五の槍 サーガイン

登録日:2012/06/01(金) 03:00:13
更新日:2024/01/09 Tue 17:40:21
所要時間:約 9 分で読めます







フン!偉大な発明は、常に人の真似から始まるのだ!!


サーガインとは、スーパー戦隊シリーズ第26作『忍風戦隊ハリケンジャー』の登場人物の一人。
声およびスーツアクターは岡本美登。

概要

宇宙忍群ジャカンジャの幹部、暗黒七本槍の一角を務める忍者。
黒い甲冑の武者のような出で立ちだが、これはロボットで、頭部にいるアリ型宇宙人が本体。
時々甲冑が開いてその姿が出て来る。
この甲冑はただの生体接続で操縦されるロボット、所謂有人機でしかないため、離れて別のロボットに乗り移ろうとも本体に何の影響はない。
因みに本体のサイズは、巨大ロボットをパイロットごと等身大にした場合のパイロットの大きさである。


人物

性格は真面目で仲間思い。
四の槍 ウェンディーヌとは仲は良かった。それは彼の死後、彼の遺作であるカラクリ巨人メガタガメセクシー(正式名・メガタガメマークIV)を駆って、
フラビジェンヌロボに搭乗した一の槍 フラビージョと焼肉に釣られジャイアントムササビスタルに搭乗したサタラクラと共に敵を取ろうとした事からも窺える。
ただし一度、彼女に恐喝されてクグツ忍者を造らされた事がある。

星を腐らせるための悪巧みをノリノリで実行したりハリケンジャー側のシノビマシンの技術を盗んで悪用する*1など目的のためには手段を選ばない卑劣で冷酷な悪党には違いないが、
その一方で妙に言動に裏表がなく仲間意識が強いという側面もあり、良くも悪くも実直な性格もあって大体の味方からは頼りにされてもいた。
生真面目な性格の通り、傀儡やカラクリ巨人を開発する度に日記を書いていたらしい。サーガインの死後に開発日誌が発見されフラビージョからは「意外とマメだったんだ」と言われていた。

一方、割と俗っぽい一面もあり、六の槍 サタラクラのびっくり箱に書かれたおべんちゃらにまんまと乗せられて彼の悪ふざけに引っかかる一幕もあった。
因みに気分が高揚すると小指から親指まで五指をカチャカチャと何度も握り締めるクセがある。


二の槍 チュウズーボとは犬猿の仲だったが、チュウズーボが自ら出向く時、彼に己の切り札『闇魔神魂召喚ノ術』を託した所から信頼されていた様子。
轟雷旋風神に倒された際、ウェンディーヌと共にセンティピード外からその健闘をねぎらった面がそれを物語っている。
三の槍 マンマルバが暴走の挙句、天雷旋風神に倒された際は届かぬ手を伸ばしその最期を悲しんだ。
七の槍 サンダールには、彼の本性を見抜いていた為、不信感を抱いていた。

色々な星からスカウトしたロボット生命体や、己が造った自立ロボットを従えている。


戦闘能力

普段使うロボットの姿から分かるように無骨ながら誇り高い武人。それも暗黒七本槍に恥じない高い戦闘力を持つ。
メイン武器は両肩内部に搭載した一対の刀「巌流剣」
二刀流巌流なのに二刀流なんだ…の技量は極めて高く、重さ100tで相手を叩き潰すクエイクガジェットの重力弾を逆風の一閃で真っ向から叩き割って無効化するなど、鬼神の如き強さでハリケンジャーを圧倒した。
また、両手の指には機関銃が内蔵されていて、射撃戦でも死角は無い。

一方、高い技術力を持つ科学者でもあり、
  • 滑空忍者ムササビスタルのような自らが乗り込む有人機
  • メタル忍者テッコツメーバや腐食忍者フショクルーガのようなデタラメな機能を持つ自立ロボット
  • 旋風神や轟雷神を真似た巨大ロボット(しかも複数)
等を生み出している。戦闘員と技術者という異なる二つの分野を完全両立させた類い希な幹部である。

◆カラクリ巨人シリーズ


俺の芸術作品の威力を見ろ!

サーガイン謹製の巨大人型兵器群。
基本有人機だが、登場する度に高い戦闘力でハリケンジャーを苦しめる。
なお前述の通り、サーガインの本体は甲冑ボディを操縦するアリ型宇宙人なので、ロボットでロボットを操縦しているような状態になる。
何気なくやってるけど、サーガインの操縦技術がなかなかとんでもない…。

メガタガメ系

  • メガタガメ
全長:56m(16800ムカデンチ)
重量:2000t(6000000ムカデグラ)
分類:カラクリ巨人/メガタガメシリーズ
属性:ボディはサーガイン特製タガメジュウム
好物:なし
宇宙忍者ファイル:上から読んでもメガタガメ!下から読んでもメガタガメ!

サーガインが最初に開発したカラクリ巨人第一号にして記念すべきメガタガメシリーズ1号機。
装甲はサーガイン特製のタガメジュウムで覆われている。
その名の通りタガメを模している外見。カラーリングは緑。
ゴウライジャーの依頼で造り上げたカラクリ巨人で、クグツ忍者とは異なり意思がない為にサーガイン自身が搭乗して操縦する。
センサーを装備した両腕の先端でバーナーのように巨大な鉱脈の岩石を加工し、純粋な鉱石を抽出する事が可能。
戦闘面でも頭部の角からの強力な電撃波で相手に強烈なダメージを与え、更にセンサーで大ダメージを受けた箇所のサーチ後に集中攻撃する機能を搭載している。
戦闘力は轟雷神と同等。


  • メガタガメ・マークⅡ
全長:52m(15600ムカデンチ)
重量:1050t(3150000ムカデグラ)
分類:カラクリ巨人
属性:改良型メガタガメ
好物:なし
宇宙忍者ファイル:時間無制限ハリアーモード、特許出願中!

メガタガメシリーズ2号機。マークⅠよりも軽量化が感じられる。
旋風神同様ハリアーモードになれるがこちらは時間無制限な上にハリアーモードと通常モードを自由に切り替え可能。カラーリングは赤身を帯びたものに変わった。
旋風神ハリアー以上のスピードを誇り、猛スピードで相手に斬り込む「メガタガメ・マークⅡハリアー暗黒二刀流」という得意技を使う。
なおこの機能は完全なパクリ。
サーガイン自身も後に盗作であることを認めているが、盗作にも拘らず完全な上位互換品を作れる辺りサーガインの技術力が窺える。



  • メガタガメ・マークⅢ
全長:55m(16500ムカデンチ)
重量:1900t(5700000ムカデグラ)
属性:サーガイン
好物:なし
得意技:盗撮
宇宙忍者ファイル:防御9、攻撃1くらいのバランスで作られています

メガタガメシリーズ3号機。カラーリングは青。
怒りの矢のメダルを分析した結果、ハリケンジャー達のシノビメダルと同様のシステムに対応する事を知ったサーガインが建造したカラクリ巨人。
見た目は初代とほとんど変わらないが、今までの10倍にパワーアップされたボディの装甲により鉄壁の防御力を誇る。
ハリケンジャー達の究極奥義を三連続で喰らっても平然と耐える程防御力が高く、天雷旋風神でようやく倒した強敵。
しかし実際は内部に搭載された解析装置によりハリケンジャー達のカラクリシステムを解析するための捨て駒に過ぎなかった。
結果的に破壊されたものの、このロボの活躍によりサーガインは、自身の最高傑作ガインガインの完成と怒りの矢の解放に成功したため、十分に役目を果たしたと言える。



  • メガタガメセクシー
全長:53m(15900ムカデンチ)
重量:1060t(3180000ムカデグラ)
属性:四の槍ウェンディーヌの為に造られたスペシャルカラクリ巨人
宇宙忍者ファイル:セクシーですが、タガメです

メガタガメシリーズ4号機。カラーリングは紫色。
本来は「メガタガメ・マークIV」と名を付けていたが、その名前が気に入らなかったウェンディーヌによって勝手に改名された
サーガインが遺したカラクリ巨人の1体で、口から強力な投げキッスビームを発射して攻撃する「宇宙忍法・暗黒投げキッス!」という得意技を使う。
最初からハリアーモードで固定されており、スピーディな戦闘スタイルで旋風神と轟雷神を翻弄、同じく身軽な旋風神ハリアーと天空神でさえ圧倒するが、天空武装で合体からハブられたハリケンドルフィンの乱入で形勢逆転。
腹部を噛み付かれた上にコックピットのガラスを叩き割られて墨汁で顔に落書きされ、それを落とそうとした隙を突かれて天雷旋風神の絶対究極奥義・アルティマレインボーを受け敗北するのだった。

あ~んまた負けちゃったわ~!ごめんねサーガイ~~~ン!!


その他

  • ガインガイン
全長:57m(17100ムカデンチ)
重量:2100t(6300000ムカデグラ)
分類:カラクリ巨人
属性:サーガイン特性スペシャル忍玉ロボット
得意技:宇宙忍法・怒黒凶撃波
宇宙忍者ファイル:さらば、偉大なる発明王サーガイン…!

マークⅢが集めたハリケンジャーのデータからカラクリシステムを解析・強奪し、独自のカラクリシステムを搭載することで完成させたサーガインの最高傑作。
外見はメガタガメシリーズからうって変わって鎧武者とサーガインの甲冑を模したスタイリッシュなデザイン。
胸部にはカラクリボール出現システムが搭載され、剣技もサーガインの秘儀をそのままインプットされている。
武装は両手を砲弾の様に射出するロケットパンチ「弾丸パンチ」

この独自のカラクリシステムを採用したことでサーガインは怒りの矢のメダルを解放し、怒りの矢を発現させる金星を挙げた。
怒りの矢を剣代わりにした「暗黒究極剣技・巌流斬り」で天雷旋風神を苦戦させ、リボルバーマンモスの奇襲で体制を崩すもマンモスを返り討ちにし、
更に「絶対究極奥義・アルティマストーム」を「宇宙忍法・怒黒(どくろ)凶激波」で打ち破って天雷旋風神を合体解除に追い込んでいる。


  • フラビジェンヌ・ロボ
全長:50m(15000ムカデンチ)
重量:1000t(3000000ムカデグラ)
属性:クグツ版フラビジェンヌのカラクリ巨人

サーガイン死亡後、メガタガメセクシーと共にウェンディーヌに発見されたカラクリ巨人。
フラビージョを模したクグツ版フラビジェンヌのプログラムを根本から大改造し、フラビージョでも簡単に操縦し、なおかつ高度な技も簡単に繰り出せるように造り上げたスーパーカラクリ巨人である。
もちろん電池は半永久的、充電不要。
目から発射される電撃ビーム「宇宙忍法エレガントビーム」は、クグツ版の50倍の破壊力を誇るが、量産型天空神と天空武装した轟雷神の必殺奥義・天翔雷撃砲を受け敗北。

あたしってば0点~!!

メガタガメセクシーと同様に、緊急脱出装置が装備されていたのかこの台詞と共に飛び去って行くのだった。


  • ジャイアントムササビスタル
全長:54.5m(16350ムカデンチ)
重量:1980t(5940000ムカデグラ)
属性:サーガイン用カラクリ巨人

メガタガメセクシー、フラビジェンヌロボと共に発見されたカラクリ巨人。
かつてサーガイン自身が乗り込んだムササビスタルを攻撃に特化して再改造、巨大サイズに造り直した。
レーザー光線の威力は10倍、装甲強度は30倍に強化されており、飛行速度もまたマッハ1にまでチューンナップされている。
もし、サーガインが生存していればメガタガメセクシーとフラビジェンヌロボと共に出撃する予定だった。
長いリーチを活かして繰り出す必殺のパンチはかなりの破壊力を秘めており、第三のカメラアイから放つ「クリスタルレーザー」は半径10キロ範囲の建物を一瞬に焼き尽くしてしまう。
サーガインの弔い合戦に燃えるウェンディーヌに対し、こっそりついて来たサタラクラも当初は嫌がっていたが、焼き肉に釣られてジャイアントムササビスタルを操縦、空から飛びかかる「カルビダイブ」と必殺パンチ「宇宙忍法・骨付きカルビパンチ」で両名をサポートする。
ちなみに戦いに勝てばウェンディーヌが焼き肉をおごることになっていたという…宇宙に焼き肉の文化があるのかとつっこんじゃいけない
結局、量産型天空神と合体した旋風神が放った必殺奥義・ダイナマイトトルネードと天翔雷撃砲を受けフラビジェンヌロボと共に爆発、フラビージョと共に戦線離脱するのだった。

ダ~ッ!!焼き肉が~っ!!

念には念を入れていたのか、メガタガメセクシーやフラビジェンヌロボともども緊急脱出装置が装備されていたようだ。



クグツ忍者軍団


クグツ、開眼!!

サーガインが製作したロボット、或いはスカウトした各宇宙のロボット生命体で構成されている。
ロボット軍団という割には、直接的な破壊活動よりも人間の精神を弄ぶような能力持ちが多い。
ただし優れた頭脳が一周回って頭がいいのか悪いのか分からない回りくどい作戦を遂行することもしばしば。
まだ「アレ」を手に入れてないのに手に入れた後の凱旋目的で地下鉄を掘ったり、
術にかかった人間が見たあらゆる物に惚れさせて社会を混乱させて滅ぼす作戦などがその代表例と言える。
一応齎された被害自体は甚大なものではあったが……。
機械ゆえか自前で再生能力を持つ者が豊富だったり、ハリケンジャー達の能力をメタった者もいる。
因みにクグツとは漢字で「傀儡」と書き、操り人形という意味である。それを考えると、任務の為に生み出されてひたすらその為に活動し続ける者達にこうした総称が与えられるのは、何とも皮肉である。
巨大化アイテムはコピージャイアント。



末路

終盤、メガタガメシリーズを使ってカラクリボール生成のデータを得て開発したカラクリ巨人ガインガインで入手した怒りの矢のメダルから怒りの矢の実体化に成功させ、ハリケンジャー達を追い込むも、反撃され敗れてしまう。

聞こえるか、ハリケンジャー!
俺はまだ、生きてるぞ!俺と戦えハリケンジャー!今こそ、今こそ決着をーッ!

諦めが悪いな、サーガイン。……いつかの手合わせの続きだ


それでもハリケンジャー達と戦おうと叫ぶが、現れたサンダールに本体を真っ二つにされて死亡した。性に合わなかったのはお互い様だったらしく、この際彼を罵っていた。


き、貴様!俺を倒したらカラクリシステムが…!!

心配無用、データは全てバックアップしてある。『怒りの矢』もこのサンダールが取り戻してやる

何ィ…!?


貴様の存在理由はもう何処にもない


邪魔なんだよ…ご立派な戦士面も気に喰わん。
……早い所、逝けィ!


無念……!!



その後、遺体はウェンディーヌ達により弔われた。
あまりにも小さな亡骸にはフラビージョとサタラクラも涙したという……。


余談

暗黒七本槍の中では、彼とフラビージョのみ巨大化していない。

本体のモチーフは蟻だが、彼は甘い物が匂いを含めて大嫌いである。

退場後の巻之四十四以降は、OPでの顔アップがマゲラッパに差し替えられている。おまけに集合時の立ち位置はサンダールに取られてしまった。

オリジナルビデオ『忍風戦隊ハリケンジャーVSガオレンジャー』では、ニセガオイエローに変装していた。
正体を明かす際に例の手の動きをした後、鷲尾の顔が割れて中から本体とコックピットが出てくるという、ショッキングなシーンとなっていた。

フン!偉大な追記・修正は、常に人の真似から始まるのだ!!




『宇宙忍者ファイル:暗黒七本槍五の槍 サーガイン、ご存知メカ忍者軍団指揮官。クグツ作ってます!』


画像出典:忍風戦隊ハリケンジャー
© 2002 東映・東映エージェンシー・テレビ朝日

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最終更新:2024年01月09日 17:40
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*1 腹立たしいことにどれもこれも異常に高性能で、オリジナルの完全上位互換としか言えないマシンも少なくない。

*2 実際に終盤で明かされた「アレ」の発生方法では、「地球の海」が重要な要素となっていた。