ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
anko1401 あなたの町のお医者さん その2 前編
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ankoss
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・Caution about poor writing!
・ハイスペック希少種が出ます。
・が、ストーリーにはかかわりません。
・投稿二作目
・せんせいキャラ変わりすぎ
・前作の続き………かな?
上記全ておkという神の様なお方だけゆっくりしていってね!
ここはとある町の公園。
そこに一組のゆっくりのつがいが住み着いていた。
狩にでも出かけようとしているのだろうか
ごそごそとダンボール製のおうちから一匹だけはいだしてくる。
「今日は体が変なんだよー。わからないよー」
ちぇんだ。俊敏な動きに定評があるゆっくりだが
今日は本ゆんのいうとおり動きがどこかぎこちない感じだ。
そんな風にして入口でもたもたやっていると
ちぇんは後ろに気配を感じた。
「ほんとうにつかえないクズだね!!
でいぶはかわいいあかちゃんのおせわをしなきゃいけないんだよ!!
わかったらとっととかりにでかけてたくさんごはんとあまあまさんをとってきてね!!
じゃないとせいっ!さいっ!するよっ!!!」
「しょーだしょーだ!!はやくあみゃあみゃもっちぇこい!!」
「いわりぇにゃきゃわきゃりゃにゃいのこにょくしょどりぇい!!」
後ろにはでっぷり太ったれいむ、いやでいぶと子れいむがいた。
その目に浮かんでいるのは狩に出かける家族への信頼などではなく、明らかな侮蔑。
子れいむの方も口元に嘲笑を浮かべて口汚くちぇんを罵っている。
そんな家族を一瞥するとちぇんは
「わからないよー………」
一声なくとずりずりとと草むらの中に消えていった。
最初からクライマックスなちぇんはご飯を集めるために草むらを進んでいた。
だがその動きは跳ねる、というよりは這うといったほうがしっくりくるような歩みである。
その原因はいつも苛められていることもあるがもっとも大きな原因は体の不調であった。
別に外傷があるわけではない。風邪というわけでもない。
しかし、何かはわからないが大切なものがぽっかりと自分の中から抜け落ちてしまったような感覚。
そんなゆっくりできない体調ながらも、ご飯を取ってこなければならない理由がちぇんにはあった。
(ちぇんがごはんをとってこれないとおちびちゃんたちがひどいめにあうんだねー。)
そう、実はあのでいぶ、うまれたちぇん種のゆっくりをゆん質として監禁しているのだ。
自分が逃げればおちびちゃんがひどいめにあう、そんな強迫観念がちぇんをつき動かしていた。
しかし、世界はちぇんの体調に気を使うほど甘くはない。
結局公園の隅まで来たがちぇんが見つけられたのは何とか食べられそうな草が少しだけであった。
(はるになったばっかりだからあんまりえさがないんだねー。)
そんなことを思いながらふと顔をあげると
「!!わかるっ!わかるよーー!!ぽっきーさんなんだねーーーー!!!」
目の前の階段の一段上のところにポッキーが何本かおちていた。
袋を開けるときにおとしたのだろうか、とにかくちぇんにとっては宝の山である。
さっそく取ろうと少し跳ねる。しかし届かない。そして落下した時、またちぇんに悪寒が走る。
(でもおちびちゃんのためなんだねー!そんなのきにしてられないよーーー!)
今度はもっと高く飛ぼうと体に力を込める。そして、飛んだ。
ちぇんの視界は眼下に存在するポッキーを捉えていた。そして重力の導きに従い徐々に近づいていく。
そして、その距離が0になった瞬間、
「わ゛がら゛な゛い゛よ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛!!どぼぢでぢぇん゛の゛あ゛ん゛よ゛がな゛ぐな゛っでる゛の゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛!!」
ちぇんの下半分が無くなっていた。いや、はじけ飛んでいた。
着地した場所を中心にチョコレートの花が大輪を咲かせている。
「わ゛…………ぎゃ……………。」
すでにちぇんは大量のチョコレートを失い、永遠にゆっくりする直前である。
(お…ちびちゃ…ん……。ご…め……ん…ね)
脳裏に浮かぶのは手に入ることのなかったおちびちゃんと仲良く遊ぶしあわせー!な光景。
ちぇんは最後に自分に影がさすのを感じ、そのまま逝った。
最近妙な話をよく聞く。
なんでもゆっくりの体が異常にもろい個体が出てきているらしい。
その弱さは想像を絶していてちょっと高く飛ぶだけで着地の衝撃に耐え切れず破裂するレベルだそうだ。
まあ脚色が入っているだろうと思い、今までは話半分に聞き流していたのだがそうも言っていられなくなった。
なぜなら……………………
「あのぉ、家で飼っているれいむが跳ねるだけで皮が破れるんですけどどうしたら良いですか?」
「ゆぅぅぅぅぅぅぅ………………」
実際に患者としてくるゆっくりがついに出たのだ。
これはかなりまずいといえるだろう。
ゆっくりの間で広がっているということは感染症の類かもしれない。
仮に人に感染するものでなくとも感染症と聞くだけで忌避する人も多い。
そうなってしまったらゆっくり相手の病院であるこの仕事も立ち行かなくなってしまう。
早急に何とかしなければ……………
「検査しなければなんとも言えませんね………。とりあえず入院です。精密検査が必要ですから。」
飼い主はれいむを置いて帰っていった。
「さて……………、検査と言ったもののどこから手をつけていいのやら……………。」
正直なところ打つ手がないといった感じだ。
検査をしようにも下手をしたら預かったゆっくりが死んでしまう。
まさに八方塞といった感じだ。
「いや、方法ならある!」
そうだ。飼いゆを死なせてはいけないのなら死んでも文句を言われないゆっくりで調べればいい。
よし、そうと決まればさっそく行こうじゃないか。
「せんせい、どこかへおでかけですか?」
!そうだった。感染症ならえーりんも危ないんじゃないか?
「えーりん、よく聞いてくれ。」
「なんですかせんせい?」
キョトン、とした顔でこちらを見つめてくるえーりん。
「いまゆっくりの間で感染症のようなものがはやっている。お前も危ないかもしれない。
だから、治療法が見つかるまで無菌室にこもっていてくれないか?」
それを聞くとえーりんは寂しそうに顔を伏せた。
「……わか…りました。」
「ごめんな。でもお前が死んだら代わりはいない。だから、こんなところで死なすわけにはいかないんだ。」
えーりんは伏せていた顔をあげて笑顔を作る。
しかし、目じりに浮かんだ涙は隠しきれておらず、笑顔そのものも無理をして作っている。
そんな印象をうけた。
「は…い。はやく、ちりょうほうをみつけてくださいね。」
そんなえーりんの頭を一なですると外へと向かった。
えーりんのためにも早く解決しなければならないと決意を胸に秘めて。
さて、外に来たはいいのだがどこを探せば良いのか………
まあ、とりあえずは公園かな。
一番近くの公園といえば…………あそこか。
たしかあそこは人通りも少ないし緑もあるからゆっくりも住み着きやすいはずだ。
問題は一斉駆除で全員やられてないかだが…………
お、いたいた。この不自然なダンボールはゆっくりの家だろう。
そんなことを思いながら覗き込むと
「ゆっ!!にんげんしゃんだ!」
「ゆぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!?にんげんがでいぶのおうちになんのようなの!!
とっととかえってね!!!あとあまあまちょうだいね!!」
ふむ、でいぶとその子供か。典型的なゲスだな。
「はいはい、あまあまあげるからちょっと質問に答えてくれ。」
「ゆぅん!そんなことはどうでもいいからさっさとあまあまちょうだいね!!
そしたらでいぶのどれいにごうとしていかしてあげてもいいよ!!!」
「あみゃあみゃよこちぇぇぇぇぇ!!」
「はっはっは、ならこれでどうだい?」
もみ上げをわさわさしてよだれを撒き散らしながらあまあまを要求してきた赤ゆを奪い去る。
もちろん手袋は装着済みだ。
「もし質問に答えなければこいつの中身をプレゼントしよう。
質問に答えればこいつは無傷で戻ってくるしあまあまもやる。どうだ?」
「ゆぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!でいぶのかわいいおちびちゃんかえせぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」
「ゆわぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!たちゅけちぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
「さて、答えは?」
「まってね!!つぶすんならそのおちびちゃんじゃなくてこっちにしてね!!!」
今までわめくだけだったでいぶがダンボールの中に引っ込んだかと思うと何かを取り出してきた。
ちいさな鍋だろうか。でいぶがふたを開けると
「わきゃ……らにゃいよー………」
一匹の赤ちぇんが入っていた。十分にごはんを貰えていないのだろうか、げっそりしている。
「こっちのちびはつぶしてもいいよ!!だからおちびちゃんはかえしてね!!!あとあまあまちょうだいね!!」
でいぶは勝ち誇ったかのような顔でこちらを見上げている。要求が通ると思っているのだろうか。
そんなちくわの中身みたいな頭をしたでいぶにとりあえずは間違いを伝えてみる。
「おまえバカだろう。つぶしても良いような子はゆん質にならないじゃないか。
わかったらとっとと答えようか。じゃないと潰れちゃうよ?」
手に力を込める。
「ゆ゛……ぎゅ…れいみゅ……ちゅ…ぶりぇりゅ……」
「ゆぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!わかりました!!こたえますっ!こたえますぅぅぅ!!!」
「よーし、それでいい。質問は一つだけだ。
お前が知ってるゆっくりで体の不調を訴えるゆっくりはいなかったか?」
「しらないよぉぉぉぉぉぉ!!!
こたえたんだからはやくおちびちゃんかえしてねぇぇぇぇぇ!
あとあまあまおいてさっさとかえってねぇぇぇぇぇぇ!!!」
「しょう……じゃよ………はや…きゅ……おろち…て」
「そうか……………、なら仕方ないな。」
件のゆっくりがいないのならばこんなところにいてもしょうがない。
とっとと次の場所を探さなければ……………
と、なんだ?
なべが暴れている。
「どうした?」
「おとーしゃんが…きゃらだがおかしいっちぇ……」
ちぇんは息も絶え絶えにそういうとまた動かなくなってしまった。
「………なあ、お前らの父親は今どこにいる?」
「しつもんはいっこっていったでしょぉぉぉぉぉぉぉ!
なんでおちびちゃんかえしてくれないのぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
「いいから答えようか。」
「とっととおちびちゃゆげっ!!!」
「おきゃあしゃんがぁぁぁぁぁぁ!!ゆんやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
腹につま先がめり込み、ゴスッ、という鈍い音を立ててでいぶは発射された。
それと同時に騒ぎ出す饅頭も圧力を強めて黙らせる。
聞き分けのないゆっくりには本当に腹が立つ。
思わず蹴っ飛ばしてしまった。まあこういうのも悪くない。
頭の悪いゆっくりの行動を縛るには絶対的な恐怖を与えるのが一番手っ取り早い。
「さあ、早く答えろ。お前の夫は ど こ に い る ?」
「ゆひぃ、ゆひぃ。ごばんをどりにいぎまじだぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!!!
ごだえまぢだ!ごだえまぢだからおぢびぢゃんをがえじでぐだざいぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛!!」
まずいな。狩にいったってことは死んでるかもしれないな。
とっとと追いかけねば……………
まあ、その前にやることが一つできた。
「そうか。じゃあ約束通りおちびちゃんも返すしあまあまもやろうじゃないか。
どっちから先に欲しい?」
あまあまと聞いた瞬間でいぶは目を輝かせてこちらへ跳ねてきた。
さっき蹴り飛ばされたのも忘れたかのように。
「ゆっ!!どっちもいっしょにちょうだいね!!」
「そうか。お前の選択はそれでいいんだな。」
「いいっていってるでしょ!!わかったらはやくちょうだいね!!ぐずはきらいだよっ!」
「確認はしたぞ。恨むなら自分を恨めよ。」
言葉とともに左手をでいぶの口に叩き込む。
「そら、あまあまと自慢のおちびちゃんだ。」
「なにいってるのぉぉぉぉぉぉぉ!おちびちゃんはあまあまじゃないでしょぉぉぉぉぉぉ!!」
「ゆわぁぁぁぁぁぁぁん!くちゃいよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
でいぶが口から饅頭を出そうとしているのに気づきあごを押さえてとめる。
「おいおい、せっかくのあまあまだぞ?吐くなんてもったいない。なんなら手伝ってあげよう。」
でいぶは目を白黒させているが気にしないことにする。
そのままあごを上下に動かしていく。
「っと、もみあげがパタパタして邪魔だな。」
いったん手を止めてもみあげを引きちぎる。それをまた口の中に放り込み咀嚼開始だ。
「ん゛ーーーーーー!!ん゛ん゛ん゛ーーーーーーーーー!!!」
「いぢゃいぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛!
りぇいみゅをちゃべにゃいでぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛!」
でいぶの口の中から耳障りな音が聞こえる。
それを聞くでいぶも脂汗のようなものを流して苦悶の表情だ。
こちらの手から逃れようと必死で体をグネグネと動かしている。
「ほーら、むーしゃむーしゃ、しあわせーーーーーー!!」
「ん゛ん゛ん゛ん゛ーーーーーーーーー!!」
「ゆびぇっ!!ゆびゅっ!」
「おいしいか?おいしいだろう?なんてったって今まで手塩にかけて育ててきた子饅頭だもんな。」
「……ゆ゛っ……もっぢょ…ゆっぐい………ゆぎゅっ」
ついに口の中の饅頭が力尽きたようだ。
辞世の句を読むのが聞こえてきた。まあ、それもでいぶに阻まれ最後まで言うことなく終わったが。
「はい、おいしくいただきました、と。」
でいぶの顔面を上に向けて口の中のものを奥に流し込んで数分後、つかんでいた手を離してやる。
身じろぎ一つせずでいぶは落下していく。
そのまま地面に着地すると
「ゆげぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」
口から餡子を吐き出し始めた。見る見るうちに餡子の小山が出来上がっていく。
よく見るとその山の中に赤いものや束状になったものが見える。
子饅頭のリボンともみ上げだろう。どうもあの短時間では消化しきれなかったらしい。
「おいおい、自分の子供を食べといて吐き出すってのはないんじゃないか?」
そう聞くとでいぶは顔をうつむかせた。そしてなにか小声で言っている。
「…………う。…………がう。」
「なんだい?もっと大きい声で言ってくれなきゃわからないよー?」
「ちがう!!これはおちびちゃんじゃない!!」
おおう、予想の斜め上をいく言葉が返ってきた。
でいぶは現実逃避することにしたようだ。
そんなことをしても何も変わらないというのに。
「いいや、おまえはおちびちゃんを食べたんだ。その証拠にほら、リボンのきれっぱしがあるだろう?」
「う゛ぞだっ!!!お゛ばえ゛がお゛ぢびぢゃんをどこかにがぐじだんだ!!!
がえぜ!!!おぢびぢゃんをがえぜぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛!!!」
でいぶは目を血走らせてものすごい形相をしている。
その面を形容するとするならばそれはまさに修羅としか言いようがないだろう。
まあ、ゆっくりからしたら、という前置きはつくが。
正直人間からしたら気持ち悪いだけである。
「お゛ぢびぢゃんをぐぞじじいがらゆ゛っぐりじないでどりもどずよ!!」
ボヨン、ボヨンとでっぷり太った体を揺らしながらでいぶはこちらを捕らえようと懸命に跳ね回る。
が、まったく捕らえられず無駄に体力を消費するだけに終わる。
あたりまえだ、捕まってやる義理などないのだから。
「ゆふぅぅぅぅ、ゆふぅぅぅぅぅぅぅぅ………」
「もういいか?こっちとしてもこれ以上お前に時間をとられるわけにもいかないんでな。」
肩で息をしている(といってもゆっくりに肩はないが)でいぶに最後通牒を出し懐からメスを取りだす。
そして指の間に数本挟み
「さあて、何本刺さるかな?」
投擲した。
手から放たれた銀色の閃光がでいぶに迫る。
「ゆぎゅぶっ!!いじゃいぃぃぃぃぃぃ!!どっで!ごれどっでぇぇぇぇぇ!!」
でいぶに着弾したメスはそこで止まらずより奥へと頭をねじ込ませる。
人の皮膚さえもたやすく切り裂く刃が背中から顔を出し餡子にまみれて煌めいていた。
これまでこんな痛みは感じたことがなかったのだろう。
でいぶはしーしーをもらしながら絶叫していた。
「さて、次は目をもらおうか。」
二度目の投擲。
再び放たれた魔弾が両目に命中する。
寒天でできた目はたやすく食い破られ金属の体内への侵入を許してしまう。
「ゆっぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!でいぶのぢでぎにぎらめぐおべべがぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「次は舌を」
トスッ、と軽い音を立てて幾本かのメスがウネウネと動く舌を地面に縫いとめる。
結果、できあがったのは体から銀色の柱をはやした奇怪なオブジェ。
ときおり不規則にビクンビクンとふるえ奇声を上げるのがいっそう不気味さを醸し出している。
幼い子が見たらトラウマものだろう。
「いはい!いはいぃぃぃぃぃぃ!!ほうやへへ!ほへんははい!あははりはすはらぁ!!
(いたい!いたいぃぃぃぃぃぃ!!もうやめて!ごめんなさい!あやまりますからぁ!!)」
ついにでいぶも力の差を悟ったのか寒天と餡子、砂糖水の混じった液体を流しながら命乞いを始める。
というか本来の目的である赤ゆの奪還のことをすっかり忘れているようだ。
さすがゆっくり、何よりも自分優先か。だが、今頃命乞いをしても遅い。
「なあ、なんでこんな目にあってるか知りたいだろ。教えてやろうじゃないか。
私は医者なんだ。そしてここにいまゆっくりの間ではやっている病気について調べに来たんだが……
おまえは質問に嘘をついたな。あのときちぇんが真実を伝えてくれなければ調査が遅れていただろうな。
たった少しの差かもしれない。だがその少しの間に限界を迎えるゆっくりもいたかもしれないんだ。
つまりおまえは全てのゆっくりの命を危険にさらしたんだ。こうしてる間にも時間はどんどん過ぎていく。
それは私のせいでもあるがきっかけを作ったのはお前だ。
そしてお前は罪を重ねていく。わかったか?」
「わはふはへはいへひょ!へんふおはへのへいへひょぉぉぉぉぉぉ!!
(わかるわけないでしょ!ぜんぶおまえのせいでしょぉぉぉぉぉぉ!!))」
「そうか………なら仕方がないな。その命を持ってゆっくりに償え。」
最後のメスを投擲する。狙いはもちろん中枢餡。
銀の流星が狙いたがわず眉間から中枢餡を貫く。
そしてでいぶは「ゆ゛っ」と一声なくとその動きを止めた。
「ふぅ、ずいぶん時間を食ってしまった。お医者さんの悪い癖だな……。とっとといくか。」
メスをでいぶごと回収するとちぇんを探しにいこうと公園の中に足を進めた。
後編へ続く
あとがき
懲りずに二作目投稿してしまいました。
前回感想に合った奇病の治療に挑戦しようと思います。
ちなみに二つに分けたのは誤字チェックがめんどくさいからです。
駄作ではありますがゆっくりしていただけたら幸いです。
ちなみに名前がどうつくかドキドキして心臓がゆっくりしてません。
・ハイスペック希少種が出ます。
・が、ストーリーにはかかわりません。
・投稿二作目
・せんせいキャラ変わりすぎ
・前作の続き………かな?
上記全ておkという神の様なお方だけゆっくりしていってね!
ここはとある町の公園。
そこに一組のゆっくりのつがいが住み着いていた。
狩にでも出かけようとしているのだろうか
ごそごそとダンボール製のおうちから一匹だけはいだしてくる。
「今日は体が変なんだよー。わからないよー」
ちぇんだ。俊敏な動きに定評があるゆっくりだが
今日は本ゆんのいうとおり動きがどこかぎこちない感じだ。
そんな風にして入口でもたもたやっていると
ちぇんは後ろに気配を感じた。
「ほんとうにつかえないクズだね!!
でいぶはかわいいあかちゃんのおせわをしなきゃいけないんだよ!!
わかったらとっととかりにでかけてたくさんごはんとあまあまさんをとってきてね!!
じゃないとせいっ!さいっ!するよっ!!!」
「しょーだしょーだ!!はやくあみゃあみゃもっちぇこい!!」
「いわりぇにゃきゃわきゃりゃにゃいのこにょくしょどりぇい!!」
後ろにはでっぷり太ったれいむ、いやでいぶと子れいむがいた。
その目に浮かんでいるのは狩に出かける家族への信頼などではなく、明らかな侮蔑。
子れいむの方も口元に嘲笑を浮かべて口汚くちぇんを罵っている。
そんな家族を一瞥するとちぇんは
「わからないよー………」
一声なくとずりずりとと草むらの中に消えていった。
最初からクライマックスなちぇんはご飯を集めるために草むらを進んでいた。
だがその動きは跳ねる、というよりは這うといったほうがしっくりくるような歩みである。
その原因はいつも苛められていることもあるがもっとも大きな原因は体の不調であった。
別に外傷があるわけではない。風邪というわけでもない。
しかし、何かはわからないが大切なものがぽっかりと自分の中から抜け落ちてしまったような感覚。
そんなゆっくりできない体調ながらも、ご飯を取ってこなければならない理由がちぇんにはあった。
(ちぇんがごはんをとってこれないとおちびちゃんたちがひどいめにあうんだねー。)
そう、実はあのでいぶ、うまれたちぇん種のゆっくりをゆん質として監禁しているのだ。
自分が逃げればおちびちゃんがひどいめにあう、そんな強迫観念がちぇんをつき動かしていた。
しかし、世界はちぇんの体調に気を使うほど甘くはない。
結局公園の隅まで来たがちぇんが見つけられたのは何とか食べられそうな草が少しだけであった。
(はるになったばっかりだからあんまりえさがないんだねー。)
そんなことを思いながらふと顔をあげると
「!!わかるっ!わかるよーー!!ぽっきーさんなんだねーーーー!!!」
目の前の階段の一段上のところにポッキーが何本かおちていた。
袋を開けるときにおとしたのだろうか、とにかくちぇんにとっては宝の山である。
さっそく取ろうと少し跳ねる。しかし届かない。そして落下した時、またちぇんに悪寒が走る。
(でもおちびちゃんのためなんだねー!そんなのきにしてられないよーーー!)
今度はもっと高く飛ぼうと体に力を込める。そして、飛んだ。
ちぇんの視界は眼下に存在するポッキーを捉えていた。そして重力の導きに従い徐々に近づいていく。
そして、その距離が0になった瞬間、
「わ゛がら゛な゛い゛よ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛!!どぼぢでぢぇん゛の゛あ゛ん゛よ゛がな゛ぐな゛っでる゛の゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛!!」
ちぇんの下半分が無くなっていた。いや、はじけ飛んでいた。
着地した場所を中心にチョコレートの花が大輪を咲かせている。
「わ゛…………ぎゃ……………。」
すでにちぇんは大量のチョコレートを失い、永遠にゆっくりする直前である。
(お…ちびちゃ…ん……。ご…め……ん…ね)
脳裏に浮かぶのは手に入ることのなかったおちびちゃんと仲良く遊ぶしあわせー!な光景。
ちぇんは最後に自分に影がさすのを感じ、そのまま逝った。
最近妙な話をよく聞く。
なんでもゆっくりの体が異常にもろい個体が出てきているらしい。
その弱さは想像を絶していてちょっと高く飛ぶだけで着地の衝撃に耐え切れず破裂するレベルだそうだ。
まあ脚色が入っているだろうと思い、今までは話半分に聞き流していたのだがそうも言っていられなくなった。
なぜなら……………………
「あのぉ、家で飼っているれいむが跳ねるだけで皮が破れるんですけどどうしたら良いですか?」
「ゆぅぅぅぅぅぅぅ………………」
実際に患者としてくるゆっくりがついに出たのだ。
これはかなりまずいといえるだろう。
ゆっくりの間で広がっているということは感染症の類かもしれない。
仮に人に感染するものでなくとも感染症と聞くだけで忌避する人も多い。
そうなってしまったらゆっくり相手の病院であるこの仕事も立ち行かなくなってしまう。
早急に何とかしなければ……………
「検査しなければなんとも言えませんね………。とりあえず入院です。精密検査が必要ですから。」
飼い主はれいむを置いて帰っていった。
「さて……………、検査と言ったもののどこから手をつけていいのやら……………。」
正直なところ打つ手がないといった感じだ。
検査をしようにも下手をしたら預かったゆっくりが死んでしまう。
まさに八方塞といった感じだ。
「いや、方法ならある!」
そうだ。飼いゆを死なせてはいけないのなら死んでも文句を言われないゆっくりで調べればいい。
よし、そうと決まればさっそく行こうじゃないか。
「せんせい、どこかへおでかけですか?」
!そうだった。感染症ならえーりんも危ないんじゃないか?
「えーりん、よく聞いてくれ。」
「なんですかせんせい?」
キョトン、とした顔でこちらを見つめてくるえーりん。
「いまゆっくりの間で感染症のようなものがはやっている。お前も危ないかもしれない。
だから、治療法が見つかるまで無菌室にこもっていてくれないか?」
それを聞くとえーりんは寂しそうに顔を伏せた。
「……わか…りました。」
「ごめんな。でもお前が死んだら代わりはいない。だから、こんなところで死なすわけにはいかないんだ。」
えーりんは伏せていた顔をあげて笑顔を作る。
しかし、目じりに浮かんだ涙は隠しきれておらず、笑顔そのものも無理をして作っている。
そんな印象をうけた。
「は…い。はやく、ちりょうほうをみつけてくださいね。」
そんなえーりんの頭を一なですると外へと向かった。
えーりんのためにも早く解決しなければならないと決意を胸に秘めて。
さて、外に来たはいいのだがどこを探せば良いのか………
まあ、とりあえずは公園かな。
一番近くの公園といえば…………あそこか。
たしかあそこは人通りも少ないし緑もあるからゆっくりも住み着きやすいはずだ。
問題は一斉駆除で全員やられてないかだが…………
お、いたいた。この不自然なダンボールはゆっくりの家だろう。
そんなことを思いながら覗き込むと
「ゆっ!!にんげんしゃんだ!」
「ゆぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!?にんげんがでいぶのおうちになんのようなの!!
とっととかえってね!!!あとあまあまちょうだいね!!」
ふむ、でいぶとその子供か。典型的なゲスだな。
「はいはい、あまあまあげるからちょっと質問に答えてくれ。」
「ゆぅん!そんなことはどうでもいいからさっさとあまあまちょうだいね!!
そしたらでいぶのどれいにごうとしていかしてあげてもいいよ!!!」
「あみゃあみゃよこちぇぇぇぇぇ!!」
「はっはっは、ならこれでどうだい?」
もみ上げをわさわさしてよだれを撒き散らしながらあまあまを要求してきた赤ゆを奪い去る。
もちろん手袋は装着済みだ。
「もし質問に答えなければこいつの中身をプレゼントしよう。
質問に答えればこいつは無傷で戻ってくるしあまあまもやる。どうだ?」
「ゆぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!でいぶのかわいいおちびちゃんかえせぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」
「ゆわぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!たちゅけちぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
「さて、答えは?」
「まってね!!つぶすんならそのおちびちゃんじゃなくてこっちにしてね!!!」
今までわめくだけだったでいぶがダンボールの中に引っ込んだかと思うと何かを取り出してきた。
ちいさな鍋だろうか。でいぶがふたを開けると
「わきゃ……らにゃいよー………」
一匹の赤ちぇんが入っていた。十分にごはんを貰えていないのだろうか、げっそりしている。
「こっちのちびはつぶしてもいいよ!!だからおちびちゃんはかえしてね!!!あとあまあまちょうだいね!!」
でいぶは勝ち誇ったかのような顔でこちらを見上げている。要求が通ると思っているのだろうか。
そんなちくわの中身みたいな頭をしたでいぶにとりあえずは間違いを伝えてみる。
「おまえバカだろう。つぶしても良いような子はゆん質にならないじゃないか。
わかったらとっとと答えようか。じゃないと潰れちゃうよ?」
手に力を込める。
「ゆ゛……ぎゅ…れいみゅ……ちゅ…ぶりぇりゅ……」
「ゆぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!わかりました!!こたえますっ!こたえますぅぅぅ!!!」
「よーし、それでいい。質問は一つだけだ。
お前が知ってるゆっくりで体の不調を訴えるゆっくりはいなかったか?」
「しらないよぉぉぉぉぉぉ!!!
こたえたんだからはやくおちびちゃんかえしてねぇぇぇぇぇ!
あとあまあまおいてさっさとかえってねぇぇぇぇぇぇ!!!」
「しょう……じゃよ………はや…きゅ……おろち…て」
「そうか……………、なら仕方ないな。」
件のゆっくりがいないのならばこんなところにいてもしょうがない。
とっとと次の場所を探さなければ……………
と、なんだ?
なべが暴れている。
「どうした?」
「おとーしゃんが…きゃらだがおかしいっちぇ……」
ちぇんは息も絶え絶えにそういうとまた動かなくなってしまった。
「………なあ、お前らの父親は今どこにいる?」
「しつもんはいっこっていったでしょぉぉぉぉぉぉぉ!
なんでおちびちゃんかえしてくれないのぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
「いいから答えようか。」
「とっととおちびちゃゆげっ!!!」
「おきゃあしゃんがぁぁぁぁぁぁ!!ゆんやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
腹につま先がめり込み、ゴスッ、という鈍い音を立ててでいぶは発射された。
それと同時に騒ぎ出す饅頭も圧力を強めて黙らせる。
聞き分けのないゆっくりには本当に腹が立つ。
思わず蹴っ飛ばしてしまった。まあこういうのも悪くない。
頭の悪いゆっくりの行動を縛るには絶対的な恐怖を与えるのが一番手っ取り早い。
「さあ、早く答えろ。お前の夫は ど こ に い る ?」
「ゆひぃ、ゆひぃ。ごばんをどりにいぎまじだぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!!!
ごだえまぢだ!ごだえまぢだからおぢびぢゃんをがえじでぐだざいぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛!!」
まずいな。狩にいったってことは死んでるかもしれないな。
とっとと追いかけねば……………
まあ、その前にやることが一つできた。
「そうか。じゃあ約束通りおちびちゃんも返すしあまあまもやろうじゃないか。
どっちから先に欲しい?」
あまあまと聞いた瞬間でいぶは目を輝かせてこちらへ跳ねてきた。
さっき蹴り飛ばされたのも忘れたかのように。
「ゆっ!!どっちもいっしょにちょうだいね!!」
「そうか。お前の選択はそれでいいんだな。」
「いいっていってるでしょ!!わかったらはやくちょうだいね!!ぐずはきらいだよっ!」
「確認はしたぞ。恨むなら自分を恨めよ。」
言葉とともに左手をでいぶの口に叩き込む。
「そら、あまあまと自慢のおちびちゃんだ。」
「なにいってるのぉぉぉぉぉぉぉ!おちびちゃんはあまあまじゃないでしょぉぉぉぉぉぉ!!」
「ゆわぁぁぁぁぁぁぁん!くちゃいよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
でいぶが口から饅頭を出そうとしているのに気づきあごを押さえてとめる。
「おいおい、せっかくのあまあまだぞ?吐くなんてもったいない。なんなら手伝ってあげよう。」
でいぶは目を白黒させているが気にしないことにする。
そのままあごを上下に動かしていく。
「っと、もみあげがパタパタして邪魔だな。」
いったん手を止めてもみあげを引きちぎる。それをまた口の中に放り込み咀嚼開始だ。
「ん゛ーーーーーー!!ん゛ん゛ん゛ーーーーーーーーー!!!」
「いぢゃいぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛!
りぇいみゅをちゃべにゃいでぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛!」
でいぶの口の中から耳障りな音が聞こえる。
それを聞くでいぶも脂汗のようなものを流して苦悶の表情だ。
こちらの手から逃れようと必死で体をグネグネと動かしている。
「ほーら、むーしゃむーしゃ、しあわせーーーーーー!!」
「ん゛ん゛ん゛ん゛ーーーーーーーーー!!」
「ゆびぇっ!!ゆびゅっ!」
「おいしいか?おいしいだろう?なんてったって今まで手塩にかけて育ててきた子饅頭だもんな。」
「……ゆ゛っ……もっぢょ…ゆっぐい………ゆぎゅっ」
ついに口の中の饅頭が力尽きたようだ。
辞世の句を読むのが聞こえてきた。まあ、それもでいぶに阻まれ最後まで言うことなく終わったが。
「はい、おいしくいただきました、と。」
でいぶの顔面を上に向けて口の中のものを奥に流し込んで数分後、つかんでいた手を離してやる。
身じろぎ一つせずでいぶは落下していく。
そのまま地面に着地すると
「ゆげぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」
口から餡子を吐き出し始めた。見る見るうちに餡子の小山が出来上がっていく。
よく見るとその山の中に赤いものや束状になったものが見える。
子饅頭のリボンともみ上げだろう。どうもあの短時間では消化しきれなかったらしい。
「おいおい、自分の子供を食べといて吐き出すってのはないんじゃないか?」
そう聞くとでいぶは顔をうつむかせた。そしてなにか小声で言っている。
「…………う。…………がう。」
「なんだい?もっと大きい声で言ってくれなきゃわからないよー?」
「ちがう!!これはおちびちゃんじゃない!!」
おおう、予想の斜め上をいく言葉が返ってきた。
でいぶは現実逃避することにしたようだ。
そんなことをしても何も変わらないというのに。
「いいや、おまえはおちびちゃんを食べたんだ。その証拠にほら、リボンのきれっぱしがあるだろう?」
「う゛ぞだっ!!!お゛ばえ゛がお゛ぢびぢゃんをどこかにがぐじだんだ!!!
がえぜ!!!おぢびぢゃんをがえぜぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛!!!」
でいぶは目を血走らせてものすごい形相をしている。
その面を形容するとするならばそれはまさに修羅としか言いようがないだろう。
まあ、ゆっくりからしたら、という前置きはつくが。
正直人間からしたら気持ち悪いだけである。
「お゛ぢびぢゃんをぐぞじじいがらゆ゛っぐりじないでどりもどずよ!!」
ボヨン、ボヨンとでっぷり太った体を揺らしながらでいぶはこちらを捕らえようと懸命に跳ね回る。
が、まったく捕らえられず無駄に体力を消費するだけに終わる。
あたりまえだ、捕まってやる義理などないのだから。
「ゆふぅぅぅぅ、ゆふぅぅぅぅぅぅぅぅ………」
「もういいか?こっちとしてもこれ以上お前に時間をとられるわけにもいかないんでな。」
肩で息をしている(といってもゆっくりに肩はないが)でいぶに最後通牒を出し懐からメスを取りだす。
そして指の間に数本挟み
「さあて、何本刺さるかな?」
投擲した。
手から放たれた銀色の閃光がでいぶに迫る。
「ゆぎゅぶっ!!いじゃいぃぃぃぃぃぃ!!どっで!ごれどっでぇぇぇぇぇ!!」
でいぶに着弾したメスはそこで止まらずより奥へと頭をねじ込ませる。
人の皮膚さえもたやすく切り裂く刃が背中から顔を出し餡子にまみれて煌めいていた。
これまでこんな痛みは感じたことがなかったのだろう。
でいぶはしーしーをもらしながら絶叫していた。
「さて、次は目をもらおうか。」
二度目の投擲。
再び放たれた魔弾が両目に命中する。
寒天でできた目はたやすく食い破られ金属の体内への侵入を許してしまう。
「ゆっぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!でいぶのぢでぎにぎらめぐおべべがぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「次は舌を」
トスッ、と軽い音を立てて幾本かのメスがウネウネと動く舌を地面に縫いとめる。
結果、できあがったのは体から銀色の柱をはやした奇怪なオブジェ。
ときおり不規則にビクンビクンとふるえ奇声を上げるのがいっそう不気味さを醸し出している。
幼い子が見たらトラウマものだろう。
「いはい!いはいぃぃぃぃぃぃ!!ほうやへへ!ほへんははい!あははりはすはらぁ!!
(いたい!いたいぃぃぃぃぃぃ!!もうやめて!ごめんなさい!あやまりますからぁ!!)」
ついにでいぶも力の差を悟ったのか寒天と餡子、砂糖水の混じった液体を流しながら命乞いを始める。
というか本来の目的である赤ゆの奪還のことをすっかり忘れているようだ。
さすがゆっくり、何よりも自分優先か。だが、今頃命乞いをしても遅い。
「なあ、なんでこんな目にあってるか知りたいだろ。教えてやろうじゃないか。
私は医者なんだ。そしてここにいまゆっくりの間ではやっている病気について調べに来たんだが……
おまえは質問に嘘をついたな。あのときちぇんが真実を伝えてくれなければ調査が遅れていただろうな。
たった少しの差かもしれない。だがその少しの間に限界を迎えるゆっくりもいたかもしれないんだ。
つまりおまえは全てのゆっくりの命を危険にさらしたんだ。こうしてる間にも時間はどんどん過ぎていく。
それは私のせいでもあるがきっかけを作ったのはお前だ。
そしてお前は罪を重ねていく。わかったか?」
「わはふはへはいへひょ!へんふおはへのへいへひょぉぉぉぉぉぉ!!
(わかるわけないでしょ!ぜんぶおまえのせいでしょぉぉぉぉぉぉ!!))」
「そうか………なら仕方がないな。その命を持ってゆっくりに償え。」
最後のメスを投擲する。狙いはもちろん中枢餡。
銀の流星が狙いたがわず眉間から中枢餡を貫く。
そしてでいぶは「ゆ゛っ」と一声なくとその動きを止めた。
「ふぅ、ずいぶん時間を食ってしまった。お医者さんの悪い癖だな……。とっとといくか。」
メスをでいぶごと回収するとちぇんを探しにいこうと公園の中に足を進めた。
後編へ続く
あとがき
懲りずに二作目投稿してしまいました。
前回感想に合った奇病の治療に挑戦しようと思います。
ちなみに二つに分けたのは誤字チェックがめんどくさいからです。
駄作ではありますがゆっくりしていただけたら幸いです。
ちなみに名前がどうつくかドキドキして心臓がゆっくりしてません。