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anko3567 まりさの楽園 中編 その2
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『まりさの楽園 中編 その2』 22KB
いじめ 制裁 自業自得 引越し 群れ ゲス 希少種 自然界 独自設定 ナナシ作
いじめ 制裁 自業自得 引越し 群れ ゲス 希少種 自然界 独自設定 ナナシ作
*前回までのあらすじ
長ぱちゅりーが人間を利用するとか言い出した。
長ぱちゅりーが人間を利用するとか言い出した。
「あー、今回の群れは特に何の問題もなさそうだな、うん」
椅子に深く腰かけながら、パラパラと資料に目を通し一人の男が呟いている。
「むきゅ!そんなこと言って、実際に行ってみるまで何があるかわからないわよ!」
「そうそう、油断大敵だよ!」
「そうそう、油断大敵だよ!」
しかしそんな楽観的な口調の男をたしなめる二匹のゆっくりいる。
ゆっくりぱちゅりーとゆっくりぬえだった。
ゆっくりぱちゅりーとゆっくりぬえだった。
「いやいや、そんなことはわかってるよ。オレが言いたいのは表面上は問題なしってことさ。
この付近にあるゆっくりに群れは、別にドスがいるわけでもないし、前回の視察のときも人間に敵対するような言動や傾向は見られなかった。
村に近づく等の行為もなかったし、住人の方々からの苦情も一切なし。
まあ、人間にとって理想的なゆっくりの群れではあるね」
この付近にあるゆっくりに群れは、別にドスがいるわけでもないし、前回の視察のときも人間に敵対するような言動や傾向は見られなかった。
村に近づく等の行為もなかったし、住人の方々からの苦情も一切なし。
まあ、人間にとって理想的なゆっくりの群れではあるね」
しみじみと、山にあるゆっくりの群れをそう評価する男。
突然だがここはとある村の宿屋の一室である。
今、そこに滞在しているこの男はゆっくりを専門とする国営機関の人間であった。
一般にある程度の規模の山などに生息しているゆっくりの群れは、人間とある協定を結ぶ事が義務付けられている。
その理由は詳しく語れば長くなるのだが、結論だけ言えば人間にとって野生のゆっくりが害にならないようにするには、
今のところこれが一番コストのかからない方法だったからだ。
そしてその協定の主な内容とは、ゆっくりの数が増えすぎないように定められた規定数をオーバーしないようにすっきり制限をすること、
麓にある人間の村に近づいていはならないことなどである。
これらの協定をゆっくりの群れは、人間と結ぶ事によりゆっくりたちは山での生存が許されているのだ。
そして男が所属しているこの国営機関は、その仕事の一つとしてこれらの協定がキチンと守られているか定期的にチェックする役割を追っている。
何を隠そう今男が宿屋に滞在しているのも、これからすぐ近くにある山のゆっくりたちの群れへ視察を行うためだった。
今、そこに滞在しているこの男はゆっくりを専門とする国営機関の人間であった。
一般にある程度の規模の山などに生息しているゆっくりの群れは、人間とある協定を結ぶ事が義務付けられている。
その理由は詳しく語れば長くなるのだが、結論だけ言えば人間にとって野生のゆっくりが害にならないようにするには、
今のところこれが一番コストのかからない方法だったからだ。
そしてその協定の主な内容とは、ゆっくりの数が増えすぎないように定められた規定数をオーバーしないようにすっきり制限をすること、
麓にある人間の村に近づいていはならないことなどである。
これらの協定をゆっくりの群れは、人間と結ぶ事によりゆっくりたちは山での生存が許されているのだ。
そして男が所属しているこの国営機関は、その仕事の一つとしてこれらの協定がキチンと守られているか定期的にチェックする役割を追っている。
何を隠そう今男が宿屋に滞在しているのも、これからすぐ近くにある山のゆっくりたちの群れへ視察を行うためだった。
「でもそれはあくまで表面上の問題でしょ。
一見すると問題なさそうな群れでも、実はトラブルを抱えているなんてことはよくあることじゃない。
まさかそれがわからない人間さんじゃないでしょ」
一見すると問題なさそうな群れでも、実はトラブルを抱えているなんてことはよくあることじゃない。
まさかそれがわからない人間さんじゃないでしょ」
男の連れのぱちゅりーが言う。こんなこと自分がいちいち言うまでもないだろうという口調だ。
そしてその隣ではぬえがうんうんと同意するように頷いている。
そしてその隣ではぬえがうんうんと同意するように頷いている。
この二匹のゆっくりは男が連れているゆっくりだった。
二匹共々、別々のある群れの騒動がきっかけで知り合い、以来行動を共にしているゆっくりである。
二匹共々、別々のある群れの騒動がきっかけで知り合い、以来行動を共にしているゆっくりである。
「もちろんそんなことはわかってるさ。
あいつらは色んな意味で一筋縄じゃいかないからな」
あいつらは色んな意味で一筋縄じゃいかないからな」
二匹のゆっくりに対して面倒臭げに語る男。
人間でいうところの国がそうであるように、ゆっくりの群れの運営は非常に難しい。
些細な理由で滅びることはそれこそ茶飯事だし、ぱちゅりーの言うように群れ内で何かしらの問題を抱えているケースも珍しくない。
中には人間に対して反旗を翻す計画を練っている場合すらあり得る。
それらの事態に適切に対応するためにも、男のような専門の職員がわざわざ定期的に視察して回る必要があるのだ。
人間でいうところの国がそうであるように、ゆっくりの群れの運営は非常に難しい。
些細な理由で滅びることはそれこそ茶飯事だし、ぱちゅりーの言うように群れ内で何かしらの問題を抱えているケースも珍しくない。
中には人間に対して反旗を翻す計画を練っている場合すらあり得る。
それらの事態に適切に対応するためにも、男のような専門の職員がわざわざ定期的に視察して回る必要があるのだ。
「いやね、やっと腕の怪我が治ったばっかなのに、すぐまた厄介な群れはゴメンだなーってちょっと思っただけだよ」
「あらら、お兄さんが愚痴とは珍しいね」
「愚痴ってほどのことでもないけでさ。
でもたまにはオレが何にもしなくても、勝手に事態が収束するようなことがあってもいいと思わないか?」
「むきゅ!そりゃぱちぇも何もないのが一番だと思うけど、そう上手く行くかしら」
「さあ、それは実際に行ってみてのお楽しみってだねー。
そんじゃいつまでもだべってないで、そろそろ今回の群れへと行くとしますかい」
「あらら、お兄さんが愚痴とは珍しいね」
「愚痴ってほどのことでもないけでさ。
でもたまにはオレが何にもしなくても、勝手に事態が収束するようなことがあってもいいと思わないか?」
「むきゅ!そりゃぱちぇも何もないのが一番だと思うけど、そう上手く行くかしら」
「さあ、それは実際に行ってみてのお楽しみってだねー。
そんじゃいつまでもだべってないで、そろそろ今回の群れへと行くとしますかい」
そう言うなり、男は勢いよく椅子から立ち上がるのだった。
「むきゅ!ぱちぇのむれへようこそにんげんさん!かんげいするわよ!」
「「ゆっくりしていってね!」」
「「ゆっくりしていってね!」」
そんなわけで山にあるゆっくりの群れへと到着した男とぱちゅりー、ぬえ。
彼らが群れの中心部に着くや否や、その群れの長ぱちゅりーと幹部ありす幹部れいむの歓迎を受けたのだった。
にこやかな笑顔で男とたちを出迎えたところを見ると、少なくとも表面上は人間と敵対するような意志はないように見える。
これで後は、群れ内のゆっくりが規定数をオーバーしてないか確認し、あとは簡単な身辺調査を終えれば
この群れは何の問題もないということになり、当初の望み通り男はさっさと帰ることができるというわけだ。
彼らが群れの中心部に着くや否や、その群れの長ぱちゅりーと幹部ありす幹部れいむの歓迎を受けたのだった。
にこやかな笑顔で男とたちを出迎えたところを見ると、少なくとも表面上は人間と敵対するような意志はないように見える。
これで後は、群れ内のゆっくりが規定数をオーバーしてないか確認し、あとは簡単な身辺調査を終えれば
この群れは何の問題もないということになり、当初の望み通り男はさっさと帰ることができるというわけだ。
「はいはい、どうも、ゆっくりね。
それで長ぱちゅりー、早速群れのゆっくり数の調査をしたいんだが、群れの連中を集めてくれないかな?」
それで長ぱちゅりー、早速群れのゆっくり数の調査をしたいんだが、群れの連中を集めてくれないかな?」
挨拶もそこそこにさっそく仕事にかかろうとする男。
「むきゅ!もちろんよ!このむれは、ちゃんとにんげんさんのきめたるーるをまもってるからね!
ゆっくりのかずについては、なんのもんだいもないわ!
むきゅ、でも、それとはべつに、いまちょっとこまったことになっていて……」
ゆっくりのかずについては、なんのもんだいもないわ!
むきゅ、でも、それとはべつに、いまちょっとこまったことになっていて……」
そう言葉を濁す長ぱちゅりー。
「んん?そりゃまた気になる物言いだな。
何か問題でもあるのかい?
なんなら相談に乗るぜ。ことと次第によっちゃ力を貸してやってもいい」
何か問題でもあるのかい?
なんなら相談に乗るぜ。ことと次第によっちゃ力を貸してやってもいい」
うつむく長ぱちゅりーに気さくに話しかける男。
「むきゅ!そうね!これはもうぱちぇたちだけのもんだいじゃすまされないことかもしれないしね!
ともすれば、むれのいちだいじかもしれない!
できればじぶんたちのてでかいけつしたかったけど、おもいきって、にんげんさんにそうだんすることにするわ!
じつは、もんだいというのは、まりさたちのことなのよ!」
ともすれば、むれのいちだいじかもしれない!
できればじぶんたちのてでかいけつしたかったけど、おもいきって、にんげんさんにそうだんすることにするわ!
じつは、もんだいというのは、まりさたちのことなのよ!」
覚悟を決めたという様子で淡々と話し始める長ぱちゅりー。
「もうきづいているかもしれないけれど、いまこのむれには、まりさがほとんどいないの!」
「あっ、ほんとだ!言われてみればまりさがぜんぜんいないじゃん!」
「あっ、ほんとだ!言われてみればまりさがぜんぜんいないじゃん!」
辺りを見回しながら、ぬえが相づちを打つ。
「ふむ、そりゃまたどうして?事故かなんかで死んだの?」
一気に大量のゆっくりが死亡してしまうという事態は、野生のゆっくりでは往々にしてあり得る事である。
この群れのまりさたちもそのくちだろうか?
この群れのまりさたちもそのくちだろうか?
「いいえちがうわ!まりさたちはみな、このむれを、かってにでていったのよ!」
「出て行った?」
「そう!おさであるこのぱちぇのめいれいにしたがわないでね!しねばいいのに!」
「出て行った?」
「そう!おさであるこのぱちぇのめいれいにしたがわないでね!しねばいいのに!」
よほど腹に据えかねる事態だったのか、息巻く様子で話し続ける長ぱちゅりー。
長ぱちゅりーの話によると、この群れのまりさたちはそろいもそろってみなゲスであったらしい。
群れ内にいた頃は皆怠けてばかりで、自分たちの決められた仕事もせず、長である自分に毎日文句ばかり言いにくる。
さらに半ば無理やりつがいとなったれいむ、ありす、ぱちゅりーたちには迷惑ばかりかけ、
時には乱暴したり、おちびちゃんを残して勝手に離婚する、いわゆるにヤリ逃げ行為も日常茶飯事だったそうだ。
長ぱちゅりーの話によると、この群れのまりさたちはそろいもそろってみなゲスであったらしい。
群れ内にいた頃は皆怠けてばかりで、自分たちの決められた仕事もせず、長である自分に毎日文句ばかり言いにくる。
さらに半ば無理やりつがいとなったれいむ、ありす、ぱちゅりーたちには迷惑ばかりかけ、
時には乱暴したり、おちびちゃんを残して勝手に離婚する、いわゆるにヤリ逃げ行為も日常茶飯事だったそうだ。
「あのげすまりさたちに、つがいになれとせまられ、なかばむりやりつがいにさせられたあげく、
すてられて、しんぐるまざーになったゆっくりがこのむれにはたくさんいるのよ!」
「とつぜんまりさがいなくなったせいで、しんじゃったゆっくりもいるんだよ!」
「でていくさいに、たいあたりされて、おちびちゃんをむりやりつれてかれたれいむいるらしいわ!」
すてられて、しんぐるまざーになったゆっくりがこのむれにはたくさんいるのよ!」
「とつぜんまりさがいなくなったせいで、しんじゃったゆっくりもいるんだよ!」
「でていくさいに、たいあたりされて、おちびちゃんをむりやりつれてかれたれいむいるらしいわ!」
口々にまりさたちの非道を訴える長と幹部たち。
「ふーん、そりゃひでえ話しだねえ。
しかし群れで乱暴している無法者のまりさたちは、もう群れを出て行ったんだろ?
自分たちで追い出すまでもなくゲスが勝手に出ていったんなら、お前たち的にはそれでよかったんじゃないか」
「むきゅ!それがそもういかないのよ!そのまりさたちは、このふきんのばしょで、じぶんたちだけのむれをつくっているらしいんだけど、
どうやらまりさたちは、こんどはにんげんさんのむらに、せめこむけいかくをたてているらしいの」
「なに!」
しかし群れで乱暴している無法者のまりさたちは、もう群れを出て行ったんだろ?
自分たちで追い出すまでもなくゲスが勝手に出ていったんなら、お前たち的にはそれでよかったんじゃないか」
「むきゅ!それがそもういかないのよ!そのまりさたちは、このふきんのばしょで、じぶんたちだけのむれをつくっているらしいんだけど、
どうやらまりさたちは、こんどはにんげんさんのむらに、せめこむけいかくをたてているらしいの」
「なに!」
長ぱちゅりーの言葉に眉を寄せる男。
人間の村に攻め込む。
もし長ぱちゅりーが言うように、そのゲスまりさたちがそんな計画を立てているとしたらただことではない。
言うまでもなくこの行為は重大な協定違反にあたり、そんなことが現実に起きれば、攻め込んだゆっくりたちはもちろんのこと、
そのゆっくりが所属していた群れも同時に駆除されるか、あるいは重いペナルティを負うことになる。
同じ協定違反でも、ちょっと群れの規定数をオーバーしてしまったのとはわけが違う。
それくらいこの行為の罪は重いのだ。
故に群れのゆっくりたちは、間違っても群れからこのような違反者が出ないように相互監視をするのがほとんどだ。
人間の村に攻め込む。
もし長ぱちゅりーが言うように、そのゲスまりさたちがそんな計画を立てているとしたらただことではない。
言うまでもなくこの行為は重大な協定違反にあたり、そんなことが現実に起きれば、攻め込んだゆっくりたちはもちろんのこと、
そのゆっくりが所属していた群れも同時に駆除されるか、あるいは重いペナルティを負うことになる。
同じ協定違反でも、ちょっと群れの規定数をオーバーしてしまったのとはわけが違う。
それくらいこの行為の罪は重いのだ。
故に群れのゆっくりたちは、間違っても群れからこのような違反者が出ないように相互監視をするのがほとんどだ。
「いままではむれのみんなで、まりさたちのぼうそうをおさえていたけれど、もうそれもげんかいみたい!
とうとうまりさたちは、ぱちぇたちのてのとどかないむれのそとへとでていってしまったの!
いちどぱちぇと、かんぶたちで、まりさのむれへもどってくるように、せっとくにいったけどだめだったわ!
こちらのはなしはきくみみもたずで、そのうえひどいらんぼうをされたわ!」
「なるほどね。その話しが本当なら、たしかにそれは群れの一大事ではあるかもな。
つまりは、オレに頼みたいのはそのまりさどもの始末ってわけだ。
まあ、この程度の規模の山に、ゆっくりの群れがそういくつもあってもこっちは困るしな、ちょうどいいか」
「む、むきょ!ちっ、ちがう!そっ、そうじゃないのよにんげんさん!」
「ん?」
とうとうまりさたちは、ぱちぇたちのてのとどかないむれのそとへとでていってしまったの!
いちどぱちぇと、かんぶたちで、まりさのむれへもどってくるように、せっとくにいったけどだめだったわ!
こちらのはなしはきくみみもたずで、そのうえひどいらんぼうをされたわ!」
「なるほどね。その話しが本当なら、たしかにそれは群れの一大事ではあるかもな。
つまりは、オレに頼みたいのはそのまりさどもの始末ってわけだ。
まあ、この程度の規模の山に、ゆっくりの群れがそういくつもあってもこっちは困るしな、ちょうどいいか」
「む、むきょ!ちっ、ちがう!そっ、そうじゃないのよにんげんさん!」
「ん?」
男がまりさたちを駆除すると言った途端、何故か焦ったようにそれを拒否する長ぱちゅりー。
「あのまりさにたちにしんでもらっちゃこま……じゃくて、
あっ、いや、そのさすがにくじょはかわいそうかなぁ~なんて……」
「?」
「とっ、とにかく!ぱちぇがにんげんさんにしてほしいのは、まりさたちのくじょなんかじゃないの!
ぱちぇといっしょに、まりさたちのむれまできてほしいのよ、それだけでいいの!
そうすれば、あとはぜんぶ、おさであるこのぱちぇがしまつをつけるわ!」
あっ、いや、そのさすがにくじょはかわいそうかなぁ~なんて……」
「?」
「とっ、とにかく!ぱちぇがにんげんさんにしてほしいのは、まりさたちのくじょなんかじゃないの!
ぱちぇといっしょに、まりさたちのむれまできてほしいのよ、それだけでいいの!
そうすれば、あとはぜんぶ、おさであるこのぱちぇがしまつをつけるわ!」
どうにも煮え切らない様子の長ぱちゅりー。
さっきまでは散々まりさたちをゲスと罵り、彼女らに対して明確な怒りや殺意にも似た感情を露にしていたのにも関わらず、
いざ駆除すると男が言い出すと、突然それはかわいそうだと言い出す。
なんともちぐはぐな話である。
さっきまでは散々まりさたちをゲスと罵り、彼女らに対して明確な怒りや殺意にも似た感情を露にしていたのにも関わらず、
いざ駆除すると男が言い出すと、突然それはかわいそうだと言い出す。
なんともちぐはぐな話である。
一般的に野生のゆっくりは殺したいほど憎んでいるのに、それをゆっくり殺しはいけないことなどという薄っぺらな倫理観で我慢するなどということは少ない。
ちょっと気に入らなければ何かと理由をつけてすぐ殺す。それが野生のゆっくりの正しい姿だ。
ましてやその出て行ったまりさたちというのは、ゲスな上に掟を無視して人間の群れに攻めこもうなどと考えている輩ではないか。
群れからしてみれば、ある意味死んで当然のゆっくり。
普通の群れなら厳罰を持って事に当たるのに、いささかの躊躇いもないところである。
それをしないと言うのは、何か理由があるときだけなのだ。
ちょっと気に入らなければ何かと理由をつけてすぐ殺す。それが野生のゆっくりの正しい姿だ。
ましてやその出て行ったまりさたちというのは、ゲスな上に掟を無視して人間の群れに攻めこもうなどと考えている輩ではないか。
群れからしてみれば、ある意味死んで当然のゆっくり。
普通の群れなら厳罰を持って事に当たるのに、いささかの躊躇いもないところである。
それをしないと言うのは、何か理由があるときだけなのだ。
「どうにも解せんね、なぜそれほどまでにまりさたちを生かそうとする?」
「それは、その……。だってそうでしょ!
あんなまりさたちでも、むれのいちいんであることはかわりないの!
それに、これはまりさたちと、わかれたつがいたちのねがいでもあるのよ!
どんなにつかえないくずでも、おちびちゃんたちには、おやがひつようなの!」
「ふーん、しかしね、何でもかんでも可哀相じゃ、群れの長はやっていけないぜ。
つがいの連中にしても、一度は一緒になって子どもまでいる片割れを殺したくないって気持ちはわからんでもないが、
キチンとシメるとことはシメとかないと、それは将来的に群れを滅ぼすことに繋がりかねんよ」
「それは、その……。だってそうでしょ!
あんなまりさたちでも、むれのいちいんであることはかわりないの!
それに、これはまりさたちと、わかれたつがいたちのねがいでもあるのよ!
どんなにつかえないくずでも、おちびちゃんたちには、おやがひつようなの!」
「ふーん、しかしね、何でもかんでも可哀相じゃ、群れの長はやっていけないぜ。
つがいの連中にしても、一度は一緒になって子どもまでいる片割れを殺したくないって気持ちはわからんでもないが、
キチンとシメるとことはシメとかないと、それは将来的に群れを滅ぼすことに繋がりかねんよ」
男は静かに長ぱちゅりーに忠告する。
一般に一度ゲス化したゆっくりの改心はほぼ不可能といっていい。
そしてゲスゆは、必ずゆっくりの群れに不利益を及ぼすことだろう。
そうならないためにも、長はゲスゆを断固とした態度で追放か処分する必要がある。
いくら群れのゆっくりたちから、ゆっくりできないと罵られてもそれを実行するだけの決断力がなければ長の資格は無いのだ。
そしてゲスゆは、必ずゆっくりの群れに不利益を及ぼすことだろう。
そうならないためにも、長はゲスゆを断固とした態度で追放か処分する必要がある。
いくら群れのゆっくりたちから、ゆっくりできないと罵られてもそれを実行するだけの決断力がなければ長の資格は無いのだ。
「む、むぎゅ!そんなことないわ!
ぜったいに、にんげんさんたちにはめいわくをかけないからだいじょうよ!
それにまりさのしょぐうについては、ゆっくりのむれないのもんだいなのよ!
にんげんさんにあれこれくちをだされるすじあいはないわ!
そこのところをしっかりにんしきしてちょうだい!」
ぜったいに、にんげんさんたちにはめいわくをかけないからだいじょうよ!
それにまりさのしょぐうについては、ゆっくりのむれないのもんだいなのよ!
にんげんさんにあれこれくちをだされるすじあいはないわ!
そこのところをしっかりにんしきしてちょうだい!」
自分の思ったように事が運ばず、急にイライラしたような口調になる長ぱちゅりー。
言うまでのない事だが、長ぱちゅりーの理屈はおかしい。
これはゆっくりの群れの問題だから、まりさのことについて口出し無用と主張するのならば、はじめから人間の手を借りず、
一から十まで全て自分たちの手でケリをつければいいだけの話である。
にも関わらず人間の力を借りて、しかし結果には口出しするなではまるで筋が通らない。随分と虫のいい話しである。
結局のところこのセリフは、長ぱちゅりーの自分に力を貸してくれるのが当然であり、当たり前だという彼女の傲慢な思考の表れなのだ。
そして当然のことながら、そんな長ぱちゅりーの考えを男は薄々感じ取っていた。
言うまでのない事だが、長ぱちゅりーの理屈はおかしい。
これはゆっくりの群れの問題だから、まりさのことについて口出し無用と主張するのならば、はじめから人間の手を借りず、
一から十まで全て自分たちの手でケリをつければいいだけの話である。
にも関わらず人間の力を借りて、しかし結果には口出しするなではまるで筋が通らない。随分と虫のいい話しである。
結局のところこのセリフは、長ぱちゅりーの自分に力を貸してくれるのが当然であり、当たり前だという彼女の傲慢な思考の表れなのだ。
そして当然のことながら、そんな長ぱちゅりーの考えを男は薄々感じ取っていた。
(これは何か裏があるか?少し様子をみてみるか……)
そう思った男は、しかしそんな様子をおくびにも出さずに答える。
「まあいいさ、ルールさえ守ってくれれば取り合えずばこっちに文句はないからな。
そしてお前らは今までルールを守ってきたし、そのまりさたちもまだ決定的なことは何もしてない。
だから今回はとりあえずお前さんの方針に従うことにするよ。
どちらにせよ、まずはそのまりさたちの群れとやらに行ってみないと話しにならないしな」
「むきゅ!さっすがにんげんさんははなしがわかるわ!
むっきょきょきょきょ!そうよ!このぱちぇのいうとおりにしていれば、なんのもんだいもないのよ!
そうときまれば、さっそくまりさたちのむれにむかうとしましょう!
こっちよ、ついてきなさい!」
そしてお前らは今までルールを守ってきたし、そのまりさたちもまだ決定的なことは何もしてない。
だから今回はとりあえずお前さんの方針に従うことにするよ。
どちらにせよ、まずはそのまりさたちの群れとやらに行ってみないと話しにならないしな」
「むきゅ!さっすがにんげんさんははなしがわかるわ!
むっきょきょきょきょ!そうよ!このぱちぇのいうとおりにしていれば、なんのもんだいもないのよ!
そうときまれば、さっそくまりさたちのむれにむかうとしましょう!
こっちよ、ついてきなさい!」
とりあえず男がぱちゅりーの要求を了承したことで気をよくしたのか、
さっそくといった感じでまりさたちの群れがある方向へ軽快に跳ねて行く長ぱちゅりー。
さっそくといった感じでまりさたちの群れがある方向へ軽快に跳ねて行く長ぱちゅりー。
「やれやれ」
「むきゅ!」
「おおっと、これは波乱の予感だね!」
「むきゅ!」
「おおっと、これは波乱の予感だね!」
そしてそのあとに続く男とぱちゅりー、ぬえ。
(むっきょっきょきょ!このけんっじゃのぱちぇにかかれば、にんげんなんてちょろいもんだわ!)
先頭を突き進む長ぱちゅりーは、誰にも見られないようニヤリと邪悪な笑みを浮かべたのだった。
「ゆっくり!ゆっくりー!」
「ゆっくちー!ゆっくちー!」
「ゆゆっ!みんなとってもゆっくりしてるね!」
「ゆっくちー!ゆっくちー!」
「ゆゆっ!みんなとってもゆっくりしてるね!」
所変わってここはまりさたちの群れ。
この群れにいるまりさたちはみな、相変わらずとってもゆっくりしていた。
先日の長ぱちゅりーたちを群れから追い返した一件により、みな潜在的な不安がなくなり、心の安息を得たことが大きいのだろう。
今まで散々こき使われてきた長ぱちゅりーへの勝利は、まりさちの自信へと繋がり、やがてそれは絶対の安心感へと昇華される。
今や、この群れのまりさたちのゆっくりを脅かすものは何もないと誰もが思っていた。
だがそんなゆっくりとした広場が突然喧騒に包まれる。
この群れにいるまりさたちはみな、相変わらずとってもゆっくりしていた。
先日の長ぱちゅりーたちを群れから追い返した一件により、みな潜在的な不安がなくなり、心の安息を得たことが大きいのだろう。
今まで散々こき使われてきた長ぱちゅりーへの勝利は、まりさちの自信へと繋がり、やがてそれは絶対の安心感へと昇華される。
今や、この群れのまりさたちのゆっくりを脅かすものは何もないと誰もが思っていた。
だがそんなゆっくりとした広場が突然喧騒に包まれる。
「ゆああああああああああ!たいへん!たいへんだよおおおおおおお!
またぱちゅりーが、このむれにむかってきてるよおおおおおおお!」
またぱちゅりーが、このむれにむかってきてるよおおおおおおお!」
凄まじい形相にて、外の見張りをしていたまりさが広場へ飛び込んできたのだ。
どうやらまた長ぱちゅりーがこの群れに向かってきているらしい。
が、しかし前回とは違って群れのまりさたちの反応は淡白なものだった。
どうやらまた長ぱちゅりーがこの群れに向かってきているらしい。
が、しかし前回とは違って群れのまりさたちの反応は淡白なものだった。
「なんだ、またもりけんか!」
「こりないやつだね!いいかげんあきらめればいいのに!」
「ゆゆ!きょうというきょうはゆるさないんだよ!
てっていてきに、せいっさいするよ!」
「こりないやつだね!いいかげんあきらめればいいのに!」
「ゆゆ!きょうというきょうはゆるさないんだよ!
てっていてきに、せいっさいするよ!」
口々に囁き合うまりさち。
その様子は非常に落ち着いており、ある種の余裕すらあった。
どれだけぱちゅりーやれいむ、ありすがやってきたところで、自分らが奴らの言う事を聞く通りはないし、
力でくるというのなら、返り討ちにするまでである。あんな連中に自分たちが負けるはずがない。
そう、もう自分たちは奴らの言いなりにはならない、何故ならここはまりさの群れなのだから!
その様子は非常に落ち着いており、ある種の余裕すらあった。
どれだけぱちゅりーやれいむ、ありすがやってきたところで、自分らが奴らの言う事を聞く通りはないし、
力でくるというのなら、返り討ちにするまでである。あんな連中に自分たちが負けるはずがない。
そう、もう自分たちは奴らの言いなりにはならない、何故ならここはまりさの群れなのだから!
「ゆあああああああああ!ちっ、ちがうんだよおおおおおおおお!まずいんだよおおおおおおおおお」
冷静な広場のまりさたちとは対称的に、一匹で大騒ぎしている見張りまりさ。
その慌てぶりは前回ぱちゅりーたちがやってきたときの比ではない、まるで世界が終わってしまうかの様な狼狽ぶりだ。
その慌てぶりは前回ぱちゅりーたちがやってきたときの比ではない、まるで世界が終わってしまうかの様な狼狽ぶりだ。
「おちつくんだぜぇ!いったいなにをそんなにあわてているんだぜえ!
しっかりほうこくするんだぜえ!」
しっかりほうこくするんだぜえ!」
そんな見張りまりさの狼狽した様子を見かねたリーダーまりさが喝を入れる。
「ゆああああ!いっ、いたんだよおおおおおお!おさぱちゅりーのとなりにいぃぃ………」
「なんなのぜ!はやくいうんだぜ!いったいなにがいたっていうんだぜ!」
「なんなのぜ!はやくいうんだぜ!いったいなにがいたっていうんだぜ!」
一向に的を得ない報告に、やや苛立ち気味に問い詰めるリーダーまりさ。
「ぱっ、ぱぱぱ、ぱちゅりーといっしょに、ににに、にんげんさんが!にんげんさんがいたんだよおおおおお!
にんげんさんが、このむれにむかってきてるんだよおおおおおおおおおお!」
「「「「「……………」」」」」
にんげんさんが、このむれにむかってきてるんだよおおおおおおおおおお!」
「「「「「……………」」」」」
見張りまりさの報告を聞いた群れのまりさたたちはシーンと静まり返り、そして次の瞬間。
「「「「「ゆえええええええええええええええええ!!!」」」」」
広場を絶叫が支配し、まりさの群れはかつてないほどの大パニックに陥ったのであった。
「……で、本当にオレはここに突っ立ってるだけでいいわけ?」
「むきゅ!もちろんよ!にんげんさんのてをわずらわすわけにはいかないわ!
にんげんさんは、まりさたちのむれから、すがたがみえるようにたっているだけでいいの!
あとはぜんぶぱちぇがやるからしんぱいしないで!」
「むきゅ!もちろんよ!にんげんさんのてをわずらわすわけにはいかないわ!
にんげんさんは、まりさたちのむれから、すがたがみえるようにたっているだけでいいの!
あとはぜんぶぱちぇがやるからしんぱいしないで!」
ここはまりさたちの群れの手前付近の場所で、ちょうど入り口が見えるか見えないかといったところ。
そこまでやって来たところで長ぱちゅりーは、男にこの場所で待っているよう要求した。
何でも交渉は全て自分が行うので、男はまりさたちから見える位置で控えているだけで十分だというのだ。
しかしそんなこと言われても、男としてはどうも釈然としない。
そこまでやって来たところで長ぱちゅりーは、男にこの場所で待っているよう要求した。
何でも交渉は全て自分が行うので、男はまりさたちから見える位置で控えているだけで十分だというのだ。
しかしそんなこと言われても、男としてはどうも釈然としない。
「ここまできたら、待ってるのも手を煩わすも一緒だと思うんだけどねえ。
オレが直接行って、まりさたちに話しをしたほうが、事が速くすむと思うんだけど。
実際にまりさたちの話も聞いてみたいしね」
「だめよ!」
オレが直接行って、まりさたちに話しをしたほうが、事が速くすむと思うんだけど。
実際にまりさたちの話も聞いてみたいしね」
「だめよ!」
男の提案に対して、長ぱちゅりーは声を張り上げて強く反発する。
「あぁん?」
「あっ、そっ、その!ほら、あんまりちかくににんげんさんがいると、まりさたちがおびえて、はなしができないかもしれないのよ!
あまりおいつめて、やけくそにになって、あちらからてをだすようなことになったら、すべてがみずのあわよ!
ぱ、ぱちぇはなるべく、へいわてきにかいけつしたいのよ!」
「あっ、そっ、その!ほら、あんまりちかくににんげんさんがいると、まりさたちがおびえて、はなしができないかもしれないのよ!
あまりおいつめて、やけくそにになって、あちらからてをだすようなことになったら、すべてがみずのあわよ!
ぱ、ぱちぇはなるべく、へいわてきにかいけつしたいのよ!」
怪訝そうな男の様子に、慌てて取り繕う様に言う長ぱちゅりー。
「平和的ねえ。
確かに話し合いは悪い事じゃないけどさ……」
「むきゅ!そういうわけだから、ぱちぇはいってくるけど、いい!
にんげんさんはそのまま!そのままそこにいるのよ!
まちがってもこっちにちかづいてきちゃだめよ!これはおさとしてのめいれ……じゃなくて……、
その、おねがいよ……」
「ああ、わかった、わかったよ、近づかないからさっさと行ってこいって」
確かに話し合いは悪い事じゃないけどさ……」
「むきゅ!そういうわけだから、ぱちぇはいってくるけど、いい!
にんげんさんはそのまま!そのままそこにいるのよ!
まちがってもこっちにちかづいてきちゃだめよ!これはおさとしてのめいれ……じゃなくて……、
その、おねがいよ……」
「ああ、わかった、わかったよ、近づかないからさっさと行ってこいって」
パタパタと面倒臭げに手首を振って、さっさと行けとジェスチャーする男。
「むぎゅ!」
ペッタンペッタンまりさの群れのへ向かって跳ねていく長ぱちゅりー。
しかし途中何度も振り返っては、男がその場に止まっているか確認しているので一向に前に進まない。
その様子はまさに小心者の小悪党を思わせる動きだった。
しかし途中何度も振り返っては、男がその場に止まっているか確認しているので一向に前に進まない。
その様子はまさに小心者の小悪党を思わせる動きだった。
「ねえ、変じゃない?」
長ぱちゅりーがまりさたちの群れに向かい、声が聞こえないくらいの距離になったところで、
それまでじっと黙っていたぱちゅりーが口を開いた。
それまでじっと黙っていたぱちゅりーが口を開いた。
「変ってなにが?」
「そんなこと言って、本当はわかってるんでしょ。
あの長ぱちゅりーのことよ。
あれは何か隠してるわ!まりさたちを刺激しないようになんて言ってたけどそんなの嘘よ!
きっとよほど何か、人間さんには聞かれたくないような話があるのよ」
「聞かれたくない話しねえ。
じゃあ、それは具体的にはなんだと思う?」
「それは……そうねぇ。
例えばあそこにいるまりさたちと、あの長ぱちゅりーは実はグルで、
本当は一緒になって人間の村に攻め込もうとしてるんじゃないかしら?
それでこれからの作戦会議に行ったのよ!」
「ははっ!そりゃ面白い考えだな」
「そんなこと言って、本当はわかってるんでしょ。
あの長ぱちゅりーのことよ。
あれは何か隠してるわ!まりさたちを刺激しないようになんて言ってたけどそんなの嘘よ!
きっとよほど何か、人間さんには聞かれたくないような話があるのよ」
「聞かれたくない話しねえ。
じゃあ、それは具体的にはなんだと思う?」
「それは……そうねぇ。
例えばあそこにいるまりさたちと、あの長ぱちゅりーは実はグルで、
本当は一緒になって人間の村に攻め込もうとしてるんじゃないかしら?
それでこれからの作戦会議に行ったのよ!」
「ははっ!そりゃ面白い考えだな」
ぱちゅりーの仮説に思わず噴き出す男。
「しかし、もし仮にその通りだったとして、じゃあなぜわざわざまりさたちの群れと自分たちとの群れとで二つに分ける必要がある?
人間の村に攻め込むのが目的なら別にわざわざまりさたちだけ分けなくても、みんなで一緒に攻めればいいじゃないか。
それに、長ぱちゅりーがまりさたちが侵略を企んでいるとオレたちに教える理由はなんだ?
黙ってればいい話じゃないか」
「それは……多分あえて情報を流すことで私たちを油断させるためよ。
つまりあのまりさたちは囮。
私たちの意識をあのまりさたちに集中させておいて、本命はあのぱちゅりーの群れなのよ!
そこから奇襲をかけるというわけ!」
「あぁ、なるほどなるほど。
ふふっ、その発想はなかったな、うん。
まあ100%ないとはいきれないかもね」
「何よ、それじゃ人間さんはどいういう考えなの!」
人間の村に攻め込むのが目的なら別にわざわざまりさたちだけ分けなくても、みんなで一緒に攻めればいいじゃないか。
それに、長ぱちゅりーがまりさたちが侵略を企んでいるとオレたちに教える理由はなんだ?
黙ってればいい話じゃないか」
「それは……多分あえて情報を流すことで私たちを油断させるためよ。
つまりあのまりさたちは囮。
私たちの意識をあのまりさたちに集中させておいて、本命はあのぱちゅりーの群れなのよ!
そこから奇襲をかけるというわけ!」
「あぁ、なるほどなるほど。
ふふっ、その発想はなかったな、うん。
まあ100%ないとはいきれないかもね」
「何よ、それじゃ人間さんはどいういう考えなの!」
ぱちゅりーは口を尖らながら聞く。
「さてね、今のとこは何ともいえないな。
何しろ情報不足なもんでね。
まあ、しばらくはあの長ぱちゅりーを適当に泳がせてみて様子をみるさ」
「あら、結局人間さんもまだわからないんじゃない。
それなのにぱちぇの仮説を笑うなんて、失礼しちゃうわね。
そうでしょぬえ!って、あれ?ぬえは?」
何しろ情報不足なもんでね。
まあ、しばらくはあの長ぱちゅりーを適当に泳がせてみて様子をみるさ」
「あら、結局人間さんもまだわからないんじゃない。
それなのにぱちぇの仮説を笑うなんて、失礼しちゃうわね。
そうでしょぬえ!って、あれ?ぬえは?」
きょろきょろと周り見回すぱちゅりー。
どうもさっきから静かだと思ったら、ついさっきまで隣にいたぬえの姿が見当たらないのだ。
どうもさっきから静かだと思ったら、ついさっきまで隣にいたぬえの姿が見当たらないのだ。
「ああ、アイツなら……」
男は視線をまりさたちの群れへと向けながら言うのであった。
「むっきょきょきょ!ごきげんよう!げすのごみくずまりさのしょくん!」
そのころまりさの群れの入り口では二匹のゆっくりが対峙していた。
長ぱちゅりーとリーダーまりさだ。
長ぱちゅりーは品の無いニヤニヤ笑いを顔に張りつけながら、余裕の態度で挨拶している。
長ぱちゅりーとリーダーまりさだ。
長ぱちゅりーは品の無いニヤニヤ笑いを顔に張りつけながら、余裕の態度で挨拶している。
「いっ、いったいなんのようなんだぜええええええ!
もうにどとここにはくるなと、ぜんかいちゅうこくしておいたはずだぜえええ!
かっ、かくごはできてるのかぜぇ!
で、でもこんかいはとくべつに、いますぐかえれば、み、みのがしてやるんだぜええええええええ!」
もうにどとここにはくるなと、ぜんかいちゅうこくしておいたはずだぜえええ!
かっ、かくごはできてるのかぜぇ!
で、でもこんかいはとくべつに、いますぐかえれば、み、みのがしてやるんだぜええええええええ!」
対してリーダーまりさは、若干腰が引けていた。
わざと大きな声で話し、強がりを言っているようにも聞こえる。
わざと大きな声で話し、強がりを言っているようにも聞こえる。
「むっきょきょきょ!いいのかしら?そんなたいどをとって!
せっかく、かんだいなおさであるこのぱちぇが、もういちどだけちゃんすをあげようというのにね!
いい、これがさいごのちゅうこくよ!ここにいるまりさたちは、ぜんいんそっこくむれにもどりなさい!
そしていままでどおりのせいかつをおくるの!わかったわね!」
「ふっ、ふざけるんじゃないのぜ!だれがそんなようきゅうのむのかぜ!」
「あーら、そんなこといっていいのかしら?
もうわかってるとおもうけど、ぱちぇのばっくには、くそにんげんがいるのよ!
あそこにじゅうじゅんにひかえている、くそにんげんのすがたがみえないのかしら?
ぱちぇにさからうということは、にんげんにさからうということ!
わかるかしら?あなたたちが、このおさである、ぱちぇにきがいをくわえたり、めいれいにさからったりしたばあい、
ただちにくそにんげんたちが、おまえらげすに、せいっさいをくわることになるわ!」
「ゆっ、ぐぐぐぐ」
せっかく、かんだいなおさであるこのぱちぇが、もういちどだけちゃんすをあげようというのにね!
いい、これがさいごのちゅうこくよ!ここにいるまりさたちは、ぜんいんそっこくむれにもどりなさい!
そしていままでどおりのせいかつをおくるの!わかったわね!」
「ふっ、ふざけるんじゃないのぜ!だれがそんなようきゅうのむのかぜ!」
「あーら、そんなこといっていいのかしら?
もうわかってるとおもうけど、ぱちぇのばっくには、くそにんげんがいるのよ!
あそこにじゅうじゅんにひかえている、くそにんげんのすがたがみえないのかしら?
ぱちぇにさからうということは、にんげんにさからうということ!
わかるかしら?あなたたちが、このおさである、ぱちぇにきがいをくわえたり、めいれいにさからったりしたばあい、
ただちにくそにんげんたちが、おまえらげすに、せいっさいをくわることになるわ!」
「ゆっ、ぐぐぐぐ」
悔しそうに唸るリーダーまりさ。
リーダーまりさはこの群れをつくる際に、自分たちを脅かすあらゆるゆっくりから群れを全力を持って守ると心に決めていた。
そしてその気持ちは今も全く衰えてはいない。
衰えてはいないのだが、しかしそれはあくまで相手がゆっくりの場合の話しだ。
その相手が人間となれば当然話しが変わってくる。
自分がまともに戦って勝てる相手でない。
及び腰にもなろうというものだ。
リーダーまりさはこの群れをつくる際に、自分たちを脅かすあらゆるゆっくりから群れを全力を持って守ると心に決めていた。
そしてその気持ちは今も全く衰えてはいない。
衰えてはいないのだが、しかしそれはあくまで相手がゆっくりの場合の話しだ。
その相手が人間となれば当然話しが変わってくる。
自分がまともに戦って勝てる相手でない。
及び腰にもなろうというものだ。
「むっきょきょきょ!おもいしったかしら、これがおさであるぱちぇのちからというものよ!
このぱちぇのめいれとなれば、くそにんげんですらかけつけ、したがう!
おまえらげせんな、だゆっくりどもがいくらほえたところで、ぱちぇのきょうだいなけんっりょくのまえではむりょくなのよ!
これが、えらばれた、こうきなゆっくりであるぱちぇと、しもじものだゆっくりとであるおまえらとの、ぜったいてきなさというものかしら!
どれ、ためしに、このむれにいるちびどもを、むごたらしくぎゃくさつするように、くそにんげんにめいれいしてみようかしら!」
「やっ、やめるんだぜえええええええええ!」
このぱちぇのめいれとなれば、くそにんげんですらかけつけ、したがう!
おまえらげせんな、だゆっくりどもがいくらほえたところで、ぱちぇのきょうだいなけんっりょくのまえではむりょくなのよ!
これが、えらばれた、こうきなゆっくりであるぱちぇと、しもじものだゆっくりとであるおまえらとの、ぜったいてきなさというものかしら!
どれ、ためしに、このむれにいるちびどもを、むごたらしくぎゃくさつするように、くそにんげんにめいれいしてみようかしら!」
「やっ、やめるんだぜえええええええええ!」
長ぱちゅりーの陰湿な命令に吠えるリーダーまりさ。
「むっきょきょきょ!なに?おおごえだしちゃって、みっともない!じょうだんよ!
ぱちぇはかんだいだからね!むれのいちいんにそんなまねするはずないでしょう?むっきょきょきょ!
まあ、でもいくらかんだいなぱちぇでも、がまんにはげんどというものがあるわ!わかるわよね?
そんなわけで、あなたたちには、いちにちだけゆうよをあげる!
もしあすになっても、あなたたちがむれにもどってこないようなら………わかってるわね!」
「ゆううううううう!」
ぱちぇはかんだいだからね!むれのいちいんにそんなまねするはずないでしょう?むっきょきょきょ!
まあ、でもいくらかんだいなぱちぇでも、がまんにはげんどというものがあるわ!わかるわよね?
そんなわけで、あなたたちには、いちにちだけゆうよをあげる!
もしあすになっても、あなたたちがむれにもどってこないようなら………わかってるわね!」
「ゆううううううう!」
うつむき、怒りに震えるリーダーまりさ。
この目の前にいるゲロクズに体当たりを喰らわせ、メチャクチャに踏み潰してやりたい。
しかしそれができない悔しさ、惨めさ、どうしようもない手詰まり感。
どうしてこんなクズみたいなやつが、こんな力を持っているというのか!
おかしい!世の中間違っている!
この目の前にいるゲロクズに体当たりを喰らわせ、メチャクチャに踏み潰してやりたい。
しかしそれができない悔しさ、惨めさ、どうしようもない手詰まり感。
どうしてこんなクズみたいなやつが、こんな力を持っているというのか!
おかしい!世の中間違っている!
「むきゅ!ようやくおのれのたちばというものが、すこしはりかいできてきたようね!かんしんかんしん!
それじゃぱちぇはもういくけど、みょうなことはかんがえないことね!
おまえらみたいなくずは、しょせんぱちぇのどれいになるくらいしか、そんざいかちがないのだから!
それをりかいし、うけいれることが、おまえらにとってのさいこうのゆっくりなのよ!
ゆぷぷぷ!それじゃ、あすぱちぇのむれであいましょう!むっきょきょきょきょ!」
それじゃぱちぇはもういくけど、みょうなことはかんがえないことね!
おまえらみたいなくずは、しょせんぱちぇのどれいになるくらいしか、そんざいかちがないのだから!
それをりかいし、うけいれることが、おまえらにとってのさいこうのゆっくりなのよ!
ゆぷぷぷ!それじゃ、あすぱちぇのむれであいましょう!むっきょきょきょきょ!」
言いたい事だけ言い終えると長ぱちゅりーは、軽快に去っていく。
後に残ったのは今だ俯いたまま震えてるまりさのみだった。
後に残ったのは今だ俯いたまま震えてるまりさのみだった。
つづく