ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
anko3986 ゆっくりの国
最終更新:
ankoss
-
view
『ゆっくりの国』 18KB
愛で パロディ 思いやり 愛情 二次創作 群れ 野良ゆ 子ゆ 捕食種 希少種 自然界 人間なし 創作亜種 独自設定 やはり、タロウザが一番好きです。
愛で パロディ 思いやり 愛情 二次創作 群れ 野良ゆ 子ゆ 捕食種 希少種 自然界 人間なし 創作亜種 独自設定 やはり、タロウザが一番好きです。
物事を素直に言える人は心が空っぽな人だ。空っぽだからこそ無が詰まっている。それって、素晴らしいことだと思いませんか?
私の両親は私が嫌いでした。周りのゆっくりも私のことを嫌っていました。だって、本当に心が空っぽなゆっくりなんていないのですから。
だから、私はいらない子でした。そして、捨てられました。
とにかく、歩いて歩いて私は生きました。ですが、ある日私は生きる意味があるのか考えたのです。
心を満たすもののない生き方に何の意味があるのでしょうか? 体を満たすだけなら誰にだって出来ます……
私の両親は私が嫌いでした。周りのゆっくりも私のことを嫌っていました。だって、本当に心が空っぽなゆっくりなんていないのですから。
だから、私はいらない子でした。そして、捨てられました。
とにかく、歩いて歩いて私は生きました。ですが、ある日私は生きる意味があるのか考えたのです。
心を満たすもののない生き方に何の意味があるのでしょうか? 体を満たすだけなら誰にだって出来ます……
ゆっくりの国ー嘘つきさとりー
嘘あき
冬が始まる秋空の下。れいむ種だけが暮らす群れ。
とあるれいむは腹を空かせていた。他のゆっくりよりも食いしん坊というわけではない。
腹の音を慢性的に鳴らしながられいむは一人切り株の上にいた。腹が減るのでなるべく体を動かしたくないのだ。
「ゆっくりさむいよ」
寒風が体を責めたてる。冬が差し掛かっている証拠だろう。カタカタと奥歯を噛み締めながら寒さをこらえる。
「れいむ! ゆっくりしてないでてつだってね!!」
頬が少し痩けているれいむとは違い、れいむのもとに駆け寄ってくるれいむは均整のとれた健康体のゆっくり。
「おてつだいしないゆっくりにたべさせるごはんはないよ!」
「ゆぅ、わかってるよ……」
渋々、友達のれいむの言葉を聞いたれいむは重い体を動かして後について行った。
とあるれいむは腹を空かせていた。他のゆっくりよりも食いしん坊というわけではない。
腹の音を慢性的に鳴らしながられいむは一人切り株の上にいた。腹が減るのでなるべく体を動かしたくないのだ。
「ゆっくりさむいよ」
寒風が体を責めたてる。冬が差し掛かっている証拠だろう。カタカタと奥歯を噛み締めながら寒さをこらえる。
「れいむ! ゆっくりしてないでてつだってね!!」
頬が少し痩けているれいむとは違い、れいむのもとに駆け寄ってくるれいむは均整のとれた健康体のゆっくり。
「おてつだいしないゆっくりにたべさせるごはんはないよ!」
「ゆぅ、わかってるよ……」
渋々、友達のれいむの言葉を聞いたれいむは重い体を動かして後について行った。
れいむの両親は殺された。食料の配給が少なくなってきたので林に入って食料を得ようとしたのだ。
だが、その選択が悪かった。林にはれみりゃがいるからだ。
「れいむ、ゆっくりにげてね!!」
「お、おとうさん!!」
れいむの母親である母れいむはすでに生き絶えていた。あんこをれみりゃに吸い取られショック死したのだ。
白目を向いた母の死骸が妙に生々しく、れいむはしーしーを漏らしてしまう。
だが、父れいむの一喝でれいむは父を背に群れまで走り去る。
「うーうー!」
「うーうー!」
父れいむで満足できるのか二匹のれみりゃはれいむを追おうとは思わなかった。
「にくい、にくいよ!!」
頭皮に歯を挿入されながら、父れいむは泣いて喚いた。
「れいむをころすれみりゃがにくいよ! どぼじで、れいむがしななきゃいけないのぉおおおおおお!!!」
「うーうー!」
徐々に減る体積が父れいむの意識を奪う。口を魚のようにパクパクと動かしながら最後の力を振り絞って父れいむは叫んだ。
「くそぉおおおおおおおお!!!!!」
「うわぁあああああん!!!」
暗い暗い林の中を駆け抜けた。れいむと両親の今生の別れである。
だが、その選択が悪かった。林にはれみりゃがいるからだ。
「れいむ、ゆっくりにげてね!!」
「お、おとうさん!!」
れいむの母親である母れいむはすでに生き絶えていた。あんこをれみりゃに吸い取られショック死したのだ。
白目を向いた母の死骸が妙に生々しく、れいむはしーしーを漏らしてしまう。
だが、父れいむの一喝でれいむは父を背に群れまで走り去る。
「うーうー!」
「うーうー!」
父れいむで満足できるのか二匹のれみりゃはれいむを追おうとは思わなかった。
「にくい、にくいよ!!」
頭皮に歯を挿入されながら、父れいむは泣いて喚いた。
「れいむをころすれみりゃがにくいよ! どぼじで、れいむがしななきゃいけないのぉおおおおおお!!!」
「うーうー!」
徐々に減る体積が父れいむの意識を奪う。口を魚のようにパクパクと動かしながら最後の力を振り絞って父れいむは叫んだ。
「くそぉおおおおおおおお!!!!!」
「うわぁあああああん!!!」
暗い暗い林の中を駆け抜けた。れいむと両親の今生の別れである。
そんなことがあって、親もいない働く能力が低い子供のれいむの配給は以前よりも少なかった。
かろうじて冬を越せるぐらいのご飯は与えられているが、ギリギリといったところだろう。
働き時の親を持った子供である友達は丸々と肥えているのに対してれいむは違う。
「れいむはくさぬきをしてね!」
共同畑にたどり着いたれいむは畝に生えている小さな雑草を根っこから引きぬく。友達れいむはその間、水を貯めてある池から水を拝借し作物に噴きかけた。
「ぴゅー」
口を丁寧にすぼめてシャワー状に噴きかけるのだ。友達れいむはれいむとは違い自立心が旺盛で早く大人になりたかった。
なので、ゆっくりしている他のれいむとは違い仕事をするのだ。大人の真似事なのだ。
「ざっそうさん、もっとはえてね!」
「えんぎでもないこといわないでね!」
「だ、だって……」
雑草もゆっくりにとっては食料だ。なので、小腹を空かせた大人れいむ達が率先して雑草を食べる。
当然、れいむには小さすぎて食べられない雑草が少量といったところだ。
「どぼじでれいむばっかりこんなめにあうの!! れいむだってみんなとおなじくらいゆっくりしたいよ! ごはんさんたべたいよ!!」
地面に両おさげを叩きつけて地団駄を踏むれいむ。ああ、またかと友達れいむは呆れた。
「むりだよ!!」
「どぼじで!!」
きっぱりと答える友達れいむ。
「だって、れいむのおとうさんとおかあさんはれみりゃにたべられちゃったんだもん!!」
「ゆ、ゆぅうううう!!!!」
「お、おなかがすいたならやまにはいってごはんさんでもさがしてきたら!? もしかしたら、こんどは“あかおに”におそわれるかもね!!」
「ゆゆゆゆゆゆゆ!!」
林に潜ったら、また襲われるかもしれない。なのにそんなことをいう友だちが信じられなかった。
「いつまでもぐちばっかりでゆっくりできないよれいむは!! すこしはどりょくしたら!? ばかなの? しぬの!?」
友達れいむの本音だった。ゆっくりしすぎているれいむといえど、活を入れれば少しはまじめに生きてくれるだろうと。
「ひ、」
「ひ?」
「ひどいよぉおおおお!!!」
れいむは泣きながらかけ出した。どこへ? 親の元へだ。
「ちょ、ちょっと!!」
予想外の方向へと向いたれいむに友達れいむは待ったの声をかけた。だが、時すでに遅し。
かろうじて冬を越せるぐらいのご飯は与えられているが、ギリギリといったところだろう。
働き時の親を持った子供である友達は丸々と肥えているのに対してれいむは違う。
「れいむはくさぬきをしてね!」
共同畑にたどり着いたれいむは畝に生えている小さな雑草を根っこから引きぬく。友達れいむはその間、水を貯めてある池から水を拝借し作物に噴きかけた。
「ぴゅー」
口を丁寧にすぼめてシャワー状に噴きかけるのだ。友達れいむはれいむとは違い自立心が旺盛で早く大人になりたかった。
なので、ゆっくりしている他のれいむとは違い仕事をするのだ。大人の真似事なのだ。
「ざっそうさん、もっとはえてね!」
「えんぎでもないこといわないでね!」
「だ、だって……」
雑草もゆっくりにとっては食料だ。なので、小腹を空かせた大人れいむ達が率先して雑草を食べる。
当然、れいむには小さすぎて食べられない雑草が少量といったところだ。
「どぼじでれいむばっかりこんなめにあうの!! れいむだってみんなとおなじくらいゆっくりしたいよ! ごはんさんたべたいよ!!」
地面に両おさげを叩きつけて地団駄を踏むれいむ。ああ、またかと友達れいむは呆れた。
「むりだよ!!」
「どぼじで!!」
きっぱりと答える友達れいむ。
「だって、れいむのおとうさんとおかあさんはれみりゃにたべられちゃったんだもん!!」
「ゆ、ゆぅうううう!!!!」
「お、おなかがすいたならやまにはいってごはんさんでもさがしてきたら!? もしかしたら、こんどは“あかおに”におそわれるかもね!!」
「ゆゆゆゆゆゆゆ!!」
林に潜ったら、また襲われるかもしれない。なのにそんなことをいう友だちが信じられなかった。
「いつまでもぐちばっかりでゆっくりできないよれいむは!! すこしはどりょくしたら!? ばかなの? しぬの!?」
友達れいむの本音だった。ゆっくりしすぎているれいむといえど、活を入れれば少しはまじめに生きてくれるだろうと。
「ひ、」
「ひ?」
「ひどいよぉおおおお!!!」
れいむは泣きながらかけ出した。どこへ? 親の元へだ。
「ちょ、ちょっと!!」
予想外の方向へと向いたれいむに友達れいむは待ったの声をかけた。だが、時すでに遅し。
父と母の死骸が残る場所にれいむはいた。死臭がまだ残るこの場所はゆっくり出来なかったが、心細いれいむには安心のゆっくりプレイスだった。
「おとうさん、おかあさん……」
シクシクと涙を流すれいむ。何も出来なかった自分にとても悔いが残っていたのだ。
だからといって、れいむごときに何が出来たかといえばそうでもない。自然の摂理だ。
死者のために泣くことは死者を食べることと同じだ。死者を食べてそれを心の一部にする。
れいむはそうやって、心を徐々に強くしてくのだ。それが、死者に対する礼儀でもあった。
だが、ゆっくりしていられるほど現実は甘くはない。
「うー!!」
れみりゃの鳴き声だ。じっと木の上かられいむを監視している。死臭の臭いに引きつられてやってきたれみりゃだ。
「ひっ!」
本能的に、白目を向いた母の顔、泣きながら死んでいった父の顔がフラッシュバックされる。
「もうやだよぉお!!!」
「うー!」
ニコニコと笑顔で飛来するれみりゃにれいむは一歩も動けなかった。
「うがー!!!」
噛まれそうになったその刹那、れいむへとまっすぐ向かっていったれみりゃが横に吹っ飛んでいったのだ。
「うー!!」
赤いおべべにガラス細工の羽。体中に傷跡がはしった胴付きのふらんが険しい顔で佇んでいた。
「あ、あかおに!?」
「うー!!」
れいむに見向きもせずにれみりゃへと向かうあかおに。
ぽつんと一匹でつったっているれいむは現状を把握するまでに時間がかかった。
「ゆ、ゆっくりにげるよ!!」
「うー!!」
れいむは力の限り駆け出して逃げた。方角など気にせずに。
「おとうさん、おかあさん……」
シクシクと涙を流すれいむ。何も出来なかった自分にとても悔いが残っていたのだ。
だからといって、れいむごときに何が出来たかといえばそうでもない。自然の摂理だ。
死者のために泣くことは死者を食べることと同じだ。死者を食べてそれを心の一部にする。
れいむはそうやって、心を徐々に強くしてくのだ。それが、死者に対する礼儀でもあった。
だが、ゆっくりしていられるほど現実は甘くはない。
「うー!!」
れみりゃの鳴き声だ。じっと木の上かられいむを監視している。死臭の臭いに引きつられてやってきたれみりゃだ。
「ひっ!」
本能的に、白目を向いた母の顔、泣きながら死んでいった父の顔がフラッシュバックされる。
「もうやだよぉお!!!」
「うー!」
ニコニコと笑顔で飛来するれみりゃにれいむは一歩も動けなかった。
「うがー!!!」
噛まれそうになったその刹那、れいむへとまっすぐ向かっていったれみりゃが横に吹っ飛んでいったのだ。
「うー!!」
赤いおべべにガラス細工の羽。体中に傷跡がはしった胴付きのふらんが険しい顔で佇んでいた。
「あ、あかおに!?」
「うー!!」
れいむに見向きもせずにれみりゃへと向かうあかおに。
ぽつんと一匹でつったっているれいむは現状を把握するまでに時間がかかった。
「ゆ、ゆっくりにげるよ!!」
「うー!!」
れいむは力の限り駆け出して逃げた。方角など気にせずに。
「ここどこ?」
れいむは見知らぬ川辺にいた。静寂な空間に流れる水の音は自然とれいむに安らぎを与える。
「ゆふぅ、れいむつかれたよ!」
一生懸命に走ったせいか体が疲れていることに気付き一息入れる。それから、川辺に近づいて水を飲んだ。
「ごーくごーく」
川の水は冷たくて美味しかった。池に貯めてある雨水とは大違いだ。
「ゆっくりごちそうさま!!」
満足したれいむは腰(?)を下ろしてその場に留まった。折角なので日光浴にでも吹けるつもりだ。
水っ腹になったお陰で腹の減り具合もましになったからということもある。
「ふぅ……」
風が枯葉を掻き鳴らす音が静かに聞こえてくる。枯葉を乗っけて流れる水の音は近くそして遠いのいていく。
「ゆゆ! おふねさんをつくってあそぶよ!」
川というものを初めて見たものの、れいむは本能的に川を知っていた。
それに加えて、川の遊び方というものも本能的に知っていたのだろう。
早速、落ちている柔らかめの枯葉を口ともみあげを使い笹舟状に折りたたむ。
「れいむのおふねさんができたよ!!」
意気揚々と川に浮かべた舟は下流へとながされてゆく。
「ゆーん、れいむのおふねさーんどこいっちゃうのー?」
川を知っていたのにもかかわらず川が流れていることを十分に理解できなかったれいむは不思議に思った。
池に浮かべて遊んでいたときは少し離れる程度だったのに。
なので、れいむは舟を追いかけることにした。
「ゆっくりとまってね!!」
ぽよんぽよんと先ほどの疲れも忘れて飛び跳ねるれいむ。
だが、舟のスピードはゆっくりしているゆっくりよりも数段速い。
「ま、まって! れいむをおいてかないで!!」
何かが消えてしまうことにれいむは恐れを抱いていた。また、自分から何かが削られてしまう感覚が怖いのだ。
一生懸命追おうとするが、舟はもう見えなくなってしまった。
「ゆぅ……」
呆然としていたれいむはあたりを見回す。迷子になっているのにさらに拍車をかけてここがどこなのか分からない。
「ゆわぁああああん!!」
水分摂取をした後なので涙が面白いほどよく出る。
「どぼじでれいむばっがりごんなべにあうのぉおおおおお!!!」
延々と泣きはらしていたらどこからともなく声が聞こえてきた。
「ゆゆ、もしかして、おたすけさんがきたのかな?」
れいむは一瞬明るくなったが、すぐに別のことを考えた」
「も、もじかじで、れ、れみりゃ!?」
それならばすぐに隠れないといけないが大きく開けた川辺には石ころしか並んでいない。自分の墓を掘ることすらできないのだ。
「どうしようどうしよう!!」
「……う…るさい……」
「ゆゆ?」
「………」
確かに“うるさい”と聞こえた。と言うことはこの声の主はれいむ種であることに間違いない。なぜなら、他種とは言葉が通じ合えないからだ。
「れ、れいむだよぉおおお!!! まいごさんになってるからたすけてねぇえええ!!」
どたどたと跳ね飛びながら声のする方へと向かうれいむ。だが、近づくにつれて見える丸いそれはやけに小さい。子供だろうか。
だが、今の現状を打破できるなら子供でもいい。れいむは子ゆっくりに駆け寄った。
「いやーれいむまいっちゃったよ……ゆ?」
「おーい、れいむ、そんなところでなにしてるんだ?」
林の中から大人のゆっくり達がぞろぞろと川辺に集まっていく。実はこの川は大人が集団で水を汲みに来る来る川だったのだ。
なぜ、子供が知らなかったかというと、こけて落ちるなど川には危険がつきものだし、道中集団で行かないとれみりゃに襲われる可能性があるからだ。
樹の枝で武装している護衛れいむがちらほらいるのがその証拠である。
「なーんでこんなところにいるの? こどもはきちゃだめだよ!!」
「ちがうよれいむ、このこはりょうしんをなくしたゆっくりだから……」
「そ、そうなんだね。なら、はやいうちにおぼえとかないと」
「……れ、れいむ……」
れいむがプルプルと震えて何かを言っている。なんのことだと大人たちが耳を澄ませば、れいむは言い切った。
「れいむ、このおちびちゃんをそだてるよ!!」
「「「「「………………ゆ?」」」」」
おちびちゃんと呼ばれたそれは、れいむ種とは違うゆっくりであった。
紫の髪に妙な触手と3つ目が付いたゆっくり、さとりだ。
れいむは見知らぬ川辺にいた。静寂な空間に流れる水の音は自然とれいむに安らぎを与える。
「ゆふぅ、れいむつかれたよ!」
一生懸命に走ったせいか体が疲れていることに気付き一息入れる。それから、川辺に近づいて水を飲んだ。
「ごーくごーく」
川の水は冷たくて美味しかった。池に貯めてある雨水とは大違いだ。
「ゆっくりごちそうさま!!」
満足したれいむは腰(?)を下ろしてその場に留まった。折角なので日光浴にでも吹けるつもりだ。
水っ腹になったお陰で腹の減り具合もましになったからということもある。
「ふぅ……」
風が枯葉を掻き鳴らす音が静かに聞こえてくる。枯葉を乗っけて流れる水の音は近くそして遠いのいていく。
「ゆゆ! おふねさんをつくってあそぶよ!」
川というものを初めて見たものの、れいむは本能的に川を知っていた。
それに加えて、川の遊び方というものも本能的に知っていたのだろう。
早速、落ちている柔らかめの枯葉を口ともみあげを使い笹舟状に折りたたむ。
「れいむのおふねさんができたよ!!」
意気揚々と川に浮かべた舟は下流へとながされてゆく。
「ゆーん、れいむのおふねさーんどこいっちゃうのー?」
川を知っていたのにもかかわらず川が流れていることを十分に理解できなかったれいむは不思議に思った。
池に浮かべて遊んでいたときは少し離れる程度だったのに。
なので、れいむは舟を追いかけることにした。
「ゆっくりとまってね!!」
ぽよんぽよんと先ほどの疲れも忘れて飛び跳ねるれいむ。
だが、舟のスピードはゆっくりしているゆっくりよりも数段速い。
「ま、まって! れいむをおいてかないで!!」
何かが消えてしまうことにれいむは恐れを抱いていた。また、自分から何かが削られてしまう感覚が怖いのだ。
一生懸命追おうとするが、舟はもう見えなくなってしまった。
「ゆぅ……」
呆然としていたれいむはあたりを見回す。迷子になっているのにさらに拍車をかけてここがどこなのか分からない。
「ゆわぁああああん!!」
水分摂取をした後なので涙が面白いほどよく出る。
「どぼじでれいむばっがりごんなべにあうのぉおおおおお!!!」
延々と泣きはらしていたらどこからともなく声が聞こえてきた。
「ゆゆ、もしかして、おたすけさんがきたのかな?」
れいむは一瞬明るくなったが、すぐに別のことを考えた」
「も、もじかじで、れ、れみりゃ!?」
それならばすぐに隠れないといけないが大きく開けた川辺には石ころしか並んでいない。自分の墓を掘ることすらできないのだ。
「どうしようどうしよう!!」
「……う…るさい……」
「ゆゆ?」
「………」
確かに“うるさい”と聞こえた。と言うことはこの声の主はれいむ種であることに間違いない。なぜなら、他種とは言葉が通じ合えないからだ。
「れ、れいむだよぉおおお!!! まいごさんになってるからたすけてねぇえええ!!」
どたどたと跳ね飛びながら声のする方へと向かうれいむ。だが、近づくにつれて見える丸いそれはやけに小さい。子供だろうか。
だが、今の現状を打破できるなら子供でもいい。れいむは子ゆっくりに駆け寄った。
「いやーれいむまいっちゃったよ……ゆ?」
「おーい、れいむ、そんなところでなにしてるんだ?」
林の中から大人のゆっくり達がぞろぞろと川辺に集まっていく。実はこの川は大人が集団で水を汲みに来る来る川だったのだ。
なぜ、子供が知らなかったかというと、こけて落ちるなど川には危険がつきものだし、道中集団で行かないとれみりゃに襲われる可能性があるからだ。
樹の枝で武装している護衛れいむがちらほらいるのがその証拠である。
「なーんでこんなところにいるの? こどもはきちゃだめだよ!!」
「ちがうよれいむ、このこはりょうしんをなくしたゆっくりだから……」
「そ、そうなんだね。なら、はやいうちにおぼえとかないと」
「……れ、れいむ……」
れいむがプルプルと震えて何かを言っている。なんのことだと大人たちが耳を澄ませば、れいむは言い切った。
「れいむ、このおちびちゃんをそだてるよ!!」
「「「「「………………ゆ?」」」」」
おちびちゃんと呼ばれたそれは、れいむ種とは違うゆっくりであった。
紫の髪に妙な触手と3つ目が付いたゆっくり、さとりだ。
皆が腹を空かせて配給を心から待っているそんな夕暮れ。
「なにかんがえてるの!!? よそのこなんてそだてるちからがれいむにあるの!!?」
友達れいむは噴火する火山のごとく怒りを露わにした。
当然だ。子供を引き取るといった瞬間に大人から大反発が巻き起こったのだから。
だが、なぜだか長だけは快く認めた。だからこそ、大人たちは黙ったのだが、心の中ではよく思っていない。
「だ、だって、おちびちゃん、かわいそうなんだよ!?」
「………」
「でも、ことばがわからないおちびをつれてどうするの!? ばかなの!?
もしかしたら、れみりゃみたいなゆっくりかもしれないよ!!」
「このこはちゃんとことばがしゃべられるんだよ!!」
「うそっ!?」
「ほんとだよ!! ほら、おちびちゃん。なにかいってみてね!!」
「………」
「うそじゃん」
「うそじゃないもん!」
「きっとききまちがえだって!」
「ち、ちがうもん!! ちゃんとしゃべったもん!!!」
痩せこけたさとりの姿を見ていると友達れいむまで少しかわいそうに思えてきた。だが、かわいそうで生きていけるほど現実は甘くない。
「すててきなさい!」
「やだ!」
「ごはんさんどうするの!? れいむのでせいいっぱいでしょ!?」
「おさがいってたもん、むれにしょぞくするゆっくりはさいていげんのごはんさんがあたえられるって!!」
「でも、このこ、ごはんさんをたべられるげんきがないよ!!」
虚ろな目をしたさとりをみたら元気が無いのがよくわかる。そんな子が消化の悪い雑草や野菜等を食べられるだろうか。
「そ、それなら、しんきにおちちをわけてもらえば」
確かに、栄養素の高い乳ならばどんなに体が疲れていても体に吸収することができるだろう。しかし、それはできない。
「ばかなの!? ありすたちとはことばがつうじないからできないよ!」
「でも」
「でももげばもないよ! いい、ありすいちぞくのおさであるしんきはとってもえいようかのたかいちちをだすよ。
でもね、ことばがつうじないのにおちちをとるのはただのどろぼうさんになるんだよ!」
「でも、たのめば」
「だから、ことばがつうじないよ!!」
「それでも、おちびちゃんをたすけたいよ!!」
れいむは耐えられなくなるとすぐに逃げる癖がある。今日もまた、友だちれいむからの二度目の脱走を果たした。
「なにかんがえてるの!!? よそのこなんてそだてるちからがれいむにあるの!!?」
友達れいむは噴火する火山のごとく怒りを露わにした。
当然だ。子供を引き取るといった瞬間に大人から大反発が巻き起こったのだから。
だが、なぜだか長だけは快く認めた。だからこそ、大人たちは黙ったのだが、心の中ではよく思っていない。
「だ、だって、おちびちゃん、かわいそうなんだよ!?」
「………」
「でも、ことばがわからないおちびをつれてどうするの!? ばかなの!?
もしかしたら、れみりゃみたいなゆっくりかもしれないよ!!」
「このこはちゃんとことばがしゃべられるんだよ!!」
「うそっ!?」
「ほんとだよ!! ほら、おちびちゃん。なにかいってみてね!!」
「………」
「うそじゃん」
「うそじゃないもん!」
「きっとききまちがえだって!」
「ち、ちがうもん!! ちゃんとしゃべったもん!!!」
痩せこけたさとりの姿を見ていると友達れいむまで少しかわいそうに思えてきた。だが、かわいそうで生きていけるほど現実は甘くない。
「すててきなさい!」
「やだ!」
「ごはんさんどうするの!? れいむのでせいいっぱいでしょ!?」
「おさがいってたもん、むれにしょぞくするゆっくりはさいていげんのごはんさんがあたえられるって!!」
「でも、このこ、ごはんさんをたべられるげんきがないよ!!」
虚ろな目をしたさとりをみたら元気が無いのがよくわかる。そんな子が消化の悪い雑草や野菜等を食べられるだろうか。
「そ、それなら、しんきにおちちをわけてもらえば」
確かに、栄養素の高い乳ならばどんなに体が疲れていても体に吸収することができるだろう。しかし、それはできない。
「ばかなの!? ありすたちとはことばがつうじないからできないよ!」
「でも」
「でももげばもないよ! いい、ありすいちぞくのおさであるしんきはとってもえいようかのたかいちちをだすよ。
でもね、ことばがつうじないのにおちちをとるのはただのどろぼうさんになるんだよ!」
「でも、たのめば」
「だから、ことばがつうじないよ!!」
「それでも、おちびちゃんをたすけたいよ!!」
れいむは耐えられなくなるとすぐに逃げる癖がある。今日もまた、友だちれいむからの二度目の脱走を果たした。
草原の丘にあるありすたちの群れ。その中心に一匹のしんきがいた。ありす族の群れのリーダーで一匹しかいない、希少種というやつだ。
「しんき! れいむのおちびちゃんのためにおちちをちょうだい!」
「まま、あなたのことがしんぱいでそういうことをいってるのよ?」
言葉の意味はわからないが困っているということだけはよくわかる。
他種同士では言葉が通じないということを改めてれいむは知った。
だからといって、乳をもらうのを辞める訳にはいかない。
「ごめんなさい!」
護衛のありすたちが見ているのにもかかわらず、しんきの乳に吸い付いた。
「ちゅーちゅー」
「ま、ままこまっちゃうわ!! ら、らめぇえええええ!!!」
「ちゅーちゅー」
ありすたちは思いがけない出来事に唖然とした。
しんきのちちはゆっくり界でも極上のシロモノである。
ありすたちは毎日のように飲んでいるが、
“とかいは”という物差しが乳首を吸うという行為はドエロティックでゆっくりできないという二律背反な行為でもあると考えられている。
比較的温和なれいぱー種のいないありす一族だが、他種が勝手に乳を吸うわ、しんきを辱めるわでありすたちの中でれいむの野蛮度はマックスに。
「い、いなかものぉおお!!」
「いなかもの、いなかもの!!」
乳を吸い終わったれいむはしんきの乳首から口を離して一目散に逃げる。ありすたちの逆鱗に触れたからだ。
「「「「「いなかものぉおお!!!」」」」」
言葉の意味がわからなくても怒っているということはよくわかる。れいむはなりふり構わずにとにかく逃げた。
だが、口に含んだミルクは絶対に飲み込まないよう零さないようにして。
「ご、ごめんなさいい!!!」
口を閉じていても言葉を発せられるのがゆっくり七不思議の一つである。
「しんき! れいむのおちびちゃんのためにおちちをちょうだい!」
「まま、あなたのことがしんぱいでそういうことをいってるのよ?」
言葉の意味はわからないが困っているということだけはよくわかる。
他種同士では言葉が通じないということを改めてれいむは知った。
だからといって、乳をもらうのを辞める訳にはいかない。
「ごめんなさい!」
護衛のありすたちが見ているのにもかかわらず、しんきの乳に吸い付いた。
「ちゅーちゅー」
「ま、ままこまっちゃうわ!! ら、らめぇえええええ!!!」
「ちゅーちゅー」
ありすたちは思いがけない出来事に唖然とした。
しんきのちちはゆっくり界でも極上のシロモノである。
ありすたちは毎日のように飲んでいるが、
“とかいは”という物差しが乳首を吸うという行為はドエロティックでゆっくりできないという二律背反な行為でもあると考えられている。
比較的温和なれいぱー種のいないありす一族だが、他種が勝手に乳を吸うわ、しんきを辱めるわでありすたちの中でれいむの野蛮度はマックスに。
「い、いなかものぉおお!!」
「いなかもの、いなかもの!!」
乳を吸い終わったれいむはしんきの乳首から口を離して一目散に逃げる。ありすたちの逆鱗に触れたからだ。
「「「「「いなかものぉおお!!!」」」」」
言葉の意味がわからなくても怒っているということはよくわかる。れいむはなりふり構わずにとにかく逃げた。
だが、口に含んだミルクは絶対に飲み込まないよう零さないようにして。
「ご、ごめんなさいい!!!」
口を閉じていても言葉を発せられるのがゆっくり七不思議の一つである。
所変わってれいむの家。れいむが乳をとりに行っている間に友達れいむは長と一緒にさとりの様子を見ていた。
「どうして、おさはこのこのことをみとめたの?」
「このこにはいきるちからがないからだよ」
「ゆ?」
そう言うと長はさとりの体を舌で舐めた。だが、さとりは嫌がろうとも動こうともしない。ただ反射神経が働いてピクンと動いただけだ。
「ほらね、このこはからだはふつうでもこころがしんでるんだ」
「どうして……」
「きっと、ゆっくりできないめにあったんだろうね」
「それじゃあ」
「そうだね、れいむがおちちをとってきたところで……」
「れいむかえってきたよー!」
噂をすれば影。れいむはありすにボコられながらもなんとか群れまで帰ってきたのだ。
「さあ、おちびちゃん。ままがとってきたおちちをゆっくりのんでね!」
ちゅっちゅをする形でさとりに口付けをする。そしてゆっくりと乳を流すが、
「あれ? どうしてのまないの!?」
乳はさとりの口からただ流れるだけであった。さとりが飲むことを拒絶しているのだ。
「どうして? あれ? なんで?」
「れいむ、さとりはいきたくないんだよ……」
「え?」
「しなせてやったほうがいいゆっくりだっているんだよ」
「ど、どぼじでそんなごとを!!」
「これがげんじつなんだよ」
そういうと長は友達れいむを引き連れて去っていった。
「どうして、おさはこのこのことをみとめたの?」
「このこにはいきるちからがないからだよ」
「ゆ?」
そう言うと長はさとりの体を舌で舐めた。だが、さとりは嫌がろうとも動こうともしない。ただ反射神経が働いてピクンと動いただけだ。
「ほらね、このこはからだはふつうでもこころがしんでるんだ」
「どうして……」
「きっと、ゆっくりできないめにあったんだろうね」
「それじゃあ」
「そうだね、れいむがおちちをとってきたところで……」
「れいむかえってきたよー!」
噂をすれば影。れいむはありすにボコられながらもなんとか群れまで帰ってきたのだ。
「さあ、おちびちゃん。ままがとってきたおちちをゆっくりのんでね!」
ちゅっちゅをする形でさとりに口付けをする。そしてゆっくりと乳を流すが、
「あれ? どうしてのまないの!?」
乳はさとりの口からただ流れるだけであった。さとりが飲むことを拒絶しているのだ。
「どうして? あれ? なんで?」
「れいむ、さとりはいきたくないんだよ……」
「え?」
「しなせてやったほうがいいゆっくりだっているんだよ」
「ど、どぼじでそんなごとを!!」
「これがげんじつなんだよ」
そういうと長は友達れいむを引き連れて去っていった。
夜更け、うーうーとなく音が聞こえてくる。今日もまた誰かが犠牲になってるかもしれないと思うと眠れなかった。
口に含んだミルクは少し飲んでしまったがまだ残している。
「おちびちゃん、ままはね、さびしいんだよ」
「………」
「れいむはおとうさんとおかあさんをころされたんだ」
「………」
「おかあさんはれいむをたすけるためにころされて、おとうさんは……」
「………」
ふと、れいむに天啓がはしった。れいむの心の中で欠けていたピースが見つかったのだ。
「れいむね、わかったんだよ」
「………」
「おとうさんとおかあさんからもらっていたのはごはんさんだけじゃないって」
「………」
「あいなんだよ」
「………」
「あいがないとゆっくりはいきていけないんだ」
「………」
「それでね、あいはあたえないともらえないものなんだよ」
「………」
「れいむはおとうさんとおかあさんがしんじゃったけど、ともだちのれいむがいるからだいじょうぶなんだ」
「………」
「あいはね、たびといっしょなんだよ」
「………」
「もともともっているものじゃなくて、さがしてみつけていくものなんだって、れいむはおもったよ」
「………」
「だからね、いきて。いきるんだよ! おちびちゃんはまだあいをしらないんだ!!」
「………」
「ままじゃ、おちびちゃんのままになれないかもしれない。でもね、あいはあるんだよ!!」
「………」
「だから、さがそう! れいむといっしょにさがそうよ!!」
口に含んだミルクは少し飲んでしまったがまだ残している。
「おちびちゃん、ままはね、さびしいんだよ」
「………」
「れいむはおとうさんとおかあさんをころされたんだ」
「………」
「おかあさんはれいむをたすけるためにころされて、おとうさんは……」
「………」
ふと、れいむに天啓がはしった。れいむの心の中で欠けていたピースが見つかったのだ。
「れいむね、わかったんだよ」
「………」
「おとうさんとおかあさんからもらっていたのはごはんさんだけじゃないって」
「………」
「あいなんだよ」
「………」
「あいがないとゆっくりはいきていけないんだ」
「………」
「それでね、あいはあたえないともらえないものなんだよ」
「………」
「れいむはおとうさんとおかあさんがしんじゃったけど、ともだちのれいむがいるからだいじょうぶなんだ」
「………」
「あいはね、たびといっしょなんだよ」
「………」
「もともともっているものじゃなくて、さがしてみつけていくものなんだって、れいむはおもったよ」
「………」
「だからね、いきて。いきるんだよ! おちびちゃんはまだあいをしらないんだ!!」
「………」
「ままじゃ、おちびちゃんのままになれないかもしれない。でもね、あいはあるんだよ!!」
「………」
「だから、さがそう! れいむといっしょにさがそうよ!!」
ピーチャカとうるさいゆっくりがいたものです。と、さとりは思った。
私に何が足りなかったのか、それは愛だとぬかしおる。
でも、あながち間違ってはいない。愛ゆえにゆっくりは差別だってできるんだ。
愛とはなんだろう。さとりにとっては嘘そのものだ。
誰かのために誰かになる。自分を切り売りすることで成り立つものなんてまやかしに違いない。
愛は嘘なんだ。
でも、私は愛が欲しかったのだろう。愛の手に入れ方を知らなかったから私は愛を知らない。
本当と言う名の嘘をついてゆっくりに嫌な思いをさせてしまった自分に否があるのだろう。
『ほらね、ほんとうはきらいなんだ。うそをついているんだ』って。
愛は一方的な感情だ。情熱的で頑固で融通が利かない。だから、私は拒んだ。だって、愛は愚かなものだもの。
そんな愚かなものに私は敬意を表していた。だって、暖かいから。
眼の前にいるれいむは本気だ。私のことを思っている。でも、それは私がおもちゃだからだ。
おもちゃの私はれいむの理想を背負うことはできない。
それでもいいとれいむは思っている。私の愛を、見つけようというのだ。
馬鹿な話だ。自分の愛さえも知らないゆっくりのくせに。でも、なぜだろう涙が出る。
私は、生きたいのかもしれない。もう一度、光を見たいのだろうか。
私に何が足りなかったのか、それは愛だとぬかしおる。
でも、あながち間違ってはいない。愛ゆえにゆっくりは差別だってできるんだ。
愛とはなんだろう。さとりにとっては嘘そのものだ。
誰かのために誰かになる。自分を切り売りすることで成り立つものなんてまやかしに違いない。
愛は嘘なんだ。
でも、私は愛が欲しかったのだろう。愛の手に入れ方を知らなかったから私は愛を知らない。
本当と言う名の嘘をついてゆっくりに嫌な思いをさせてしまった自分に否があるのだろう。
『ほらね、ほんとうはきらいなんだ。うそをついているんだ』って。
愛は一方的な感情だ。情熱的で頑固で融通が利かない。だから、私は拒んだ。だって、愛は愚かなものだもの。
そんな愚かなものに私は敬意を表していた。だって、暖かいから。
眼の前にいるれいむは本気だ。私のことを思っている。でも、それは私がおもちゃだからだ。
おもちゃの私はれいむの理想を背負うことはできない。
それでもいいとれいむは思っている。私の愛を、見つけようというのだ。
馬鹿な話だ。自分の愛さえも知らないゆっくりのくせに。でも、なぜだろう涙が出る。
私は、生きたいのかもしれない。もう一度、光を見たいのだろうか。
「おかあさん」
「ゆゆ!?」
「おなかすいたな……」
「ゆゆ!?」
「おなかすいたな……」
私は嘘をついた。
「ほしいよ、いっぱいほしいよ!!! うわぁあああああああああんん!!!!!」
滝のような涙が出た。大して水分も取っていない自分にどこから涙がでるのだろうか。
「おかぁさあああああんん!!!」
私は心のそこから泣いた。透明な存在になろうとした私は泣いたのだ。泣いて、自分の存在を証明してみせた。
目をつぶろうと何度も思った。目をつぶって分からないまま自分の本能のまま路傍のこいしになろうとした。
でも、すんでのところで私は気づいたのだ。知らないことを知ったのだ。
だから、知りたい! 私は知りたい!
「おちびちゃぁあああん!!!」
「うわぁあああああんん!!」
母の口からもらった乳は格別の味がした。唾液の味が混ざっていたがそんなことはお構いなしだ。
私は感動を覚えていた。愛は与えられるべきものじゃないんだと。
「「「「「ゆん、なんだかうるさいよ!」」」」」
ざわざわと集まってくる大人たちはれいむとさとりに驚愕した。
「あのおちびちゃん、のんでる!」
「れいむ……」
「いや、あのおちびちゃん、ことばをはなしてたよ!!」
「「「「「な、なんだってー!!」」」」」
滝のような涙が出た。大して水分も取っていない自分にどこから涙がでるのだろうか。
「おかぁさあああああんん!!!」
私は心のそこから泣いた。透明な存在になろうとした私は泣いたのだ。泣いて、自分の存在を証明してみせた。
目をつぶろうと何度も思った。目をつぶって分からないまま自分の本能のまま路傍のこいしになろうとした。
でも、すんでのところで私は気づいたのだ。知らないことを知ったのだ。
だから、知りたい! 私は知りたい!
「おちびちゃぁあああん!!!」
「うわぁあああああんん!!」
母の口からもらった乳は格別の味がした。唾液の味が混ざっていたがそんなことはお構いなしだ。
私は感動を覚えていた。愛は与えられるべきものじゃないんだと。
「「「「「ゆん、なんだかうるさいよ!」」」」」
ざわざわと集まってくる大人たちはれいむとさとりに驚愕した。
「あのおちびちゃん、のんでる!」
「れいむ……」
「いや、あのおちびちゃん、ことばをはなしてたよ!!」
「「「「「な、なんだってー!!」」」」」
「おかあさん、ありがとう。さとりはしあわせです」
私は更に嘘をついた。
日光がよく当たる群れと林の境目の場所に二匹のれいむと一匹のさとりが散歩をしている。
「ゆん、おさがやくそくどおりはいきゅうをくれるって!」
「よかったね! でも、もっとがんばらないと…」
「れいむ、がんばるよ! おちびちゃんをゆっくりさせるためにも!!」
「おかあさん、ありがとう」
「ゆ、ゆふふ!」
反対していた友達れいむは少し喜んでいた。れいむが少し真面目になったからだ。これも母性というやつだろうか。
「それにしても、さとりはふしぎだね。だって、れいむたちのことばがわかるんだよ?」
「きっと、れいむたちとおなじしゅるいなんだよ!」
「それはないない」
のほほんとしていると突然何かが飛来した。
「ゆゆ!?」
「あ、あかおに!!」
「うー」
腕を組み仁王立ちするその姿は鬼そのもの。れいむたちがしーしーを漏らしているというのに、さとりは平然と答えた。
「ありがとうございます」と。
「うー?」
「べつにおかしなことじゃないでしょ?」
「うー」
「ええ、それでは」
頷いたあかおにはそのまま飛び去った。
「いったい、なんなの!?」
「あのふらんはここはきけんだからこれいじょうはいってはいけないといってました」
「お、おちびちゃんはどきょうがあるね」
「なんでですか?」
「だ、だってあかおにだよ!」
「あのゆっくりからはとってもやさしいきもちがつたわってくるんです」
「でも、あぶないよ! こんどからはきをつけてね!!」
「ゆっくりりかいしました」
パアと輝く笑顔を見せられたれいむ二匹はピョンピョンとその場で跳ねて喜びを露わにした。
「ゆ~ん、おちびちゃんはれいむのじまんのこどもだよ~!」
「おちびちゃんはきっとむれいちばんのびゆっくりになるよ!!」
「ありがとうございます」
作り笑顔とは知らずに喜ぶれいむ二匹を見てなんだか本当に嬉しくなってきたさとりであった。
「ゆん、おさがやくそくどおりはいきゅうをくれるって!」
「よかったね! でも、もっとがんばらないと…」
「れいむ、がんばるよ! おちびちゃんをゆっくりさせるためにも!!」
「おかあさん、ありがとう」
「ゆ、ゆふふ!」
反対していた友達れいむは少し喜んでいた。れいむが少し真面目になったからだ。これも母性というやつだろうか。
「それにしても、さとりはふしぎだね。だって、れいむたちのことばがわかるんだよ?」
「きっと、れいむたちとおなじしゅるいなんだよ!」
「それはないない」
のほほんとしていると突然何かが飛来した。
「ゆゆ!?」
「あ、あかおに!!」
「うー」
腕を組み仁王立ちするその姿は鬼そのもの。れいむたちがしーしーを漏らしているというのに、さとりは平然と答えた。
「ありがとうございます」と。
「うー?」
「べつにおかしなことじゃないでしょ?」
「うー」
「ええ、それでは」
頷いたあかおにはそのまま飛び去った。
「いったい、なんなの!?」
「あのふらんはここはきけんだからこれいじょうはいってはいけないといってました」
「お、おちびちゃんはどきょうがあるね」
「なんでですか?」
「だ、だってあかおにだよ!」
「あのゆっくりからはとってもやさしいきもちがつたわってくるんです」
「でも、あぶないよ! こんどからはきをつけてね!!」
「ゆっくりりかいしました」
パアと輝く笑顔を見せられたれいむ二匹はピョンピョンとその場で跳ねて喜びを露わにした。
「ゆ~ん、おちびちゃんはれいむのじまんのこどもだよ~!」
「おちびちゃんはきっとむれいちばんのびゆっくりになるよ!!」
「ありがとうございます」
作り笑顔とは知らずに喜ぶれいむ二匹を見てなんだか本当に嬉しくなってきたさとりであった。
さとりは嘘つきである。
心を読む力を隠したその先に何が起こるのであろうか。まだ誰も知らない。
続く。