「【まどか☆マギカ】佐倉杏子はかき氷可愛い91」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら
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*33 名前:†[sage] 投稿日:2012/03/01(木) 00:22:05.81 ID:JgalCLnT0
3月1日、今年も六分の一が終わってしまった
今日は神秘主義団体黄金の夜明け団が発足した日で満州国の建国が宣言された日
音楽家フレデリック・ショパンや小説家芥川龍之介、哲学者の和辻哲郎の誕生日でもある
黄金の夜明け団(GD団)はマグレガー・メイザースら三人の魔術師によって発足したが後に分裂する
因みにGD団の教義はカバラ思想を中心にタロットや占星術、グリモワール、エジプト神話などを習合したものとされるとか
ショパンといえば数々のピアノの名曲を生み出した音楽家として有名だ
バイエルやブルグミュラーと同じくピアノを習った殆んどの人はショパンの曲に触れた事だろう
彼の作曲した中でも特に有名な曲の一つとして「別れの曲」(練習曲Op.10-3)が挙げられるが、
「別れの曲」というのは邦題で付けられたものであり、ショパン自身が「この曲を別れの曲と名付けよう」と言ったわけではない
また、「別れの曲」は『黒鍵』や『革命』などと同様にエチュードだ。
練習曲で、あそこまで素晴らしい曲を作れるという事は、やはりショパンは天才だったのだろう
無数の素晴らしい曲を生み出してきたショパン。わたしも彼を見習って杏子ちゃんと一緒に素晴らしい愛の音楽を創りだそう
そして、お互いにお互いを調律し合って、最高の、一世一代の、甘美で優美で情熱的で優雅な曲を奏でよう
恐ろしい夢を見た。ホールで奏でられる魔女の饗宴(Symposium magarum)。発狂した赤と青が混ざる。
無数の奏者の奏でる荘厳で悲痛なヴァイオリンの音。主賓は甲冑を纏った恐ろしい人魚
其処にわたしと杏子ちゃんはいた。わたしは杏子ちゃんの結界に護られている。杏子ちゃんは槍を構える
甲冑の戦士は剣を振り上げ、無数の車輪が杏子ちゃんを襲う。杏子ちゃんはそれを槍の柄で弾き返す
しかし、怒涛の如くに廻る車輪は杏子ちゃんを傷つけ、わたしを護っていた結界を粉砕した
それでも杏子ちゃんは人魚に何かを呼びかけていた。わたしも何かを呼びかけていた。
何を、誰に呼びかけていたのかは覚えていない。それでも、それはわたしにとって大切なものであるという事だけは分かった
甲冑の人魚はわたしの身体を巨大な手で捕らえ、締め上げる。骨が軋む。内臓が潰されそうになる。しかし、悲鳴をあげる事すら出来ない。
意識が朦朧とする中、杏子ちゃんの哀しみの混じった怒号がわたしの鼓膜を劈くように飛んだ。次の瞬間、わたしを束縛するものはなかった。
わたしを束縛していたものは夥しいほどの血を流し、そのまま床に叩き付けられる。わたしの身体も同じように叩きつけられるのだろう。
この高さから落ちたらただでは済まないだろう。骨折するか、血反吐を吐くか、そんなことはどうでもよかった。
わたしはわたしを襲った人魚と杏子ちゃんのことが気がかりだった。でも、わたしの意識はそこで途絶えた。
あれが所謂絶望というものなのだろうか。その時わたしはもう二度と杏子ちゃんとおしゃべりしたりする事が出来ないように感じた
「そんなことがねぇ・・・」
わたしは杏子ちゃんに、わたしの見た夢を話した。わたしの身体は震えていた。
怖かったの。自分の身体に死が迫った事もあるけど、杏子ちゃんとの別れを身体で感じ取ってしまった事が怖かった
「あんたの話から考えると、夢の中のあたしは死んじまったって考えるのが妥当だね。どんな結末かは知らないけどさ」
さらっと言ってしまう杏子ちゃん。わたしはそれに反論しようとしても言葉が出ない。そんなわたしが情けなかった
「でも、あんたの見たのはあくまで夢だろ?現にあたしはここにいる」
そう言って杏子ちゃんはわたしの身体を抱きしめた。それはとっても温かくて安心できるものだった
「それでも、あんたが恐ろしくて悲しくて仕方ないって言うんならさ、祈ってやってくれ」
杏子ちゃん・・・?
「あんたの夢の中で死んだあたし、そしてその苦悩に喘いだ甲冑の人魚ってやつの幸福をさ
祈りってのは絶対に届く。神様はただ残酷なだけじゃないからさ」
そう言ってわたしの頭を撫でる
「だからさ、そいつらの分まで、あたし達は笑えばいいんだよ。あんたの夢の中で笑えなかった分、
あたしはあんたと一緒に笑って幸せに生きていこうと思う」
いつの間にかに、わたしは杏子ちゃんに抱きついていた。
幸せになれなかった夢の中のわたしと杏子ちゃんには鎮魂歌を
今、こうして幸せに愛し合っているわたしと杏子ちゃんには賛美歌を
わたしは杏子ちゃんと一緒に奏でたの
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*114 名前:†[sage] 投稿日:2012/03/02(金) 00:17:48.81 ID:EBlPFdon0 [1/2]
3月2日、今日は大安。縁起がいいね杏子ちゃん。
今日は 明暦の大火が発生した日で携帯ゲーム機ニンテンドーDS Liteが日本国内で発売した日
第37代内閣総理大臣米内光政や旧ソ連大統領ミハイル・ゴルバチョフの誕生日でもある
明暦の大火は1657年、江戸幕府第4代征夷大将軍徳川家綱の治世に発生した大火災だ
その被害は甚大で、当時の江戸の大半を焼き尽くしたとされ、振袖火事・丸山火事とも呼ばれる事がある
その被害の大きさは東京大空襲や関東大震災などの戦禍・震災を除けば、日本史上最大のものと言われる
この大火災は不思議な事に火元が1箇所ではなく、本郷・小石川・麹町の3箇所から連続的に発生したものらしい
また、火元については諸説あり本妙寺失火説・幕府放火説・本妙寺火元引受説が特に有名だ
ゴルバチョフは日本ではペレストロイカ(ロシア語で「再構築(改革)」の意)の提唱者として知られているだろう
ペレストロイカ、そういえば杏子ちゃんがこの前にイカが食べたいと言っていたのを思い出した
イカ飯、イカの一夜干し、イカの刺身・・・杏子ちゃんはどの料理が好きなのかな
今度、杏子ちゃんと一緒に新鮮な海のイカを獲りに行きたいな。でも、わたしは魚などの生物を触るのは苦手だった・・・
だけど、杏子ちゃんと一緒ならそれくらい克服出来るかもしれない。杏子ちゃんの笑顔の為なら何でも出来る。
そう思うとわたし、もう何も怖くない。わたしと杏子ちゃんの愛があれば恐れるものなんて何もないよ!
部屋を掃除していたら花火セットが見つかった。去年の夏の福引で当たったものだろう
それはかなり豪華なもので普通の花火から閃光花火、ロケット花火にねずみ花火と色々揃っている
杏子ちゃんはその花火セットに興味津々のご様子。そんなわけで今日は花火をして遊ぶ事にしたの
そして、現在は20:00、夜の8時、場所はわたしの家の庭。もう夕飯は終えたから思いっきり遊べるね
「冬にやる花火ってのも面白いかもな」と杏子ちゃんは蝋燭に火を灯しながら言った
わたしはそんな杏子ちゃんに燭台を渡した
「ん?馬の形をした燭台なんて珍しいじゃんか。いったいどうしたんだい?」
この前、お買い物に行った時に見つけて買ったんだ。可愛いでしょ?
「あんたらしいチョイスだな。じゃあ、こいつにはちょっと蝋燭を持っていてもらうとするか」
杏子ちゃんはお馬さんに蝋燭を預ける。じゃあ、そろそろ冬の花火大会を始めようか
「てぃろ・ふぃな~れぇ~♪」
杏子ちゃんは可愛らしい声を出しながら誰もいない方向にロケット花火を発射させる
因みにティロ・フィナーレというのは杏子ちゃんの魔法少女の師匠の必殺技の名前らしい
杏子ちゃんの放ったティロ・フィナーレは水の溜まったバケツの中にぽちゃんと墜落した
「あたしのティロ・フィナーレが・・・」と杏子ちゃんはしゅんとした顔をする
そんなに気を落とさなくてもいいよ。まだ、ロケット花火は残ってるんだし
「そうだな。まだティロ祭りは始まったばかりだしな!」
なんか今日の杏子ちゃんはテンションが高い・・・。だが、それがいい。
冬の花火祭りの〆は閃光花火。儚くも命を燃やして踊る光はとっても綺麗だ
「ティロ花火もいいけど閃光花火も綺麗でいいな・・・」
ティロ花火じゃなくてロケット花火だよ杏子ちゃん・・・。でも、確かに閃光花火って綺麗だよね
決して強い火ってわけじゃないけど、とっても綺麗。その儚さもまた風情があっていいよね
そんな事を言っている間にわたしの閃光花火は最後の光を放ち終えた。なんだかちょっと寂しいな
でも、これが万物流転、諸行無常、盛者必衰の理なんだよね
「あたしのはまだ生きてるな」
杏子ちゃんの閃光花火はまだ光を失っていなかった。
「あっ・・・」
でも、すぐに杏子ちゃんの閃光花火の火も消えてしまった
「なんか寂しいな…。でも、この閃光花火は幸せそうでいいな」
閃光花火は蝉に似ている。地上での1週間という短い命を削ってお腹の底から鳴いている
わたし達人間も同じようなものかもしれない。命は短いかもしれないけど、その短さに負けないくらいの素晴らしい光を放てるはずだから
「あー楽しかった!今年の夏も一緒に花火やろうな」
杏子ちゃんはそう言ってわたしに微笑みかけた。
その晩、わたしと杏子ちゃんは一緒に愛の花火を楽しんだのでした
#comment(noname)
*189 名前:†[sage] 投稿日:2012/03/03(土) 00:04:32.83 ID:pmsHcYvc0 [1/2]
3月3日、今日は桃の節句、雛祭りだ
今日は足利義昭が織田信長討伐のために挙兵した日で『星条旗』がアメリカ合衆国の国歌として制定された日
電話機発明者アレクサンダー・グラハム・ベルの誕生日で作曲家ヨハン・パッヘルベルの命日でもある
ベルが電話の実験に成功し、最初に発した言葉は「ワトソン君、用事がある、ちょっと来てくれたまえ」だったという
因みに日本が電話機を輸入したのは1877年、西南戦争があった年の事らしい
また、今日は江戸時代後期頃、3月3日に雛壇に金魚を飾る風習があったことに由来して「金魚の日」と呼ばれる事がある
でも、やはり3月3日は雛祭りというイメージの方が抜きん出て強い。可愛い杏子ちゃんの雛祭り。
「雛祭り」はその名の通り祭りだ。故に神事、儀式的なイメージを想起させるがもともとはそうではなかったという説がある
平安時代には既に雛祭りの起源らしきものが存在していたらしいのだが、それは「祭り」としてではなく「遊び」としてのものだった
「雛祭り」ならぬ「雛あそび」だ。しかし、平安時代にはそれと別に「流し雛」があったと言われる。
「流し雛」は現在でも知られている通り、身の穢れを水に流して清めるものだ。「禊」に近いものかもしれない。
その「流し雛」の性質から、「上巳の節句(穢れ払い)」として雛人形は「災厄よけ」の「守り雛」として祀られる様になったとも言われる
正直なところ、雛祭りの起源については諸説あるらしいので、どれが正しいか判断するのは難しいだろう
だから、そんな難しい事は考えずに杏子ちゃんと一緒に雛祭りを楽しむのが一番好い選択かもしれない
雛壇に坐すは男雛と女雛とその他もろもろ。男雛は天皇を、女雛は皇后様を表しているらしい
三人官女は宮中に仕える女官を、五人囃子は能のお囃子を奏でる5人の楽人を表す
また、童謡「うれしいひなまつり」にある男雛を「お内裏様」、女雛を「お雛様」と呼ぶのは誤りらしい
そんな事には興味なしといった様子の杏子ちゃんは雛壇を見ながら雛あられをぱくぱくと口に運んでいる
「それにしても、よくできてるよな。雛人形って」
杏子ちゃんは女雛をじっくり見つめながら見ている。杏子ちゃんもお雛様みたいで可愛いよ///
「でも、この・・・男雛だっけ?こんなにデカイ帽子なんてかぶって首痛くならねーのかな?」
烏帽子のことを言っているのかな?杏子ちゃんに似合いそうだね
「おいおい、やめてくれよ。あんな重いのあたしは被りたくないね」
じゃあ、厚い十二単とか着てみたい?けっこう重くて歩きづらいらしいよ
「なんであんたはあたしを着せ替え人形みたいにしようとするんだよ」
だって、杏子ちゃんなら似合うと思うんだもん。可愛い娘は何を着ても似合うものだよ
「じゃあ、その言葉をそっくりあんたに返すぞ。あんたはとっても可愛いからな」
わたしが可愛いだなんて恥ずかしいよぉ・・・///
嬉しくなってしまったわたしは杏子ちゃんにすりすりする
「今日のあんたは甘えん坊だな///」
杏子ちゃんはそう言ってわたしに膝枕をして頭をなでなでしてくれた///
ねぇ、杏子ちゃん・・・。ちょっと早いけどしちゃおっか?///
「へへ、可愛いやつだな///たっぷり可愛がってやるから覚悟しろよ。あたしだけのお雛様///」
雛祭りのルーツは平安時代といわれる。平安時代に西洋のベッドなんてない。
せっかくの雛祭りなのだから平安時代の感じを味わいながら杏子ちゃんと愛の営みをしようと思う
わたしは障子張りの畳の和室に布団を敷いて杏子ちゃんを待つ。障子に杏子ちゃんの影が映った
「入っていいかい?///」という杏子ちゃんの問いにわたしは「もう入ってきていいよ///」と答える
普通の和服姿の杏子ちゃんが入ってくる。男雛みたいな和服は流石になかったけど、それでも杏子ちゃんはかっこよく見えた
杏子ちゃんはわたしの瞳を見つめると、布団に入りこんでくる。けっこう乱暴に入った所為か杏子ちゃんの和服は少し乱れてしまった
杏子ちゃんの艶かしい肩が見える。可愛らしい杏子ちゃんの素肌・・・。頭が蕩けてしまいそうだよ///
「じゃあ、あたし達だけの雛祭りを始めるとするか///」
五人囃子の演奏の代わりにわたしと杏子ちゃんの愛の調べが部屋中に響いたの///
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*275 名前:†[sage] 投稿日:2012/03/04(日) 00:19:10.14 ID:bEOwLVTi0
3月4日、今日の杏子ちゃんのアホ毛は5本。絶好調のご様子だ
今日は平清盛が太政大臣に就任した日でプレイステーション2が日本国内で発売された日
戦国大名の島津義久や儒学者大塩平八郎の誕生日で軍人マシュー・ペリーや平安期の武将源義仲の命日でもある
平清盛は現在、大河ドラマで有名だが彼は武家初の太政大臣で平氏の世を築きあげた事で有名だ
しかし、平氏の独裁は貴族・寺社・武士などから大きな反発を受け、源氏による平氏打倒の兵が挙がる中、清盛は病死した
ペリーは1853年に浦賀に来航し、その翌年に神奈川で日米和親条約を結んで日本を開国させた事で知られているだろう
また、あまり知られていないが日米和親条約が結ばれた同年に、ペリーは琉球王国と琉米修好条約も結んでいる
因みに日本はその翌年の1854年にプチャーチン提督と日露和親条約を結んでいる
そして、1858年には安政五カ国条約が結ばれ日本国内は動乱の世、所謂幕末の世は更に激化していく
また、幕末というのは諸説あるらしいが黒船来航(1853年)から戊辰戦争(1869年)とされる事が多いという
そういえば今日は「ミ(3)シ(4)ン」の語呂合わせで「ミシンの日」と呼ばれているらしい
せっかくだから今度、わたしも杏子ちゃんに何かお洋服でも縫ってあげようかな
ガンガンガンガンガンガンガンガンガンダンダンダンダンダンドドドドドブルルルルルル・・・
近所で行っている工事の音だ。杏子ちゃんはすごい不愉快そうな顔をしている
「こんな朝から五月蝿くされたら、ゆっくり寝る事もできねーじゃんかよ・・・」
と言っても既に8時。もう起きていていい時間だ。それでも、確かに工事が五月蝿いのは否めないが
「なぁ、どっか行かねーか?こんなに五月蝿かったらゆっくりできねーしさ」
杏子ちゃんは朝食のトーストを頬張りながら、わたしに提案する
でも、何処に行くの?わたしは杏子ちゃんと一緒なら何処でもいいけど
「そうだなぁ・・・。近くの公━━て・・・うだ?」
ズガガガガガガガガバリバリバリバリバリドドドドドド・・・
「・・・」
ごめんね杏子ちゃん。工事の音でよく聞こえなかったからもう一度言ってもらえる?
「あ、あぁ・・・近くの公園で散歩なんてどうだい?」
うん、それはいいね。あそこならお腹が減ったらカフェテラスで昼食も取れるし
ガガガガガガガガガガガガトントントントントントントンスチャカポコチャカポコチャカポコ・・・
「ごめん、聞こえなかった」
・・・
「・・・」
「早く行くとするか?」
そうだね
そんなわけでわたしと杏子ちゃんは雑音結界から抜け出し、近所の公園にやってきた
ここは静かで心地良い。太陽の光と葉を揺らす風がとても心地良い。やっぱり自然の溢れるところはいいね
杏子ちゃんは雑音に邪魔されないで会話できるのが嬉しいのかさっきから間断なくわたしに話しかけてきてくれる
わたしも杏子ちゃんとちゃんと会話できるのが嬉しいので次から次へと話題が浮かび上がってくる
そんな感じで杏子ちゃんとおしゃべりしながら歩き続けていると杏子ちゃんが立ち止まって、わたしの腕を引張る
わたしは杏子ちゃんに手を惹かれるまま人気のないところにやってきた。
ここは森を模したエリアで沢山の木が生えている。ここは夏は人数が多いが冬はあまり多くない
また、現在は朝だ。散歩している人もちらほら見かけるが、やはり人数は少ない
「なぁ、・・・しようぜ?///」
えっ///でも、まだ朝だよ・・・///それにお外だし、誰かに見つかったら恥ずかしいよぉ///
「でも、まだあたし達、朝のキスしてないじゃん・・・/// アレしないと、なんか落ち着かないんだよ///
それに誰かに見られたって別にいいじゃんか。だって、あたし達は恋人同士なんだしさ///」
そう言って杏子ちゃんはわたしの身体を抱きしめて、顔を近づけるの
強引だよぉ杏子ちゃん・・・///
でも、それで悦んじゃうわたしもわたしだけどね・・・///
そして、わたしと杏子ちゃんは唇を重ね合わせたの///
自然の中でわたしと杏子ちゃんは朝の愛の演奏会を開いたのでした///
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*33 名前:†[sage] 投稿日:2012/03/01(木) 00:22:05.81 ID:JgalCLnT0
3月1日、今年も六分の一が終わってしまった
今日は神秘主義団体黄金の夜明け団が発足した日で満州国の建国が宣言された日
音楽家フレデリック・ショパンや小説家芥川龍之介、哲学者の和辻哲郎の誕生日でもある
黄金の夜明け団(GD団)はマグレガー・メイザースら三人の魔術師によって発足したが後に分裂する
因みにGD団の教義はカバラ思想を中心にタロットや占星術、グリモワール、エジプト神話などを習合したものとされるとか
ショパンといえば数々のピアノの名曲を生み出した音楽家として有名だ
バイエルやブルグミュラーと同じくピアノを習った殆んどの人はショパンの曲に触れた事だろう
彼の作曲した中でも特に有名な曲の一つとして「別れの曲」(練習曲Op.10-3)が挙げられるが、
「別れの曲」というのは邦題で付けられたものであり、ショパン自身が「この曲を別れの曲と名付けよう」と言ったわけではない
また、「別れの曲」は『黒鍵』や『革命』などと同様にエチュードだ。
練習曲で、あそこまで素晴らしい曲を作れるという事は、やはりショパンは天才だったのだろう
無数の素晴らしい曲を生み出してきたショパン。わたしも彼を見習って杏子ちゃんと一緒に素晴らしい愛の音楽を創りだそう
そして、お互いにお互いを調律し合って、最高の、一世一代の、甘美で優美で情熱的で優雅な曲を奏でよう
恐ろしい夢を見た。ホールで奏でられる魔女の饗宴(Symposium magarum)。発狂した赤と青が混ざる。
無数の奏者の奏でる荘厳で悲痛なヴァイオリンの音。主賓は甲冑を纏った恐ろしい人魚
其処にわたしと杏子ちゃんはいた。わたしは杏子ちゃんの結界に護られている。杏子ちゃんは槍を構える
甲冑の戦士は剣を振り上げ、無数の車輪が杏子ちゃんを襲う。杏子ちゃんはそれを槍の柄で弾き返す
しかし、怒涛の如くに廻る車輪は杏子ちゃんを傷つけ、わたしを護っていた結界を粉砕した
それでも杏子ちゃんは人魚に何かを呼びかけていた。わたしも何かを呼びかけていた。
何を、誰に呼びかけていたのかは覚えていない。それでも、それはわたしにとって大切なものであるという事だけは分かった
甲冑の人魚はわたしの身体を巨大な手で捕らえ、締め上げる。骨が軋む。内臓が潰されそうになる。しかし、悲鳴をあげる事すら出来ない。
意識が朦朧とする中、杏子ちゃんの哀しみの混じった怒号がわたしの鼓膜を劈くように飛んだ。次の瞬間、わたしを束縛するものはなかった。
わたしを束縛していたものは夥しいほどの血を流し、そのまま床に叩き付けられる。わたしの身体も同じように叩きつけられるのだろう。
この高さから落ちたらただでは済まないだろう。骨折するか、血反吐を吐くか、そんなことはどうでもよかった。
わたしはわたしを襲った人魚と杏子ちゃんのことが気がかりだった。でも、わたしの意識はそこで途絶えた。
あれが所謂絶望というものなのだろうか。その時わたしはもう二度と杏子ちゃんとおしゃべりしたりする事が出来ないように感じた
「そんなことがねぇ・・・」
わたしは杏子ちゃんに、わたしの見た夢を話した。わたしの身体は震えていた。
怖かったの。自分の身体に死が迫った事もあるけど、杏子ちゃんとの別れを身体で感じ取ってしまった事が怖かった
「あんたの話から考えると、夢の中のあたしは死んじまったって考えるのが妥当だね。どんな結末かは知らないけどさ」
さらっと言ってしまう杏子ちゃん。わたしはそれに反論しようとしても言葉が出ない。そんなわたしが情けなかった
「でも、あんたの見たのはあくまで夢だろ?現にあたしはここにいる」
そう言って杏子ちゃんはわたしの身体を抱きしめた。それはとっても温かくて安心できるものだった
「それでも、あんたが恐ろしくて悲しくて仕方ないって言うんならさ、祈ってやってくれ」
杏子ちゃん・・・?
「あんたの夢の中で死んだあたし、そしてその苦悩に喘いだ甲冑の人魚ってやつの幸福をさ
祈りってのは絶対に届く。神様はただ残酷なだけじゃないからさ」
そう言ってわたしの頭を撫でる
「だからさ、そいつらの分まで、あたし達は笑えばいいんだよ。あんたの夢の中で笑えなかった分、
あたしはあんたと一緒に笑って幸せに生きていこうと思う」
いつの間にかに、わたしは杏子ちゃんに抱きついていた。
幸せになれなかった夢の中のわたしと杏子ちゃんには鎮魂歌を
今、こうして幸せに愛し合っているわたしと杏子ちゃんには賛美歌を
わたしは杏子ちゃんと一緒に奏でたの
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*114 名前:†[sage] 投稿日:2012/03/02(金) 00:17:48.81 ID:EBlPFdon0 [1/2]
3月2日、今日は大安。縁起がいいね杏子ちゃん。
今日は 明暦の大火が発生した日で携帯ゲーム機ニンテンドーDS Liteが日本国内で発売した日
第37代内閣総理大臣米内光政や旧ソ連大統領ミハイル・ゴルバチョフの誕生日でもある
明暦の大火は1657年、江戸幕府第4代征夷大将軍徳川家綱の治世に発生した大火災だ
その被害は甚大で、当時の江戸の大半を焼き尽くしたとされ、振袖火事・丸山火事とも呼ばれる事がある
その被害の大きさは東京大空襲や関東大震災などの戦禍・震災を除けば、日本史上最大のものと言われる
この大火災は不思議な事に火元が1箇所ではなく、本郷・小石川・麹町の3箇所から連続的に発生したものらしい
また、火元については諸説あり本妙寺失火説・幕府放火説・本妙寺火元引受説が特に有名だ
ゴルバチョフは日本ではペレストロイカ(ロシア語で「再構築(改革)」の意)の提唱者として知られているだろう
ペレストロイカ、そういえば杏子ちゃんがこの前にイカが食べたいと言っていたのを思い出した
イカ飯、イカの一夜干し、イカの刺身・・・杏子ちゃんはどの料理が好きなのかな
今度、杏子ちゃんと一緒に新鮮な海のイカを獲りに行きたいな。でも、わたしは魚などの生物を触るのは苦手だった・・・
だけど、杏子ちゃんと一緒ならそれくらい克服出来るかもしれない。杏子ちゃんの笑顔の為なら何でも出来る。
そう思うとわたし、もう何も怖くない。わたしと杏子ちゃんの愛があれば恐れるものなんて何もないよ!
部屋を掃除していたら花火セットが見つかった。去年の夏の福引で当たったものだろう
それはかなり豪華なもので普通の花火から閃光花火、ロケット花火にねずみ花火と色々揃っている
杏子ちゃんはその花火セットに興味津々のご様子。そんなわけで今日は花火をして遊ぶ事にしたの
そして、現在は20:00、夜の8時、場所はわたしの家の庭。もう夕飯は終えたから思いっきり遊べるね
「冬にやる花火ってのも面白いかもな」と杏子ちゃんは蝋燭に火を灯しながら言った
わたしはそんな杏子ちゃんに燭台を渡した
「ん?馬の形をした燭台なんて珍しいじゃんか。いったいどうしたんだい?」
この前、お買い物に行った時に見つけて買ったんだ。可愛いでしょ?
「あんたらしいチョイスだな。じゃあ、こいつにはちょっと蝋燭を持っていてもらうとするか」
杏子ちゃんはお馬さんに蝋燭を預ける。じゃあ、そろそろ冬の花火大会を始めようか
「てぃろ・ふぃな~れぇ~♪」
杏子ちゃんは可愛らしい声を出しながら誰もいない方向にロケット花火を発射させる
因みにティロ・フィナーレというのは杏子ちゃんの魔法少女の師匠の必殺技の名前らしい
杏子ちゃんの放ったティロ・フィナーレは水の溜まったバケツの中にぽちゃんと墜落した
「あたしのティロ・フィナーレが・・・」と杏子ちゃんはしゅんとした顔をする
そんなに気を落とさなくてもいいよ。まだ、ロケット花火は残ってるんだし
「そうだな。まだティロ祭りは始まったばかりだしな!」
なんか今日の杏子ちゃんはテンションが高い・・・。だが、それがいい。
冬の花火祭りの〆は閃光花火。儚くも命を燃やして踊る光はとっても綺麗だ
「ティロ花火もいいけど閃光花火も綺麗でいいな・・・」
ティロ花火じゃなくてロケット花火だよ杏子ちゃん・・・。でも、確かに閃光花火って綺麗だよね
決して強い火ってわけじゃないけど、とっても綺麗。その儚さもまた風情があっていいよね
そんな事を言っている間にわたしの閃光花火は最後の光を放ち終えた。なんだかちょっと寂しいな
でも、これが万物流転、諸行無常、盛者必衰の理なんだよね
「あたしのはまだ生きてるな」
杏子ちゃんの閃光花火はまだ光を失っていなかった。
「あっ・・・」
でも、すぐに杏子ちゃんの閃光花火の火も消えてしまった
「なんか寂しいな…。でも、この閃光花火は幸せそうでいいな」
閃光花火は蝉に似ている。地上での1週間という短い命を削ってお腹の底から鳴いている
わたし達人間も同じようなものかもしれない。命は短いかもしれないけど、その短さに負けないくらいの素晴らしい光を放てるはずだから
「あー楽しかった!今年の夏も一緒に花火やろうな」
杏子ちゃんはそう言ってわたしに微笑みかけた。
その晩、わたしと杏子ちゃんは一緒に愛の花火を楽しんだのでした
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*189 名前:†[sage] 投稿日:2012/03/03(土) 00:04:32.83 ID:pmsHcYvc0 [1/2]
3月3日、今日は桃の節句、雛祭りだ
今日は足利義昭が織田信長討伐のために挙兵した日で『星条旗』がアメリカ合衆国の国歌として制定された日
電話機発明者アレクサンダー・グラハム・ベルの誕生日で作曲家ヨハン・パッヘルベルの命日でもある
ベルが電話の実験に成功し、最初に発した言葉は「ワトソン君、用事がある、ちょっと来てくれたまえ」だったという
因みに日本が電話機を輸入したのは1877年、西南戦争があった年の事らしい
また、今日は江戸時代後期頃、3月3日に雛壇に金魚を飾る風習があったことに由来して「金魚の日」と呼ばれる事がある
でも、やはり3月3日は雛祭りというイメージの方が抜きん出て強い。可愛い杏子ちゃんの雛祭り。
「雛祭り」はその名の通り祭りだ。故に神事、儀式的なイメージを想起させるがもともとはそうではなかったという説がある
平安時代には既に雛祭りの起源らしきものが存在していたらしいのだが、それは「祭り」としてではなく「遊び」としてのものだった
「雛祭り」ならぬ「雛あそび」だ。しかし、平安時代にはそれと別に「流し雛」があったと言われる。
「流し雛」は現在でも知られている通り、身の穢れを水に流して清めるものだ。「禊」に近いものかもしれない。
その「流し雛」の性質から、「上巳の節句(穢れ払い)」として雛人形は「災厄よけ」の「守り雛」として祀られる様になったとも言われる
正直なところ、雛祭りの起源については諸説あるらしいので、どれが正しいか判断するのは難しいだろう
だから、そんな難しい事は考えずに杏子ちゃんと一緒に雛祭りを楽しむのが一番好い選択かもしれない
雛壇に坐すは男雛と女雛とその他もろもろ。男雛は天皇を、女雛は皇后様を表しているらしい
三人官女は宮中に仕える女官を、五人囃子は能のお囃子を奏でる5人の楽人を表す
また、童謡「うれしいひなまつり」にある男雛を「お内裏様」、女雛を「お雛様」と呼ぶのは誤りらしい
そんな事には興味なしといった様子の杏子ちゃんは雛壇を見ながら雛あられをぱくぱくと口に運んでいる
「それにしても、よくできてるよな。雛人形って」
杏子ちゃんは女雛をじっくり見つめながら見ている。杏子ちゃんもお雛様みたいで可愛いよ///
「でも、この・・・男雛だっけ?こんなにデカイ帽子なんてかぶって首痛くならねーのかな?」
烏帽子のことを言っているのかな?杏子ちゃんに似合いそうだね
「おいおい、やめてくれよ。あんな重いのあたしは被りたくないね」
じゃあ、厚い十二単とか着てみたい?けっこう重くて歩きづらいらしいよ
「なんであんたはあたしを着せ替え人形みたいにしようとするんだよ」
だって、杏子ちゃんなら似合うと思うんだもん。可愛い娘は何を着ても似合うものだよ
「じゃあ、その言葉をそっくりあんたに返すぞ。あんたはとっても可愛いからな」
わたしが可愛いだなんて恥ずかしいよぉ・・・///
嬉しくなってしまったわたしは杏子ちゃんにすりすりする
「今日のあんたは甘えん坊だな///」
杏子ちゃんはそう言ってわたしに膝枕をして頭をなでなでしてくれた///
ねぇ、杏子ちゃん・・・。ちょっと早いけどしちゃおっか?///
「へへ、可愛いやつだな///たっぷり可愛がってやるから覚悟しろよ。あたしだけのお雛様///」
雛祭りのルーツは平安時代といわれる。平安時代に西洋のベッドなんてない。
せっかくの雛祭りなのだから平安時代の感じを味わいながら杏子ちゃんと愛の営みをしようと思う
わたしは障子張りの畳の和室に布団を敷いて杏子ちゃんを待つ。障子に杏子ちゃんの影が映った
「入っていいかい?///」という杏子ちゃんの問いにわたしは「もう入ってきていいよ///」と答える
普通の和服姿の杏子ちゃんが入ってくる。男雛みたいな和服は流石になかったけど、それでも杏子ちゃんはかっこよく見えた
杏子ちゃんはわたしの瞳を見つめると、布団に入りこんでくる。けっこう乱暴に入った所為か杏子ちゃんの和服は少し乱れてしまった
杏子ちゃんの艶かしい肩が見える。可愛らしい杏子ちゃんの素肌・・・。頭が蕩けてしまいそうだよ///
「じゃあ、あたし達だけの雛祭りを始めるとするか///」
五人囃子の演奏の代わりにわたしと杏子ちゃんの愛の調べが部屋中に響いたの///
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*275 名前:†[sage] 投稿日:2012/03/04(日) 00:19:10.14 ID:bEOwLVTi0
3月4日、今日の杏子ちゃんのアホ毛は5本。絶好調のご様子だ
今日は平清盛が太政大臣に就任した日でプレイステーション2が日本国内で発売された日
戦国大名の島津義久や儒学者大塩平八郎の誕生日で軍人マシュー・ペリーや平安期の武将源義仲の命日でもある
平清盛は現在、大河ドラマで有名だが彼は武家初の太政大臣で平氏の世を築きあげた事で有名だ
しかし、平氏の独裁は貴族・寺社・武士などから大きな反発を受け、源氏による平氏打倒の兵が挙がる中、清盛は病死した
ペリーは1853年に浦賀に来航し、その翌年に神奈川で日米和親条約を結んで日本を開国させた事で知られているだろう
また、あまり知られていないが日米和親条約が結ばれた同年に、ペリーは琉球王国と琉米修好条約も結んでいる
因みに日本はその翌年の1854年にプチャーチン提督と日露和親条約を結んでいる
そして、1858年には安政五カ国条約が結ばれ日本国内は動乱の世、所謂幕末の世は更に激化していく
また、幕末というのは諸説あるらしいが黒船来航(1853年)から戊辰戦争(1869年)とされる事が多いという
そういえば今日は「ミ(3)シ(4)ン」の語呂合わせで「ミシンの日」と呼ばれているらしい
せっかくだから今度、わたしも杏子ちゃんに何かお洋服でも縫ってあげようかな
ガンガンガンガンガンガンガンガンガンダンダンダンダンダンドドドドドブルルルルルル・・・
近所で行っている工事の音だ。杏子ちゃんはすごい不愉快そうな顔をしている
「こんな朝から五月蝿くされたら、ゆっくり寝る事もできねーじゃんかよ・・・」
と言っても既に8時。もう起きていていい時間だ。それでも、確かに工事が五月蝿いのは否めないが
「なぁ、どっか行かねーか?こんなに五月蝿かったらゆっくりできねーしさ」
杏子ちゃんは朝食のトーストを頬張りながら、わたしに提案する
でも、何処に行くの?わたしは杏子ちゃんと一緒なら何処でもいいけど
「そうだなぁ・・・。近くの公━━て・・・うだ?」
ズガガガガガガガガバリバリバリバリバリドドドドドド・・・
「・・・」
ごめんね杏子ちゃん。工事の音でよく聞こえなかったからもう一度言ってもらえる?
「あ、あぁ・・・近くの公園で散歩なんてどうだい?」
うん、それはいいね。あそこならお腹が減ったらカフェテラスで昼食も取れるし
ガガガガガガガガガガガガトントントントントントントンスチャカポコチャカポコチャカポコ・・・
「ごめん、聞こえなかった」
・・・
「・・・」
「早く行くとするか?」
そうだね
そんなわけでわたしと杏子ちゃんは雑音結界から抜け出し、近所の公園にやってきた
ここは静かで心地良い。太陽の光と葉を揺らす風がとても心地良い。やっぱり自然の溢れるところはいいね
杏子ちゃんは雑音に邪魔されないで会話できるのが嬉しいのかさっきから間断なくわたしに話しかけてきてくれる
わたしも杏子ちゃんとちゃんと会話できるのが嬉しいので次から次へと話題が浮かび上がってくる
そんな感じで杏子ちゃんとおしゃべりしながら歩き続けていると杏子ちゃんが立ち止まって、わたしの腕を引張る
わたしは杏子ちゃんに手を惹かれるまま人気のないところにやってきた。
ここは森を模したエリアで沢山の木が生えている。ここは夏は人数が多いが冬はあまり多くない
また、現在は朝だ。散歩している人もちらほら見かけるが、やはり人数は少ない
「なぁ、・・・しようぜ?///」
えっ///でも、まだ朝だよ・・・///それにお外だし、誰かに見つかったら恥ずかしいよぉ///
「でも、まだあたし達、朝のキスしてないじゃん・・・/// アレしないと、なんか落ち着かないんだよ///
それに誰かに見られたって別にいいじゃんか。だって、あたし達は恋人同士なんだしさ///」
そう言って杏子ちゃんはわたしの身体を抱きしめて、顔を近づけるの
強引だよぉ杏子ちゃん・・・///
でも、それで悦んじゃうわたしもわたしだけどね・・・///
そして、わたしと杏子ちゃんは唇を重ね合わせたの///
自然の中でわたしと杏子ちゃんは朝の愛の演奏会を開いたのでした///
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*366 名前:†[sage] 投稿日:2012/03/05(月) 00:33:50.55 ID:xQfHTqi70 [1/2]
3月5日、グッバイ、日曜日
今日は聖武天皇が国分寺・国分尼寺建立の詔を出した日で、空海が教王護国寺を下賜された日
戦国大名島津義久やソビエト指導者ヨシフ・スターリンの命日でもある
空海は真言宗開祖として有名だが嵯峨天皇・橘逸勢と共に三筆の一人として数えられるほどの能書家としても知られる
教王護国寺は東寺としても知られ、「教王」とは王を教化するとの意味であるという
因みに空海の幼名は真魚(まお)。なんか可愛い
日本ではスターリンは大粛正や第二次世界大戦期のソ連の指導者として有名だろう
彼の名前を使った思想としてスターリニズムというものがあるが、あまりいいイメージは持たれていない
また、今日は3・5→みこ(巫女)の語呂合わせから「巫女の日」らしい
せっかくだから杏子ちゃんに巫女服を着せてあげたいな
今日は巫女の日という事で、わたしと杏子ちゃんは近所の神社にやってきた
杏子ちゃんに巫女服を着せてみたかったけど、残念ながらわたしは巫女服を持っていなかったの
でも、どうせなら巫女に関係あるところに行こうと思ったからわたし達は神社にやって来たのだ
そんなに大規模な神社ではないけれど、ちゃんと鎮守の森もあるからお散歩にも最適な場所だ
因みにここの祭神は素戔嗚尊と奇稲田姫。この二柱の神様は夫婦だ
また、日本の神様の表記は複数存在し、古事記では建速須佐之男命、櫛名田比売という表記だ
「なんか、この石に書かれてるぞ。和歌ってやつだっけ?」
杏子ちゃんはわたしの袖を引いて、石碑を指差した
八雲立つ 出雲八重垣 妻ごみに
八重垣つくる その八重垣を
これは素戔嗚尊が詠った初めての五・七・五・七・七の形の和歌と言われる
解釈が別れる和歌だが、わたしはこれを愛の和歌だと考える
わたしも杏子ちゃんを娶ったら城壁を造ってみたいものだ
「おいおい、やめろよ。あんた、あたしのことを閉じ込めるつもりかい?」
杏子ちゃんはジト目でわたしのほっぺをつつく。気持ちいいな
でも、杏子ちゃんは閉じ込めておかないと糸の切れた凧のように、どこかに行ってしまいそうな気がするんだよね
「けっこう失礼なこと言うな、あんたって」
杏子ちゃんはむすっとしながらも、わたしに腕を組んできた
「あたしはあんたに何処か行けって言われても絶対に行かないからな」
うん、分かってるよ杏子ちゃん・・・
でも、好きなものを常に自分の手元に置いておきたいって気持ちは分かってほしいな
「うん、分かるさ。もし、許されるんなら、あんたのことをずっと縛っていたいとすら思うさ。
手も足も縛りつけて、あたしなしじゃ生きていけないようにしてやりたいとも思ってるよ
でも、そんなことされても、あんたは嬉しくないだろ?独占欲もほどほどにしておきなよ」
杏子ちゃんに叱られてしまった・・・。でも、杏子ちゃんになら、束縛されてもいいかな///
「ったく・・・ほんと調子狂うよな、ほんと・・・///」
杏子ちゃんはそう言うとわたしの身体を思いっきり抱きしめたの///
恥ずかしいよぉ///杏子ちゃん・・・///
「だって、あたしになら束縛されてもいいんだろ?」
そう言って杏子ちゃんはわたしの唇を塞いだの///
神様が見てる前で、わたし達は神がかりになりながら愛を囁き合ったのでした///
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