鉄道員(ぽっぽや)

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*鉄道員(ぽっぽや) ◆OQfaQnysJI 島の南端の砂浜。そこに、黒い制服に身を包んだ一人の男が立っていた。 彼の名はクリリン。純粋な地球人としては並ぶ者のない武を誇る拳法家……なのは、別の世界の彼の話。 この殺し合いにつれてこられた彼は、相棒のチョッパーと二人で働く一介の鉄道員である。 「弱ったなあ……」 砂浜に腰を下ろし、クリリンは弱々しい声で呟く。温厚な性格の彼は、殺し合いなどやる気にはとてもなれなかった。 だからといってここから逃げ出そうとすれば、あの銀髪の男のように首輪を爆破されてしまうだろう。 「困ったなあ……。本当に困った……。どうすればいいんだよ……」 どうすればいいのかわからず、ただ青ざめた顔で独り言を呟き続けるクリリン。 放っておけば、永遠にそうしていそうである。だが、もちろん実際にそうなることはなかった。 「……なんだ?」 とある異変に気づき、クリリンは顔を上げた。それは一言で言えば、地鳴りだった。 しかもだんだんと音は大きくなっていく。 「何か……近づいてくる……!」 顔に冷や汗を浮かべながら、クリリンは地鳴りの聞こえてくる方向へ目を向ける。 そして彼は、信じられないものを目撃することになった。 「な……なんだありゃ!?」 彼が見たもの。それは列車並みのスピードで爆走する、無表情の紳士だった。 はっきり言って、その姿はかなり怖い。逃げようとも考えたクリリンだったが、あまりに壮絶な光景に足が固まってしまう。 そうこうしている間に、紳士はクリリンの眼前まで来て止まった。 「おお、これはこれは……。その服装、もしかして私と同じ職種の方ですかな?  おっと、失礼。まずは名乗るのが先ですな。私はデンライナーという列車のオーナーをやっている者です。  名簿にはオーナーと記されておりますので、そうお呼びください。  さて、そちらの名前も聞かせていただいてよろしいですか?」 「え……。あ、はい。俺はクリリンです。列車の車掌をやってます」 オーナーに一方的に話され呆然としていたクリリンだったが、名前を聞かれようやく我に返った。 「やはり同業の方でしたか。どうでしょう、私に協力してはいただけませんでしょうか。  私は殺し合いなどという野蛮なことを行うつもりはありません。  どうにかしてこの島から脱出し、この悪趣味なイベントを開催したMr.Javaとかいう男に一泡吹かせてやりたいのですが……」 「お、俺だってできるならそうしたい。けど、オーナーさんも見たでしょう?  首輪が爆発して、銀髪の男が死ぬのを……。俺たちにも首輪がはめられてる。  あの男に逆らおうなんてしたら、俺たちも首輪の爆発で殺されちゃいますよ」 「ほう。ではクリリンさんは、他の人たちを殺してこのイベントの優勝者になると?」 「そ、そんな! 俺に人を殺すなんてできませんよ!」 オーナーの言葉に、クリリンは慌てて首を横に振る。 「ならばこの島から逃げる。それ以外にないでしょう」 「だから、それは首輪が……」 「なに、付けられたものは外せばいいのです。そうでしょう?」 「え……? そうか、そうですよね! なんでそんな簡単なことに気づかなかったんだろう!  首輪を付けることができるんだから、外すことだってできるはずじゃないか!」 クリリンの顔に、ようやく本来の明るさが戻った。先程からずっと絶望にうちひしがれていた彼が、ようやく希望を見つけたのだ。 「それで、具体的にどうやって外すんですか? それだけ自信満々に言うって事は、もう何かつかんでるんでしょう?」 「いえ」 「はい?」 「どうやって首輪を外すかについては、まだ何も手がかりはありません。まあ、その内何かわかるでしょう」 「な……」 「なんじゃそりゃあぁぁぁぁぁ!!」 クリリンの雄叫びは、辺り一帯に響き渡るのであった。 【H-5・砂浜/一日目・深夜】 【クリリン@CROSS EPOCH】 【状態】健康 【装備】なし 【道具】支給品一式、不明支給品1~3 【思考】基本:殺し合いはしたくない     1:とりあえずオーナーに同行する ※まだ名簿を見ていません 【オーナー@仮面ライダー電王】 【状態】健康 【装備】なし 【道具】支給品一式、不明支給品1~3 【思考】基本:殺し合いから脱出する     1:首輪の外し方を見つける |08:[[あ、狂人グルグル]]|時系列順|10:[[]]| |08:[[あ、狂人グルグル]]|投下順|10:[[]]| |GAME START|クリリン|[[]]| |GAME START|オーナー|[[]]| ----
*鉄道員(ぽっぽや) ◆OQfaQnysJI 島の南端の砂浜。そこに、黒い制服に身を包んだ一人の男が立っていた。 彼の名はクリリン。純粋な地球人としては並ぶ者のない武を誇る拳法家……なのは、別の世界の彼の話。 この殺し合いにつれてこられた彼は、相棒のチョッパーと二人で働く一介の鉄道員である。 「弱ったなあ……」 砂浜に腰を下ろし、クリリンは弱々しい声で呟く。温厚な性格の彼は、殺し合いなどやる気にはとてもなれなかった。 だからといってここから逃げ出そうとすれば、あの銀髪の男のように首輪を爆破されてしまうだろう。 「困ったなあ……。本当に困った……。どうすればいいんだよ……」 どうすればいいのかわからず、ただ青ざめた顔で独り言を呟き続けるクリリン。 放っておけば、永遠にそうしていそうである。だが、もちろん実際にそうなることはなかった。 「……なんだ?」 とある異変に気づき、クリリンは顔を上げた。それは一言で言えば、地鳴りだった。 しかもだんだんと音は大きくなっていく。 「何か……近づいてくる……!」 顔に冷や汗を浮かべながら、クリリンは地鳴りの聞こえてくる方向へ目を向ける。 そして彼は、信じられないものを目撃することになった。 「な……なんだありゃ!?」 彼が見たもの。それは列車並みのスピードで爆走する、無表情の紳士だった。 はっきり言って、その姿はかなり怖い。逃げようとも考えたクリリンだったが、あまりに壮絶な光景に足が固まってしまう。 そうこうしている間に、紳士はクリリンの眼前まで来て止まった。 「おお、これはこれは……。その服装、もしかして私と同じ職種の方ですかな?  おっと、失礼。まずは名乗るのが先ですな。私はデンライナーという列車のオーナーをやっている者です。  名簿にはオーナーと記されておりますので、そうお呼びください。  さて、そちらの名前も聞かせていただいてよろしいですか?」 「え……。あ、はい。俺はクリリンです。列車の車掌をやってます」 オーナーに一方的に話され呆然としていたクリリンだったが、名前を聞かれようやく我に返った。 「やはり同業の方でしたか。どうでしょう、私に協力してはいただけませんでしょうか。  私は殺し合いなどという野蛮なことを行うつもりはありません。  どうにかしてこの島から脱出し、この悪趣味なイベントを開催したMr.Javaとかいう男に一泡吹かせてやりたいのですが……」 「お、俺だってできるならそうしたい。けど、オーナーさんも見たでしょう?  首輪が爆発して、銀髪の男が死ぬのを……。俺たちにも首輪がはめられてる。  あの男に逆らおうなんてしたら、俺たちも首輪の爆発で殺されちゃいますよ」 「ほう。ではクリリンさんは、他の人たちを殺してこのイベントの優勝者になると?」 「そ、そんな! 俺に人を殺すなんてできませんよ!」 オーナーの言葉に、クリリンは慌てて首を横に振る。 「ならばこの島から逃げる。それ以外にないでしょう」 「だから、それは首輪が……」 「なに、付けられたものは外せばいいのです。そうでしょう?」 「え……? そうか、そうですよね! なんでそんな簡単なことに気づかなかったんだろう!  首輪を付けることができるんだから、外すことだってできるはずじゃないか!」 クリリンの顔に、ようやく本来の明るさが戻った。先程からずっと絶望にうちひしがれていた彼が、ようやく希望を見つけたのだ。 「それで、具体的にどうやって外すんですか? それだけ自信満々に言うって事は、もう何かつかんでるんでしょう?」 「いえ」 「はい?」 「どうやって首輪を外すかについては、まだ何も手がかりはありません。まあ、その内何かわかるでしょう」 「な……」 「なんじゃそりゃあぁぁぁぁぁ!!」 クリリンの雄叫びは、辺り一帯に響き渡るのであった。 【H-5・砂浜/一日目・深夜】 【クリリン@CROSS EPOCH】 【状態】健康 【装備】なし 【道具】支給品一式、不明支給品1~3 【思考】基本:殺し合いはしたくない     1:とりあえずオーナーに同行する ※まだ名簿を見ていません 【オーナー@仮面ライダー電王】 【状態】健康 【装備】なし 【道具】支給品一式、不明支給品1~3 【思考】基本:殺し合いから脱出する     1:首輪の外し方を見つける |08:[[あ、狂人グルグル]]|時系列順|10:[[skill]]| |08:[[あ、狂人グルグル]]|投下順|10:[[skill]]| |GAME START|クリリン|[[]]| |GAME START|オーナー|[[]]| ----

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