ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
anko1421 ダーイスンスーン
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ankoss
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ある森に北のドスと呼ばれる史上類を見ないほど強大なドスまりさが君臨していた。
ドスはかつて妖怪に近い存在であったと言われているが、北のドスは往古の妖力のいくばくかを保持しており、魔術を行使すると信じられていた。
その上に知力、武力、カリスマ性を備え、まさに理想の群れ長であった。
多くのゆっくりたちがこぞってドスの下へと集まってゆき、かつてない規模の群れが誕生した。
それだけでなく、他のドス群れもこの偉大なドスに忠誠を近い、同盟を結んだ。
人間たちもこのドスには礼を持って接し、ごまかしなしの平等な協定を結んだ。
だが、北のドスは唐突に豹変した。
「このせかいはゲスでしかないんだよ! みんなせいさいされないとだめなんだよ!
かみさまはこんなちびちゃんなんかのぞんでいなかったんだよ! ゆっくりりかいしてよね!」
わけのわからないことを喚き散らし、たしなめようとする側近たちを無造作に虐殺すると、単身群れを出ていずこかへと彷徨いだした。
群れのゆっくり、なかでも生き残りの側近たちは生命線たるドスを正気に戻そうと後を追ったが、
その道中で見たものは破壊されたゆっくり群れだった。
北のドスは出会ったすべてのものを破壊していったのだ。
なけなしの勇気を振り絞ってさらに進むと、なんと人間の村すら滅ぼされているではないか。
北のドスといえどこんなことをして無事に済むはずがない。
果たして怒り狂った人間たちはゆっくりを見つけ次第駆除するようになった。
だが、北のドスの消息は杳として知れない。
それからの数日はまるで悪夢が現実になったかのようだった。
奇妙な濃い霧が森中を覆った。
霧の中から恐ろしい巨大な妖怪ゆっくりが現れたという噂が飛び交った。
もみあげで空を飛び、口から火を吐くという伝説のリオれいむが現れ、人間もゆっくりも見境なく餌にしたという。
怪現象が立て続けに勃発し、森に生きるすべてのものを翻弄した。
森は阿鼻叫喚に包まれたが、やがて悲鳴さえも霧に飲まれ、果てしない沈黙が訪れた……。
さくやは途方にくれていた。
さくやはかつて北のドスに重用された側近だった。
今、さくやはどことも知れぬ森の崖の中腹にある岩棚の上に取り残されていた。
側近専用のゆーパックに乗っているときに、なにものかにうちおとされたのだ。
それがなにかはゆーパックの中にいたさくやにはわからない。人間の猟師だろうか? それとも……。
岩棚の上から降りれないこともない。それほど高くないし、下には草が生い茂っている。
だが、崖の下には剣呑なものどもがうろついていた。
それらは一見するとふらん種のゆっくりに見えた。
だが、体はまるで腐ってるかのようで、理性はなく、ただ食欲だけに従って活動しているようだった。
羽はしおれて空は飛べず、動作は機敏とはいえず、感覚も鈍かったが、数が多かった。
それらは誰言うとなくゾンビふらんと呼ばれるようになった。ゆっくりを襲うふらんの腐乱死体だった。
北のドスがおかしくなって以来、このような化け物が森中をうろうろしていたのだ。
ゾンビふらんたちはうーあー唸りながら、さくやが降りてくるのを今か今かと待ち続けている。
幸いにして、崖を登ることはできないようだが、さくやにしてもいつかは岩棚を降りるほかにない。
我慢比べであったが、ふらんたちは昼も夜も眠ることはなく、その執着心は無限大のようであった。
一方さくやは心身共に限界が近づいていた。
さくやは舌の肥えた上流階級のゆっくりだったが、下に生えている草でもいいから食べたい気分だった。
しかし、その草すら手に入りはしない。岩棚の上には雑草一本生えていない。
体力が残っているうちに飛び降りて、ゾンビふらんの群れを突破することに賭けるべきだろうか?
飢えているのはふらんたちも同じはずなのだが、一向に他の餌を探しにいくそぶりを見せなかった。
助けが来るとは思えない。もう長いこと人もゆっくりも見かけていない。みんな死んでしまったのだろうか。
ここで待っていても死ぬだけだ。
だが、さくやは行動に移るだけのふんぎりがつかなかず、いたずらに時間と体力を消耗していった。
突然、一匹のゆっくりが空から降ってきた。
どうやら崖から降りてきたらしい。
「まさかあの高さから飛び降りるなんて……」
それはれいむ種のゆっくりだった。通常のれいむよりも体が大きく、ふてぶてしい表情をしている。
でいぶじゃないだろうかとさくやは疑った。だが今はでいぶだろうとゲスだろうと他のゆっくりに会えたことは喜ばしい。
「ちょうどいいわ!」
さくやはこのれいむを利用することを思いついた。
「ねえあなた、下にいるふらんたちを追い払ってくれない? お礼はたっぷりしてあげるわ!」
さくやは頬袋に貴重な宝物をいくつか入れていた。
えーりん(北のドス直々に殺された)からもらったとても良く効く薬草、非常に貴重な輝く石、
それに人間が作った用途のよくわからない金属製の物体。そして……。
(こいつにはこの人間のがらくたでいいわね。れいむは馬鹿だから簡単に釣られるはず)
れいむは言葉で答えることはなかったか、さくやを見てこくりと頷いた。
通常種の分際で随分無礼なやつだが、うまく乗せることはできたのだ。さくやは努めて笑顔を作った。
さくやはできるだけ岩棚の端っこに陣取り、ゾンビふらんたちの動向に注視した。
もとより、この無礼なでいぶにふらんたちを追い払えるなどとは思ってはいない。
ただ、おとりとなりさくやが逃げる間の時間稼ぎぐらいにはなるだろう。
これが最後のチャンスだ。
ゆっくりの神様はいつでもさくやのことを見ていてくれている。
祝福された希少種を助けるために、無価値な通常種を遣わしてくれのだ。
いや、無価値ではない。命を賭けてさくやを助ける役に立てたのならば。
(ゆっくりの神様ありがとうございます。このでいぶは比較的軽いゆっくり地獄で許してやってください。ゆんばさ)
「おまえが行け」
「ゆげっ!」
さくやは一瞬何が起きたのかわからなかった。
鋭い痛みが体を貫き、世界がぐるぐると回転した。数瞬後に強烈な衝撃が全身を叩きつけた。
さくやはなんとか芝生の上から起き上がった。周囲をよだれをたらさんばかりのゾンビふらんたちが取り囲んでいた。
「ゆんやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「うあー! うじゅりゅぎゅあー!」
さくやは抵抗する間もなく、あっという間にゾンビふらんたちに噛み付かれ、引きちぎられ、いくらかの破片を残して神の国へと旅立った。
飽食したゾンビふらんたちは崖下から去っていった。
れいむは岩棚から飛び降り、ふらんたちのの食べ残しを漁った。
目的のものは見つかった。
それは印が刻まれた小石、それは北のドスが魔術で作った結界を解くための鍵だった。
ゾンビふらんたちもこれは飲み込めずに吐き出したのだ。
れいむはさくやの残骸に唾を吐きかけた。
「ドスにおもねる腹黒いブヨ虫め」
この鍵があれば食糧倉庫を開けることができる。
そうすれば、群れのみんなをしばらくの間は養うことができるだろう。
とはいっても、この酷い状況でどれだけ生き延びれることだろうか。
まさに世も末だ。
ドスはかつて妖怪に近い存在であったと言われているが、北のドスは往古の妖力のいくばくかを保持しており、魔術を行使すると信じられていた。
その上に知力、武力、カリスマ性を備え、まさに理想の群れ長であった。
多くのゆっくりたちがこぞってドスの下へと集まってゆき、かつてない規模の群れが誕生した。
それだけでなく、他のドス群れもこの偉大なドスに忠誠を近い、同盟を結んだ。
人間たちもこのドスには礼を持って接し、ごまかしなしの平等な協定を結んだ。
だが、北のドスは唐突に豹変した。
「このせかいはゲスでしかないんだよ! みんなせいさいされないとだめなんだよ!
かみさまはこんなちびちゃんなんかのぞんでいなかったんだよ! ゆっくりりかいしてよね!」
わけのわからないことを喚き散らし、たしなめようとする側近たちを無造作に虐殺すると、単身群れを出ていずこかへと彷徨いだした。
群れのゆっくり、なかでも生き残りの側近たちは生命線たるドスを正気に戻そうと後を追ったが、
その道中で見たものは破壊されたゆっくり群れだった。
北のドスは出会ったすべてのものを破壊していったのだ。
なけなしの勇気を振り絞ってさらに進むと、なんと人間の村すら滅ぼされているではないか。
北のドスといえどこんなことをして無事に済むはずがない。
果たして怒り狂った人間たちはゆっくりを見つけ次第駆除するようになった。
だが、北のドスの消息は杳として知れない。
それからの数日はまるで悪夢が現実になったかのようだった。
奇妙な濃い霧が森中を覆った。
霧の中から恐ろしい巨大な妖怪ゆっくりが現れたという噂が飛び交った。
もみあげで空を飛び、口から火を吐くという伝説のリオれいむが現れ、人間もゆっくりも見境なく餌にしたという。
怪現象が立て続けに勃発し、森に生きるすべてのものを翻弄した。
森は阿鼻叫喚に包まれたが、やがて悲鳴さえも霧に飲まれ、果てしない沈黙が訪れた……。
さくやは途方にくれていた。
さくやはかつて北のドスに重用された側近だった。
今、さくやはどことも知れぬ森の崖の中腹にある岩棚の上に取り残されていた。
側近専用のゆーパックに乗っているときに、なにものかにうちおとされたのだ。
それがなにかはゆーパックの中にいたさくやにはわからない。人間の猟師だろうか? それとも……。
岩棚の上から降りれないこともない。それほど高くないし、下には草が生い茂っている。
だが、崖の下には剣呑なものどもがうろついていた。
それらは一見するとふらん種のゆっくりに見えた。
だが、体はまるで腐ってるかのようで、理性はなく、ただ食欲だけに従って活動しているようだった。
羽はしおれて空は飛べず、動作は機敏とはいえず、感覚も鈍かったが、数が多かった。
それらは誰言うとなくゾンビふらんと呼ばれるようになった。ゆっくりを襲うふらんの腐乱死体だった。
北のドスがおかしくなって以来、このような化け物が森中をうろうろしていたのだ。
ゾンビふらんたちはうーあー唸りながら、さくやが降りてくるのを今か今かと待ち続けている。
幸いにして、崖を登ることはできないようだが、さくやにしてもいつかは岩棚を降りるほかにない。
我慢比べであったが、ふらんたちは昼も夜も眠ることはなく、その執着心は無限大のようであった。
一方さくやは心身共に限界が近づいていた。
さくやは舌の肥えた上流階級のゆっくりだったが、下に生えている草でもいいから食べたい気分だった。
しかし、その草すら手に入りはしない。岩棚の上には雑草一本生えていない。
体力が残っているうちに飛び降りて、ゾンビふらんの群れを突破することに賭けるべきだろうか?
飢えているのはふらんたちも同じはずなのだが、一向に他の餌を探しにいくそぶりを見せなかった。
助けが来るとは思えない。もう長いこと人もゆっくりも見かけていない。みんな死んでしまったのだろうか。
ここで待っていても死ぬだけだ。
だが、さくやは行動に移るだけのふんぎりがつかなかず、いたずらに時間と体力を消耗していった。
突然、一匹のゆっくりが空から降ってきた。
どうやら崖から降りてきたらしい。
「まさかあの高さから飛び降りるなんて……」
それはれいむ種のゆっくりだった。通常のれいむよりも体が大きく、ふてぶてしい表情をしている。
でいぶじゃないだろうかとさくやは疑った。だが今はでいぶだろうとゲスだろうと他のゆっくりに会えたことは喜ばしい。
「ちょうどいいわ!」
さくやはこのれいむを利用することを思いついた。
「ねえあなた、下にいるふらんたちを追い払ってくれない? お礼はたっぷりしてあげるわ!」
さくやは頬袋に貴重な宝物をいくつか入れていた。
えーりん(北のドス直々に殺された)からもらったとても良く効く薬草、非常に貴重な輝く石、
それに人間が作った用途のよくわからない金属製の物体。そして……。
(こいつにはこの人間のがらくたでいいわね。れいむは馬鹿だから簡単に釣られるはず)
れいむは言葉で答えることはなかったか、さくやを見てこくりと頷いた。
通常種の分際で随分無礼なやつだが、うまく乗せることはできたのだ。さくやは努めて笑顔を作った。
さくやはできるだけ岩棚の端っこに陣取り、ゾンビふらんたちの動向に注視した。
もとより、この無礼なでいぶにふらんたちを追い払えるなどとは思ってはいない。
ただ、おとりとなりさくやが逃げる間の時間稼ぎぐらいにはなるだろう。
これが最後のチャンスだ。
ゆっくりの神様はいつでもさくやのことを見ていてくれている。
祝福された希少種を助けるために、無価値な通常種を遣わしてくれのだ。
いや、無価値ではない。命を賭けてさくやを助ける役に立てたのならば。
(ゆっくりの神様ありがとうございます。このでいぶは比較的軽いゆっくり地獄で許してやってください。ゆんばさ)
「おまえが行け」
「ゆげっ!」
さくやは一瞬何が起きたのかわからなかった。
鋭い痛みが体を貫き、世界がぐるぐると回転した。数瞬後に強烈な衝撃が全身を叩きつけた。
さくやはなんとか芝生の上から起き上がった。周囲をよだれをたらさんばかりのゾンビふらんたちが取り囲んでいた。
「ゆんやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「うあー! うじゅりゅぎゅあー!」
さくやは抵抗する間もなく、あっという間にゾンビふらんたちに噛み付かれ、引きちぎられ、いくらかの破片を残して神の国へと旅立った。
飽食したゾンビふらんたちは崖下から去っていった。
れいむは岩棚から飛び降り、ふらんたちのの食べ残しを漁った。
目的のものは見つかった。
それは印が刻まれた小石、それは北のドスが魔術で作った結界を解くための鍵だった。
ゾンビふらんたちもこれは飲み込めずに吐き出したのだ。
れいむはさくやの残骸に唾を吐きかけた。
「ドスにおもねる腹黒いブヨ虫め」
この鍵があれば食糧倉庫を開けることができる。
そうすれば、群れのみんなをしばらくの間は養うことができるだろう。
とはいっても、この酷い状況でどれだけ生き延びれることだろうか。
まさに世も末だ。