ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
anko4429 本の森の狩人
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ankoss
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『本の森の狩人』 8KB
制裁 小ネタ 野良ゆ 都会 テンプレ修行継続中
制裁 小ネタ 野良ゆ 都会 テンプレ修行継続中
タイトルは確か昔、筒井康隆が読売の文芸時評やってたときのもの?だったと思う。借用御免。
特殊活字を使っているので(森の3つの「木」の字が「本」になっている)、まぁこの通りじゃ
ないんだけど。
特殊活字を使っているので(森の3つの「木」の字が「本」になっている)、まぁこの通りじゃ
ないんだけど。
『朝のガスパール』など新聞の朝刊小説という媒体を使って、チャット(当時のネット)とか
組み込んで、リアルタイムで読者参加型というか読者いじりというかメタ・フィクション的なことを
やってた頃の、筒井がびんびんに現役だった時期の書評だけあって、今読んでもかなり面白い。
『家族八景』『七瀬ふたたび』の七瀬が書評の語り手を務めたり、手を替え品を替え読み手を楽し
ませようとしているのが伝わってきて見ていて飽きることがない。実にわくわくする。
組み込んで、リアルタイムで読者参加型というか読者いじりというかメタ・フィクション的なことを
やってた頃の、筒井がびんびんに現役だった時期の書評だけあって、今読んでもかなり面白い。
『家族八景』『七瀬ふたたび』の七瀬が書評の語り手を務めたり、手を替え品を替え読み手を楽し
ませようとしているのが伝わってきて見ていて飽きることがない。実にわくわくする。
わたしは神ノ戸大学の現3回生で麓のJR六甲道駅からバス通学できつい山道を昇り降りしている。
学校の行き返り、講義の始まる前・講義が終わった後には必ず寄ることになるJR駅前の広場は、
だからわたしにとっては通い慣れた庭のようなものだ。
まだ2年半足らずでこんなことを言うのはちょっと生意気だったかな?
学校の行き返り、講義の始まる前・講義が終わった後には必ず寄ることになるJR駅前の広場は、
だからわたしにとっては通い慣れた庭のようなものだ。
まだ2年半足らずでこんなことを言うのはちょっと生意気だったかな?
フォレスタ六甲、JR六甲道駅前の商業テナントビル。
その中に、市内の区に対応して10ある地域図書館の1つである灘図書館が入っていて、
わたしは講義のない時は大抵そこに入り浸っている。フォレスト。forest、英語で森という意味だ。
雨宿りがてら立ち寄った本の森で、わたしは活字の中に分け入る。
その中に、市内の区に対応して10ある地域図書館の1つである灘図書館が入っていて、
わたしは講義のない時は大抵そこに入り浸っている。フォレスト。forest、英語で森という意味だ。
雨宿りがてら立ち寄った本の森で、わたしは活字の中に分け入る。
・・・・ゆっくりできるわ~。
帰りに予約本が届いていないかどうか確認したら、待望のものが届いていた!
3ヶ月待ちだったよ~。
大事に抱えた新刊本、予約100人待ちで、ようやく借りられた村上春樹の新刊本だ。
雨はすっかり上がったようだった。
だが繁華街を抜けるとき、しんぐるまざーれいむ(とおちび)に絡まれてしまった。
3ヶ月待ちだったよ~。
大事に抱えた新刊本、予約100人待ちで、ようやく借りられた村上春樹の新刊本だ。
雨はすっかり上がったようだった。
だが繁華街を抜けるとき、しんぐるまざーれいむ(とおちび)に絡まれてしまった。
リボンも髪も信じられないくらいに薄汚れていて、飴細工の髪には魚の骨だかブローチ気取りの
何かなのか(笑)わからないものが刺さっている成体れいむだ。近寄ると、なにか生ゴミの
すえた臭いがしそうで、近寄りたくも近寄ってもほしくない。
頭の上には例によってご自慢のおちびちゃんを1匹載せているが、それとて同じくらい都会の
ゴミにまみれている。要するに、ともに限りなくゴミに近い存在だ。
何かなのか(笑)わからないものが刺さっている成体れいむだ。近寄ると、なにか生ゴミの
すえた臭いがしそうで、近寄りたくも近寄ってもほしくない。
頭の上には例によってご自慢のおちびちゃんを1匹載せているが、それとて同じくらい都会の
ゴミにまみれている。要するに、ともに限りなくゴミに近い存在だ。
「かわいそうなしんぐるまざーれいむのおとおりだよ、
はいはい、ゆっくりゆっくり~。
ゆっ?くそばばあがだいじにかかえてるのは、きっと
あまあまさんだね、ひとりじめするげすはゆっくりできないよ。
はやくれいむにもわけてね?」
はいはい、ゆっくりゆっくり~。
ゆっ?くそばばあがだいじにかかえてるのは、きっと
あまあまさんだね、ひとりじめするげすはゆっくりできないよ。
はやくれいむにもわけてね?」
「ゆわーい、あまあましゃん、はやきゅたべちゃーい」
「ゆっがぁー、はやくれいみゅのぶんのあまあまよこしてねー
あと、れいむのぶんはべつだてで、ましましでいいよっ!」
あと、れいむのぶんはべつだてで、ましましでいいよっ!」
「変な言いがかりつけないでください。ないですから」
だが、れいむは聞く耳もたずに、ぴょーんと飛び掛るとわたしが大事に抱えた書籍入れ用の
トートバッグのサイドを口の端で噛んで、ぐいぐい引っ張ってくる。
トートバッグのサイドを口の端で噛んで、ぐいぐい引っ張ってくる。
「やだ、ちょっと、ひっぱらないでよ。お菓子とか入ってないんだからッ」
おじさんからもらったイチザワ帆布のバッグが!お気に入りの品なのに。
そこで判断というか優先順位を誤らせたのが後にして思えばまずかったと思う。
かばんを噛み千切られることなど心配せずに、ただ力強く振りほどけばよかったのだ。
ゆっくりに詳しい先輩に聞くと、あいつらの噛む力などしょせんしれたもので、強引に振り
ほどけば、折れて抜けた歯がカバンにささる程度の被害で、まず済んでいたはずだということ
らしい。
引く力自体は大したことがなく、どうということはないのに、足を滑らせてちょっと体勢を
崩してしまい、わたしはよろけてしまった。
その拍子にれいむもれいみゅも地面へ転がり落ちたようだ。
・・・ちゃんと口が閉じるバッグにどうしてしなかったのだろう。わたしは死ぬほど自分の
軽率さを後悔した。そもそも急な雨の時に本が濡れたりしたら困るじゃないか。
目の前には泥水のような水たまりと、そこにぼちゃりと沈んだ、手にしたばかりの予約本という
信じられない光景が広がっていた。うそっ!どうしよう。
そこで判断というか優先順位を誤らせたのが後にして思えばまずかったと思う。
かばんを噛み千切られることなど心配せずに、ただ力強く振りほどけばよかったのだ。
ゆっくりに詳しい先輩に聞くと、あいつらの噛む力などしょせんしれたもので、強引に振り
ほどけば、折れて抜けた歯がカバンにささる程度の被害で、まず済んでいたはずだということ
らしい。
引く力自体は大したことがなく、どうということはないのに、足を滑らせてちょっと体勢を
崩してしまい、わたしはよろけてしまった。
その拍子にれいむもれいみゅも地面へ転がり落ちたようだ。
・・・ちゃんと口が閉じるバッグにどうしてしなかったのだろう。わたしは死ぬほど自分の
軽率さを後悔した。そもそも急な雨の時に本が濡れたりしたら困るじゃないか。
目の前には泥水のような水たまりと、そこにぼちゃりと沈んだ、手にしたばかりの予約本という
信じられない光景が広がっていた。うそっ!どうしよう。
わたしは急いで屈みこむと本の救出に入った。表紙は透明なテープで補強されているから水を
弾いているが、新品同様に美しかった上下の口や開いて落ちた頁は見る影もなく、すっかり
泥水で汚されてしまっている。
弾いているが、新品同様に美しかった上下の口や開いて落ちた頁は見る影もなく、すっかり
泥水で汚されてしまっている。
「ぶぎゃー、れいむのかがやくようにうつくしいくろかみに
どろみずをはねたのは、だれだーよ?そんなどゲスはせいっさい!
だよ?」
どろみずをはねたのは、だれだーよ?そんなどゲスはせいっさい!
だよ?」
「ゆぇぇーん、れいみゅのおべべが
どろみじゅで いちゃいいちゃじゃよー?」
どろみじゅで いちゃいいちゃじゃよー?」
「ゆっ?だいじょーぶ、おちびちゃん?おかーさんが
ぺーろぺーろしてあげるから、かわいいおめめさんを
ゆっくりあけてね。しんぱいないよ」
ぺーろぺーろしてあげるから、かわいいおめめさんを
ゆっくりあけてね。しんぱいないよ」
そんなの知るか。自分で自分をせいっさい!して自殺すればいいよ。アンタが落とした本が
水たまりに落ちて、それでとんだ泥水が自分たちにかかっただけだよ。ただの自業自得。
あんたらは溶けて死ねばいい。
水たまりに落ちて、それでとんだ泥水が自分たちにかかっただけだよ。ただの自業自得。
あんたらは溶けて死ねばいい。
あれっ、変だ。今までこんなこと考えたこともなかったのに、今日に限ってなんでこんなに
こころの中がぎすぎすしてるんだろう。自分でも自分のこころが制御できない。
今まで、ゆっくり虐待とか興味がなかった。やってる人はどこか欠落した人か、野蛮人
だと思って、どこか自分とは別の人たちだと思って遠巻きに見ていた。
こころの中がぎすぎすしてるんだろう。自分でも自分のこころが制御できない。
今まで、ゆっくり虐待とか興味がなかった。やってる人はどこか欠落した人か、野蛮人
だと思って、どこか自分とは別の人たちだと思って遠巻きに見ていた。
あぁ、そういうことか。人には誰でもものすごく大事にしているものがあり、誰にも土足で
踏み入らせないエリアがある。わたしにとっては、本や小説がそうだ。
ある意味私の奥庭、秘密の花園のようなもの。こころの奥でひっそりと水をやり、雑草を抜き、
風が強く吹く日には風除けを用意したり、日差しがあまりにきつかった午後には夕方の うち水
をして日中の強い日差しでへたった葉を優しくいたわる。
はっぱについた害虫を取り除いたり、そんな害虫をむしゃむしゃしてくれるてんとう虫は、逆に
優しく愛でたり、・・・そうしてわたしが愛情を込めて育ててきたこの庭に土足で入り込もう
とする輩がいる。
踏み入らせないエリアがある。わたしにとっては、本や小説がそうだ。
ある意味私の奥庭、秘密の花園のようなもの。こころの奥でひっそりと水をやり、雑草を抜き、
風が強く吹く日には風除けを用意したり、日差しがあまりにきつかった午後には夕方の うち水
をして日中の強い日差しでへたった葉を優しくいたわる。
はっぱについた害虫を取り除いたり、そんな害虫をむしゃむしゃしてくれるてんとう虫は、逆に
優しく愛でたり、・・・そうしてわたしが愛情を込めて育ててきたこの庭に土足で入り込もう
とする輩がいる。
この本はわたしの買取りということになるのだろうな。図書館の本を汚してしまった場合、
通常使用での破損や汚れは大目に見られることが多いが、あまりにも汚れが酷い場合や
紛失した場合など、社会的に弁償が相当と考えられるケースでは代本を納めることで許して
もらうことが本好きの間では一種のマナーとして成立している。
もちろん、ほっかむりをして夜間返却ポストにこっそり返却するというけしからん人たちも
中にはいるのだろうが、この本を次に楽しみにして待っている人のことをどう思っているのか
逆に問い詰めたい。
通常使用での破損や汚れは大目に見られることが多いが、あまりにも汚れが酷い場合や
紛失した場合など、社会的に弁償が相当と考えられるケースでは代本を納めることで許して
もらうことが本好きの間では一種のマナーとして成立している。
もちろん、ほっかむりをして夜間返却ポストにこっそり返却するというけしからん人たちも
中にはいるのだろうが、この本を次に楽しみにして待っている人のことをどう思っているのか
逆に問い詰めたい。
小銭を惜しんで大枚を失う、というやつだね、ははっ。わたしはいっぱい、いっぱい本が読みたい人
だから、ベストセラー小説だとか大量に一遍にはけていずれ値がすぐに下がるような本は図書館で
借りてしのぎ、後でそれが本当に良いものだとわかったときは作者さん、ごめんなさい!と謝りながら、
(こっそり)○ック・オフなどの新古書店さんのお世話になって半値で買っている。
これで2倍本が買える。
また、そうして浮かせたお金は、発行部数の少ない小出版社の本や、これを逃すと次いつの機会に
出会えるかわからないようなマイナーな古書にお金をまわしたりもしている。
だから、自分の過失絡みとはいえ、ここでこの汚れた本に2000円近いお金を使わされるという
ことにはとても腹が立った。それは今まで感じたことがないような ふつふつとした、おなかの底から
じわじわと湧いてくるような激しい怒りだった。
へそで茶を沸かす、というとおかしいということの謂いだが、わたしは今、ぬるいお茶なら煮出せ
そうなくらい、腹の底が熱かった。
だから、ベストセラー小説だとか大量に一遍にはけていずれ値がすぐに下がるような本は図書館で
借りてしのぎ、後でそれが本当に良いものだとわかったときは作者さん、ごめんなさい!と謝りながら、
(こっそり)○ック・オフなどの新古書店さんのお世話になって半値で買っている。
これで2倍本が買える。
また、そうして浮かせたお金は、発行部数の少ない小出版社の本や、これを逃すと次いつの機会に
出会えるかわからないようなマイナーな古書にお金をまわしたりもしている。
だから、自分の過失絡みとはいえ、ここでこの汚れた本に2000円近いお金を使わされるという
ことにはとても腹が立った。それは今まで感じたことがないような ふつふつとした、おなかの底から
じわじわと湧いてくるような激しい怒りだった。
へそで茶を沸かす、というとおかしいということの謂いだが、わたしは今、ぬるいお茶なら煮出せ
そうなくらい、腹の底が熱かった。
「やい、くそばばぁ、だまってないでなんとかいってね?
れいむはしんぐるまざーで、とーってもかわいそうなんだよ。
つがいのちぇんはどこかにいっちゃってかえってこないし、
おちびちゃんはおなかをすかせてぺーこぺーこだよ」
れいむはしんぐるまざーで、とーってもかわいそうなんだよ。
つがいのちぇんはどこかにいっちゃってかえってこないし、
おちびちゃんはおなかをすかせてぺーこぺーこだよ」
「ゆーっ。れいみゅ、ぽんぽんしゃんとおせなかしゃんが
くっついちゃいしょうじゃよ?あまあましゃん たべちゃいよー」
くっついちゃいしょうじゃよ?あまあましゃん たべちゃいよー」
「ゆふっ、きいたでしょ?くそばばぁはかわいそうな
れいむたちにはやくあまあまさんをわけてね?」
れいむたちにはやくあまあまさんをわけてね?」
やつらは害獣だ、と強行に主張している方たちの気持ちが初めてわかったような気がした。
誰もがかつて自分の中の大事な物をゆっくりどもによって無粋に踏みにじられた不愉快な経験を
その主張の中核として持っているのだろう。糞饅頭と呼ぶ気持ちがわからないでもない。
誰もがかつて自分の中の大事な物をゆっくりどもによって無粋に踏みにじられた不愉快な経験を
その主張の中核として持っているのだろう。糞饅頭と呼ぶ気持ちがわからないでもない。
*
週末、先輩に山狩りへ誘ってもらおう。わたしは決心を固めた。ゆっくりハンティングと称して、
毎週六甲山の清掃活動にいそしむ としあき先輩たちのサークルに混ぜてもらうのだ。
わたしもとうとう狩人デビューしちゃったしな・・・。
毎週六甲山の清掃活動にいそしむ としあき先輩たちのサークルに混ぜてもらうのだ。
わたしもとうとう狩人デビューしちゃったしな・・・。
わたしが去ったあとには糞饅頭どもの残骸が黒いたまりとなって、ただ残されていた。
了)
【これまで書いたもの】
anko4425 少年へ女神を託す
anko4419 野良は家を出てどうなったか
anko4411 うんうんの汲み取り屋さん
anko4404 タマ子の部屋
anko4395 DQ小ネタを詰め合わせ(ボスけて・他4編)
anko4392 アメリカの友人
anko4391 ゆらぎそよかぜ
anko4388 生きがいをあげる
anko4387 わたしの終わりは世界の終わり
anko4384 ゆんゆんころり
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anko4384 ゆんゆんころり
・感想板で素敵な名前を提案されました。つばつーけたっと。近々とりに伺います。「アシンメトリー」を
一応考えていたのですが、この流れを重視して飛ばしてこっちで行きます。ご指導よろしくお願いします。
・図書館で司書補みたいなことをして食っていた時期が3年間ほどあります。予約本を拾う作業や
書架違いの本を見つけて本来の収まるべき所に戻してやる作業がとても好きでした。本が好きです
私がゆっくりに本気でキレるとしたら何を壊されたときか?と真剣に考えたらこうなりました
一応考えていたのですが、この流れを重視して飛ばしてこっちで行きます。ご指導よろしくお願いします。
・図書館で司書補みたいなことをして食っていた時期が3年間ほどあります。予約本を拾う作業や
書架違いの本を見つけて本来の収まるべき所に戻してやる作業がとても好きでした。本が好きです
私がゆっくりに本気でキレるとしたら何を壊されたときか?と真剣に考えたらこうなりました