている。 一方で地球での事件を知ったグエルはミオリネと会話するが、彼女の心を開かせることはできなかった。 ***○[[エラン・ケレス]] ベネリットグループ御三家の一つ、ペイル社のパイロット。 ミオリネ曰く&bold(){&color(gray){「マネキン王子」}}。 スレッタへの接触が多い彼の行動を当初御三家による自分狙いと警戒していたが、&bold(){&color(yellowgreen){「僕は君に興味ないよ」}}と真正面から言われてしまった。 その後も御三家の策謀含めて彼への警戒を続けていたが、そんなことは露知らずスレッタはエランと交流を続けており、 スレッタが彼とのデートに行くことになった際は、地球に行くまでの契約が危うくなると感じたのか「ロミジュリったら許さない」と叫んでいる。 しかしその後は、エランに拒絶されて悩むスレッタに会いに行くようエールを送ったり、決闘後に二人が改めて会うことになった際は途中まで見送りに行くなど、 彼のことを信用しているスレッタや決闘でのやり取りに影響されたのか、態度を大分軟化させている。 さらにエランに会いたいスレッタの頼みを聞いて行く気のなかったパーティーへの参加も決めており、彼への警戒はある程度解いた模様。 もっとも、この時点でスレッタの知る「エラン」は居なくなってしまっていたのだが…… 再び姿を見せたエランについては、この時点でペイル社開発部門が株式会社ガンダムに合併済み、つまりビジネス仲間になっているため割とアッサリした対応。 というかこの頃のミオリネはスレッタの想いに気付かず彼とスレッタとのデートまで二つ返事で許してしまっている。 ***○[[シャディク・ゼネリ]] ベネリットグループ御三家の一つ、グラスレー社CEOの養子。 御三家の生徒の中では唯一長い付き合いがあり、それなりに会話をすることも多い。ミオリネ曰く&bold(){&color(gray){「腐れ縁」}}。 またシャディクはスレッタと関わってからのミオリネに変化を感じているらしく、そのことを「残念」と評している。 昔は現在よりも仲は良かったらしく、シャディクによると二人でコンペに企画を出したこともあり、この時企画は通ったものの後で叱られたらしい。 付き合いが長かった分ミオリネはシャディクのどんな手でも使うやり方を知っており、株式会社ガンダム設立後はGUND技術を狙う彼に一層警戒を強めている。 一方のシャディクも、株式会社ガンダムごと技術とミオリネを手中に収めようと暗躍していたがそちらは決闘で防がれている。 デリングが重傷を負い、スレッタが手を汚すきっかけとなったプラント・クエタのテロ事件の真の黒幕と言える存在であり、 ミオリネもシャディクの事をそこまで信用していなかったのか、彼が主犯だと判明した際も冷静に証拠集めをグエルに頼んでいる。 次に再会した際には「血塗られたベネリットグループの次期総裁」と「大惨事を引き起こした三度のテロの主犯」という立場であったが、 シャディクはミオリネに「総裁になったんだってね。&bold(){ご愁傷様}」と&s(){例によって心にも思ってない}煽りをぶつける。 ミオリネはそれに怒ることもせず、力の無い声で「目的のために手を汚したという意味では自分もシャディクと同類」と語るのであった。 ***○ユーシュラー・ミルザハニ 小説版オリジナルエピソードに登場。 ミオリネの幼馴染で、本人曰く昔約束をした&bold(){元花婿の少女}。 磁性流体技術で有名なラングランズ社のCTO、つまり最高技術責任者をしている。 かなりのお嬢様で、個人で金色の装飾が施された中型宇宙船を保持している他、&ruby(ラピスガーデン){石の庭}と呼ばれるフロントを曾祖母から相続している。 お嬢様らしく優雅で大人びた雰囲気を纏っているが、中身は明朗快活。 一方で体が少々弱く、ハロを搭載した移動支援ステッキを自立制御で引き連れている ミオリネに会いにアスティカシア学園を訪れていたが、そこでスレッタやニカ・チュチュと遭遇。 自己紹介して意気投合したところで、3人を建設途中の遊園地がある石の庭へと招待するが……。 &font(#E6E6FA){エピソード#1の時点でミオリネに対して中々の湿度の高さを見せ、読者を戦慄させた。} *◯Season1 **【邂逅】 [[1話>魔女と花嫁(水星の魔女)]]冒頭では念願叶って地球に向かうところだったのだが、密航業者との合流のために一人でアスティカシアの外の宙域で漂っていたところ、 アスティカシアに向かう途中だったスレッタがそれを見つけ、要救助者だと勘違いして救出してしまい、ミオリネは学園に連れ戻されることになってしまった。 余計な真似をしてくれたスレッタには頭突きをぶちかまし、&bold(){&color(gray){「責任取ってよね!」}}と迫った。 その後、脱走が噂になった事でグエルはミオリネをジェターク寮に入れようとし、それに苛ついたミオリネは&bold(){&color(gray){「あんたはパパの言いなりだもんね」}}とグエルを挑発したが、それに苛立ったグエルはミオリネの温室を荒らし始める。 責任を取ろうとミオリネの周りをちょろちょろしていたスレッタはその横暴を見かねてグエルのケツを叩き、&bold(){&color(red){「自分が勝ったらミオリネさんに謝ってください」}}とグエルとの決闘を承諾してしまう。 しかし、ミオリネにとってはそれも自分の事を勝手に決めようとする周囲の人間と変わらない苛つきの対象であった。 そこでミオリネは自分でエアリアルを操縦してグエルと決闘を行うが、経営戦略科のミオリネがパイロット科のエースであるグエルに勝てる訳もなく、負けそうになるが、 勝手にエアリアルを使われたスレッタが激怒して決闘に乱入し、ミオリネに頭突きをかましてエアリアルを奪い返し、そのままグエルと決闘を行い、ディランザを瞬殺する。 これによってホルダーとミオリネの婚約者の座がスレッタに渡ったことを伝え、女同士である事に戸惑うスレッタに、 #center(){&bold(){&color(gray){水星ってお堅いのね。こっちじゃ全然ありよ}}} #center(){&bold(){&color(gray){よろしくね、花婿さん}}} とあっさりと告げた。 とはいえあくまで自分が地球に行くまでの話で本当に結婚するつもりはない、とミオリネはスレッタに言ったが、その直後、エアリアルが禁じられたガンダムである疑いをかけられ、スレッタは拘束されてしまう。 **【スレッタ救出】 ミオリネはスレッタがそのまま退学になるという話を聞き、拘留されているスレッタに会いに行ったが会うことはできなかった。 更にデリングからミオリネを学園から退学させ、花婿もこちらで用意するという旨の伝言を送りつけられる。 散々自分を振り回してきたルールを都合が悪くなるや否や撤回したデリングにミオリネは怒り心頭。 トイレに籠もって&font(l){クソゲー}ゲームを&bold(){&color(gray){「死ね死ね死ね」}}と言いながらストレス解消にやっていたミオリネだったが、そこに密航業者が接触してくる。 今ならば地球に行けるという密航業者に対し、ミオリネは付いて行くことを即決したが、その行き先は地球ではなく、今まさにスレッタとエアリアルの処遇が決されようとしているベネリットグループの審問会の場であった。 #center(){&bold(){&color(gray){自分で決めたルールを勝手に変えるな、このダブスタクソ親父!!}}} ミオリネはデリングに対し、グエルとスレッタによる再度の決闘で決着を付ける事を提案し、プロスペラに脅迫されていたヴィム・ジェタークがそれに乗った事でスレッタとエアリアルの処遇は首の皮一枚繋がることになった。 スレッタが&bold(){&color(red){「結婚したらデートできません。不倫は駄目です」}}と変な所で頑固な面を見せたりもしたが、ともかくスレッタとミオリネは負ければお互いに望まない状況に追いやられる一蓮托生の間柄となったのだった。 そして決闘ではジェターク側の妨害行為を止めるため、排熱処理のシステムを操作していたフェルシーとペトラの元にモビルクラフトで殴り込み、スレッタの勝利に貢献した。 **【救出後〜新規事業提案】 何とか学園生活に戻ったスレッタだったが、寮に入っていないスレッタはパイロット科の試験に協力してくれる人がおらず、途方に暮れていた。 そんな所でエランがスレッタに声をかけたため、&bold(){&color(gray){「御三家は敵」}}とスレッタとエランを引き離そうとし、逆にスレッタから怒られてしまうが、&bold(){&color(gray){「こいつじゃなくて私を頼りなさいよ」}}とスレッタの試験への協力を約束する。 ミオリネはスレッタを理事長室へと招き、スレッタから&bold(){&color(red){「水星に学校を作りたい」}}という夢を聞き、試験でスペーシアンの生徒から妨害を受け、心が折れそうになるスレッタを叱咤激励した。 試験後にスレッタが地球寮に入ると、自分も地球寮に混ざるようになり、チュチュパイセンもスレッタのツレだからか特に何も言わなかった。 エランとスレッタのデートには怒り狂っていたが、地球寮の面々に止められ、&bold(){&color(gray){「ロミジュリったら許さないからね!」}}と叫ぶミオリネであった。 その後、スレッタが勝手にエランとの決闘を決めたことにも怒っていたが、エランに拒絶されて落ち込んでいたスレッタを再び叱咤し、決闘が終わった時には「理解ある花嫁」としてエランとスレッタの仲を見逃す優しさも見せた。 しかしエランはそれ以降学校にも来なくなり、心配したスレッタはパーティーになら来るのではないかとベネリットグループのインキュベーションに参加する事にし、ミオリネもそれに付き合ってドレスをスレッタに貸した。 そのパーティーでスレッタの母・プロスペラと顔を合わせたのだが、父への不満を語るミオリネを[[「今身につけているドレスも、寮に入らず理事長室で暮らしている事も、他者からの敬意もベネリットグループ会長であるお父様の力なのに」>シャルル・ジ・ブリタニア]]とプロスペラは嘲笑した。 そして御三家の共謀でスレッタは壇上でガンダムを操る魔女として吊るし上げられてしまい、ペイル社はファラクトを廃棄し技術部門を解体するとして御三家はシン・セー開発公社にも同様の処分を求める。 これに対し、ミオリネはシン・セーとペイル社の技術部門をM&Aにより買収し、生命の安全を前提としたガンダムの運用を目的とした新会社&bold(){&color(red){「株式会社ガンダム」}}の設立を提案。 投資を募るが、一介の学生に過ぎないミオリネの事業に乗る者は誰もいなかった。 それでもミオリネはスレッタを守るため、意地を捨ててデリングに頭を下げ、投資を願い出る。 それに対しデリングは、 #center(){&bold(){逃げるなよ}} #center(){&bold(){お前が考えてる以上にガンダムの呪いは重い}} そう告げてミオリネの事業に投資し、ベネリットグループ会長による投資という&bold(){&color(red){「信用」}}を得た株式会社ガンダムは多額の投資で目標金額を達成し、設立の運びとなった。 ちなみにスレッタはその間ずっとエアリアルはガンダムじゃないと言っていたが、プロスペラはあっさりとエアリアルがガンダムである事を明かし、スレッタは呆然とするしかないのだった。 **【会社設立準備〜決闘へ】 その後、株式会社ガンダム設立のため社員が自分とスレッタしかいないことから、まずは地球寮の面々を強引に巻き込んで人員を確保。 更に会社を作ることになったのはいいものの、土壇場で作った事業提案だったために具体的に何をするかが一切決まっておらず、会社の方向性を含めガンダムでどう利益を出すかを決めることになった。 とりあえずミオリネが出した提案は兵器らしくガンダムを『兵器』として売ることだったが、これに地球寮には戦災孤児も多くいたため賛成意見や反対意見、アーシアン限定で売ることなど様々な意見が噴出してしまう。 最終的に社長判断へと投げられたものの、ミオリネが兵器として売ることを反対意見を封殺して通そうとしたため、さらに反発が発生。 しかたなく意見を一旦取り下げ、とりあえず起業への他の作業の指示を出して改めて社の方針を考えることに。 そのためにペイル社でガンダムを開発しているベルメリアの下を訪ねたり、ガンダムに関する過去の映像資料などを漁り始めて今後の方針を練り始める。 そしてかつてガンダムを開発したパーメット研究機関ヴァナディースの代表、カルド・ナボ博士の映像に行きついたミオリネはガンダムに込められた本当の理念を知り、 メンバーに兵器として売る以外の別の選択肢として&bold(){「GUNDを使った医療技術を完成させて世に出すこと」}を提案。 自分が全責任をとることを伝え、これを皆が受け入れたことで今後の会社の方針にすることを決定する。 兵器ではなく医療としてガンダムを使うことを皆が肯定的に受け入れたことで社内は一枚岩になり、改めて株式会社ガンダムは起業へと踏み出すことになった。 その後、投資家への事業計画書作成とPV映像配信、定款および各申請書類を地球寮の皆とまとめ、後は学園が学生起業申請を受理すれば会社設立するところまで準備を完了させる。 しかしそこに、会社ごとミオリネとガンダムを得ようと画策するシャディクによって学生起業規則に新たな規則が追加されたことで申請が却下。 会社立ち上げが暗礁に乗り上げてしまう。 シャディクから役職はそのままで既存の会社に事業譲渡させる形で会社を立ち上げる提案を受けたミオリネは、そのタイミングの良さから一連の妨害の主犯はシャディクであることを見抜き申し出を拒否。 問題の規則の撤廃と、株式会社ガンダムの譲渡を賭けた決闘を提案する。 シャディクの根回し%%とブラコン・ラウダの嫌がらせ%%によって6VS6のグラスレー寮の得意とするチーム戦に決闘方法を決められてしまうが、条件を飲む代わりに決闘をベネリットグループの外部にも中継で配信することを確約させ、会社の宣伝材料をしれっとゲット。 スレッタと地球寮メンバーには助っ人を探すように指示して、自身は戦略と決闘に使う機体の用意するためペイル社にかけあうなどの準備を始める。 準備の最中、温室にてシャディクから勝ち目のない決闘を止めるように再び譲渡の申し出を受けるものの、双方に利益があるように見せて自分に都合の良いようにコントロールするやり口や、他と自分は違うような態度をとっているようで結局シャディクも自分のことをお飾りとしか見ていないことを看過し、信用できないことを告げて温室にも一切入れず完全に拒否。 機体は最終的にガンダム・ファラクトこそ借り受けられなかったものの、ザウォート4機をペイル社からの協力で揃えることに成功。 一方助っ人は見つからなかったため、地球寮メンバーと共にグラスレー寮との決闘に挑む。 練度の差から序盤の内に5機を行動不能にされてしまい、さらにグラスレー製MSのアンチドートによってエアリアルも不調に追い込まれてしまうが、ミオリネは戦局を冷静に静観。 その後エアリアルがアンチドートを無効化して復調し、スレッタの活躍によって状況が逆転。 それでもシャディクのミカエリスに再び追い詰められるものの、決着がつく一瞬の隙を付いて機体を修復させたチュチュを中心とした地球寮メンバーの狙撃がミカエリスのブレードアンテナを破壊する。 ミオリネは他人を信用していないシャディクの性格から、最後の一撃は必ず自分で刺しに来ることを見抜いておりそれによって狙撃は成功。 スレッタ・ミオリネ・地球寮メンバーの株式会社ガンダム全員が一丸となった活躍によって、決闘は勝利したのだった。 決闘の勝利により、株式会社ガンダムは無事設立。シャディクからも以降会社に危害を加えないと誓約を得る。 その際、別れ際にシャディクから&bold(){&color(gold,sienna){「『ホルダーになって君を守る』。その一言が言えれば俺も中に入れたのかな」}}という呟きを聞くが ミオリネは&bold(){&color(gray){「……バカね。今更よ」}}と、すべて終わってしまったことのように小さく返すのだった。 **【設立後】 株式会社ガンダム設立後は、GUND研究はスレッタや地球寮メンバー、ベイル社から出向していたベルメリアに任せ、自身は社長業に加えて広報にスポンサーへの業務報告と忙しく飛び回っており、出張で学園に帰ってこれない日々が続いている。 また嫌っていた父であるデリングとは、ビジネスのための指導や監査という形であるがようやく向き合えてもらえるようになったため、少しずつではあるが関係改善の兆しが見え始めた。 さらに新しく宇宙船を購入して独自の移動手段も手に入れるなど、前途多難なれど会社と共に確実に前に進んでおり、かつての学園に閉じ込められていた時間とは真逆の日々を過ごしていた。 が、花婿であるスレッタとは、ミオリネが不在の間を任せられて張り切っていた温室の世話をさっさと業者に任せてしまったり、 エランに迫られても&bold(){&color(red){「ミオリネさんがいるから…」}}と頑張って花婿とという立場から断りを入れたり、会社で唯一のガンダムパイロットとというアイデンティティを持っていたスレッタに気づかず、 エランとのデートを許可をする・彼を新しくガンダムパイロットの経験を買ってテスターとして雇うなどしてしまう。 結果、&bold(){スレッタが自分はミオリネにとって特別な存在ではなく、今までのように必要とされていないと感じてしまう}というすれ違いを引き起こしてしまった。 フォローしておくと、これらはスレッタを邪険にしているとかそういった意図は全くなく、自分の私用でしかない温室の世話やテスターとしてのスレッタの負担を減らす意図や((実際問題スレッタは張り切っていたものの、GUNDの運用試験の時間や撮影許可を取るのを忘れていたりと、オーバーワーク気味で色々ミスが出始めていた))、 新しくテスターを雇うにしてもスレッタが人見知りしがちなので、知り合いかつそれなりに仲の良いエランを同僚にするといった配慮があり、 何より自身が今まで他人の都合で抑圧された環境に閉じ込められていたため、スレッタは自分に縛られず出来るだけ自由にやりたいことをやってほしいという考えからの行動で、むしろスレッタのことをかなり大事にしているが故の判断だった。 が、そこら辺の本心を全く話さず、さらにスレッタ側もエラン(5号)の&bold(){&color(yellowgreen){「君は結婚したくないミオリネの弾避け」}}という言葉で動揺していたこともあって、これらの配慮は完全にマイナス方面に作用してしまった。 しかし修理が終わったエアリアルの受取と新しく買った宇宙船の航海練習もかねたプラント・クエタへの訪問の際、 ニカからスレッタと何かあったことや、みんなミオリネみたいにできるわけじゃないという話をされたことで、姿が見えないスレッタを探すことに。 そこでネガティブな考えのドツボにハマってトイレに閉じこもり、気落ちして母親に悩みを相談するスレッタを発見。 &bold(){&color(gray){「こんな所であんた何ネガってんのよ!」}}と一喝し、言いたいことを言わずに逃げ回るスレッタとプラント内での追いかけっこを始める。 最終的にはバテたふりをして、心配したスレッタが近づいてきたところを捕獲するという頭脳プレーでホールド。 しかしこれまでの不安や悩みを話し始めたスレッタに、「来るんじゃなかった」と再び突き放されそうになることに。 が、そこで手を放すミオリネではなくすかさず引き寄せ、いつもの進めば2つはどうしたと叱咤するが、「いつもできるわけじゃない」「怖くていつも唱えていた」と、スレッタの本心を聞かされることになった。 そして&bold(){&color(red){「ミオリネさん…みたいな人には…分からない…です」}}、と拒絶の言葉を言い渡されてしまう。 が―― #center(){&bold(){&color(gray){このバカ!! 勝手に私のこと分かんないでよ!}}} #center(){&bold(){&color(gray){うんざりなの! 決闘もクソ親父も! だから逃げたかったのに! 地球に行きたかったのに!}}} #center(){&bold(){&color(gray){あんたが花婿なんかになっちゃったから! バカみたいに進めば2つって言うから! 会社作る羽目になって、クソ親父にチクチク小言言われて、頭下げて!}}} スレッタのこれまでの周囲のような自分を勝手に品定めする言葉に堪忍袋の緒が切れ、脳天にチョップ。 更に胸に力なくパンチしながら、ミオリネもそれまで明かさなかった自身の胸の内を吐露し始める。 #center(){&bold(){&color(gray){あんたが一番分かってない! よかったって言ってんの!}}} #center(){&bold(){&color(gray){私が逃げなくてよくなったのは、あんたのおかげなの!}}} #center(){&bold(){&color(gray){だから…私から逃げないでよ。言いたいことあったら言ってよ。いつもみたいにうっとうしく進んできてよ}}} これまでのスレッタがしてくれたことへの感謝と、さらに顔を見せずに抱き着きながら彼女にしてほしかったことを述べ、ミオリネはここに至ってようやく隠していた本心を出すこととなった。 #center(){&bold(){&color(gray){任せてくださいって私に言ってよ}}} #center(){&bold(){&color(red){あっ、いいん…ですか? 私で……}}} #center(){&bold(){&color(gray){言って!}}} #center(){&bold(){&color(red){はい……任せてください}}} #center(){&bold(){&color(gray){ずっと傍にいて}}} #center(){&bold(){&color(red){はい。います}}} #center(){&bold(){&color(gray){決闘も負けないで}}} #center(){&bold(){&color(red){負けません。絶対}}} #center(){&bold(){&color(gray){&sizex(2){あとトマトに培養土足しといて}}}} #center(){&bold(){&color(red){&sizex(2){はい?}}}} #center(){&bold(){&color(gray){&sizex(2){日照パターンはアンデスモデルにして。部屋週2回掃除しといて。メールは1日3回送って}}}} #center(){&bold(){&color(red){ミオリネさん……泣いてます?}}} #center(){&bold(){&color(gray){見ないで!}}} #center(){&bold(){&color(red){でも……}}} #center(){&bold(){&color(gray){私の言うこと信じられないの?}}} #center(){&bold(){&color(red){信じます。私……花婿ですから}}} #region(こうして互いのすれ違いが解消し、絆が深まった二人だったが……) **【[[一期最終回>逃げ出すよりも進むことを(水星の魔女)]]】 直後に地球のテロ組織『フォルドの夜明け』がプラント・クエタを強襲。 攻撃により隔壁が閉まり、スレッタと離れ離れになってしまう。 取り残されたスレッタを救出するためにコントロールセンターに向かうミオリネだったが、途中で避難に向かっていた父・デリングと遭遇。 &bold(){「その恰好なんだ。避難時にはノーマルスーツが鉄則だろう」}という、相も変わらず私情よりも公を優先するような物言いにいら立ちを募らせる。 が、敵の攻撃による爆発を受けたとき、ミオリネを庇ったのはそのデリングだった。 破片が突き刺さりながらも&bold(){「生存確率の高い選択をしろ」}と息も絶え絶えで告げるデリングから 母とも何かあったときには互いに見捨ててでも生き残ることを示し合わせていたことを聞き、両親の間にも確かに絆があったこと知ることに。 そしてそれを聞きながら&bold(){&color(gray){「卑怯者! 最初からそう言えばよかったじゃない!」}}とそれまでの態度を非難しながらも、ミオリネは必死に父の応急手当を続けるのだった。 やがて簡易ストレッチャーに傷ついた父を乗せ、安全な場所へと運んでいたミオリネだったが、運悪くデリング暗殺の命を受けたテロリストと遭遇してしまう。 差し違える覚悟をした相手に、思わず父を庇って目をつぶるミオリネだったが、そこに外壁を破りスレッタの駆るエアリアルが到着。 が―― #center(){&bold(){&color(red){「止めな……さい!」}}} そこでミオリネが見た光景は、スレッタがいつもの声で&bold(){&color(red,black){エアリアルでゴミのようにテロリストを叩き潰す瞬間だった}}。 人1人が目の前で潰され、周囲には血や千切れた腕が舞い、ミオリネの顔にも返り血が付着する。 その惨状に呆然とするしかないミオリネだったが、さらに目の前には理解しがたい光景が広がっていた。 #center(){&bold(){&color(red){よっ! んっ! ほっ! うわっ! へへへっ。締まらないな~}}} #center(){&bold(){&color(red){助けに来たよ! ミオリネさん!}}} 人を殺した直後にも拘らず、&bold(){スレッタはいつもと何も変わらなかった}。 いつものようにボケをかまし、いつものようにドジを踏み、転んだ拍子に血溜まりに浸かった手は真っ赤に染まった。 そして血まみれになった手を、スレッタはいつもの屈託のない笑顔でミオリネに差し伸べる。 そんなスレッタに、ミオリネは震えながら問いかける。 #center(){&bold(){&color(gray){――何で……笑っているの?}}} #center(){&bold(){&color(red){え?}}} 待っても、答えは返ってこない。 なぜ自分がそんなことを聞かれているのか、スレッタは全く理解できていない。 そのことを理解したミオリネは、たった一言呟くのだった。 #center(){&bold(){&color(gray){……人殺し……}}} #endregion *◯Season2 **【クワイエット・ゼロへの招致】 プラント・クエタの襲撃テロから2週間後。 学園や会社から離れており、最終回でついていた悪態通りに集中治療室で昏睡状態になる父・デリングを見守っている。 またフォルドの夜明けによるテロの参考人として聴取のために行動を制限されており、株式会社ガンダムの営業はストップ、外部との連絡も取れないためスレッタからのメールも返せない状況になっている。 クエタでのスレッタとのことは、あれから状況を整理する時間があったためかあの時のスレッタがそれまでとはあまりに違う行動を取っていたことから そこに彼女が妄信している母・プロスペラの何かしらの介入があったことに勘づいており、現れたプロスペラになぜ自分の娘にあんなことをさせたのかと問い詰めている。 しかしプロスペラはスレッタがああしなければミオリネもデリングも死んでいたことを告げて追及を逃れ、スレッタとの仲へのフォローを入れると 本題としてデリングと自分が進めていた計画『クワイエット・ゼロ』を、父から引き継ぐことを招致する。 クソ親父の計画を引き継ぐことなど問答無用で断ろうとしたミオリネだったが、彼女から計画の創案者が母親であるノートレットであること。 計画の目的が、戦いも失う悲しみもない世界であること。 クワイエット・ゼロにはデータストームとエアリアルが必要であり、その計画のためにスレッタを学園に送り込んだことを明かされることになる。 そしてプロスペラから父の大願を途絶えさせていけないことを告げられるミオリネだったが、その場で返事をすることはせず、答えを保留するのだった。 その後、父の腹心であったラジャンと接触。プロスペラから聞いた話の裏を取り始める。 そこでクワイエット・ゼロの成り立ちに母の創案が関わっていることや、父・デリングが経験した人間性を失ったかつての悲惨な戦争とそこからの回避のために戦争シェアリングによるコントロールや予防策としてガンダム狩りを行ったこと。 それでも秩序を回復することがかなわず、最期の希望としてクワイエット・ゼロにたどり着いたという経緯を知ることになった。 両親が何を考えていたのか。その断片を徐々に知り始めるが、最後にラジャンから「ですがミオリネ様。あなたはあなただ。お父上ではありません。どうかお心のままに」という言葉をもらい、改めてクワイエット・ゼロへの対応を精査し始める。 **【総裁選へ】 デリングの不在に加えて、まとめ役だったグラスレー社CEOサリウスは何者かに誘拐され、グループが地球への治安活動を独断で行ったことで反スペ―シアン感情が拡大し暴動が多発、 それによりグループへの非難の声や宇宙議会連合の圧力が強まる中、残された御三家の面々は新総裁の選出を決定。 その裏でミオリネの参考人聴取は終了し、また新総裁選が決まったため決闘ゲームのトロフィーという立場が近いうちに終わることとなった。 株式会社ガンダムのある地球寮に帰還した後、帰ってこないニカの行方の調査を皆に頼まれ、かつての密航業者であり宇宙議会連合の諜報員であったフェン・ジュンに依頼。 代わりにシン・セー開発公社に探りを入れたいフェンに(株)ガンの出入りパスを渡し、さらにプロスペラとシン・セーへの調査も独自に開始する。 その間に溜まっていた書類整理など社長業を皆と共に始めるが、仲間から背中を押されて温室を見てほしいことをお願いしてきたスレッタに、まずは話もかねて共にトマトの温室に向かうことに。 その時プロスペラがスレッタに会いに地球寮にやってくるが、相も変わらず母親の言うことに従順なスレッタに不満げな顔しつつ、ミオリネはプロスペラをガン無視し地球寮を後にするのだった。 温室でスレッタが見てくれていたトマトの様子を見つつ、かつてのクエタでの一件のことを聞かれ、&bold(){&color(gray){「怒られなきゃいけないのは私」「ありがとうって言うべきだった」}}とあの時のことを謝罪。 しかしそれを聞いたスレッタの&bold(){&color(red){「やっぱりお母さんの言ったとおりでした」「私とエアリアルは正しいことをしたんだって」}}という言葉と朗らかかな笑顔には、静かに疑問の言葉を投げかける。 #center(){&bold(){&color(gray){「…なんでそんなふうに笑えるの?」}}} #center(){&bold(){&color(gray){「助けてくれたのは分かってる。でも人を『ペシャ』って殺しちゃって…」}}} #center(){&bold(){&color(gray){「私は笑えない。正しくっても笑っちゃいけないよ!」}}} それを聞いてもなお自分の考えを言わずに母・プロスペラの言葉を繰り返すスレッタに、これまでの二人の親子関係を見てきたミオリネは、母親が言ったことは何でもするのかと問い詰める。 が、迷いつつも返ってきたスレッタからの答えは、&bold(){&color(red){「…はい。お母さんが言うなら」}}。 母が言うなら水星に学校を作る夢もあきらめるし、ガンダムを使って人を殺す。 何故なら、母の言う通りにしたから学校に行けたし、友達もできたし、ミオリネにも出会えたから。 だからお母さんはいつも正しい、と普段通りの調子で語るスレッタに、ミオリネは何も言うことが出来ず、スレッタを置いて温室から走り出してしまう。 そして…… #center(){&bold(){&color(gray){「プロスペラァッ!」}}} #center(){&bold(){&color(gray){「あんたスレッタをどうするつもり!?」}}} #center(){&bold(){&color(maroon){「素直でいい子でしょ?」}}} #center(){&bold(){&color(gray){「ふざけないで! あの子はあんたに言われればなんでもする! これ以上スレッタを思いどおりにさせないから!」}}} &bold(){その足でプロスペラの下に赴き、彼女の胸ぐらをつかんで激怒}。 スレッタをいいように操る彼女に、これ以上スレッタを好きにさせないことを叩きつける。 そんなミオリネにプロスペラは飄々とした態度を崩さず&bold(){&color(maroon){「それで? 今度はあなたが思いどおりにするの? お父様みたいに」}}との挑発を返すが、ミオリネは一歩もひるまず&bold(){&color(gray){「操り人形にしてるのはそっちでしょ! クソ親父は関係ない!」}}と言い返すのだった。 が、次の言葉にミオリネは凍り付く。 #center(){&bold(){&color(maroon){「関係あるわよ。あなたのお父様は、私達親子の『仇』だもの」}}} そこで遂にプロスペラから、かつてのヴァナディース事変で父・デリングが彼女たちに何をしたか、そのすべてを明かされる。 そして機関の人間を皆殺しにしたデリングの娘であるミオリネも人殺しの輪の中にいることを告げ、恨みの声を聞かせてくるプロスペラに怯みつつも、ミオリネは&bold(){&color(gray){「復讐したければ大人同士で勝手にやって! でもスレッタを、あんたの復讐に巻き込まないで!」}}と気丈に反論。 スレッタを、その罪過の輪に入れるべきではないと主張する。 そんな彼女に、プロスペラは新総裁が決まればクワイエット・ゼロが凍結されてしまうため、それを回避するためにミオリネがベネリットグループの新総裁となることを打診。 血塗られたデリングの娘として、そしてスレッタの代わりにミオリネが自分に協力することを迫るのだった。 ミオリネは「スレッタをこれ以上巻き込ませない」事を条件にそれを承諾、プロスペラも快く応じはするものの「でもあの子、素直にエアリアルを降りてくれるかしら?」と返す。 後日&s(){部屋の前で待ち伏せていた狸}スレッタに&bold(){&color(gray){「私がエアリアルから降りろって言ったら、降りる?」}}と尋ねるもアッサリ断られてしまう。 ミオリネ17歳の誕生日=スレッタとの結婚が間近に迫り、ウキウキでミオリネの誕生日プレゼントについて語るスレッタに上の空で反応するミオリネであったが、 その後温室でのグエルとスレッタとのやり取りを聞き、二人に&bold(){&color(gray){「決めたわ、誕生日プレゼント。……グエルと決闘しなさい!勝利を私にちょうだい!」}}と宣言する。 勿論唐突に決闘を振られたグエルは抗議するが、ミオリネは「ジェターク社がミオリネが総裁になるための後ろ盾になってくれれば、総裁就任後にジェターク社を支援できる」こと、 その大義名分として「グエルに再びホルダー(ミオリネの婚約者)になってもらう=&bold(){スレッタを負かせてほしい}」と告げ、グエルに「スレッタとプロスペラ親子の歪み」を語ったようだ。 そうして始まった最後の決闘では、スレッタの携帯端末にミオリネが「&bold(){お守り}」と称してアプリを仕込んでいた。 エアリアルがパーメットスコア6を超える白い光を放った瞬間、happy birthdayのメロディが流れだす。 スレッタのミオリネに対する告白に等しい想いの数々を聞いて躊躇するミオリネだったが、エアリアルが最後の一撃を放とうとする直前に自身の携帯端末を操作。 エアリアルは仕込みによってシステムダウンし、その一瞬を突いたグエルのダリルバルデによってブレードアンテナを折られ、最後の決闘にして初めて敗北することになった。 突然の事態、初の敗北に動揺するスレッタの前にミオリネは姿を見せ…… #center(){&bold(){&color(gray){「知ってる。全部私がやったもの」}}} #center(){&bold(){&color(gray){「言ったでしょ?これは取引だって。」}}} #center(){&bold(){&color(gray){「アンタはいい弾除けだったわ。もっとも……負けちゃったら契約も果たせないけど」}}} とまるで父デリングのように冷酷な表情と声でスレッタに告げて彼女の「ホルダー」としての権限をはく奪する。 絶望の表情を浮かべ叫ぶスレッタを後目に #center(){&bold(){&color(gray){「さようなら。水星のおのぼりさん」}}} と1話と似た、しかし真逆の一言を告げ二人の「契約」は終焉を迎えることになった…… &color(gray){ミオリネはスレッタを突き放すためにわざと冷たい態度を取った事は明らかだが、その態度があまりに親父そっくりなので視聴者からは「やっぱりデリングの娘」と言われたとか} グエルが再び婚約者になり、ジェターク社の支援を受けられるようになったミオリネだが、 その間にペイル社と協力関係を結んだシャディクとの予想獲票数の差は埋めがたいものがあった。 (嫁姑関係は終了したとはいえビジネス関係が継続している)プロスペラの助言もあって、&bold(){地球での暴動を武力ではなく対話によって鎮めることで支持を獲得する}というプランを思いつく。 勿論裸一貫ではスペーシアンへの怒りに燃えるアーシアンにあまりにも無防備すぎるため、ミオリネは&bold(){決闘仕様&非武装}のエアリアルを帯同させて抑止しつつ対話を行う事を決めた。 そうして行われた地球での交渉だが、地球側の担当者は何の権力も持たず何も知らないお嬢様であるミオリネに交渉することなどないと言わんばかりに「スペーシアンは全員地球から出ていけ」と告げる。 それに対しミオリネは株式会社ガンダムで開発中の義足を提示し、これの開発に携わっているのはアーシアンの生徒(地球寮のメンバー)であること、 スペーシアンは全員地球から出ていけという主張を呑むならアーシアンも宇宙から出て行かなければならないが、&bold(){自分の大切なパートナーである地球寮のメンバーを追い出すことはできない}と語る。 その姿勢に一定の理解が示され、ミオリネが総裁になるまでの数日間、抗議活動を停止するという譲歩を引き出すことに成功した。 ……だが、プロスペラが搭乗するエアリアルを帯同させてしまった事で最悪の事態が発生することになる。 プロスペラは密かに持ち込んでいたガンビットを使い、アーシアン側の兵器をオーバーライドし自身に向けて発砲することで現場を大混乱に陥れ、 更に混乱に乗じて「自身の復讐対象の1つ」を破壊することでアーシアンVS駐留するベネリットG部隊との開戦を引き起こしてしまった。 これによってアーシアンのデモ隊はよりによって&bold(){ガンダムによって((少なくとも報道でエアリアルが矢面に出ている他、映像を見たロウジの分析では「エアリアルが他の機体を操っているようにみえる」との事で、開戦後はベネリット側の主力として大暴れしたものと思われる))武力制圧されてしまい}多くの犠牲を生む羽目になってしまった。 そしてエラン・ケレスが事前に予想していたことではあるが、ベネリットGとしてはアーシアンの反対勢力を制圧できればその手法は何でもよく、&bold(){客観的に見れば来訪から速やかに反対勢力を潰してみせたミオリネは皮肉にも総裁の支持を一気に集めることになった}。 自らの選択((プロスペラに誘導はされているのだが、少なくとも元凶たるエアリアルを使うと決めたのはミオリネ自身である))で大きな犠牲を生んだことに衝撃を受けたミオリネは&bold(){&color(gray){「私のせいだ……私が……これを……」}}と力なく呟くのであった… その後21話では、前述の&color(red){血塗られた}功績や対抗馬であるシャディクがテロの首謀者として逮捕された事からミオリネが&bold(){ベネリットグループの次期総裁に正式に決定}。 とは言え本人のメンタルは完全に崩れてしまっており、(おそらく本社に戻った際に学園でも多数の犠牲が出たことを受け)自らが「進んだ」結果引き起こした惨事に苦しみ続けていた。 自らの養子が招いたことであるとしてサリウスはグラスレーと自分を切り捨て、全責任を彼らに負わせることでベネリットの存続をミオリネに提案するが、もう自らの選択で犠牲を出したくないミオリネはそれを断る。 そしてついにその正体を現したクワイエット・ゼロにろくな抵抗もできないまま蹂躙され全滅する議会連合の艦隊。その大惨事を目の当たりにしたミオリネは完全に心を折られてしまう。 クワイエット・ゼロは対外的に言えばベネリットグループ(つまりデリングと、次期総裁のミオリネ)が作り出したものであり、その存続を要請されて引き受けたのは他ならぬミオリネ本人である。 全てはスレッタを母から引き離そうと必死に進んだ結果とはいえ、それによって多くの命が犠牲になったことにミオリネはただただ慟哭するのであった…… *〇余談 作中「ダブスタクソ親父」だの「ロミジュリったら許さない」だのと時折凄まじいパワーワードを言い放つことや、 可憐な容姿に似合わないほど強気な性格・言動、そして(主にスレッタへの)ツンデレ気味な接し方から、 視聴者のみならず担当声優や主題歌を担当した「YOASOBI」の二人からも好かれており、特番ではその人気にスレッタ役の市ノ瀬氏が(ネタ気味に)歯噛みしていた。 キャラクター原案によると、「ミオリネは作中で一番美人のつもりでデザインしました」とのこと。 また当初は無口なクールキャラの予定だったらしい。 %%OPで儚げに佇んでいたり本編では絶対しない様な微笑みを浮かべているプラモなど名残はある程度感じられる%% YBCのスナック菓子「エアリアル」とのコラボ企画では最初は無かったものの、12月5日から新たにミオリネのフレーバーが追加で発売された。 フレーバーはもちろん「フレッシュトマト味」担当で、背景もトマト畑という特別仕様になっている。 しかし、12話におけるミオリネの前で繰り広げられたとんでもない惨劇により、ガノタの間では&color(#Ff0000 ){「(ミオリネの眼前で)フレッシュトマト味」「fresh(新鮮な)tomatoじゃなくてflesh(血肉に塗れた)tomato」}などと阿鼻叫喚地獄絵図なことになってしまう。 挙げ句、ヤマザキビスケット公式Twitterがよりにもよって12話放送終了直後の17時30分ピッタリにミオリネのフレッシュトマト味の宣伝を投稿。第6話における直火で炙った焼きとうもろこし味の惨劇がそっくりそのまま繰り返されてしまったことから&bold(){&color(#Ff0000){「確信犯でやってるだろ」}}との声も上がっている。 追記・修正は、トイレでゲームをしながら「死ね」連呼した事がある方がお願いします。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,22) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #lsd() #comment_num2(num=30) }

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