最終戦艦withラブリーガールズ

登録日:2018/05/25 (金) 22:30:00
更新日:2024/03/18 Mon 20:41:25
所要時間:約 25分 で読めます




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最終戦艦withラブリーガールズは中華人民共和国の成都金角網絡科技有限公司が開発した、美少女に擬人化された世界各国の艦船が登場する海戦&恋愛シミュレーションゲームである。日本版は、韓国に本社を置くGamepubが2017年8月22日にリリースした。

艦これ以来一ジャンルを築いている艦船擬人化ゲームの1つだが、2018年8月現在このジャンルのゲームでは最も広い範囲でリリースされている。

●目次

◆各国版◆

以下の7バージョンが存在するが、それぞれタイトルが全く違うのが特徴。いずれもiOS/Android対応で、対象年齢は12歳以上。

・韓国版
「少女艦隊」と言うタイトルで、日本版と同じGamepubが運営。2017年1月18日リリース。
アイドルグループのLOVELYZを起用した大々的なプロモーションが展開され、100万ダウンロードを突破する大ヒットとなった。その反面「戦艦少女の韓国版を期待してたのに違うのが来た!」と言う反発も少なからず見られた他、セールス上の理由で架空艦船を混ぜていることへの批判もある。

韓国では艦船擬人化ジャンルのゲームとしては最初にリリースされたゲームである。

他のバージョンと異なり、音声はローカルで収録した韓国語のもの使用している。また、メイン画面の構成が他のバージョンと大幅に異なっている。

・中国大陸版
「艦姫」と言うタイトルで、2017年7月25日にリリース。上海緑岸網絡科技有限公司が運営。中国でリリースされている他の艦船擬人化ゲームと同様に、日本の艦船は変名が用いられていたが2018年4月に政府の規制が緩和されたらしく、同月に追加の大鳳からは実名で登場するようになった。

リリース前には同じ「艦姫」と言うタイトルのSF映画がネット配信されており、共通で怪しい日本語の主題歌「微灰色の展望」を使用するなどのコラボレーションを実施している。

中国国内ではこのジャンルの先駆である戦艦少女などには及ばないが、ジャンル内の中堅クラスの地位は占めており微博アカウントも活発に更新されている。

音声はβテスト段階では中国語だったが、リリース時には他の中国製ゲームと同じように日本の声優を起用した日本語音声が採用された。ただし、日本版とはキャストが全く異なっている。

・日本版
2017年8月22日に韓国版と同じGamepubがリリース。初期のログイントラブルのせいで埋没してしまった感が強いが、ある程度地味に支持を集めている状態。日本版のTwitterではリリース前後に「艦C」や「艦N」「艦B」に倣った「艦L」と言う略称を使用していたが、余り広まっていないうえに中文圏では「艦姫」の「姫」(ji)から「艦J」が使われている。しかし、英語版のリリース後は「艦L」の略称も再び使われ出すようになった。

前述のように、中文版や東南アジア版の日本語音声とはキャストが異なる。また、メイン画面の構成は同じGamepub運営の韓国版ではなく、中国大陸版をベースにしている。

2017年12月にはKOFシリーズとのコラボレーションを実施し、不知火舞麻宮アテナが擬人化艦船として登場した。扶桑と舜臣(後述)以外の艦船追加は日本版が一番早く、他のバージョンでは日本版での登場から3か月〜半年ぐらい後に登場することが多い。

・台湾/香港/マカオ版
「請命令! 提督SAMA」のタイトルで、科衆智能科技(Lunplay)が2017年9月19日にリリース。「日本チックなゲーム」を前面に押し出してプロモーションしており、タイトルロゴにも「私は君の艦です」と日本語の副題が付けられている。

現在では韓国と並んでプレイヤー数が多くYouTubeへのプレイ動画投稿も活発に行われている。音声は中国大陸版と同じ日本語を使用。文章は繁体字中文だが、一部の訳語が異なる(擬人化艦船が簡体字版では「艦姫」、繁体字版では「人形戦艦」など。日本版では単に「少女」と呼ばれる)。

リリースから3ヶ月後の11月には、艦船擬人化ジャンルのルーツとして名高い漫画『BattleShipGirl 鋼鉄少女』の原作者として知られる皇宇(ZECO)氏がキャラクターデザインを行った扶桑が登場した。扶桑は今のところ他のバージョンに登場しておらず、繁体字版プレイヤーの特権扱いである。

・シンガポール/マレーシア版
「少女航線」のタイトルで2018年2月28日にリリース。YAHgame Entertainmentが運営。

文章は簡体字中文だが、日本の艦船名は規制されていない。音声は中文版と同キャストの日本語。

・タイ版
「AZURE FANTASY」のタイトルで2018年4月26日にリリース。運営はシンガポール/マレーシア版と同じYAHgame。

文章はタイ語で、音声は中文版と同キャストの日本語。タイに進出した艦船擬人化ジャンルのゲームは、2017年8月に戦艦少女Rが撤退して以来2タイトル目である。

・英語版
「Lane Girls」のタイトルで2018年6月14日にリリース。運営はYAHgameでインドネシア、フィリピンなど東南アジア向け。

音声は中文版と同キャストの日本語。このバージョンのみシルバーサイズの名前が同型艦のグラニオン(Grunion)に変更されているが、恐らくシルバーサイズ(銀漢魚)と同じガトー級潜水艦のグラニオン(滑銀漢)を取り違えてグラニオンのエピソードである「北氷洋での失踪」をシルバーサイズが語る矛盾を訂正したものとみられる。

◆ストーリー◆

深海から出現した未知の生命体「アビス」の侵攻を受けた人類は地球上の総人口の過半数を失い、滅亡の危機に瀕する。世界各国から集結した科学者たちが「アビス」に対抗すべく研究を進めた結果、艦船への変形能力に適合した遺伝子の存在が解明され、その「適合者」である少女たちによる世界の命運を賭けた戦いが始まるのであった。

このストーリーだけではわかりにくい(と言うより他の艦船擬人化ジャンルのゲームと似たり寄ったりに読める)が、ゲームのメインシナリオでは過去の大戦で海底に沈んだ艦船の「戦魂」が砕け散り、その「戦魂」がアビスに寄生されたため同型艦のクローンが大量に作られていると言う説明がなされている。

世界観は史実に沿ったものではなく「近未来」と言う設定で、近い作品を探すと蒼き鋼のアルペジオだろうか。

◆ゲームモード◆

レベルが上がって行くごとに次々と新しいモードが開放されて行くのが大きな特徴となっている。

【出撃】

メインシナリオで、1章当たり5節で構成される。初級は1節4戦で、1~3節の敵艦隊を倒すとボス戦となる。プレイヤー艦隊5隻を1隻も撃沈されずにクリアして★3の評価を得ると、その節は掃討券(いわゆるスキップチケット)が使用可能となり戦わずにアイテムと経験値が得られるようになる。

中級はボス戦パートのみで構成され、初級よりも強い敵と戦うことになるが特殊な強化パーツや艦船のかけらが手に入る。上級は今のところモード自体が開放されていない。

【挑戦】

メインシナリオ以外の各種戦闘。

アリーナ
他のプレイヤーの艦隊と対戦する演習。完全にオートモードのため、プレイヤーの手で操作することは出来ない。

SPダンジョン
日替わりで経験値やコイン、強化パーツが得られる敵艦船との対戦モード。日本版では夜間しか開放されない。

冒険
15戦勝ち抜き形式のバトル。体力やスキルゲージが次戦に持ち越される。このモードで得られる「冒険コイン」は冒険ショップでアイテムと交換可能。

バトル
アリーナと似ているが、他のプレイヤーの艦隊と2戦先勝方式で行う演習。

ワールドBOSS
巨大なボス敵(いわゆるレイドボス)を他のプレイヤーと協力して撃破するモード。

深海探検
深海ダンジョンに挑戦する勝ち抜き戦モード。SR以上の艦船しか参加できない。

全サーバー大戦
定期的に開催される、サーバーの垣根を越えて競合プレイヤーと対戦するモード。

【艦隊】

所有している艦船の一覧と強化を行うモード。未入手の艦船も表示されるが、日本版以外ではステータスも閲覧可能になっている場合がある。

未入手の艦船の場合、かけら(中国製のゲームでよく採用されている既定の個数を集めるとキャラクターが完成する方式のパーツ)の個数をこのモードで確認することが可能。

【基地】

他のプレイヤーとの交流や対戦の拠点となる施設。基地にある「研究所」で各種の研究を行うことにより、艦隊の能力をトータルで上げられる。基地内にある設備のレベルアップは鋼鉄・石油・レア鉱石の3種類の資源で行うが、内部での生産だけでは充足できない。そのため、ランダムで配置が変わるワールドマップで資源の採掘拠点を占領して必要量の資源を確保しなければならない。他のゲームで言う「遠征」や「委託」に相当する。

【MENU】

メイン画面右下。

・恋愛
読んで字の如く擬人化艦船との恋愛パート。お触りやプレゼント、デートで好感度を上げて行き、結婚を目指す(他のゲームと同じく重婚も可能)。

・SPA
擬人化艦船を温水プールに入れて強化するモード。と書くと意味がわからないが、中文版では「特訓」となっているのでどうやらトレーニングで水泳をしていると言うことらしい。

・ギルド
他のプレイヤーと合同で艦船のかけらを交換したりクエストに挑んだりするモード。加入は任意で、1人ギルドを立ち上げることも可能。

・コスチューム
擬人化艦船の着せ替え衣装を購入するショップ。他のゲームと異なり着せ替えにバフ(能力底上げ)効果が付与されているが、重課金前提である。水着は全キャラクターに用意されているが、中国大陸版では他のゲームと同じように規制で布面積が増加している。

洛陽の園児服は「台湾の児童節(4月4日、日本で言うこどもの日)を記念したもの」と言う説明だが、アズールレーンの睦月型に影響を受けているように見える。

◆戦闘◆

艦隊は5隻1組で編成される。艦種は空母、戦艦、巡洋艦、駆逐艦、潜水艦の5種類で、巡洋艦の軽重などの細分化はない。この5種類の艦種は「空母>戦艦>巡洋艦>駆逐艦>潜水艦>空母…」と言う「5すくみ」の関係になっている。

特徴的なのは登場艦船が擬人化状態でなく3Dモデルで描かれた実艦船の姿をしていることで、スキルを発動した時に擬人化状態へ変化すると言う演出が採り入れられている。他のゲームでは余り認識することが無い実艦船同士のスケール比がわかると言う意味では興味深いだろう。

【スキル】

艦船ごとに付加されている能力。

【陣形】

戦闘開始時の陣形。12星座の前半6種の名前が付いたものがあり、それぞれの陣形で強化される能力が異なる。戦闘中に1回だけ前後の隊列を入れ替え可能で、オートモードでもプレイヤー同士の対戦以外では手動で入れ替えられる。

◆ルーム◆

他のゲームで言うところの寮舎。家具を置いたりちびキャラを配置したり出来るのもほぼ同じ。本作の特徴としては、時間が経過すると部屋にゴミが溜まって行くので定期的に掃除する必要がある(ただしゴミを1つ取り除くと15分間は次の掃除が出来ない)ことと、配置する家具にも艦隊の能力を底上げする効果があると言う2点が挙げられる。

日本版では1部屋のみだが、他のバージョンでは課金によって5階まで建て増しが可能になっており、ちびキャラのグラフィックもリファインされている。

◆ガチャ◆

このゲームの根幹と言っても過言ではないモード。コインや課金アイテムのダイヤは普通にプレイしていれば比較的多く手に入るが、LE艦船(限時神艦)を狙って手に入れようと思ったら課金が避けられない。

GOLD(コイン)は1日5回、ダイヤおよびコア、フレンドの3種類は1日1回無料で回せる。これとは別に週2回入れ替えがあるピックアップガチャがあり、ここではガチャの挑戦回数によってポイントが蓄積される。ガチャで対象のLEが当たらなかった場合でもこのポイントで上位に入ると入手確定となるが、重課金仕様のため批判も少なくない。

◆登場艦船◆

2018年8月時点で約70種類が登場しているが、配信地域によって多少の入れ替わりがある(図鑑番号は共通)。

3Dモデルの実装に手間がかかるためか、他の同ジャンルのゲームと比較した場合網羅性よりも知名度の高い艦船を選抜して登場させる傾向があるのが特徴。潜水艦では戦艦少女に登場していない艦があったり、キング・ジョージ5世が戦艦少女よりも先に登場していたりと、一部に通好みのチョイスが見られる。しかし、セールス上の理由で登場させた韓国の潜水艦が全くの架空だったり(本作の直後にリリースされた『鋼鉄少女』のアプリでも、同じように韓国所属の架空艦船を登場させることへ批判があった)、リリース時に中国人民解放軍が建造中で名前も決まっていない空母が登場するあたりは「フィクションだから」と許容できない人もいるかも知れないが、後に『アビス・ホライズン』でもリリース時点でイギリス海軍が建造中の空母が登場した。

韓国版以外では日本語音声を使用しているが、日本版と中文・東南アジア版の日本語音声ではキャストが異なっている。

日本
  • 空母:赤城、瑞鶴、大鳳
  • 戦艦:長門、扶桑(繁体字版のみ)、武蔵、大和
  • 巡洋艦:高雄、最上
  • 駆逐艦:吹雪、夕立、雪風
  • 潜水艦:伊401、ろ500(日本版以外では「U-511」名義)

アメリカ合衆国
  • 空母:エセックス、エンタープライズ、レキシントン、サラトガ
  • 戦艦:ミズーリ、ワシントン
  • 巡洋艦:オーガスタ、ヘレナ
  • 駆逐艦:ウィリアム・D・ポーター、ファラガット、フレッチャー
  • 潜水艦:アーチャーフィッシュ、アルバコア、シルバーサイズ(英語版ではグラニオン)

イギリス
※駆逐艦の「トライバル」は艦級名であり、その名を冠したネームシップは無い。誕生日(進水日)は1番艦のアフリディに合わせてある。

  • 空母:アーク・ロイヤル、イラストリアス、フューリアス
  • 戦艦:キング・ジョージ5世、フッド
  • 巡洋艦:エイジャックス、シェフィールド、ロンドン
  • 駆逐艦:シェークスピア、トライバル

ドイツ
  • 空母:グラーフ・ツェッペリン
  • 戦艦:ティルピッツ、ビスマルク
  • 巡洋艦:ケルン、プリンツ・オイゲン
  • 駆逐艦:Z-1、Z-43
  • 潜水艦:U-81、U-552、U-995

フランス
  • 戦艦:ダンケルク、リシュリュー
  • 巡洋艦:ジャンヌ・ダルク
  • 駆逐艦:ル・ファンタスク
  • 潜水艦:シュルクーフ

イタリア
  • 空母:アクィラ
  • 戦艦:ヴィットリオ・ヴェネト
  • 巡洋艦:ザラ
  • 駆逐艦:ランチエーレ

ソビエト連邦
  • 巡洋艦:クラースヌイ・カフカース
  • 駆逐艦:グレミャーシチイ
  • 潜水艦:C-13、M-172

その他
001Aは中国で建造中の新型空母。アンナ(九尾狐)は韓国でリリース時に実施されたオリジナル艦船デザインコンテストの入賞作品で、ローズ(春香)と共に完全な架空艦船である。「李舜臣」は韓国軍の現役艦船で使われている名前のためクレームが付いたらしく、韓国版のみ「ミリネ」と言う名前になっているが日本版には登場していない。

洛陽と漢陽は戦後にアメリカ海軍から中華民国海軍へ移籍したベンソン級駆逐艦で、1番艦の洛陽はアズールレーンに登場するベンソンと同一艦である。漢陽は元同型5番艦のヒラリー・P・ジョーンズ。

  • 空母:リンリン(001A)
  • 駆逐艦:アンナ(九尾狐、架空艦船)、李舜臣(日本版には未登場)、漢陽、洛陽
  • 潜水艦:ローズ(春香、架空艦船)

KOF
日本版のみコラボレーションで登場。コラボ期間終了後も回収されずそのまま使える。
  • 巡洋艦:不知火舞
  • 駆逐艦:麻宮アテナ

◆その他◆

日本では本作の1ヶ月後にリリースされたアズールレーンと対照的にガチャ前提の重課金設計なのが伸び悩んでいる理由とされるが、無課金でも時間をかければ全モード開放は可能なので「気に入ったら課金する」と言う心構えでプレイすると良いだろう。特に他の艦船擬人化ジャンルのゲームには無いスキップチケットがあるので周回不要のゲームシステムは、他のゲームで長時間の委託や遠征を行っている片手間に出来るメリットがある。

キャラクターデザインは扶桑を担当した皇宇(ZECO)氏以外に公表されていないが、キービジュアルを担当したMadYY氏がpixivにイラストを投稿している。

中国大陸版のタイトルでゲーム内の擬人化キャラクターの呼称にも使われている「艦姫」はゲームの運営元である上海緑岸が中国国内での商標権を保有しているが、権利行使はしていないため後発の『アビス・ホライズン』でも擬人化キャラクターを「艦姫」(日本版では「ふなひめ」と訓読みされる)と称している。


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