毒殺(名探偵コナン 特別編)

登録日:2022/12/04 (日) 00:35:00
更新日:2023/01/21 Sat 12:35:36
所要時間:約 6 分で読めます




『毒殺』とは、『名探偵コナン 特別編』のエピソードのひとつ。
『特別編』第1巻に収録されており、漫画は山岸栄一氏が担当。

初期の山岸版は『消えた男』や『ひき逃げ』などのようにシンプルなタイトルが多く、本作もタイトル通りの事件が発生している。


※以下、ネタバレに注意してください。

【ストーリー】

鈴木財閥のホームパーティーに呼ばれたコナンと蘭。

そこで出版社社長の息子である南原と出会い、南原と一緒にコナン達は別の部屋に向かうと彼の友人である武池を紹介するが、その時に南原が転倒して持っていたワインが武池にかかってしまう。
武池は超がつくほどの潔癖症の持ち主で、自分が使用する物は肌身離さずにセカンドバッグに入れていた。

その後、シャワーを浴びた武池は南原が用意したコーヒーを飲んだ時に苦しみ出し、亡くなってしまう。
死因は毒物によるものであり、南原の話によれば最近仕事で大失敗して悩んでいたとの事で、ポケットから「例の件、万事休す。計画実行する」という遺書らしきものが出てきた。
その為、最初は自殺かと思われたがそれだと武池の行動に違和感が発生した為、警察も他殺だと考える。

武池以外にコーヒーを飲んだのは4人おり、そのうちコナン、蘭、園子は武池との接点がなく犯人候補から除外すると残るのは南原しかいなかった。
だが、武池は自分でカップを選んだ為、どのカップを選ぶかは南原にわかるはずがないと証言している。

一体、どのようにコーヒーに毒を入れたのか……。


【事件関係者】

  • 南原(なんばら)
出版社*1社長の息子。
だが、園子曰くバカ息子で中身が空っぽなのにプレイボーイを気取っているとの事。
コナン達は武池との面識がなかった為、犯人として疑われるが、コーヒーを注いだ後はカップには全く触っていない為、武池がどのカップを選ぶ事は自分もわからないと証言している。
コナンもその通りだと考えているが、南原が犯人の可能性が高いと推理している為、どのようにコーヒーに毒を入れたのか推理している。

  • 武池(たけち)
南原の大学時代の友人。
普段から手袋をするなどの超潔癖症の持ち主であり、南原の話によると綺麗好きが度を超えており*2、他人が触った電車のつり革やドアノブに直接触るのもダメとの事。
また、肌身離さずにセカンドバッグを持っており、その中にはハンドソープ、消毒液だけでなく、人が一度口につけたものが嫌という理由でマイ箸とスプーンも入っていた。
コーヒーを飲んだ時、何か違和感に気づいたがその後に倒れ、苦しみながら亡くなってしまう。


【レギュラー陣】

ご存知主人公。
目暮が武池の自殺だと疑っていた時に、武池がコーヒーに砂糖とミルクを入れているのを目撃していた為、パーティーの途中で自殺しようと毒を飲むのにそのような行動をした事に疑問を持っている。
他にも荷物の中にクリーニングの受け取り票があり、その日付が今日になっていた為、自殺する人間がクリーニングを出す事も変だと目暮に言っている。
そして、事件の真相に気づいた後は園子を眠らせて推理を披露している。

ご存知蘭姉ちゃん。
ホームパーティーに招待され、コナンと一緒に来ていた。
その時に園子から、新一がどこで何をしてるかわからない奴を待っても無駄と言われ、さらに早くいい男を見つけて青春を謳歌しなきゃと言われていた*3

ご存知蘭の親友。山岸版に初登場。
父親の史郎に頼んでホームパーティーにいい男を用意させたとの事だが、そこで南原と遭遇した時に明らかに嫌な顔をしていた。

ご存知警部殿。園子と同じく山岸版に初登場。
遺書が出てきた為、武池が自殺だと最初は考えていたがコナンからの指摘で荷物を調べると、クリーニングの受け取り票が事件当日の日付だった為、他殺と考える。


【以下、事件の真相。さらなるネタバレ注意】
















奴が、奴が悪いんですよ!!

奴が借金の返済をもう少し待ってくれてたら、俺だって人殺しをしなくて済んだのに!!


  • 南原
(当然だが)今回の犯人。
毒を仕掛けていたのは、コーヒーではなく武池のスプーンであり、コナンがそれに気づいたのは遺留品を調べている時だった。
超潔癖症の武池はセカンドバッグにマイスプーンを入れており、転倒した時にわざとワインを武池にぶちまけると、シャワーを浴びるように仕向けた。
風呂の中にはセカンドバッグを持って入らない為、武池がシャワーを浴びている間に脱衣所に入り、スプーンに毒を仕込み、それを使った武池はコーヒーを飲んだ後に亡くなった。

偽の遺書は武池が南原の指示で書いたもので、武池に「仕事の電話だ。メモ帳を持ち合わせていないからちょっとメモしてくれ」とでも言って、「例の件、万事休す。計画実行する」という文章を書かせた。
それに気づいたのは、調べている途中で園子の携帯に知人からコンサートチケットをとってくれという電話がかかった事で、そのバンドの名前が長かった為*4、それをメモしていた事だった。
そして、遺書は脱衣所に入った時に武池のズボンのポケットに入れた。

証拠として、南原のハンカチを広げると「実行する」という文字が擦れており、遺書もその部分が擦れていた。
コナンも遺書を見た後に武池の手袋にはインクのついた形跡がなかった事で南原が犯人だと確信。
遺書に指紋が残るのはマズい為、ポケットに入れるまでハンカチにくるんでしまったものの、武池が持っていたペンのインクは乾きが遅く、慌てて遺書をしまった事が決定的な証拠となってしまった。

動機は借金の返済を迫られた事。
殺害した理由も返済を待ってくれたら自分は人殺しをしなかったというものだった。
それを聞いたコナンは、目暮に抵抗していた南原にコップを投げ、それを後頭部に喰らった南原は気絶。
どう考えても共感されない身勝手過ぎる動機の為、コナンも最低な奴だと思うのであった。

出版社の息子なのに借金している事は、かなり金使いが荒かったのは間違いないだろう。

  • 武池
借金の返済を迫ったという理由だけで殺された被害者。
全く悪い事をしていないのに上記の理由で殺害されたのは本当に気の毒過ぎる。
コーヒーを受け取る際、蘭から「食器はちゃんと洗ってますから」と言われ、「ありがとう」とお礼を言うなどかなり潔癖症ではあるが根はいい人のようであったようである。(そのため前述で南原が「人をバイ菌だと思っている」と言っていたのは南原の人間性を考えると一方的な主観か彼を貶める嘘であった可能性が高い。)

尚、普通なら毒殺のような変死事件が起きれば被害者の遺体は死因となった毒物を特定する為に監察医務院や大学病院等に搬送されるが、何故か彼の遺体は事件解決まで布を被せられたままであった。
メタ的な理由で言えば、恐らくコナンに手にインクを擦った跡がついていないか確認させる為と思われる。


【エピローグ】

事件解決から数日後、社会人にはロクな男がいないと言っていた園子。
だが、今度は同年代の男子を集めてパーティーをすると蘭に言うと、今度こそイケてる男子をゲットすると宣言していた。同年代だけなら事件の発生率はものすごく低そうだ。
それを聞いたコナンは、全然こりてねぇなと言うのであった。


追記・修正は、パーティーに出席してからお願いします。

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最終更新:2023年01月21日 12:35

*1 本作では✕✕出版と名前は設定されていない。

*2 「他人をバイ菌だと思ってる」とまで言っている

*3 それを聞いた当の本人(コナン)は小声で「殺す」と言っていた。

*4 名前は「シャララン・Qリ・チルド・デスネン」というバンド名であり、それを聞いた園子は変なバンドだと言っていた。なお、このバンド名は「シャ乱Q」と「Mr.Children」が元ネタだと思われる。