ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
anko0346 油を使ってゆっくりを燃やすテーマで一本
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油を使ってゆっくりを燃やすテーマで一本
この冬、有給が取れたので久しぶりに実家に帰ってきた。
しばらく羽を伸ばそうと思っていたのだが、両親からそっと出されたのは
お茶でもなくましてや酒でもなく、スコップだった。
雑用が溜まっているから手伝ってくれとのことだ。
まずは庭掃除からだった、
もっさり茂った数々の庭木。それらから落ちた枯れ葉を集め、穴に捨て、燃やす。
スコップはその穴を掘るためのものだった。
やたらピカピカの鉄器だ。まったくの新品……。
仕事やらせる気満々かよ。そのつもりで待ち受けてやがったのか。
ふう、とため息をつく。
まあ親父もお袋もいい加減歳だ、たまの機会くらい孝行してやるのもいいだろう。
パチパチと爆ぜる音が鼓膜をこする。
懐かしい煙の香りが熱気と共に顔に立ちのぼってきた。
疲労はあったが、仕事によるものとは質が違う。
リラックスしていた。
悪くない。
燃える炎は徐々に大きくなってきた。
その熱は身体の芯にある凝り固まったものを溶かしてくれるような気がした。
しかし、ちょっと熱すぎるかな?
木の葉も枝も乾燥しきっているようで、躊躇の欠片もなく燃えさかる。
顔の産毛が無くなりそうなほど熱かった。
と、そのとき、「ぼこっ」と足下で何かが盛り上がった。
慌てて飛び退くと、目玉が二つ。いや、その下にもう二つ。
上の目玉は黄色い帽子の頭頂にあり、下の目玉は饅頭顔の定位置に付いていた。
あーうー。
饅頭顔が低く鳴いた。
すわこ種のゆっくりだった。
都会じゃゆっくりなんて見る機会もあまりなかったから、久しぶりに過ぎて
かえって新鮮だ。
どうも冬眠から目覚めてしまったらしい。たき火の熱を春の陽気と勘違いしたか。
ゆっくりはノロノロとはっていく。まだ飛び跳ねる元気はないらしい。
そうして立てかけてあったスコップの前にやってきた。
動きが止まる。
ぴくりともしない。
寝た……?
いや、よくよく見ると細かく震えているのがわかる。
新品のスコップは銀色の表面が反射して、鏡のようになっている。
ゆっくりは自分の姿を見て硬直しているのだった。
目を見開いて歯を食いしばっている。
表面がぬめっていた。帽子も含めて、全体から汗のようなものが噴き出していた。
何だろう。感じているのは恐怖なんだろうか。
理科の授業で解剖したり、尻にストローを突っ込んで空気で膨らませたことはあったが、
こんな変な習性があるとは知りもしなかった。
しかし何だか不憫だった。
このまま放っておくといつまでも硬直し続けて、全身衰弱で死んでしまうかもしれない。
スコップの鏡が問題らしいので、取り除いてやることにした。
「あ」
スコップの取っ手に触れたとき、鏡の面が揺れた。
それを鏡の向こうの自分が動いたのだと思ったか、ゆっくりは瞬間的に飛び退いた。
反射的に逃げた先は……たき火の方向だった。
火は一瞬でついた。音がするほど一気に炎が大きくなり、悲鳴すら立てることなく
ゆっくりはあっという間に燃え尽きてしまった。
わずかの出来事だった。
一つの命があっけなく散った悲劇。
それを目の当たりにして、自分の中である感情が浮かんだ。
今夜は焼き饅頭を食べよう。
この冬、有給が取れたので久しぶりに実家に帰ってきた。
しばらく羽を伸ばそうと思っていたのだが、両親からそっと出されたのは
お茶でもなくましてや酒でもなく、スコップだった。
雑用が溜まっているから手伝ってくれとのことだ。
まずは庭掃除からだった、
もっさり茂った数々の庭木。それらから落ちた枯れ葉を集め、穴に捨て、燃やす。
スコップはその穴を掘るためのものだった。
やたらピカピカの鉄器だ。まったくの新品……。
仕事やらせる気満々かよ。そのつもりで待ち受けてやがったのか。
ふう、とため息をつく。
まあ親父もお袋もいい加減歳だ、たまの機会くらい孝行してやるのもいいだろう。
パチパチと爆ぜる音が鼓膜をこする。
懐かしい煙の香りが熱気と共に顔に立ちのぼってきた。
疲労はあったが、仕事によるものとは質が違う。
リラックスしていた。
悪くない。
燃える炎は徐々に大きくなってきた。
その熱は身体の芯にある凝り固まったものを溶かしてくれるような気がした。
しかし、ちょっと熱すぎるかな?
木の葉も枝も乾燥しきっているようで、躊躇の欠片もなく燃えさかる。
顔の産毛が無くなりそうなほど熱かった。
と、そのとき、「ぼこっ」と足下で何かが盛り上がった。
慌てて飛び退くと、目玉が二つ。いや、その下にもう二つ。
上の目玉は黄色い帽子の頭頂にあり、下の目玉は饅頭顔の定位置に付いていた。
あーうー。
饅頭顔が低く鳴いた。
すわこ種のゆっくりだった。
都会じゃゆっくりなんて見る機会もあまりなかったから、久しぶりに過ぎて
かえって新鮮だ。
どうも冬眠から目覚めてしまったらしい。たき火の熱を春の陽気と勘違いしたか。
ゆっくりはノロノロとはっていく。まだ飛び跳ねる元気はないらしい。
そうして立てかけてあったスコップの前にやってきた。
動きが止まる。
ぴくりともしない。
寝た……?
いや、よくよく見ると細かく震えているのがわかる。
新品のスコップは銀色の表面が反射して、鏡のようになっている。
ゆっくりは自分の姿を見て硬直しているのだった。
目を見開いて歯を食いしばっている。
表面がぬめっていた。帽子も含めて、全体から汗のようなものが噴き出していた。
何だろう。感じているのは恐怖なんだろうか。
理科の授業で解剖したり、尻にストローを突っ込んで空気で膨らませたことはあったが、
こんな変な習性があるとは知りもしなかった。
しかし何だか不憫だった。
このまま放っておくといつまでも硬直し続けて、全身衰弱で死んでしまうかもしれない。
スコップの鏡が問題らしいので、取り除いてやることにした。
「あ」
スコップの取っ手に触れたとき、鏡の面が揺れた。
それを鏡の向こうの自分が動いたのだと思ったか、ゆっくりは瞬間的に飛び退いた。
反射的に逃げた先は……たき火の方向だった。
火は一瞬でついた。音がするほど一気に炎が大きくなり、悲鳴すら立てることなく
ゆっくりはあっという間に燃え尽きてしまった。
わずかの出来事だった。
一つの命があっけなく散った悲劇。
それを目の当たりにして、自分の中である感情が浮かんだ。
今夜は焼き饅頭を食べよう。