再会(銀河鉄道物語)

登録日:2018/04/24 (火) 22:49:14
更新日:2018/04/25 Wed 20:34:27
所要時間:約 6 分で読めます



様々な思いを乗せ、列車は走り続ける。その先に何が待ち受けているのか。運命は誰にも見えない。

立ち去れ!この悪魔が!!


「再会」とは『銀河鉄道物語~永遠への分岐点~』第21話のエピソード。
ようやく故郷へたどり着いたフレルとシリウス小隊一行。この宇宙で起きている数々の異常の元凶の正体がついに明らかとなる。

【あらすじ】

シリウス小隊は、ついにフレルの故郷、惑星ファートゥムに到着する。
そこは、次元のゆがみの影響を受けた荒野の惑星であった。
無事、フレルを送り届けるため地上に降りた一行は、住民たちの手荒な歓迎を受ける。
フレルは、住人たちにシリウス小隊によって助けられたと説明するが、信用するどころか、天より飛来する悪魔の仲間だと言って聞き入れようとしない。
そして、住人の一人より発せられた、悪魔の名前とは…

【ストーリー】


磁気嵐の中を突き進むビッグワン。磁気嵐を突破した先にフレルの故郷の惑星、ファートゥムがあった。ファートゥムは周囲に4つの惑星があり、銀河鉄道が運行する宇宙の常識では砕け散ってしまうほど密接な状態であった。
地上へ降り、フレルと共にシリウス小隊の面々が車外へ出ると惑星の住人からシリウス小隊の面々はファートゥムの住人から石を投げられるという手荒な歓迎を受ける。
「立ち去れ!この悪魔が!」
「二度と来るな!」
「俺たちを皆殺しにする気か!」
住民たちはシリウス小隊へ罵声と石をぶつけ、フレルが車外へ出た事で罵声と投石は一旦は収まったものの、住人はシリウス小隊の面々を完全に信用しきっていない。群衆の中に居たフレルの両親とフレルは無事再会を果たす。彼女の両親もフレルがシリウス小隊に攫われていたと疑っており、いくらフレルがシリウス小隊に助けられたと言っても信じてくれない。

「嘘をつくな!お前らが渉の手先だって事は分かっているんだ!」
「天から舞い降りる鉄の悪魔。まさに伝え聞いたとおりじゃ。間違いない!此奴等は有紀渉の仲間じゃ!」
有紀渉、学の父親の名前だった。

一方デレクトゥース分岐点近くの空間軌道を走行中のスピカ小隊フレイムスワロー。藤堂指令直々の命令でフレイムスワローに同乗したキリアンの指示により、ビッグワンの捜索が行われる。
データ分析により、次元断層が発生してもおかしくない状態にあることが判明。詳細な解析でビッグワンの痕跡が発見され、シリウス小隊の面々がまだ生きている事が明らかとなった。このデータはすぐに惑星デステニーの銀河鉄道管理局へ送られ、藤堂指令から管理局上層部へシリウス小隊救出作戦が進言される。しかし管理局上層部はシリウス小隊は全員殉職したと見做しており、救出作戦を却下してしまう。
「仮に彼らが別次元で生存しているとして、どうやって助け出すというのだ。誰がどのように、次元断層の向こうへ行くのかね?」
幹部の言うことは尤もらしい理屈を並べ、救出作戦を許可しようとしない。藤堂指令が部屋を出ていった後、携帯電話で別の幹部と連絡を取り合う。

オープンスペースで次元断層を超える方法についてアイデアを出し合うケフェウス・スピカ両小隊の面々。
マギーはデレクトゥース分岐点近くで重粒子爆弾で人為的に次元断層を発生させる案を出したが、デレクトゥース分岐点諸共吹き飛ぶため却下。
パーシーは空間が不安定な宙域でワープを行う案を出すも亜空間の迷子になるリスクが高いだけなので却下。
愛はケフェウス小隊の面々が幹部同様シリウス小隊が全員殉職したと考えているのではと批判するもローレンスは
「あのバルジが死ぬものか」
と一言だけを残し、その場を立ち去る。

一方、個室で1人安全に次元断層を突破する方法を模索し続けるキリアン。だがどう頑張っても安全に突破できる術はない。
「せめて別の方法で次元を超えることが出来ればなぁ」
とひとりごちた瞬間、部屋の入口の足元にはデータチップが落ちていた。

翌日、藤堂指令にデータチップの中身を解析したキリアンが報告を行う。
藤堂「オーバー・ザ・レインボー?」
オーバー・ザ・レインボーとはかつて銀河鉄道管理局が進めていた路線拡張計画の名称。次元シールド掘進機を建造して宇宙へ飛ばし、別宇宙へのトンネルを開け銀河鉄道のネットワークを拡張しようというもの。途中で中止されたものの、デステニーのどこかに掘進機のプロトタイプが残されていると信じ、キリアンは掘進機の捜索に取り掛かる。

一方惑星ファートゥムのシリウス小隊。ひとまず争いは収まり、フレルの家へと招かれていた。
何故ここまでシリウス小隊が嫌われるのか、有紀渉の事。謎は多数ある。フレルの両親は答え始める。
「有紀渉は、ファートゥムのみならずこの宇宙を滅亡させようとしている悪魔だ」
バルジはこの宇宙に何が起きたのか、事情を尋ねた。
フレルの父によれば、かつて惑星ファートゥムは緑豊かな惑星で、皆幸せに暮らしていた。しかしある時天空から「悪魔の機械」が舞い降り、同時に星々の軌道が狂い始め、ある星は宇宙の彼方へと消え、ある星は太陽へと飲み込まれた。そしてファートゥムも緑豊かな惑星から荒野の惑星となってしまった。その原因が悪魔の機械だった。人々は悪魔の機械へ立ち向かおうとしたが、瞬く間に全員殺されてしまった。その悪魔の機械を操っているのが有紀渉だという。

語られた衝撃の事実を受け入れることが出来ず、何かの間違いだと主張する学。興奮したためにデイビッドと共に外へ連れ出された。フレルの父がどういうことかをバルジに尋ねる。
「有紀学、有紀渉の息子です。彼の父有紀渉は、我々銀河鉄道管理局の誇りであり、良心とまで言われた男です。私も同じように有紀渉隊長が悪魔になったとは信じられません。」
いつ、どうやって有紀渉がこの星へ来たのか、それはバルジ達が知る有紀渉なのか?バルジは尋ねるもフレルの父は分からないと答える。悪魔が舞い降りた街は既に滅んでおり、当時を知る人間は誰も居ない上、悪魔の機械が舞い降りた土地は悪魔の爪痕が残っている「呪われた土地」と呼ばれ、誰も近付こうとしないという。バルジは呪われた土地へ調査へ行くことを決断。バルジの他にルイ・学を調査メンバーに選び、調査艇で向かうことに決める。探査艇が飛び立った後、フレルはビッグワンから何か不穏な気配を感じ取っていた。

一方デステニーの銀河鉄道管理局ではオーバー・ザ・レインボーの情報が漏れた事により上層部が集まって緊急会議を開いていた。
「女と思って甘く見たな」
「せっかく全てを闇に葬ったはずなのに、いまさら蒸し返されてはたまらん!」
「オーバー・ザ・レインボーか…虹の彼方からやってきたのは、アルフォートとかいう招かれざる客だった」
「そうは言うが、銀河鉄道の繁栄を考えてこその計画だった。」
「左様。この宇宙は狭すぎるのだ」
キリアンが手にしたオーバー・ザ・レインボーの情報は管理局上層部が焦りを見せるほどのトップシークレットだったのだ。
漏れた情報の持ち主をどうするか。少ないやり取りで決まった。

そんな事はつゆ知らず、キリアンは区画整備で廃止された工場地帯にやってきていた。到着後藤堂指令へ連絡を入れ、応援が手配される。キリアンの調査で次元シールド掘進機がとんでもないシロモノだったことも判明。一度中へ入ると言うが、藤堂は応援が来るまで待つよう言い通信を切る。直後ケフェウス正体が応援に向かった。
しかしキリアンは偵察だけのつもりで中へホイホイ入っていってしまった。事前調査で地下に怪しい空間があると知り、そこへと向かうキリアン。扉には厳重なロックがかけられていたが難なく解析し突破。扉の先には本当に次元シールド掘進機(プロトタイプ)が眠っていたのだった。しかし掘進機を発見した喜びもつかの間、キリアンは何者かに銃撃されてしまう。キリアンの銃撃と同時にケフェウス小隊が到着した。


呪われた土地の調査に向かったバルジ・ルイ・学の3人。砂煙が舞う中、バルジが何かを発見。そこにあったのは
初代ビッグワンの残骸であった。
「馬鹿な…これが悪魔の機械だって言うのか?」
学が歩みを進めた時、足元に鉄板を発見。引き上げるとそれはナンバープレート。そこに書かれていた数字は
G8001
ビッグワンの番号であった。
衝撃的な目の前の光景に言葉を失う3人。学が口を開く。
嘘だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
学の叫びは呪われた土地に響き渡った。

途切れた糸。こぼれた欠片。それらが再び形を結ぶ時、新たな運命が視えてくる。人は、決してその運命から目を背けることは出来ない。

余談

  • 管理局上層部の会話に出てきた「アルフォート」、これは第1期で銀河鉄道を壊滅寸前まで追い込んだアルフォート星団帝国軍のこと。アルフォート軍が攻め込んできた元凶は銀河鉄道にあったのである。



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