白猿ハヌマーン

登録日:2018/08/17 Fri 17:24:23
更新日:2024/04/21 Sun 11:06:43
所要時間:約 6 分で読めます





仏様を大切にしろ!大切にしない奴は死ぬべきなんだ!!


白猿ハヌマーンとは『ウルトラ6兄弟対怪獣軍団』及び『ハヌマーンと5人の仮面ライダー』に登場した「タイ生まれのウルトラマン」と言える妖怪存在である。

日本語吹き替え版:二又一成


概要

仏様を敬う信心深い少年・コチャンが、ウルトラの母に新たな命を与えられ生まれ変わった姿。
日本ではマイナーだが、れっきとしたインド神話に登場する風神・ハヌマーン(該当項目参照)が元ネタで、西遊記に登場する孫悟空の由来として知られる。
ウルトラマン太陽の力を得て活動するわけだから、さながら北風と太陽とでもいうべきか。怪獣に対する対応の違いも含めて
風の女神サワハの噴き出した息吹により生まれた、風の化身である。年齢は1万歳以上らしい。

外見は巨大な白猿であり、M78星雲人とは遠くかけ離れた容姿が特徴。
コチャンが踊り、手を合わせる事でハヌマーンへ変身を遂げる。巨大化シーンにはわざわざご丁寧に変身バンクも付いている。
身長は自由自在に伸縮可能で普段は人間サイズであるが、正確な身長・体重は不明。
太陽神スーリヤとの交渉の際にはコロナ級のサイズ(推定数千km)に巨大化している。ように見える。
書籍『ウルトラ兄弟大百科』掲載の設定によると、宇宙警備隊の特別隊員とのこと*1

ダンシング・シヴァのような卍状の奇妙なポーズで空を飛ぶが、ウルトラマンと同じポーズで飛行する事も可能。
これは、タイの伝承におけるハヌマーンの飛行ポーズを忠実に再現したもので、チャイヨー側から特撮スタッフに強い要望があったという。
また、常に舞踊の様なステップを踏んでいるのも特徴。
お国柄かノリが軽く、怪獣軍団討伐後はウルトラ兄弟の頬にチューして回っている。

ハヌマーンのデザインはタイの現地スタッフによるもので、それを基に日本国内で着ぐるみが製作されている。
『ウルトラ6兄弟対怪獣軍団』で使用された着ぐるみはその後スチールを撮影するために日本に送られており、『ハヌマーンと5人の仮面ライダー』に使われたのは別物と推測される。
特撮美術に関わっている山田順啓氏が自身のTwitterで証言したところによると、
ハヌマーンの着ぐるみは2000年代前半頃まで九州・熊本県のウルトラマンランドの倉庫にあったらしいが、不用品として細かく刻んで廃棄処分された模様。


技・能力

●三叉槍
ハヌマーンが持っている柄が短い三叉状の
に変化させる事も可能だが、その状態の切れ味は最悪であり、ゴモラにお見舞いした際は殴打にしか使えていなかった。
キングダークに似た怪人との決戦では、喉元に突き刺し絶命させた。

●ハリケーンガン
三叉槍から発する旋風。4匹の怪獣を巻き上げる程の風力を誇る。
ドロボン戦では命中させる事で体中の肉を吹き飛ばし骸骨のみの姿にして絶命させた。

●ハヌマーンスラッシュ
武器を変化させた光刃を飛ばす切断技
2種類が存在し、三叉槍を変化させた八つ裂き光輪「ウィンドスラッシュ」はアストロモンスダストパンの首と腕を刎ね飛ばし、剣を変化させた三日月型カッターはゴモラを縦半分に両断した。

●尻尾
普段は収納している尻尾を長くのばし相手を捕まえる。回想シーンでサンユラニトリチャワーの花を捕まえるのに使った。

●蘇生光線(名称不明)
三叉槍から放った赤いエフェクトの渦巻き状の光線で、キングダークの罠にかかり全滅した5人の仮面ライダーを蘇生した。

●シャドーボクシング
人間に向かって膝をついた状態で、嘲りと軽蔑をこめて放つ技。流石ムエタイの国。
追い詰められて自棄を起こし、ハヌマーンに向かって戦うポーズをとり始めた仏像泥棒に対し、応えるかのようにふざけ半分で出した。
飽きると何のモーションも無く止めてしまう。

おぉ、ボクシングか。お前がその気なら相手になってやる!

握撃
仏像泥棒の最後の1人にとどめを刺した技。
相手の胸から下を右手で軽く握り、絶妙な力加減で死なない程度に握りつけて思い切り悲鳴を上げさせる。その後左手で頭を軽く押さえつけつつ、良い音を立て捻じるように握りつぶす。
頭を押さえつけた際に頚骨などを折って絶命させてしまわないようにすることと、握りつぶした際に流れる血を右こぶしの下から上手く垂らすことの2つが重要なポイント。
仏像の窃盗が許され難い大罪である事から、当地タイでは当然の仕置きであったが、日本人の宗教観・感性的には合わなかったためか、日本版では一部カットされている。

他にもウルトラ戦士と同様にジャイアントスイング等の投げ技を多用する。
また、太陽神スーリヤを直接説得することで急接近していた太陽を地球から遠ざけさせる事に成功。その結果、異常気象を解消してしまった。


主な活躍

●『ウルトラ6兄弟対怪獣軍団』

異常気象続きのタイに住むコチャンは親友のアナンと共に元気な日々を過ごしていた。
ある日、コチャンは3人の仏像泥棒が仏像を盗む現場を目撃。盗まれた仏像を取り戻すべく必死で仏像泥棒を追いかけるが、泥棒に拳銃で頭を撃ち抜かれ殺害されてしまう。
だが、コチャンの勇敢な姿に心を打たれたウルトラの母により新たな命を与えられ"白猿ハヌマーン"へと生まれ変わった。
蘇ったコチャン/ハヌマーンは手始めに仏像泥棒を懲らしめるべく復讐を開始。
二又氏の絶妙なイケボもあって仏像泥棒を踏み潰し、倒木で圧殺し、握り潰すという鬼畜ヒーローぶりを発揮した。

太陽神スーリヤとの直談判で異常気象を解消したものの、今度はロケット打ち上げ計画のアクシデントで目覚めた怪獣軍団と戦闘。
最初は圧倒するものの、メンツがメンツだったので胴上げされるなど徐々に劣勢を強いられる。
だが、ウルトラ兄弟が駆け付けたことで形勢が逆転。力を合わせ怪獣軍団をリンチ撃破した。

余談だが、なぜか昼間に出現したウルトラマンは日没頃までカラータイマーも鳴らずに変身しっ放しである。
パラレル設定なんだから細かい事を気にしちゃいけないが。

本作では風神ラマヤーナが父で母はサワハという事になっているが、原典では風神ヴァーユと猿族の母親との間に生まれている。劇中のナレーションから鑑みるに父親はハヌマーンの主人であるラーマとヴァーユを統合し、彼を主人公とする叙事詩の名前を付けたという感じであろう。つまるところ、作中で語られるラックサナとはラーマの弟君である英雄ラクシュマナの事である。

なお、Wikipediaなどで「怪獣軍団との戦いの後ハヌマーンはコチャンから分離したが、日本版ではこの描写は省略されている」という記述が散見されるが、
実際に確認できるタイ公開版の映像でもそのようなシーケンスは存在せず、噂の出どころは不明。

●『ハヌマーンと5人の仮面ライダー

物語のあらすじは該当項目参照。
本編中盤に登場し、敵の罠にかかって全滅した仮面ライダー達を生き返らせる
クライマックスに巨大化した状態で駆け付け、キングダークモドキをフルボッコしたり、蘇った仏像泥棒の一人を地獄に送り返したりと相変わらずフリーダムであった。

●『ウルトラマン超闘士激伝

ハヌマーン本人は登場してないがしてたら後々漫画の復刊に際して色々ややこしくなっていたであろう
OVA版でハヌマーンの恰好をしたコチャン少年(CV:くまいもとこ)が脇役として出番が用意されている。


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最終更新:2024年04月21日 11:06

*1 当該書籍の電子書籍版ではこの情報が掲載されたハヌマーンの紹介ページは未収録となっている。