ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
anko4461 獅子は我が子を……
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『獅子は我が子を……』 8KB
観察 小ネタ 群れ 赤ゆ 自然界 うんしー 五作目です。
観察 小ネタ 群れ 赤ゆ 自然界 うんしー 五作目です。
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- 読みづらいと思いますが、それでもよろしければどうぞ。
『獅子は我が子を……』
「どうするのぜ、ぱちゅりー……」
「むきゅ……こんなはずじゃ……ぱちぇのさくせんはかんっぺきだったのに……」
とあるゆっくりの群れ。
長のぱちゅりーと幹部のまりさが、頭(しかないが)を抱えていた。
事の起こりは数日前。
この群れは、「ゆっくりしてないにんげんからおやさいさんのはえるゆっくりぷれいすをとりもどすよ!」と、人間に戦争――ゆっくり視点ではだが――を仕掛けた。
しかし、ドスがいるわけでもなく、長は人間を襲おうと考えるような「もりのけんじゃ」。
「かんっぺきなさくせん」と称するただの突撃を行い、数人の人間によって蹴散らされた。
結果、働き手であった大部分のゆっくりを失い、野菜を得るどころか今日の食料にも事欠く有様だった。
「むきゅ……せいっえい! のゆっくりたちですら、たおせないなんて……」
「あのひきょうなてをつかうくそにんげんどもに、どうやったらかてるのぜ……」
そんな目に遭ったというのに未だにそんなことを考えているあたり、二匹の無能さが改めて伺える。
人間による駆除を受けず今もこの群れが残っているのは「あれだけ潰したのだから、人間を恐れてもう降りてこないだろう」という楽観視故であるから、
その思惑を外していることは、ある意味では評価できるかもしれないが。
そんな時。
「むきゅ! そうだわ!」
ぱちゅりーがはっと顔を上げた。
「なにかおもいついたのぜ!?」
まりさが期待を込めて訊くと、ぱちゅりーはむきゅっ、と頷く。
「まりさ。どうしてわたしたちがまけたのか。わかるかしら?」
「ゆ……それは、くそにんげんがひきょうなてをつかったからなのぜ。せいっせいどうっどう! とたたかえば、まりさたちがまけるなんてありえないのぜ!」
「むきゅ。そのとおりよ。――でももし、ひきょうなてをつかわれてもかてるくらいつよければどうかしら?」
「ゆっ! それならかてるのぜ……でもそれはあたりまえなのぜ。どうやってそのくらいつよくなるかがもんだいなのぜ」
まりさの正論に、ぱちゅりーはドヤ顔を返した。
「むきゅ! べつに、わたしたちがつよくなるひつようはないわ!」
「ゆゆゆ!?」
「おちびちゃんたちを、そのくらいつよくそだてればいいのよ!」
「むきゅ……こんなはずじゃ……ぱちぇのさくせんはかんっぺきだったのに……」
とあるゆっくりの群れ。
長のぱちゅりーと幹部のまりさが、頭(しかないが)を抱えていた。
事の起こりは数日前。
この群れは、「ゆっくりしてないにんげんからおやさいさんのはえるゆっくりぷれいすをとりもどすよ!」と、人間に戦争――ゆっくり視点ではだが――を仕掛けた。
しかし、ドスがいるわけでもなく、長は人間を襲おうと考えるような「もりのけんじゃ」。
「かんっぺきなさくせん」と称するただの突撃を行い、数人の人間によって蹴散らされた。
結果、働き手であった大部分のゆっくりを失い、野菜を得るどころか今日の食料にも事欠く有様だった。
「むきゅ……せいっえい! のゆっくりたちですら、たおせないなんて……」
「あのひきょうなてをつかうくそにんげんどもに、どうやったらかてるのぜ……」
そんな目に遭ったというのに未だにそんなことを考えているあたり、二匹の無能さが改めて伺える。
人間による駆除を受けず今もこの群れが残っているのは「あれだけ潰したのだから、人間を恐れてもう降りてこないだろう」という楽観視故であるから、
その思惑を外していることは、ある意味では評価できるかもしれないが。
そんな時。
「むきゅ! そうだわ!」
ぱちゅりーがはっと顔を上げた。
「なにかおもいついたのぜ!?」
まりさが期待を込めて訊くと、ぱちゅりーはむきゅっ、と頷く。
「まりさ。どうしてわたしたちがまけたのか。わかるかしら?」
「ゆ……それは、くそにんげんがひきょうなてをつかったからなのぜ。せいっせいどうっどう! とたたかえば、まりさたちがまけるなんてありえないのぜ!」
「むきゅ。そのとおりよ。――でももし、ひきょうなてをつかわれてもかてるくらいつよければどうかしら?」
「ゆっ! それならかてるのぜ……でもそれはあたりまえなのぜ。どうやってそのくらいつよくなるかがもんだいなのぜ」
まりさの正論に、ぱちゅりーはドヤ顔を返した。
「むきゅ! べつに、わたしたちがつよくなるひつようはないわ!」
「ゆゆゆ!?」
「おちびちゃんたちを、そのくらいつよくそだてればいいのよ!」
数日後、ぱちゅりーの群れは、群れのゆっくりプレイスの外れにある坂の上に来ていた。
長さは1メートル程。落差もその半分に届くかという程度である。
そしてその坂の頂上には、
「ゆ、おきゃーしゃんのところにいきたいのじぇ……」
「きゃわいいれいみゅがいやがってりゅよ! はやきゅおうちにかえらしぇちぇにぇ!」
大量の赤ゆっくり達が並んでいた。
「おさ……ほんとにやるの?」
「こんなこと、とかいはじゃないわ……」
親のゆっくり達は、それを少し離れたところで見ている。
みな一様に、不安で堪らない、という表情を浮かべていた。
「むきゅ! とうぜんよ! それともあなたたちは、にんげんにころされたみんなのぎせいをむだにするきなの!?」
「ゆ、そんなつもりじゃ……」
「じゃあ、よけいなくちをはさまないで! ――さあ、はじめなさい!」
「わかったのぜ!」
ぱちゅりーの合図を受けて、まりさは赤ゆっくり達を坂へと押し出した。
長さは1メートル程。落差もその半分に届くかという程度である。
そしてその坂の頂上には、
「ゆ、おきゃーしゃんのところにいきたいのじぇ……」
「きゃわいいれいみゅがいやがってりゅよ! はやきゅおうちにかえらしぇちぇにぇ!」
大量の赤ゆっくり達が並んでいた。
「おさ……ほんとにやるの?」
「こんなこと、とかいはじゃないわ……」
親のゆっくり達は、それを少し離れたところで見ている。
みな一様に、不安で堪らない、という表情を浮かべていた。
「むきゅ! とうぜんよ! それともあなたたちは、にんげんにころされたみんなのぎせいをむだにするきなの!?」
「ゆ、そんなつもりじゃ……」
「じゃあ、よけいなくちをはさまないで! ――さあ、はじめなさい!」
「わかったのぜ!」
ぱちゅりーの合図を受けて、まりさは赤ゆっくり達を坂へと押し出した。
ぱちゅりーは、こう考えていた。
「ししさん」という人間より強い生き物は、生まれた我が子を崖の下へと突き落とすという。
そして、そこから這い上がってきた強い子供だけを育てる。
そうやって弱いものを切り捨てていくことで、個々が強い種族になる――つまり、量よりも戦力としての質を高めるのである。
つまり、ゆっくりもそうやって強いおちびちゃんたちだけを育てていけば、人間がいかに卑怯な手を使っても負けない、最強のゆっくり軍団が出来上がるのだ。
(むきゅ! こんなけいかくをおもいつくなんて、さすがもりのけんじゃたるぱちゅりーだわ!)
自画自賛するぱちゅりー。
言うまでもなく穴だらけの計画であるが、ぱちゅりーは成功すると信じて疑わない。
それどころかその生クリームは、最強のゆっくり軍団を動かし、人間を破ってゆっくりプレイスを奪い、ゆくゆくは世界を征服して人間を奴隷にする
――そんな、輝かしい未来に満たされていた。
「ししさん」という人間より強い生き物は、生まれた我が子を崖の下へと突き落とすという。
そして、そこから這い上がってきた強い子供だけを育てる。
そうやって弱いものを切り捨てていくことで、個々が強い種族になる――つまり、量よりも戦力としての質を高めるのである。
つまり、ゆっくりもそうやって強いおちびちゃんたちだけを育てていけば、人間がいかに卑怯な手を使っても負けない、最強のゆっくり軍団が出来上がるのだ。
(むきゅ! こんなけいかくをおもいつくなんて、さすがもりのけんじゃたるぱちゅりーだわ!)
自画自賛するぱちゅりー。
言うまでもなく穴だらけの計画であるが、ぱちゅりーは成功すると信じて疑わない。
それどころかその生クリームは、最強のゆっくり軍団を動かし、人間を破ってゆっくりプレイスを奪い、ゆくゆくは世界を征服して人間を奴隷にする
――そんな、輝かしい未来に満たされていた。
ただ、こうした『選別』を、ちょっとしたことで死に至る赤ゆっくりでやると、どうなるか。
「ゆ! こーりょこーりょしゅる――ちょまらないのじぇえええええ!? ゆぴゃっ!」
坂を転がり落ち、木や石に勢いよくぶつかって潰れるもの。
「ちょっと! おしゃないでちょうぢゃい! まったきゅ、いにゃかもにょ――ちゅ、ちゅぶれりゅううううう!?」
押されて、他の赤ゆっくりに潰されるもの。
「いじゃいいいいいいいい! れいみゅのあんよじゃんがあああああああ!」
転げ落ちる際に、皮が破けるもの。
「むきゅ……エレエレ……」
それらを目の当たりにして、ショックで吐餡し息絶えるもの。
「もっちょ、ゆっくち……」
「ゆんやあああああ! おきゃーしゃあああああん!」
ゆっくりにとっての、大惨事だった。
「「「「「おちびちゃあああああん!?」」」」」
「とまるのぜ!」
慌てて駆け寄ろうとする親ゆっくり達に、まりさが枝を突きつける。
「なにかんがえてるのおおおおお!? おちびちゃんがないてるんだよおおおおお!? たすけなきゃいけないでしょおおおおお!?」
「これはひつようなことなのぜ! たすけるつもりなら、せいっさいなのぜ!」
「ゆううううう!?」
まりさの容赦ない言葉に、たじろぐ親ゆっくり達。
「おきゃーしゃあああああん! いぢゃいいいいいいいいいい!」
しかし、再びの叫び声に、一匹のれいむが飛び出した。
「ゆ、おちびちゃん……! いまおかーさんがぺーろぺーろして――」
「せいっさいといったのぜ!」
そのれいむに、まりさは枝で切りつける。
「ゆぎゃあああああああああああ!?」
れいむは体を大きく切り裂かれ、叫び声を上げた。傷から大量の餡子が溢れ出す。
「でいぶのあんござんんんんん! ででごないでねえええええ!? べーろべーろ!」
れいむは必死で傷口を舐めるが、その程度でどうにかなる傷でないことは誰の目にも明らかだった。
「こうなりたくないなら、だまってみてるのぜ!」
すぐ永遠にゆっくりしたれいむに枝を突き立て、まりさが叫ぶ。
「「「「「ゆひいいいいい!?」」」」」
それを見て、群れのゆっくり達は恐怖に震え上がり、あんよを止めた。
「さいしょからそうしてればいいのぜ」
まりさはそう吐き捨てると、坂の下へと目を向けた。
坂の下の赤ゆっくり達は、大部分が死んでいた。
「ゆびえええええん! いぢゃいいいいいいい!」
「しゃっしゃとたしゅけにこいいいいい! このくじゅおやあああああ!」
生き残っている赤ゆっくり達も、泣き喚いているか助けを求めているかのどちらかである。
「ゆっちょ……ゆっちょ……!」
「ゆっくちのぼるのじぇ……! じゅーりじゅーり!」
しかしその中で、坂を登ってくる赤ゆっくりの姿があった。
転げ落ち、傷を負い、目に涙をためながら、這い上がる赤ゆっくり達。
「そのちょうしなのぜ! ここまで、がんばるのぜ!」
その懸命な姿に、まりさは思わず声援を浴びせた。
「あきらめたらそこでおしまいなのぜ! もっとあつくなるのぜ!」
その甲斐があったわけではないだろうが――
「ゆっち……ゆ! のぼりきったのじぇえええええ!」
「やっちゃわあああああ!」
二匹の赤ゆっくりが、奇跡的に坂を登りきった。
「よくやったのぜ! ゆっくりしていってね!」
「「ゆっくちちていっちぇね!!」」
ぱちゅりーが、その二匹を親のもとへと連れて行く。
「むきゅん。あなたたちのおちびちゃんは、『えらばれたおちびちゃん』よ。しゅくふくするわ」
「ゆっくり、ありがとうだよ……おさ!」
そして親元へと赤ゆっくりを返すと、
「むきゅ! これから、うまれたおちびちゃんはみんなこのさかをのぼらせなさい! それができたおちびちゃんだけをそだてるのよ!
そうすれば、きっとこのむれはさいっきょうのむれになるわ!」
そう、高らかに宣言した。
坂を転がり落ち、木や石に勢いよくぶつかって潰れるもの。
「ちょっと! おしゃないでちょうぢゃい! まったきゅ、いにゃかもにょ――ちゅ、ちゅぶれりゅううううう!?」
押されて、他の赤ゆっくりに潰されるもの。
「いじゃいいいいいいいい! れいみゅのあんよじゃんがあああああああ!」
転げ落ちる際に、皮が破けるもの。
「むきゅ……エレエレ……」
それらを目の当たりにして、ショックで吐餡し息絶えるもの。
「もっちょ、ゆっくち……」
「ゆんやあああああ! おきゃーしゃあああああん!」
ゆっくりにとっての、大惨事だった。
「「「「「おちびちゃあああああん!?」」」」」
「とまるのぜ!」
慌てて駆け寄ろうとする親ゆっくり達に、まりさが枝を突きつける。
「なにかんがえてるのおおおおお!? おちびちゃんがないてるんだよおおおおお!? たすけなきゃいけないでしょおおおおお!?」
「これはひつようなことなのぜ! たすけるつもりなら、せいっさいなのぜ!」
「ゆううううう!?」
まりさの容赦ない言葉に、たじろぐ親ゆっくり達。
「おきゃーしゃあああああん! いぢゃいいいいいいいいいい!」
しかし、再びの叫び声に、一匹のれいむが飛び出した。
「ゆ、おちびちゃん……! いまおかーさんがぺーろぺーろして――」
「せいっさいといったのぜ!」
そのれいむに、まりさは枝で切りつける。
「ゆぎゃあああああああああああ!?」
れいむは体を大きく切り裂かれ、叫び声を上げた。傷から大量の餡子が溢れ出す。
「でいぶのあんござんんんんん! ででごないでねえええええ!? べーろべーろ!」
れいむは必死で傷口を舐めるが、その程度でどうにかなる傷でないことは誰の目にも明らかだった。
「こうなりたくないなら、だまってみてるのぜ!」
すぐ永遠にゆっくりしたれいむに枝を突き立て、まりさが叫ぶ。
「「「「「ゆひいいいいい!?」」」」」
それを見て、群れのゆっくり達は恐怖に震え上がり、あんよを止めた。
「さいしょからそうしてればいいのぜ」
まりさはそう吐き捨てると、坂の下へと目を向けた。
坂の下の赤ゆっくり達は、大部分が死んでいた。
「ゆびえええええん! いぢゃいいいいいいい!」
「しゃっしゃとたしゅけにこいいいいい! このくじゅおやあああああ!」
生き残っている赤ゆっくり達も、泣き喚いているか助けを求めているかのどちらかである。
「ゆっちょ……ゆっちょ……!」
「ゆっくちのぼるのじぇ……! じゅーりじゅーり!」
しかしその中で、坂を登ってくる赤ゆっくりの姿があった。
転げ落ち、傷を負い、目に涙をためながら、這い上がる赤ゆっくり達。
「そのちょうしなのぜ! ここまで、がんばるのぜ!」
その懸命な姿に、まりさは思わず声援を浴びせた。
「あきらめたらそこでおしまいなのぜ! もっとあつくなるのぜ!」
その甲斐があったわけではないだろうが――
「ゆっち……ゆ! のぼりきったのじぇえええええ!」
「やっちゃわあああああ!」
二匹の赤ゆっくりが、奇跡的に坂を登りきった。
「よくやったのぜ! ゆっくりしていってね!」
「「ゆっくちちていっちぇね!!」」
ぱちゅりーが、その二匹を親のもとへと連れて行く。
「むきゅん。あなたたちのおちびちゃんは、『えらばれたおちびちゃん』よ。しゅくふくするわ」
「ゆっくり、ありがとうだよ……おさ!」
そして親元へと赤ゆっくりを返すと、
「むきゅ! これから、うまれたおちびちゃんはみんなこのさかをのぼらせなさい! それができたおちびちゃんだけをそだてるのよ!
そうすれば、きっとこのむれはさいっきょうのむれになるわ!」
そう、高らかに宣言した。
それから数ヶ月。
「おいぐぞどれいいいいい! ばやぐ、ごばんざんをもっでごいいいいい!」
「こんなものをとかいはのありすがたべられるとおもってるのおおおおお!?」
群れは、成体ゆっくりでありながら一切動こうとしないゆっくりで溢れていた。
「ゆ! かわいいれいむがうんうんするよ! うーんうーん……すっきりー! おいどれい! れいむさまのうんうんをかたづけてね! すぐでいいよ!」
「ゆ、ま、まってね、すぐきれいにするからね! ぺーろぺー……ゆげぇぇぇ……」
親に寄生していながら、その親を奴隷呼ばわり。うんうんやしーしーをしても親にその処理をさせる。
坂登りによって赤ゆっくり達はふるいにかけられ、意志と体の強いものだけが生き残った。それは事実だ。
しかしぱちゅりーは、その赤ゆっくり達をどうするか、ということを考えていなかった。
だから、何もすることなくただ親元に返してしまった。
『えらばれたおちびちゃん』などという称号を与えた上で。
結果、親たちは赤ゆっくりを滅茶苦茶に甘やかした。
親にとっては、姉妹で唯一生き残ったおちびちゃん。
何くれとなく世話を焼いてもらい、死ぬことがないよう丁重に扱われ――
そんな生活をすれば、増長しないゆっくりなどまずいない。
それを繰り返した結果が、今の状況。
『さいっきょうのむれ』とは程遠いことは――否、『さいっきょうのげすのむれ』であることはどのゆっくりの目にも明らかだった。
「ぱちゅりいいいいい!? さいっきょうのむれになるはずじゃなかったのぜえええええ!?」
幹部まりさの叫びに、
「むきゅ……おかしいわ……。こんなはずじゃ……」
長ぱちゅりーは数ヶ月前と同じように頭を抱えていた。
「おいぐぞどれいいいいい! ばやぐ、ごばんざんをもっでごいいいいい!」
「こんなものをとかいはのありすがたべられるとおもってるのおおおおお!?」
群れは、成体ゆっくりでありながら一切動こうとしないゆっくりで溢れていた。
「ゆ! かわいいれいむがうんうんするよ! うーんうーん……すっきりー! おいどれい! れいむさまのうんうんをかたづけてね! すぐでいいよ!」
「ゆ、ま、まってね、すぐきれいにするからね! ぺーろぺー……ゆげぇぇぇ……」
親に寄生していながら、その親を奴隷呼ばわり。うんうんやしーしーをしても親にその処理をさせる。
坂登りによって赤ゆっくり達はふるいにかけられ、意志と体の強いものだけが生き残った。それは事実だ。
しかしぱちゅりーは、その赤ゆっくり達をどうするか、ということを考えていなかった。
だから、何もすることなくただ親元に返してしまった。
『えらばれたおちびちゃん』などという称号を与えた上で。
結果、親たちは赤ゆっくりを滅茶苦茶に甘やかした。
親にとっては、姉妹で唯一生き残ったおちびちゃん。
何くれとなく世話を焼いてもらい、死ぬことがないよう丁重に扱われ――
そんな生活をすれば、増長しないゆっくりなどまずいない。
それを繰り返した結果が、今の状況。
『さいっきょうのむれ』とは程遠いことは――否、『さいっきょうのげすのむれ』であることはどのゆっくりの目にも明らかだった。
「ぱちゅりいいいいい!? さいっきょうのむれになるはずじゃなかったのぜえええええ!?」
幹部まりさの叫びに、
「むきゅ……おかしいわ……。こんなはずじゃ……」
長ぱちゅりーは数ヶ月前と同じように頭を抱えていた。
それから先、この群れがまとまって山を降りてくることは、一度もなかった。
後書き
ふと思いついたので書いてみました。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
感想板にて、前作『お姉さんは魔女~』について
「ゆっくりSSである必然性が薄い」「オリキャラパートが乖離してる」とのご意見をいただきました。
自分で読み返してみても、全くその通りであると思います。
今後は、不必要にオリキャラ要素を入れないよう注意します。
「ゆっくりSSである必然性が薄い」「オリキャラパートが乖離してる」とのご意見をいただきました。
自分で読み返してみても、全くその通りであると思います。
今後は、不必要にオリキャラ要素を入れないよう注意します。