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anko3891 英ゆんの薬
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『英ゆんの薬』 22KB
観察 不運 仲違い 実験 戦闘 家族崩壊 番い 現代 虐待人間 いつもと毛色の違う話になった気がします、どうぞ
観察 不運 仲違い 実験 戦闘 家族崩壊 番い 現代 虐待人間 いつもと毛色の違う話になった気がします、どうぞ
『英ゆんの薬』
ある晴れた日。
とある公園で、今日も今日とてゆっくりという名の喋るなまものが存在していた。
とある公園で、今日も今日とてゆっくりという名の喋るなまものが存在していた。
その公園には一つのゆっくりの群れが存在している。
公園などの人がよく来る場所では、ゆっくりはひっそりと暮らすしかなかった。
ゆっくり達としては、静かに静かに奥で暮らしているから、人にも見つからず干渉されないと思っているようだが。
公園などの人がよく来る場所では、ゆっくりはひっそりと暮らすしかなかった。
ゆっくり達としては、静かに静かに奥で暮らしているから、人にも見つからず干渉されないと思っているようだが。
実際は公園からでて、狩りという名のゴミ場漁りや人から逃げようとしても所詮はゆっくり、その名の通り遅い。
人間からは見逃してやっているとしか言いようがない。
ひとたび目立つ害ある行動をすれば、その群れだけでなくその周辺一帯のゆっくりは駆逐される程度であろう。
人間からは見逃してやっているとしか言いようがない。
ひとたび目立つ害ある行動をすれば、その群れだけでなくその周辺一帯のゆっくりは駆逐される程度であろう。
そんな存在である。
そんなゆっくりの群れの中で、一匹のゆっくりがいた。
薄汚れた汚らしい、もとは金色らしい髪、その頭を覆う黒い三角帽子。
ゆっくりまりさと呼ばれるゆっくりだ。
薄汚れた汚らしい、もとは金色らしい髪、その頭を覆う黒い三角帽子。
ゆっくりまりさと呼ばれるゆっくりだ。
そのゆっくりまりさが苛められていた。
同種のゆっくりにだ。
同じゆっくりまりさにさえ苛めらている。
同種のゆっくりにだ。
同じゆっくりまりさにさえ苛めらている。
元々みすぼらしい野良ゆっくりだが、苛めらていると言うことがそれに拍車にかけているのかその姿は他のゆっくりに比べて随分と暗かった。
このまりさは小さい頃から苛められていた。
始めは他のゆっくりよりも足が遅かったから、そんな些細なことだった。
しかし程度の低い、ましてや野良の赤ゆっくりというのは、他のモノを見下してゆっくりする卑しいゆっくりもいる。
始めは他のゆっくりよりも足が遅かったから、そんな些細なことだった。
しかし程度の低い、ましてや野良の赤ゆっくりというのは、他のモノを見下してゆっくりする卑しいゆっくりもいる。
それからだった、そのまりさはずっと低く見られた。
同年代のゆっくりの評価は常に最低で、唯一の慰めてある両親からはついこの間、成体のゆっくり、成ゆんとして送り出されてもう一人立ちだ。
同年代のゆっくりの評価は常に最低で、唯一の慰めてある両親からはついこの間、成体のゆっくり、成ゆんとして送り出されてもう一人立ちだ。
そして、初めての狩りの時に固い物を踏み抜き底部に怪我を負った。
それ以来、更なる貶めるところを見つけたゆっくりは更にまりさを苛めた。
欠点を嘲笑い、ただただ貶めた。
欠点を嘲笑い、ただただ貶めた。
そんなこんなで、まりさはとてもゆっくりしていなかった。
食べる餌も負傷した底部では良いモノは食べられずそこらへんに生える不味い雑草ばかり。
そんな餌では怪我も治らず、また餌も集められない。
悪循環である。
そんな餌では怪我も治らず、また餌も集められない。
悪循環である。
今日も他のゆっくりから苛められる。
まりさにも聞こえる陰口、食べられそうな餌を目の前にその餌をかすめられる、足が遅いからぶつかったと言われる。
まりさにも聞こえる陰口、食べられそうな餌を目の前にその餌をかすめられる、足が遅いからぶつかったと言われる。
そんな日々にまりさは泣いていた。
公園の端っこで泣いていた。
公園の端っこで泣いていた。
「ゆっぐゆっぐ、どぼぢで、どぼぢでばりざばごんなにゆっぐりでぎないんだぜぇ……」
赤ゆの様に泣き喚きたいが、何処からともなく現れる他のゆっくりがゲラゲラとその様を見て笑うだろう。
そんなことはゆっくりできない。
まりさはそんな鬱憤すら晴らせず、何処にも居場所の無い孤独感を味わっていた。
そんなことはゆっくりできない。
まりさはそんな鬱憤すら晴らせず、何処にも居場所の無い孤独感を味わっていた。
「ゆっぐゆっぐ」
そう声を押し殺して泣いていると、一人の男が近づいてきた。
「ゆっ!?」
こんな辺鄙なところに来る人間やゆっくりは後ろ暗いことか碌でもないしかないだろう。
近づいてきた男に気付いたまりさは震えた。
近づいてきた男に気付いたまりさは震えた。
「ゆ、ゆあぁぁぁぁ!! にんげんだぁぁぁ!!」
逃げることすら考えられず、目の前まで近づく男をただ見て叫んだだけだった。
男の歩みは自然で、まりさの叫び声も予想の範囲内といったところである。
近づいてきた男はまりさの想像に反して、平坦な口調で言葉を放った。
男の歩みは自然で、まりさの叫び声も予想の範囲内といったところである。
近づいてきた男はまりさの想像に反して、平坦な口調で言葉を放った。
「お前はなんで泣いているんだ?」
そう聞いてきた。
「ゆっ?」
「お前はなんでこんなところで泣いているか聞いているんだ」
「お前はなんでこんなところで泣いているか聞いているんだ」
同じ言葉を繰り返す男。
「ば、ばりざば、ばりざば……」
なんだかよくわからないが、まりさはとにかく話した。
今までの不満を、今までの苛めを、今までを。
今までの不満を、今までの苛めを、今までを。
どれほどの時間が経ったのか。
同じことを何度も繰り返し言い、体もないのに必死に身振りで今までを語るまりさは滑稽でもあったが、それでも男は聞いていた。
同じことを何度も繰り返し言い、体もないのに必死に身振りで今までを語るまりさは滑稽でもあったが、それでも男は聞いていた。
全てを語り終えると、まりさは涙を流していた。
今までの出来事に対しての不満の悔し涙。
自分の話を最後まで聞いてくれたという嬉し涙。
ただただ溢れた感情から込みあげた涙。
今までの出来事に対しての不満の悔し涙。
自分の話を最後まで聞いてくれたという嬉し涙。
ただただ溢れた感情から込みあげた涙。
「そうか」
男は別段、最初にまりさに聞いてきた言葉と同じく何の波もない平坦な言葉を放った。
「それならまりさよ、そいつらを見返してやりたくないか?」
「ゆっ?」
「ゆっ?」
そこではじめて、男の言葉に感情が入っていた。
抑えきれない愉悦、どうなるかという好奇心。
そんなことはつゆ知らず、まりさは沈んだ口調で言う。
抑えきれない愉悦、どうなるかという好奇心。
そんなことはつゆ知らず、まりさは沈んだ口調で言う。
「でも、まりさじゃなにもできないんだぜ……」
まりさ種にしては謙虚な物言い、どれだけこの群れで蔑まれて来たかわかるものである。
「そいつらを見返して、美味い餌を食って、美ゆっくりと結婚して、英雄だと言われたくないか?」
「……」
「したいだろう? なりたいだろう? 言われたいだろう?」
「……なりだいにぎまっでるんだぜぇぇぇぇぇ!!! ばりざだっでみんなをみがえじだいぜ! おいじいだべものざんをだべだいんだぜ!!
びゆっぐりどげっごんじでおぢびぢゃんをづぐりだいんだぜ! えいゆんだっで、いわれだいんだぜぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!
ゆっぐりじだいんだぜぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
「……」
「したいだろう? なりたいだろう? 言われたいだろう?」
「……なりだいにぎまっでるんだぜぇぇぇぇぇ!!! ばりざだっでみんなをみがえじだいぜ! おいじいだべものざんをだべだいんだぜ!!
びゆっぐりどげっごんじでおぢびぢゃんをづぐりだいんだぜ! えいゆんだっで、いわれだいんだぜぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!
ゆっぐりじだいんだぜぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
ゆっくりの願望。
このまりさも例に洩れず、他のゆっくりと同じような願望を持っていた。
だが、それは無理だと自信過剰が常のゆっくりにしては本当に珍しく、このまりさは思っていたようだ。
大声を張り上げたまりさに男は事もなし気に言った。
このまりさも例に洩れず、他のゆっくりと同じような願望を持っていた。
だが、それは無理だと自信過剰が常のゆっくりにしては本当に珍しく、このまりさは思っていたようだ。
大声を張り上げたまりさに男は事もなし気に言った。
「ならなればいいじゃないか」
「ゆぇ?」
「ゆぇ?」
まりさは何を言うんだと言う顔で、男を見る。
男は気にせず続けた。
男は気にせず続けた。
「これを使うんだ」
そうしてとりだしたのは、ビニール袋。
その中にはたくさんの白い粒が入っていた。
その中にはたくさんの白い粒が入っていた。
「これは…… そうだな、英ゆんの薬とでも言っておこうか」
「えいゆんの、くすり?」
「そうだ、これを食べればたちどころに痛みなんて気にならなくなる、どれ一粒食べてみると良い」
「えいゆんの、くすり?」
「そうだ、これを食べればたちどころに痛みなんて気にならなくなる、どれ一粒食べてみると良い」
男は白い粒を取り出し、まりさに食べさせた。
「む~しゃむ~しゃ ……べつになんともないん……ゆ? ゆゆ?」
特に味の無い白い粒。
食べたが特に変化がないと思ったようだが、その効果はたちどころに現れたようだ。
食べたが特に変化がないと思ったようだが、その効果はたちどころに現れたようだ。
「あ、あんよがいたくなくなったんだぜ!」
初めての狩りで怪我をして以来ずっと痛みを放っていたまりさの底部の痛みが消えた。
話している間もずっと残っていた違和感もなくなり、その場でピョンピョンと跳ねても痛みはなかった。
話している間もずっと残っていた違和感もなくなり、その場でピョンピョンと跳ねても痛みはなかった。
「そうか、効果が出たか」
男はまりさの反応に満足した様子である。
「まりさ、この薬を全部やろう」
「ほ、ほんとうなんだぜ!」
「ほ、ほんとうなんだぜ!」
まりさは飛びかかるような勢いで男に言い募る。
「ああ、自分のやりたいようにやるんだ」
「わかったんだぜ! ありがとうなんだぜ、おにいさん!」
「わかったんだぜ! ありがとうなんだぜ、おにいさん!」
お兄さん、と人間から随分と評価を上げられたようだ。
まあ、ゆっくりなんてお菓子の一つを上げれば評価なんてウナギ登りだろう。
奴隷扱いされる可能性の方が高いが。
まあ、ゆっくりなんてお菓子の一つを上げれば評価なんてウナギ登りだろう。
奴隷扱いされる可能性の方が高いが。
まりさは帽子の中に貰った薬をしまいこむとその場から駆け出した。
その後ろ姿を見ながら、男は細く笑んでいた。
まりさは跳びはねていた。
今まで感じたことの無い速さを感じながら。
今まで感じたことの無い速さを感じながら。
「ゆっゆっ、すごいんだぜ!」
体が軽い。
今まで這って進んでいた道のりは跳ねることでまるで流れるように進めた。
今まで這って進んでいた道のりは跳ねることでまるで流れるように進めた。
疲れもちっとも来ない。
いつも苛めていた他のゆっくり達は驚くような顔でまりさを見ている。
そのゆっくりした姿に嫉妬を覚えたのか、何匹か後を追いかけてきたが、まりさはそんなことに気付くこともなく跳ね続けた。
いつも苛めていた他のゆっくり達は驚くような顔でまりさを見ている。
そのゆっくりした姿に嫉妬を覚えたのか、何匹か後を追いかけてきたが、まりさはそんなことに気付くこともなく跳ね続けた。
そして、お腹がすいていることに気付いた。
「ゆっ! そうだぜ、ごはんさんをあつめるんだぜ!」
まりさはそのままの勢いで餌を探し始めた。
既にゴミの収集は始まっていた時間帯なのでゴミ捨て場にはいかない。
それでも今まで言ったことの無い場所に赴き、餌を探した。
既にゴミの収集は始まっていた時間帯なのでゴミ捨て場にはいかない。
それでも今まで言ったことの無い場所に赴き、餌を探した。
「ゆゆ~ん、たくさんみつけられたんだぜ!」
結果は大成功、今までになく大量にかつゆっくりから見ておいしそうな餌が集まった。
自分の住処につくと、まりさは帽子一杯に詰め込んだ餌を全て出す。
自分の住処につくと、まりさは帽子一杯に詰め込んだ餌を全て出す。
「ゆっくりたべるんだぜ!」
と言いながら、かっ込むようにその餌を食べ始めた。
「むーしゃむーしゃ! しあわ、しあわせ、しあわわわわせぇぇぇぇ!!」
初めて自分で狩りをして食べて幸せと、ゆっくりと感じるまりさ。
昔、両親が集めてくれた餌を思い出し、涙と涎を流した日々が遠く感じる。
帽子一杯に入っていたその餌を全て食べ終え、まりさはゆっくりする。
昔、両親が集めてくれた餌を思い出し、涙と涎を流した日々が遠く感じる。
帽子一杯に入っていたその餌を全て食べ終え、まりさはゆっくりする。
と、一匹のガラの悪いまりさがまりさの下にやってきた。
このまりさはまりさを苛めていたゆっくりの筆頭で、何度も何度もまりさは涙をのんだ。
このまりさはまりさを苛めていたゆっくりの筆頭で、何度も何度もまりさは涙をのんだ。
「ゆぁ~ん、なんなんだぜ、さっきまでのたべものさんは!」
「ゆっ…… あれは、ま、まりさがあつめて、きたん、だぜ……」
「ゆっ…… あれは、ま、まりさがあつめて、きたん、だぜ……」
苛められていた経験から、まりさはガラの悪いまりさに委縮しながら返事をする。
「はぁぁぁぁ!! おちびよりもあんよのおそいあのぐずのまりさがあんなにたくっさんたべものさんをあつめられるわけないんだぜ! さてはぬすんできたんだぜ!」
「そ、そんなこと、ないんだぜ……」
「そ、そんなこと、ないんだぜ……」
ガラの悪いまりさの中では、まりさがゆっくりしていることはあり得なく。
先ほどのあり得ない行為は、まりさを見下しきっていたガラの悪いまりさにとって許せないことであり。
先ほどのあり得ない行為は、まりさを見下しきっていたガラの悪いまりさにとって許せないことであり。
「そんなわるいゆっくりはまりさがせいっさいするんだぜ!」
ガラの悪いまりさが叫んでいた辺りから集まってきていた、他の野良ゆっくり達がざわめく。
他のゆっくり達はまりさが餌をちゃんと集めてきたことは知っていたが、いままで餌もろくに集めてこれなかったまりさがあんな量の餌を集めてくるのは不可解であった。
それ故に断言もできず、辺りで見てるだけしかしなかった。
他のゆっくり達はまりさが餌をちゃんと集めてきたことは知っていたが、いままで餌もろくに集めてこれなかったまりさがあんな量の餌を集めてくるのは不可解であった。
それ故に断言もできず、辺りで見てるだけしかしなかった。
「ぞ、ぞんなぁぁぁ!!」
せっかく英ゆんの薬をもらったのに、せっかく始めてあんなにおいしい餌を食べたのに。
全部これからなのに。
全部これからなのに。
まりさはこれから制裁される自分の姿を幻視した。
「ゆっくりしぬんだぜぇぇぇぇぇ!!!」
ガラの悪いまりさが叫びながらまりさに体当たりしてきた。
その一撃はまりさを吹き飛ばし、地面にゴロゴロと転がった。
成体のゆっくりの体当たりだ、普通なら一発喰らっただけでそのゆっくりは泣き喚き、その隙から追撃で何度も踏みつけて殺すだろう。
普通だったら。
その一撃はまりさを吹き飛ばし、地面にゴロゴロと転がった。
成体のゆっくりの体当たりだ、普通なら一発喰らっただけでそのゆっくりは泣き喚き、その隙から追撃で何度も踏みつけて殺すだろう。
普通だったら。
「い、い、いだ、い? い? ?」
その場でのた打ち回るだろうと、思われていたまりさ。
まりさも痛みを叫ぼうと思ったが全く痛くなかった。
まりさも痛みを叫ぼうと思ったが全く痛くなかった。
「いたく、ないんだぜ……」
困惑する周囲。
まりさ自身、何故と思ったがただ一匹答えが思い浮かぶ
英ゆんの薬。
痛みを無くす、魔法の薬だ。
その事実を思い出し、現状を把握する。
まりさ自身、何故と思ったがただ一匹答えが思い浮かぶ
英ゆんの薬。
痛みを無くす、魔法の薬だ。
その事実を思い出し、現状を把握する。
だが最初に行動を起こしたのは、ガラの悪いまりさだった。
「や、やせがまんするんじゃないんだぜぇぇぇぇ!!」
もう一度体当たりをするガラの悪いまりさ。
あのゆっくりしていないまりさが何で自分の必殺の一撃を耐えているんだ、そのことがガラの悪いまりさの自尊心をひどく傷つけた。
あのゆっくりしていないまりさが何で自分の必殺の一撃を耐えているんだ、そのことがガラの悪いまりさの自尊心をひどく傷つけた。
もう一度体当たりを喰らい、先ほどのように転がるまりさ。
「いたくなんだぜ!」
すぐに立ち上がり眉をキリッとさせ、まりさは自分の健在をアピールした。
「ど、どぼぢでぇぇえぇぇぇ!!」
ガラの悪いまりさはひたすら困惑した。
訳が分からない、必死に自分と周りに言い訳するように虚勢を張り上げる。
訳が分からない、必死に自分と周りに言い訳するように虚勢を張り上げる。
「ゆ、ゆふん、いままではてをぬいていてあげたんだぜ! つぎはまりさのだいなまいとうるとらすぺしゃるあたっくをくらうんだぜ!」
今日日小学生でももっとましな名前をつけるであろう、ガラの悪いまりさの必殺技。
まあ、先ほどと変わらない体当たりなのだが。
ガラの悪いまりさは崩れそうな自尊心を奮い立たせるため、必死だ。
まあ、先ほどと変わらない体当たりなのだが。
ガラの悪いまりさは崩れそうな自尊心を奮い立たせるため、必死だ。
「むかえうつんだぜ! まりさの、えーと、がんばるんだぜ!」
今までケンカのケの字も知らなかったまりさだ。
それでも自信を持って、今、まりさはガラの悪いまりさと戦えるのだ。
それでも自信を持って、今、まりさはガラの悪いまりさと戦えるのだ。
「ゆがぁぁぁ!!」
そんなまりさはガラの悪いまりさにとってひどく許せないモノで、勢いをつけてまりさに跳ねる。
「ゆおおおおお!!」
まりさも勢いをつけ跳ねた。
そして、二匹は激突する。
二匹は同時に地面に転がった。
「い、いだいんだぜぇぇぇぇぇ!! ゆひぃぃぃぃ! いだいいだい、どぼぢでぇぇぇぇ!!」
ガラの悪いまりさはその場でのた打ち回った。
涙を流し、涎を垂らし、惨めに。
ガラの悪いまりさに対し、周囲のゆっくりは冷ややかな目で見る。
涙を流し、涎を垂らし、惨めに。
ガラの悪いまりさに対し、周囲のゆっくりは冷ややかな目で見る。
「ゆっ! まりさのかちなんだぜ!」
まりさはそんなガラの悪いまりさをしり目に起き上がり、勝利宣言をした。
辺りのゆっくりはそんなまりさを褒めたたえる。
どうやらガラの悪いまりさは他のゆっくりからもあまり良い目で見られていなかったらしく、よくやってくれたという声も多い、
辺りのゆっくりはそんなまりさを褒めたたえる。
どうやらガラの悪いまりさは他のゆっくりからもあまり良い目で見られていなかったらしく、よくやってくれたという声も多い、
その日から、まりさの周りは劇的に変化した。
他の苛めていたゆっくりがまりさに媚びへつらい、他の無干渉だったゆっくりとも会話が増えた。
他の苛めていたゆっくりがまりさに媚びへつらい、他の無干渉だったゆっくりとも会話が増えた。
餌集めも好調で、英ゆんの薬も毎日一つ食べれば、一日中持続した。
気になるれいむも現れ、正にまりさは絶頂期にいた
気になるれいむも現れ、正にまりさは絶頂期にいた
だが、唐突に群れに危機が訪れた。
「ゆっせ、ゆっせ、きょうもたくっさんごはんさんがあつまったんだぜ!」
にっこりと自分の成果に喜び自分の住処に帰ろうとした。
愛しのれいむのためにおいしいところを選ぶためでもある。
愛しのれいむのためにおいしいところを選ぶためでもある。
「うわぁぁぁぁぁ!!」
と、近くでゆっくりのゆっくりできない叫び声が聞こえた。
「れみりゃだぁぁぁぁぁ!!!」
「うーっ、うーっ」
「うーっ、うーっ」
ゆっくりれみりゃの襲来だ。
捕食種と呼ばれるれみりゃ種。
捕食種と呼ばれる通り、他のゆっくりを主に食べるゆっくりだ。
ゆっくりにとって、人間に次ぐ天敵である。
捕食種と呼ばれるれみりゃ種。
捕食種と呼ばれる通り、他のゆっくりを主に食べるゆっくりだ。
ゆっくりにとって、人間に次ぐ天敵である。
「なぎゃみじゃんじゅわにゃいじぇぇぇぇぇ!!」
と一匹の赤ゆっくりがれみりゃに捕まり、その中身を吸われている。
赤ゆっくりと成体ゆっくりでは、断然赤ゆっくりのほうが味は良く。
更に狙い易いこともあり、赤ゆが狙われる場合が多い、今回もそのようだ。
もはや餡子脳に刻まれている、れみりゃはゆっくりできない敵わないということは並にゆっくりの体を硬直させ
れみりゃとってそれは更に基本種を中心にゆっくりを餌にする理由が増えるものである。
赤ゆっくりと成体ゆっくりでは、断然赤ゆっくりのほうが味は良く。
更に狙い易いこともあり、赤ゆが狙われる場合が多い、今回もそのようだ。
もはや餡子脳に刻まれている、れみりゃはゆっくりできない敵わないということは並にゆっくりの体を硬直させ
れみりゃとってそれは更に基本種を中心にゆっくりを餌にする理由が増えるものである。
「ゆあ、あ」
まりさにとってもそのことは当てはまった。
薬に頼らなければ、まりさも並のゆっくり、いや、並のゆっくり以下でしかないのだ。
体中が固まってしまうのも無理はない。
薬に頼らなければ、まりさも並のゆっくり、いや、並のゆっくり以下でしかないのだ。
体中が固まってしまうのも無理はない。
「うーっ、うーっ」
れみりゃは赤ゆっくりの中身をもう吸い終えたのか、また飛び立つ。
二匹、三匹と吸われ。
次の狙いは誰か、まりさからはれみりゃの位置は遠く、次ということはないだろう。
と、次のれみりゃの狙いはれいむであった。
二匹、三匹と吸われ。
次の狙いは誰か、まりさからはれみりゃの位置は遠く、次ということはないだろう。
と、次のれみりゃの狙いはれいむであった。
「うわぁぁぁぁ!!!」
そのれいむもやはり、例に洩れずれみりゃに狙われた恐怖で体が固まり、れみりゃにとって格好の的となった。
が、そのれいむが普通のれいむと違ったところは。
まりさと懇意していたというところだった。
が、そのれいむが普通のれいむと違ったところは。
まりさと懇意していたというところだった。
「ゆ、ゆわぁぁぁああ!!」
まりさは必死に体を動かそうとして、動かない。
どうすれば勇気が沸くのか、れいむに狙いを定めたれみりゃを見て思う。
どうすれば勇気が沸くのか、れいむに狙いを定めたれみりゃを見て思う。
そうだ、とまりさは白い粒が入ったビニール袋を取り出す。
まりさの勇気の、自信の源泉、英ゆんの薬である。
それをたくさん口に含む。
「むーしゃむーしゃ!」
すっとまりさの中の恐怖は無くなった。
先ほどまで動かなかった嘘のように、まりさは駆け出した。
先ほどまで動かなかった嘘のように、まりさは駆け出した。
「うーっ、うーっ」
れみりゃはニコニコ顔で餌であるれいむの元へ飛ぶ。
いつも通りの狩りで、数匹のあかゆっくりを食べたれみりゃはお腹いっぱいで、このれいむは次の餌の為である。
捕食種の餡子脳に連綿と受け継がれる虐待術で、ゆっくりはひたすらに甘くなる。
ゆっくりはゆっくりできなくなると甘くなるのだ。
いつも通りの狩りで、数匹のあかゆっくりを食べたれみりゃはお腹いっぱいで、このれいむは次の餌の為である。
捕食種の餡子脳に連綿と受け継がれる虐待術で、ゆっくりはひたすらに甘くなる。
ゆっくりはゆっくりできなくなると甘くなるのだ。
れいむが狙われたのは、どちらかというと断然赤ゆっくりの方がいいが、持ち運ぶ手間の問題である。
赤ゆっくりは小さく量も少ないが、成体にゆっくりは大きい。
赤ゆっくりは小さく量も少ないが、成体にゆっくりは大きい。
今日も良い狩りだと思いながら、れいむに近づくと。
「れいむにさわるんじゃないんだぜぇっぇぇぇ!!」
「うーっ!?」
「うーっ!?」
と、頬に衝撃を受ける。
ゴロゴロと地面を転がり、現状が理解できない。
ゴロゴロと地面を転がり、現状が理解できない。
「????」
れみりゃは訳が分からない。
いつも通りの狩りのはずだったのに、何で痛いのか理解できない。
とにかく、いつもニコニコ顔を構成する眉がハの字になり、ジワリジワリと涙が出てくる。
捕食種は基本種に比べて丈夫である、しかし痛みに過敏なのはゆっくり共通だ。
いつも通りの狩りのはずだったのに、何で痛いのか理解できない。
とにかく、いつもニコニコ顔を構成する眉がハの字になり、ジワリジワリと涙が出てくる。
捕食種は基本種に比べて丈夫である、しかし痛みに過敏なのはゆっくり共通だ。
「うーっうーっ」
れみりゃは悲しそうに泣きながら、その場を後にするのであった。
「……か、かったんだぜ?」
まりさ、本ゆんからして実感できない事実であった。
「そ、そうだよ、まりさがれみりゃをおいはらったんだよ! かったんだよ!!」
その事実をれいむが本当だと保証するように叫ぶ。
「ま、まりさがれみりゃをやっつけたんだぜぇぇぇぇぇ!!」
「すごいよぉぉぉお!! まりさはえいゆんだよぉっぉっぉっぉ!!!」
「すごいよぉぉぉお!! まりさはえいゆんだよぉっぉっぉっぉ!!!」
ガラの悪いまりさを倒した時など比較にならなほどの歓声が聞こえる。
物陰に隠れていたゆっくり達だ。
物陰に隠れていたゆっくり達だ。
「すごいよぉっぉお!! まりさはほんとうにえいゆんだよぉっぉっぉ!!」
「すごいんだぜぇぇぇ!! まりさもまりさがほこらしいんだぜえっぇぇえ!!」
「わかるよー! まりさはえいゆんなんだねー! すごいんだねー!!」
「ちーんぽ、まら、びっくぺにす!!」
「まりさすごいわぁぁぁ!! すごすぎてすごいわぁぁぁ!!」
「すごいんだぜぇぇぇ!! まりさもまりさがほこらしいんだぜえっぇぇえ!!」
「わかるよー! まりさはえいゆんなんだねー! すごいんだねー!!」
「ちーんぽ、まら、びっくぺにす!!」
「まりさすごいわぁぁぁ!! すごすぎてすごいわぁぁぁ!!」
一斉にまりさを褒めたたえる声、声、声。
ゆっくり達の語呂と、現場の興奮のせいでみんな凄い凄いとしかいっていない。
ゆっくり達の語呂と、現場の興奮のせいでみんな凄い凄いとしかいっていない。
ともかく、まりさは本当の英ゆんとなったのだ。
それから、ほどなくれいむとまりさは番となった。
元々惹かれあっていたのだ、今回の件で仲が一気に進展した。
元々惹かれあっていたのだ、今回の件で仲が一気に進展した。
「ゆーん、かりにいってくるんだぜ!」
「ゆっくりいってらっしゃい!」
「ゆっくりいってらっしゃい!」
そして、番になって初めて狩りに行く。
毎日が充実してゆっくりしている。
毎日が充実してゆっくりしている。
はずなのに。
まりさはそこそこ餌を集めると、家に着く前に帽子の中の餌を少し食べた。
「……あじがしないんだぜ……」
そう、れみりゃを退治した頃から体調がおかしくなっているのだ。
最初に気付いたの食べ物の味が全くしなくなったこと。
音が少し聞きにくくなり、目も少し見にくくなっている。
さらに痛みどころか何を触っても感じなくなったのだ。
最初に気付いたの食べ物の味が全くしなくなったこと。
音が少し聞きにくくなり、目も少し見にくくなっている。
さらに痛みどころか何を触っても感じなくなったのだ。
狩りなどではあまり影響がない物の、日常生活ではひどく。
野良ゆっくりのゆっくりのかなりを締める餌を食べることでゆっくりすることができないのだ。
野良ゆっくりのゆっくりのかなりを締める餌を食べることでゆっくりすることができないのだ。
喉の渇きもなく、最近食欲も薄い、しばらく便通もないのだ。
排便、それはゆっくりがゆっくりできない記憶を吐き出す為の行為でもあると言う。
うんうんと呼ばれるそれを出すことの無いまりさは、普通のゆっくりとは比較にならないほどゆっくりできない記憶を溜めこみ、ゆっくりできなくなる。
それでもまりさは今を壊さないために、帰路につくのであった。
うんうんと呼ばれるそれを出すことの無いまりさは、普通のゆっくりとは比較にならないほどゆっくりできない記憶を溜めこみ、ゆっくりできなくなる。
それでもまりさは今を壊さないために、帰路につくのであった。
「む~しゃむ~しゃしあわせー!」
「むーしゃむーしゃ」
「むーしゃむーしゃ」
れいむは幸せそうに、餌を食べていた。
しかしまりさはむしゃむしゃと機械的に餌を食べるだけだった。
しかしまりさはむしゃむしゃと機械的に餌を食べるだけだった。
「ゆ? まりさどうしたの? おいしくないの?」
「ゆっ、そんなことないんだぜ! むーしゃむーしゃ、し、しあわせぇー」
「ゆっ、そんなことないんだぜ! むーしゃむーしゃ、し、しあわせぇー」
嘘をつくことはゆっくりできない。
大したことの無い嘘でも、まりさは少しづつ、少しづつ、ゆっくりをすり減らしていっていた。
大したことの無い嘘でも、まりさは少しづつ、少しづつ、ゆっくりをすり減らしていっていた。
そして、遂に二匹の生活の中で決定的な溝ができる出来事があった。
「まりさ、そろそろおちびちゃんをつくりたいよ!」
「ゆ、そ、そうなんだぜ……」
「ゆ、そ、そうなんだぜ……」
ということで、2匹は子供を作るべく、すっきり―に及ぶことにした。
「ゆっゆっゆっ」
「……」
「……」
といっても、まりさの触覚はほぼ機能していない。
どれだけ体を揺すっても、ゆっくりの生殖器であるまりさのぺにぺにが起つことはなかった。
どれだけ体を揺すっても、ゆっくりの生殖器であるまりさのぺにぺにが起つことはなかった。
「ゆ~ん、まりさもはじめてできんっちょうしてるんだね! あしたこそおちびちゃんをつくろうね!」
「そうするんだぜ……」
「そうするんだぜ……」
まりさはもはや確信していた。
自分が発情することがないことを。
万年発情饅頭であるゆっくりが緊張如きで発情しないわけがない、れいぱーにレイプされても結局のところは発情するゆっくりだ。
しかし、まりさは発情することはない。
どう頑張ってもまりさが何も感じない中、すっきりーに及ぶしかない。
必然、母親役になるのはまりさというわけだが。
二匹の中で、母親役はもうれいむであり、その考えに及ばない。
自分が発情することがないことを。
万年発情饅頭であるゆっくりが緊張如きで発情しないわけがない、れいぱーにレイプされても結局のところは発情するゆっくりだ。
しかし、まりさは発情することはない。
どう頑張ってもまりさが何も感じない中、すっきりーに及ぶしかない。
必然、母親役になるのはまりさというわけだが。
二匹の中で、母親役はもうれいむであり、その考えに及ばない。
何度試しても、まりさが発情することはない。
次第に、二匹の間に亀裂が入っていた。
狩りに行けば、英ゆんと褒めたたえられ尊敬され。
家に帰れば、冷え切ったれいむといるだけ。
家に帰れば、冷え切ったれいむといるだけ。
まりさはゆっくりするために狩りに出ることが多くなり。
れいむも良く狩りに行くまりさが残す餌を貪るだけになってきた。
れいむも良く狩りに行くまりさが残す餌を貪るだけになってきた。
まりさが望む生活とはこれだったのか。
英ゆんとは。
英ゆんとは。
そう思う。
そんなある日。
「うわぁぁぁぁぁぁ!!」
ゆっくりできない声が響いた。
「ゆっ!」
まりさはその声を聞き、駆け出した。
その行動は英ゆんとしてのそれであった。
そこにいたのは。
その行動は英ゆんとしてのそれであった。
そこにいたのは。
「に、にんげんだぁぁぁぁ!! ゆべしっ!」
叫んでいた、ゆっくりが一匹潰された。
やってきたのは、人間の子供達であった。
やってきたのは、人間の子供達であった。
「この公園、結構ゆっくりがいるな」
「潰しがいがあるな!」
「潰しがいがあるな!」
れみりゃ以上の天敵である、人間。
最初に会った男とは違い、容赦なく潰されていくゆっくり。
目をえぐり出され、舌の引っこ抜かれ、皮を剥ぎ、歯を砕き、残忍に残酷に。
最初に会った男とは違い、容赦なく潰されていくゆっくり。
目をえぐり出され、舌の引っこ抜かれ、皮を剥ぎ、歯を砕き、残忍に残酷に。
れみりゃとは違う恐怖が、まりさ達を襲っていた。
子供達は笑いながらゆっくり達を解体し、潰し、殺していった。
体がすくむ。
無邪気な行為で心の奥が冷え込む。
体がすくむ。
無邪気な行為で心の奥が冷え込む。
人間にとって、ゆっくりはその程度だと思い知らされる光景。
どれだけゆっくりが騒いでも、子供にとってはそれは心地の良い音でしかなく。
どれだけ抵抗しても、それはただのじゃれあいにすぎなかった。
どれだけゆっくりが騒いでも、子供にとってはそれは心地の良い音でしかなく。
どれだけ抵抗しても、それはただのじゃれあいにすぎなかった。
その地獄の様な、根源の恐怖を味わい、ゆっくり達は一斉に逃げだした。
まりも例外ではない。
逃げようと振り返る。
逃げようと振り返る。
だが。
ブチリと音がした。
「ど、どぼじで……」
底部が捩じれて千切れていた。
しかし、痛みはない。
しかし、痛みはない。
もう、まりさの体は限界だったのだ。
痛みがなくても、それはダメージが無くなるわけでもなく、蓄積されていった。
元々貧弱だったまりさの体、それが並にゆっくり以上に動き続けたそれは痛みを無視した無理な行動故にだった。
まりさにとって、それは理解できない。
痛みがなくても、それはダメージが無くなるわけでもなく、蓄積されていった。
元々貧弱だったまりさの体、それが並にゆっくり以上に動き続けたそれは痛みを無視した無理な行動故にだった。
まりさにとって、それは理解できない。
英ゆんの薬は、そんなものであるとは想像だにしていなかったからだ。
子供たちが近づいてくる。
笑いながら、笑いながら。
笑いながら、笑いながら。
餡子に塗れたその両手が、両足が。
地面に餡子の跡をつけながら。
地面に餡子の跡をつけながら。
ガタガタと震える。
カチカチと歯と歯が鳴る。
カチカチと歯と歯が鳴る。
怖い、怖い、怖い。
怖い、怖い、怖い。
怖い、怖い、怖い。
こんな時どうすれば。
そうして、まりさは思い出す。
英ゆんの薬だ。
アレさえ飲めば、勇気が出る、アレさえ飲めば人間だって倒せるはず。
帽子の中のビニール袋を取り出し、一気に全て呷った。
さあ、これで!
と、思ったのがまりさの最後であった。
そして、最後に残ったのは、ボロボロになったまりさの帽子と幾匹ものゆっくりの死骸だけだった。
残ったゆっくり達は、英ゆんのまりさが追い払ったのだと思い。
それでも英ゆんのまりさでも追い払うことしかできなかったと感じ。
人間への恐怖を更に深く、強くした。
数世代渡れば消えるそんな記憶も、今のゆっくりしては英ゆんへの憧れと畏敬であった。
それでも英ゆんのまりさでも追い払うことしかできなかったと感じ。
人間への恐怖を更に深く、強くした。
数世代渡れば消えるそんな記憶も、今のゆっくりしては英ゆんへの憧れと畏敬であった。
残されたれいむは、まりさが死んだことを知ると、そう、と暗く沈んだ声でいい。
その場で、おたべなさい、をして死んでしまった。
おたべなさいをされた、ゆっくりはそれを食べるということが本能的であり。
そのれいむを食べるしかなかった、その味は酷く甘かったそうだ。
その場で、おたべなさい、をして死んでしまった。
おたべなさいをされた、ゆっくりはそれを食べるということが本能的であり。
そのれいむを食べるしかなかった、その味は酷く甘かったそうだ。
「どぼぢでなにもみえないんだぜぇぇぇぇぇっぇぇ!! どぼぢでなにもぎごえないんだぜぇぇぇっぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!! ゆがぁぁぁぁぁぁぁ!!」
そう騒いでいるのはあのまりさだ。
防音の透明な箱の中で騒いでいる。
あまりにうるさいので、機械越しに音量を調節して聞いている。
だが、まりさにしては何もしているように思っていないだろう、叫び声通り何も聞こえず、何も見えず、何も感じないはずだからだ。
防音の透明な箱の中で騒いでいる。
あまりにうるさいので、機械越しに音量を調節して聞いている。
だが、まりさにしては何もしているように思っていないだろう、叫び声通り何も聞こえず、何も見えず、何も感じないはずだからだ。
「ふむ、英ゆんの最後か……」
男がそのまりさを見て、ポツリと呟いた。
まりさに英ゆんの薬を渡した男だ。
まりさに英ゆんの薬を渡した男だ。
「感覚の鈍化が目的の薬を渡したがなー、麻酔代わりになるかと思ったんだが、あまりに量が多すぎると感覚が消えるか……」
ラムネを調節しただけなんだけどなーと、男は資料を見ながら呟く。
ラムネはゆっくりにとって催眠剤であり、それを少し調整すれば麻酔が割になるのではないかと男は試したのである。
ラムネはゆっくりにとって催眠剤であり、それを少し調整すれば麻酔が割になるのではないかと男は試したのである。
あの後、いきなり勝手に千切れ、喚きだしたまりさだった。
子供達は不思議に思いながらも潰す寸前、男が助けた。
助けた頃には、既にまりさの大声で辺りのゆっくりは見当たらず、子供達は帰っていった。
子供達は不思議に思いながらも潰す寸前、男が助けた。
助けた頃には、既にまりさの大声で辺りのゆっくりは見当たらず、子供達は帰っていった。
「ふーむ、適当に言ったが本当に英ゆんとやらになったとは」
チラリと箱越しにまりさを見ると、最初に合ったおどおどしていたまりさは何処へやら、鬼気迫る表情で透明な箱の中で蠢いている。
傷は塞いだし、頭には薄めたオレンジジュースの入った容器が突き刺さっていてるため、そうそう死ぬこともない。
傷は塞いだし、頭には薄めたオレンジジュースの入った容器が突き刺さっていてるため、そうそう死ぬこともない。
男の予想としては、増長して人間辺りに立ち向かって、全身嬲られるか行動不能になっても痛くないことに恐怖しながら、結局薬が切れて激痛の後死ぬ程度だろうと思っていたのだが。
芝居っぽく話したのは、ゆっくりはそういう演出が大好きなための雰囲気作りだ。
勝手に自分を特別だと思い込んで、派手に散ってくれるものである。
芝居っぽく話したのは、ゆっくりはそういう演出が大好きなための雰囲気作りだ。
勝手に自分を特別だと思い込んで、派手に散ってくれるものである。
男はしばらくまりさを観察していた、面白いようにその生活が向上し、坂を転ぶように落ちぶれていった。
予想とはあまりにも違う経過だったが、あまりに面白い奴だったので思わず持って帰ってきてしまった。
予想とはあまりにも違う経過だったが、あまりに面白い奴だったので思わず持って帰ってきてしまった。
まあ、事実を知るゆっくりもいないし、最終的には野良のゆっくりにしては上等なものだったのではないだろか。
「これもまた面白いからしばらくは観察するさ」
そう言いながら、傍らに置いてあるビデオの録画状態を確認するのであった。
26作目です。
では、最後まで見ていただけたら幸いです。
大きく振りかぶったあき