ベル・クラネル

登録日:2015/07/29 Wed 00:06:15
更新日:2023/11/27 Mon 02:17:33
所要時間:約 20 分で読めます





冒険を、しよう。

この譲れない想いのために。

僕は。

英雄に、なりたい。





●目次


◆プロフィール

所属:ヘスティア・ファミリア
種族:ヒューマン
職業:冒険者
年齢:14歳
身長:165C
ステイタス:Lv.1→ Lv.5
二つ名:なし→未完の少年(リトル・ルーキー)→白兎の脚(ラビット・フット)
CV:松岡禎丞


◆概要

【ヘスティア・ファミリア】の最初の団員であり、仲間が増えた現在は団長を務めている。
本編が開始した時点では英雄に憧れるだけの普通の少年だったが、多くの出会いに恵まれる内に『英雄になりたい』という願望を抱き成長していく事になる。

元々は田舎で暮らす農民だったが、ある日唯一の肉親であった祖父がモンスターに襲われて亡くなり天涯孤独となってしまう。
あまりにも唐突な別れに悲しみが抜けず、無気力な日々を送るが、祖父から聞かせてもらっていた英雄譚への憧れや異性との運命的な出会いを求めて、冒険者となるべくオラリオへ向かう。
今は亡き祖父に強い憧れを抱いており、彼が自分に語った教えを常に胸に抱いている。その教えは時にベルに力を与え、時に邪な方向にベルを引きずり込もうとする。
後にこの祖父の正体は、かつて世界最強のファミリアと謳われた【ゼウス・ファミリア】の主神ゼウスであり、今もまだ天界に送還されておらず地上にいる事が判明。
ヘルメスによるとのっぴきならない事情があって、可愛い義孫に何も話せず、死んだふりをして身を隠したとの事。ベルの事は離れた後も気にかけており、ヘルメスから定期的にベルの近況報告を受けている。
ちなみに、才能がないと思っていたベルが冒険者になって一ヶ月半でランクアップしたと聞いた時は、茶を噴き出すぐらい驚いたらしい。

オラリオに来た当初は弱そうな外見を理由に何処のファミリアからも門前払いを食らい途方に暮れていたが、同じく誰も自身のファミリアに入ってくれず団員を探し求めていたヘスティアと出会い、彼女のファミリアに加わった。
神々の中でも屈指の善神であるヘスティアとの相性は抜群で、強い信頼関係で結ばれている。
神々の大半がいい加減且つろくでなしばかりなので、いい神と巡り合えるかどうかが冒険者にとって一番大切な事と言われる為、ヘスティアに出会えたことはベルにとって最初の幸運だったと言える。
「出会いの幸運」ベル・クラネルの真骨頂であろう

ベルの背中に刻まれた【神聖文字(ヒエログリフ)】の文章の中に『汝 不滅の炎至高の雷』という一節があるが、『不滅の炎』は聖火の女神ヘスティアを、『至高の雷』は雷の大神ゼウスを意味していると思われる。
この一節から、ヘスティアとゼウスの価値観や教えをベルは体現している事が窺える。
普段の温厚で優しいベルの姿がヘスティアの眷族としての側面なら、戦闘時に見せる雄々しく勇敢な姿はゼウスの系譜としての側面と言える


◆外見

真っ白な髪に赤い瞳、中性的な容姿と華奢な体格をしたヒューマンの少年。
外見とその俊敏さから兎のイメージを持たれる事が多く、ベル=兎が周囲の共通認識になっている(地の文でも兎扱いされることがよくある)。
一見とても強そうには見えず、上級冒険者になった後も「弱そう」「ひょろひょろしてる」と周囲から言われた事もあり、本人も結構気にしている。


◆人物像

性格は真面目で礼儀正しく、気弱で臆病な所もある為、初見の人からは大抵冒険者に向いてないと思われる。
心根は善良かつ純粋で非常に優しく、目の前で助けを求める者や苦しんでいる者、理不尽な差別や不当な抑圧を受けている者を見たら、自分がどんなに危険な目に遭おうとも見捨てる事なく助けることを選択する。そして毎回死にかける
【ヘスティア・ファミリア】の仲間たちもそんなベルの人柄と献身に救われた者や惹かれた者たちの集まりで、ファミリアの仲間たち全員ベルに無類の信頼と好感を寄せている。

冒険者にしては珍しい温和な人柄や、人目を引く凄まじい冒険を何度も乗り越えている為、一般市民からの人気が非常に高い。
歴史上類を見ない速度でランクアップを果たした為、Lv.2になった直後は周囲の冒険者たちに妬みからインチキ扱いされる事もあったが、ベルは衆目の中で戦う事が多く、傷だらけになりながら戦う姿を何度も見られているので、ベルの急速な成長はインチキなどではなく、誰よりも命懸けで戦っているからだと認められてからはそれもなくなった。

凄まじい速度で強くなり続けているが、自分が強くなれたのは才能に恵まれたからではなく沢山の人に助けられたからだと思っており、どんなに強くなっても決して自惚れたりしない。
この慢心と無縁の性格もあってか自分一人では出来ないことがあるのも自覚しており、単純な戦闘能力では劣る仲間たちの事も頼りにしている。ファミリアの仲間たちもそんなベルの力になりたいという思いから成長していく事になる。

自分の信念や願い、あるいは誰かの幸せと笑顔のために自分が最も傷つく『愚者』の道を選び続けるその生き様は、強くなる過程で何かを捨てる事や割り切る事を選んだ者達、冒険者として大成する事を諦め日々を自堕落に生きる者達にとって非常に眩しく映り、冒険者としての最初の気持ちを否応なしに思い出させる効果がある
出会った者たちに大きな影響を与え、自身もまた誰かと出会うたびに心身ともに大きく成長していく、良くも悪くも出会いの運命に愛された少年。


冒険者として

戦いになると相手が格上だろうと臆することなく立ち向かう勇気と覚悟を持っており、戦闘時のベルは普段と打って変わって非常に雄々しい。
戦っているベルの姿には、力のない人々は憧憬の念を抱き、退屈を忌み嫌う神々は興奮し、世界最強クラスの実力を持つ第一級冒険者たちも目を離せずにいる。
本来なら破壊衝動しかないはずのモンスターもベルとの戦いに喜びを見出す事があり、作中では片角のミノタウロスとジャガーノートがベルとの戦いの中で明確な自我が芽生え、
両者とも「もう一度ベルと戦いたい」という思いから『異端児(ゼノス)』に生まれ変わっている。

格上とばかり戦っているので敗北も多いが、自分を打ち負かした相手に怒りや憎しみを向ける事はなく、不甲斐ない自分自身に怒りを向け、敗北の悔しさと悲しみを強くなりたいという思いへと変える。
この負けても心が折れることなく立ち上がり、次は勝つために強くなろうと足掻こうとする気質は、義祖父ゼウスの「勝者は常に敗者の中にいる」という教えが影響していると思われる。

普通冒険者は格上相手には集団で戦うのがセオリーだが、ベルの場合騒動に巻き込まれて仲間と分断されることが多い事や、一人の男として勝ちたいと思った相手には一騎打ちで戦いを挑むので、格上相手でも一対一で戦う事の方が多い*1
その為、本来なら獲得が困難な偉業の経験値が凄まじい勢いで貯まっていき、後述のレアスキルの存在もあって短期間の内にランクアップを繰り返している。
作中の描写を見る限り、命や心を守るための戦いなら仲間や友人と協力して戦う事を厭わないが、自分の意地と誇りを懸けた戦いなら一人で戦おうとする傾向にあると言える


トラブル体質

何かと厄介事に出会いやすいトラブル体質をしており、シャレにならない修羅場が短期間で何度も訪れている。
同Lv.帯でベルと同じ冒険をすればほぼ間違いなく死ぬので、周りから何で生きているのか不思議に思われる事もある。
ベルを起点にオラリオどころか世界すら騒がす大事件が度々起きているので、事件が起きるたびに奔走する羽目になる作中屈指の苦労人であるアスフィからは、ベルは大事件を引き起こす「起爆点(ボマー)」だと称されている。

本来冒険者はランクアップした際に今までの自分の活動記録をギルドに報告し、ギルドはそれを他の冒険者のランクアップの参考にさせるために公開するのだが、ベルの活動記録を参考にするのは危険すぎると判断されて一度も公開されたことがない。ギルド職員曰く、ベルの冒険を真似するのは「死んでこい」と言ってるも同然との事。
もっともベルは衆目の中で戦うことが多いので、ベルの冒険者としての活動記録の半分以上はオラリオ住民に知られており、実際ベルの冒険をその目で見た他の冒険者たちからは「あいつみたいな無茶したら死んじゃうだろ」と言われている。

実の所、厄介事から逃げようと思えば逃げれるチャンスは毎度あるのだが、ベルが厄介事から逃げた場合、身近な人が傷つき、最悪死ぬ可能性があるので、上述にある通り誰かの不幸と涙を何よりも忌み嫌うベルは、最終的に自らの意思で厄介事に立ち向かう事を選択し続けている。その為、アイシャからは「厄介事に巻き込まれているんじゃなく、厄介事に首を突っ込んでいる」と呆れられている。
また、常に厄介事の渦中にいるという事は、言い換えれば誰よりも冒険をしているとも言えるので、事件が終わった後にステイタスが急速に成長を遂げ、ランクアップする事も珍しくない。
優しすぎて未だに周囲から冒険者に向いていないと言われるベルだが、誰かのために戦う事を厭わないベルの優しさこそが、ベルの急速な成長の一端を担っている事は間違いない。


目標

当初は憧憬であるアイズに追いつく事を目標に冒険していたベルだが、後に異端のモンスター『 異端児(ゼノス)』と出会ってからは、怪物の体に人の心を宿すという異端な存在であるが故にどこにも居場所がない彼らを救う事と、最強の異端児にして最大の好敵手であるアステリオスに勝つ事が新たな目標として加わることになる。
これらの目標を叶えるにはどれもが強さが必須となっているが、初登場の時点でLv.7相当の力だったアステリオスはもっと強くなると作者自身がTwitterで発言している事や、理由は現在不明だがフェルズから人類が異端児との共存を果たすには、神時代最強と謳われた【ゼウス・ファミリア】と【ヘラ・ファミリア】を以ってしてもなしえなかった「ダンジョン最下層の攻略が必要」と言われている事を考えると、ベルの目標を全て叶えるには史上最強クラスの強さが必要という事になる
ちなみに、ベルの運命を大きく変え、目標を与えてくれたアイズと異端児だが、この作品のタイトル通りダンジョンで出会っている


女性関係

純粋で優しく言葉に嘘がない事や、人のいい所を見つけるのが得意なので、思った事を素直に言うだけで人から好感を得られる天然たらし。
この天然たらしな部分に加え、窮地に立たされている所を命懸けで救っている事もあって非常にモテる。
特に孤独感に苦しんでいるものやトラウマを抱え込んでいるものほどベルの優しさや純粋さに惹かれる傾向にある。

ちなみに、ベルに恋愛感情を抱いている女性のほとんどがベルより年上。天性の年上キラーである。
ベル自身は物語当初から、自分の命の恩人であるアイズに一途な懸想を抱き続けている。

作中では種族問わず多くの女性に好意を抱かれているベルだが、本人の好みは「金髪長髪のエルフ」との事。
現状【ヘルメス・ファミリア】のローリエ・スワルと、【フレイヤ・ファミリア】との『派閥大戦』の前に伸びた髪を金髪に戻したリューがこの条件に当てはまる。


◆本編での活躍

当初の実力はゴブリンを一匹倒して大喜びするようなレベルだったが、ある時ミノタウロスに襲われ、逃げ回っていたところをアイズ・ヴァレンシュタインに救われたことで彼女に一目惚れし、スキル【憧憬一途(リアリス・フレーゼ)】を発現させ、急速に成長を始める事になる。その後、その現場を目撃していたベート・ローガによって散々に扱き下ろされるのをたまたま耳にしてしまい、その悔しさと遥か高みに存在している憧憬の存在に追いつきたいという強い願望が成長率を爆発的に跳ね上げる事に。

そんな中、ベルの魂の輝きを曇らせるミノタウロスへの恐怖を払拭させるため、フレイヤに命じられたオッタルが捕らえ、鍛え上げた片角のミノタウロスに襲われ、一度は心が折れてしまう。
しかし、またしてもアイズに助けられそうになった事で自分の弱さへの怒りが恐怖を上回り、全てを注ぎ込んだ全力の戦いによって、遂には手も足も出なかったミノタウロスを単独で撃破するという偉業を成し遂げる事となる。
そしてその偉業によってわずか一ヶ月半でLv.2へのランクアップを果たし、神々から未完の少年(リトル・ルーキー)の二つ名を与えられると共に、世界最速兎(レコードホルダー)として一躍注目の的となる。

Lv.2にランクアップ後は、一部冒険者からのやっかみで「たまたまミノタウロスを倒しただけ」とか言われていたが、中層18階層に出現した『漆黒のゴライアス』の討伐に貢献した事や、ベルの可愛さに心奪われたアポロン率いる【アポロン・ファミリア】との『戦争遊戯(ウォーゲーム)』の際、衆目の中で自分より上位のLv.3の冒険者ヒュアキントス・クリオを一対一で撃破する。それによって実力を認められると共に、一ヶ月でLv.3へのランクアップを果たす。当然これも世界最速記録。

Lv.3になってからは、【フレイヤ・ファミリア】に勝つために春姫を犠牲にしようとする【イシュタル・ファミリア】との抗争、心あるモンスター『異端児』に暴虐を尽くす【イケロス・ファミリア】との攻防、【ロキ・ファミリア】が立ちはだかる状態で地上に出てしまった異端児達をダンジョンに帰すための作戦、Lv.1の時に戦った片角のミノタウロスの生まれ変わりにして最強の異端児であるアステリオスとの再戦を行う。
これらの偉業から、二ヶ月でLv.4へとランクアップ。またしても世界最速記録を更新した。

Lv.3最後の冒険である異端児を巡る戦いはベルにとって忘れられない敗北の記憶。
自分一人の力では【イケロス・ファミリア】の悪意を止めることが出来ず、守ると誓ったウィーネを一度は目の前で死なせ*2、頑なに異端児を滅ぼそうとするアイズを止めようとするも歯が立たず、最後は全力を注いだアステリオスとの死闘に敗れる事になり、異端児を守り抜く事こそ出来たものの敗北感に打ちひしがれる戦いとなった。
その為、アステリオスとの戦いが終わった後は、敗北した悔しさと己の不甲斐なさから一人声をあげて泣き崩れた。
この異端児を巡る戦いでの経験はベルの心に大きな影響を与え、もう二度と自分の弱さに泣かない為に強くなることを改めて誓う事となる。

Lv.4にランクアップ後二度目の【神会(デナトゥス)】に於いて二つ名が再検討され、兎を思わせる外見と類い稀な俊足から白兎の脚(ラビット・フット)の二つ名を拝命。
ベルがLv.4になったことでファミリアの等級が上がりギルドから『強制任務(ミッション)』を受けて下層まで遠征に行くことになったが、異常事態(イレギュラー)が立て続けに起こり、リューと共にワーム・ウェールに飲み込まれて満身創痍の状態で深層に落ちてしまい、
命がけのサバイバルと厄災『ジャガーノート』にリューと共に戦いを挑む事になる。
死闘の末、ジャガーノートには勝利するもリュー共々力尽きてしまうが、異端児と仲間たちの救助が間に合い生還する。 
遠征そのものは1週間ぐらいの短さだったが、あまりの壮絶さに偉業の経験値が貯まり、Lv.5へのランクアップが可能になる。尤もあまりに短期間でランクアップが可能になってしまい、神々に注目させるのを危惧したヘスティアの考えですぐにランクアップさせなかった。


遠征から数日後、外伝『ソード・オラトリア』の穢れた精霊を利用してオラリオを破壊しようとする邪神エニュオとの最終決戦に【ヘスティア・ファミリア】と共に遂に参戦。
エニュオに捕まった人質達の救出部隊に遅れて参戦し圧倒的強さでモンスターの大軍を倒した後、エニュオの切り札である七体目の穢れた精霊『ニーズホッグ』をフルチャージした【英雄願望(アルゴノゥト)】の一撃で破壊し、エニュオの計画を打ち砕く。
この時の【英雄願望】で戦場に鳴り響いた大鐘楼の音は戦場にいた全ての冒険者を奮起させ、アイズも自身のスキル【復讐姫(アヴェンジャー)】の影響で怒りと憎しみに飲み込まれ我を失いかけたが、ベルとの思い出が怒りと憎しみを消し去り、正気を取り戻したおかげで怪人レヴィスとの戦いに勝利した。
エニュオは当時最強のファミリアだった【ゼウス・ファミリア】と【ヘラ・ファミリア】がいなくなった15年前からオラリオを破壊する計画を立て、障害として【ロキ・ファミリア】【フレイヤ・ファミリア】【ガネーシャ・ファミリア】【ヘファイストス・ファミリア】【イシュタル・ファミリア*3】【ウラヌスの私兵である異端児】の六つの戦力は予想していたが、半年前冒険者になったベルの存在はエニュオの計画を大きく狂わせ、オラリオひいては世界を救うことに繋がる。
外伝の内容ではあるが憧憬のアイズを追いかけ続けたベルの一つの集大成ともいうべき戦いとなった


エニュオとの戦いから少し時が経った頃、兼ねてからベルを狙っていたフレイヤが、ある出来事をきっかけに遂に動き出す。
フレイヤは自分の『魅了』の力を使って、オラリオに住む全ての者に「ベルは最初からフレイヤの眷属」という記憶の改竄を行う。
その為、オラリオからベルの【ヘスティア・ファミリア】としての冒険は全て無かったことになり、ベルと交流があった人々もベルとの思い出を全て忘れる事態に陥ってしまう*4
交流してきた全ての人々から忘れられてしまった事に加え、【フレイヤ・ファミリア】の幹部達に何度も死にかけるまで鍛えられる事になり、心身ともに限界まで追いつめられ、自分でも今までの【ヘスティア・ファミリア】として過ごした今までの記憶は全部偽物なのではないかという疑念を抱くようになる。
しかし、ミアの言葉とアイズが朧気ながらベルとの思い出を覚えていたことで【ヘスティア・ファミリア】として過ごした今までの記憶は偽りではないと確信し、【ヘスティア・ファミリア】としての自分を取り戻す。
その後、フレイヤの従者であるヘルンとの会話で、今まで自分を見守り支えてくれたシルとフレイヤが同一人物である事、フレイヤが心の奥底でベルを手に入れる為に暴走し続ける自分自身の行動に悲しんでいる事を知り、フレイヤを救うために動くことを決意する。
そして自分がアイズへの憧れからシルの告白を断った事で暴走してしまったフレイヤと対峙し思いをぶつけ合っている最中、ヘスティアの活躍でフレイヤの『魅了』は解かれ、オラリオに住む全ての者にベルの本当の記憶は戻ることになる。
しかし、『魅了』を解かれても尚ベルを諦めきれないフレイヤは『戦争遊戯』で決着をつける事を提案。ベルもこれを承諾し、自分が勝ったら「『本当の貴方』を教えてください」とフレイヤに要求する。
後に『派閥大戦』と呼ばれるオラリオ史上『最大の戦争遊戯』が始まることになるのだった。

【フレイヤ・ファミリア】との『派閥大戦』に備えてLv.5にランクアップを果たし、冒険者になってわずか半年でオラリオでも40人もいない第一級冒険者の一角に辿り着く。
【フレイヤ・ファミリア】との『派閥大戦』の際は、純粋にベルに協力したいという想いから集ったファミリアや、傍若無人なフレイヤに一泡吹かせたいという想いから集ったファミリアも合わせて四十を超えるファミリアが【ヘスティア・ファミリア】に協力し、「派閥連合」が結成される事になるが、量より質と言われる神時代において最強派閥の一角である【フレイヤ・ファミリア】相手じゃハンデにすらならず、戦いが始まってすぐに一方的に蹂躙され、ベルも【フレイヤ・ファミリア】団長にして当代最強の冒険者であるオッタルに手も足も出ず圧倒される。
戦いを眺める全ての者が絶望する中、Lv.6にランクアップしたリューと【フレイヤ・ファミリア】先代団長であるミアの参戦、そしてベルこそがフレイヤを救う英雄になれると信じた【フレイヤ・ファミリア】幹部であるヘディンが「派閥連合」に寝返った事で戦況が大きく傾く。シルというフレイヤの本当の心を救う為に戦う事を選んだベル、リュー、ミア、ヘディンの四人と、ベル達が本当にフレイヤを救う事が出来るかを見極めるために全力で立ち塞がることを選んだオッタルとの決戦へと突入する。

戦いの中でスキル【戦猪招来(ヴァナ・アルガンチュール)】を発動し『獣化(じゅうか)』した事によってLv.8相当の力へと至ったオッタルの前に幾度も窮地に陥るが、戦場に駆け付けた春姫の階位昇華魔法【ウチデノコヅチ】とヘディンの対象に雷の加護を与える付与魔法【ラウルス・ヒルド】の力でオッタルと一時的に渡り合える領域に達したベル。リューとミアの力も借りてオッタルに渾身の【英雄願望】の一撃を叩き込み、遂に都市最強の冒険者オッタルを打倒する。
ヘスティアの護衛をリューたちに任せフレイヤの元に向かうベルだったが、【フレイヤ・ファミリア】の幹部達の中で唯一生き残っていたアレンに見つかり、『派閥大戦』の勝敗はベルとアレンの最終闘走で決まることになる。
敏捷だけならLv.7のオッタル*5をも凌駕する都市最速の冒険者であるアレンにLv.5になったばかりのベルが本来なら敵うはずなどなかったのだが、今まで限界を超え続けた『敏捷』のアビリティ、春姫の【ウチデノコヅチ】とヘディンの【ラウルス・ヒルド】の効果で強化された肉体、そして逃走時に足が速くなる効果を持つ発展アビリティ『逃走』、これらの力が重なり下界最速の冒険者とかしたベルがアレンを引き離す。
意地もプライドも捨て、勝負に負けようとも戦争に勝つために魔法を使う事を選んだアレンだったが、間一髪でベルの救援に間に合ったヴェルフの対魔力魔法【ウィル・オ・ウィスプ】と魔剣の力に敗れ戦闘不能になる。
こうして【フレイヤ・ファミリア】の団員は全員打ち倒され、フレイヤの元に辿り着いたベルの手によって『派閥大戦』の勝利が決まった。

自身の敗北とベルへの失恋を素直に認め、不思議と清々しい気持ちでオラリオを後にしようとするフレイヤだったが、そんな彼女の元にベルと【豊穣の女主人】の店員たちが訪れる。
シルの正体がフレイヤと知っても態度を変えることなく一緒に居たいと願うリューたちと、フレイヤが二度と間違わないように彼女の『騎士』としてずっとそばで守り続ける事を誓うベル。
そんなベル達の姿にフレイヤもずっと抱え続けた本当の想いである、傲慢で孤独な女神フレイヤとして生きるのではなく大好きな人達とありのままの自分でいられるシルとして生きたいという本当の自分を見せ、ベル達も当然これを受け入れる。
こうしてフレイヤの数億年続いた孤独感と虚無感を終わらせ、彼女を真の意味で救い出すことに成功した。


【フレイヤ・ファミリア】との『派閥大戦』から数日後、移動教育機関『学区』の超巨大船『フリングホルニ』が三年ぶりにオラリオに帰還する。ベルも担当アドバイザーのエイナと共に『フリングホルニ』を見に行くが、途中ヘルメスに捕まり、『学区』への無断侵入の付き合いに誘われる*6。真面目なベルは当然断ろうとしたが、ヘルメスにフレイヤの暴走の際に尽力した事や、フレイヤがシルとしてオラリオに残れるように手を回したと言われて反論できなくなり、仕方なくヘルメスと共に『学区』に侵入する。結局すぐに『学区』の生徒たちに見つかり、ヘルメスに囮にされて追いかけ回される羽目になるが、偶然遭遇した『学区』の校長を務める神バルドルに匿ってもらう。事前にヘルメスとベルの事で相談していたらしく、バルドルはベルに『学区』への一時的入学を提案。今回ヘルメスがこのような事態を起こしたのは、ベルにオラリオだけでなく現在の下界の状況も知って欲しかったので、その為には世界中を旅する『学区』で授業を受ける事がうってつけだと思ったため。ベルも『学区』に興味を抱いたのでこの提案を承諾する。もっとも先の無断侵入で『学区』の生徒たちからは礼儀知らずの不届き者と嫌われたので、魔道具で茶髪の兎人(ヒュームバニー)に変装し、「ラピ・フレミッシュ」という偽名を使い、Lv.1の新入生として入学する事になる。
『学区』では【バルドル・クラス】に編入し、そこでエイナの妹であるニイナ・チュールと出会い、『学区』の案内などを任される事になる。その後、ニイナが率いる『第三小隊』に加わり、ドワーフのイグリン、ダーク・エルフのレギ、パルゥムのクリスと行動を共にする事になるが、『第三小隊』は個々の実力はあるのだが、ニイナ以外のメンバーは我が強すぎて協調性が全くなく、周囲から『おちこぼれ小隊』『歴代最低辺の小隊(ワースト・パーティ)』と呼ばれている事が判明。
当然ダンジョンでの『特別実習』も上手くいかず前途多難に陥るが、ベルがこれまでに培った経験からの助言を行い、『第三小隊』にパーティ・プレイの大切さと喜びを教え、一気に上手く回り始める。
その後、ダンジョン15階層の「岩窟の迷宮」の大崩落事故に巻き込まれダンジョンに閉じ込められてしまうが、そこでも『第三小隊』を導き、彼らをダンジョン18階層「迷宮の楽園(アンダー・リゾート)」まで避難させることに成功した。
ちなみにこの際「ミノタウロスを瞬殺する」「ベルの戦う姿を見たニイナから憧憬の念を抱かれる」など、自分が出会った時のアイズと同じ行動をしている。


+ ベルの冒険の活動記録まとめ
Lv.1
  • 冒険者になって一ヶ月半で3001体のモンスターを討伐する。
  • Lv.1では決して敵わないと言われるLv.2のモンスターである『ミノタウロス』に一対一で戦い勝利する。

Lv.2
  • 中層進出初日に中層中間地点である『 迷宮の楽園(アンダーリゾート)』に辿り着く。
  • 異常事態で現れたLv.5相当の力を持つ『漆黒のゴライアス』の討伐に貢献する。
  • たった5人で100人以上いる【アポロン・ファミリア】に『戦争遊戯』を挑み、最終的にLv.3のヒュアキントスとの一騎打ちに勝利する。

Lv.3
  • Lv.3になって2ヶ月で5072体のモンスターを討伐する。
  • Lv.5のフリュネ・ジャミールが団長を務める【イシュタル・ファミリア】に戦いを挑む。
  • Lv.5のディックス・ペルディクスが団長を務める【イケロス・ファミリア】に戦いを挑む。
  • Lv.7相当の力を持つアステリオスと一騎打ちを行う。(この時のアステリオスは右腕を失い満身創痍の状態だったが、ベル以外のLv.3なら瞬殺できるだけの実力を有していた)

Lv.4
  • 下層最速のモンスター『イグアス』の群れを一羽残らず斬り落とす。
  • Lv.4上位以上の力をもつ『モス・ヒュージ』の強化種を一人で討伐する。
  • 左腕が完全に潰れ、水・食糧・アイテムがない状態で、リューと共に危険地帯であるダンジョン『深層』を四日間生き残る。
  • 厄災と称される最恐のモンスター『ジャガーノート』をリューと二人で討伐する。
  • 【フレイヤ・ファミリア】の幹部たちに約20日間鍛えられる事になり、修行最終日にLv.6最上位の実力者であるヘディン・セルランドにかすり傷をつける事に成功する。

Lv.5
  • 都市最強の冒険者であるオッタルとの戦いでリュー、ミア、ヘディンとの共闘で勝利する。
  • 都市最速の冒険者であるアレンとの追いかけっこで春姫やヘディンの魔法の力を借りたとはいえ引き離す。




◆ステイタス

・Lv.1(最終ステイタス)
力:SS1091 耐久:SS1019 器用:SS1098 敏捷:SSS1337 魔力:SS1001

・Lv.2(最終判明ステイタス)
力:SS1088 耐久:SS1029 器用:SS1094 敏捷:SSS1302 魔力:A883 幸運:I

・Lv.3(最終ステイタス)
力:SS1127 耐久:SS1126 器用:SS1131  敏捷:SSS1477 魔力:SS1009 幸運:H 耐異常:H

・Lv.4(最終ステイタス)
力:SSS1379 耐久:SSS1501 器用:SSS1383 敏捷:SSS1442 魔力:SSS1251 幸運:F 耐異常:G 逃走:I

・Lv.5(18巻時点のステイタス)
力:G222 耐久:F340 器用:G245 敏捷:F311 魔力:I98 幸運:F 耐異常:G 逃走:G 連攻:I

【憧憬一途】のスキル効果でステイタスが限界突破するため、全てにおいて規格外のアビリティの持ち主。特に『敏捷』は元から資質が高く、アビリティの中でも頭一つ抜けている。
ステイタスの数値を見る限り最終的なアビリティは、『敏捷』が1200越えのSSSの領域、それ以外のアビリティが1000から1199のSSの領域で落ち着く模様。
Lv.4は都市最大派閥の一角である【フレイヤ・ファミリア】の幹部達に死ぬ一歩手前まで叩きのめされては蘇生されるという拷問のような修行を繰り返し行ったため、全てのアビリティがSSSへと至ってしまった。
Lv.1とLv.3の最終ステイタスはアニメ1期9話とアニメ4期1話のベルのステイタス更新用紙に書かれていたため判明。現在の所Lv.2の最終ステイタスだけ不明となっている。

◆スキル

憧憬一途(リアリス・フレーゼ)
早熟する。
懸想が続く限り効果持続。
懸想の丈により効果向上。

ベルの根幹を成すスキル。
簡単に言えば、憧憬の存在への懸想によって成長を早めるスキル。
アイズに一目惚れした事から発現した、ド一途な想いが形になったもの。
副次効果として、魅了を跳ね除ける効果がある。神だろうが何だろうがアイズ以外アウトオブ眼中神様涙目

その上昇率は凄まじく、ベルがランクアップの世界最速記録を打ち立てたのもこのスキルによるもの。
ステイタスの基本アビリティは0~999の数字とI~Sの等級によって示されるが、【憧憬一途】の成長速度はステイタスの限界を突破し、SどころかSSやSSSの領域まで届く。
ステイタスにはランクアップの際、前Lv.の基本アビリティを貯金としてストックする効果があるので、ベルのステイタスは単純な数値以上のポテンシャルを秘めている。
普通は一回のステイタス更新で熟練度がトータル200を超えれば十分立派だが、ベルの場合、格上との戦いや憧憬であるアイズとの修行を行った後は、一回のステイタス更新で熟練度がトータル1000前後まで辿り着く事も珍しくない。
今までの最高記録はベル曰く8回死にかけた遠征帰還後で、たった一回のステイタス更新で熟練度がトータル3400を超えてしまい、これにはヘスティアも絶句した。

ただ、ヘスティアが秘密にしているため、ベル本人はこのスキルの存在を知らない(ベル君が他の女に夢中という事実が気に入らないという理由による)。
また、望まぬ形で憧憬が破れた際にはステイタスの成長が止まってしまう可能性さえも存在するという(少なくとも、それまでの爆発的な成長速度は見込めなくなる)。
例えばアイズが憧れに値しないものに成り下がったり、ベル君が性的に壊されたり…起こり得るイベントはいくつも想定できる。
激強のアイズと友好的な関係を築けているので安定しているが、条件としては結構危うい。

英雄願望(アルゴノゥト)
能動的行動(アクティブアクション)に対するチャージ実行権。

ミノタウロスとの戦いで、「英雄になりたい」という強い願望を抱いたことで発現したスキル。
言ってみれば溜め攻撃のスキル。一度の行動に限り、体力と精神力(マインド)を対価にあらゆる要素を強化する。発動条件は英雄を思い浮かべる事。
チャージ中は(チャイム)の音が鳴り響き、蓄力(チャージ)時間によって行動の威力も上がっていくが、蓄力を長く行うほど消耗も激しくなる。Lv.2~3の時の最大蓄積時間は3分までだったが、Lv.4になってからは4分に、Lv.5になってからは5分に増えた。
ヘスティアはこれを起死回生をもたらす「英雄の一撃」と称している。

【憧憬一途】と同じくベルの強い想いが結晶となったものであるためか、
スキルの骨子となっている英雄への憧れが強まるほどにその効果が増していくという特性がある。思い描く英雄の有様が具体的であるほど効果が加速するようだ。
憧憬への想いの丈が境界を突破した場合、蓄力の出力が跳ね上がり、鐘の音が大鐘楼(グランドベル)の大鐘の音に成り代わる。
大鐘楼の音状態でフルチャージした【英雄願望】の威力は凄まじく、作中では自分よりLv.の高い超大型級モンスターである『漆黒のゴライアス』や『ニーズホッグ』を一撃で消滅させた。
その壮大な大鐘楼の音色は、鐘の音を聞いた冒険者たちの戦意を高揚させる効果もある。

闘牛本能(オックス・スレイヤー)
猛牛系との戦闘における、全能力の超高補正

アステリオスとの戦いで発現したスキル。
猛牛系のモンスターと交戦する際は、Lv.を超えた戦闘能力を発揮できる。
いずれ来る約束の時、アステリオスとの決着の為のスキル。
もともとLv.1の時にミノタウロスの単身討伐を果たしたことで二つ名とは別に猛牛殺し(オックス・スレイヤー)という異名があったが、このスキルの発現により名実ともに猛牛と闘いし者(オックス・スレイヤー)の名を冠することとなった。

美惑炎抗(ヴァナディース・テヴェレ)
処女の加護(ヘスティア・ディパル)。
魅了効果侵犯時に発動。全能力値(アビリティ)に超高補正。
体力及び精神力(マインド)の自動回復(オート・ヒール)。

フレイヤの暴走を止め、彼女を救いたいという想いから発現した、対魅了特化型スキル。
スキル名こそ『美の神』であるフレイヤへの想いが由来となっているが、スキル効果自体は『処女神』であるヘスティアの加護となっている。
ヘスティアの『眷属』としてずっと一緒にいる事を約束し、フレイヤの『騎士』としてずっと守り続ける事を誓った、ベルのヘスティアとフレイヤへの想いが反映したスキルでもある

アイズとアステリオスへの想いから発現した【憧憬一途】や【闘牛本能】はあるのに自分由来のスキルがない事にショックを受け、ベルに怒りと悲しみのタックルをかました事もあるヘスティアだったが、この【美惑炎抗】で遂にヘスティア由来のスキルが発現。念願だった自分由来のスキルがベルに発現した事にヘスティアは「ベル君にボク由来のスキルを刻んでやったぜ」と非常に喜んでいた。もっともスキル名はフレイヤが由来なので「ボクのかわいい眷属にナニ刻んじゃってくれてるんだジャガ丸君頬張らせるぞコラァ!」とフレイヤに憤慨もしていたが。


◆発展アビリティ

・幸運
現在ベルのみに発現したレアアビリティであり、詳細な効果は不明。
現状目に見える効果は、ドロップアイテムが落ちやすい、クエストの探し物がすぐに見つかる、カジノのルーレットを連続で当てるなど文字通り運が良くなっているのが分かる。
ヘスティアによると『加護』の力もあるらしく呪いでカサンドラの誰にも信じてもらえない予知夢を唯一信じることができる。
フェルズの800年間成功しなかった蘇生魔法がウィーネに成功したのもこの力が作用したのではないかという考察もある。
本来発展アビリティは等級が上がり難いのだが、幸運の発展アビリティはベルが死線を超えるたびに次の段階に上昇しているので凄まじい速さで等級が上がっている*7

・耐異常
状態異常を防ぐ事の出来るアビリティ。
シンプルだが、状態異常の攻撃を繰り出すモンスターと多数遭遇することになるダンジョン探索においては必須級と言われており、大抵の上級冒険者はこのアビリティを所有している。
腐った飲食類などにも効果があり、ベルが深層でのサバイバルで腐ったポーションを飲んだがお腹を壊さなかった。

・逃走
文字通り逃げ足が速くなるアビリティ。名前は格好悪いがLv.4以降しか入手できないので一応レアアビリティ。
物語の最初にミノタウロスから逃げている所から始まり、その後もフレイヤのいたずらで仕向けられたシルバーバック、襲い掛かってきた【アポロン・ファミリア】や【イシュタル・ファミリア】…。
冒険者ベル・クラネルの歴史は逃げ回る歴史でもあった。その結果発現した発展アビリティである。
元から敏捷に関しては最高クラスの資質の持ち主だったベルが逃走時はさらに速くなる事になる。
…つまり、ベル君は今後もなにものかに追いかけ回される事が運命づけられているという事か。

・連攻
攻撃を連続でするほど威力が向上するという、貴重な攻撃系アビリティ。
ベルの速度と手数を重視する戦闘スタイルから発現したと思われる。


◆魔法

・ファイアボルト
速攻魔法。
フレイヤが用意した魔導書によって発現した魔法。
ベルが魔法の形として「立ちはだかるものを打ち砕く力」「炎になりたい」「雷のように速く」という形をイメージした事から発現した、走る稲妻状の炎の魔法。
炎を雷のように放つという特性から、作中では度々「炎雷」という表現が使われている。
炎の女神であるヘスティアの最初の眷属であり、雷の大神であるゼウスに育てられたベルに相応しい魔法と言える。

通常魔法には詠唱が必要であり、短文長文の差はあれど、基本的に詠唱の無い魔法は存在しない。
しかしファイアボルトは速攻魔法として詠唱を必要とせず、ただ名前を叫ぶだけで発動できる。
ただし、詠唱という魔力を溜める行動がないので、魔法としては威力不足の一面がある。
攻撃魔法の大半が格上相手にも通じる必殺の一面があるのに対し、ファイアボルトは同格・格下相手に滅法強いという正反対の特性をしている。

また、普通は中々使う機会の無い魔法は『魔力』のアビリティを上げ辛いというデメリットがあるが、ファイアボルトは速攻魔法なため連射が効き、【憧憬一途】の効果もあって成長速度は他と比べ物にならない。
しかも後に【英雄願望】が発現した事で威力不足の弱点を補えるようになり、スピードと威力を使い分ける事が出来るようになった。
あまりの使い勝手の良さから、周囲の冒険者達からは「反則技」「でたらめ」と称されている。


◆冒険者としての能力

基本的に速度と手数を重視した短剣二刀流の戦闘スタイルに、体術や魔法を組み合わせて戦う。
大型級モンスター等を相手にする場合、短剣ではリーチが足りないので、他の冒険者から大剣を借りたり、その場に落ちている冒険者達の遺品となる武器等を使用する事もある。
追い込まれれば追い込まれるほど強くなるタイプで、戦いの中で急速に成長し、対戦相手を驚愕させたことが何度かある。
憧憬であるアイズに追いつくことと好敵手であるアステリオスに勝つことを目標にしているので、戦闘時に二人の事を思い出して闘争心を燃やすこともある。

冒険者の最終アビリティは大抵がCかD、良くてBに落ち着き、アビリティに一つでもSがあれば高い資質を持っていると言えるのだが、
【憧憬一途】のスキル効果でアビリティがSSやSSSの領域に辿り着くベルは、冒険者の中でも最高峰の身体能力を有しており、同Lv.帯はおろかLv.が一つ上の相手とも渡り合う事が出来る。
中でも元から天性の素質があった足の速さは尋常じゃなく、ベルの最大の武器となっている。Lv.4以降は【英雄願望】のチャージを足に寸秒溜めてから地面を蹴る事で雷のような高速移動も習得している。

技や駆け引きも、アイズやリューといった実力者に戦い方を教わっている事や、命懸けの実戦の中で急速に成長している。
ちなみにベルの動きは、アイズに戦い方を教わっていることや憧れていることもあってか彼女の動きに似ているらしく、
【イシュタル・ファミリア】のフリュネやベルの戦いを見た【ロキ・ファミリア】のメンバーがアイズの姿を重ねていた。
素直で純粋な性格もあって、冒険者の先達たちから受けた助言をすぐさま吸収して、戦闘に取り入る事が出来る。

戦えば戦うほど規格外の速度で強くなっていくその姿は、第一級冒険者達すらも目を見張る程。
ダンメモ4周年イベント『アエデス・ウェスタ』で対立した三千年前の英雄の成れの果てであるエピメテウスはベルの事を、『神の恩恵(ファルナ)』なしでも自らの意思の力を持って限界を超え続け、
神時代の第一級冒険者以上の力を有し、地上に蔓延る強力なモンスター達と渡り合った『古代の英雄』たちと同類と見なしていた。

聖火の英斬(アルゴ・ウェスタ)

アステリオスとの戦いの後に開発したベルの必殺技。
魔力の伝導率が高いミスリル金属で造られた《ヘスティア・ナイフ》に速攻魔法【ファイアボルト】を打ち込むと同時にスキル【英雄願望】を発動する。
そうする事で【英雄願望】の『集束』という特性もあって、《ヘスティア・ナイフ》に【ファイアボルト】の炎雷が集束され、斬撃と魔法を同時蓄力させる『二重蓄力(デュアル・チャージ)』となる。
発動させると《ヘスティア・ナイフ》に炎雷が纏い、刀身が伸びた炎熱の刃と化す。
その炎雷の斬撃の威力は凄まじく、文字通り必殺の威力を持つ。また、固いモンスターの外皮も突破できる燃え盛る長い刀身は弱点だった攻撃範囲の短さを補う。
ウェスタは主神であるヘスティアのもう一つの名前で、神々の言葉で『燃え続ける聖火(ほのお)』を意味する。
作者のあとがきによると技の元ネタは『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』に出てくる技『火炎大地斬』である模様。


◆装備

・短刀
ギルドからの支給品。いわゆる初期装備。ちなみに短刀を選んだのは、ギルドから支給される武器の中で一番安かった為。
現在は初心者の頃ベルが世話になった鍛冶屋「雛鳥の鉄床」店主のダルドが買い取り、彼の店の奥に飾られている。

・シュワイザーデーゲン
両刃短剣(バゼラード)。19000ヴァリス。ただし値切った。
リリがヘスティア・ナイフを盗み出そうとした際にせめてもの置き土産としてベルに渡した品。
ミノタウロスとの戦いの際に真っ二つに折られる。

・ヘスティア・ナイフ
その身を形作るのは、真実の銀、ミスリルの輝き。真の光は、他の誰もが手にしたところで、その輝きを曇らせる。心せよ、刃を抜くことが出来るのは、汝が認め、汝と血を分けた使い手ただ一人。

鍛冶の主ヘファイストスがオリンポスの盟友ヘスティアの武具を鍛える。ファルナが刻まれし汝もまた我らが愛する神の眷属、神の刃。女神ヘスティアの名のもとに命ずる。同じ血を分けた眷属に力を貸し与え、栄光を献げよ。汝の主の名、それはベル・クラネル。主の半身となり共に笑い、共に怒り、共に泣き、共に傷つき、共に走り、共に苦難を乗り越え、共に育て。経験を糧とし、刃を研ぎ澄ませ。主と共に至高を目指せ。

汝は女神ヘスティアの分身なり。闇を切り裂く炉の炎を宿し、主人の路を切り拓け。永遠の伴侶となって、主人を守れ。

ヘスティアがヘファイストスに数日にも及ぶ土下座で頼み込んで作ってもらったナイフ。
35年ローン420回払い。値段にして2億ヴァリス。この借金によってヘスティアは【ヘファイストス・ファミリア】でただ働きさせられている。(比較対象としては、800万ヴァリスでいい家が複数買えるレベル)
借金の事は団員には秘密にされていたが、ホームの移転の際に借用書が見つかり、全員に知られた。ベルに至っては、知った瞬間ショックのあまりぶっ倒れた。
この借金のせいで、【アポロン・ファミリア】との『戦争遊戯』の後にたくさんいた入団希望者は、一人残らずホームの前からいなくなってしまった。もっとも神時代は量より質と言われており、ファミリアの人数が多ければ良いというものでもなく、この後すぐに秘匿性の高い異端児達との出会いがあった事を考えると、案外知られるタイミングとしては良かったのかもしれない。

鍛冶の最大手である【ヘファイストス・ファミリア】の主神であり、自身も人間では及びも付かないほどの匠であるヘファイストスが直々に作った武器のため、その強度はそこらの武器とは比べ物にならない。
更にこのナイフにはヘスティアの髪と『神の血(イコル)』が編みこまれ、【神聖文字(ヒエログリフ)】が刻まれており、ヘスティアの眷族以外の者が持てばただのなまくらだが、ヘスティアの恩恵を受けた者が持てば、その実力に応じた攻撃力を発揮する「生きた武器」。
ヘファイストスが「駆け出し冒険者に持たせる一級品」*8として苦心の末に作り出したものであり、製作者曰く「邪道の武器」。
溜め攻撃【英雄願望】、魔法重ね必殺攻撃『聖火の英斬(アルゴ・ウェスタ)』の激烈な負荷にもビクともしない、ベル・クラネル第一の得物である。

牛若丸(うしわかまる)
片角のミノタウロスからドロップした「ミノタウロスの角」を使ってヴェルフが作成した15C程の短刀。
初めての冒険の戦利品から造った武器ということもあって、ベルにとっては思い入れのある武器。
材料が良かった事もあってベルがLv.2になったばかりの頃の《ヘスティア・ナイフ》よりも攻撃力が高かった。微量ながら炎属性効果を持っている。
ネーミングセンス皆無のヴェルフに危うく《牛短刀(ミノたん)》という名前が付けられるところだったが、ベルによって止められた。
枕の下に入れて眠ったところ、激強のミノタウロスが夢に出てきて殺されそうになったという逸話があったが、後にアステリオスとの戦いで正夢になる*9
アステリオスとの死闘で破壊された。

牛若丸弐式(うしわかまるにしき)
ヴェルフがLv.2にランクアップし、発展アビリティ『鍛冶』を獲得した際に残ったミノタウロスの角から作成した短刀*10
牛若丸より刀身が長く、ヴェルフの『鍛冶』の効果により牛若丸より攻撃力は高い。
鍛冶神ヘファイトスも認めた第三等級武装。
【イケロス・ファミリア】のディックスとの戦いで紛失。ベルは後で探すと言っていたが本編で回収された描写はない。

白幻(はくげん)
ダイダロス通りでの異端児騒動の際に、一角獣のユーノが殺傷能力を抑える為に切り落としたユニコーンの角の先端を元にした35C程のロングナイフ。
ちゃっかりユーノの角を譲り受けていたヴェルフが、異端児騒動が終わった後作り上げた一品。
軽く取り回しが容易で牛若丸よりも高い切れ味を持つ第二等級武装の中でも上位の武器。予想価値は1千万ヴァリス。
「ユニコーンの角」自体の効果である異常状態解除の効果はまだ残っており、毒に侵されたベルがこの武器で自分を刺し貫くことにより毒を解除した。

兎鎧(ピョンキチ)シリーズ
ヴェルフが作成した軽装防具。
ネーミングセンスがアレすぎて誰にも売れなかったが、一目見て気にいったベルが購入した。ただ、後で名前を知って落ち込んだ。
この事をきっかけにヴェルフはベルと専属契約を結び、仲間に加わった。
Mk-Ⅴは人工的に軽量化された超硬金属によって作成した過去最高の防御力だったが、ジャガーノートによって壊されてしまった。

制作してはベルが強敵との戦いで壊されるを繰り返しており、製作者のヴェルフも頭を悩ませている。
【フレイヤ・ファミリア】との『戦争遊戯』に備えて6代目となる鎧を制作したが、戦った相手は都市最強の冒険者オッタル。当然壊された。

・ゴライアスマフラー
ジャガーノートの出現を予知したカサンドラがヴェルフに頼み、リリのゴライアスローブの余った部分を使って作成した防具。
ベルの兎鎧を簡単に砕くジャガーノートの破爪を耐え抜くほどの強度を持ち、重量もあるのでベルはこのマフラーを鞭のように敵を薙ぎ払うのに使ったり、敵に巻き付けて引き寄せるなど攻撃にも使用している。
この装備で左腕を包むように戦っていたおかげで、ベルは内部でミンチ状まで損壊した腕を完治させることが出来た*11
素材が異常事態で現れた『漆黒のゴライアス』の硬皮を使っているのでかなり希少。
作者曰く「RPGのラストダンジョン前の村で売ってる装備よりも高性能反則ツヨツヨ防具」との事。


◆出会いによって覚醒した神時代の申し子

歴史上類を見ない速度でランクアップを繰り返しているベルだが、実は才能にそれほど恵まれていたわけではない。
かつて神時代最強のファミリアを創り上げたゼウスはベルの事を「素質が圧倒的になく、およそ大成する器ではない」と断言し、
作者もTwitterで「眷属をガチャキャラに例えるとアイズやリューのレア度はSSSRだがベルはRぐらい」と言っており、本来は凡人よりマシ程度の素質しかなかった模様。

そんなベルの本編での異常な成長速度について作者は、「ベルが特定イベントを達成したことにより、プレイヤーを阿鼻叫喚のどん底に突き落とすバグキャラになってしまった」と述べている。
ここで言う特定イベントとは要するに「出会い」の事で、奇しくもゼウスが幼いベルに言い続けた「出会いを求めろ」という教えがベルを覚醒させたことになる。
才能にこそ恵まれなかったが多くの出会いに恵まれたことで覚醒した本編のベルの姿は、神時代の象徴にして頂点だった【ゼウス・ファミリア】と【ヘラ・ファミリア】の最後の子として相応しい姿になったとも言える。

ちなみに本作のスキルは、本人の本質や望みに影響されて発現する想いの結晶であるため、スキル名は本人の心の鏡を映す行為に等しいが、
ベルのスキルは、憧憬であるアイズに追いつきたいという想いから【憧憬一途】、好敵手であるアステリオス(片角のミノタウロス)との戦いの中で芽生えた願望と闘争心から【英雄願望】と【闘牛本能】、自分を見守り支え続けてくれたフレイヤを救うという誓いから主神であるヘスティアの加護【美惑炎抗】が発現しており、ベルを導き支えてくれた者たちへの想いがスキル発現の切っ掛けとなっている。
恐らくベルにスキルを発現させる程大きな影響を与えた彼女たちとの出会いこそが、作者の言う所の「特定イベント」だったのだろう。


◆暴食と静寂が残した愛と願い

本編の7年前に、【ゼウス・ファミリア】の元幹部である【暴食】のザルドと【ヘラ・ファミリア】の元幹部にしてベルの伯母である【静寂】のアルフィアが、悪辣集団「闇派閥」と手を組み、オラリオに襲い掛かると言う大事件が起きる。
かつてはオラリオの守護者だった【ゼウス・ファミリア】と【ヘラ・ファミリア】の一員にして、三大冒険者依頼の『陸の王者ベヒーモス』と『海の覇王リヴァイアサン』討伐の立役者でもあるザルドとアルフィアがこのような暴挙に出た理由。
それは、残り少ない自分の命を世界の踏み台にしてオラリオの冒険者を強くする為。

実は、かつて行われたベヒーモスとリヴァイアサンの討伐戦で、ザルドはベヒーモスの猛毒に肉体を侵され、アルフィアは患っていた不治の病が悪化し、二人とも冒険者を半ば引退する事となる。
皮肉にもこのおかげでファミリアが黒竜に敗れ壊滅した後も生き残ることになったが、毒と病を治す術はなく寿命は確実に尽きようとしていた。
残り少ない命をどうしようかと思い悩んでいたある日、神エレボスからオラリオの冒険者たちに試練を与える為、あえて悪役を演じてオラリオを襲う事を提案される。
この提案を呑めばどんな結末に至ろうと、未来永劫人類の大罪人として名を残すことになるが、「死後の名声に興味はない」「世界に希望と未来を残すため」と二人は笑いながらこれを承諾。
そして始まったオラリオと闇派閥の最終決戦で、ザルドは当代最強の冒険者であるオッタルとの一騎打ちに敗れ、アルフィアはリューが所属する【アストレア・ファミリア】に敗北。
結果、ザルドとアルフィアが命を賭けて残した希望と未来は、オッタルとリューにそれぞれ託される事となった。

ファミリア壊滅後は下界が滅ぶのを少しでも遅らせる為、世界三大秘境の一角である『竜の谷』で門番として生きる事を選んだので、ザルドもアルフィアも【ゼウス・ファミリア】と【ヘラ・ファミリア】の最後の子供であるベルとは生涯会う事はなかったが、ベルの事は自分たちの家族として大切に想っており、ベルがもし父親と母親の血に導かれてオラリオに来たその時は、多くの『英雄』から洗礼を受け、いくつもの壁を越え、強い冒険者になる事を。
そうして成長したベルもまた、『英雄』と呼ばれるものに至らん事を心から願っていた。

ザルドとアルフィアの死から7年後、オラリオにやってきたベルは、二人の願いに応えるように挫折と敗北を繰り返しながらも成長していく。
また、作中でベルは、ゼウスとヘラの眷属と同等の力を持つオッタルには圧倒され、リューとは多くの冒険を共に乗り越えているが、
ザルドが最後に認めたオッタルは『真の最強』の力を教える者として、アルフィアが最後に認めたリューは共に歩む者として、ベルの運命に大きく関わったとも言える。


◆始まりの英雄から受け継いだ想いと約束

ダンまちメモリア・フレーゼ2周年イベント偉大冒険譚アルゴノゥトにて、童話の主人公にして数千年前に実在した『英雄』アルゴノゥトの生まれ変わりである事が判明。

強大な力を持ったモンスターが地上を蹂躙し、諦めと絶望が世界を支配した『古代』においてただ一人抗い続けた愚者の名前。
過酷な運命を背負いし少女たちに笑顔をもたらし、鎖に縛られた猛牛の怪物に自由と意思を与え、雷の大神すら魅了した優しき道化。
英雄になりたいという願望を抱き、数奇な運命を乗り越え、『真の英雄』になってのけた男。
歴代の英雄の中でも最弱と呼ばれながらも、世界中の人々に希望を与え、数多の英雄を奮起させ、人々がモンスターに立ち向かう『英雄時代』を切り拓いた『始まりの英雄』。

性格はひょうきんで軟派な性格をしており現代のベルと正反対の性格だったが、誰かの不幸と涙を心から忌み嫌い、誰かの幸せと笑顔の為に命を賭けて奔走し続けるその姿はベルと全く同じ。
現代のベルの言動を見れば分かるが、アルゴノゥトの想いと約束はベルへと全て受け継がれている。
ベルの育ての親のゼウスもアルゴノゥトの冒険を天界から見ており、アルゴノゥトが一番お気に入りの英雄譚であり、アルゴノゥトの冒険はまだこれからだと幼いベルに教えている。

ちなみにベルのスキルは、
  • アルゴノゥトが愛したアリアドネ王女に瓜二つのアイズに一目惚れしたことで【憧憬一途(リアリス・フレーゼ)
  • 英雄になりたいという強い想いで自身の前世と同じ名前である【英雄願望(アルゴノゥト)
  • アルゴノゥトが戦ったミノタウロスの生まれ変わりであるアステリオスとの約束の戦いの中で【闘牛本能(オックス・スレイヤー)
が発現しており、この事からベルのスキルの内3つはアルゴノゥトの生き様や想いが形になったものとも言える。

上述にある通りベルが強くなれたのは出会いに恵まれたからだが、その中でもアイズとアステリオスがベルの心身に与えた影響は特に大きい。
かつてアルゴノゥトを『始まりの英雄』へと導いた金色の王女と猛牛の戦士は、白き少年を再び『英雄(アルゴノゥト)』へと導く役割を担っているのかもしれない。















もし、英雄と呼ばれる資格があるとするならば
剣を執った者ではなく、盾をかざした者でもなく、癒しをもたらした者でもない

己を賭した者こそが、英雄と呼ばれるのだ

仲間を守れ。女を救え。己を賭けろ。

折れても構わん、挫けても良い、大いに泣け。勝者は常に敗者の中にいる。

願いを貫き、想いを叫ぶのだ。さすれば


それが、一番格好のいい英雄(おのこ)


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最終更新:2023年11月27日 02:17

*1 自分が集団の中で最高戦力である事が多いのも理由。話が進みより強力で深刻な敵と対峙する様になると実力者との共闘も増えていく

*2 フェルズの蘇生魔法で生き返らせることに成功し、大事には至らなかった。

*3 作中で主神のイシュタルが天界に送還され【イシュタル・ファミリア】は消滅したが、穴埋めとして世界勢力の一つである【カーリー・ファミリア】がオラリオの外から参戦した。

*4 処女神は美の神の『魅了』に抵抗できる為、ヘスティアには『魅了』が効かずベルの事を覚えていたのだが、フレイヤの眷属に見張られていたのでベルの事を忘れたふりをするしかなかった

*5 ちなみにオッタルの敏捷の数値はS:989とLv.7の中でも最上位に位置する

*6 『学区』は各ファミリアの人材スカウト場所にもなるためファミリア所属者の立ち入り解禁日が事前に決まっている

*7 20年以上冒険者をやっている第一級冒険者のフィンやオッタルですら一番高い発展アビリティの等級は【E】。

*8 分不相応に強力な武器に頼り慢心や歪んだ成長をしないように

*9 作者は片角のミノタウロスとの戦いが終わった時点でアステリオスを出すことを決めていたとの事

*10 アニメでは作成されなかった

*11 もし少しでも腕の構成組織が欠けていたら義手にせざるを得なかったことが言及されている。