ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
anko2772 大人のゆっくり
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ankoss
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『大人のゆっくり』 13KB
小ネタ 調理 番い 野良ゆ 姉妹 赤ゆ 子ゆ 現代 独自設定 ふたばのネタから思いつきました。酒の知識があまりないので、矛盾点が多いかもです。
小ネタ 調理 番い 野良ゆ 姉妹 赤ゆ 子ゆ 現代 独自設定 ふたばのネタから思いつきました。酒の知識があまりないので、矛盾点が多いかもです。
- この世界のゆっくりは、種類を問わず、甘い液体ならば傷が回復してしまう設定です。
- 筆者はお酒についての知識は余りありません。色々矛盾点があったらすいません。
- ゆっくりが濁った液体の中で他のゆっくりが見えたり、会話する事ができるのは、ゆっくりだからという事で……
ここは、とある自然豊かな田舎町の農村。ブドウの産地として全国的に有名であり、殆
どの人々はその栽培、加工で生計を立てている。
どの人々はその栽培、加工で生計を立てている。
そんな人間によって楽園のような場所、そんな場所は”ある生物”にとっても楽園であ
ると言える。”ある生物”とは、ご存知ゆっくりである。
ると言える。”ある生物”とは、ご存知ゆっくりである。
ゆっくり達にとって、この村と、その付近は天国だった。天敵になる動物や捕食種は多
少なりとも生息していたが、何と言っても食料に困ることが無かったからである。緑が多
いこの地では、春や夏には木の実や野苺等が豊富であり、秋になればたっくさんのきのこ
が採れる。唯一、ゆっくり達の不満は、人間が作っているブドウが食べられない事ぐらい
であった。
少なりとも生息していたが、何と言っても食料に困ることが無かったからである。緑が多
いこの地では、春や夏には木の実や野苺等が豊富であり、秋になればたっくさんのきのこ
が採れる。唯一、ゆっくり達の不満は、人間が作っているブドウが食べられない事ぐらい
であった。
ゆっくりは小さく、手足を持っていないために、高い所に実っているブドウは食べるこ
とができないのだ。木の実は自然に落ちた物を食べることができるが、ブドウが落ちてい
ることは殆ど無いのである。しかし、実はこれはゆっくり達にとって幸運だったのだ。も
し、ゆっくりが高いところのブドウを取ることができたら、間違いなく人間によって周辺
のゆっくりは大規模な駆除を受けていただろう。この地域の農家は九十五パーセントがブ
ドウ栽培をしているので、実害が余り無いゆっくりに対しての対応が、実に甘かったので
ある。
とができないのだ。木の実は自然に落ちた物を食べることができるが、ブドウが落ちてい
ることは殆ど無いのである。しかし、実はこれはゆっくり達にとって幸運だったのだ。も
し、ゆっくりが高いところのブドウを取ることができたら、間違いなく人間によって周辺
のゆっくりは大規模な駆除を受けていただろう。この地域の農家は九十五パーセントがブ
ドウ栽培をしているので、実害が余り無いゆっくりに対しての対応が、実に甘かったので
ある。
「ゆっ! れいむ、まりさのかわいいおちびちゃんたち、きょうはあたらしいおうちを
ゆっくりさがしにいくよ!」
ゆっくりさがしにいくよ!」
「「ゆっくちりきゃいしちゃよ!!!」」
「ゆーん! おちびちゃんたちはとってもききわけのいい、とってもゆっくりとしたよ
いこだね!」
いこだね!」
こんなテンプレのような会話を繰り広げているのは、とあるゆっくりの番であるれいむ
とまりさと、そのおちびちゃん達のれいみゅとまりちゃである。現在住んでいる巣が、れ
いみゅとまりちゃが産まれた事によって狭くなったので、もっと広いお家へと引越しを行
おうとしているようだ。
とまりさと、そのおちびちゃん達のれいみゅとまりちゃである。現在住んでいる巣が、れ
いみゅとまりちゃが産まれた事によって狭くなったので、もっと広いお家へと引越しを行
おうとしているようだ。
「ゆぅ~ん……おちびちゃんたちも、とおくへはねていけるぐらいに、あんよがつよく
なったよぉ……」
なったよぉ……」
「まりさぁ……れいむとまりさはとぉーってもしあわせだね……こんなにかわいいおち
びちゃんたちと、これからもずーっとくらせるんだから……」
びちゃんたちと、これからもずーっとくらせるんだから……」
そう言って、れいむとまりさはすーりすりを始める。そこに、れいみゅとまりちゃも加
わって、家族ですーりすりをする。野生のゆっくりの中でも、この家族はとても幸せな部
類に入ると思われる。そう、この時までは……
わって、家族ですーりすりをする。野生のゆっくりの中でも、この家族はとても幸せな部
類に入ると思われる。そう、この時までは……
――数時間後
「ゆーん。これはりっぱなおうちだよ! ここをまりさたちのおうちにしようよ!」
「だめだよまりさ。ここは、ゆっくりできないにんげんさんのおうちだよ! ゆっくり
できなくされちゃうかもしれないよ!」
できなくされちゃうかもしれないよ!」
「だいじょうぶだよ、れいむ。なかをそろーり、そろーりとのぞいたけど、にんげんさ
んはいなかったよ! ここはあきやさんなんだよ!」
んはいなかったよ! ここはあきやさんなんだよ!」
「ゆゆっ! それならだいじょうぶだね!」
「「ゆわ~い!!! ここがあらたしいおうちなんだにぇー!!!」」
一家がやって来たのは、とある人間が所有する物置である。一家が中に入ると、一家が
入っても、まだまだ余裕があると思われる円筒状の入れ物が、幾つか並んでいる。
入っても、まだまだ余裕があると思われる円筒状の入れ物が、幾つか並んでいる。
「ゆっ! あそこのたおれたつつさんに、ゆっくりはいれそうだよ! れいむ、おちび
ちゃんたち、ゆっくりあそこにはいろうね!」
ちゃんたち、ゆっくりあそこにはいろうね!」
「「「ゆっくり(ち)りかい(りきゃい)したよ(しちゃよ)!!!」」」
人間もゆっくりも、必要以上に広い家は、逆に居心地が悪いと感じる物である。この円
筒状の入れ物のお家は、ゆっくり達にとって丁度良い広さで、とてもゆっくりできるよう
である。
筒状の入れ物のお家は、ゆっくり達にとって丁度良い広さで、とてもゆっくりできるよう
である。
ゆっくり家族は入れ物の中で、のーびのーびしたり、ごーろごーろをして、一通りゆっ
くりした後、早速お家をもっと住みやすくするためのリフォームを行う事に決めたようで
ある。
くりした後、早速お家をもっと住みやすくするためのリフォームを行う事に決めたようで
ある。
「れいむ、おちびちゃんたち、まりさはおうちをりふぉーむするためのざいりょうさん
をさがしてくるよ! ゆっくりここでまっててね!」
をさがしてくるよ! ゆっくりここでまっててね!」
まりさは、そう宣言し、外へリフォームの為の材料を探しに行こうと飛び出そうとする
のだが……
のだが……
「あー、よっこらしょっと!」
人間によって、その行動を阻まれたのであった。
「ゆっくりぃの日ィィィィィェァ! まったりぃの日ィィィィェェァァァァンッ! や
っぱり音楽はロックだぜぃ! オーイエー!」
っぱり音楽はロックだぜぃ! オーイエー!」
人間はヘッドホンで大音量で音楽を聞きながら、自身もその歌を大音量で口ずさんでい
る。口ずさんでいると言うよりは、叫んでいると言ったほうが正しいが……
る。口ずさんでいると言うよりは、叫んでいると言ったほうが正しいが……
この物置は、とある農家がワイン造りのために使用している。この物置を所有している
農家は、自分の畑でブドウを生産する傍ら、生産した内の一部のブドウを、自宅の物置を
使ってワインにしているのだ。
農家は、自分の畑でブドウを生産する傍ら、生産した内の一部のブドウを、自宅の物置を
使ってワインにしているのだ。
ちなみにこの男は、農家の息子である。都会へ出たいが、一人息子の為、この村に残っ
て家を継がなければならないのである。そのような事情から、農業にも、ワイン醸造もや
る気がまったく無いのである。日頃から適当な仕事をしているので、今日もゆっくりが入
っている事を、完全に見逃してしまったようである。
て家を継がなければならないのである。そのような事情から、農業にも、ワイン醸造もや
る気がまったく無いのである。日頃から適当な仕事をしているので、今日もゆっくりが入
っている事を、完全に見逃してしまったようである。
「おそらがまわってるみたいいいいい!?」
樽の上部にいたまりさが、樽が立てられた事によって底部へと滑り落ちる。
「「ゆべぇ!!」」
そして、そのまま底部にいたれいみゅとまりちゃを潰してしまう。
「「ゆ゛っ……ゆ゛っ……ゆ゛っ……ゆ゛っ……」」
まりさに押しつぶされてしまったれいみゅとまりちゃは、若干の餡子を吐いた後、痙攣
を始める。このまま放置しては、間違いなく永遠にゆっくりしてしまうだろう。このレベ
ルの傷を治療するためには、あまあまが必要不可欠である。しかし、ここはゆっくり一家
以外には塵一つない樽の中。あまあまなんて、絶対にあるわけがない。しかし、その時で
あった。
を始める。このまま放置しては、間違いなく永遠にゆっくりしてしまうだろう。このレベ
ルの傷を治療するためには、あまあまが必要不可欠である。しかし、ここはゆっくり一家
以外には塵一つない樽の中。あまあまなんて、絶対にあるわけがない。しかし、その時で
あった。
ジョボジョボジョボジョボジョボジョボ……
一家の入った樽の中に、赤紫色の液体が注がれていく。樽が満たされると同時に、人間
によって樽の蓋が閉めらた。それにより、一家は樽の外に出ることができなくなってしま
った。
によって樽の蓋が閉めらた。それにより、一家は樽の外に出ることができなくなってしま
った。
(ゆぅ……まりさたちはここでえいえんにゆっくりするんだね……)
まりさは一家全員が永遠にゆっくりする事を覚悟した。まりさの両親は、まりさが巣立
つ直前に、まりさの妹の妹れいむを助ける為に、村のはずれの池に落ちて、皮がふやけて
体内の餡子が漏れ出し、妹共々永遠にゆっくりしたのだ。なので、まりさはこの状況がい
かに絶望的な物なのかが瞬時に理解できたのである。
つ直前に、まりさの妹の妹れいむを助ける為に、村のはずれの池に落ちて、皮がふやけて
体内の餡子が漏れ出し、妹共々永遠にゆっくりしたのだ。なので、まりさはこの状況がい
かに絶望的な物なのかが瞬時に理解できたのである。
しかし、何時まで経ってもまりさの中身が溶け出していく感覚がないのである。まりさ
は恐る恐る目を開けてみた。すると、自分の皮はまったく溶けておらず、周りを漂ってい
る家族も平気のようであった。それどころか、先ほどまで瀕死の重症だったれいみゅとま
りちゃが、赤紫の液体の中を元気に泳ぎ回っているではないか。
は恐る恐る目を開けてみた。すると、自分の皮はまったく溶けておらず、周りを漂ってい
る家族も平気のようであった。それどころか、先ほどまで瀕死の重症だったれいみゅとま
りちゃが、赤紫の液体の中を元気に泳ぎ回っているではないか。
「れいむ……? おちびちゃんたち……? おからだはだいじょうぶなの!?」
まりさが家族に問いかける。
「ゆんっ! まりさっ! れいむはなんともないよっ! それに、なんだかげんきがわ
いてくるよっ!」
いてくるよっ!」
「おちょーしゃん、れいみゅはとってもげんきげんきなんだよっ!」
「まりしゃもなんだじぇ! このあまあまなえきたいさんは、とってもゆっくりできる
んだじぇ!」
んだじぇ!」
そう、現在この家族が浸かっているのは、この村の特産品であるブドウの果汁なのであ
る。ゆっくり達にとって、極上のあまあまとも呼べるブドウ果汁に浸かった一家は、皮が
水分によってふやけても、あまあま効果により、ふやけた部分が一瞬で回復するため、永
遠にゆっくりすることが無いという訳である。
る。ゆっくり達にとって、極上のあまあまとも呼べるブドウ果汁に浸かった一家は、皮が
水分によってふやけても、あまあま効果により、ふやけた部分が一瞬で回復するため、永
遠にゆっくりすることが無いという訳である。
「それににぇ、おちょーしゃん。このあまあまさんは、ちょっとだけごーくごくしただ
けで、おなかがいーっぱいになれるんだよ!」
けで、おなかがいーっぱいになれるんだよ!」
「お、おちびちゃん! このえきたいさんをのんだのっ!?」
ブドウ果汁は、ゆっくりにとって万能薬であると共に、最高級の食料にもなる。濃厚な
ブドウ果汁は、ほんの少量でゆっくり達の満腹中枢を刺激するのである。
ブドウ果汁は、ほんの少量でゆっくり達の満腹中枢を刺激するのである。
「まりさ、ここはさいっこうっのゆっくりぷれいすだね! おそとでのーびのび、ごー
ろごろできないのはざんっねんっだけど、ずっとここでゆっくりしようね!」
ろごろできないのはざんっねんっだけど、ずっとここでゆっくりしようね!」
れいむはこのゆっくりプレイスを大変気に入ったようだ。れいみゅとまりちゃも、れい
むと同じ意見の様子である。考えて見れば、捕食種や動物等の天敵の危険もなく、極上の
あまあまがいくらでも手に入り、何故だか体の調子もすこぶる良い。そんな条件の揃った
この場所は、最高のゆっくりプレイスに違いない。そのように、まりさも考えた。
むと同じ意見の様子である。考えて見れば、捕食種や動物等の天敵の危険もなく、極上の
あまあまがいくらでも手に入り、何故だか体の調子もすこぶる良い。そんな条件の揃った
この場所は、最高のゆっくりプレイスに違いない。そのように、まりさも考えた。
「そうだねっ! このさいっこうっ! のゆっくりぷれいすで、ずっとゆっくりしてい
こうね!」
こうね!」
「「「ゆうううううっー!!!」」」
――数週間後
「おちびちゃんたち! そんなにはしゃいだら、けがしちゃうよっ!」
「「「「「ゆっくちりきゃいしちゃよ!!!」」」」」
「ゆーん! だいじょうぶだよ、まりさ! あまあまさんのなかにいれば、けがさんは
どこかへいっちゃうからねっ!」
どこかへいっちゃうからねっ!」
元気すぎる程にはしゃぎ回る、五匹のおちびちゃん達。それを優しく叱るまりさと、そ
れを嗜めるれいむ。そう、れいむとまりさは数週間前に新しいおちびちゃん達を産んだの
である。
れを嗜めるれいむ。そう、れいむとまりさは数週間前に新しいおちびちゃん達を産んだの
である。
「ゆぅぅぅぅん! まりさのいもうとたちは、とってもゆっくりしてるんだぜ!」
「ゆんっ! まりさもれいむと、もっともっとゆっくりしようね!」
それを見て嬉し涙を流しているのは、高栄養の環境下であっという間に成体にまで成長
したれいみゅとまりちゃだ。他ゆんのいないこの環境において、二匹は当然のように番と
なった。今、れいみゅのお腹には数匹の新しい命が宿っている。
したれいみゅとまりちゃだ。他ゆんのいないこの環境において、二匹は当然のように番と
なった。今、れいみゅのお腹には数匹の新しい命が宿っている。
「「「「「「「「みんなでずっと、ずーっとゆっくりしようね!!!」」」」」」」」
――二ヶ月後
「ゆ……にゃんだが……うみゃくしゃべれにゃいよ……?」
ゆっくり達に変化が起きていた。どのゆっくり達も上手く言葉を喋ることができなくな
ったのである。
ったのである。
「ふぁりざぁ……でみょ、なんだきゃきもてぃいぃよぉぉ……ひっく!」
ゆっくり達がこうなってしまった原因は、ワインに含まれているアルコールである。元
々ゆっくり達が入っていた樽は、ワインを熟成させる為の樽である。ある程度の月日が経
った事によって、樽の中のブドウ果汁が、ワインへと変化していったのである。食料とし
て、毎日少量ずつ果汁を摂取していたゆっくり達は、徐々にブドウ果汁の中に発生してい
ったアルコールの作用によって酔っ払ってしまったのだ。
々ゆっくり達が入っていた樽は、ワインを熟成させる為の樽である。ある程度の月日が経
った事によって、樽の中のブドウ果汁が、ワインへと変化していったのである。食料とし
て、毎日少量ずつ果汁を摂取していたゆっくり達は、徐々にブドウ果汁の中に発生してい
ったアルコールの作用によって酔っ払ってしまったのだ。
しかし、酔っ払って、ふーらふーらしてしまう事以外は問題はないようだ。酔っ払った
時特有の気分の良さは、ゆっくり達にとっても悪くない物ではなかったようだ。ゆっくり
達は、特に気にする事無くそのままの生活を続けていった……
時特有の気分の良さは、ゆっくり達にとっても悪くない物ではなかったようだ。ゆっくり
達は、特に気にする事無くそのままの生活を続けていった……
――そして月日は経ち
「どぼぢでえぎだいざんにゃぐにゃっでりゅの゛お゛お゛お゛お゛!?」
樽の中のワインも無限に湧いてくる訳ではなく、最初に入れられた分しか存在しないの
である。たとえ一度の消費量が少量でも、無計画ににんっしんっ! をして増えていった
ゆっくり達を長期的に養っていく事など、出来るわけがなかったのだ。
である。たとえ一度の消費量が少量でも、無計画ににんっしんっ! をして増えていった
ゆっくり達を長期的に養っていく事など、出来るわけがなかったのだ。
「どぼぢで! どぼぢでな゛の゛お゛お゛お゛お゛!」
「――あん……?」
一人の男が、樽の中からゆっくりの声がしている事に気付いた。彼はこの物置でワイン
を製造している農家。つまり、ゆっくりを樽の中に放置した男の親父である。彼は定期的
にこの物置を訪れていた。樽の中がワインで満たされていた期間は、そのお陰もあってゆ
っくりがいくら騒いでも聞こえることは無かったが、中のワインが殆ど無くなった今、ゆ
っくり達の騒ぎ声が、外に響くことになったのであった。
を製造している農家。つまり、ゆっくりを樽の中に放置した男の親父である。彼は定期的
にこの物置を訪れていた。樽の中がワインで満たされていた期間は、そのお陰もあってゆ
っくりがいくら騒いでも聞こえることは無かったが、中のワインが殆ど無くなった今、ゆ
っくり達の騒ぎ声が、外に響くことになったのであった。
男が樽の蓋を開けてみると、樽一杯に入っているはずのワインが無くなっており、代わ
りに樽の半分の高さまで、増えに増えたゆっくり達が、ぎっしりと詰まっていた。
りに樽の半分の高さまで、増えに増えたゆっくり達が、ぎっしりと詰まっていた。
「ゆっきゅりー!」
「ゆっきゅりしちぇいってにぇーー!」
「ゆっきゅりしちゃいよぉー!」
その全てが赤ゆ言葉を喋っている。いや、赤ゆ言葉ではない。その言葉を発しているゆ
っくりのサイズは、赤ゆサイズから成体サイズまで、幅広かったのである。男は考えを巡
らせる。
っくりのサイズは、赤ゆサイズから成体サイズまで、幅広かったのである。男は考えを巡
らせる。
「ワイン樽に入った、居るはずの無いゆっくり……その代わりに消えたワイン……そう
か、こいつら、ワインを全部飲みやがったな?」
か、こいつら、ワインを全部飲みやがったな?」
樽の中に入ったゆっくりを一匹だけ取り出して、じっくりと観察してみる。じっくりと
見たゆっくりの顔は、『アヘ顔』と言うのがしっくりくる程、憎たらしく、醜い顔である
と言える。皮は赤紫色に変色しており、腐っているのではないかと勘違いしてしまいそう
である。しかし、男は思った。
見たゆっくりの顔は、『アヘ顔』と言うのがしっくりくる程、憎たらしく、醜い顔である
と言える。皮は赤紫色に変色しており、腐っているのではないかと勘違いしてしまいそう
である。しかし、男は思った。
(このゆっくり、普通のゆっくりとは違う、とても良い香りがする。食用ゆっくりは何
度か食した事があるが、ここまで良い香りはしなかった。野良で汚そうだが、強制アルコ
ール消毒されているだろうから、大丈夫か……?)
度か食した事があるが、ここまで良い香りはしなかった。野良で汚そうだが、強制アルコ
ール消毒されているだろうから、大丈夫か……?)
男はおもむろにゆっくりを掴むと、そのまま一気に食いちぎった。
「もぐもぐ……上品な甘み、ブランデーチョコを食べたときのように、口の中に広がる
芳醇さ……これは、旨い! 今までのゆっくりが子供のおやつだとしたら、このゆっくり
は、正に”大人の味わい”だ!!!!!」
芳醇さ……これは、旨い! 今までのゆっくりが子供のおやつだとしたら、このゆっくり
は、正に”大人の味わい”だ!!!!!」
男は、ワイン漬けゆっくりの美味しさに驚愕した。これは商売になる。そんな予感が男
の中に駆け巡っていた。
の中に駆け巡っていた。
「「「「ゆっぎゅちぃぃぃ! ゆっぎゅぢじじぇいっじぇねええええええ!」」」
男の考え等知らないゆっくりは、今後の自分達の未来も知らず、アルコールの効果によ
って、好きなだけ騒ぎ続けていた。
って、好きなだけ騒ぎ続けていた。
――数年後
男が興した会社が東京に進出した。支店長を務めるのは、あのやる気の無かった息子で
ある。元々能力はあったらしく、立派に支店長の仕事をこなしているようだ。
ある。元々能力はあったらしく、立派に支店長の仕事をこなしているようだ。
会社の目玉商品は『大人のゆっくり』名前は某ふりかけの名前からインスパイヤされて
付けられた。種類もれいむ、まりさ、ありす、ぱちゅりー、ちぇんと豊富。近日中には高
級贈呈品として、中身が抹茶餡のさなえも発売されるという。
付けられた。種類もれいむ、まりさ、ありす、ぱちゅりー、ちぇんと豊富。近日中には高
級贈呈品として、中身が抹茶餡のさなえも発売されるという。
ゆっくり加工食品は、ゆっくり加工所がほぼ百パーセントのシェアを誇ってきたが、こ
の会社の登場により、シェアの十パーセントを奪われたという。今や立派なライバル企業
である。
の会社の登場により、シェアの十パーセントを奪われたという。今や立派なライバル企業
である。
男の農村も、今では『ブドウ』の村ではなく、『ブドウとゆっくりの村』として町おこ
しを始めた。男の会社の経営する大きな加工施設も建造され、毎日フル可動している。
しを始めた。男の会社の経営する大きな加工施設も建造され、毎日フル可動している。
「一時はワインを樽一つ丸々失うことになると思って青ざめたが、まさかこんな結果に
なるとはな。被害者から一変して成功者。本当にゆっくりには感謝しなくちゃな」
なるとはな。被害者から一変して成功者。本当にゆっくりには感謝しなくちゃな」
男が過去を振り返って、呟く。この事件の本当の被害者は……
「だずげてええええええ! でいぶだぢがなにがわるいごとじだっでいうのおおおおお
おおお!?」
おおお!?」
「ゆがああああああ! だれがばりざをだずげろお゛お゛お゛お゛お゛」
男の村で積極的に狩られ、大人のゆっくりの原料として使われるようになった、ゆっく
り達なのかもしれない。
り達なのかもしれない。
END
あとがき
実際のワインの醸造は、ある程度タンクで発酵が進んだ状態で樽に移されて、そこから
熟成に入るらしいです。この作品の場合は素人が作ったということで……
一般人は無許可で酒を作るのは違法と知ったのは作品を書いた後なので、ご容赦を。
実際のワインの醸造は、ある程度タンクで発酵が進んだ状態で樽に移されて、そこから
熟成に入るらしいです。この作品の場合は素人が作ったということで……
一般人は無許可で酒を作るのは違法と知ったのは作品を書いた後なので、ご容赦を。
コンバートあき
いままで書いた作品
anko2495 一番多いゆっくりは
anko2498 日本を支える一大産業(本編)
anko2501 胴付きになりたかったまりさ
anko2503 新たなエネルギー源
anko2504 冷凍ゆっくり
anko2514 新発見、ゆっくりの新しい移動法
anko2516 読書の秋
anko2561 すぃーはゆっくりできない
anko2737 イヴの夜に
anko2751 ゆっくり餅
anko2753 共生
anko2758 作ろう!ドスまりさ!
anko2498 日本を支える一大産業(本編)
anko2501 胴付きになりたかったまりさ
anko2503 新たなエネルギー源
anko2504 冷凍ゆっくり
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anko2561 すぃーはゆっくりできない
anko2737 イヴの夜に
anko2751 ゆっくり餅
anko2753 共生
anko2758 作ろう!ドスまりさ!
挿絵:○○あき