みかん、かわいそうな人?(あたしンち)

登録日:2021/11/28 Sun 19:33:42
更新日:2021/12/28 Tue 14:39:29
所要時間:約 6 分で読めます




概要

「みかん、かわいそうな人?」は「あたしンち」のエピソードの一つである。
2004/01/23に157話として地上波で放送された。単行本では8巻 No.6に収録されている。

誰かに小話をするときのポイントを意識できる回。このエピソード自体の構成も綺麗にまとまっている。
本項ではアニメ版の内容を中心に記述する。



ストーリー

みかんは清水、春山と一緒に登校していた。
清水は昨日、「かわいそうな人」を見かけたという。

「駅の近くの道でさ、張り紙をね、じーっと見てる人がいたの」
「何見てんのかなぁと思って、よーく見たらそれ放置自転車撤去の張り紙だった」

「その人さぁ、張り紙の前でじーっとしててさぁ、きっと心の中では…」
「『俺の自転車、持ってかれちゃった…』って相当ガックシ来てんの、思いっきり分かっちゃった」

これを聞いてみかんと春山は大笑い。

「かわいそ~」
「ひっさ~ん、カメラあったら良かったのにね」
「名場面カシャ!…な~んちゃって~」
「なんじゃそら」

同じく春山も、この前「かわいそうな人」を見かけたという。

「朝歩道橋でさ、すれ違った人なんだけど…」
「頭に大きなムースの塊付けて歩いてる人がいたの~」

だが、春山はその人に教えてあげることはせず、心の中で「行ってらっしゃい…」と見送ったという。
しかもすれ違いざまに気付かれないように実際に手を振って。

この話にも、みかんと清水は大笑い。

さらにみかんも、すごくかわいそうな人を見たという。

「あのね、部活で夜遅くなったときなんだけどさぁ、駅のベンチですっごい酔っ払った女の人がいたのね、」
「靴とか脱げてて悲惨なわけ。結構キレイな人なんだけどさぁ、すっごいかわいそうだった。」


「……で?」
「それだけ?」

みかんは駅で酔い潰れていた人の話をしたが、あまりウケが良くない。
清水と春山が話していたのは、「かわいそうだが、どこか笑えるところがある人のこと」である。
みかんが話したのはただ単にかわいそうな人の話でしかない。オチや笑いどころがなく、ノリが掴めていないと二人に指摘されてしまう。

「もう、みかんったら…」
「はい灰皿ー」

清水とみかんの間でお決まりだった、清水がタバコを吹かす仕草を行い、それをみかんが手で灰皿を模して受け止める動作も、春山に奪われてしまう始末。
みかんは二人から疎外感を感じ、ただ唖然とした。


「おかしいな…かわいそうな人の話してたんじゃないの? ノリが掴めてないってどういうこと?」

帰り道、みかんがそう考えていたときに、スーパーでレジにいる母を見かける。
母は所持金が足りずに、バスケットに入れた商品の購入を次々と取り消していき、なんとかピッタリの額で会計を済ませていたのだった。
みかんはこれこそがかわいそうでありながらどこか笑いどころのある人だと感じる。自分の親をネタにするのか…

翌日の登校中、なぜかバスで周囲の人にクスクス笑われながらも、みかんは清水に昨日の母のことを話すのを楽しみにしていた。
そして清水、春山に会うと早速昨日の母のことを話した。

「あのさぁ、あたし昨日すっごくかわいそうな人見ちゃった!」

「まだ言ってる…」
「大丈夫、今度はちゃんとノリ掴んだから」

「昨日スーパーの前を通りかかったら、レジのところですっごい焦ってる人見かけたんだ~」
「なんだかカゴの中の物せっせと戻し始めちゃってさぁ、どうやらお金足りなかったらしいんだよね~」
「もうめっちゃめちゃ焦ってんの丸分かりでさぁ、」

「しかも、それうちのお母さんだった!」


予想通り、二人は大笑い。

「そうそう、そういうノリだよみかん」

みかんは二人に背を向け、「やっとぅー♪あたしもノリ掴めたー♪」と喜ぶ。かわいい。
そこで、なぜか二人の笑い声が更に大きくなる。みかんは流石にウケすぎでは?と違和感を抱く。

「みかん、私もっとかわいそうな人知ってるw」
「背中背中w」

と言われ、みかんは袖だけシャツから脱がして、シャツを前後逆さにして背中を見る。すると、



¥5,800

特別特価

1,980



みかんの背中には服の値札が付いたままだったのだ。しかもセール品。バスで笑われていたのもこれが原因だったのである。

「wwwwww」
「誰かカメラ貸して~、名場面名場面~w」

かわいそうな人の話をしようとして、結局自分自身がいちばんかわいそうな人であったことに気付かされたみかんなのであった…



考察

話をする際は主に起承転結の流れが軸となるが、その中でも特に意識したいのが「オチ」である。
起承転までのウケが悪くても、結で上手くインパクトのあるオチを付けることができれば話の評価を一転させることができる。

また、みかんは話題になった次の日に「かわいそうな人」の話をするが、春山が「まだ言ってる…」と少し呆れていることからも分かるように、同じ話題をいつまでも続けるのもナンセンスとされることが多い。

みかん目線でこのエピソードを見ると、誰かに話をするときに意識しておきたい点を以上のように再認識できるだろう。
このエピソードのオチ自体も「かわいそうな人の話をしようとしていた自分自身がいちばんかわいそうな人だった」と秀逸である。
そう思うと、かわいそうな人(母)を見つけて躍起になるみかんはどこか気の毒でもある…



登場人物

立花みかん

CV.折笠富美子
この回、そして本作の主人公である高校生。かわいい。
純粋で優しい性格だが、やや天然で突拍子もない行動や子どものような考えをすることがある。そういうところもかわいい。
「かわいそうではあるが笑いどころがある人」の話をしようと奮起するも、少し空回り気味。

清水(しみちゃん)

CV.的井香織
みかんの親友であり、恐らく最大の理解者。ほとんどの場面で「しみちゃん」と呼ばれている。
大人びた性格で達観したように振る舞う。タバコを吹かす仕草はその代表。
全体的に子供っぽいみかんとは対照的であり、みかんの相談相手になることもある。
今回は「かわいそうな人」のエピソードの語り手、また、みかんへの指摘役となる。

春山ふぶき

CV.田中理恵
おっとりとしていて、男子から注目を集めるクラスのマドンナ的存在。
が、その実態は本人も無意識のうちに誰かにダメージを与える要注意人物。
彼女のマイペースな言動のせいで多くの人、特に男子がかわいそうな目に遭っている。

あまり登場頻度は高くないのだが、今回はみかんの他の友人であるゆかりんを差し置いて登場。
そして、なぜかかわいそうな人の現場をやたらカメラに収めたがる。

CV.渡辺久美子
自分勝手でものぐさでありながら、無駄を嫌うみかんの母。
会計時に所持金が足りなかったところをみかんに「かわいそうな人」と称され、話のネタにされた。
詳細は個別項目参照。



余談

清水は放置自転車が撤去された人を「かわいそうな人」と称しているが、自転車を停めている間にそこが駐輪場ではなくなったような場合でもない限り、自業自得なためかわいそうでもなんでもない。
きちんと指定された場所に自転車を停めるようにしよう。

みかんが背中を確認しようとするところで、両手で服を押すので一瞬巨乳に見える。
また、ラストには服がはだけてブラの肩紐(ストラップ)が見れる。
さらには、みかんに1,980円の値札が付いていることから、みかんを1,980円で買えるような感覚に陥ることもできる。ぜひ買わせてください
隠れたサービス回でもあり、彼女のファンなら終盤のシーンは特に必見である。




「あたしアニヲタwikiですっごいかわいそうな人見かけた!」
「せっかく追記・修正したのにさぁ、同じタイミングで他の人も編集してたから、その人の書いた内容全部上書きされちゃっててさぁ!」

「みかん…それは本当にただかわいそうだったってだけの話だよね?」
「はい灰皿ー」

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最終更新:2021年12月28日 14:39