夏海まなつ/キュアサマー

登録日:2021/03/07 Sun 17:07:54
更新日:2024/04/21 Sun 23:00:49
所要時間:約 5 分で読めるよ!





何が大事かは自分で決める!


夏海なつとは、『トロピカル~ジュ!プリキュア』の登場人物である。

CV:ファイルーズあい
誕生日:8月1日

概要

本作の主人公。
薄い茶髪を黄色いリボンで結んだサイドテールが特徴的な明るい女の子。
元々は離島「南乃島」に住んでいたが、中学進学を境に母親が出稼ぎに出ていた都会の「あおぞら市」に単身引っ越し、あおぞら中学校1年5組に在籍する。
引っ越し初日に人魚のローラと出会い、更にはあとまわしの魔女たちの人間界侵略に遭うが、その中でプリキュアの資質を開花させ、キュアサマーの力で退ける。
以降、ローラによって半ば強引にプリキュアとしての戦いに巻き込まれていくことになるのだった。

人物像

一人称はで、雰囲気に違わぬ明朗快活な性格。
好奇心旺盛で常に動き回っている活発さの持ち主で、表情も非常に豊か。
....というか、近年の同シリーズの登場人物と比較しても明らかに顔芸の頻度が高い。
第1話だけでも、興奮して目がしいたけになったり鼻息を荒げたり、驚いたり悲しいことがあれば目を見開くだけにあきたらず、顔をくしゃくしゃにして涙と鼻水を滝のように流したりと、様々な表情を拝める。

良くも悪くも非常に賑やかな一方で、父親との約束である「今一番大事だと思うことをやれ」という決まり事を深く胸に刻んでおり、それが人を助けることに向けば、たとえ相手が異形の怪物であろうと生身で物怖じすることなく全力全開で突っ込んでいくような芯の強さも持つ。
また、人懐っこくってコミュニケーション能力も高く、初対面がたとえ人間でなかろうと積極的に距離を詰めてくる。但し、名前呼びは本人の了承を得てからにしている等この手の主人公には珍しく礼節と距離感を常に弁えている。
自己紹介する際は相手の名前も同時に聞いてくるが、それには幼い頃のある出来事が影響しているようで…?

田舎暮らし故に都会への憧れは大きいが、犯罪の特集番組を真に受けて怯える等まだまだ世間知らず。
また、コスメが好きという女子らしい趣味を持ちながらもおしゃれすぎる店には一人で入れない等、都会に馴染みきれていない部分も多い。
中学進学にあたっては部活を何より楽しみにしていたが、やりたいことが多すぎて決められずにいた。最終的には同じプリキュアの面々やローラも交えた「トロピカる部」を新たに設立した。

自然豊かな島育ちだからなのか、身体能力が生身の時点で既に常人離れしており、第1話での乗船のシーンでは、重い荷物を背負ったまま逆上がりの要領で空中で一回転を決め、そのまま上の階に登ってしまうというサーカス団や雑技団ばりの技を見せ、Twitterなどでちょっとした話題になった。
その一方勉強はあまり得意ではないらしく、授業中に居眠りしている他、部活設立にあたっての会議で黒板に「せつりつ会ぎ」と書いてしまう等の場面が散見される。
…そして、第10話にて遂に成績が出たのだが、案の定中間テストで9点を取ってしまい、部活動の可否が掛かった期末テストでも10点代を連発してしまうという近年稀に見るレベルのおバカぶりを見せつけてしまった。
流石のまなつでも「テスト勉強はトロピカらない…」とこぼしていた。
その後、他の面々の協力も得たことで、追試ではどうにか基準点をクリアした。
第39話ではさんごに宿題を見せてもらっていることが発覚した。

母親から貰った口紅が宝物で、彼女にとってメイクとは「勇気をくれる魔法」と同じことであるらしい。
「トロピカってる~!」という口癖を持つが、この意味は本人曰く「常夏の太陽みたいにキラキラまぶしい幸せな気持ちが、胸の奥からこうブワーっと湧き上がってくるような感じ」との事。

「可愛い」の許容範囲が他の人よりも広めで、第3話で水族館に行った際にはダイオウグソクムシやカエルアンコウといった俗に言う「イロモノ」にも目を輝かせており、周囲をやや引かせていたが、本人はお構いなしだった。
また、行動パターンもどこか子供っぽくて野生児よりであり、保育士体験の際にはツヤツヤの泥団子を作ったことに得意気になり、逆に幼児に「お部屋に泥が入っちゃう」と注意されていた。

その他にもトロピカる部で作った「くるるん弁当」を食べる際にくるるんに見つめられ、他の3人が食べづらそうにしている中で目玉の部分(豆)から食べ始めてツッコミを受けたり、お昼の校内放送時に黒いアイツが出現した際は放送そっちのけで追い回した末に素手でアイツを取り押さえ、そのまま外に逃がしに行くなどのある種大雑把な一面も見せている。
黒いアイツに一切ビビることなく対処できる上に躊躇なく触れるのは、やはり自然育ちだからなのか…

島ではちょっとした有名人らしく、船出の際には見送りが沢山いた。
但し本人曰く同年代の友人は居なかったらしい。
実際、島の子どもたちはまなつより少し幼い子たちが多い。

教室の席順は、黒板から向かって一番右上の角。
当初はその隣が開いていたが、後に人間の姿を得て留学生として入ってきたローラが座ることになる。

弱点と欠点

このように非常にマイペースな明るい人物ながら実はお化けが苦手という意外な弱点がある。*1

その為、学校の裏にある廃屋にある人形が喋り出した(実際は偶々迷い込んだエルダが姿を隠したまま声を出していただけ)際には何時にも増して凄い顔芸を出していた。

しかし、たとえ相手がお化けであろうと趣味趣向が合えば仲良くなれる社交性や元来の心優しさはそのままであり、トロピカルメロンパンを気に入ったエルダと意気投合し、更に彼女の「元の持ち主の帰りを待ち続けている」という嘘を真に受けて廃屋をゼンゼンヤラネーダから守ろうと戦う姿勢は、エルダに少なからぬ心境の変化をもたらした。

また、所謂「思い込んだら一直線」なタイプで、周りの意見も聞かずに一人でつい突っ走ってしまいがちという欠点もあり、第35話で最初のタイプのヤラネーダが自然発生した際ローラが不在だったために、「ローラが来るのを待った方がいい」という仲間達の意見も聞かずにハロウィンパーティーの会場を壊されるのを阻止するため独断で自分が代わりにマーメイドアクアポットを使ってやる気パワーを回収したところ、そのやる気パワーがアクアポット内に溜まったまま持ち主に戻らないという大失敗をしてしまう。

それに加えて、またも仲間の意見を聞かずにアクアポットを振ってやる気パワーを持ち主達に振りかけて元に戻そうと試みるも、今度はやる気がバラバラに戻ってしまった上にすぐにまたやる気を失ってしまう結果になってしまった。

二度の失敗によって一時は自信を失って激しく落ち込み、超ゼッタイヤラネーダが出現した際も失敗を恐れて尻込みしてしまうが、ローラの喝と仲間たちの励ましによって立ち直った。

家族構成

  • 父親:夏海大洋(たいよう)
CV:原田晃
南乃島で海の家やダイビングショップを営んでいる。
まなつに約束事を教えた人物でもあり、本人曰く「やりたいことがある」とのことで家族の中では一人南乃島に残った。
子供の頃の夢は「消防車→パトカー」。

  • 母親:夏海(あおい)
CV:魏涼子
あおぞら市の水族館で飼育員の仕事をしている。33歳。
中学生の母親とは思えない程若々しく、まなつと並ぶと親子というよりも姉妹にさえ見える。

ちなみに、魏氏の亡き夫は生前医師でもある某変態ドーパントキュアメロディの父親役を演じており、これで夫婦でプリキュアの親役となった。
前職は分割された日本の一角の首相だったらしい

キュアサマー


プリキュア、トロピカルチェンジ!

レッツメイク、キャッチ!

ク!

ズ!

ー!

プ!

ス!

ときめく常夏!キュアサマー!


夏海まなつが、トロピカルパクトで変身した姿。
初代プリキュアことキュアブラックキュアホワイト以来実に17年ぶりの桃キュアではない主役キュアである。
村瀬亜季プロデューサーは白×トロピカルカラーであると明言しているので、キュアサマーは「白キュア+虹キュア」となる。
ただ、彼女の変身ハートクルリングはピンク主体であり、おもちゃ展開ではピンク色を振り分けられる事も多い。

髪の毛は黄色で、変身前の数倍近いサイドテールであり、髪留めの部分にはハイビスカスの花飾りがある。
また、髪をよく見るとピンクや青色で所々が彩られているのが分かる。

服装は白を基調としたセパレート型のセーラー服風で、ピンクを基調にし縁にレースが付いたセーラーカラーがあり、へそが出ている。
スカートは太腿が眩しいプリーツ型のミニスカートで、こちらも白を基調に縁がピンクと水色で彩られ、その下には薄い緑のフリルが見える。
両腕には指ぬきの白い長手袋があり、手首にはピンクのリボンが巻かれている他、手の甲にあたる部分がハート型にくりぬかれている。
足には白いパンプスを履いており、踵はピンクと水色で塗られている他、足首には白いリボンが結ばれている。

まなつ自身の性格も相俟って、戦闘ではあたり一帯を縦横無尽に駆け回るアクロバティックな動きを駆使し、変身や必殺技バンクの際にも活発に動き回る。
また、ヤラネーダのパンチを受け止め、そこから投げ飛ばしてしまうパワフルさも持つ。

変身アイテム・武器

  • トロピカルパクト
ローラが、人魚の女王様から託された伝説のアイテム。
その名の通り二つ折り式の手鏡のような形をしており、名前はまなつが自分の感性と合わせて即興で思いついたもの。
ハートクルリングを鍵穴に挿すことで展開し、蓋の後ろにあるブラシを使って顔の各部をメイクをするかのようになぞり、最後に各々のハートクルリングの形を描いてコスチュームを作り、それを纏うことで変身が完了する。

  • ハートクルリング
「煌めく太陽のような心を持つ人間と人魚の心が通じ合った」時に現れるとされる指輪型のアイテムで、トロピカルパクトを開ける鍵になる他、ローラのピンチやその位置を知らせるセンサーにもなる。
持ち主によって色や形が違い、サマーはピンクのハート型になっている。

  • ハートルージュロッド
まなつが持つリップが変化したロッド状の武器。
先端からリップを出すこともでき、必殺技の発動に使われる。

  • ハートカルテットリング
第10話より登場。これをハートルージュロッドにセットすることで他のメンバーと共にミックストロピカルスタイルへとパワーアップし、合体必殺技「プリキュア・ミックストロピカル」を発動できる。


必殺技

  • プリキュアおてんとサマーストライク
ハートルージュロッドにキスをして作り出したハートをフーセンガムの要領で膨らませて巨大化させ、太陽の形に変形させた後、それをロッドで相手に投げつける。
初期メンバーの個人技では最も使用頻度が高く、第10話にてゼンゼンヤラネーダに通用しなくなってからは使われなくなったと思いきや、第18話でゼンゼンヤラネーダを怯ませている他、以降も何度か牽制技として使用され、第35話では久々に初期タイプのヤラネーダを倒している。

  • キュア・ミックストロピカル

飛び出せ元気なハート!

やさしいハート!

かしこいハート!

燃え立つハート!


ミックストロピカルスタイルに進化した初期メンバー全員の合体技だが、便宜上ここに記す。
まず上記の台詞を唱えながらピンク、紫、黄色、赤のハートを生成。そして「ハートドキドキドッキング!」の掛け声で一纏めにし、そのハートを膨らませた卵から各メンバーの必殺技が合体した巨大フェニックスが誕生し、それを敵に激突させる。
通常の必殺技では浄化できないゼンゼンヤラネーダを浄化することができる。
第22話にて、ゼッタイヤラネーダに通用しなくなってからは劇場版を除いて使われなくなった…と思いきや、第43話のゼンゼンヤラネーダ*2戦で久々に使用。

余談

本編に先駆けて、前作『ヒーリングっど・プリキュア最終回Bパートにキュアサマーが参戦。
ヒーリングガーデンを舞台にすこやかまんじゅうを媒介に出現したメガビョーゲンと戦う。
しかし、人質にされた小さいヒーリングアニマルを救った後、メガビョーゲンの反撃を受け気絶するという先行登場には珍しいパターンであった。
また、終始変身後のみの登場であり、まなつとしての登場シーンはない。

主役キュアとして今までにない斬新なカラーリングとなったキュアサマーだったが、村瀬亜季プロデューサーはインタビューで、
「配色のイメージを今までとは変えたかった」
「サマー(まなつ)のメインカラーはピンク一色のカラーリングにはしたくなかったので、最初から白と決めていた」
「女の子はピンクでないといけない、という風な風潮があったので、脱・ピンクをしたかった」と語っている。
実際、「キラキラ☆プリキュアアラモード」のキュアホイップ以降、主役キュアの配色がどうしても似通ってしまい*3、映画などで共演して並んだ際に子供から見分けがつかない、という声もしばしば聞かれた為、太陽のイメージかつ、並んでも目立つカラーリングという事で白が採用された模様。
なお、1週違いで始まった1時間後の世界でも主人公今までのパーソナルカラーでは無いことで話題になっており、しかも同じ白色と虹色を思わせるカラーラインが割り当てられている。奇しくも、その主人公もまなつと同じく常に全力全開で突っ走るキャラである。

プリキュアに目覚める前にトロピカルパクトを開ける際、力尽くでこじ開けようとする姿に某ウルフでゴリラな男を連想する視聴者が多数いたらしく、ツイッター等で話題になった。

演じるファイルーズあい氏は2019年の『ダンベル何キロ持てる?』の紗倉ひびき役で初テレビアニメ出演・初主演を演じてから3年目でプリキュア声優しかも主演を勝ち取った。で、誰もが思い浮かぶのがこのアニメ及びファイルーズ自身も筋トレ好きだということ。そんなものだから発表直後即座に「キュアマッスル」という異名が付けられることになり、さらに第1話の時点で常人離れした身体能力や前述のパクトをこじ開けようとしたことから印象が一層加速することになった。
そのファイルーズ氏といえば、2020年の時点で『キラッとプリ☆チャン』第3期のアリス・ペペロンチーノ役、『ミュークルドリーミー』の安西ときわ役と既に他局の日曜朝の女児向けアニメに出演済みであるため、このことでも話題となった。特に『ミュークル』では第2期もときわは続投するため、2021年春以降もトロプリと並行して出演することになる。
ちなみに前作主人公の花寺のどか/キュアグレース役の悠木碧氏は同じ事務所の先輩に当たり、主人公プリキュア声優としても先輩に当たる彼女から「楽しむことが一番大事だよ」とアドバイスを受けたという。

2021年10月26日に『映画 トロピカル~ジュ!プリキュア』の宣伝PRのため、担当声優のファイルーズあいと共に『相席食堂』に登場した。
最初の頃はMCの千鳥を戸惑わせたものの、ファイルーズあいと共に色々な爆笑VTRを提供し、千鳥の2人から「神回」認定を受けることに成功した。
「プリキュア、ラーメン食ってるよ」「貴重な映像やで、プリキュアがラーメン食ってるの」


追記修正ビクトリー!


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最終更新:2024年04月21日 23:00

*1 プリキュアシリーズでは主にしっかり者や年長者ポジの人物に割り当てられる要素であり、主人公がその担当なのはかなり珍しい。

*2 魔女の屋敷に忍び込んだコーラル、パパイア、フラミンゴと対峙したヌメリーが使役していた。これは、持っていた「ヤラネーダの元」がたまたまゼンゼンヤラネーダのものしかなかったためである。

*3 キュアホイップからキュアグレースまで、全員ピンク髪にほぼピンクオンリーのカラーリングの衣装である。