ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
anko3931 粗末なソレは立派な虐待道具
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ankoss
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『粗末なソレは立派な虐待道具』 38KB
虐待 愛情 変態 希少種 独自設定 おにいさんとかけましてせいがと解く。その心は?
初めましての方は初めまして
他作を見てくださった方はありがとうございます。
投稿者の九郎です。
anko3782『ゆっくりくさっていってね!!!』の続きです。
希少種優遇です。
饅・即・虐の方はご注意。
――――某日、深夜、自宅――――
夜中。特に理由があったわけではないのだが俺は目を覚ましていた。
「すー………すー………」
少し離れた場所では胴付きゆっくりせいがが寝息をたてている。
こちらに顔を向け、横向き。
タオルケットを畳んで枕にし、余剰分を背中に回してから腹にかけている。
これだけなら普通の寝姿なのだが、問題は足。
一方は真っ直ぐ伸ばされており、もう一方は曲げた状態で重ねられている。
すなわち短くは無いが決して長くも無いスカートから足の大部分が露出しているのだ。
「ん………あ……あふ…………」
寝言と言える程ではない呻き声のようなものを上げて、足が組みかえられた。
飼いゆっくりの身体には基本、しわやしみといったものがない。
そのスベスベした肌ざわりは愛で派が存在する理由のひとつである。
いや、俺は別に太腿を撫で回したいとか思ってませんよ?
「ふ………あ…………」
今度は仰向けになるように寝返りをうった。落ち着かないな。
何か不快な夢でも見ているのだろうか?
それはそうと、二度動いた足のせいでスカートが徐々に上がってきている。
……そういえば、胴付きゆっくりというのは生殖器が顎の下から下半身に移っていて
下着も身につけているんだっけか。
「ん………」
せいがが少し顔をしかめた。寝苦しい要素でもあるのだろうか?
……上半身はどうなっているのだろう。
下の方は噂で聞いたことがあるが、上の方も着けているという情報は耳にした記憶が無い。
好奇心に駆られた俺はせいがの横へ身体を移動させる。
―――いや、好奇心だってばよ。
窓際のせいがは月明かりに照らされ、身につけている水色の服装とは違った深い青色に見えている。
上半身をUの字型に囲う羽衣はその淡い光を乱反射させ、せいががまるで水面に浮かんでいるように演出している。
「すー………すー………」
せいがの身体をさらに近寄って観察する。眠って力の入らない右手は床に、左手は下腹に。
寝息と共にかすかに上下する胸は、それと分かって見てみると気づくという程度になだらかな山を描いている。
思い返してみればせいがは胴付きになって以降、人間用のトイレを使うようになっていて
ゆっくりに付いている肛門、俗に言う『あにゃる』を一度も見せていない。
一般的な胴無しは排泄時、後ろに転がって見せ付けるように『うんうん』をひり出すものなのだが。
俺の中の好奇心がさらに強く鎌首をもたげた。
せいがの服の胸元、襟に当たる部分を極力空気の乱れを起こさないようにそっと指でつまむ。
………ゆっくり、ゆっくりだ。
騒音と取れるレベルの心臓の音を全力で無視し、自分に何度も『ゆっくり』と言い聞かせる。
――――それがいけなかった。
自らの心臓の音が邪魔をして肝心のせいがの寝息が止まっていることに気づけなかったのだ。
「くっ………………!」
その奇妙な音と共に、せいがの身体が痙攣するように一度揺れた。
「!!!!!!!!!!!!!」
俺は声にならない悲鳴を上げた。
せいがが笑った。いや『笑っている』。
まぶたこそ閉じられたままだが、口の端がこれ以上ないほど吊り上がっている。
「……ああ、いけません。あまりのことに、にやけをがまんしきれませんでした」
寝ぼけた様子もなく、流暢にそう言って口元に手を当てる。
そして手を下ろし、相変わらず目を閉じたままなんでもない口調で言った。
「さ、つづきをどうぞ?」
「ゆんやああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」
――――某日、午後7時、自宅前――――
いけない。絶対にいけない。
何がいけないのかうまく言葉にできないが、とにかくいけない。
せいがが飼いゆっくりになって半年が経過しようとしていた。
ゆっくりの特徴の一つとして寂しがりというものがあるが
『趣味』の方で極めてゆっくり出来るためか我侭に困ったことも無い。
気長な趣味を持っているためか、短気を起こすことも無い。
唐突に胴付きになっていたことには驚いたが
身の回りのことを手伝ってくれるようになり最近では随分助かっている。
まあ要するに俺達の関係は良好。
当初はためらっていた金バッジ取得も現実味を帯びてきている。
だが一つだけ、決着をつけなければいけない問題があった。
その問題とは、そこはかとなく見え隠れする…
いや、俺はHENTAIじゃないですよ?せいがは擁護しようも無く『変態』だが。
「こんばんはー」
「あ、どうも、こんばんは」
同じアパートの入居者と適当な挨拶を交わしつつ、自分の部屋の前へ。
「ただい――――」
「おかえりなさい、おにいさん☆」
「まー…………」
キィー バタン
ドアを開けたにもかかわらず中に入らなかった俺に先程の住人が少しだけ怪訝な目を向けてから去っていった。
オーケー落ち着け。問題を整理しよう。
――――――――――――
つい今しがた、裸エプロン
のせいがが目に入ったよう
な気がするが、恐らく目の
錯覚だろう。俺は仕事で思
いのほか疲れが溜まってい
たようだ。決して今日一日
中せいがの事を考えていて
悶々としていたから幻を見
た、なんてことはない。い
つも俺はほぼ毎日同じ電車
で帰るのでせいがはそれに
合わせて飯の用意をしてく
れることもある。料理なん
て大層な物ではないが、帰
ってすぐにレトルトを食べ
ることの出来る状態にして
もらえるだけで有り難い。
特に冷たいスポーツドリン
クなどがあればそれだけで
一人暮らしの時と随分違う
と言っていい。それでいて
――――――――――――
ひとしきりドアの前でぶつぶつ独り言を言った後、再度ドアを開けた。
「ただいまー」
「おかえりなさい、おにいさん。そこにのみものをよういしておきましたよ」
「ああ、ありがとう」
流し台の横にあったスポーツドリンクをあおると
余熱が逃げていくように身体中の熱と疲れが引いていき
『帰ってきた』という思いと共に程よい冷たさが染み渡っていった。
「ようやく週末かー」
完全にリラックスした俺は荷物を置いて、大きく伸びをした。
「おつかれさまです。にもつはいつものところへおきますね」
普通の装いのせいががゆっくりにしては重いはずの俺の鞄を部屋の奥へと持って行ってくれた。
うむ、さっきのは気のせいだ。
――――翌日、午後3時、公園――――
「すこしこばらがすきませんか?」
「ん?昼飯足りなかったか?」
「いえいえただおやつがたべたいなー、とおもっただけですよ」
土曜日。近所でもわりと人の多い公園に俺達は居る。
そして今座っている芝生の植えられたエリアは飼いゆっくりの絶好の遊び場であった。
特に一匹飼いのゆっくりにとっては数少ないゆっくり同士の交流の場であり
野良と違った清潔な、ゆっくり視点で言えば美ゆっくりのバッジ付きが集まる最高峰の『ゆっくりプレイス』である。
時たま公園を住処にしている汚い野良との雲泥の差が目に付くのが玉に傷か。
「ま、せっかくの外出だからな。喫茶店にでも寄っていくか」
「いえ、ここでたべましょう。おあつらえむきにやたいがありますし」
「ん?ああ…そうだな」
俺は立ち上がり、クレープやドーナツを売っているライトバンへ向かおうとするが…
「あ、おい、そっちなのか?」
「はい♪」
せいがは迷わず、たこ焼きやフランクフルトを売る小型トラックの方へと向かっていった。
………………
…………
……
数分後。
俺の手には何の変哲も無い棒っきれがある。
「れろ………ちゅ………ちゅぱっ………ふあ……ん………ちゅるる」
一方せいがの手には未だ傷ひとつないフランクフルトがあった。
最もケチャップは全てなめとられ、残っているのは『肉の棒』のみ。
「ふ……ん………ふは…………おいひぃ…………」
分類するなら辛味も含まれるであろうケチャップの摂取を心配した俺がアホだった。
止めたいが、どうやって止めるかに少し迷っていた。
中途半端な言い方では手玉に取られるのは必至。
勿論このままと言うわけにもいかない。
「……………」←通行人
「……………」←俺
周りの視線的に。
しかし答えはわりと早く見つかった。
「……せいが、頼むからやめてくれ」
「あらら、おもったいじょうにしげきがつよすぎましたね。ごめんなさい」
俺が真面目な意見として頼んだためか、すんなり引き下がって普通に食べ始めた。
一応、せいがは本気で俺に迷惑を掛けるつもりが無いのが幸いした。
――――同日、午後4時、公園ベンチ――――
……とまあ、最近はこんな具合である。
「うふふふ、どうしたんですかぁ……?なにかいいたいことがあったんじゃぁ……?」
「ゆ、ゆゆゆう………まり………まりざっ……には、ありずというものが……」
「誘惑すな」
「あいたっ」
野良らしきまりさの下顎、つまりはまむまむ、ぺにぺにのあるであろう辺りを
羽衣で撫でていたせいがの後頭部を軽く弾いた。
「ま、まま、まりさは、どうしてもっていうなら……かんがえなくも……」
「いやですねぇ。おにいさんもまりさも、なにをそうぞうしてるんですかぁ?」
言葉に『しな』をつけながら白々しくとぼけるせいが。
今座っているベンチから降りたと思ったらこれである。
せいがはそのまま凹の形になった羽衣に座るとフワリと浮いて、俺の隣に座りなおした。
最初は驚いたが、れみりゃやふらんの浮遊に近いものだろうと考えると
そう特別なことでもないような気がするから不思議である。
「ゆ?ど、どういうこと?まりさは、そっちがそのきならかぞくをすててでも……」
「あらあら、ねごとはすーやすーやしてからいってくださいね?ごみくずまりささん?」
「…………………どぼじでぞんなごどいうのおおおおおおおおおおお!!!???
ばりざどずっぎりじでぐれるっでいっだでじょおおおおおおおおおお!!!???」
「わたしはそんなことひとこともいっていません。
あなたがかってにかんちがいしたんですよ」
「うぞだうぞだうぞだあああああああ!!!!
ばりざ!ばりざずっぎりずるうううううううう!!!おりでごいいいいいいいいいいい!!!!」
「や~ん、おにいさんこわいですぅ~☆」
「嘘つけ」
せいがが俺の腕にしがみつき、足を絡めてきた。
何か色々と当たってる気がするが、無念無想の境地で無視した。
「やべろおおおおおお!!!ぞいづはばりざのものだああああああああ!!!!」
「ちがいますー。せいがはおにいさんのものですよねー?」
……あれ?いつのまにか俺、騒動の中心にいる?
「はなれろじじいいいいいいいいい!!!!
ぞいづどは!ぞいづどは!ばりざがずっぎりずるんだああああああああああ!!!」
「最初からこうする気だったな、せいが」
「てへぺろ♪」
まあ、俺も虐待が嫌いなわけじゃない。むしろ好きだ。
というわけで、決してせいがと馴れ合ったこいつに腹を立てたのでもなく
せいがの『てへぺろ』が可愛かったからとかそういうわけでもなく。
俺はそいつをゆっくり用キャリングケースに放り込んだ。
「おにいさん、けーすはいっぱいだからだっこしてください」
「自分で歩け」
「えー…だったらおんぶ!おんぶしてください!」
「つーかお前飛べるだろ!」
――――同日、午後6時、自宅――――
「というわけで連れ帰ってきたのだが、さてどうしたものか」
「『ぷらん』はすでにできあがっています。どうぞだしてやってください」
「じゃあ出すぞ…」
「ゆっがああああああああああああああああ!!!
じねええええええええええええええええええ!!!!」
出た途端俺に向かって、より正確に言えば俺とまりさの間にいるせいがに向かって突進するまりさ。
しかしその体当たりは
「ふんっ!!!」
「ゆべぇっ!」
せいがの身体に当たった途端弾かれた。
というか、壁に当たったバスケットボールのように大きく跳んだ。これはどういうことだ?
「ど……どういうことなんだぜ!?まりさのさいっきょうっのあたっくが!?」
「うふふ。『れんたん』できたえたからだに『ごうたいほう』をあわせれば
あなたごときのたいあたり、きくはずがありません」
剛体法?まさか身体に力を入れて固くし防御力を高めるってアレか?
『れんたん』ってのはさっぱり分からんが。
「それよりも、あなたはすっきりー!!したいのではなかったのですか?」
「ゆっ!そうなんだぜ!はやくすっきりさせるのぜ!!
あんなぶさいくなありすはもういいからおまえをまりさのつがいにしてやるのぜ!!
これはこうえいなことだからせいぜいよろこぶといいんだぜ!!」
「うふふふふふふ………つがいにはなりませんが、すっきりはさせてあげますよ」
そう言ってからせいがは羽衣でまりさをガッチリとホールドした。
そのまま徐々に持ち上げていく。
「ゆうう!?なにするのぜ!?あんよがとどかないんだぜ!!さっさとはなすんだぜ!!」
「いまから、たくさん、た~くさんすっきりさせてあげますよ」
「だからはやくはなすんだぜ!!『だんな』のいうことにすなおにしたがうのがいいつまなのぜ!!」
何気に男女差別な発言をするまりさ。
もっともゆっくりは全員メスな気もするが…。
「ほらほら、ぐーらぐーらですよ?」
「ゆっ…ゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆ……」
せいがはまりさを上下に揺らした。
と、同時にまりさの顔が赤らんでいき、だらしなく緩む。
ついでに言うと体の下半分はグネグネと左右に揺れている。これ以上無く気色悪い。
そしてまりさの口の下から徐々に突き出してくる棒が一本。
「ば……ばりざの……びっぐまぐなむ……!」
「こんなまめでっぽうのどこが『びっぐ』なんですか?」
「ばかにずるなあああああああ!!!
ばりざのでんをづらぬぐまぐなむでどんなゆっぐりもめろめろに、ゆぎゃ!」
せいがが『びっぐまぐなむ』とやらをむんず、と掴む。
「うふふふふ……さあ、すっきりー!しましょうね」
「なにするっ…んっ…!ゆ゙っ…ばりざ……の……ゆぐぅ!?」
せいがの怪しい、いや妖しい手つきに合わせるようにまりさの身体が痙攣を繰り返す。
器用に指を波打たせながら上下にしごいてゆく。
時折、親指でぐりぐりと先端の穴がなぞられる。
「や、やべ……やべるんだっ…ぜっ!ばりざはごんな……ごんなぁ……!」
「うふ、うふ、うふふふふ………♪」
「ばりざっ!だべ…もう……もう……でるっ!」
羽衣で支えられながらも身体をのけぞらせるまりさ、そして
「これでどうです……かっ!」
せいががひときわ強くソレを握り締めた。
「ずっず、ずっぎ………………………!?!?
ずっぎ……?ずっぎ………り…………!!??」
「????」
精子餡が出てこない。『すっきり』という台詞も途中で途切れてしまい、言葉になっていない。
何事かと思ってよく見てみると、強く握られたまりさのぺにぺにがはちきれんばかりに膨らんでいた。
「ゆ……ぎ……ぎぎ………でな゙……い゙…………ばりざの……べに…べに…ばぐはづずる………!!」
「うふふ……うふふふ……いいわぁ……そのひょうじょう……♪」
ちなみにせいがの言う表情を具体的に言えば、目玉をひん剥き、歯茎を露出させ
涙、涎、脂汗を吹き出している汚い状態である。
懲りずに身体を揺らして暴れるが、せいがの羽衣はびくともしない。
それを知って知らずか、歯をガチガチ鳴らしながら何とか言葉を搾り出す。
「だ…だざ……ぜで……おで……おで……が…!」
「うふふ……たんしょう、ほうけい、そのうえそうろうのぶんざいで
きたないものをだしたいっていうんですかぁ…??」
「ば……り……ざは……!だんじょう……じゃ……!!」
「あら、そうですか?これよりちいさいじゃないですか」
そう言いつつ空いた手で頭のかんざしを引き抜いた。
いや、さすがに20~30cmはありそうなそいつと比べるのは酷だろう。
「ば……ばり……ゆぎぎぎぎぎぎ……ぼうなんでもいいがらだざぜでぇ……!!」
「ざんねんですが、そうはさせませんよっ……と!」
プスリ
「うっ……!!」
かんざしの先端、直径数mmの尖った部分がまりさのソレの先にある穴を捉えた。
俺は思わず口に手を当てた。自分がそうされたところを一瞬想像してしまったから。
「ゆ゙っ……ぎゃあああああああああああああああ!!!!」
間違いなく近所迷惑な絶叫が響き渡った。
普段とは違い、防音措置を取っていないので俺自身も眉をひそめるうるささだった。
「うふふふふふ、それ、それぇ♪」
それに気付かず、いや単に頓着していないだけであろうせいがが刺さったかんざしをグリグリと動かす。
「あぎゃああががががががが!!
お゙っお゙っ!!いぎげごばあああああああああ!!!」
見ているだけでもアレが痛くなってくるような光景である。
せいがは心底楽しそうに。まりさは心底苦しそうに。
「えい♪えい♪」
さらに今度は奥へ奥へとねじ込み始めた。
「お゙っ!!ぎっ!!げっ!!ぎゅびぎげやあああああああ!!!!」
まりさの目は何も映していないだろう。
そう断言できるぐらい裏返り、血走り、飛び出しそうなくらいに出っ張ってきている。
「よいしょっと」
「ぎゅべっ!!え゙っ……!!え゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!」
一定の長さ……恐らくアレの根元まで貫通したところでせいがは
羽衣を振ってまりさを放り捨てた。かんざしが刺さったまま。
「お゙っご……!お゙ごごごごごごごご………!!!」
横向きに転がったまま奇妙なうめき声を発している。
一応、動かさなければ安定はするようである。
そのまましばらく放置していると、しゃべれる程度の余裕が戻ってくる。
「い゙だい゙………い゙だい゙ぃぃぃぃぃ………ごれぬいでぇ…………!!
ぬいでよぉぉぉぉ………!!」
「はい、ぬきますね♪」
ズルズルと半分ほど引き抜いた。
「あがああああああああああああ!!!
ゆっぐり!!ゆっぐりぬいでええええええええ!!!」
「あらごめんなさい。やりなおしますね」
ズボ、と力任せに再び突き刺す。
「ぎょぼおおおおおおおおおおおお!!!!」
「ではゆっくりぬきますね。ねーじねーじ♪」
「あぎゃばびびょ!!あぎげぎばごはあがあああああああああ!!!!」
捻りを込めて少しずつ引き抜き始めた。
手のスナップをうまく使ってかなり強烈な横回転である。
「やべで!!ねーじねーじやべでえええええええええ!!!!」
「あら、やめるんですか?それ♪」
「ぎゅびゃああああああああああああ!!!!」
またしても押し込まれるかんざし。
まりさは絶叫し、目を剥き、舌を出し、どんどん顔の原型を失わせてゆく。
「もう、ぬけっていったりやめろっていったり。
いったいどうしてほしいんですか?」
せいがは頬に手を当てて困った顔をしつつ
車のギアレバーのようにかんざしを上下左右に動かした。
「おぎょ!!おぎょ!!ぎゅび!!いぎいいいいいいいいいいい!!!」
「あらあらおもしろいですね。いっちにっ、さんしっ♪にいにっ、さんしっ♪」
「ぎゅび!ぎゃ!ばび!ぼ!べ!ゆぎ!がび!」
せいがのかけ声に連動してまりさの言葉にならない声が続く。
しかし限界が徐々に近づいてくる。まりさが中身を吐きそうにえづき始めたのだ。
「お゙っ!!ゔっ……!!あ゙っ……!!あ゙………あ゙え゙っ………!!!」
間もなく盛大に餡子を吐く。その直前、まりさが口を閉じた。
条件反射的なこらえる動作だろう。しかしせいがはそれを逆手に取った。
「えい♪」
ズボ、とかんざしが引き抜かれた。
まりさの中で餡子の内圧は限界。口も閉じられている。
しかし丁度いいところに発射寸前となっているぺにぺにが。
ビュルルルルルルルルル!!!!
「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙アアあアアアああァァァあアアあ゙あ゙!!!」
「あはははははははは!!すごーい!!」
腹を抱えて笑うせいがの前では鉄砲水のような餡子がぺにぺにから噴出している。
そこから出る餡子はもはや精子餡だけではないだろう。
「あああああぁぁぁぁぁ……………」
ぐりん、と瞳が完全にまぶたに隠れると、まりさはそのまま意識を手放した。
弾力を失った外皮は垂れ下がり、本来の球状の身体を溶けたアイスのような山形に変形させている。
「ああ………こういうのもいいですねぇ………♪」
せいがはティッシュでかんざしを拭うと
両頬に手を当てゾクゾクと身もだえしていた。
――――同日、午後9時、自宅――――
夜、件のまりさはラムネを溶かしたオレンジジュースの点滴を受けて眠っていた。
「で、具体的にはどうやればいいんだ?」
「まず、はりがねをぺにぺにのあなにつっこんであげてください」
「んなことしたら飛び起きないか?」
「だいじょうぶ。つかれとなかみのへりぐあいからかなりよわってますから」
「じゃあ……」
「ゆ゙っ………!!!」
針金の先端をヘロヘロになったぺにぺにに刺し入れた。
なるほど、少し痛みに反応したが起きる気配は無い。
「まだまだ、わたしがさいんぺんでまーくしたところまでいれてください」
「ここまで入れたら身体まで達してしまうぞ?」
「しんぱいしょうですね。ゆっくりはよわいですが、そこそこがんじょうにできてますよ」
「OK」
「ただ、よこあなができないようにしんちょうにおねがいします」
とりあえずせいががつけた赤いマークまで針金を押し込んだ。
ヘロヘロだったソレはひとまず真っ直ぐになる。
ヘロヘロなのに縮んでしまわないのは、せいがが乱暴して機能不全に陥っているかららしい。
「はいりましたね?ではあまったぶぶんをきって
そのあなをこむぎこでふさいであげてください」
「ん…………………よし、できたぞ」
「じょうじょうです。これでまりささんのぺにぺにはちいさくなることができず
すっきりー!することもできなくなりました♪」
「うわ………」
男としてはあまり想像したくない。
「ではつぎです。ふぃるむけーす、もーたー、おもりのじゅんびは?」
「ああ、この通り」
「はい、ではもーたーのぎあぶぶんにおもりをつけてください。
ぜったいにとれないように、せっちゃくざいでつけてから
てーぷでさんかい、いえよんかいまいてください」
「ん……」
押入れにあった壊れたラジコンのモーター。
モーター自体は生きていたので、せいがが分解して取り出したのだ。
それのギア部分、つまり回転する箇所に錘をくっつける。
円柱を縦に両断したような半円状のもので、せいががカッター1本で彫った木製だ。
重量アップのためどこかからか拾ってきたパチンコ球が二つ埋め込まれている。
「できましたね?ではもーたーにどうせんをつなげてびにーるてーぷをまいてください。
ふぃるむけーすのなかにぴったりはまるふとさまで。
できたらなかにおしこんで『ぱて(※)』ですきまをうめます。
あとはふたをして、そこにあけたあなからどうせんをだし
おなじように『ぱて(※)』でかためてください」(※コンクリートのひび割れなどを埋める、固まる粘土)
「………オーケー、できた」
要するに、モーターの電源を入れると錘がブンブン振られてフィルムケースが振動するというものだ。
うちにある、スケルトンタイプのゲームコントローラを見て思いついたらしい。
………しかし、確かに俺はモーターの使い方や電池に関することは
ある程度は教えたが、応用や実用に関しては教えていない。
ましてや、こうして廃材を使って物を作ろうという発想が浮かんでくるとは。
こいつはもしかしたら紙一重のタイプの天才かも知れない。
「では、かしてください」
「ああ」
せいがは完成品を受け取ると、プラスマイナス二本の導線の先に
ビニールテープで爪楊枝をくっつけた。
そしてまりさの口を開き、フィルムケースごと導線を中に。
「このあたりですね」
そう言いつつ、フィルムケースを体内の餡子に押し込んだ。
爪楊枝は舌を避けるように下部へ刺し、まむまむから導線と共に取り出した。
導線自体は被膜で保護されているのでへたってくる様子は無い。
「さいごに、このせんを『らじこん』のでんちぼっくすとすいっちにとりつければ……かんせいです!」
「おおー(棒)」
「ささ、きょうはもうねましょう。あしたがたのしみですねー♪」
「………そうだな」
せいがの性悪さを改めて感じながら俺は床についた。
――――翌日、午前8時、自宅――――
「ゆっがああああああああ!!!まりさをだせえええええええ!!!」
朝一番に聞こえてきたのはクソ饅頭の声だった。
今度は透明ボックスの中なので騒音にはならない。
でもまあ同室にいれば弱めの目覚まし時計程度の威力はある。
何故なら透明ボックスは蓋をせず、逆さまに被せてあるだけだから。
下からは導線が出ている。こいつのために密閉ができなかったのだ。
「あ、おにいさん、おめざめですね」
せいがは既に起きていて『これくしょん』を見ていた。
「ではおにいさん、はじめましょうか?」
「あー……、好きにしてくれ。顔洗ってくる」
寝起きでいきなりは少々やる気が出なかった。
が、後から考えればせいががそわそわしながらも俺を起こさずに待っていたことと
洗面所に行く時ほんの一瞬見せた残念そうな顔を見逃すべきではなかったのかもしれない。
――――同日、午前9時、自宅――――
「ささ、きょうもきゅうじつをえんじょいしましょう!」
「うむ」
「ゆがああああああああああ!!!!
なにやっでるううううううううううう!!!!
ばりざをごごがらだぜええええええええええ!!!!
あばあばもっでごいいいいいいいいい!!!!
ずっぎりざぜろおおおおおおおおおおおおお!!!!」
相変わらず逆さボックスの中で騒ぎ続ける饅頭。
俺たちは食事をして、テレビを見て、談笑してからようやくあいつに目を向ける。
まるでそこに何も無いかのような対応をする俺たちにまりさの怒りは有頂天である。
ただ一点。文字通り突き出したままになっているぺにぺにの存在のせいで
そのうるささがイラッとくるというより滑稽過ぎて笑えてくる。
「………で、さいしょはどうするんだ?」
「もちろん、これです♪」
せいがが早速電池ボックスに繋がれた電源スイッチを掲げる。
騒ぐ饅頭を黙らせて虐待へ持っていくには1、2発どついてやるのが一番だが
今回はこの『秘密兵器』がある。
ブチ切れてまともに話ができそうに無いので初手に持ってくるのは悪くない判断だと思う。
「さあ、すいっちおんです!!」
「ゆ゙?ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙…………」
先ほどまで騒いでいたまりさが唐突に静かになる。
体内で振動するフィルムケースに身体を揺さぶられているのだ。
「な゙っな゙っな゙っなにごれれれれれれれれれ…………
ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆっぐりでぎない゙っい゙っい゙っい゙っい゙っい゙っ…………!!」
『これくしょん』を作り続けてきたせいがはゆっくりの体組織になかなか詳しい。
全身を揺らすには力が弱いが、その経験からフィルムケースは最も発情しやすい位置に取り付けられている。
それでいてまりさ自身には体内に異物を取り付けられたという自覚すらないようである。
「ずっずっずっずっずっ!!ずっぎ……ずっぎり……?
ずっずっずっ!?どっぼっじっでっ………?
ばりざのがらだへん…へんだよおっおっおっおっおっ!?」
「うふふふふふ♪」
せいがが一旦電源を落とした。
やつの言葉から察するに、身体が勝手にすっきりしそうなのに
なぜかすっきりが起きないという奇妙な状況にあるのだろう。
「どぼじで……ばりざのがだらへんだよぉ……?」
「そんなことありませんよ?ほらほら、『びっぐまぐなむ』さんだってこのとおり」
「お゙っお゙っ………お゙お゙………?」
コツンコツンとぺにぺにをつつかれそちらに意識が向いた。
しかしそれを自覚したまりさは
「ゆ゙っゆ゙っゆ゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙!!!!!」
すっきりへの渇望が戻ってくる。
始終ぺにぺにが大きくなったままなのが原因か、表情にまるで余裕が無い。
「でっでっでだい!!ばりざのべにべに!!べにべに!!
だんでずっぎりでぎだいのお゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙!!!???」
精子餡を放出しない限りまりさにすっきりという性欲の開放は訪れない。
……のだが、もう一つ方法がある。まむまむによるすっきりである。
「ばりざ!!!ばりざずっぎりじだいいいいいいいいいいいい!!!!
いれで!!!ばりざのまむまむにいれでええええええええええええ!!!!」
「ぶふっ…………あははははははははは!」
仰向けになってまむまむを向けるその姿は『売ゆん婦』そのものだ。
野良ゆっくりの中でも最底辺のゆっくり。
その姿がツボにはまったのかせいがは腹を抱えて笑っている。
「ま……まむまむ!!ずっぎり!!ばぶばぶ!!!ずっぎりいいいいいいい!!!!」
しまいにはドンドンと壁に体当たりを始める始末。
顔面の前にあるぺにぺにごとまむまむを壁にぶつける。
まあしかし四肢の無い胴無しゆっくりには無理からぬか。
少しでも刺激を得ようと必死であるようだ。
「えい♪」
時折せいががスイッチをオンにすると
「ゆ゙っお゙っ!ゆ゙っお゙っ!ゆ゙っお゙っ!ゆ゙っお゙っ!
ゆ゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙!!!!!」
その場で全身をガタガタと震わせてその刺激を享受し
「それ♪」
「ゆ゙っ………??ゆ゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙!!!!
ずっぎ、ずっぎり!!ずっぎりじだいいいいいいいいいいい!!!!」
まむまむのすっきりの直前には電源が落とされて再び体当たりが始まる。
まるっきりせいがの玩具だ。
「くっ………!」
俺も思わずその姿を見て笑いがこみ上げてくる。
「あははははははは……!!おにいさん!!おにいさんもやってみます!?」
「くくくっ……いや、俺ではすっきりのタイミングがうまくつかめそうに無い。
そのまま続けてくれ」
「はい♪ではつぎのよういもおねがいしますね」
「よっしゃ!」
次の遊びの道具を用意している最中もまりさは絶え間なく責められ続ける。
「あ゙あ゙あ゙あ゙!!!あ゙あ゙あ゙あ゙!!!!
ずっぎり゙ずっぎり゙ずっぎり゙ずっぎり゙い゙い゙い゙い゙い゙い゙い゙い゙い゙!!!!」
性欲に振り回されるまりさには恨み言を言う余裕すらない。
ただ本能のまま、行き場の無く膨れ上がり続ける感覚にそんな冷静な思考が入り込む余地など無かった。
「さあやってくれ、せいが」
「がってんしょうち!!」
まりさとは違う意味でハッスルしている。やや言葉遣いがおかしい。
そしてせいがはフライ返しを受け取った。やることは一つしかない。
「えい!」 ベシーン!!
「ゆびいいいいいいいいいいいいい!!!???」
壁の方を向いて背中がお留守だったまりさの尻を引っぱたいた。
「はっ!やっ!ていっ!たぁ!!」
「ゆびっ!!??ぎっ!!??ぎゃ!!!びいいいいいいいい!!!!!」
せいがは慣れた手つきでフライ返しでのビンタを続ける。
その動きには一種のリズムというか、躍動感があった。
恐らくこういうことも初めてではないのだろう。
「はああああああああ!!!」
一際大きく振りかぶった。
脚のシフトウェイト、腰のひねり、腕の力、そしてフライ返しの遠心力が加わった一撃が襲い
バッシーン!!!!
「びいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!」
まりさを数メートル先まで跳ね飛ばした。
ゴロゴロと転がった後にようやくといった様子で止まる。
突き出したぺにぺにの影響で真っ直ぐは転がらなかったが。
「ふぅ………ふぅ………」
「ゆっ………ゆびっ……………ゆひぃ………………?
ば…………ばりざ…………?」
肩で息をするせいがは尻を真っ赤にして痙攣するまりさをしばらく観察していた。
そしてまりさが理性的な表情で言葉を放ったのを見ると嬉しそうな声で言った。
「やりました!びんたですっきりさせることにせいこうしました!」
「おお………!!」
錯乱状態から復帰したのはすっきりをした証。
まりさが『すっきり』という単語を発していないが
そうでなければ今だ壁への衝突を続けていたはずである。
ゆっくりはどんなに望まぬ性交渉であろうと精子餡のやり取りが行われれば例外なくすっきりする。
だが、逆に言えば精子餡なしにすっきりするゆっくりというのは極めて稀だ。
「うふふふふ♪これでぎゃくたいのれぱーとりーがひろがりますね♪」
「ははっ……そうだな」
「ばりざ………ばりざの………ぎゅーどな………おじりがいだい………」
しかしまりさの方はそうもいかない様子。
ケツがじくじく痛んでまともに動けないのだろう。
足は傷つけられていないようだが尻を上にした姿勢のままうずくまっている。
顔面を下にしているせいで自分のぺにぺにが顔に付いているが……まあそんなことに構う余裕が無いのだろう。
「さあ、つぎのみっしょんです」
「OK」
せいがが差し出してきた手に歯ブラシを握らせる。
ブラシ部分の毛は1、2mm程度に切り揃えられていてすでに歯ブラシとしては使えない。
古くなって捨てようと思っていたもので、こいつもせいがのアイディアにより生まれた虐待道具だ。
「まずは~すいっちおん!」
「ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙………!やべっ……でっ…………ぼうっ………ぶりっ…………」
もう何度目か分からないが、また身体を震わせて性欲を刺激されるまりさ。
尻の痛みからか元気が無く相変わらず顔面は下を向いたままである。
まむまむから伸びる導線を伝ってモーターはただせいがの意思に従うまま動作を繰り返す。
「まだまだあまいですね。えい!」
「ゆびぃ!!??」
あれ?思った以上に体力が残っているらしい。
フライ返しでのビンタに対する反応から余力が見て取れる。
せいがはそれを的確に見抜いていた。
「あ……あひ…………あひぃ…………む゙り゙…………ぼう…………む゙り゙…………!!」
「むりじゃないですって。ほら!」
「ぴいいいいいいいい!!!」
成る程、我慢弱いゆっくりのこと。
底を付いたのは精神力だけで性欲も体力もまだ限界を迎えてはいないのか。
「ではいきますよ!そーれっと♪」
ズボ!!
「ぎ…………ぎいいいいいいいいいいやああああああああああああ!!!!」
まりさのあにゃるに歯ブラシが突っ込まれた。
「さあさあ!もっといいこえでないてください!」
「おぎ!!ゆぎゃ!!あっ!!いだ……いだいいいいいいいいいい!!!!」
せいがが抜き差しを始めるとあにゃるの内壁が抉られまりさを絶え間ない激痛が襲う。
「いだだだだだだだだだだいだいいだいいだいいいいいいいいいい!!!
やべでやべでやべでばりざじんじゃうううううううううう!!!!」
「しにませんって♪ころしてあげるつもりもありませんし」
「ゆぎゃああああああああああ!!!ああ!!ああ!!
ばりざのあにゃるざんいだい!!ごわれるうううううううう!!!」
「だいじょうぶですよ!そのうちそのいたみが『よくなって』きますから♪
ほら、がーりがーり♪」
「びゃああああああああああああああああああ!!!」
コーヒーでもまぜるような気軽さであにゃるをかき回され、再び余裕を無くしていく。
「おび!おび!!おびげぼばごばああああああ!!!!」
「あらあら、もうなにをいっているかすらわかりませんねぇ……おっと」
痛む尻をもるんもるんと振ってせいがの手を振り解くことに成功する。
歯ブラシは刺さったままなので根本解決になってはいないが。
「ゆぎぃ……ゆぎぃ…………!!
お……おでがいじばずぅ………ばりざを………ばりざをいじべないでぇ……!!」
「うふふ………そうですねぇ。ではあなたは、どうしてほしいんですか?」
「ごれどっで……!ばりざの……おじりがいだいいだいざんなのぉ……!!」
「そうですか、ではぬいてさしあげましょうか」
「ゆっぐり!!ゆっぐりぬいでね!!ばりざにいだいいだいじないでね!!」
「わかりましたって。そうあわてずともやさしくぬいてあげますよ」
「ゆぅ………」
せいがが優しい表情を浮かべて歯ブラシに手を伸ばす。
それを見たまりさは苦痛を感じながらも安堵の表情を見せる。
「…………なーんて、いうとおもいました?」
「ゆぇ?」
しかしながら、そう都合よくいかないということにどうして気付けないのだろうか?
ズボ!!
「ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」
「あぁ………あぁ………いいです!いいですそのひょうじょう!
おにいさんおにいさん!いまのかお!いまのかおをさつえいしてください!」
「了解了解」
いつものデジカメではなくモータードライブ搭載型のカメラで連続撮影する。
こうも激しく動かれては光をデジタルデータに変換する過程に時間のかかる市販のデジカメでは
綺麗に撮影できないからである。
「あがああああああああああああああ!!!!
ああ!!ああ!!ぎびがばああああああああああ!!!!!」
ゆっくりは性質上か叫び声にも『ゆ』をつけることが多い。
『ゆんやあ』とか『ゆぎゃあ』など。
または『かわいいおかおが』などと言うパターンもあるが。
これはゆっくりが我慢弱く、叫び声を上げるまでもない苦痛に対しても
悲鳴を上げてしまうことが原因らしい。
ある程度余裕のある状況で叫ぶから意味の通る言葉が出てくるのだ。
「がああああああああああ!!!!
あがあああああああああああ!!!!
ぎいいいいいいいいいいいいい!!!!」
そこでせいがが一番好むのは、頭に『ゆ』が付かない叫び声。
今歯ブラシを根元まで突き刺されたまりさが上げるような
絶望と苦痛が入り乱れた『本物の絶叫』である。
「ひぎぃ………ひぎぃ………」
「うふ♪うふふふふふ…………♪
いまどんなきもち?ねぇいまどんなきもち?」
「ご………ごっぢぐるなぁ……あぐま………ゆっぐりのあぐまぁ…………!!」
「まあひどい。こんなにかわいいてんし………いえ、てんにょのようなゆっくりなのに」
せいがに対する信用は既に無い。
一部始終を目撃していた俺もこの言葉を贈ろう。アンタは悪魔だ。
まりさは内臓まで貫通する歯ブラシを体内に抱えながらも、尻をかばいつつ這って移動を始めた。
「ばりざもうおうぢがえる……!!がわいいありずど、ゆっぐりずるぅ……!!」
「あらあら、かぞくをすててわたしとゆっくりしてくださるのではなかったのですか?」
「おばえどなんがゆっぐりでぎるがあああああああああ!!!!
ごのげす!!ごのげすうううううううう!!!!」
なんだろうな。
せいがのやっていることはある種ゲスまりさと大差ない。
ゆっくりは根が悪だ。生理的欲求を満たすことを『ゆっくりする』と言うが
それ以外に口には出さずとも他の個体を傷つけること、貶めることを楽しむ性質がある。
通常のゆっくりは『せいっさいっ』をゆっくり出来ること、と表現しない。
傍目から見て理不尽な理由でも、自身にとって整合性の取れている状況で相手が悪い奴だと制裁を始める。
勿論それで他を傷つけることを楽しんでいるのだが『しょうがない』『当然だ』と
適当な理由付けをしてやりたくないのにやっている、と言い訳をして暴力を振るう。
そうだ、せいがは違う。
初めから傷つけること自体を楽しみとして他を傷つける。
ゲスはその存在、性質が悪なのだが自身を悪だと思っていない。
だがせいがは自身が悪だと認識した上で悪行を行う。
人間社会においては小悪党はすぐに見つかり社会的に制裁が加えられる。
だが巨悪はすぐに手が出せず、多くの人間の手を煩わせ、多くの被害者を出す。
前者がゲスゆっくりで、後者がせいがの性質だ。
こうして考えると、ゆっくりが阿呆なのは必然だと思うと同時に良かったと思う。
全てのゆっくりがせいがのようであれば今とは比べ物にならない害悪であっただろう。
「ゆひぃ………ゆひぃ…………!!!」
「うーん、はぶらしですっきりさせるのはしっぱいですね。
このままではすっきりするまえにまりさのからだがもたないでしょう。
………おにいさん?」
「ん?ああ、そうだな。ではこいつは衰弱してきたことだし
真空タッパーに保存しておくとしようか」
「はい♪よかったですねー。
これからはずううううううううううううううううううっとゆっくりできますよ♪」
「ゆんやあ………もうやだ………ばりざをおうぢにがえじでぇぇぇぇ………!!」
――――翌日、午前6時、自宅――――
「…………んぁ?」
俺は夢の中から現実の世界に戻ってくる。何か変な夢を見た気がする。
いや、それだけじゃなく何かからだの様子がおかしい。
妙な暑さと共に、気だるさが全身を支配している。
「ん………あ…………ぺろ……………ちゅぱ……………」
「な゙っ……………!!!!」
「あら……おにいさん、めがさめましたか?」
首だけ起こして自分の下半身を見ると、俺のアレを咥えたせいがが目に入る。
次の瞬間その顔に白い液体がかかる。
「ぐっ………!!!」
「あはっ………でたぁ………♪」
身体から力が抜ける。
せいがは用意していたティッシュで白い液体を丁寧に拭うと今度は俺に跨ってきた。
「うふふふ…………おにいさんの……………かわいいわぁ……………♪」
「…………!!!!」
せいがの股間にある穴に俺のがあてがわれた。
スカートをたくし上げ、ためらうことも無く自ら挿入を始めた。
「ぐっ……あ゙………」
「あはははは……♪はいっちゃったぁ…………」
当たり前だが、ゆっくりの身体は人間の身体より柔らかい。
実戦経験が皆無だった俺は………いや『皮がかぶったまま』の俺のソレは
きつい穴よりも柔らかい今の穴の方が合っているのかもしれない。
一言で言えば、気持ちいい。
「うふ………おにいさぁん………♪」
「ぬ゙ゔ…………」
入ったまま俺の胸の上にしなだれかかってくるせいが。
俺の身体は妙に熱く、また身体は麻痺したかのように動かない。
辛うじて、首と肩が動く程度である。
「おにいさん……ほんとうはあれをかわいいとおもってないでしょう……?」
「!!」
胸の上で囁くように告げるせいが。
そうだ、今更だが俺はあの時腐った死体を『可愛い』と嘘を吐いてせいがをここに連れてきた。
普通のゆっくりならともかく、せいが程の知力があればばれて当然だ。
「せい……が…………お前…………」
「いいんですよ……おにいさんはわたしをきらわないで、ゆっくりさせてくれましたから……」
『ゆっくりさせてくれた』。
ゆっくりらしからぬ姿ばかりを見せ付けられた俺だがゆっくりらしい表現を聞いて混乱する。
こいつは……一体何だ?ゆっくりか?人間か?どちらとも違う何かか?
寝起き、朝駆け、暴露。様々な条件が重なって俺の思考は一向にまとまらない。
「うふ♪うふふふふふ………♪」
「ぬ゙ぁ………………!!!」
せいがが身体を起こし、上下運動を始めた。
対して俺は情けない声を上げて顔をゆがめることしかできない。
一回一回に背筋がゾクッゾクッと反応してしまう。
まるで背骨を引っこ抜かれているようだ。
相変わらず身体は重く、下半身にいたっては全く動かない。
「がっ……!!」
「あはっ……♪でたぁ………♪すっきりぃ……♪」
抵抗できない俺はせいがの中にあっという間にぶちまけてしまった。
せいがは妖艶な笑みを浮かべたままブルッと身体を震わせる。
「はぁ……♪おにいさんの、よかったですよぉ……♪」
「せい……が………何のつもり…………はっ………はっ…………」
「あら?」
少ししゃっくりのような不規則な息をする俺。
これはまさか
「はっ………くしょん!!!」
「ひゃっ!!??」
くしゃみが出た。
「ゲホゲホッ!!ガホッ!!ゴホッ……ゴホッ!!」
「お、おにいさん?」
「ぞっが……お゙れ゙……がぜびい゙だん゙だ゙………」
それで身体が熱く、気だるかったんだ。
………………………
………………
………
――――同日、午前9時、自宅――――
「おにいさん、おかゆですよー」
「あ゙あ゙…………ありがとう…………」
ずずず、と鼻をすする俺。今は布団の中である。
せいがは残りご飯を鍋で煮て卵を割ったものを持ってきてくれた。
俺は上半身を起こして盆ごと受け取ろうとするが……。
「何でレンゲを差し出してくる?」
「もちろん、あーんです♪」
「……………」
反論するのも面倒くさいほど弱ってた俺は仕方なく口を開く。
「あつさはちょうせいしてありますから、あんしんしてくちにいれてくださいね」
せいがの言う通り、丁度いい熱さだった。
口の中が温かくなり、卵の味と僅かな塩味が広がる。
「……うまいな」
「それはよかったです。さあ、もっとどうぞ?」
「ああ……」
二口、三口と口に運ばれるおかゆ。
そうしていると、昨日の出来事とのギャップに多少困惑してくる。
……病気をしたら看病してもらう。
こんな当たり前の図式が成立したのはいつ以来だろうか。
そんな時間がしばらく続き、おかゆを食べ終わる。
せいがは洗い場に食器を置いてくると、再び俺の横に戻ってきた。
「おにいさん、なにかほかにすることは………あ」
不意に、せいがを抱きしめていた。
理由はよくわからない。強いて言うならそうしたかったからだろうか。
「どうしたんですか?ひとこいしくなりました?」
「……そうかもな」
もしかしたらからかわれるのではないか、と思ったが
せいがは優しい声を崩すことなく身体を預けてきた。
「うふふ……♪おにいさん、かわいいわぁ………」
「……………」
朝の『かわいい』とは全く違う。
それだけではない。
昨日のせいがと、今朝のせいがと、今のせいがが全く違う。
ああ、もういい。俺はその場その場のせいがに合わせて反応することにしよう。
今のせいがは優しいから、優しいせいがに対するコメントをしよう。
「せいが、騙して悪かったな」
「だました……?」
「俺は虐待は好きだが、腐った死体が可愛いとはこれっぽっちも思わない。
お前が趣味の合う奴を探していたのだとしたら俺は全くの畑違いだ。すまない」
「ふふ………」
せいがが少し身体を離した。至近距離でこちらを見てくる。
「さっきもいいましたけど、べつにいいんですよ。
おにいさんはわたしをゆっくりさせてくれましたから」
「そうか………」
「それに、わたしはおにいさんがすきですから」
「ふっ………そうか。俺も、お前が好きだぞ」
そう言うと、少しだけ困ったような表情になるせいが。
「おにいさん、おにいさんのいう『すき』とわたしのいう『すき』はいみがちがいますよ?」
「いいや、多分同じだ………」
「あっ………!」
もう一度せいがを強く抱きしめる。
ああ……ようやく理解した。
俺はせいがをゆっくりとしてではなく、人間としてでもなく、『女』として見ていたんだな……。
「おにいさん、わたしは………」
「何も言うな。今は、何も言うな………」
せいがを抱きしめたまま後ろに倒れる。
胸の上でしばらくの間固くなっていたせいがだが
次第にその緊張が解けていき、俺の上で寝息を立て始めるのにそう時間はかからなかった。
「俺も、晴れてHENTAIの仲間入りか……」
掛け布団を引っ張り上げてせいがの肩の位置まで掛け、俺も眠りについた。
虐待 愛情 変態 希少種 独自設定 おにいさんとかけましてせいがと解く。その心は?
初めましての方は初めまして
他作を見てくださった方はありがとうございます。
投稿者の九郎です。
anko3782『ゆっくりくさっていってね!!!』の続きです。
希少種優遇です。
饅・即・虐の方はご注意。
――――某日、深夜、自宅――――
夜中。特に理由があったわけではないのだが俺は目を覚ましていた。
「すー………すー………」
少し離れた場所では胴付きゆっくりせいがが寝息をたてている。
こちらに顔を向け、横向き。
タオルケットを畳んで枕にし、余剰分を背中に回してから腹にかけている。
これだけなら普通の寝姿なのだが、問題は足。
一方は真っ直ぐ伸ばされており、もう一方は曲げた状態で重ねられている。
すなわち短くは無いが決して長くも無いスカートから足の大部分が露出しているのだ。
「ん………あ……あふ…………」
寝言と言える程ではない呻き声のようなものを上げて、足が組みかえられた。
飼いゆっくりの身体には基本、しわやしみといったものがない。
そのスベスベした肌ざわりは愛で派が存在する理由のひとつである。
いや、俺は別に太腿を撫で回したいとか思ってませんよ?
「ふ………あ…………」
今度は仰向けになるように寝返りをうった。落ち着かないな。
何か不快な夢でも見ているのだろうか?
それはそうと、二度動いた足のせいでスカートが徐々に上がってきている。
……そういえば、胴付きゆっくりというのは生殖器が顎の下から下半身に移っていて
下着も身につけているんだっけか。
「ん………」
せいがが少し顔をしかめた。寝苦しい要素でもあるのだろうか?
……上半身はどうなっているのだろう。
下の方は噂で聞いたことがあるが、上の方も着けているという情報は耳にした記憶が無い。
好奇心に駆られた俺はせいがの横へ身体を移動させる。
―――いや、好奇心だってばよ。
窓際のせいがは月明かりに照らされ、身につけている水色の服装とは違った深い青色に見えている。
上半身をUの字型に囲う羽衣はその淡い光を乱反射させ、せいががまるで水面に浮かんでいるように演出している。
「すー………すー………」
せいがの身体をさらに近寄って観察する。眠って力の入らない右手は床に、左手は下腹に。
寝息と共にかすかに上下する胸は、それと分かって見てみると気づくという程度になだらかな山を描いている。
思い返してみればせいがは胴付きになって以降、人間用のトイレを使うようになっていて
ゆっくりに付いている肛門、俗に言う『あにゃる』を一度も見せていない。
一般的な胴無しは排泄時、後ろに転がって見せ付けるように『うんうん』をひり出すものなのだが。
俺の中の好奇心がさらに強く鎌首をもたげた。
せいがの服の胸元、襟に当たる部分を極力空気の乱れを起こさないようにそっと指でつまむ。
………ゆっくり、ゆっくりだ。
騒音と取れるレベルの心臓の音を全力で無視し、自分に何度も『ゆっくり』と言い聞かせる。
――――それがいけなかった。
自らの心臓の音が邪魔をして肝心のせいがの寝息が止まっていることに気づけなかったのだ。
「くっ………………!」
その奇妙な音と共に、せいがの身体が痙攣するように一度揺れた。
「!!!!!!!!!!!!!」
俺は声にならない悲鳴を上げた。
せいがが笑った。いや『笑っている』。
まぶたこそ閉じられたままだが、口の端がこれ以上ないほど吊り上がっている。
「……ああ、いけません。あまりのことに、にやけをがまんしきれませんでした」
寝ぼけた様子もなく、流暢にそう言って口元に手を当てる。
そして手を下ろし、相変わらず目を閉じたままなんでもない口調で言った。
「さ、つづきをどうぞ?」
「ゆんやああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」
――――某日、午後7時、自宅前――――
いけない。絶対にいけない。
何がいけないのかうまく言葉にできないが、とにかくいけない。
せいがが飼いゆっくりになって半年が経過しようとしていた。
ゆっくりの特徴の一つとして寂しがりというものがあるが
『趣味』の方で極めてゆっくり出来るためか我侭に困ったことも無い。
気長な趣味を持っているためか、短気を起こすことも無い。
唐突に胴付きになっていたことには驚いたが
身の回りのことを手伝ってくれるようになり最近では随分助かっている。
まあ要するに俺達の関係は良好。
当初はためらっていた金バッジ取得も現実味を帯びてきている。
だが一つだけ、決着をつけなければいけない問題があった。
その問題とは、そこはかとなく見え隠れする…
いや、俺はHENTAIじゃないですよ?せいがは擁護しようも無く『変態』だが。
「こんばんはー」
「あ、どうも、こんばんは」
同じアパートの入居者と適当な挨拶を交わしつつ、自分の部屋の前へ。
「ただい――――」
「おかえりなさい、おにいさん☆」
「まー…………」
キィー バタン
ドアを開けたにもかかわらず中に入らなかった俺に先程の住人が少しだけ怪訝な目を向けてから去っていった。
オーケー落ち着け。問題を整理しよう。
――――――――――――
つい今しがた、裸エプロン
のせいがが目に入ったよう
な気がするが、恐らく目の
錯覚だろう。俺は仕事で思
いのほか疲れが溜まってい
たようだ。決して今日一日
中せいがの事を考えていて
悶々としていたから幻を見
た、なんてことはない。い
つも俺はほぼ毎日同じ電車
で帰るのでせいがはそれに
合わせて飯の用意をしてく
れることもある。料理なん
て大層な物ではないが、帰
ってすぐにレトルトを食べ
ることの出来る状態にして
もらえるだけで有り難い。
特に冷たいスポーツドリン
クなどがあればそれだけで
一人暮らしの時と随分違う
と言っていい。それでいて
――――――――――――
ひとしきりドアの前でぶつぶつ独り言を言った後、再度ドアを開けた。
「ただいまー」
「おかえりなさい、おにいさん。そこにのみものをよういしておきましたよ」
「ああ、ありがとう」
流し台の横にあったスポーツドリンクをあおると
余熱が逃げていくように身体中の熱と疲れが引いていき
『帰ってきた』という思いと共に程よい冷たさが染み渡っていった。
「ようやく週末かー」
完全にリラックスした俺は荷物を置いて、大きく伸びをした。
「おつかれさまです。にもつはいつものところへおきますね」
普通の装いのせいががゆっくりにしては重いはずの俺の鞄を部屋の奥へと持って行ってくれた。
うむ、さっきのは気のせいだ。
――――翌日、午後3時、公園――――
「すこしこばらがすきませんか?」
「ん?昼飯足りなかったか?」
「いえいえただおやつがたべたいなー、とおもっただけですよ」
土曜日。近所でもわりと人の多い公園に俺達は居る。
そして今座っている芝生の植えられたエリアは飼いゆっくりの絶好の遊び場であった。
特に一匹飼いのゆっくりにとっては数少ないゆっくり同士の交流の場であり
野良と違った清潔な、ゆっくり視点で言えば美ゆっくりのバッジ付きが集まる最高峰の『ゆっくりプレイス』である。
時たま公園を住処にしている汚い野良との雲泥の差が目に付くのが玉に傷か。
「ま、せっかくの外出だからな。喫茶店にでも寄っていくか」
「いえ、ここでたべましょう。おあつらえむきにやたいがありますし」
「ん?ああ…そうだな」
俺は立ち上がり、クレープやドーナツを売っているライトバンへ向かおうとするが…
「あ、おい、そっちなのか?」
「はい♪」
せいがは迷わず、たこ焼きやフランクフルトを売る小型トラックの方へと向かっていった。
………………
…………
……
数分後。
俺の手には何の変哲も無い棒っきれがある。
「れろ………ちゅ………ちゅぱっ………ふあ……ん………ちゅるる」
一方せいがの手には未だ傷ひとつないフランクフルトがあった。
最もケチャップは全てなめとられ、残っているのは『肉の棒』のみ。
「ふ……ん………ふは…………おいひぃ…………」
分類するなら辛味も含まれるであろうケチャップの摂取を心配した俺がアホだった。
止めたいが、どうやって止めるかに少し迷っていた。
中途半端な言い方では手玉に取られるのは必至。
勿論このままと言うわけにもいかない。
「……………」←通行人
「……………」←俺
周りの視線的に。
しかし答えはわりと早く見つかった。
「……せいが、頼むからやめてくれ」
「あらら、おもったいじょうにしげきがつよすぎましたね。ごめんなさい」
俺が真面目な意見として頼んだためか、すんなり引き下がって普通に食べ始めた。
一応、せいがは本気で俺に迷惑を掛けるつもりが無いのが幸いした。
――――同日、午後4時、公園ベンチ――――
……とまあ、最近はこんな具合である。
「うふふふ、どうしたんですかぁ……?なにかいいたいことがあったんじゃぁ……?」
「ゆ、ゆゆゆう………まり………まりざっ……には、ありずというものが……」
「誘惑すな」
「あいたっ」
野良らしきまりさの下顎、つまりはまむまむ、ぺにぺにのあるであろう辺りを
羽衣で撫でていたせいがの後頭部を軽く弾いた。
「ま、まま、まりさは、どうしてもっていうなら……かんがえなくも……」
「いやですねぇ。おにいさんもまりさも、なにをそうぞうしてるんですかぁ?」
言葉に『しな』をつけながら白々しくとぼけるせいが。
今座っているベンチから降りたと思ったらこれである。
せいがはそのまま凹の形になった羽衣に座るとフワリと浮いて、俺の隣に座りなおした。
最初は驚いたが、れみりゃやふらんの浮遊に近いものだろうと考えると
そう特別なことでもないような気がするから不思議である。
「ゆ?ど、どういうこと?まりさは、そっちがそのきならかぞくをすててでも……」
「あらあら、ねごとはすーやすーやしてからいってくださいね?ごみくずまりささん?」
「…………………どぼじでぞんなごどいうのおおおおおおおおおおお!!!???
ばりざどずっぎりじでぐれるっでいっだでじょおおおおおおおおおお!!!???」
「わたしはそんなことひとこともいっていません。
あなたがかってにかんちがいしたんですよ」
「うぞだうぞだうぞだあああああああ!!!!
ばりざ!ばりざずっぎりずるうううううううう!!!おりでごいいいいいいいいいいい!!!!」
「や~ん、おにいさんこわいですぅ~☆」
「嘘つけ」
せいがが俺の腕にしがみつき、足を絡めてきた。
何か色々と当たってる気がするが、無念無想の境地で無視した。
「やべろおおおおおお!!!ぞいづはばりざのものだああああああああ!!!!」
「ちがいますー。せいがはおにいさんのものですよねー?」
……あれ?いつのまにか俺、騒動の中心にいる?
「はなれろじじいいいいいいいいい!!!!
ぞいづどは!ぞいづどは!ばりざがずっぎりずるんだああああああああああ!!!」
「最初からこうする気だったな、せいが」
「てへぺろ♪」
まあ、俺も虐待が嫌いなわけじゃない。むしろ好きだ。
というわけで、決してせいがと馴れ合ったこいつに腹を立てたのでもなく
せいがの『てへぺろ』が可愛かったからとかそういうわけでもなく。
俺はそいつをゆっくり用キャリングケースに放り込んだ。
「おにいさん、けーすはいっぱいだからだっこしてください」
「自分で歩け」
「えー…だったらおんぶ!おんぶしてください!」
「つーかお前飛べるだろ!」
――――同日、午後6時、自宅――――
「というわけで連れ帰ってきたのだが、さてどうしたものか」
「『ぷらん』はすでにできあがっています。どうぞだしてやってください」
「じゃあ出すぞ…」
「ゆっがああああああああああああああああ!!!
じねええええええええええええええええええ!!!!」
出た途端俺に向かって、より正確に言えば俺とまりさの間にいるせいがに向かって突進するまりさ。
しかしその体当たりは
「ふんっ!!!」
「ゆべぇっ!」
せいがの身体に当たった途端弾かれた。
というか、壁に当たったバスケットボールのように大きく跳んだ。これはどういうことだ?
「ど……どういうことなんだぜ!?まりさのさいっきょうっのあたっくが!?」
「うふふ。『れんたん』できたえたからだに『ごうたいほう』をあわせれば
あなたごときのたいあたり、きくはずがありません」
剛体法?まさか身体に力を入れて固くし防御力を高めるってアレか?
『れんたん』ってのはさっぱり分からんが。
「それよりも、あなたはすっきりー!!したいのではなかったのですか?」
「ゆっ!そうなんだぜ!はやくすっきりさせるのぜ!!
あんなぶさいくなありすはもういいからおまえをまりさのつがいにしてやるのぜ!!
これはこうえいなことだからせいぜいよろこぶといいんだぜ!!」
「うふふふふふふ………つがいにはなりませんが、すっきりはさせてあげますよ」
そう言ってからせいがは羽衣でまりさをガッチリとホールドした。
そのまま徐々に持ち上げていく。
「ゆうう!?なにするのぜ!?あんよがとどかないんだぜ!!さっさとはなすんだぜ!!」
「いまから、たくさん、た~くさんすっきりさせてあげますよ」
「だからはやくはなすんだぜ!!『だんな』のいうことにすなおにしたがうのがいいつまなのぜ!!」
何気に男女差別な発言をするまりさ。
もっともゆっくりは全員メスな気もするが…。
「ほらほら、ぐーらぐーらですよ?」
「ゆっ…ゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆ……」
せいがはまりさを上下に揺らした。
と、同時にまりさの顔が赤らんでいき、だらしなく緩む。
ついでに言うと体の下半分はグネグネと左右に揺れている。これ以上無く気色悪い。
そしてまりさの口の下から徐々に突き出してくる棒が一本。
「ば……ばりざの……びっぐまぐなむ……!」
「こんなまめでっぽうのどこが『びっぐ』なんですか?」
「ばかにずるなあああああああ!!!
ばりざのでんをづらぬぐまぐなむでどんなゆっぐりもめろめろに、ゆぎゃ!」
せいがが『びっぐまぐなむ』とやらをむんず、と掴む。
「うふふふふ……さあ、すっきりー!しましょうね」
「なにするっ…んっ…!ゆ゙っ…ばりざ……の……ゆぐぅ!?」
せいがの怪しい、いや妖しい手つきに合わせるようにまりさの身体が痙攣を繰り返す。
器用に指を波打たせながら上下にしごいてゆく。
時折、親指でぐりぐりと先端の穴がなぞられる。
「や、やべ……やべるんだっ…ぜっ!ばりざはごんな……ごんなぁ……!」
「うふ、うふ、うふふふふ………♪」
「ばりざっ!だべ…もう……もう……でるっ!」
羽衣で支えられながらも身体をのけぞらせるまりさ、そして
「これでどうです……かっ!」
せいががひときわ強くソレを握り締めた。
「ずっず、ずっぎ………………………!?!?
ずっぎ……?ずっぎ………り…………!!??」
「????」
精子餡が出てこない。『すっきり』という台詞も途中で途切れてしまい、言葉になっていない。
何事かと思ってよく見てみると、強く握られたまりさのぺにぺにがはちきれんばかりに膨らんでいた。
「ゆ……ぎ……ぎぎ………でな゙……い゙…………ばりざの……べに…べに…ばぐはづずる………!!」
「うふふ……うふふふ……いいわぁ……そのひょうじょう……♪」
ちなみにせいがの言う表情を具体的に言えば、目玉をひん剥き、歯茎を露出させ
涙、涎、脂汗を吹き出している汚い状態である。
懲りずに身体を揺らして暴れるが、せいがの羽衣はびくともしない。
それを知って知らずか、歯をガチガチ鳴らしながら何とか言葉を搾り出す。
「だ…だざ……ぜで……おで……おで……が…!」
「うふふ……たんしょう、ほうけい、そのうえそうろうのぶんざいで
きたないものをだしたいっていうんですかぁ…??」
「ば……り……ざは……!だんじょう……じゃ……!!」
「あら、そうですか?これよりちいさいじゃないですか」
そう言いつつ空いた手で頭のかんざしを引き抜いた。
いや、さすがに20~30cmはありそうなそいつと比べるのは酷だろう。
「ば……ばり……ゆぎぎぎぎぎぎ……ぼうなんでもいいがらだざぜでぇ……!!」
「ざんねんですが、そうはさせませんよっ……と!」
プスリ
「うっ……!!」
かんざしの先端、直径数mmの尖った部分がまりさのソレの先にある穴を捉えた。
俺は思わず口に手を当てた。自分がそうされたところを一瞬想像してしまったから。
「ゆ゙っ……ぎゃあああああああああああああああ!!!!」
間違いなく近所迷惑な絶叫が響き渡った。
普段とは違い、防音措置を取っていないので俺自身も眉をひそめるうるささだった。
「うふふふふふ、それ、それぇ♪」
それに気付かず、いや単に頓着していないだけであろうせいがが刺さったかんざしをグリグリと動かす。
「あぎゃああががががががが!!
お゙っお゙っ!!いぎげごばあああああああああ!!!」
見ているだけでもアレが痛くなってくるような光景である。
せいがは心底楽しそうに。まりさは心底苦しそうに。
「えい♪えい♪」
さらに今度は奥へ奥へとねじ込み始めた。
「お゙っ!!ぎっ!!げっ!!ぎゅびぎげやあああああああ!!!!」
まりさの目は何も映していないだろう。
そう断言できるぐらい裏返り、血走り、飛び出しそうなくらいに出っ張ってきている。
「よいしょっと」
「ぎゅべっ!!え゙っ……!!え゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!」
一定の長さ……恐らくアレの根元まで貫通したところでせいがは
羽衣を振ってまりさを放り捨てた。かんざしが刺さったまま。
「お゙っご……!お゙ごごごごごごごご………!!!」
横向きに転がったまま奇妙なうめき声を発している。
一応、動かさなければ安定はするようである。
そのまましばらく放置していると、しゃべれる程度の余裕が戻ってくる。
「い゙だい゙………い゙だい゙ぃぃぃぃぃ………ごれぬいでぇ…………!!
ぬいでよぉぉぉぉ………!!」
「はい、ぬきますね♪」
ズルズルと半分ほど引き抜いた。
「あがああああああああああああ!!!
ゆっぐり!!ゆっぐりぬいでええええええええ!!!」
「あらごめんなさい。やりなおしますね」
ズボ、と力任せに再び突き刺す。
「ぎょぼおおおおおおおおおおおお!!!!」
「ではゆっくりぬきますね。ねーじねーじ♪」
「あぎゃばびびょ!!あぎげぎばごはあがあああああああああ!!!!」
捻りを込めて少しずつ引き抜き始めた。
手のスナップをうまく使ってかなり強烈な横回転である。
「やべで!!ねーじねーじやべでえええええええええ!!!!」
「あら、やめるんですか?それ♪」
「ぎゅびゃああああああああああああ!!!!」
またしても押し込まれるかんざし。
まりさは絶叫し、目を剥き、舌を出し、どんどん顔の原型を失わせてゆく。
「もう、ぬけっていったりやめろっていったり。
いったいどうしてほしいんですか?」
せいがは頬に手を当てて困った顔をしつつ
車のギアレバーのようにかんざしを上下左右に動かした。
「おぎょ!!おぎょ!!ぎゅび!!いぎいいいいいいいいいいい!!!」
「あらあらおもしろいですね。いっちにっ、さんしっ♪にいにっ、さんしっ♪」
「ぎゅび!ぎゃ!ばび!ぼ!べ!ゆぎ!がび!」
せいがのかけ声に連動してまりさの言葉にならない声が続く。
しかし限界が徐々に近づいてくる。まりさが中身を吐きそうにえづき始めたのだ。
「お゙っ!!ゔっ……!!あ゙っ……!!あ゙………あ゙え゙っ………!!!」
間もなく盛大に餡子を吐く。その直前、まりさが口を閉じた。
条件反射的なこらえる動作だろう。しかしせいがはそれを逆手に取った。
「えい♪」
ズボ、とかんざしが引き抜かれた。
まりさの中で餡子の内圧は限界。口も閉じられている。
しかし丁度いいところに発射寸前となっているぺにぺにが。
ビュルルルルルルルルル!!!!
「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙アアあアアアああァァァあアアあ゙あ゙!!!」
「あはははははははは!!すごーい!!」
腹を抱えて笑うせいがの前では鉄砲水のような餡子がぺにぺにから噴出している。
そこから出る餡子はもはや精子餡だけではないだろう。
「あああああぁぁぁぁぁ……………」
ぐりん、と瞳が完全にまぶたに隠れると、まりさはそのまま意識を手放した。
弾力を失った外皮は垂れ下がり、本来の球状の身体を溶けたアイスのような山形に変形させている。
「ああ………こういうのもいいですねぇ………♪」
せいがはティッシュでかんざしを拭うと
両頬に手を当てゾクゾクと身もだえしていた。
――――同日、午後9時、自宅――――
夜、件のまりさはラムネを溶かしたオレンジジュースの点滴を受けて眠っていた。
「で、具体的にはどうやればいいんだ?」
「まず、はりがねをぺにぺにのあなにつっこんであげてください」
「んなことしたら飛び起きないか?」
「だいじょうぶ。つかれとなかみのへりぐあいからかなりよわってますから」
「じゃあ……」
「ゆ゙っ………!!!」
針金の先端をヘロヘロになったぺにぺにに刺し入れた。
なるほど、少し痛みに反応したが起きる気配は無い。
「まだまだ、わたしがさいんぺんでまーくしたところまでいれてください」
「ここまで入れたら身体まで達してしまうぞ?」
「しんぱいしょうですね。ゆっくりはよわいですが、そこそこがんじょうにできてますよ」
「OK」
「ただ、よこあなができないようにしんちょうにおねがいします」
とりあえずせいががつけた赤いマークまで針金を押し込んだ。
ヘロヘロだったソレはひとまず真っ直ぐになる。
ヘロヘロなのに縮んでしまわないのは、せいがが乱暴して機能不全に陥っているかららしい。
「はいりましたね?ではあまったぶぶんをきって
そのあなをこむぎこでふさいであげてください」
「ん…………………よし、できたぞ」
「じょうじょうです。これでまりささんのぺにぺにはちいさくなることができず
すっきりー!することもできなくなりました♪」
「うわ………」
男としてはあまり想像したくない。
「ではつぎです。ふぃるむけーす、もーたー、おもりのじゅんびは?」
「ああ、この通り」
「はい、ではもーたーのぎあぶぶんにおもりをつけてください。
ぜったいにとれないように、せっちゃくざいでつけてから
てーぷでさんかい、いえよんかいまいてください」
「ん……」
押入れにあった壊れたラジコンのモーター。
モーター自体は生きていたので、せいがが分解して取り出したのだ。
それのギア部分、つまり回転する箇所に錘をくっつける。
円柱を縦に両断したような半円状のもので、せいががカッター1本で彫った木製だ。
重量アップのためどこかからか拾ってきたパチンコ球が二つ埋め込まれている。
「できましたね?ではもーたーにどうせんをつなげてびにーるてーぷをまいてください。
ふぃるむけーすのなかにぴったりはまるふとさまで。
できたらなかにおしこんで『ぱて(※)』ですきまをうめます。
あとはふたをして、そこにあけたあなからどうせんをだし
おなじように『ぱて(※)』でかためてください」(※コンクリートのひび割れなどを埋める、固まる粘土)
「………オーケー、できた」
要するに、モーターの電源を入れると錘がブンブン振られてフィルムケースが振動するというものだ。
うちにある、スケルトンタイプのゲームコントローラを見て思いついたらしい。
………しかし、確かに俺はモーターの使い方や電池に関することは
ある程度は教えたが、応用や実用に関しては教えていない。
ましてや、こうして廃材を使って物を作ろうという発想が浮かんでくるとは。
こいつはもしかしたら紙一重のタイプの天才かも知れない。
「では、かしてください」
「ああ」
せいがは完成品を受け取ると、プラスマイナス二本の導線の先に
ビニールテープで爪楊枝をくっつけた。
そしてまりさの口を開き、フィルムケースごと導線を中に。
「このあたりですね」
そう言いつつ、フィルムケースを体内の餡子に押し込んだ。
爪楊枝は舌を避けるように下部へ刺し、まむまむから導線と共に取り出した。
導線自体は被膜で保護されているのでへたってくる様子は無い。
「さいごに、このせんを『らじこん』のでんちぼっくすとすいっちにとりつければ……かんせいです!」
「おおー(棒)」
「ささ、きょうはもうねましょう。あしたがたのしみですねー♪」
「………そうだな」
せいがの性悪さを改めて感じながら俺は床についた。
――――翌日、午前8時、自宅――――
「ゆっがああああああああ!!!まりさをだせえええええええ!!!」
朝一番に聞こえてきたのはクソ饅頭の声だった。
今度は透明ボックスの中なので騒音にはならない。
でもまあ同室にいれば弱めの目覚まし時計程度の威力はある。
何故なら透明ボックスは蓋をせず、逆さまに被せてあるだけだから。
下からは導線が出ている。こいつのために密閉ができなかったのだ。
「あ、おにいさん、おめざめですね」
せいがは既に起きていて『これくしょん』を見ていた。
「ではおにいさん、はじめましょうか?」
「あー……、好きにしてくれ。顔洗ってくる」
寝起きでいきなりは少々やる気が出なかった。
が、後から考えればせいががそわそわしながらも俺を起こさずに待っていたことと
洗面所に行く時ほんの一瞬見せた残念そうな顔を見逃すべきではなかったのかもしれない。
――――同日、午前9時、自宅――――
「ささ、きょうもきゅうじつをえんじょいしましょう!」
「うむ」
「ゆがああああああああああ!!!!
なにやっでるううううううううううう!!!!
ばりざをごごがらだぜええええええええええ!!!!
あばあばもっでごいいいいいいいいい!!!!
ずっぎりざぜろおおおおおおおおおおおおお!!!!」
相変わらず逆さボックスの中で騒ぎ続ける饅頭。
俺たちは食事をして、テレビを見て、談笑してからようやくあいつに目を向ける。
まるでそこに何も無いかのような対応をする俺たちにまりさの怒りは有頂天である。
ただ一点。文字通り突き出したままになっているぺにぺにの存在のせいで
そのうるささがイラッとくるというより滑稽過ぎて笑えてくる。
「………で、さいしょはどうするんだ?」
「もちろん、これです♪」
せいがが早速電池ボックスに繋がれた電源スイッチを掲げる。
騒ぐ饅頭を黙らせて虐待へ持っていくには1、2発どついてやるのが一番だが
今回はこの『秘密兵器』がある。
ブチ切れてまともに話ができそうに無いので初手に持ってくるのは悪くない判断だと思う。
「さあ、すいっちおんです!!」
「ゆ゙?ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙…………」
先ほどまで騒いでいたまりさが唐突に静かになる。
体内で振動するフィルムケースに身体を揺さぶられているのだ。
「な゙っな゙っな゙っなにごれれれれれれれれれ…………
ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆっぐりでぎない゙っい゙っい゙っい゙っい゙っい゙っ…………!!」
『これくしょん』を作り続けてきたせいがはゆっくりの体組織になかなか詳しい。
全身を揺らすには力が弱いが、その経験からフィルムケースは最も発情しやすい位置に取り付けられている。
それでいてまりさ自身には体内に異物を取り付けられたという自覚すらないようである。
「ずっずっずっずっずっ!!ずっぎ……ずっぎり……?
ずっずっずっ!?どっぼっじっでっ………?
ばりざのがらだへん…へんだよおっおっおっおっおっ!?」
「うふふふふふ♪」
せいがが一旦電源を落とした。
やつの言葉から察するに、身体が勝手にすっきりしそうなのに
なぜかすっきりが起きないという奇妙な状況にあるのだろう。
「どぼじで……ばりざのがだらへんだよぉ……?」
「そんなことありませんよ?ほらほら、『びっぐまぐなむ』さんだってこのとおり」
「お゙っお゙っ………お゙お゙………?」
コツンコツンとぺにぺにをつつかれそちらに意識が向いた。
しかしそれを自覚したまりさは
「ゆ゙っゆ゙っゆ゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙!!!!!」
すっきりへの渇望が戻ってくる。
始終ぺにぺにが大きくなったままなのが原因か、表情にまるで余裕が無い。
「でっでっでだい!!ばりざのべにべに!!べにべに!!
だんでずっぎりでぎだいのお゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙!!!???」
精子餡を放出しない限りまりさにすっきりという性欲の開放は訪れない。
……のだが、もう一つ方法がある。まむまむによるすっきりである。
「ばりざ!!!ばりざずっぎりじだいいいいいいいいいいいい!!!!
いれで!!!ばりざのまむまむにいれでええええええええええええ!!!!」
「ぶふっ…………あははははははははは!」
仰向けになってまむまむを向けるその姿は『売ゆん婦』そのものだ。
野良ゆっくりの中でも最底辺のゆっくり。
その姿がツボにはまったのかせいがは腹を抱えて笑っている。
「ま……まむまむ!!ずっぎり!!ばぶばぶ!!!ずっぎりいいいいいいい!!!!」
しまいにはドンドンと壁に体当たりを始める始末。
顔面の前にあるぺにぺにごとまむまむを壁にぶつける。
まあしかし四肢の無い胴無しゆっくりには無理からぬか。
少しでも刺激を得ようと必死であるようだ。
「えい♪」
時折せいががスイッチをオンにすると
「ゆ゙っお゙っ!ゆ゙っお゙っ!ゆ゙っお゙っ!ゆ゙っお゙っ!
ゆ゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙!!!!!」
その場で全身をガタガタと震わせてその刺激を享受し
「それ♪」
「ゆ゙っ………??ゆ゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙!!!!
ずっぎ、ずっぎり!!ずっぎりじだいいいいいいいいいいい!!!!」
まむまむのすっきりの直前には電源が落とされて再び体当たりが始まる。
まるっきりせいがの玩具だ。
「くっ………!」
俺も思わずその姿を見て笑いがこみ上げてくる。
「あははははははは……!!おにいさん!!おにいさんもやってみます!?」
「くくくっ……いや、俺ではすっきりのタイミングがうまくつかめそうに無い。
そのまま続けてくれ」
「はい♪ではつぎのよういもおねがいしますね」
「よっしゃ!」
次の遊びの道具を用意している最中もまりさは絶え間なく責められ続ける。
「あ゙あ゙あ゙あ゙!!!あ゙あ゙あ゙あ゙!!!!
ずっぎり゙ずっぎり゙ずっぎり゙ずっぎり゙い゙い゙い゙い゙い゙い゙い゙い゙い゙!!!!」
性欲に振り回されるまりさには恨み言を言う余裕すらない。
ただ本能のまま、行き場の無く膨れ上がり続ける感覚にそんな冷静な思考が入り込む余地など無かった。
「さあやってくれ、せいが」
「がってんしょうち!!」
まりさとは違う意味でハッスルしている。やや言葉遣いがおかしい。
そしてせいがはフライ返しを受け取った。やることは一つしかない。
「えい!」 ベシーン!!
「ゆびいいいいいいいいいいいいい!!!???」
壁の方を向いて背中がお留守だったまりさの尻を引っぱたいた。
「はっ!やっ!ていっ!たぁ!!」
「ゆびっ!!??ぎっ!!??ぎゃ!!!びいいいいいいいい!!!!!」
せいがは慣れた手つきでフライ返しでのビンタを続ける。
その動きには一種のリズムというか、躍動感があった。
恐らくこういうことも初めてではないのだろう。
「はああああああああ!!!」
一際大きく振りかぶった。
脚のシフトウェイト、腰のひねり、腕の力、そしてフライ返しの遠心力が加わった一撃が襲い
バッシーン!!!!
「びいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!」
まりさを数メートル先まで跳ね飛ばした。
ゴロゴロと転がった後にようやくといった様子で止まる。
突き出したぺにぺにの影響で真っ直ぐは転がらなかったが。
「ふぅ………ふぅ………」
「ゆっ………ゆびっ……………ゆひぃ………………?
ば…………ばりざ…………?」
肩で息をするせいがは尻を真っ赤にして痙攣するまりさをしばらく観察していた。
そしてまりさが理性的な表情で言葉を放ったのを見ると嬉しそうな声で言った。
「やりました!びんたですっきりさせることにせいこうしました!」
「おお………!!」
錯乱状態から復帰したのはすっきりをした証。
まりさが『すっきり』という単語を発していないが
そうでなければ今だ壁への衝突を続けていたはずである。
ゆっくりはどんなに望まぬ性交渉であろうと精子餡のやり取りが行われれば例外なくすっきりする。
だが、逆に言えば精子餡なしにすっきりするゆっくりというのは極めて稀だ。
「うふふふふ♪これでぎゃくたいのれぱーとりーがひろがりますね♪」
「ははっ……そうだな」
「ばりざ………ばりざの………ぎゅーどな………おじりがいだい………」
しかしまりさの方はそうもいかない様子。
ケツがじくじく痛んでまともに動けないのだろう。
足は傷つけられていないようだが尻を上にした姿勢のままうずくまっている。
顔面を下にしているせいで自分のぺにぺにが顔に付いているが……まあそんなことに構う余裕が無いのだろう。
「さあ、つぎのみっしょんです」
「OK」
せいがが差し出してきた手に歯ブラシを握らせる。
ブラシ部分の毛は1、2mm程度に切り揃えられていてすでに歯ブラシとしては使えない。
古くなって捨てようと思っていたもので、こいつもせいがのアイディアにより生まれた虐待道具だ。
「まずは~すいっちおん!」
「ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙………!やべっ……でっ…………ぼうっ………ぶりっ…………」
もう何度目か分からないが、また身体を震わせて性欲を刺激されるまりさ。
尻の痛みからか元気が無く相変わらず顔面は下を向いたままである。
まむまむから伸びる導線を伝ってモーターはただせいがの意思に従うまま動作を繰り返す。
「まだまだあまいですね。えい!」
「ゆびぃ!!??」
あれ?思った以上に体力が残っているらしい。
フライ返しでのビンタに対する反応から余力が見て取れる。
せいがはそれを的確に見抜いていた。
「あ……あひ…………あひぃ…………む゙り゙…………ぼう…………む゙り゙…………!!」
「むりじゃないですって。ほら!」
「ぴいいいいいいいい!!!」
成る程、我慢弱いゆっくりのこと。
底を付いたのは精神力だけで性欲も体力もまだ限界を迎えてはいないのか。
「ではいきますよ!そーれっと♪」
ズボ!!
「ぎ…………ぎいいいいいいいいいいやああああああああああああ!!!!」
まりさのあにゃるに歯ブラシが突っ込まれた。
「さあさあ!もっといいこえでないてください!」
「おぎ!!ゆぎゃ!!あっ!!いだ……いだいいいいいいいいいい!!!!」
せいがが抜き差しを始めるとあにゃるの内壁が抉られまりさを絶え間ない激痛が襲う。
「いだだだだだだだだだだいだいいだいいだいいいいいいいいいい!!!
やべでやべでやべでばりざじんじゃうううううううううう!!!!」
「しにませんって♪ころしてあげるつもりもありませんし」
「ゆぎゃああああああああああ!!!ああ!!ああ!!
ばりざのあにゃるざんいだい!!ごわれるうううううううう!!!」
「だいじょうぶですよ!そのうちそのいたみが『よくなって』きますから♪
ほら、がーりがーり♪」
「びゃああああああああああああああああああ!!!」
コーヒーでもまぜるような気軽さであにゃるをかき回され、再び余裕を無くしていく。
「おび!おび!!おびげぼばごばああああああ!!!!」
「あらあら、もうなにをいっているかすらわかりませんねぇ……おっと」
痛む尻をもるんもるんと振ってせいがの手を振り解くことに成功する。
歯ブラシは刺さったままなので根本解決になってはいないが。
「ゆぎぃ……ゆぎぃ…………!!
お……おでがいじばずぅ………ばりざを………ばりざをいじべないでぇ……!!」
「うふふ………そうですねぇ。ではあなたは、どうしてほしいんですか?」
「ごれどっで……!ばりざの……おじりがいだいいだいざんなのぉ……!!」
「そうですか、ではぬいてさしあげましょうか」
「ゆっぐり!!ゆっぐりぬいでね!!ばりざにいだいいだいじないでね!!」
「わかりましたって。そうあわてずともやさしくぬいてあげますよ」
「ゆぅ………」
せいがが優しい表情を浮かべて歯ブラシに手を伸ばす。
それを見たまりさは苦痛を感じながらも安堵の表情を見せる。
「…………なーんて、いうとおもいました?」
「ゆぇ?」
しかしながら、そう都合よくいかないということにどうして気付けないのだろうか?
ズボ!!
「ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」
「あぁ………あぁ………いいです!いいですそのひょうじょう!
おにいさんおにいさん!いまのかお!いまのかおをさつえいしてください!」
「了解了解」
いつものデジカメではなくモータードライブ搭載型のカメラで連続撮影する。
こうも激しく動かれては光をデジタルデータに変換する過程に時間のかかる市販のデジカメでは
綺麗に撮影できないからである。
「あがああああああああああああああ!!!!
ああ!!ああ!!ぎびがばああああああああああ!!!!!」
ゆっくりは性質上か叫び声にも『ゆ』をつけることが多い。
『ゆんやあ』とか『ゆぎゃあ』など。
または『かわいいおかおが』などと言うパターンもあるが。
これはゆっくりが我慢弱く、叫び声を上げるまでもない苦痛に対しても
悲鳴を上げてしまうことが原因らしい。
ある程度余裕のある状況で叫ぶから意味の通る言葉が出てくるのだ。
「がああああああああああ!!!!
あがあああああああああああ!!!!
ぎいいいいいいいいいいいいい!!!!」
そこでせいがが一番好むのは、頭に『ゆ』が付かない叫び声。
今歯ブラシを根元まで突き刺されたまりさが上げるような
絶望と苦痛が入り乱れた『本物の絶叫』である。
「ひぎぃ………ひぎぃ………」
「うふ♪うふふふふふ…………♪
いまどんなきもち?ねぇいまどんなきもち?」
「ご………ごっぢぐるなぁ……あぐま………ゆっぐりのあぐまぁ…………!!」
「まあひどい。こんなにかわいいてんし………いえ、てんにょのようなゆっくりなのに」
せいがに対する信用は既に無い。
一部始終を目撃していた俺もこの言葉を贈ろう。アンタは悪魔だ。
まりさは内臓まで貫通する歯ブラシを体内に抱えながらも、尻をかばいつつ這って移動を始めた。
「ばりざもうおうぢがえる……!!がわいいありずど、ゆっぐりずるぅ……!!」
「あらあら、かぞくをすててわたしとゆっくりしてくださるのではなかったのですか?」
「おばえどなんがゆっぐりでぎるがあああああああああ!!!!
ごのげす!!ごのげすうううううううう!!!!」
なんだろうな。
せいがのやっていることはある種ゲスまりさと大差ない。
ゆっくりは根が悪だ。生理的欲求を満たすことを『ゆっくりする』と言うが
それ以外に口には出さずとも他の個体を傷つけること、貶めることを楽しむ性質がある。
通常のゆっくりは『せいっさいっ』をゆっくり出来ること、と表現しない。
傍目から見て理不尽な理由でも、自身にとって整合性の取れている状況で相手が悪い奴だと制裁を始める。
勿論それで他を傷つけることを楽しんでいるのだが『しょうがない』『当然だ』と
適当な理由付けをしてやりたくないのにやっている、と言い訳をして暴力を振るう。
そうだ、せいがは違う。
初めから傷つけること自体を楽しみとして他を傷つける。
ゲスはその存在、性質が悪なのだが自身を悪だと思っていない。
だがせいがは自身が悪だと認識した上で悪行を行う。
人間社会においては小悪党はすぐに見つかり社会的に制裁が加えられる。
だが巨悪はすぐに手が出せず、多くの人間の手を煩わせ、多くの被害者を出す。
前者がゲスゆっくりで、後者がせいがの性質だ。
こうして考えると、ゆっくりが阿呆なのは必然だと思うと同時に良かったと思う。
全てのゆっくりがせいがのようであれば今とは比べ物にならない害悪であっただろう。
「ゆひぃ………ゆひぃ…………!!!」
「うーん、はぶらしですっきりさせるのはしっぱいですね。
このままではすっきりするまえにまりさのからだがもたないでしょう。
………おにいさん?」
「ん?ああ、そうだな。ではこいつは衰弱してきたことだし
真空タッパーに保存しておくとしようか」
「はい♪よかったですねー。
これからはずううううううううううううううううううっとゆっくりできますよ♪」
「ゆんやあ………もうやだ………ばりざをおうぢにがえじでぇぇぇぇ………!!」
――――翌日、午前6時、自宅――――
「…………んぁ?」
俺は夢の中から現実の世界に戻ってくる。何か変な夢を見た気がする。
いや、それだけじゃなく何かからだの様子がおかしい。
妙な暑さと共に、気だるさが全身を支配している。
「ん………あ…………ぺろ……………ちゅぱ……………」
「な゙っ……………!!!!」
「あら……おにいさん、めがさめましたか?」
首だけ起こして自分の下半身を見ると、俺のアレを咥えたせいがが目に入る。
次の瞬間その顔に白い液体がかかる。
「ぐっ………!!!」
「あはっ………でたぁ………♪」
身体から力が抜ける。
せいがは用意していたティッシュで白い液体を丁寧に拭うと今度は俺に跨ってきた。
「うふふふ…………おにいさんの……………かわいいわぁ……………♪」
「…………!!!!」
せいがの股間にある穴に俺のがあてがわれた。
スカートをたくし上げ、ためらうことも無く自ら挿入を始めた。
「ぐっ……あ゙………」
「あはははは……♪はいっちゃったぁ…………」
当たり前だが、ゆっくりの身体は人間の身体より柔らかい。
実戦経験が皆無だった俺は………いや『皮がかぶったまま』の俺のソレは
きつい穴よりも柔らかい今の穴の方が合っているのかもしれない。
一言で言えば、気持ちいい。
「うふ………おにいさぁん………♪」
「ぬ゙ゔ…………」
入ったまま俺の胸の上にしなだれかかってくるせいが。
俺の身体は妙に熱く、また身体は麻痺したかのように動かない。
辛うじて、首と肩が動く程度である。
「おにいさん……ほんとうはあれをかわいいとおもってないでしょう……?」
「!!」
胸の上で囁くように告げるせいが。
そうだ、今更だが俺はあの時腐った死体を『可愛い』と嘘を吐いてせいがをここに連れてきた。
普通のゆっくりならともかく、せいが程の知力があればばれて当然だ。
「せい……が…………お前…………」
「いいんですよ……おにいさんはわたしをきらわないで、ゆっくりさせてくれましたから……」
『ゆっくりさせてくれた』。
ゆっくりらしからぬ姿ばかりを見せ付けられた俺だがゆっくりらしい表現を聞いて混乱する。
こいつは……一体何だ?ゆっくりか?人間か?どちらとも違う何かか?
寝起き、朝駆け、暴露。様々な条件が重なって俺の思考は一向にまとまらない。
「うふ♪うふふふふふ………♪」
「ぬ゙ぁ………………!!!」
せいがが身体を起こし、上下運動を始めた。
対して俺は情けない声を上げて顔をゆがめることしかできない。
一回一回に背筋がゾクッゾクッと反応してしまう。
まるで背骨を引っこ抜かれているようだ。
相変わらず身体は重く、下半身にいたっては全く動かない。
「がっ……!!」
「あはっ……♪でたぁ………♪すっきりぃ……♪」
抵抗できない俺はせいがの中にあっという間にぶちまけてしまった。
せいがは妖艶な笑みを浮かべたままブルッと身体を震わせる。
「はぁ……♪おにいさんの、よかったですよぉ……♪」
「せい……が………何のつもり…………はっ………はっ…………」
「あら?」
少ししゃっくりのような不規則な息をする俺。
これはまさか
「はっ………くしょん!!!」
「ひゃっ!!??」
くしゃみが出た。
「ゲホゲホッ!!ガホッ!!ゴホッ……ゴホッ!!」
「お、おにいさん?」
「ぞっが……お゙れ゙……がぜびい゙だん゙だ゙………」
それで身体が熱く、気だるかったんだ。
………………………
………………
………
――――同日、午前9時、自宅――――
「おにいさん、おかゆですよー」
「あ゙あ゙…………ありがとう…………」
ずずず、と鼻をすする俺。今は布団の中である。
せいがは残りご飯を鍋で煮て卵を割ったものを持ってきてくれた。
俺は上半身を起こして盆ごと受け取ろうとするが……。
「何でレンゲを差し出してくる?」
「もちろん、あーんです♪」
「……………」
反論するのも面倒くさいほど弱ってた俺は仕方なく口を開く。
「あつさはちょうせいしてありますから、あんしんしてくちにいれてくださいね」
せいがの言う通り、丁度いい熱さだった。
口の中が温かくなり、卵の味と僅かな塩味が広がる。
「……うまいな」
「それはよかったです。さあ、もっとどうぞ?」
「ああ……」
二口、三口と口に運ばれるおかゆ。
そうしていると、昨日の出来事とのギャップに多少困惑してくる。
……病気をしたら看病してもらう。
こんな当たり前の図式が成立したのはいつ以来だろうか。
そんな時間がしばらく続き、おかゆを食べ終わる。
せいがは洗い場に食器を置いてくると、再び俺の横に戻ってきた。
「おにいさん、なにかほかにすることは………あ」
不意に、せいがを抱きしめていた。
理由はよくわからない。強いて言うならそうしたかったからだろうか。
「どうしたんですか?ひとこいしくなりました?」
「……そうかもな」
もしかしたらからかわれるのではないか、と思ったが
せいがは優しい声を崩すことなく身体を預けてきた。
「うふふ……♪おにいさん、かわいいわぁ………」
「……………」
朝の『かわいい』とは全く違う。
それだけではない。
昨日のせいがと、今朝のせいがと、今のせいがが全く違う。
ああ、もういい。俺はその場その場のせいがに合わせて反応することにしよう。
今のせいがは優しいから、優しいせいがに対するコメントをしよう。
「せいが、騙して悪かったな」
「だました……?」
「俺は虐待は好きだが、腐った死体が可愛いとはこれっぽっちも思わない。
お前が趣味の合う奴を探していたのだとしたら俺は全くの畑違いだ。すまない」
「ふふ………」
せいがが少し身体を離した。至近距離でこちらを見てくる。
「さっきもいいましたけど、べつにいいんですよ。
おにいさんはわたしをゆっくりさせてくれましたから」
「そうか………」
「それに、わたしはおにいさんがすきですから」
「ふっ………そうか。俺も、お前が好きだぞ」
そう言うと、少しだけ困ったような表情になるせいが。
「おにいさん、おにいさんのいう『すき』とわたしのいう『すき』はいみがちがいますよ?」
「いいや、多分同じだ………」
「あっ………!」
もう一度せいがを強く抱きしめる。
ああ……ようやく理解した。
俺はせいがをゆっくりとしてではなく、人間としてでもなく、『女』として見ていたんだな……。
「おにいさん、わたしは………」
「何も言うな。今は、何も言うな………」
せいがを抱きしめたまま後ろに倒れる。
胸の上でしばらくの間固くなっていたせいがだが
次第にその緊張が解けていき、俺の上で寝息を立て始めるのにそう時間はかからなかった。
「俺も、晴れてHENTAIの仲間入りか……」
掛け布団を引っ張り上げてせいがの肩の位置まで掛け、俺も眠りについた。