闇からの声!幽霊スポット(ゲゲゲの鬼太郎)

登録日:2012/05/01(火) 23:35:17
更新日:2020/09/05 Sat 11:14:39
所要時間:約 5 分で読めます




「やぁ、人間の皆さん。ゲゲゲの鬼太郎です」
「皆さんの周りにも、お化けが出るスポットってありますよね?」
「大抵は大したことはありませんが…」


「―――時には本当におばけに会ってしまうかもしれません。気を付けてください……」



アニメ『ゲゲゲの鬼太郎』(5期)の20話。
近年で話題になっている心霊スポットがテーマだが、牛鬼との戦いが描かれた14話の後日談ともいえるエピソード。


【あらすじ】

ある夏の日、廃病院に探検に入った子供達が心霊写真を撮ろうとした所、突如暗闇から黒い煙が現れる。
そこから「うわん」という声を聞いた彼らは、驚いて一目散に逃げ出した。

実はこの廃病院、発売されたばかりの書籍『怪奇!幽霊スポット』に書かれた幽霊スポットの一つ。
その書籍に書かれた場所には実際にお化けや幽霊が出ると評判になっていたのだ。
著者はとある出版社で働くライター・蛭田。しかし彼は、幽霊や妖怪の存在を一切信じていなかった。

ねずみ男は書籍に書かれた幽霊スポットを人間達に案内する企画を思いつき、金儲けを目論む。
早速廃マンションへ案内した所、黒い煙から「うわん」という声が。
それを目撃した人間達は逃げ出し、ねずみ男は廃マンションから落とされた。

アルバイト先のレストランで、書籍のことについて知った猫娘鬼太郎に報告。
集めた情報によれば、幽霊スポットでお化けに遭ったという人々は全員「うわん」という声を聞いたという。
縄跳びをしながら話を聞いていた目玉おやじは、そのお化けが「うわん」という妖怪であることを説明する。
(当初は妖怪辞典・古今に説明させようとしたが、当の古今は妖怪達と縄跳びに興じていた)

うわんはイタズラ好きで、人を脅かすだけの大人しい妖怪。もし人間に姿を見られたら、永遠の闇に封印されてしまう宿命にある…。

「何故うわんがそんなことを?」と考える鬼太郎達の元に、負傷したねずみ男が駆け込んでくる。
「うわんは俺を襲った凶暴な妖怪だ!」というねずみ男の証言から、鬼太郎達は調査に出かけることにした。

一方、蛭田は寿司屋でライター仲間の坂口と再会していたが、彼から「二度と妖怪に関する適当な記事を書くな」と釘を刺される。

「自分も書いていた癖に」「自分の成功を嫉妬している」と指摘する蛭田に対し、坂口は自分の身に起きた出来事を話す。
かつて坂口も妖怪の存在は信じていなかったが、瀬戸内海の蜘蛛島で起きた牛鬼の事件に巻き込まれたことで考えを改めた。
そして自分のしてきたことの恐ろしさを思い知り、以降は妖怪のことを一切記事にしなくなったという。

その後マンションに帰宅した蛭田は、坂口から送られてきたメール画像を見て驚愕する。
小学校の屋上に空いた巨大な穴、高層ビルに現れた巨大な骸骨…。
ここ最近で起きた怪事件の凄惨な光景が写されていた。

さて、廃マンションで鬼太郎は強い怒りや邪悪な気配を感じ取っていた。
書籍の幽霊スポットを巡るが、既に人間達は例の声と黒い煙に襲われた後。
そこで鬼太郎は書籍の著者―――蛭田の元を訪ねて真相を確かめることにする。

同じ頃、蛭田は自分の紹介した幽霊スポットで人々が事故に遭ったことをニュースで知る。
坂口から送られてきた画像の件もあり、「まさか…」と戦慄する。

…回想する蛭田。
体験談を聞いてもなお半信半疑な蛭田に対し、坂口は告げる。


お前も会えば分かるさ、多分…。

会うって、誰に?

ゲゲゲの鬼太郎だ…。


その時、ガラス戸が叩かれる音が。見てみると、ベランダには鬼太郎がいた。
驚く蛭田は、彼から書籍の件について問い詰められる。
しらばっくれる蛭田だったが、鬼太郎の警告を受けて戦慄を覚える。


あなたは本当は見てみたいんじゃないですか?本物の…妖怪をッ!


しかし、その警告から「本当に妖怪はいるのか?」と気になった蛭田は、明日発売となる次の書籍に書かれた幽霊スポットに向かった。


車で幽霊スポットに到着する蛭田だったが、後を付けていた鬼太郎達に出くわす。
彼らの本性に怯えながらも、相変わらずそっけない態度を取る蛭田。
だがその時、早売りで書籍を入手した子供達が例の黒い煙に襲われた。

黒い煙の正体…それは黒坊主という黒豹のような妖怪。うわんは人間達が黒坊主に襲われないよう、影から警告を発していたのだ。
子供達を助けるために体内電気で戦う鬼太郎だったが、力を使い果たしてしまい、苦戦を強いられる。
その様子を物陰から見ていた蛭田は、鬼太郎を助けようと物陰から飛び出した。

だがその瞬間、「うわん」の声と共にうわんが現れる。
蛭田に姿を見られたうわんは、黒坊主を道連れに永遠の闇へと消えていく…。

茫然とする蛭田に対し、鬼太郎は涙ぐみながらこう呟く。


うわんは不器用な妖怪だった。
今回の危機も、自分の言葉で伝えることができなかった。

だから―――自分の身を犠牲にして、僕らを救ってくれたんだ……。


そして「二度と幽霊スポットのことを書かないでほしい。それがうわんの願いだから」と蛭田に告げると、闇へと消えて行った。

その後、蛭田はライター業を辞めてしまう。
坂口はそれを聞いて驚くも、蛭田の話に付き合うことにした。
蛭田は坂口が妖怪に関する記事を書かなかった本当の理由を知り、自らの過ちを心から悔いるのだった。


そして、彼らがいる居酒屋を鬼太郎は見つめるのだった……。

【ゲスト妖怪】

ボロ布を纏ったクロヒョウのような姿*1をしている。
幽霊スポットに棲み着き、霧状に姿を変えて人を襲っていた。
中の人はドラゴンボールZダーブラONE PIECEサー・クロコダイル未来戦隊タイムレンジャードン・ドルネロなど重厚感溢れる演技の悪役で広く知られているが、この黒坊主は全くセリフがなく唸り声を挙げるのみであった。

  • うわん(CV:遠近孝一)
ふんどし一丁にハゲ頭、青い身体の妖怪。妖怪画では恐ろしい形相をしているが、本作では温和な顔。
「うわん」と声を出して人を驚かせるのが好きないたずら者で、それ以外に人に危害を加えることはない。
人間に見られると闇の世界に引きずり込まれてしまうという厳しい掟があり、自らを犠牲にして鬼太郎たちを黒坊主の魔の手から救った。
中の人は勇者指令ダグオンの大堂寺エンやNARUTO日向ネジなどで知られる実力派声優ながら、やはりセリフは「うわん」のみだった。





追記・修正は妖怪の存在を信じる方にお願いします。

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最終更新:2020年09月05日 11:14

*1 妖怪画や原作漫画、アニメ6期では出っ歯があるが、本作では描かれていない。