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anko3156 隻眼のまりさ 第六話
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『隻眼のまりさ 第六話』 18KB
群れ サブタイトル難しいです。
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初めましての方は初めまして
他の作品を見てくださった方はありがとうございます。
投稿者の九郎です。
タイトルどおり前作の続編です。
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投稿者の九郎です。
タイトルどおり前作の続編です。
―――――――――――――――――――――――――――――
~第六話~
ぱちゅりーの疑念!ドスとまりさと戦いと…
ぱちゅりーの疑念!ドスとまりさと戦いと…
――――某日、未明――――
最近になってぱちゅりーは一つの問題を抱えている。
それは集落の拡大についてだ。
それは集落の拡大についてだ。
ゆっくり達の欲望に任せていては集落の存続に関わる。
繁殖力の高さ、そして食欲の旺盛なところ。
このまま数を増やしていけば食糧難に陥るのは時間の問題。
ドスの力を借りて道路整備などもやってみたが
そんなものは場当たり的な対応だ。
今年は何とかなったとしてもいずれは限界がくるだろう。
十分な『ゆっくりできる』環境を整えれば数が増加していくのは必然。
ぱちゅりーが食物連鎖による淘汰を理解していたが故の悩みなのだ。
弱いものが自然界において強者の食料となるのは当然。
そうしなければ強者だけでなく弱者である自分達も危機に陥る。
そしてこの集落はあろうことか強者であるはずのれみりゃさえ
撃退しながら平和を保っているのだ。
仲間がやられたほうがいいと言うつもりはない。
しかし同時にこのままでは集落の未来に関わる。
今年の秋に入ってからずっとぱちゅりーはそんな板ばさみに苛まれていた。
繁殖力の高さ、そして食欲の旺盛なところ。
このまま数を増やしていけば食糧難に陥るのは時間の問題。
ドスの力を借りて道路整備などもやってみたが
そんなものは場当たり的な対応だ。
今年は何とかなったとしてもいずれは限界がくるだろう。
十分な『ゆっくりできる』環境を整えれば数が増加していくのは必然。
ぱちゅりーが食物連鎖による淘汰を理解していたが故の悩みなのだ。
弱いものが自然界において強者の食料となるのは当然。
そうしなければ強者だけでなく弱者である自分達も危機に陥る。
そしてこの集落はあろうことか強者であるはずのれみりゃさえ
撃退しながら平和を保っているのだ。
仲間がやられたほうがいいと言うつもりはない。
しかし同時にこのままでは集落の未来に関わる。
今年の秋に入ってからずっとぱちゅりーはそんな板ばさみに苛まれていた。
そして目下のところ食物連鎖に対する『歪み』の象徴。
ドスまりさ、自分、そして最大の問題である隻眼のまりさだ。
ドスまりさ、自分、そして最大の問題である隻眼のまりさだ。
ドスはれみりゃに対抗しうる武器を持っている。
まりさ種にたまに現れる突然変異体とも言われる存在だ。
体長は2mにもおよびドススパークと呼ばれる必殺技を持つ。
ただしそれには使用制限があるし、何より動きが遅く
一匹ならともかく五匹、六匹とれみりゃの一家に襲われれば無事ではすまない。
まりさ種にたまに現れる突然変異体とも言われる存在だ。
体長は2mにもおよびドススパークと呼ばれる必殺技を持つ。
ただしそれには使用制限があるし、何より動きが遅く
一匹ならともかく五匹、六匹とれみりゃの一家に襲われれば無事ではすまない。
次にぱちゅりーである自分。
自惚れでなく、自分は通常のゆっくりを
遥かに凌ぐ頭脳があるという自覚がある。
しかもこれは人間の知識だ。
ゆっくりの範疇では知りえない情報をゆっくりだけで構成される集落に持ち込み
それを生活や戦闘に活かしている。
ゆっくりの視点で言えばそれは素晴らしいことで
皆がゆっくりするための要因の一つでしかないのだろう。
だが、俯瞰して見ればどうだ。
自分の存在はゆっくり達のコミュニティのバランスを崩し
常に崩壊の危機が付きまとう。
そして、今はまだ大丈夫だが数が増えて人間にとって不都合な存在となれば
駆除業者が現れて集落ごと潰していくことだろう。
自惚れでなく、自分は通常のゆっくりを
遥かに凌ぐ頭脳があるという自覚がある。
しかもこれは人間の知識だ。
ゆっくりの範疇では知りえない情報をゆっくりだけで構成される集落に持ち込み
それを生活や戦闘に活かしている。
ゆっくりの視点で言えばそれは素晴らしいことで
皆がゆっくりするための要因の一つでしかないのだろう。
だが、俯瞰して見ればどうだ。
自分の存在はゆっくり達のコミュニティのバランスを崩し
常に崩壊の危機が付きまとう。
そして、今はまだ大丈夫だが数が増えて人間にとって不都合な存在となれば
駆除業者が現れて集落ごと潰していくことだろう。
そして、一番のイレギュラーが隻眼のまりさ。
昨晩見たあれは一体なんだったのだろうか。
あの力は隻眼のまりさにのみ発現したスペシャリティの高い能力か。
あるいは全てのゆっくりに発現の可能性のありえる
習得可能な技術なのだろうか。
それ以上に心配なのが
自分の知識は誰かの助けがなければ活かせないし
ドスは単独では大した力が発揮できない物なのだが
隻眼のまりさは他者の援護なしにあれだけのことをやってのけたのだ。
そのことが最も大きな問題だ。
隻眼のまりさは単独でさらに強大な力を得るかもしれないし、或いは…。
いや、これ以上はただの憶測になる。
昨晩見たあれは一体なんだったのだろうか。
あの力は隻眼のまりさにのみ発現したスペシャリティの高い能力か。
あるいは全てのゆっくりに発現の可能性のありえる
習得可能な技術なのだろうか。
それ以上に心配なのが
自分の知識は誰かの助けがなければ活かせないし
ドスは単独では大した力が発揮できない物なのだが
隻眼のまりさは他者の援護なしにあれだけのことをやってのけたのだ。
そのことが最も大きな問題だ。
隻眼のまりさは単独でさらに強大な力を得るかもしれないし、或いは…。
いや、これ以上はただの憶測になる。
ともあれ、直接話を聞いてみないことには結論も出しようがない。
ぱちゅりーは、自分ひとりで考えすぎだと思考を打ち切った。
ぱちゅりーは、自分ひとりで考えすぎだと思考を打ち切った。
――――翌日、日の出――――
早朝に隻眼のまりさとぱちゅりーは早起きをしていた。
「ドスは起きてこないかな?」
「大丈夫でしょ。朝までは何があっても起きないわ」
「大丈夫でしょ。朝までは何があっても起きないわ」
ここはドスの洞窟にある横穴。
ぱちゅりーの家、というよりは部屋と言うべきだろうか。
ぱちゅりーの家、というよりは部屋と言うべきだろうか。
あの戦闘の後二匹は別々に家に戻り眠った。
まりさはすぐに詰問されるかとも思ったが
他のゆっくり達に感づかれたり集落全体に
影響が出たりするのはまずい、と夜ではなく朝に話し合うことにしたのだ。
まりさはすぐに詰問されるかとも思ったが
他のゆっくり達に感づかれたり集落全体に
影響が出たりするのはまずい、と夜ではなく朝に話し合うことにしたのだ。
「まりさ…貴方は、どうして皆に黙ってああいう訓練をしていたの?」
ぱちゅりーは慎重に言葉を選んだ。
このまりさは今までのまりさと何かが違う。
何が起こってもおかしくないと本能的に感じ取っていた。
このまりさは今までのまりさと何かが違う。
何が起こってもおかしくないと本能的に感じ取っていた。
実際のところぱちゅりーは隻眼のまりさが何をしてきたか大体は掴んでいる。
昨晩の攻撃を見て集落の行方不明者もひょっとしたら
このまりさが殺したのかもしれないという疑念もあった。
故にもしかしたらそれを見た自分も殺されるかもしれないという危険性も。
昨晩の攻撃を見て集落の行方不明者もひょっとしたら
このまりさが殺したのかもしれないという疑念もあった。
故にもしかしたらそれを見た自分も殺されるかもしれないという危険性も。
「………………」
まりさも言葉を選んでいた。
ゆっくり断ちがぱちゅりーに気付かれていると思っていない。
それを知られたら集落にいられなくなるかもしれないという思いがあったから。
故にもしかしたらこのぱちゅりーすら殺すかもしれないという焦燥感も。
ゆっくり断ちがぱちゅりーに気付かれていると思っていない。
それを知られたら集落にいられなくなるかもしれないという思いがあったから。
故にもしかしたらこのぱちゅりーすら殺すかもしれないという焦燥感も。
「………………」
「………………」
「………………」
重い空気が二人を包み込む。
だがやはりというべきか、先に口を開いたのは学のあるぱちゅりーだった。
だがやはりというべきか、先に口を開いたのは学のあるぱちゅりーだった。
「私は、話が聞きたいだけ。
貴方は二年間生死を共にした仲間だと思っているし
あれだけの強さを頭ごなしに否定するつもりはないわ。
だからせめて包み隠さず言って。
その後どうしようと私は抵抗できないから」
「ぱちゅりー…」
貴方は二年間生死を共にした仲間だと思っているし
あれだけの強さを頭ごなしに否定するつもりはないわ。
だからせめて包み隠さず言って。
その後どうしようと私は抵抗できないから」
「ぱちゅりー…」
まりさはその言葉に温かみと同時に後ろめたさを感じた。
皆を置いて行こうとした自分だが少なくともぱちゅりーは
あれを見ても自分を仲間だと言ってくれた。
だけど、その言葉で腹が括れた。全てを話そう、と。
皆を置いて行こうとした自分だが少なくともぱちゅりーは
あれを見ても自分を仲間だと言ってくれた。
だけど、その言葉で腹が括れた。全てを話そう、と。
その後隻眼のまりさは一部始終をぱちゅりーに話した。
話に偽りを一つも込めずに。
話に偽りを一つも込めずに。
――――同日、朝方――――
「むきゅ、皆集まったわね。
それじゃあ『ぶりーふぃんぐ』を始めるわ」
それじゃあ『ぶりーふぃんぐ』を始めるわ」
皆が集まったところでブリーフィングが始まる。
皆とは、ドス、ぱちゅりー、隻眼のまりさ、残り三匹のまりさだ。
だがここに集まった合計六匹は、かつての合計六匹とは
全く違う様子を見せていた。
かつての思惑の違いも、疑念も後ろめたさもなかった
幼馴染六匹のまりさとは全く違ったものだった。
皆とは、ドス、ぱちゅりー、隻眼のまりさ、残り三匹のまりさだ。
だがここに集まった合計六匹は、かつての合計六匹とは
全く違う様子を見せていた。
かつての思惑の違いも、疑念も後ろめたさもなかった
幼馴染六匹のまりさとは全く違ったものだった。
その違いが、それぞれの行く末を左右することになろうとは誰も知らずに…。
――――同日、昼前――――
ここは集落付近の狩場。
ドスは、一匹で越冬のための餌を集めていた。
ドスは、一匹で越冬のための餌を集めていた。
「む~ん…」
食料集めはいまひとつはかどっていなかった。
それというのもぱちゅりーと隻眼のまりさの様子がおかしかったからだ。
よく分からないが、ギスギスしたものがあった。
ぱちゅりーというよりは、主に隻眼のまりさに。
それというのもぱちゅりーと隻眼のまりさの様子がおかしかったからだ。
よく分からないが、ギスギスしたものがあった。
ぱちゅりーというよりは、主に隻眼のまりさに。
昨日話した時にも感じた悩んでいるような違和感が
今朝になってさらに増大していたのだ。
今朝になってさらに増大していたのだ。
かといってブリーフィングの場で聞くこともできなかった。
皆の前で話すかどうかという問題もあったが
何より二匹を信じていたから。
後任のリーダーに推薦したつもりのまりさもそうだが
何より自分より頭が良く思慮深いぱちゅりーがいたから。
あの様子から恐らく、ぱちゅりーは事情を掴んでいたのだろう。
だったら、自分の出る幕ではないのかもしれない。
頭ではそのことを理解していたがやはり寂しさはあった。
でも自分は、ドスになっただけの普通のゆっくりだ。
頭のいいぱちゅりーにしかこの件は解決できないだろう。
皆の前で話すかどうかという問題もあったが
何より二匹を信じていたから。
後任のリーダーに推薦したつもりのまりさもそうだが
何より自分より頭が良く思慮深いぱちゅりーがいたから。
あの様子から恐らく、ぱちゅりーは事情を掴んでいたのだろう。
だったら、自分の出る幕ではないのかもしれない。
頭ではそのことを理解していたがやはり寂しさはあった。
でも自分は、ドスになっただけの普通のゆっくりだ。
頭のいいぱちゅりーにしかこの件は解決できないだろう。
自分は本当に身体が大きいだけのただのゆっくりだった。
ドスは自嘲的な笑みを浮かべる。
何が村長だ。
『特別』な存在にはなれないし、最初からなろうとは思っていなかった。
自分の母も村長となって働いていたが自分にとっては普通の母だった。
皆と何も変わるところはない。
ドスになったのも、あの夜たまたま帰りが遅れて外で寝る羽目になったから。
つまりは自分の間抜けなミスを発端にした本当の偶然だ。
自分はぱちゅりーのような勉強熱心さもないし
隻眼のまりさのように修行熱心でもなかった。
ただ、皆とゆっくりしたいと思っていただけだ。
そこには『普通』のゆっくりの在り方があっただけだ。
ドスは自嘲的な笑みを浮かべる。
何が村長だ。
『特別』な存在にはなれないし、最初からなろうとは思っていなかった。
自分の母も村長となって働いていたが自分にとっては普通の母だった。
皆と何も変わるところはない。
ドスになったのも、あの夜たまたま帰りが遅れて外で寝る羽目になったから。
つまりは自分の間抜けなミスを発端にした本当の偶然だ。
自分はぱちゅりーのような勉強熱心さもないし
隻眼のまりさのように修行熱心でもなかった。
ただ、皆とゆっくりしたいと思っていただけだ。
そこには『普通』のゆっくりの在り方があっただけだ。
何で、自分はドスになったのだろう。
足が速かったから?集落で一番強かったから?
それはおかしい。
今の隻眼のまりさはかつての自分より遥かに強い。
走る速さだけとっても信じられない速さになっている。
あの分だと或いはれみりゃより速く走っているかもしれない。
自分は皆とゆっくりしたいがために自らの力を限定してしまったが
あのまりさは全てを振り切って走っていく。
そこには枷も限界もない。
足が速かったから?集落で一番強かったから?
それはおかしい。
今の隻眼のまりさはかつての自分より遥かに強い。
走る速さだけとっても信じられない速さになっている。
あの分だと或いはれみりゃより速く走っているかもしれない。
自分は皆とゆっくりしたいがために自らの力を限定してしまったが
あのまりさは全てを振り切って走っていく。
そこには枷も限界もない。
何で、自分はドスになったのだろう。
結局自分は特別な存在にはなれなかった。
ドススパークを得たとは言っても見方を変えればただのドスまりさだ。
ドスである、ただそれだけの違い。
しかもそれすらも偶然の産物である自分に何ができるというのだろう。
だがもう二年間、そのことにしがみついてしまった。
村長でなくなった、ドスであることを放棄した自分には何が残るだろう。
もう、大きさの違いからかつての幼馴染とは一緒にいられない。
ぱちゅりーは村のために働くだろう。
だが自分は村長である威光を失えば自分のためにしか生きられない。
ドスになった以上、もう普通のゆっくりと子を成すことも出来ない。
自分に残されたのはただ、ドスとして生きる宿命だけだ。
結局自分は特別な存在にはなれなかった。
ドススパークを得たとは言っても見方を変えればただのドスまりさだ。
ドスである、ただそれだけの違い。
しかもそれすらも偶然の産物である自分に何ができるというのだろう。
だがもう二年間、そのことにしがみついてしまった。
村長でなくなった、ドスであることを放棄した自分には何が残るだろう。
もう、大きさの違いからかつての幼馴染とは一緒にいられない。
ぱちゅりーは村のために働くだろう。
だが自分は村長である威光を失えば自分のためにしか生きられない。
ドスになった以上、もう普通のゆっくりと子を成すことも出来ない。
自分に残されたのはただ、ドスとして生きる宿命だけだ。
「ドスー!!」
「ゆゆっ?」
「ドスー!まりさ達も一緒に狩りをするよー」
「ゆゆっ?」
「ドスー!まりさ達も一緒に狩りをするよー」
そこに現れたのは残り三匹の幼馴染まりさだ。
悪く言えば能天気な表情や台詞だが
負のスパイラルに陥っていたドスにとってはありがたかった。
悪く言えば能天気な表情や台詞だが
負のスパイラルに陥っていたドスにとってはありがたかった。
何よりも、変わらずにいてくれたことに。
そして、他のゆっくりの邪魔になるため一緒に狩りが出来ないという
自分の寂しさを打ち砕いてくれたことに。
そして、他のゆっくりの邪魔になるため一緒に狩りが出来ないという
自分の寂しさを打ち砕いてくれたことに。
「うん!一緒に狩りをしよう!」
「ゆっくりしていってね!!!」
「ゆっくりしていってね!!!」
「ゆっくりしていってね!!!」
「ゆっくりしていってね!!!」
そうだ、何も自分は孤独ではない。
仲間はぱちゅりーと隻眼のまりさだけではないのだ。
皆守らなければならない大切な仲間だ。
誰だって悩むことはある。
だったら今は皆でできることをやって
支えあえるところは支えあって
また皆で笑い合えるように努力しよう。
仲間はぱちゅりーと隻眼のまりさだけではないのだ。
皆守らなければならない大切な仲間だ。
誰だって悩むことはある。
だったら今は皆でできることをやって
支えあえるところは支えあって
また皆で笑い合えるように努力しよう。
だからせめて最後まで『みんなのむらおさ』としての役を演じきってやる。
その意地だけがドスに貫き通せる信念だ。
そのドス自身が偶然と評した立場がドスの最後の支えだった。
そして、もう一度信じてみよう。
その意地だけがドスに貫き通せる信念だ。
そのドス自身が偶然と評した立場がドスの最後の支えだった。
そして、もう一度信じてみよう。
みんな、ゆっくりできる仲間なのだから。
――――同日、昼過ぎ――――
ぱちゅりーは困っていた。
ドスの洞窟で資材の整理をしながら考え事をしている。
ドスの洞窟で資材の整理をしながら考え事をしている。
悩みの種は勿論隻眼のまりさのことだ。
普段から判断の早いぱちゅりーの考えを
ここまで鈍らせた事件は初めてだ。
何より、ぱちゅりーの考えの全く及ばない範疇の事件が。
いくらぱちゅりーの知識が豊富とは言ってもあんな事態は初めてだ。
人間で言えば『人知を超えた』事態である。
普段から判断の早いぱちゅりーの考えを
ここまで鈍らせた事件は初めてだ。
何より、ぱちゅりーの考えの全く及ばない範疇の事件が。
いくらぱちゅりーの知識が豊富とは言ってもあんな事態は初めてだ。
人間で言えば『人知を超えた』事態である。
あの時はブリーフィングを始める時間になったので
とりあえず話はまた夜に、ということで別れた。
こんなのははっきり言えばただの時間稼ぎだ。
ぱちゅりーの中では、実はある種の回答が出ている。
とりあえず話はまた夜に、ということで別れた。
こんなのははっきり言えばただの時間稼ぎだ。
ぱちゅりーの中では、実はある種の回答が出ている。
ただ、それを伝えることは躊躇われた。
なぜなら今のまりさはもう何を言っても遅い気がする。
まりさの『進化』とも言える特別な能力はもう発現してしまっているのだ。
今更何を言ったところでその変化にブレーキをかけるのがいいところ。
完全に元通りにはならないことは明白だ。
何より、止めようとしたところで反発されるだろう。
最悪の場合自分も殺されるかもしれない。
殺される、という可能性の考慮は何もぱちゅりーが薄情というわけではない。
冷静な思考ができるゆえの危惧だ。
なぜなら今のまりさはもう何を言っても遅い気がする。
まりさの『進化』とも言える特別な能力はもう発現してしまっているのだ。
今更何を言ったところでその変化にブレーキをかけるのがいいところ。
完全に元通りにはならないことは明白だ。
何より、止めようとしたところで反発されるだろう。
最悪の場合自分も殺されるかもしれない。
殺される、という可能性の考慮は何もぱちゅりーが薄情というわけではない。
冷静な思考ができるゆえの危惧だ。
同時にぱちゅりーは自分のとりえの危機を感じていた。
このまりさの変化は止めることができず
集落に何らかの波紋をもたらすことだろう。
そうなった時、自分にはなす術がない。
同じ領域に到達したいと言い出す者もいるだろう。
ゆっくりすることをやめたことを追求する者も現れるだろう。
そして何より、自分に解決策を求めに来るだろう。
責任の押し付け、などと言うつもりはない。
自分は知恵を出すことが仕事なのだ。
誰にでも知らないことはある、それは当たり前のことだが
そのようなことを言ったところでブリーフィングに出ている
残りの五匹はともかく集落のゆっくり達が理解を示すとは思えない。
このまりさの変化は止めることができず
集落に何らかの波紋をもたらすことだろう。
そうなった時、自分にはなす術がない。
同じ領域に到達したいと言い出す者もいるだろう。
ゆっくりすることをやめたことを追求する者も現れるだろう。
そして何より、自分に解決策を求めに来るだろう。
責任の押し付け、などと言うつもりはない。
自分は知恵を出すことが仕事なのだ。
誰にでも知らないことはある、それは当たり前のことだが
そのようなことを言ったところでブリーフィングに出ている
残りの五匹はともかく集落のゆっくり達が理解を示すとは思えない。
そして、集落の中で一番頭がいいのは自分なのだ。
つまりこのことに限らず物事を考えるに当たって
ぱちゅりーは誰にも相談することができないのだ。
ここに来て、何物にも馴染まず孤高を決め込んでいたことが仇になる。
自分が被害者でいることは出来ないだろう。
誰かが自分を非難すればその非難はたちまち集落全体の非難に繋がる。
つまりこのことに限らず物事を考えるに当たって
ぱちゅりーは誰にも相談することができないのだ。
ここに来て、何物にも馴染まず孤高を決め込んでいたことが仇になる。
自分が被害者でいることは出来ないだろう。
誰かが自分を非難すればその非難はたちまち集落全体の非難に繋がる。
ぱちゅりーはそんな崖っぷちの状態で今まで良く持ったものだ、と
自嘲的な笑みを浮かべる。
この世の全てを知ることなど不可能だ。
いつかはこうなることは分かっていたはずなのに
どうして何も手を打てなかった。
滑稽だ。自分にある知識など他から受け取ったものだけだ。
自分から調べて得たものではない。
皆が一様に呼ぶ『もりのけんじゃ』などちゃんちゃらおかしい。
自分自身のことが何一つ出来ないではないか。
しかし、実際こうなってしまった以上何が起きても受け入れるしかない。
どの道二年前に終わっていたはずの命だ。
どの道完全なしあわせなどあり得ない一生だ。
自嘲的な笑みを浮かべる。
この世の全てを知ることなど不可能だ。
いつかはこうなることは分かっていたはずなのに
どうして何も手を打てなかった。
滑稽だ。自分にある知識など他から受け取ったものだけだ。
自分から調べて得たものではない。
皆が一様に呼ぶ『もりのけんじゃ』などちゃんちゃらおかしい。
自分自身のことが何一つ出来ないではないか。
しかし、実際こうなってしまった以上何が起きても受け入れるしかない。
どの道二年前に終わっていたはずの命だ。
どの道完全なしあわせなどあり得ない一生だ。
ならばせめて最後まで『もりのけんじゃ』としての役を演じきってやる。
その意地だけがぱちゅりーに貫き通せる信念だ。
そのぱちゅりー自身が滑稽と評した知識がぱちゅりーの最後の支えだった。
そして、もう一度信じてみよう。
その意地だけがぱちゅりーに貫き通せる信念だ。
そのぱちゅりー自身が滑稽と評した知識がぱちゅりーの最後の支えだった。
そして、もう一度信じてみよう。
みんな、ゆっくりできる仲間なのだから。
――――同日、夕刻――――
いつものデブリーフィングの集合時間が迫る。
ゆっくり達に時計などという都合のいいものはないが
ドスの洞窟の入り口から見て太陽が山間に隠れるより前に
始めるというのが決まりごとになっていた。
無論季節によって日没の時間は変わってくるのだが
どちらにしても日が沈んで暗くなってしまえば
外出するわけにはいかないのでこの方法で問題はなかった。
ゆっくり達に時計などという都合のいいものはないが
ドスの洞窟の入り口から見て太陽が山間に隠れるより前に
始めるというのが決まりごとになっていた。
無論季節によって日没の時間は変わってくるのだが
どちらにしても日が沈んで暗くなってしまえば
外出するわけにはいかないのでこの方法で問題はなかった。
洞窟には現在、元々外に出ていないぱちゅりーと
早めに戻ってきていた隻眼のまりさがいた。
早めに戻ってきていた隻眼のまりさがいた。
「みんな、遅いね」
「…そうね」
「…そうね」
お互いに表情は暗い。
例の話をいつ皆が戻ってくるか分からない今の
タイミングにするわけにもいかない。
例の話をいつ皆が戻ってくるか分からない今の
タイミングにするわけにもいかない。
かといってお互いのわだかまりが残る状態で
自然に会話が出来るはずもなかった。
自然に会話が出来るはずもなかった。
隻眼のまりさは一つ思いを巡らせなければならないことがあった。
それはこの先どうするかということ。
自分はもう、歩みを始めてしまった。
皆の元から離れて、自身の目標に向かう歩みを。
このまま歩みを止めて元の生活に戻ろうとしたところで
ずれてしまった感覚が元に戻ることはないだろう。
場合によっては止めようとしても止まらず
いずれ皆の前で同じような事態を引き起こすだろう。
そういう戻れないところまで来ていた。
それはこの先どうするかということ。
自分はもう、歩みを始めてしまった。
皆の元から離れて、自身の目標に向かう歩みを。
このまま歩みを止めて元の生活に戻ろうとしたところで
ずれてしまった感覚が元に戻ることはないだろう。
場合によっては止めようとしても止まらず
いずれ皆の前で同じような事態を引き起こすだろう。
そういう戻れないところまで来ていた。
そして自分の浅はかさを呪った。
なんて甘い考えだったのだろう。
皆と一緒にいるから大丈夫だと?
皆と違う段階に進もうとしながら良くそんな言い訳で
自分が納得したものだ。
あの時の自分を張り倒したくなる。
根源的な概念である『ゆっくり』を捨て去ってしまって
普通のゆっくりでいられるはずがない。
そんなことをすれば、たとえ皆と一緒にいても
自分とのずれが大きくなる一方だ。
そんな状態が長続きするはずがない。
なんて甘い考えだったのだろう。
皆と一緒にいるから大丈夫だと?
皆と違う段階に進もうとしながら良くそんな言い訳で
自分が納得したものだ。
あの時の自分を張り倒したくなる。
根源的な概念である『ゆっくり』を捨て去ってしまって
普通のゆっくりでいられるはずがない。
そんなことをすれば、たとえ皆と一緒にいても
自分とのずれが大きくなる一方だ。
そんな状態が長続きするはずがない。
隻眼のまりさは自分のあまりの浅はかさに
自嘲的な笑みを浮かべる。
自分はどれだけバカなのだろうと。
ぱちゅりーのような知識や思慮深さも
リーダーのような心優しさも仲間を思う気持ちも
これっぽっちも持ち合わせていなかった。
自分のしたことはただ己の力だけを悪戯に増大させた。
『特別』な存在ではない。『特別なバカ』になっただけだ。
自嘲的な笑みを浮かべる。
自分はどれだけバカなのだろうと。
ぱちゅりーのような知識や思慮深さも
リーダーのような心優しさも仲間を思う気持ちも
これっぽっちも持ち合わせていなかった。
自分のしたことはただ己の力だけを悪戯に増大させた。
『特別』な存在ではない。『特別なバカ』になっただけだ。
自分がかつて思い浮かべた理想像。
それはリーダーの背中だったはずなのにいつしか
届くかどうかも分からない正体不明の存在にすり替わっていた。
そもそもあいつがゆっくりだと思ったのは自分の勘だけ。
もしかしたらあいつはゆっくりじゃないのかもしれないし
最悪の場合自分の白昼夢だったとさえ思えてきた。
それはリーダーの背中だったはずなのにいつしか
届くかどうかも分からない正体不明の存在にすり替わっていた。
そもそもあいつがゆっくりだと思ったのは自分の勘だけ。
もしかしたらあいつはゆっくりじゃないのかもしれないし
最悪の場合自分の白昼夢だったとさえ思えてきた。
だが、なんの偶然かベクトルを失ったその力への欲求は
全くおかしな方向に発現してしまった。
自分にはその力がなんなのかも知らずにそれを磨くことを徹底した。
せめて、もっと早い段階で誰かに相談すべきだったんだ。
ゆっくりしない、という帰結にたどり着いた時点で
その選択肢が埋もれてしまった。
隻眼のまりさは誰も信じずに
ありもしなかった自分の自身に頼ってここまできてしまった。
全くおかしな方向に発現してしまった。
自分にはその力がなんなのかも知らずにそれを磨くことを徹底した。
せめて、もっと早い段階で誰かに相談すべきだったんだ。
ゆっくりしない、という帰結にたどり着いた時点で
その選択肢が埋もれてしまった。
隻眼のまりさは誰も信じずに
ありもしなかった自分の自身に頼ってここまできてしまった。
そして結局のところ考えを巡らせたとて
バカな自分ではこの先どうするかという問題に答えが出せないでいた。
バカな自分ではこの先どうするかという問題に答えが出せないでいた。
ならばせめて最後まで『特別なバカ』としての役を演じきってやる。
その意地だけが隻眼のまりさに貫き通せる信念だ。
そのまりさ自身がバカと評した自分の力がまりさの最後の支えだった。
そして、もう一度信じてみよう。
その意地だけが隻眼のまりさに貫き通せる信念だ。
そのまりさ自身がバカと評した自分の力がまりさの最後の支えだった。
そして、もう一度信じてみよう。
自分はもうゆっくりすることが出来ないが
他のみんなは、ゆっくりできる仲間なのだから。
他のみんなは、ゆっくりできる仲間なのだから。
――――同日、日没――――
デブリーフィングの終了。
それはつまりぱちゅりーとの話し合いの時間が
迫っているということでもある。
それはつまりぱちゅりーとの話し合いの時間が
迫っているということでもある。
「むきゅ、遅くなっちゃったけど
今日はこれでおしまいね。皆解散よ」
「ふ~」
「ゆっくり帰るよ!」
今日はこれでおしまいね。皆解散よ」
「ふ~」
「ゆっくり帰るよ!」
三匹のまりさが洞窟を出て行く。
彼らの日常的な行動が残りの三匹には眩しかった。
どうしてこうなってしまったんだろう。
いや、問題なのは自分だ。
それは三匹同時の同じ思考。
自分が変わってしまったから。
自分の知識が足りないから。
自分に器量がないから。
彼らの日常的な行動が残りの三匹には眩しかった。
どうしてこうなってしまったんだろう。
いや、問題なのは自分だ。
それは三匹同時の同じ思考。
自分が変わってしまったから。
自分の知識が足りないから。
自分に器量がないから。
ゆっくりにとって二年間という時間はとても長い。
一年間生きることすら怪しいのだ。
様々な自然の驚異に立ち向かいながら
共に手を取り合って生きてきた。
しかし、今はお互いにお互いが距離を感じている。
相手が離れていってしまったのか。
自分が距離をとってしまったのか。
分からない。
でも自分達はどこか信じていたのだ。
もとより、お互いがお互いを想っているのだ。
たとえ問題が起きても最悪の結果にはならないはずだ。
一年間生きることすら怪しいのだ。
様々な自然の驚異に立ち向かいながら
共に手を取り合って生きてきた。
しかし、今はお互いにお互いが距離を感じている。
相手が離れていってしまったのか。
自分が距離をとってしまったのか。
分からない。
でも自分達はどこか信じていたのだ。
もとより、お互いがお互いを想っているのだ。
たとえ問題が起きても最悪の結果にはならないはずだ。
「まりさ、ドス、奥へ…」
ぱちゅりーが口を開く。
隻眼のまりさとドスがそれについていく。
ドスの同行は想定していなかったわけではないのだが少々意外だった。
一旦自分達だけで決着をつけてからとも思っていたのだが。
隻眼のまりさとドスがそれについていく。
ドスの同行は想定していなかったわけではないのだが少々意外だった。
一旦自分達だけで決着をつけてからとも思っていたのだが。
――――二年前、れみりゃ襲撃の翌日、夕刻――――
「ドスー!!」
「むきゅ!?まりさ!!大丈夫だったの!?」
「まりさは大丈夫だよ!皆は!?」
「むきゅ!?まりさ!!大丈夫だったの!?」
「まりさは大丈夫だよ!皆は!?」
それはれみりゃを一通り撃退することができた次の日だった。
そこにいるのはその時はまだ隻眼でなかったまりさと、ぱちゅりーだ。
そこにいるのはその時はまだ隻眼でなかったまりさと、ぱちゅりーだ。
「ドスは!?ドスは大丈夫なの!?」
「いっぺんに聞かないで。ドスは何とか生きているわ。
集落の方の生存者も一杯戻ってきてる」
「じゃあ皆は!?」
「あなた達の中で戻ってきたのは貴方が最初よ」
「そうなんだ…ドス!?大丈夫なの!?」
「いっぺんに聞かないで。ドスは何とか生きているわ。
集落の方の生存者も一杯戻ってきてる」
「じゃあ皆は!?」
「あなた達の中で戻ってきたのは貴方が最初よ」
「そうなんだ…ドス!?大丈夫なの!?」
まりさが洞窟の奥に目をやるとそこには傷だらけのドスがいた。
あれほど弾力があり、つやのあった皮があちこち千切れて
見るも無残な状態になっている。
あれほど弾力があり、つやのあった皮があちこち千切れて
見るも無残な状態になっている。
「大丈夫よ、怪我はしているけど命に別状はないわ。
今は戦いで疲れて寝てるだけ」
「…ぱちゅりー…まりさ達戻ってきたの……?」
「ドス!?まりさだよ!!大丈夫!?」
今は戦いで疲れて寝てるだけ」
「…ぱちゅりー…まりさ達戻ってきたの……?」
「ドス!?まりさだよ!!大丈夫!?」
ドスが目を開けてまりさの声に反応する。
「何とか無事だったよ…まりさは大丈夫?」
「うん…だけど、皆も、村も…」
「皆頑張ったよ…れみりゃ達はまりさ達が考えていたよりずっと強かったけど
まりさ達が頑張ってくれたから、ぱちゅりーがいたから、何とかなったよ…」
「むきゅう…ドス、今は休まないと…」
「うん…でもまりさ…やっぱり…まりさは皆の力がないと何もできなかったよ…。
ぱちゅりーも、まりさも、やっぱり自分だけじゃ何もできないんだよ…」
「うん…だけど、皆も、村も…」
「皆頑張ったよ…れみりゃ達はまりさ達が考えていたよりずっと強かったけど
まりさ達が頑張ってくれたから、ぱちゅりーがいたから、何とかなったよ…」
「むきゅう…ドス、今は休まないと…」
「うん…でもまりさ…やっぱり…まりさは皆の力がないと何もできなかったよ…。
ぱちゅりーも、まりさも、やっぱり自分だけじゃ何もできないんだよ…」
まだ意識がはっきりしないのか、同じような内容の言葉を発する。
「むきゅ!ドス、今は寝てなさい。
元気になったらしっかり働いてもらうからね!」
「ゆっくり分かったよ…」
元気になったらしっかり働いてもらうからね!」
「ゆっくり分かったよ…」
ドスは頭の中でぼんやりと起きろと言われることは多々あったが
寝てろと言われるのは初めてだな、などと考えていた。
寝てろと言われるのは初めてだな、などと考えていた。
「まりさ、あなたたちの言うとおり私は戦えないわ。
でも私達はゆっくりだから、皆の力を合わせないのとこうなるのよ…」
「うん…ごめん。まりさ達はぱちゅりーみたいに頭がよくないから
力を合わせるって事の本当の意味が分かってなかったよ…」
でも私達はゆっくりだから、皆の力を合わせないのとこうなるのよ…」
「うん…ごめん。まりさ達はぱちゅりーみたいに頭がよくないから
力を合わせるって事の本当の意味が分かってなかったよ…」
――――現在、深夜――――
あの日、この三匹は連携することの大事さを知った。
ただしその連携が成り立つには互いの意識統一が重要であることを
二年越しにしてようやく気付いた。
ただしその連携が成り立つには互いの意識統一が重要であることを
二年越しにしてようやく気付いた。
いつからだろう。こんな軋轢が生まれたのは。
どうしてだろう。それに気付こうとしなかったのは。
なんなのだろう。こうして三匹の間にある違いは。
なぜなのだろう。こんなに向いている方向が違ってしまったのは。
どうしてだろう。それに気付こうとしなかったのは。
なんなのだろう。こうして三匹の間にある違いは。
なぜなのだろう。こんなに向いている方向が違ってしまったのは。
三匹は、ここに来てようやく事の顛末に触れようとしている。
お互いに隠すものは隠して、などという甘い考えはもう通用しないだろう。
この先どうなるか、どうすればいいのか、なにがあるのか。
ゆっくり達には何も分からない。
お互いに隠すものは隠して、などという甘い考えはもう通用しないだろう。
この先どうなるか、どうすればいいのか、なにがあるのか。
ゆっくり達には何も分からない。
続く
次回予告
それは輝かしい日々の終わり。
変わらないものなどないのに。
ゆっくりすることがどういう結果を生むのか。
誰も、特別な存在になどなりえないのか。
変わらないものなどないのに。
ゆっくりすることがどういう結果を生むのか。
誰も、特別な存在になどなりえないのか。
次回 隻眼のまりさ ~第七話~
ドスの思い!その存在が生み出すものは…
ドスの思い!その存在が生み出すものは…
乞うご期待!
あとがき
ノベル作品を読むとき、工夫された文章構成を見るとおお、と思うので
自分も似たような工夫を施してみました。
自分が書いた物ではわざとらしいとか、読みにくいなどの印象も残りますが
自己満足は得られました。
あとは、この六話は心理描写ばかりで話がほとんど進んでいないのも問題ですね。
この話も中盤を迎え、山場の入り口に差し掛かっているので
どうぞこれからもお付き合いください。
自分も似たような工夫を施してみました。
自分が書いた物ではわざとらしいとか、読みにくいなどの印象も残りますが
自己満足は得られました。
あとは、この六話は心理描写ばかりで話がほとんど進んでいないのも問題ですね。
この話も中盤を迎え、山場の入り口に差し掛かっているので
どうぞこれからもお付き合いください。
最後に、この作品を読んでくださった全ての方に無上の感謝を。
私がここに投稿させて頂いた作品一覧
anko3052 ゆっくり駆除業者のお仕事風景 以降そのシリーズ
anko3061 隻眼のまりさ プロローグ 以降そのシリーズ
anko3127 ゆっくり加工業者のお仕事風景
anko3061 隻眼のまりさ プロローグ 以降そのシリーズ
anko3127 ゆっくり加工業者のお仕事風景