ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
anko3811 ゆっくりキャンプするよ
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『ゆっくりキャンプするよ』 18KB
観察 不運 自業自得 差別・格差 日常模様 群れ 自然界 現代 独自設定 読んでいただけるとうれしいです。
観察 不運 自業自得 差別・格差 日常模様 群れ 自然界 現代 独自設定 読んでいただけるとうれしいです。
3作目です。とても長くなりました。
人間はゆっくりを虐めません。ゆっくりごとき、わざわざ虐めなくても・・・というお話です。
人間はゆっくりを虐めません。ゆっくりごとき、わざわざ虐めなくても・・・というお話です。
木々が茂り、渓流が流れる美しい山の中腹。遠くには幾重にも連なる白い峰がそびえ立つ。渓流からほど近く、頭上に木々が垂れ下がるちょっとした広場を中心に、中規模のゆっくりの群れがあった。
秋が深まり木々が色づき始めた頃、ゆっくりたちは来たる冬に向けて食糧確保に精を出していた。
そんなある朝のこと。
ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・
という地面を揺るがす音に、群れのゆっくりたちは飛び起きた。
秋が深まり木々が色づき始めた頃、ゆっくりたちは来たる冬に向けて食糧確保に精を出していた。
そんなある朝のこと。
ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・
という地面を揺るがす音に、群れのゆっくりたちは飛び起きた。
『ゆっくりキャンプするよ』
1台のオフロード車が、道無き道を走り、広場に停止した。
乗っているのは1組の男女。都会で働く2人は、大学時代からの付き合いで、恋仲だった。
今日は男の地元にある山に紅葉狩りを兼ねたキャンプにやってきたのだ。
ここは人の通るハイキングコースや道路からすこし外れた場所にあり、男曰く「穴場だ」という。たしかに他の人間を見ることもなく、2人水入らずのキャンプができそうだ。
乗っているのは1組の男女。都会で働く2人は、大学時代からの付き合いで、恋仲だった。
今日は男の地元にある山に紅葉狩りを兼ねたキャンプにやってきたのだ。
ここは人の通るハイキングコースや道路からすこし外れた場所にあり、男曰く「穴場だ」という。たしかに他の人間を見ることもなく、2人水入らずのキャンプができそうだ。
そして、ここに住むゆっくり達にとっても、初めて見る人間の姿だった。
「な、なんなのぜ」
「すごいおっきいのがくるよ~。わからないよ~。」
「ゆう、れいむあんなのはじめてみるよ。」
「こ、こわくなんかないんだからねっ」
「はくろーけんのさびにしてやるみょん!」
「すごいおっきいのがくるよ~。わからないよ~。」
「ゆう、れいむあんなのはじめてみるよ。」
「こ、こわくなんかないんだからねっ」
「はくろーけんのさびにしてやるみょん!」
騒ぎ出すゆっくり達。2人はそんなゆっくりには目もくれず、車を止めるなり男はテントを、女は組み立て式のテーブルを作り始めた。
「むきゅ、みんなおちつきなさい。」
この群れの長であるぱちゅりーが、いきり立つゆっくり達をなだめる。ここに住むゆっくりはほとんど全てが生粋の野生ゆだ。
ただし、長のぱちゅりーは元飼いの子孫のため、クリームの奥深くに人間の怖さの記憶をとどめていた。
群れのゆっくり達がようやくまとまったころ、2人はテントとテーブルを組み終わっていた。
男は最後の仕上げとして、テントの上にスピーカーを取り付け、録音された音を大音量で流した。
この群れの長であるぱちゅりーが、いきり立つゆっくり達をなだめる。ここに住むゆっくりはほとんど全てが生粋の野生ゆだ。
ただし、長のぱちゅりーは元飼いの子孫のため、クリームの奥深くに人間の怖さの記憶をとどめていた。
群れのゆっくり達がようやくまとまったころ、2人はテントとテーブルを組み終わっていた。
男は最後の仕上げとして、テントの上にスピーカーを取り付け、録音された音を大音量で流した。
『ここはにんげんさんのおうちだよ!ゆっくりたちは、はいってこないでね!』
いわゆる「おうちせんげん」である。
キャンプの際、人の作ったテントは、ゆっくり達にとっては非常に魅力的な、広くて大きな「おうち」となる。当初はそれによるトラブルが相次いだ。
その後、テントを建てた直後に、辺りにいるゆっくり達に人間の家だと宣言することで、ゆっくりとのトラブルを減らせることが分かり、今ではキャンプの際当たり前の行為となっている。
混雑期の朝など、キャンプ場のあちこちから「おうちせんげん」が聞こえる様子はある種の風物詩となっているほどだ。
キャンプの際、人の作ったテントは、ゆっくり達にとっては非常に魅力的な、広くて大きな「おうち」となる。当初はそれによるトラブルが相次いだ。
その後、テントを建てた直後に、辺りにいるゆっくり達に人間の家だと宣言することで、ゆっくりとのトラブルを減らせることが分かり、今ではキャンプの際当たり前の行為となっている。
混雑期の朝など、キャンプ場のあちこちから「おうちせんげん」が聞こえる様子はある種の風物詩となっているほどだ。
「ゆゆう!」
「あ、あれっておうちだったの!?」
「おうちつくるのはやすぎなんだね~。わからないよ~。」
「あ、あんなおうち、ちょ、ちょっとだけ・・・とかいはね。」
「おおきいおうちだみょん」
「むきゅっ!」
「あ、あれっておうちだったの!?」
「おうちつくるのはやすぎなんだね~。わからないよ~。」
「あ、あんなおうち、ちょ、ちょっとだけ・・・とかいはね。」
「おおきいおうちだみょん」
「むきゅっ!」
一瞬にして、自分たちにはとても作ることの出来ない、ゆっくりとしたおうちが目の前で完成し、直後に「おうちせんげん」をされたことで驚くゆっくり達。
特におうち作りに自信を持つちぇんとありすは露骨にショックを受けているようだ。
だが、出来たばかりのテントに元の所有者はいるはずもなく、辺りに聞こえるほど大きな音で出された宣言のため、心の中でどれだけ住みたいと思っていても、
「おうちせんげんは絶対だ」という本能に対してゆっくり達に反抗する術はなかった。
この2人は学生時代から何度もキャンプに来ているため手際が良いというのも要因の1つではあるが。
特におうち作りに自信を持つちぇんとありすは露骨にショックを受けているようだ。
だが、出来たばかりのテントに元の所有者はいるはずもなく、辺りに聞こえるほど大きな音で出された宣言のため、心の中でどれだけ住みたいと思っていても、
「おうちせんげんは絶対だ」という本能に対してゆっくり達に反抗する術はなかった。
この2人は学生時代から何度もキャンプに来ているため手際が良いというのも要因の1つではあるが。
「み、みんな、おちついて。ぱちぇがおはなししてくるわ。」
ゆっくり達が騒ぎ出す前に、長ぱちゅりーが言う。
ゆっくり達が騒ぎ出す前に、長ぱちゅりーが言う。
『これでよし、と。』
『本当にいい所ね。穴場って言うだけあるじゃない。』
「むきゅ、にんげんさん、ちょっといいかしら。」
『なんだ?』
「むきゅ、ぱちぇはぱちぇ。むれのおさよ。にんげんさんはここにすむつもりかしら?」
『いや、明日には帰るよ。あとあんた長ならみんなに言っといてくれ。』
「な、なにかしら?」
『いやいや、たいしたことじゃない。俺たちはゆっくりに関わるつもりはないから、今後話しかけてきても無視するってな。』
『本当にいい所ね。穴場って言うだけあるじゃない。』
「むきゅ、にんげんさん、ちょっといいかしら。」
『なんだ?』
「むきゅ、ぱちぇはぱちぇ。むれのおさよ。にんげんさんはここにすむつもりかしら?」
『いや、明日には帰るよ。あとあんた長ならみんなに言っといてくれ。』
「な、なにかしら?」
『いやいや、たいしたことじゃない。俺たちはゆっくりに関わるつもりはないから、今後話しかけてきても無視するってな。』
キャンプの際、ゆっくりは無視する。これも鉄則である。ゆっくりは好奇心が旺盛なため、見慣れない人間にはしつこく絡んでくることがあり、これもまたトラブルの一因となっている。
男は最初から話しかけてきたのが群れの長だと分かっていたので、あえて返事をしたのだ。
男は最初から話しかけてきたのが群れの長だと分かっていたので、あえて返事をしたのだ。
「むきゅ、わかったわ。ほんとうにあしたにはかえるのね?」
『あぁ、そうだよ。』
『あぁ、そうだよ。』
それを聞き、ぱちゅりーは群れのみんなの元に向かった。
「みんな、きいてちょうだい。にんげんさんは、あしたにはかえるそうよ。それから、にんげんさんにはなしかけるのはきんしにするわ。」
どよめくゆっくり達。基本的にゆっくりは人間を下に見ているため、即刻排除に動こうとする者もいる。だが、長ぱちゅりーには思惑があった。
「みんな、きいてちょうだい。にんげんさんは、あしたにはかえるそうよ。それから、にんげんさんにはなしかけるのはきんしにするわ。」
どよめくゆっくり達。基本的にゆっくりは人間を下に見ているため、即刻排除に動こうとする者もいる。だが、長ぱちゅりーには思惑があった。
「いいかしら。にんげんさんがかえったあと、あのゆっくりしたおうちは、むれのみんなにかいっほうするわ!きょうどうのえっとうじょにしましょう!」
「ゆゆう!!」
「おさはてんっさいなんだね~!わかるよ~!」
「ゆゆう!!」
「おさはてんっさいなんだね~!わかるよ~!」
これである。たった1日ちょっと我慢すれば、広くて大きなおうち、共同越冬所が手に入ると分かり、他のゆっくり達も納得した。テントについて大幅に勘違いしているとか、
群れのみんなが入るほど大きくないとか、そのあたりは仕方ないことだろう。ゆっくり達に知識はなく、空間認識能力は甚だ低いのだから。
群れのみんなが入るほど大きくないとか、そのあたりは仕方ないことだろう。ゆっくり達に知識はなく、空間認識能力は甚だ低いのだから。
こうしてゆっくり達が話をしている間、2人は朝食として持参したおにぎりを食べ終わっていた。
2人は、午前中のんびりすごすことにした。
なんといってもここは景色も良く、木々も色づいて最高の眺めだ。見上げれば赤、黄、緑の葉が広がり、遠くの峰といえば山頂は雪をかぶって白く、低くなるにつれ紅葉が混じるという美しいグラデーションが楽しめる。
さらに渓流の水音が辺りを満たし、東向きのこの広場はこの時間、日当たりも上々という、まさに穴場スポットなのだ。
なんといってもここは景色も良く、木々も色づいて最高の眺めだ。見上げれば赤、黄、緑の葉が広がり、遠くの峰といえば山頂は雪をかぶって白く、低くなるにつれ紅葉が混じるという美しいグラデーションが楽しめる。
さらに渓流の水音が辺りを満たし、東向きのこの広場はこの時間、日当たりも上々という、まさに穴場スポットなのだ。
さて、ゆっくり達はといえばそろそろ、狩りに出かける時間である。この時期は冬に向け、1日に何度も狩りに出かけなければならない。この群れはしっかり統率も取れていたと見えて、
赤ゆっくりや子ゆっくりの姿は見られない。成体直前の若いゆっくり達はそれなりにいるが、それらは群れの下っ端として、とくにたくさんの狩りをしなければならなかった。
また、れいむ種とありす種は越冬のための巣の補強に取り組んでいる。
赤ゆっくりや子ゆっくりの姿は見られない。成体直前の若いゆっくり達はそれなりにいるが、それらは群れの下っ端として、とくにたくさんの狩りをしなければならなかった。
また、れいむ種とありす種は越冬のための巣の補強に取り組んでいる。
「きょうもちぇんがいちばんたくさんとるんだね~」
「ゆゆっ、きょうこそはぜったいにまけないのぜ!」
「ゆゆっ、きょうこそはぜったいにまけないのぜ!」
「きょうもとかいはなこーでぃねーとをするわよ」
「れいむはふゆさんにつかうけっかいのよういをするよ!」
「れいむはふゆさんにつかうけっかいのよういをするよ!」
ゆっくり達は張り切っている。
昔はだらけたり、ギリギリまでゆっくりしようとする群れも数多くあったが、そんな野生の群れはもうほとんどない。ないというか、淘汰されたのだ。
特に冬は雪深くなるこの山で、そんな群れがあれば春には無くなってしまう。
昔はだらけたり、ギリギリまでゆっくりしようとする群れも数多くあったが、そんな野生の群れはもうほとんどない。ないというか、淘汰されたのだ。
特に冬は雪深くなるこの山で、そんな群れがあれば春には無くなってしまう。
2人はやわらかい草の生える広場に寝転がり、普段の忙しさを忘れてのんびりと過ごしている。時々語り合い、景色を見ながらこの休暇をめいっぱい楽しんでいた。
「ゆう、にんげんさん、ゆっくりしてるよ」
冬に使う巣の扉、すなわち「けっかい」をちまちま作っていた1匹のれいむが、材料の草を補充するため巣から出たところで、それに気付いた。
ゆっくりは、「ゆっくりした」空気を敏感に感じ取る。今2人の間を流れる空気は、まさに「ゆっくり」を体現したような穏やかさだ。
れいむは遠巻きに、2人の様子をうかがっていた。というより、そのゆっくりした雰囲気に見とれていた。
冬に使う巣の扉、すなわち「けっかい」をちまちま作っていた1匹のれいむが、材料の草を補充するため巣から出たところで、それに気付いた。
ゆっくりは、「ゆっくりした」空気を敏感に感じ取る。今2人の間を流れる空気は、まさに「ゆっくり」を体現したような穏やかさだ。
れいむは遠巻きに、2人の様子をうかがっていた。というより、そのゆっくりした雰囲気に見とれていた。
「ゆっ、れいむ、なにやってるのぜ?」
そこへ、1度目の狩りへ行ったゆっくり達が帰ってきた。
これから2度目の狩りへ出発するのだ。
これから2度目の狩りへ出発するのだ。
「ゆゆっ、まりさ、みてみて、にんげんさんがゆっくりしてるよ!」
「ゆっ、ほんとなのぜ!すごくゆっくりしてるのぜ!」
「にんげんさん、ゆっくりしてるんだね~、わかるよ~」
「ゆっくりしてるみょん」
「とかいはなゆっくりね」
「ゆっくり~のひ~、まったり~のひ~」
「ゆっ、ほんとなのぜ!すごくゆっくりしてるのぜ!」
「にんげんさん、ゆっくりしてるんだね~、わかるよ~」
「ゆっくりしてるみょん」
「とかいはなゆっくりね」
「ゆっくり~のひ~、まったり~のひ~」
いつの間にか、外の声に気付いたありすや他のれいむ達も出てきて、2人の様子を見守っている。中にはつられて自分もゆっくりしはじめる者も出てきた。
「むきゅ、なにをしているのかしら?」
「あっ、おさ!みて、にんげんさんゆっくりしてるよ!」
「あっ、おさ!みて、にんげんさんゆっくりしてるよ!」
ぱちゅりーが出てきた。ぱちゅりーもゆっくりである。2人を囲む穏やかな空気を見て、仕事をする気がおきないことがすぐに分かった。
「むきゅ、しかたがないわ。きょうはわたしたちもゆっくりおやすみにしましょう」
「「「ゆわ~い!」」」
「むきゅ、しかたがないわ。きょうはわたしたちもゆっくりおやすみにしましょう」
「「「ゆわ~い!」」」
長ならではの機転、というより、自分もゆっくりしたかっただけである。
とはいえこれは良い判断だった。そうでなければ、必死に狩りをする自分たちとのんびりする2人を見比べて、人に攻撃を始める者が間違いなく出ただろうから。そうなれば群れは終わりである。
とはいえこれは良い判断だった。そうでなければ、必死に狩りをする自分たちとのんびりする2人を見比べて、人に攻撃を始める者が間違いなく出ただろうから。そうなれば群れは終わりである。
2人は、いつのまにか眠っていた。
しばらく経って、2人が目を覚ますと、ちょうど昼時だった。
2人は車から木炭や網、クーラーボックスなどを取り出し、てきぱきと組み立て始めた。
今日のお昼はバーベキューだ。
2台に分かれたクーラーボックスには男が奮発した肉や野菜が入っている。
2人は車から木炭や網、クーラーボックスなどを取り出し、てきぱきと組み立て始めた。
今日のお昼はバーベキューだ。
2台に分かれたクーラーボックスには男が奮発した肉や野菜が入っている。
一方、ゆっくり達にとってもお昼時だ。いつもは晴れていればこの広場で家族ごとにご飯を囲むのだが、今日は2人がいてとても場所が足りない。
先に場所を確保したいくつかの家族もいたが、他のゆっくり達は仕方なく、巣の中で食べることにした。今日1日我慢すれば広いおうちが手に入る、そう信じて。
先に場所を確保したいくつかの家族もいたが、他のゆっくり達は仕方なく、巣の中で食べることにした。今日1日我慢すれば広いおうちが手に入る、そう信じて。
火が起こり、ジュウジュウという肉を焼く音、そしてその香りが辺りに漂い始める。
都会ではとてもできない、大自然の中の贅沢なバーベキュー。
2人にとって至福の時間だ。
都会ではとてもできない、大自然の中の贅沢なバーベキュー。
2人にとって至福の時間だ。
しかし、ゆっくり達にとっては・・・。
広場で昼食を摂っているゆっくり達は、2人が準備をしているときから気が気でならなかった。見たこともないたくさんの野菜に釘付けだったのだ。しかし、肉を焼き始めると興味はそちらに移った。
広場で昼食を摂っているゆっくり達は、2人が準備をしているときから気が気でならなかった。見たこともないたくさんの野菜に釘付けだったのだ。しかし、肉を焼き始めると興味はそちらに移った。
ゆっくりは雑食だ。しかし獣の肉は食べない。というより、食べられない。ゆっくり達が獣を狩るなど、逆さになっても不可能だからだ。逆さになれば余計ダメだが。
だから肉の味を知らない。しかし、焼いた肉から立ち上る香りは、ゆっくり達にとって嗅いだことのない、まさに「ゆっくりとした」匂いだった。
広場にいたゆっくりはもちろん、巣の中で食事をしていたゆっくり達もたまらず、また広場の周りに集まりだした。
だから肉の味を知らない。しかし、焼いた肉から立ち上る香りは、ゆっくり達にとって嗅いだことのない、まさに「ゆっくりとした」匂いだった。
広場にいたゆっくりはもちろん、巣の中で食事をしていたゆっくり達もたまらず、また広場の周りに集まりだした。
「ゆう~、おいしそうなにおいだよ。」
「まりさ、あんなのたべたことないのぜ。」
「れいむもだよ。」
「とかいはね。ゆっくりしてるわ。」
「たまらないみょん!」
「ほんとうにおいしそうだよ。わからないよ~。」
「まりさ、あんなのたべたことないのぜ。」
「れいむもだよ。」
「とかいはね。ゆっくりしてるわ。」
「たまらないみょん!」
「ほんとうにおいしそうだよ。わからないよ~。」
食事をしているゆっくりが、その手を止めて別のことに興味を向ける。
これはよほどのことがなければあり得ない。
都会の野良ゆっくりは、こうした香りに悔しさを噛みしめるが、野生のゆっくりは初めての体験に興奮していた。
しかし、遠目には2人が何を食べているのか分からない。
食べやすく輪切りにされた野菜や、焼いた肉など見たこともない。
ただ、それがおいしそうなものだと思い、よだれをだらだらと垂らしている。
しかし、人と話すことを禁止されているので近づけない。
どうしようか、近づいてみようか。でも、長が・・・。
これはよほどのことがなければあり得ない。
都会の野良ゆっくりは、こうした香りに悔しさを噛みしめるが、野生のゆっくりは初めての体験に興奮していた。
しかし、遠目には2人が何を食べているのか分からない。
食べやすく輪切りにされた野菜や、焼いた肉など見たこともない。
ただ、それがおいしそうなものだと思い、よだれをだらだらと垂らしている。
しかし、人と話すことを禁止されているので近づけない。
どうしようか、近づいてみようか。でも、長が・・・。
ゆっくり達がそうこうしているうちに、2人は食べ終わった。それを見たゆっくり達が、香りの余韻を感じながらふと、自分たちが食事中だったことを思い出し、戻っていった。
こころなしか、いつも聞こえる「しあわせ~」の声が今日は少なかった。
『そろそろ、行ってくる』
『えぇ、私は山菜でも採ってくるわ。』
『あぁ、気をつけてな。』
『あなたこそ』
『えぇ、私は山菜でも採ってくるわ。』
『あぁ、気をつけてな。』
『あなたこそ』
2人は、車の中から男は釣り竿や道具を、女は大きめのバケツを持って、それぞれ渓流と山へ歩き出した。夕食の調達に出かけようと言うのだ。
男は長年の経験からルアー釣りが、女は学生時代の知識を活かして山菜採りが2人それぞれの趣味でもあった。
男は長年の経験からルアー釣りが、女は学生時代の知識を活かして山菜採りが2人それぞれの趣味でもあった。
「みょおおおおおん!」
「なんなのぜあれは!」
相変わらず2人の様子を遠巻きにうかがっていたゆっくり達だが、釣り竿を見てみょんとまりさがショックを受ける。
どちらも木の枝の武器を誇りとする種だが、釣り竿を男の武器と勘違いし、さらにその大きさに目をむいていた。
「なんなのぜあれは!」
相変わらず2人の様子を遠巻きにうかがっていたゆっくり達だが、釣り竿を見てみょんとまりさがショックを受ける。
どちらも木の枝の武器を誇りとする種だが、釣り竿を男の武器と勘違いし、さらにその大きさに目をむいていた。
たまらずみょんとまりさ達は男の後を追う。
男は気にも留めず、渓流に入って釣りを始めた。みょんやまりさ達は興味津々に男の仕草を見ている。
しばらくすると、男は見事なイワナを釣り上げた。クーラーボックスに入れ、また釣りを再開する。
男は気にも留めず、渓流に入って釣りを始めた。みょんやまりさ達は興味津々に男の仕草を見ている。
しばらくすると、男は見事なイワナを釣り上げた。クーラーボックスに入れ、また釣りを再開する。
これにはみょんもまりさも大ショックを受けた。
大きな木の枝を水面で振っていたかと思ったら、急に魚が浮き上がっててきたのだから。もちろん糸など見えないし、知らない。
大きな木の枝を水面で振っていたかと思ったら、急に魚が浮き上がっててきたのだから。もちろん糸など見えないし、知らない。
みょんは自慢のはくろーけんを、まりさは帽子の中にあるオールを取り出し、それぞれ水面の近くでくわえて上下に振り始めた。
「みょんのはくろーけん、まつんだみょぉぉん」
「ま、まりさのだいじなおーるさんがぁぁぁ」
「みょんのはくろーけん、まつんだみょぉぉん」
「ま、まりさのだいじなおーるさんがぁぁぁ」
中には渓流にそれらを落とし、追いかけようと飛び込んで死ぬ者も現れた。
男は全く意に介さず、黙々と釣りを続け、夕食の大物のイワナ2匹、ヤマメ2匹を釣り上げた。そのほかの小物はリリースし、広場に戻っていった。
男は全く意に介さず、黙々と釣りを続け、夕食の大物のイワナ2匹、ヤマメ2匹を釣り上げた。そのほかの小物はリリースし、広場に戻っていった。
ゆっくり達は「いつおさかなさんがうかんでくるんだろう」と、男が帰ったのにも気付かずに黙々と枝を振るっている。振るうたびに水に落ちたり、枝を落としたりしている。
だが日頃から魚に食べられることはあっても、食べたことのないゆっくり達は必死である。
だが日頃から魚に食べられることはあっても、食べたことのないゆっくり達は必死である。
「なんでおさかなさんでてこないのぉぉぉ!?」
そんな声も時々こだましていた。
そんな声も時々こだましていた。
一方、山に入っていた女には、ちぇんやありすが遠巻きに付いていった。
単に好奇心からである。
『あら、おいしそうなヤマブドウ。』
『ワラビ、まだあるのね。』
『うわぁ、すごい。天然ワサビ発見!』
単に好奇心からである。
『あら、おいしそうなヤマブドウ。』
『ワラビ、まだあるのね。』
『うわぁ、すごい。天然ワサビ発見!』
次から次へと山菜を採っていく。ゆっくり達が草だと判断したものや、採ることのできない高さの実など、山にはかなりの山菜があった。人があまり立ち入らないことも幸いしているのだろう。
迷わないよう、近くの木にビニールテープで目印を付けながら軽々と分け入っていく。山菜採りを趣味にしているだけのことはある。
迷わないよう、近くの木にビニールテープで目印を付けながら軽々と分け入っていく。山菜採りを趣味にしているだけのことはある。
「ゆひぃ、ゆひぃ」
「も、もうだめ、ついていけないわ」
一方、後を追っていたゆっくり達だが、ありす達は早々にリタイア。
「も、もうだめ、ついていけないわ」
一方、後を追っていたゆっくり達だが、ありす達は早々にリタイア。
「は、はやすぎるんだね~、わ、わからないよ~」
「あ、あのおねえさん、すごすぎるよ~」
かけっこ自慢のちぇん達も次々にダウンし、女がそろそろ良いかと思う頃には付いていたゆっくりはちぇん1匹になっていた。いつも群れで一番の狩りをしてくるちぇんで、あんよが丈夫だったのだ。
「あ、あのおねえさん、すごすぎるよ~」
かけっこ自慢のちぇん達も次々にダウンし、女がそろそろ良いかと思う頃には付いていたゆっくりはちぇん1匹になっていた。いつも群れで一番の狩りをしてくるちぇんで、あんよが丈夫だったのだ。
早々にリタイアしたありす達は疲れ切って群れの方に戻っていった。
少し後にダウンしたちぇんたちは、分け入ってしまったためほとんどが迷ってしまい、以後群れに戻ることはなかった。
そして、最後までついていたちぇんは。
少し後にダウンしたちぇんたちは、分け入ってしまったためほとんどが迷ってしまい、以後群れに戻ることはなかった。
そして、最後までついていたちぇんは。
「ゆゆう~、わからないよ~、はやすぎるよ~」
下りになり、速度が増した女について行けず、やはり迷ってしまった。ビニールテープなど気付くわけがない。このちぇんも、もう群れに戻ることはできかった。
群れに残ったれいむ達は、相変わらず遠巻きにテントや自動車を眺めながら、冬になり、その中でゆっくり過ごすことを妄想し続けていた。
『ジャーン』
『じゃーん』
『うわぁ、すごい、大物じゃない!』
『こっちもすげぇ。大量だな!』
『じゃーん』
『うわぁ、すごい、大物じゃない!』
『こっちもすげぇ。大量だな!』
男は誇らしげにクーラーボックスの中を見せ、女はテーブルに山菜を広げる。
『お水、汲んできてもらえる?』
空になったバケツを男に渡して言う。
『分かった。』
男はバケツを持ってまた渓流に降りていく。夕食の米を炊くのと、山菜の料理に使用するのだ。魚はバーベキューにする。
『お水、汲んできてもらえる?』
空になったバケツを男に渡して言う。
『分かった。』
男はバケツを持ってまた渓流に降りていく。夕食の米を炊くのと、山菜の料理に使用するのだ。魚はバーベキューにする。
男が渓流に下っていくと、ゆっくり達はまだ釣りのまねごとをしていた。数は半分くらいになっていたようだが・・・。
やはり男は特に気にせず、渓流に入ってバケツで水を汲んだ。
そのとき、偶然にも魚がバケツに入ってしまった。
やはり男は特に気にせず、渓流に入ってバケツで水を汲んだ。
そのとき、偶然にも魚がバケツに入ってしまった。
「「「「「ゆゆう!!!」」」」」
男は魚を戻し、もう一度水を汲んで登っていった。
ゆっくり達、特にまりさ達は気付いた。
「えださんをふらなくても、おぼうしでおみずさんをすくえば、おさかなさんがとれるんだぜ!」
男が登っていった後すぐ、その場にいた全てのまりさが男のやったように水に飛び込み、中で帽子を脱いだ。
ゆっくり達、特にまりさ達は気付いた。
「えださんをふらなくても、おぼうしでおみずさんをすくえば、おさかなさんがとれるんだぜ!」
男が登っていった後すぐ、その場にいた全てのまりさが男のやったように水に飛び込み、中で帽子を脱いだ。
「まりさのおぼうし、かえってきて~!」
「ど、どうしてあんよさんがうごかないんだぜ!」
「がぼぼぼぼがぼがぼぼ」
「お、おみずさんこわいのぜ~!」
結果は言うまでも無い。水に帽子を流される者、溶けて慌てる者、深いところに落ちた者、入ってから水を怖がる者などさまざまだ。
「ど、どうしてあんよさんがうごかないんだぜ!」
「がぼぼぼぼがぼがぼぼ」
「お、おみずさんこわいのぜ~!」
結果は言うまでも無い。水に帽子を流される者、溶けて慌てる者、深いところに落ちた者、入ってから水を怖がる者などさまざまだ。
「い、いまたすけるみょん!」
「このはくろーけんにつかまるみょん!」
みょん達はあわてて、まりさ達を助けようとした。枝を突き出した者はまだ良いが、慌てて飛び込む者までいる始末。
枝を突き出した者も、複数のまりさが枝をくわえたため引きずり込まれ、結局、男の後を追ったゆっくり達は1匹も帰ってこなかった。
「このはくろーけんにつかまるみょん!」
みょん達はあわてて、まりさ達を助けようとした。枝を突き出した者はまだ良いが、慌てて飛び込む者までいる始末。
枝を突き出した者も、複数のまりさが枝をくわえたため引きずり込まれ、結局、男の後を追ったゆっくり達は1匹も帰ってこなかった。
辺りはだんだん暗くなり、2人も夕食の準備を終えたようだ。
飯盒を使った炊きたてご飯、取れたての山菜のおひたし、そしてイワナとヤマメの塩焼き。デザートにはヤマブドウ。シンプルだが都会では味わえない至高の夕食だ。
昼食がバーベキューだったこともあり、さらにこのさっぱりとした味が際立っている。
飯盒を使った炊きたてご飯、取れたての山菜のおひたし、そしてイワナとヤマメの塩焼き。デザートにはヤマブドウ。シンプルだが都会では味わえない至高の夕食だ。
昼食がバーベキューだったこともあり、さらにこのさっぱりとした味が際立っている。
この頃になると、ゆっくり達も異常に気付き始める。
ちぇんが、みょんが、まりさが戻ってこない。
長の巣の周りには、涙を流して訴える多数のありすとれいむ達。なんと群れの9割ものゆっくりが、家族が誰かしら帰ってこないと嘆いていた。だが、時間が遅すぎた。
「むきゅぅ、もうくらくなってきたから、あした、みんなでさがしにいきましょう。」
「まりさたちならきっとだいじょうぶよ。あさになったらもどってくるんじゃないかしら。」
そういってどうにかなだめ、巣に帰るようにうながす。ありすやれいむ達も従うしかなかった。山の夜の暗闇は深いのだ。
ちぇんが、みょんが、まりさが戻ってこない。
長の巣の周りには、涙を流して訴える多数のありすとれいむ達。なんと群れの9割ものゆっくりが、家族が誰かしら帰ってこないと嘆いていた。だが、時間が遅すぎた。
「むきゅぅ、もうくらくなってきたから、あした、みんなでさがしにいきましょう。」
「まりさたちならきっとだいじょうぶよ。あさになったらもどってくるんじゃないかしら。」
そういってどうにかなだめ、巣に帰るようにうながす。ありすやれいむ達も従うしかなかった。山の夜の暗闇は深いのだ。
番や家族が帰ってこないゆっくり達は、もそもそと巣の中で夕食を食べ出した。
他のゆっくり達も、夕食の時間だ。
他のゆっくり達も、夕食の時間だ。
しかし、また2人の夕食の香りが鼻につく。
炊いたご飯、焼き魚・・・いままで嗅いだこともない、おいしそうな香りが漂う中、虫や草をすこしずつ口に運ぶ。人間の方がいいものを食べてるとは思えない。思いたくない。
この晩、「しあわせ~」の声は皆無だった。
炊いたご飯、焼き魚・・・いままで嗅いだこともない、おいしそうな香りが漂う中、虫や草をすこしずつ口に運ぶ。人間の方がいいものを食べてるとは思えない。思いたくない。
この晩、「しあわせ~」の声は皆無だった。
番を失ったゆっくり達は、なかなか眠ることが出来ず、涙を流し続けていた。
たまらず、夜風に当たろうと巣の外に出たゆっくりも少なくない。そして、そこで見たものとは・・・。
たまらず、夜風に当たろうと巣の外に出たゆっくりも少なくない。そして、そこで見たものとは・・・。
『今日は本当に来てよかったわ。』
『あぁ、最高だった。』
テーブルの上で、ランタンの光に照らされて語り合う2人だった。
『あぁ、最高だった。』
テーブルの上で、ランタンの光に照らされて語り合う2人だった。
「ゆううう!」
「たいようさんをひとりじめしてるよぉ!」
「こ、こわいよ~」
「たいようさんをひとりじめしてるよぉ!」
「こ、こわいよ~」
山に住むゆっくり達にとって、辺りを照らして光るのは月と太陽だけだ。
特にまぶしく光るものは太陽しか知らない。
ゆっくり達は、人間が太陽を捕まえてしまったと思い、怖くなって巣に戻り、震えながら泣いていた。
特にまぶしく光るものは太陽しか知らない。
ゆっくり達は、人間が太陽を捕まえてしまったと思い、怖くなって巣に戻り、震えながら泣いていた。
2人はそのうち、テントに入って眠りについた。
次の日の朝、2人は帰り支度を始める。
手際よくテントやテーブルを分解し、車に積み始めた。
手際よくテントやテーブルを分解し、車に積み始めた。
「ゆううううううう!」
「お、おさ、おさ、おうちがぁぁ、ゆっくりしたおうちがぁぁ」
ゆっくり達は当てにしていた「ゆっくりしたおうち」が無くなったのを見て大慌てだ。
「お、おさ、おさ、おうちがぁぁ、ゆっくりしたおうちがぁぁ」
ゆっくり達は当てにしていた「ゆっくりしたおうち」が無くなったのを見て大慌てだ。
「お、おさ、まりさがぁぁ、みょんがぁぁぁぁ」
続いて、渓流で水を飲もうと降りていったゆっくり達が大量のまりさとみょんの死体やおかざりを発見し、大慌てで戻ってきた。
あまりにまとまって死んだため、流されきれず残っていたようだ。すぐ近くに流れ着いたものもあるのだろう。
続いて、渓流で水を飲もうと降りていったゆっくり達が大量のまりさとみょんの死体やおかざりを発見し、大慌てで戻ってきた。
あまりにまとまって死んだため、流されきれず残っていたようだ。すぐ近くに流れ着いたものもあるのだろう。
「おさ、ちぇんが、ちぇんがもどってこないの」
「あちこちさがしたけどみつからないの」
昨日、女を追いかけていったありす達が、一緒に登っていったちぇん達が戻っていないと知り、早朝から探し回ったが見つからないと報告が入る。
群れの中は大騒ぎになっていた。異常事態にもほどがある。
「あちこちさがしたけどみつからないの」
昨日、女を追いかけていったありす達が、一緒に登っていったちぇん達が戻っていないと知り、早朝から探し回ったが見つからないと報告が入る。
群れの中は大騒ぎになっていた。異常事態にもほどがある。
「も、もうがまんできないのぜ!!」
長ぱちゅりーの番であり、群れの幹部のトップとして実務を仕切っていた群れ最強のまりさが怒り狂って広場に向かっていった。
長ぱちゅりーの番であり、群れの幹部のトップとして実務を仕切っていた群れ最強のまりさが怒り狂って広場に向かっていった。
『そろそろ帰ろうか』
『そうね。あ~楽しかった』
『そうね。あ~楽しかった』
2人は、ちょうど帰り支度を終えて車に乗り込むところだった。
「ま、まつんだぜぇぇぇ、ゆぎゃっ」
『うわぁ最悪、ゆっくり踏んじゃった』
『なんだこいつ、急に飛び出してきて。』
『なんだこいつ、急に飛び出してきて。』
まりさは、人間の前に立ちふさがって尋問するつもりだった。
だが、スピードを見誤った。まりさが思ったより2人が歩くのは速く、まりさが走るのは遅かった。
そのため、タイミング悪く女がまりさを真上から踏みつぶしてしまったのだ。
だが、スピードを見誤った。まりさが思ったより2人が歩くのは速く、まりさが走るのは遅かった。
そのため、タイミング悪く女がまりさを真上から踏みつぶしてしまったのだ。
『まぁ都会の野良ほど汚くないし、家帰って洗えばいいよ。』
『そうね、まったくなんなのかしら。』
『そうね、まったくなんなのかしら。』
2人はそう言って車に乗り込み、去っていった。ゆっくり達は一瞬で最強のまりさが死んだという出来事に呆然としている。
群れの被害は甚大だった。
最強まりさという番を亡くした長ぱちゅりーは、「ゆっくりしたおうち」、つまり共同越冬所の計画が頓挫したことを理由に、主に番を失ったれいむ達によってせいさいされた。
残ったのはれいむとありす、そして数匹のまりさ、みょん、ちぇん。越冬用の食料を貯めるには力不足である。
最強まりさという番を亡くした長ぱちゅりーは、「ゆっくりしたおうち」、つまり共同越冬所の計画が頓挫したことを理由に、主に番を失ったれいむ達によってせいさいされた。
残ったのはれいむとありす、そして数匹のまりさ、みょん、ちぇん。越冬用の食料を貯めるには力不足である。
さらに、群れのゆっくり達はその日からご飯が食べられなくなった。
2人が昼食と夕食で漂わせた香りを誰もが忘れることができず、それ無しで食べる草や虫はまずくて飲み込むことができなくなった。なんと、香りだけで舌が肥えてしまったのだ。
2人が昼食と夕食で漂わせた香りを誰もが忘れることができず、それ無しで食べる草や虫はまずくて飲み込むことができなくなった。なんと、香りだけで舌が肥えてしまったのだ。
3日もすると、飢えとストレスで狂ったありすがれいぱー化し、他のゆっくりを襲った。
そのれいぱーありすも、その後山をさまよった挙げ句のたれ死んだ。
そのれいぱーありすも、その後山をさまよった挙げ句のたれ死んだ。
2人が去って1週間もすると、あの群れにいたゆっくりは1匹残らず死んでしまった。文字通り、群れは壊滅したのだ。
2人はその後、無事結婚し、今も都会で幸せに暮らしている。この「穴場」のキャンプには、年に1度は訪れている。
この場所には何年かごとに群れができるが、毎回同じような末路を迎えている。
家族も増え、幸せいっぱいの2人は、そのことに気付いていない。
この場所には何年かごとに群れができるが、毎回同じような末路を迎えている。
家族も増え、幸せいっぱいの2人は、そのことに気付いていない。
過去作
anko3758 おいわい
anko3805 消える声
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