少女の異常な普通(空が灰色だから)

登録日:2021/12/03 (金) 02:54:50
更新日:2021/12/05 Sun 01:33:42
所要時間:約 4 分で読めます






私ちょっと変わってるのかな?




『少女の異常な普通』とは漫画『空が灰色だから』3巻に収録された短編である。
1人の少女を通して、普通とは何かを問うエピソードである。



【あらすじ】

可愛らしい女子高生、大垣内。
彼女は友人達と会話している中、ある思いを秘めていて…



【登場人物】

  • 大垣内(おおがいと)

今回の主人公。高校1年生で、下の名前は不明。
背は低めで、白色のショートヘアにツーサイドアップの髪型が特徴。
正確はやや天然で几帳面、そして…



  • 田中

大垣内の友人の1人。黒髪ロングへア。
ダメ男が好みの変子。


  • 佐藤

大垣内の友人の1人。パイナップルヘアー。
暴力男がいいと言っている変態だが、本人は変態であることを否定している。



【ストーリー】


登校中に3人でダベっている大垣内・田中・佐藤。
好みの男のタイプについての話になったが、大垣内は恋人がいないからわからないと答えた。
すると田中と佐藤が高1ならあるでしょ普通と笑い、更に2人は二股までしているという。
大垣内はそれはダメとツッコむが、二股も今時は普通だとのたまった。

次に最近流行りのタコのようなゆるキャラのストラップの話になったが、大垣内はそれも知らなかった。
2人は普通知ってるだろとのたまう。大垣内は「そうなんだー」と流すが…


以下、衝撃の大垣内の本心















『うるせええええんだよ、土腐糞(どぶぐそ)共があああああ』




『お前らさっきから好きなタイミングで自分を特別にしたり普通にしたりしてんじゃねぇよジャリがあ』




『お前らのしょうもないアイデンティティ確保のために何で私が異常扱いされたり凡庸扱いされなきゃならんのだ』




『お前らの価値観なんてなんの意味すら持てねぇ薄っぺらい思考だって早く気づけやドアホウが』






などとさっきまでの可愛らしい笑顔はどこへやら、
顔を真っ黒にし目も黒目が細くなり歯を食いしばらせツーサイドアップも角の様に逆立るという物凄い形相になっており、
自分らの普通を押し付けようとする2人に内心ブチ切れていたのである。(内容自体は至極マトモなのだが)

更にその後天然だと言われそれも普通だと指摘されて顔を強張らせていた。



その後、コンビニで飲み物を買う3人。



大垣内「朝はコーヒーで決まりだね」


田中「えっ、朝は水でしょ普通。サラリーマンじゃないんだから」


佐藤「っていうか缶って今飲み切る気?携帯性あるボトルでしょ普通」



などとまたまた自分が普通じゃないと言われる大垣内。
更にその後レジで袋を頼むのもお釣りを募金しないのもお釣りが多いのを店員に言うのも普通じゃないと言われる。
大垣内はまた心の中でブチ切れた。





『うっるせええええええええええええええ』



『飲み終わったら袋にくるんでカバンにしまうんだよ1ボケ』


『募金は他人がとやかく言うことじゃねぇだろ2ボケ』


『人をケチ扱いしといて今度はいかれたお人よし扱いかよ本当お前ら3ボケの思考は4ボケ自由だよな5ボケがよ!』



『678910ボケ百ボケ千ボケ万ボケ億ボケ兆ボケどもがああああ』




更に缶の飲み口をアルコール消毒しているのを指摘され、バイ菌が気にならない普通と返すと…


「大垣内ってちょっと異常だよね」




と遂に言われてしまう、更にお昼ご飯前に何分も手洗いするのも、電話の連絡も必ず2・3回復唱するのもおかしいという風な目で見られる。
大垣内は別にやって困る事じゃない、自分のやってることは常識的で普通であると顔をひきつらせながら反論するが…




「いや、しないよね普通」



「うん、しない普通」


そう返されて大垣内は呆れてしまい…


『ダメだ こいつら』


『自分だけの普通を公平性のない多数決を根拠に世間一般の普通に平気でしやがる』


『こんなアホ共に私の普通がおかされるなんて』


『くそくそくそくそくそくそくそくそくそくそ』




そこへ他の友人たちもやってくる。
すると田中と佐藤はさっきまでの出来事を話し、「大垣内は普通じゃない」と彼女を辱めるように話す。
大垣内は黒い顔のまま涙ぐむが…






「それって普通でしょ?」




田中たちの方が普通じゃない、二股なんて普通しない。食事の前に手を洗うなど清潔に気を使うのも普通。
大垣内の方が普通であることを証明し、田中達はたじろぐしかなかった。

これには大垣内も…





「うん、普通」




と黒いキレ顔は消え、満面の笑みで答えるのだった。







【普通】


果たして普通とは何か。
自分にとっての普通が、誰かにとっては異常。
自分にとっての異常が、誰かにとっての普通。
普通の概念なんて所詮、個人個人の尺度でいくらでも変化するものである。

田中と佐藤は「2人共普通だと思ってるから普通」で押し切るし、
大垣内はそれに不満を持っているが、数で勝てないのがわかってるから表に出せず怒りをためこんでしまった。
だが他の友人達が自分の味方になってくれたことで、不満を解消し2人に勝つことができた。

所詮この世は自分の中の「普通」の押し付け合いでしかないのかもしれない…





追記・修正は普通にお願いします。

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最終更新:2021年12月05日 01:33