ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
anko0087 ブランコでゆっくりできない
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ankoss
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【ブランコでゆっくりできない】1
俺の名はとしあき。ありふれた名前の中学生だ。
最近は不況だのなんだのって親どもは不景気な話ばかり。俺には公務員になれと小言の繰り返し。
気が滅入ってくるぜ。そんな俺は公園に来てる・・・平日のお昼だけど。いわゆるサボりってやつだ。
親が家でゴロゴロ二次裏巡回してるのに勉強する気になんねーっつーの。
いつものブランコに腰掛け、ゆっくりとこぎ始める。あー、俺も自分のPC欲しいなぁ・・・
そーやって、ぼーっと空を見上げてブランコに乗ってたから気付かなかったんだ。
後ろから近づいてきた女の子の存在に。
俺がブランコをこいで、前に行って←・・・、んで後ろに戻って→・・・
やっと、となりのブランコに腰掛けた彼女の存在に気がついたんだ。
そのひざの上には、赤いリボンを付けた饅頭、もとい、ゆっくりれいむがいたんだ。
【ブランコでゆっくりできない】2
キーコ、キーコ、キーコ、キーコ、キーコ・・・俺がブランコをこぐ音で気が付かなかったけど、
この女の子、ゆっくりれいむと・・・足元のゆっくりまりさと何か話してる。何話してるんだろ?
ちょっとブランコをこぐ勢いを落としてみる。
「ま、まりしゃも!まりしゃもぶらんこしゃんにのっちぇみちゃいよ!」
「・・・おねーさん、このこものせてあげてね。」
「だーめ。野良なんてばっちいんだから、近づいちゃだめよ。乗せられるわけないでしょ。」
だいたいこんな感じの話の内容だった。いーじゃん、乗せてやればよ。
女の子のひざの上にいるれいむはバレーボールサイズ。もう成体といってもいいくらいかな。
足元のまりさはソフトボールサイズで、まだ赤ちゃん言葉も抜けきってない。
あのサイズじゃ、一人で飛び乗ることもできないし・・・羨ましくて仕方ないんだろなー。
【ブランコでゆっくりできない】3
そいや、親ゆっくりの姿が見えない。親は?両親はいないのだろうか?
こんな子ゆっくり一匹で人前に出てきて、びゃーびゃーと知らない人間にせがんでさ。
「うっせぇ!ぬぅん!」と一撃のもとに潰されてゆん生を終わらせられても文句は言えない状況だ。
人なつこいみたいだけど、飼いゆが捨てられたのか、育児放棄されたのか。はたまた親と死別したか。
「・・・おいまりさ。こっちにこいよ。乗せてやるぞ」
俺はブランコをとめ、まりさに声をかけていた。
「「ゆ?」」「え?」2匹と一人がこっちを向いた。「・・・乗りたいんだろ?」
「ゆゆー!おにいしゃん、のしぇちぇくりぇりゅの?」
「ああ、そーだよ。一人じゃ無理だろうから乗せてやるよ。こっちきな」
「やっちゃぁ!ぶらんこしゃん!ぶらんこしゃん!」
俺は女の子の表情も確認せずに、ぴょんぴょん跳ねてきたまりさを手に取った。
【ブランコでゆっくりできない】4
俺はブランコを降り、まりさを手に取って、ブランコにちょこんと乗せてやった。
「やっちゃぁ!ぶらんこしゃんだよ!ぶらんこしゃんだよ!やっちゃぁ!たきゃいよ!」
子まりさはブランコの上でぴょんぴょんと飛び跳ねている。よっぽどうれしいんだろーなー。
「・・・ふん」キーコ、キーコ、キーコ。その様子を見ていた女の子がブランコをこぎ始めた。
子まりさの喜びの表情を見て後ろめたさを感じたのか、どうやらご機嫌を損ねたらしい(笑)
ひざの上に乗せられていたれいむは、子まりさの喜ぶ姿を見て嬉しそうだったが
ご機嫌斜めになってしまった飼い主の顔を見て、交互を見やりながら複雑そうな表情だ。
「ゆ~・・・ゆ?ゆ~♪」やがて動き出した景色に気付き、れいむもまた嬉しそうな顔をしている。
その時だった。勢いを付けた女の子のブランコが、前に行って←・・・頂上に静止したときに。
女の子は「フン」と鼻をならし、子まりさに、蔑みの視線を送ったのに、俺は気付いた。
【ブランコでゆっくりできない】5
「ゆっ!ゆっ!ゆっ!」子まりさは先ほどと同じくブランコの上でぴょんぴょん跳ね続けている。
子まりさにとって『ブランコに乗る』とはまさに今の状況らしく、笑顔で一心不乱に飛び跳ねている。
*
o
+ カタカタと台を揺らすだけで、ブランコとしての動きをしているようには見えないが。
ふと女の子を見やると、口元ニヤリング。・・・明らかに勝ち誇ってやがる。
「おいまりさ、ちょっといいか」俺を見上げるまりさをそっと抱え上げた。
「ゆゆ?ゆっくちぶらんこしゃんにおろしちぇね!もっちょあしょびちゃいよ!ぷきゅー!」
子まりさはブランコ遊び?を中断されふて頬を膨らませていた。誰が乗せてやったと思ってるんだ。
「まあ待てって。もっと楽しいこと、してやるからさ」
そうして俺は子まりさをひざの上に乗せ、となりの女の子のブランコを追うようにこぎ始めた。
急に動き始めた景色をみて、子まりさが不安そうな顔をしているが気にしない。
【ブランコでゆっくりできない】6
女の子の乗ったブランコの振り子角度は、すでに斜め45度ラインに近づいていた。
「今さら(キーコ)ひざの上に(キーコ)乗せてやったって(キーコ)遅いんだから!(キーコ)」
「ゆ~!(キーコ)おそらを(キーコ)とんでる(キーコ)みたい~♪(キーコ)」
女の子の股間部分にピッタリと身を寄せて羨まし・・・いや、れいむも楽しそうだ。
俺のブランコもゆっくりせずに加速させていく。
「ゆー!(キーコ)おしょらを(キーコ)とんでりゅ(キーコ)みちゃいー!(キーコ)」
最初は見慣れぬ風景に不安がっていた子まりさも、今では楽しそうな声をあげている。
「ゆっくち!(キーコ)ちちぇいっちぇ(キーコ)ねー!(キーコ)」
「ゆゆ?(キーコ)おちびちゃん(キーコ)のせてもらったんだ(キーコ)ねー!(キーコ)」
女の子のブランコの速度に近づいてくると、子まりさはとなりのれいむに気付き話しかけていた。
【ブランコでゆっくりできない】7
女の子にも二匹の会話は聞こえているらしく、『ギリッ』と歯を食いしばり加速を始めた。
「ゆゆ?!お、(キーコ)おねーさん、もっとゆ(キーコ)っくりしてね?・・・」
れいむが不安そうな顔をしている。俺よりも加速をかしたため、子まりさとも話せなくなってきた。
「何よ!(キーコ)あんな野良を乗せた男と!(キーコ)同じなわけないじゃない!(キーコ)
私の方が!(キーコ)圧倒的に(キーコ)速いんだから!」
「ゆっ?!(キーコ)こ、こわ(キーコ)いよ、おねーざっ(キーコ)」
「私は!(キーコ)この公園の!(キーコ)ブランコの!(キーコ)女王とまで!(キーコ)呼ばれた女なのよ!(キーコ)」
ブランコに乗ったことがある方なら解ると思うが、45度とは結構な角度だ。スピードも凄い。
最初はゆっくりできていたれいむは、すでに涙目(砂糖水目)になっている。
「いや~!!おねーざぁーん!!ゆっくりぃしてねぇぇぇぇぇ!!」もはや悲鳴しか聞こえない。
【ブランコでゆっくりできない】8
俺は器用にブランコの鎖の外側にヒジをまわし、子まりさを両手で掴んだ。
「ゆゆ~♪・・・ゆ?」ひざの上から抱え上げ、そのまま俺の頭の上に乗せてやった。
「ちょっとここに乗ってろ」
俺は頭に子まりさを乗せたまま、ブランコの腰掛け上に立ち上がった。
「なっ?!」女の子がこっちを見て声をあげた。そう、ブランコ上級術のひとつ、立ちブランコだ。
「立ちブラなんて邪道よ!シルエットの美しい座りブラの前に勝てるとでも思ってるの?!」
女の子が叫んだ。確かにそうだろう。立ちこぎよりも優雅でムダがない。なにより空気抵抗がダンチだ。
「おねーざぁーん!!ゆっくりぃしてねぇぇぇぇぇ!!」れいむがやかましい。
逆に言えば成体サイズのれいむを乗せた状態では座りブラ以外に選択の余地はないとも言える。
子まりさが小さかったからこそ出来た立ちブラなのだ。
【ブランコでゆっくりできない】9
俺には勝算があった。
成体れいむを乗せているとはいえ、か細い女の子と俺ではウェイトに差がある。俺の方が重い。
ひとこぎひとこぎ、足に力を込め、グングン加速していく。ウェイトがあるほうが断然有利だ。
「おにーしゃぁぁぁぁぁん!まりしゃきょわいよぉぉぉぉぉ!ゆっきゅちちゃちぇてぇぇぇぇぇ!」
ゆっくりにとって、いや、人力的に考えても、常識を越えた速度に子まりさが悲鳴をあげている。
『双葉公園のキング』とまで呼ばれた俺のプライドのため無視することにする。
「いやぁぁぁぁぁ!!!!!お”でぇえざぁぁぁん!!ゆ”っぐじざぜでぇぇぇぇぇ!!!!!」
「ゆ”ん”や”あ”ぁぁぁぁあぁぁぁぁぁあぁぁぁぁがあっ!!!ゆ゜っ!ゆ゜っ!ゆ゜っ!!」
子まりさは一際大きな声で叫んだ後、恐怖が限界点を突破したたらしく末期症状の声をあげている。
れいむとまりさの悲鳴が響き渡る中、すでに双方の振り子角度は180度にまで達し、
いよいよ『ブランコジャンプ』というクライマックスを迎えようとしていた。
【ブランコでゆっくりできない】10
ブランコジャンプ。ここからは速度や高さが勝負の基準ではない。
いかに他者よりも先へ、1センチでも遠くへ飛べるか。飛距離の勝負となる。
「やつのれいむが飼いゆであることは明らか!れいむをかばいながら飛ぶこと間違いなし!」
対してこちらの子まりさは絶賛痙攣中!!てゆーか死んでも問題なし!!臆することなかれ!!
いかに綺麗なフォームで飛べようとも!ベストタイミングで蹴りあがる我が飛翔に敵う者か!!
「「YAaaaaaHAaaaaa!!!!!」」気合いの声を発しながら二人は飛んだ。
「ば、バカな?!子ゆっくりを乗せたまま、そんな高々度で踏み切る、なんて?!」
れいむを抱いた女の子は、美しく、洗練されたフォームで、それでいてとんでも無い距離を飛び、無音で着地した。
「ゆわーん!こわかったよー!ゆわーん!」
着地まで完璧だ。怖い思いはさせてしまったが、れいむも無事だった。
【ブランコでゆっくりできない】11
俺は女の子の着地の瞬間にめくれたスカートのパンチラを拝みながら空中で勝利を確信した。
成体れいむを抱きながらそこまで飛んだのは見事というほかない。
だがしかし。貴様の倍近く飛んでいる俺に勝とうなど、100年早いのだ!
そう、俺はまだ飛んでいる。やがて「空の王」と呼ばれるようになる日も近いだろう。
「ゆ゜っ!ゆ゜っ!ゆ゜っ!ゆ゜っ!ゆ゜っ!!」頭の上の子まりさも健在のようだ。
そしていよいよ着地を・・・って、あれ?・・・着地点にすべりだいしゃんがありゅよ?(棒読み)
「危ない!」ゴンッ、ドグジャァァァ
女の子が叫んだのとほぼ同時に俺は公園内の滑り台へ衝突してしまった。
「あてててて・・・」幸いたいしたケガは無いようだ。
「大丈夫?!大丈夫なの?!しっかりして!」「ゆ!ゆっくりしてね!」れいむを抱いた女の子が駆け寄ってきた。
「ああ大丈夫だよ。へっ、とんだドジを踏んじまったぜ」こんな頑丈な体に産んでくれた親に感謝しなくてはな。
【ブランコでゆっくりできない】12
まさか滑り台が出会いフラグとはな・・・と思いきや、女の子は俺をスルーして滑り台のところへ。
「あれ?」あっけにとられる俺。その先には鉄製の滑り台に高速で叩きつけられ、瀕死の子まりさがいた。
「ゆ゜っ・・・ゆ”っ、・・も”っ・・・ち・・ょ・・ゅく・・ゅ・・・し・・・ぃ・・・・・」
「大丈夫?!まりさちゃん?!しっかりして!」
「おちびちゃん!!ゆっくりしてぇ!!」
子まりさは顔面から叩きつけられたようで顔はグシャグシャ、
目、歯は飛び散り、衝撃で全身の皮は裂け餡子がはみ出していた。
双葉模型裏ブレインの力を持ってしても修復は不可能だろう。てゆーか末期のセリフ吐いてるし。
「あ、あのさ、悪いことしちゃったけど、もう、その饅頭、死んでしまいそうだよ」
「待って!私、こういうの得意なの!」
【ブランコでゆっくりできない】13
いったいどこに隠し持っていたのか?
小麦粉、オレンジジュース、飴細工の道具やメス、ヘラ、餡子、エトセトラエトセトラ・・・
ありとあらゆるゆっくり用の救護アイテムを取り出し、あっという間に修復してしまった。
「ゆー、ゆぴー・・・おしょらをちょんでりゅみちゃい・・・」
「いたかったねー、おちびちゃん。ぺーろぺーろ」
子まりさはすっかり元通りに修復され、れいむにぺーろぺーろされながら眠っている。
「あ、あんたすげーな」
「あなたもね。でもあんまり危ないことしちゃダメよ。さて、と」
女の子は立ち上がり、れいむを抱きかかえ、子まりさを俺に預けた。
「じゃ、この子よろしくね」
ちょ、俺が飼うの?!目をぱちくりさせる俺に手を振って、女の子は去っていった。
【完、じゃないかも】
以前、本スレに十行区切りで投下していたものです。
こうするとスクが考えやすいんです。異論は認めます。
エア○アはエロマンガですよね。異論は認めない。
俺の名はとしあき。ありふれた名前の中学生だ。
最近は不況だのなんだのって親どもは不景気な話ばかり。俺には公務員になれと小言の繰り返し。
気が滅入ってくるぜ。そんな俺は公園に来てる・・・平日のお昼だけど。いわゆるサボりってやつだ。
親が家でゴロゴロ二次裏巡回してるのに勉強する気になんねーっつーの。
いつものブランコに腰掛け、ゆっくりとこぎ始める。あー、俺も自分のPC欲しいなぁ・・・
そーやって、ぼーっと空を見上げてブランコに乗ってたから気付かなかったんだ。
後ろから近づいてきた女の子の存在に。
俺がブランコをこいで、前に行って←・・・、んで後ろに戻って→・・・
やっと、となりのブランコに腰掛けた彼女の存在に気がついたんだ。
そのひざの上には、赤いリボンを付けた饅頭、もとい、ゆっくりれいむがいたんだ。
【ブランコでゆっくりできない】2
キーコ、キーコ、キーコ、キーコ、キーコ・・・俺がブランコをこぐ音で気が付かなかったけど、
この女の子、ゆっくりれいむと・・・足元のゆっくりまりさと何か話してる。何話してるんだろ?
ちょっとブランコをこぐ勢いを落としてみる。
「ま、まりしゃも!まりしゃもぶらんこしゃんにのっちぇみちゃいよ!」
「・・・おねーさん、このこものせてあげてね。」
「だーめ。野良なんてばっちいんだから、近づいちゃだめよ。乗せられるわけないでしょ。」
だいたいこんな感じの話の内容だった。いーじゃん、乗せてやればよ。
女の子のひざの上にいるれいむはバレーボールサイズ。もう成体といってもいいくらいかな。
足元のまりさはソフトボールサイズで、まだ赤ちゃん言葉も抜けきってない。
あのサイズじゃ、一人で飛び乗ることもできないし・・・羨ましくて仕方ないんだろなー。
【ブランコでゆっくりできない】3
そいや、親ゆっくりの姿が見えない。親は?両親はいないのだろうか?
こんな子ゆっくり一匹で人前に出てきて、びゃーびゃーと知らない人間にせがんでさ。
「うっせぇ!ぬぅん!」と一撃のもとに潰されてゆん生を終わらせられても文句は言えない状況だ。
人なつこいみたいだけど、飼いゆが捨てられたのか、育児放棄されたのか。はたまた親と死別したか。
「・・・おいまりさ。こっちにこいよ。乗せてやるぞ」
俺はブランコをとめ、まりさに声をかけていた。
「「ゆ?」」「え?」2匹と一人がこっちを向いた。「・・・乗りたいんだろ?」
「ゆゆー!おにいしゃん、のしぇちぇくりぇりゅの?」
「ああ、そーだよ。一人じゃ無理だろうから乗せてやるよ。こっちきな」
「やっちゃぁ!ぶらんこしゃん!ぶらんこしゃん!」
俺は女の子の表情も確認せずに、ぴょんぴょん跳ねてきたまりさを手に取った。
【ブランコでゆっくりできない】4
俺はブランコを降り、まりさを手に取って、ブランコにちょこんと乗せてやった。
「やっちゃぁ!ぶらんこしゃんだよ!ぶらんこしゃんだよ!やっちゃぁ!たきゃいよ!」
子まりさはブランコの上でぴょんぴょんと飛び跳ねている。よっぽどうれしいんだろーなー。
「・・・ふん」キーコ、キーコ、キーコ。その様子を見ていた女の子がブランコをこぎ始めた。
子まりさの喜びの表情を見て後ろめたさを感じたのか、どうやらご機嫌を損ねたらしい(笑)
ひざの上に乗せられていたれいむは、子まりさの喜ぶ姿を見て嬉しそうだったが
ご機嫌斜めになってしまった飼い主の顔を見て、交互を見やりながら複雑そうな表情だ。
「ゆ~・・・ゆ?ゆ~♪」やがて動き出した景色に気付き、れいむもまた嬉しそうな顔をしている。
その時だった。勢いを付けた女の子のブランコが、前に行って←・・・頂上に静止したときに。
女の子は「フン」と鼻をならし、子まりさに、蔑みの視線を送ったのに、俺は気付いた。
【ブランコでゆっくりできない】5
「ゆっ!ゆっ!ゆっ!」子まりさは先ほどと同じくブランコの上でぴょんぴょん跳ね続けている。
子まりさにとって『ブランコに乗る』とはまさに今の状況らしく、笑顔で一心不乱に飛び跳ねている。
*
o
+ カタカタと台を揺らすだけで、ブランコとしての動きをしているようには見えないが。
ふと女の子を見やると、口元ニヤリング。・・・明らかに勝ち誇ってやがる。
「おいまりさ、ちょっといいか」俺を見上げるまりさをそっと抱え上げた。
「ゆゆ?ゆっくちぶらんこしゃんにおろしちぇね!もっちょあしょびちゃいよ!ぷきゅー!」
子まりさはブランコ遊び?を中断されふて頬を膨らませていた。誰が乗せてやったと思ってるんだ。
「まあ待てって。もっと楽しいこと、してやるからさ」
そうして俺は子まりさをひざの上に乗せ、となりの女の子のブランコを追うようにこぎ始めた。
急に動き始めた景色をみて、子まりさが不安そうな顔をしているが気にしない。
【ブランコでゆっくりできない】6
女の子の乗ったブランコの振り子角度は、すでに斜め45度ラインに近づいていた。
「今さら(キーコ)ひざの上に(キーコ)乗せてやったって(キーコ)遅いんだから!(キーコ)」
「ゆ~!(キーコ)おそらを(キーコ)とんでる(キーコ)みたい~♪(キーコ)」
女の子の股間部分にピッタリと身を寄せて羨まし・・・いや、れいむも楽しそうだ。
俺のブランコもゆっくりせずに加速させていく。
「ゆー!(キーコ)おしょらを(キーコ)とんでりゅ(キーコ)みちゃいー!(キーコ)」
最初は見慣れぬ風景に不安がっていた子まりさも、今では楽しそうな声をあげている。
「ゆっくち!(キーコ)ちちぇいっちぇ(キーコ)ねー!(キーコ)」
「ゆゆ?(キーコ)おちびちゃん(キーコ)のせてもらったんだ(キーコ)ねー!(キーコ)」
女の子のブランコの速度に近づいてくると、子まりさはとなりのれいむに気付き話しかけていた。
【ブランコでゆっくりできない】7
女の子にも二匹の会話は聞こえているらしく、『ギリッ』と歯を食いしばり加速を始めた。
「ゆゆ?!お、(キーコ)おねーさん、もっとゆ(キーコ)っくりしてね?・・・」
れいむが不安そうな顔をしている。俺よりも加速をかしたため、子まりさとも話せなくなってきた。
「何よ!(キーコ)あんな野良を乗せた男と!(キーコ)同じなわけないじゃない!(キーコ)
私の方が!(キーコ)圧倒的に(キーコ)速いんだから!」
「ゆっ?!(キーコ)こ、こわ(キーコ)いよ、おねーざっ(キーコ)」
「私は!(キーコ)この公園の!(キーコ)ブランコの!(キーコ)女王とまで!(キーコ)呼ばれた女なのよ!(キーコ)」
ブランコに乗ったことがある方なら解ると思うが、45度とは結構な角度だ。スピードも凄い。
最初はゆっくりできていたれいむは、すでに涙目(砂糖水目)になっている。
「いや~!!おねーざぁーん!!ゆっくりぃしてねぇぇぇぇぇ!!」もはや悲鳴しか聞こえない。
【ブランコでゆっくりできない】8
俺は器用にブランコの鎖の外側にヒジをまわし、子まりさを両手で掴んだ。
「ゆゆ~♪・・・ゆ?」ひざの上から抱え上げ、そのまま俺の頭の上に乗せてやった。
「ちょっとここに乗ってろ」
俺は頭に子まりさを乗せたまま、ブランコの腰掛け上に立ち上がった。
「なっ?!」女の子がこっちを見て声をあげた。そう、ブランコ上級術のひとつ、立ちブランコだ。
「立ちブラなんて邪道よ!シルエットの美しい座りブラの前に勝てるとでも思ってるの?!」
女の子が叫んだ。確かにそうだろう。立ちこぎよりも優雅でムダがない。なにより空気抵抗がダンチだ。
「おねーざぁーん!!ゆっくりぃしてねぇぇぇぇぇ!!」れいむがやかましい。
逆に言えば成体サイズのれいむを乗せた状態では座りブラ以外に選択の余地はないとも言える。
子まりさが小さかったからこそ出来た立ちブラなのだ。
【ブランコでゆっくりできない】9
俺には勝算があった。
成体れいむを乗せているとはいえ、か細い女の子と俺ではウェイトに差がある。俺の方が重い。
ひとこぎひとこぎ、足に力を込め、グングン加速していく。ウェイトがあるほうが断然有利だ。
「おにーしゃぁぁぁぁぁん!まりしゃきょわいよぉぉぉぉぉ!ゆっきゅちちゃちぇてぇぇぇぇぇ!」
ゆっくりにとって、いや、人力的に考えても、常識を越えた速度に子まりさが悲鳴をあげている。
『双葉公園のキング』とまで呼ばれた俺のプライドのため無視することにする。
「いやぁぁぁぁぁ!!!!!お”でぇえざぁぁぁん!!ゆ”っぐじざぜでぇぇぇぇぇ!!!!!」
「ゆ”ん”や”あ”ぁぁぁぁあぁぁぁぁぁあぁぁぁぁがあっ!!!ゆ゜っ!ゆ゜っ!ゆ゜っ!!」
子まりさは一際大きな声で叫んだ後、恐怖が限界点を突破したたらしく末期症状の声をあげている。
れいむとまりさの悲鳴が響き渡る中、すでに双方の振り子角度は180度にまで達し、
いよいよ『ブランコジャンプ』というクライマックスを迎えようとしていた。
【ブランコでゆっくりできない】10
ブランコジャンプ。ここからは速度や高さが勝負の基準ではない。
いかに他者よりも先へ、1センチでも遠くへ飛べるか。飛距離の勝負となる。
「やつのれいむが飼いゆであることは明らか!れいむをかばいながら飛ぶこと間違いなし!」
対してこちらの子まりさは絶賛痙攣中!!てゆーか死んでも問題なし!!臆することなかれ!!
いかに綺麗なフォームで飛べようとも!ベストタイミングで蹴りあがる我が飛翔に敵う者か!!
「「YAaaaaaHAaaaaa!!!!!」」気合いの声を発しながら二人は飛んだ。
「ば、バカな?!子ゆっくりを乗せたまま、そんな高々度で踏み切る、なんて?!」
れいむを抱いた女の子は、美しく、洗練されたフォームで、それでいてとんでも無い距離を飛び、無音で着地した。
「ゆわーん!こわかったよー!ゆわーん!」
着地まで完璧だ。怖い思いはさせてしまったが、れいむも無事だった。
【ブランコでゆっくりできない】11
俺は女の子の着地の瞬間にめくれたスカートのパンチラを拝みながら空中で勝利を確信した。
成体れいむを抱きながらそこまで飛んだのは見事というほかない。
だがしかし。貴様の倍近く飛んでいる俺に勝とうなど、100年早いのだ!
そう、俺はまだ飛んでいる。やがて「空の王」と呼ばれるようになる日も近いだろう。
「ゆ゜っ!ゆ゜っ!ゆ゜っ!ゆ゜っ!ゆ゜っ!!」頭の上の子まりさも健在のようだ。
そしていよいよ着地を・・・って、あれ?・・・着地点にすべりだいしゃんがありゅよ?(棒読み)
「危ない!」ゴンッ、ドグジャァァァ
女の子が叫んだのとほぼ同時に俺は公園内の滑り台へ衝突してしまった。
「あてててて・・・」幸いたいしたケガは無いようだ。
「大丈夫?!大丈夫なの?!しっかりして!」「ゆ!ゆっくりしてね!」れいむを抱いた女の子が駆け寄ってきた。
「ああ大丈夫だよ。へっ、とんだドジを踏んじまったぜ」こんな頑丈な体に産んでくれた親に感謝しなくてはな。
【ブランコでゆっくりできない】12
まさか滑り台が出会いフラグとはな・・・と思いきや、女の子は俺をスルーして滑り台のところへ。
「あれ?」あっけにとられる俺。その先には鉄製の滑り台に高速で叩きつけられ、瀕死の子まりさがいた。
「ゆ゜っ・・・ゆ”っ、・・も”っ・・・ち・・ょ・・ゅく・・ゅ・・・し・・・ぃ・・・・・」
「大丈夫?!まりさちゃん?!しっかりして!」
「おちびちゃん!!ゆっくりしてぇ!!」
子まりさは顔面から叩きつけられたようで顔はグシャグシャ、
目、歯は飛び散り、衝撃で全身の皮は裂け餡子がはみ出していた。
双葉模型裏ブレインの力を持ってしても修復は不可能だろう。てゆーか末期のセリフ吐いてるし。
「あ、あのさ、悪いことしちゃったけど、もう、その饅頭、死んでしまいそうだよ」
「待って!私、こういうの得意なの!」
【ブランコでゆっくりできない】13
いったいどこに隠し持っていたのか?
小麦粉、オレンジジュース、飴細工の道具やメス、ヘラ、餡子、エトセトラエトセトラ・・・
ありとあらゆるゆっくり用の救護アイテムを取り出し、あっという間に修復してしまった。
「ゆー、ゆぴー・・・おしょらをちょんでりゅみちゃい・・・」
「いたかったねー、おちびちゃん。ぺーろぺーろ」
子まりさはすっかり元通りに修復され、れいむにぺーろぺーろされながら眠っている。
「あ、あんたすげーな」
「あなたもね。でもあんまり危ないことしちゃダメよ。さて、と」
女の子は立ち上がり、れいむを抱きかかえ、子まりさを俺に預けた。
「じゃ、この子よろしくね」
ちょ、俺が飼うの?!目をぱちくりさせる俺に手を振って、女の子は去っていった。
【完、じゃないかも】
以前、本スレに十行区切りで投下していたものです。
こうするとスクが考えやすいんです。異論は認めます。
エア○アはエロマンガですよね。異論は認めない。