ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
anko1804 バッジ試験
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ankoss
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・このSSには独自設定が多数あります
・ほとんど虐待らしいことをしてない考察SSです
・愛でられるゆっくりが多数でます
・色々とパロディした部分があります
・これを書いたのはHENTAIあきです!いつものおまけがありますのでHENTAIが苦手な方は注意してください
・それでもいいというひとはゆっくりよんでね!!!
ゆっくりがペットとして飼われるようになると共に普及されたバッジシステム。
保護される証明であり、金バッジ、銀バッジ、銅バッジとそのゆっくりの能力に応じたランク分けがされている。
しかしこのバッジシステム、実は絶対というほどでなく案外いい加減なものだ。
それぞれのゆっくりを扱う業者や団体によって基準が異なるため、同じバッジであっても雲泥の差が出てくる場合もある。
愛護団体の場合ではあくまでもゆっくりの愛らしさを基準としており、ゆっくりショップでは飼いやすさを基準としている。
その為金バッジを買ったはいいが、いわゆる金ゲスと呼ばれるゆっくりであり一時問題となった。
そんな中であるゆっくりを扱う業者のバッジは業者のみならず、飼い主からも評判の信頼性あるバッジ認定が行われている。
バッジ試験でもその信頼性は評価が高く、今日もまた多くのゆっくりが試験を挑んでいるのだ。
さほど広くもない部屋にバッジのついていない多くのゆっくりがそれぞれゆっくりしていた。
ここは銅バッジ試験を行う試験室であり、このゆっくり達は銅バッジを得るためにここに来ているのだ。
思う存分ゆっくりしている中でドアが開き、二人の人間が部屋に入ってきた。
「ようこそゆっくり達よ、これから銅バッジ試験を開始する・・・!」
「これからえーき達が言うことに答えてくれれば良いんだぞ。」
入ってきたのは高級なスーツを着た壮年の男と、胴付きのゆっくりえーきであった。
試験の開始を告げたにも関わらず、部屋にいるゆっくりは未だゆっくりを続けている。
あるゆっくりはお歌と言う雑音をまき散らしており、あるゆっくりは床にうんうんをして部屋を汚している。
ここにいるのはほとんどしつけやマナーを知らない、ほぼ野生や野良と同じゆっくり。
そんなゆっくりが人間の話など聞くわけがない。
「やっとどれいがきたよ!はやくかわいいれいむにあまあまをもってきてね!たくさんでいいよ!」
あるれいむは入ってきた男とえーきを見るなり、いきなり奴隷発言である。
だが男はそんなれいむを無視して、ゆっくりにはお決まりの挨拶をする。
「ゆっくりしていってね・・・!」
「「「「ゆっくりしていってね!!!」」」」
本能に刻まれた言葉に、部屋にいたほぼすべてのゆっくりが返事を返した。
男とえーきはそれを何度か繰り返すと、それぞれのゆっくりに付けられている数字の書かれたバッジを確認する。
「36番以外すべて合格だ、さっさと部屋から出て行け。」
あっさりと合格発表をする男に、ゆっくり達はそれぞれ大喜びだ。
「やったよ!ねんがんのバッジゆっくりになれたよ!」
「これでれいむたちはかいゆっくりだね!じじいはさっさとあまあまをもってきてね!」
「どうじでおちびちゃんがごうかくしてないのおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」
唯一落とされたゆっくりの親なのか、れいむは男に文句を言って不満を口に出してきた。
騒ぎ立てるゆっくり達に、男は小さいが迫力のある声でこう言う。
「Fuck You!ぶち殺すぞ・・・ゴミめら・・・!」
男の声にそれまで騒いでいたゆっくりはすべて声を失い、男に注目をする。
「お前らは勘違いしている、お前らはあくまでも銅バッジになれただけだ!
銅バッジとはゆっくりが、ようやく生きていることを証明されたに過ぎない証。
ただそれだけで何を調子づいている、お前らは知性も品性もないただ健康な体で、ようやく生き餌になれたに過ぎん。」
銅バッジを持つゆっくりはあくまでも個人が所有を示すだけと言ってもいいほどのレベルのバッジだ。
その為ゆっくりショップでの銅バッジゆっくりは、もっぱら虐待用か捕食種の餌といった目的のために置かれている。
中には銅バッジに珍しい当たりもいるが、それはほぼ稀なことでしかない。
「そんな銅バッジ試験の最低限にも合格出来ないのがそこにいる出来そこないだ・・・!」
男が指さしたのは一匹の赤まりさであった。
赤まりさの目は焦点が合っておらず、しーしーと涎を床に垂れ流している。
「ゆぴぃ!ゆぴぴ!」
「分かったか?あくまで銅バッジで求められるのは健康であることだけだ!それが分かったらさっさと出て行け!」
男が言い終わると部屋に袋を持った男たちが次々と入り、無造作にゆっくりを袋へと詰めていく。
「いたいよ!もっとていねいにもってね!」
「まりさはバッジゆっくりなんだぜ!こんなことしてただですむとおもってるのかだぜ!」
「せまいいいいいいいいいいいいいい!どうしてごうかくしたのにゆっくりできないのおおおおおおおおおお!」
「この赤まりさはどうします?」
「潰してゴミ箱行きだな。」
入ってきた男たちはゆっくりショップの店員達である。
ショップで生まれた中でも期待出来ないゆっくりを集め、最低限の品質を証明するため試験に挑ませたのだ。
すべてを袋に詰め終えると、ショップの店長が男に礼を言う。
「ありがとうございました、やはり足りないゆっくりじゃ銅バッジも無理ですか。」
「我がてゐっあいは信頼が第一、銅バッジを示すには最低でも健康であることが条件です。後日バッジを送りますので。」
てゐっあいは近年ゆっくり業界に現れた新興企業だ。
徹底した品質管理と厳しいバッジ基準が評判で、すでに多くの加工所も経営するようになった企業である。
てゐっあいのバッジは星型であり、飼いゆがこの星を無くすとはすなわちそれは捨てられるか潰されるかのどちらかだ。
「では私たちはこれで失礼します。これからもどうか末永くお付き合いのほどをお願いします。」
深々と頭を下げると、ゆっくりショップの店員達は袋を持って部屋から出て行った。
机と椅子を準備しながら、男はさきほどのゆっくりについてえーきに話しかける。
「どうだえーき?さっきの中に当たりはいると思うか?」
「皆黒なんだぞ!どうして皆善行をしないでいるのか不思議なんだぞ!」
頬を膨らませながらえーきは怒りながら次の試験の為に、机と椅子をきっちりと揃える。
えーき種は物事をきっちりとすることを好み、善行と呼ばれる他者をゆっくりさせる為の行為をゆっくりに諭すことをする。
そんなえーきのお飾りに付いているバッジは輝く金バッジだ。
「所詮あれが今のゆっくりだ、えーきのようなゆっくりの方が今では珍しいのだよ。」
「何だか悲しいんだぞ、本当は皆誰かをゆっくりさせないといけないのに。」
そんなえーきを男は慰めるように頭は優しく撫でてやった。
見た目ではそうは思えないが、実はこの男はゆっくりを愛でることを好む。
自身の飼いゆであり金バッジでもあるえーきを試験管の助手としててゐっあいに雇うように苦労もしている。
「ありがとうなんだぞ、だけどお尻を触るのは黒なんだぞ!」
男の伸びた手を持っている悔悟の棒でぴしゃりと叩くえーき。
この男本来はてゐっあいの幹部だったのだが、てゐっあい会長の飼いゆにHENTAIな条件である遊びを行っていた。
それが会長のばれて逆鱗に触れてしまい、このような閑職へと飛ばされてしまったのだ。
誠意ある土下座でクビは免れここに飛ばされたが、本人は意外とこの職を気に入っている。
準備も終わり次は銀バッジ試験が始まろうとしていた。
銀バッジを持つゆっくりは、ようやくペットとして認められるようになったゆっくりだ。
ゆっくりのモラルやルールだけでなく、人間社会のモラルとルールを理解してそれに適応できる様になったものだ。
所有の概念、子供を作ることで負担が増加すること、人間との力関係など様々なことを理解しなければならない。
特に文字や数字に対する認識を理解することが難関であり、ここで躓くゆっくりも多数いる。
「ではぱちゅりー、まずはこの単語を読んでもらう。」
「むきゅ!それはぱちゅりーとかいてあるわ!いみはぱちゅのことね。」
男の持っているフリップに書かれた文字を、銅バッジを付けたぱちゅりーが読みあげる。
次々と出題される問いに答えるぱちゅりー、男の横でえーきがすらすらと採点していき書類に書き込んでいく。
「では次だ、ここに書かれているゆっくりは何匹いる?」
「れいむが6ひき、まりさが4ひき、ありすが9ひき、ぜんぶで19ひきいるわ!」
「正解だ、元野良にしては随分賢いようだな。」
ゆっくりショップからこのぱちゅりーの経歴を知っている男は、少し驚きながらぱちゅりーを称賛する。
テストがすべて終わり、次に男はぱちゅりーに質問をしていく。
「ぱちゅりー、君が外に歩いていると野良にお家に連れて行ってくれと言われた、この場合君はどうする?」
「ぱちゅものらがつらいのはしってるけど、おうちはにんげんさんのものだからかってにつれていけないわ。」
少し悩みながらも、きちんと家が誰の者かを理解してぱちゅりーはきっぱりと答える。
あくまで飼いゆは人間に飼われている物であり、それを理解せずに飼い主の家を自分の物と勘違いするゆっくりも多い。
これを理解していないようなゆっくりは、飼い主を自分の同居人であるように考えている。
その為勝手に野良を家に連れて帰り、飼い主が帰ると散らかされた部屋を見るという破目になりやすい。
「番と一緒にすーりすーりをしていたらそのまますっきりーしてしまいおちびちゃんが出来た、飼い主に君は何て言う?」
「ごめんなさいってあやまるわ!おちびちゃんができたら、きっとにんげんさんはかりでたいへんになるから。」
これまた飼いゆっくりによくある、勝手に子供を作ってしまった場合だ。
これが普通のゆっくりであれば子供はゆっくり出来るものだから、人間もゆっくり出来ると考えるだろう。
しかし飼いゆっくりは普通のゆっくりではいけない。
人間のどう思うかを考えないようであれば飼いゆっくりとして失格である。
「なるほど、では最後に君は飼い主に最初に何と言いたい?」
「ゆっくりしていってね!!!」
「よく分かった、ではこれで試験は終わりだ。」
手元のブザーを鳴らすと、係りの人間がぱちゅりーを抱えて部屋を出ていく。
ぱちゅりーが部屋を出ていくのを確認して、男とえーきは試験結果について話し合う。
「文句のつけようがないぱちゅりーだな、相変わらずあの男の連れてくる野良には当たりが多い。」
「そうなんだぞ!あのぱちゅりーは白なんだぞ!」
結果はもちろん合格だ。
男が再びブザーを鳴らすと、部屋に胴付きのまりさがお辞儀をして入ってくる。
「失礼するんだ、します。」
「ようこそまりさ君、これで何度目の金バッジの挑戦だろうな。」
このまりさ、今まで何度も金バッジ試験に挑んでいるのだがことごとなく落ちている。
もはや何度目の顔合わせになるのか、男はまりさを知り合いのように気さくに話しかける。
「学科の方は中々良い結果だったぞ、後はいつもどうりこの面接ですべてが決まる。」
「まりさはたくさんお勉強したからとうぜんなんだぜ!」
「口を慎みたまえまりさ君、そういうことは合格が決定してからだ。」
ついいつものだぜ口調で話してしまうまりさを、男を軽くたしなめる。
金バッジ試験では銀バッジとは違い、漢字の読み書きや計算問題の試験を受けなければならない。
金バッジとなれば買い物や労働も人間と同じように行えるため、必要な知識が銀バッジと比べて一気に跳ね上がってくる。
その為野生や野良として育ったゆっくりのほとんどが人間のルールに戸惑い理解できず、銀バッジ止まりとなってしまう。
「散歩をしていると地面に財布が落ちていた、辺りに人もおらずまりさ君はどうするかな?」
「すぐにこうばんさんに届けるよ!」
ごく当り前のようことだが、これがゆっくりでは少し事情が変わってくる。
基本的にゆっくりの所有権は周りに持ち主がいるかいないかだ。
周りに誰もおらず自身がその所有を宣言すればそれは自分の物と言う風に考えており、お家宣言がその代表的である。
ことさらゆっくりが自身の行動を口に出すのは、権利を周りに主張する意味合いがあるのではとする学説もある。
いくつかの質問を終えて、男はまりさを見て溜息を吐く。
「やはりほぼ合格に近いが、やはりまだ足りないな。」
「どうしてなんだぜ!?まりさはいっしょうけんめいにお勉強したんだぜ!」
これまでの厳しいお兄さんとの試験勉強を思い出し、つい口答えをしてしまうまりさ。
「Fuck You!言葉道理にするぞ・・・まりさ・・・!」
「そんなこと言っちゃ駄目なんだぞ!だけど確かにまだまりさは金バッジには相応しくないんだぞ。」
男を注意して、えーきが何故まりさが金バッジに合格出来ないのかを説明し始める。
金バッジとなればゆっくりとあまり関わりの無い人間とも触れ合うことが多くなってくる。
その時にゆっくり特有の喋り方では中々会話が難しいことになってしまう。
金バッジゆっくりとはペットではあるが、それと同時に人間の良きパートナーの役割が求められるのだ。
「だからまりさの話し方じゃ、まだ人間さんに伝わりにくいんだぞ。
もう少し飼い主さんとお話しして人間さんみたいにならないと駄目なんだぞ。」
「まりさはゆっくりなんだぜ!まりさがゆっくりだからお兄さんはゆっくりできるんだぜ!」
「我々てゐっあいの定める金バッジの条件の一つは人間と同じように喋れるゆっくりだ。
残念だがその話し方を矯正しないかぎり金バッジとは認めない。」
そう言うと男は手で部屋から出ていくようにまりさに伝え、次の試験ゆっくりの書類に目を通し始めた。
「なっとくできないんだぜ!まりさはゆっくりなんだからにんげんさんみたいにならなくていいんだぜ!」
「・・・黒服、すぐにまりさを部屋から退出させろ。」
ブザーを鳴らして係りの人間を呼び、喚くまりさを強制退出させる。
申し訳なさそうになりながらも、男とえーきは次のゆっくりを部屋へと招き入れた。
すべての試験が終わり部屋には男とえーきだけが残っている。
しかしこれまで男の隣に座っていたえーきは、試験を受けるゆっくりの椅子に座り男と対峙している。
「ではこれよりプラチナバッジ試験を始める、準備はいいかなえーき君。」
「準備は万全なんだぞ!」
プラチナバッジとは金バッジの上のランクであり、これを取得したゆっくりは全国でもごく僅かである。
プラチナバッジを取得したゆっくりはほぼ人間と同じ扱いを受けることとなり、様々な権利や義務が発生することになる。
その性質上ほとんどのプラチナバッジの取得ゆっくりは胴付きだ。
「分かっているとは思うが、例え私の飼いゆっくりであっても私は公正な判断をするつもりだ。」
「もちろんなんだぞ!試験はそうじゃないと黒なんだぞ!」
もちろんプラチナバッジは男一人の決定で合格するほど甘くはない。
男の報告を元にてゐっあいの上層部が会議で全会一致の上で、国に申請して認められるとようやく合格するのだ。
「これまでえーき君には様々なテストを受けてもらいその能力はこちらもほぼ認めている。」
「えーきは最後に何をすれば良いんだぞ?」
「質問に答えるだけで良い、それはえーき君に子供が出来た場合だ。」
あまりに初歩的な問いにえーきは逆に面喰ってしまう。
こんなことは銀バッジで質問されるようなことであり、何かあるのではないかと深読みする。
「質問なんだぞ。」
「質問には一切お答えは出来ない、と言いたいところだが何だねえーき君?」
「そのおちびちゃんは人間さんに許可を貰ったのかだぞ?」
男はえーきの質問に手早く答えた。
「許可はされていない、しかしその子供はえーき君の愛しい相手の子供であり決して無理やり出来たのではない。」
「ならえーきはおちびちゃんを諦めるしかないんだぞ、おちびちゃんは可愛くても人間さんの許可がないと駄目なんだぞ!」
えーきがはっきりと答えると、男は次の質問を投げかけた。
「ではえーき君はプラチナバッジになればどのような仕事をしたい?」
「えーきは人間さんをゆっくりさせられるお仕事がしたいんだぞ!人間さんをゆっくりさせられるのが一番なんだぞ。」
多くのゆっくり愛好家が望むであろう答えをえーきは本心から考えていた。
おそらくほとんどの者が合格だと思うだろう。
「飼いゆっくりとして実にすばらしい答えだよえーき君。」
「じゃあ合格なんだぞ!」
「よって失格だ・・・残念だったな。」
期待に溢れたえーきに対して、男はあっさりと失格の旨を告げる。
試験は終わりと男は立ち上がり帰宅の準備を始めだすが、それにえーきが待ったをかけた。
「待ってほしいんだぞ!どうしてえーきは失格になっちゃたんだぞ!」
「失格は失格なんだよえーき、今日の仕事は終わったのだから早く家に帰ろうじゃないか。」
「納得できないんだぞ!誤魔化さないで理由は教えてほしんだぞ!」
食い下がらないえーきに、男はどうしたものかと思案顔だ。
その時男に電流走る・・・!
「成程・・・では食事をしながらその理由を話そうじゃないか。良い店を知っているんだ。」
男がえーきを連れて来たのは何処にでもある中華料理店であった。
だが一つだけ変わっている所があった。
「メイ!二番テーブルに麻婆と炒飯持って行ってくれ!」
「じゃおーん。」
人間の様な体つきの胴付きめーりんが、ギリギリまでスリットの入ったチャイナドレスを着てウェイトレスをしているのだ。
手なれた手つきで料理を運び、愛想良く笑顔を振りまきながら店の中を動き回っている。
その頭に被っているお飾りにはプラチナバッジが輝いていた。
「相変わらずめーりんはよく働くな、おまけにこんなにべっぴんさんなんだからな。」
「じゃお!じゃお~ん!」
尻を触ってきた手を軽く抓りながらも、めーりんは常連客にウィンクをしながらまた厨房へと戻っていく。
ほどなくしてお冷を持って男とえーきの席に注文を取りに来る。
「じゃお?」
「私はこの竜巻魚翅をお願いしようか。」
「じゃあえーきはパンダさんが好きだから大魔術熊猫豆腐が良いぞ!」
注文を終えると、男はえーきに今回のプラチナバッジ試験失格の理由について話し始めた。
「まずえーきはプラチナバッジゆっくりとはどんな存在だと思う?」
「金バッジゆっくりよりも人間さんをゆっくりさせられるゆっくりなんだぞ!」
「その時点ですでに失格だ、プラチナバッジを得たゆっくりはもはやゆっくりとは扱われないのだ。」
プラチナバッジを取得すると、まず飼い主は役所に出生届を提出しなければならない。
この時にプラチナバッジゆっくりは戸籍を手に入れて、ほぼ人間と同じ扱いを法律上受けることになるのだ。
今のところゆっくりの寿命のことを考えて、二十年経った時にどうするかはまだ決まっていない。
「ここで働いているめーりんが子供が出来た時にどうすると聞かれて何て答えたと思う。」
「・・・分かんないんだぞ。」
「実に泣かせる答えだ、どんなことがあっても子供を産むと言ったのだ。」
しかしそれでは飼い主に反対された時にどうするのだとえーきは考える。
飼いゆっくりは決して人間に、特に飼い主には逆らわないように教育を受けるのだ。
「胴付きのゆっくりがにんっしんすることはあまり確認されていないが、相手が同じゆっくりとは限らん。
これは一部の者にしか知らされていないが、実はゆっくりと人間とのハーフが何組か確認されているのだよ。」
これにはさすがにえーきも驚いて目を白黒させてしまう。
生まれてくる子供ははたして人間なのかゆっくりなのかとえーきの混乱した頭に浮かび上がってくる。
「まあゆっくりを飼っていたらいつの間にか子持ちとなるのだ。育児の問題も出てくるがそれよりも金銭的負担だ。
そんな中で親となったゆっくりが働くときにただ人間をゆっくりさせる為だけに働くと言うのも困りものなのだよ。」
そう言うと男は働くめーりんに視線を向けて話し続ける。
「今のところあのめーりんは子供は出来ていないがそれでもこうして働いている。」
「すごいめーりんなんだぞ、えーきはそんなこと全然考えられなかったんだぞ。」
「まあ金バッジゆっくりでも十分なのだからそこまで落ち込まなくても良いだろう。」
「じゃおおおおおおおおん。」
話がちょうど終わった所で、めーりんが注文の品を席に運んできた。
めーりんが働いているだけでなく、ここの料理は天下一品と評判であり二人は心おきなく料理を楽しんだ。
食事を終えて家への帰り道男は空を見上げて独り言のように呟く。
「Love You。今日は月が綺麗だな・・・えーき。」
「何か言ったんだぞ?今日はお月さまなんて出てないんだぞ?」
「何でもない、さっさと帰るとしよう。」
星ひとつ見えない夜に男とえーきはゆっくりと暗い道を歩き家へと帰っていく。
おまけ めーりん夜のお仕事
「へぇ~中国ちゃんは中華料理店でも働いてるんだ。」
「じゃお!じゃおじゃおおん!」
「ううそこそこ、こんど俺も行ってみようかな。」
「じゃお!?じゃおーん!」
「中国ちゃんの肉まんが!駄目だもう・・・ぬふぅ!」
ここは日々の生活で色々と溜まった物を綺麗に洗い落すゆっくり風呂。
ここでめーりんは中国と言う源氏名で働いており、店の人気ゆっくりである。
いつか愛しいお兄さんとの結婚を夢見て日々労働で汗を流しているのだ。
中華料理店が繁盛した理由はこうしためーりんの宣伝もあるのだった。
後書き
ゲスゆうかにゃんがBADENDで終わった悲しみから何とかセーフにする方法を考えた、後悔はしていない。
でもバッジ試験受けなきゃ結局あのままで意味がないから困る。
実際こうなったら相当法律が改正されそうですがゆっくりSSということでご勘弁ください。
wikiで読んだゆっくりハーフで親のきめえ丸が風俗で働く描写は悲しみと感動とちょっとばかり興奮を覚えましたよ。
銀バッジと金バッジの違いを漢字を使って表現していましたが、金バッジになると人間に近い話し方が出来るとしてみました。
次回はライダーパロディでりぐるを書いてみようかと思案中のHENTAIあきでした。
最近書いたもの
anko1434 みょんな一日
anko1450 ゆっくりが泣く部屋
anko1471 春?冬?
anko1491 ゆっくり院
anko1509 妬ましい
anko1519 ゆっくりトラブルを解決するよ!
anko1550 胴付きの謎
anko1605 胴付きパーティー
anko1647 ゲスゆうか
anko1663 しゃめい丸ですがもみじが最近おかしいです
anko1670 ゆっくりが受け入れられた世界
anko1703 俺とドスと不思議なおちびちゃん
anko1751 ある姉妹の話
anko1774 どうしてこうなった!?
追伸
感想掲示板で単独作品用の場所が出来たようなので試しに使ってみます。
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/13856/1276439394/
・ほとんど虐待らしいことをしてない考察SSです
・愛でられるゆっくりが多数でます
・色々とパロディした部分があります
・これを書いたのはHENTAIあきです!いつものおまけがありますのでHENTAIが苦手な方は注意してください
・それでもいいというひとはゆっくりよんでね!!!
ゆっくりがペットとして飼われるようになると共に普及されたバッジシステム。
保護される証明であり、金バッジ、銀バッジ、銅バッジとそのゆっくりの能力に応じたランク分けがされている。
しかしこのバッジシステム、実は絶対というほどでなく案外いい加減なものだ。
それぞれのゆっくりを扱う業者や団体によって基準が異なるため、同じバッジであっても雲泥の差が出てくる場合もある。
愛護団体の場合ではあくまでもゆっくりの愛らしさを基準としており、ゆっくりショップでは飼いやすさを基準としている。
その為金バッジを買ったはいいが、いわゆる金ゲスと呼ばれるゆっくりであり一時問題となった。
そんな中であるゆっくりを扱う業者のバッジは業者のみならず、飼い主からも評判の信頼性あるバッジ認定が行われている。
バッジ試験でもその信頼性は評価が高く、今日もまた多くのゆっくりが試験を挑んでいるのだ。
さほど広くもない部屋にバッジのついていない多くのゆっくりがそれぞれゆっくりしていた。
ここは銅バッジ試験を行う試験室であり、このゆっくり達は銅バッジを得るためにここに来ているのだ。
思う存分ゆっくりしている中でドアが開き、二人の人間が部屋に入ってきた。
「ようこそゆっくり達よ、これから銅バッジ試験を開始する・・・!」
「これからえーき達が言うことに答えてくれれば良いんだぞ。」
入ってきたのは高級なスーツを着た壮年の男と、胴付きのゆっくりえーきであった。
試験の開始を告げたにも関わらず、部屋にいるゆっくりは未だゆっくりを続けている。
あるゆっくりはお歌と言う雑音をまき散らしており、あるゆっくりは床にうんうんをして部屋を汚している。
ここにいるのはほとんどしつけやマナーを知らない、ほぼ野生や野良と同じゆっくり。
そんなゆっくりが人間の話など聞くわけがない。
「やっとどれいがきたよ!はやくかわいいれいむにあまあまをもってきてね!たくさんでいいよ!」
あるれいむは入ってきた男とえーきを見るなり、いきなり奴隷発言である。
だが男はそんなれいむを無視して、ゆっくりにはお決まりの挨拶をする。
「ゆっくりしていってね・・・!」
「「「「ゆっくりしていってね!!!」」」」
本能に刻まれた言葉に、部屋にいたほぼすべてのゆっくりが返事を返した。
男とえーきはそれを何度か繰り返すと、それぞれのゆっくりに付けられている数字の書かれたバッジを確認する。
「36番以外すべて合格だ、さっさと部屋から出て行け。」
あっさりと合格発表をする男に、ゆっくり達はそれぞれ大喜びだ。
「やったよ!ねんがんのバッジゆっくりになれたよ!」
「これでれいむたちはかいゆっくりだね!じじいはさっさとあまあまをもってきてね!」
「どうじでおちびちゃんがごうかくしてないのおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」
唯一落とされたゆっくりの親なのか、れいむは男に文句を言って不満を口に出してきた。
騒ぎ立てるゆっくり達に、男は小さいが迫力のある声でこう言う。
「Fuck You!ぶち殺すぞ・・・ゴミめら・・・!」
男の声にそれまで騒いでいたゆっくりはすべて声を失い、男に注目をする。
「お前らは勘違いしている、お前らはあくまでも銅バッジになれただけだ!
銅バッジとはゆっくりが、ようやく生きていることを証明されたに過ぎない証。
ただそれだけで何を調子づいている、お前らは知性も品性もないただ健康な体で、ようやく生き餌になれたに過ぎん。」
銅バッジを持つゆっくりはあくまでも個人が所有を示すだけと言ってもいいほどのレベルのバッジだ。
その為ゆっくりショップでの銅バッジゆっくりは、もっぱら虐待用か捕食種の餌といった目的のために置かれている。
中には銅バッジに珍しい当たりもいるが、それはほぼ稀なことでしかない。
「そんな銅バッジ試験の最低限にも合格出来ないのがそこにいる出来そこないだ・・・!」
男が指さしたのは一匹の赤まりさであった。
赤まりさの目は焦点が合っておらず、しーしーと涎を床に垂れ流している。
「ゆぴぃ!ゆぴぴ!」
「分かったか?あくまで銅バッジで求められるのは健康であることだけだ!それが分かったらさっさと出て行け!」
男が言い終わると部屋に袋を持った男たちが次々と入り、無造作にゆっくりを袋へと詰めていく。
「いたいよ!もっとていねいにもってね!」
「まりさはバッジゆっくりなんだぜ!こんなことしてただですむとおもってるのかだぜ!」
「せまいいいいいいいいいいいいいい!どうしてごうかくしたのにゆっくりできないのおおおおおおおおおお!」
「この赤まりさはどうします?」
「潰してゴミ箱行きだな。」
入ってきた男たちはゆっくりショップの店員達である。
ショップで生まれた中でも期待出来ないゆっくりを集め、最低限の品質を証明するため試験に挑ませたのだ。
すべてを袋に詰め終えると、ショップの店長が男に礼を言う。
「ありがとうございました、やはり足りないゆっくりじゃ銅バッジも無理ですか。」
「我がてゐっあいは信頼が第一、銅バッジを示すには最低でも健康であることが条件です。後日バッジを送りますので。」
てゐっあいは近年ゆっくり業界に現れた新興企業だ。
徹底した品質管理と厳しいバッジ基準が評判で、すでに多くの加工所も経営するようになった企業である。
てゐっあいのバッジは星型であり、飼いゆがこの星を無くすとはすなわちそれは捨てられるか潰されるかのどちらかだ。
「では私たちはこれで失礼します。これからもどうか末永くお付き合いのほどをお願いします。」
深々と頭を下げると、ゆっくりショップの店員達は袋を持って部屋から出て行った。
机と椅子を準備しながら、男はさきほどのゆっくりについてえーきに話しかける。
「どうだえーき?さっきの中に当たりはいると思うか?」
「皆黒なんだぞ!どうして皆善行をしないでいるのか不思議なんだぞ!」
頬を膨らませながらえーきは怒りながら次の試験の為に、机と椅子をきっちりと揃える。
えーき種は物事をきっちりとすることを好み、善行と呼ばれる他者をゆっくりさせる為の行為をゆっくりに諭すことをする。
そんなえーきのお飾りに付いているバッジは輝く金バッジだ。
「所詮あれが今のゆっくりだ、えーきのようなゆっくりの方が今では珍しいのだよ。」
「何だか悲しいんだぞ、本当は皆誰かをゆっくりさせないといけないのに。」
そんなえーきを男は慰めるように頭は優しく撫でてやった。
見た目ではそうは思えないが、実はこの男はゆっくりを愛でることを好む。
自身の飼いゆであり金バッジでもあるえーきを試験管の助手としててゐっあいに雇うように苦労もしている。
「ありがとうなんだぞ、だけどお尻を触るのは黒なんだぞ!」
男の伸びた手を持っている悔悟の棒でぴしゃりと叩くえーき。
この男本来はてゐっあいの幹部だったのだが、てゐっあい会長の飼いゆにHENTAIな条件である遊びを行っていた。
それが会長のばれて逆鱗に触れてしまい、このような閑職へと飛ばされてしまったのだ。
誠意ある土下座でクビは免れここに飛ばされたが、本人は意外とこの職を気に入っている。
準備も終わり次は銀バッジ試験が始まろうとしていた。
銀バッジを持つゆっくりは、ようやくペットとして認められるようになったゆっくりだ。
ゆっくりのモラルやルールだけでなく、人間社会のモラルとルールを理解してそれに適応できる様になったものだ。
所有の概念、子供を作ることで負担が増加すること、人間との力関係など様々なことを理解しなければならない。
特に文字や数字に対する認識を理解することが難関であり、ここで躓くゆっくりも多数いる。
「ではぱちゅりー、まずはこの単語を読んでもらう。」
「むきゅ!それはぱちゅりーとかいてあるわ!いみはぱちゅのことね。」
男の持っているフリップに書かれた文字を、銅バッジを付けたぱちゅりーが読みあげる。
次々と出題される問いに答えるぱちゅりー、男の横でえーきがすらすらと採点していき書類に書き込んでいく。
「では次だ、ここに書かれているゆっくりは何匹いる?」
「れいむが6ひき、まりさが4ひき、ありすが9ひき、ぜんぶで19ひきいるわ!」
「正解だ、元野良にしては随分賢いようだな。」
ゆっくりショップからこのぱちゅりーの経歴を知っている男は、少し驚きながらぱちゅりーを称賛する。
テストがすべて終わり、次に男はぱちゅりーに質問をしていく。
「ぱちゅりー、君が外に歩いていると野良にお家に連れて行ってくれと言われた、この場合君はどうする?」
「ぱちゅものらがつらいのはしってるけど、おうちはにんげんさんのものだからかってにつれていけないわ。」
少し悩みながらも、きちんと家が誰の者かを理解してぱちゅりーはきっぱりと答える。
あくまで飼いゆは人間に飼われている物であり、それを理解せずに飼い主の家を自分の物と勘違いするゆっくりも多い。
これを理解していないようなゆっくりは、飼い主を自分の同居人であるように考えている。
その為勝手に野良を家に連れて帰り、飼い主が帰ると散らかされた部屋を見るという破目になりやすい。
「番と一緒にすーりすーりをしていたらそのまますっきりーしてしまいおちびちゃんが出来た、飼い主に君は何て言う?」
「ごめんなさいってあやまるわ!おちびちゃんができたら、きっとにんげんさんはかりでたいへんになるから。」
これまた飼いゆっくりによくある、勝手に子供を作ってしまった場合だ。
これが普通のゆっくりであれば子供はゆっくり出来るものだから、人間もゆっくり出来ると考えるだろう。
しかし飼いゆっくりは普通のゆっくりではいけない。
人間のどう思うかを考えないようであれば飼いゆっくりとして失格である。
「なるほど、では最後に君は飼い主に最初に何と言いたい?」
「ゆっくりしていってね!!!」
「よく分かった、ではこれで試験は終わりだ。」
手元のブザーを鳴らすと、係りの人間がぱちゅりーを抱えて部屋を出ていく。
ぱちゅりーが部屋を出ていくのを確認して、男とえーきは試験結果について話し合う。
「文句のつけようがないぱちゅりーだな、相変わらずあの男の連れてくる野良には当たりが多い。」
「そうなんだぞ!あのぱちゅりーは白なんだぞ!」
結果はもちろん合格だ。
男が再びブザーを鳴らすと、部屋に胴付きのまりさがお辞儀をして入ってくる。
「失礼するんだ、します。」
「ようこそまりさ君、これで何度目の金バッジの挑戦だろうな。」
このまりさ、今まで何度も金バッジ試験に挑んでいるのだがことごとなく落ちている。
もはや何度目の顔合わせになるのか、男はまりさを知り合いのように気さくに話しかける。
「学科の方は中々良い結果だったぞ、後はいつもどうりこの面接ですべてが決まる。」
「まりさはたくさんお勉強したからとうぜんなんだぜ!」
「口を慎みたまえまりさ君、そういうことは合格が決定してからだ。」
ついいつものだぜ口調で話してしまうまりさを、男を軽くたしなめる。
金バッジ試験では銀バッジとは違い、漢字の読み書きや計算問題の試験を受けなければならない。
金バッジとなれば買い物や労働も人間と同じように行えるため、必要な知識が銀バッジと比べて一気に跳ね上がってくる。
その為野生や野良として育ったゆっくりのほとんどが人間のルールに戸惑い理解できず、銀バッジ止まりとなってしまう。
「散歩をしていると地面に財布が落ちていた、辺りに人もおらずまりさ君はどうするかな?」
「すぐにこうばんさんに届けるよ!」
ごく当り前のようことだが、これがゆっくりでは少し事情が変わってくる。
基本的にゆっくりの所有権は周りに持ち主がいるかいないかだ。
周りに誰もおらず自身がその所有を宣言すればそれは自分の物と言う風に考えており、お家宣言がその代表的である。
ことさらゆっくりが自身の行動を口に出すのは、権利を周りに主張する意味合いがあるのではとする学説もある。
いくつかの質問を終えて、男はまりさを見て溜息を吐く。
「やはりほぼ合格に近いが、やはりまだ足りないな。」
「どうしてなんだぜ!?まりさはいっしょうけんめいにお勉強したんだぜ!」
これまでの厳しいお兄さんとの試験勉強を思い出し、つい口答えをしてしまうまりさ。
「Fuck You!言葉道理にするぞ・・・まりさ・・・!」
「そんなこと言っちゃ駄目なんだぞ!だけど確かにまだまりさは金バッジには相応しくないんだぞ。」
男を注意して、えーきが何故まりさが金バッジに合格出来ないのかを説明し始める。
金バッジとなればゆっくりとあまり関わりの無い人間とも触れ合うことが多くなってくる。
その時にゆっくり特有の喋り方では中々会話が難しいことになってしまう。
金バッジゆっくりとはペットではあるが、それと同時に人間の良きパートナーの役割が求められるのだ。
「だからまりさの話し方じゃ、まだ人間さんに伝わりにくいんだぞ。
もう少し飼い主さんとお話しして人間さんみたいにならないと駄目なんだぞ。」
「まりさはゆっくりなんだぜ!まりさがゆっくりだからお兄さんはゆっくりできるんだぜ!」
「我々てゐっあいの定める金バッジの条件の一つは人間と同じように喋れるゆっくりだ。
残念だがその話し方を矯正しないかぎり金バッジとは認めない。」
そう言うと男は手で部屋から出ていくようにまりさに伝え、次の試験ゆっくりの書類に目を通し始めた。
「なっとくできないんだぜ!まりさはゆっくりなんだからにんげんさんみたいにならなくていいんだぜ!」
「・・・黒服、すぐにまりさを部屋から退出させろ。」
ブザーを鳴らして係りの人間を呼び、喚くまりさを強制退出させる。
申し訳なさそうになりながらも、男とえーきは次のゆっくりを部屋へと招き入れた。
すべての試験が終わり部屋には男とえーきだけが残っている。
しかしこれまで男の隣に座っていたえーきは、試験を受けるゆっくりの椅子に座り男と対峙している。
「ではこれよりプラチナバッジ試験を始める、準備はいいかなえーき君。」
「準備は万全なんだぞ!」
プラチナバッジとは金バッジの上のランクであり、これを取得したゆっくりは全国でもごく僅かである。
プラチナバッジを取得したゆっくりはほぼ人間と同じ扱いを受けることとなり、様々な権利や義務が発生することになる。
その性質上ほとんどのプラチナバッジの取得ゆっくりは胴付きだ。
「分かっているとは思うが、例え私の飼いゆっくりであっても私は公正な判断をするつもりだ。」
「もちろんなんだぞ!試験はそうじゃないと黒なんだぞ!」
もちろんプラチナバッジは男一人の決定で合格するほど甘くはない。
男の報告を元にてゐっあいの上層部が会議で全会一致の上で、国に申請して認められるとようやく合格するのだ。
「これまでえーき君には様々なテストを受けてもらいその能力はこちらもほぼ認めている。」
「えーきは最後に何をすれば良いんだぞ?」
「質問に答えるだけで良い、それはえーき君に子供が出来た場合だ。」
あまりに初歩的な問いにえーきは逆に面喰ってしまう。
こんなことは銀バッジで質問されるようなことであり、何かあるのではないかと深読みする。
「質問なんだぞ。」
「質問には一切お答えは出来ない、と言いたいところだが何だねえーき君?」
「そのおちびちゃんは人間さんに許可を貰ったのかだぞ?」
男はえーきの質問に手早く答えた。
「許可はされていない、しかしその子供はえーき君の愛しい相手の子供であり決して無理やり出来たのではない。」
「ならえーきはおちびちゃんを諦めるしかないんだぞ、おちびちゃんは可愛くても人間さんの許可がないと駄目なんだぞ!」
えーきがはっきりと答えると、男は次の質問を投げかけた。
「ではえーき君はプラチナバッジになればどのような仕事をしたい?」
「えーきは人間さんをゆっくりさせられるお仕事がしたいんだぞ!人間さんをゆっくりさせられるのが一番なんだぞ。」
多くのゆっくり愛好家が望むであろう答えをえーきは本心から考えていた。
おそらくほとんどの者が合格だと思うだろう。
「飼いゆっくりとして実にすばらしい答えだよえーき君。」
「じゃあ合格なんだぞ!」
「よって失格だ・・・残念だったな。」
期待に溢れたえーきに対して、男はあっさりと失格の旨を告げる。
試験は終わりと男は立ち上がり帰宅の準備を始めだすが、それにえーきが待ったをかけた。
「待ってほしいんだぞ!どうしてえーきは失格になっちゃたんだぞ!」
「失格は失格なんだよえーき、今日の仕事は終わったのだから早く家に帰ろうじゃないか。」
「納得できないんだぞ!誤魔化さないで理由は教えてほしんだぞ!」
食い下がらないえーきに、男はどうしたものかと思案顔だ。
その時男に電流走る・・・!
「成程・・・では食事をしながらその理由を話そうじゃないか。良い店を知っているんだ。」
男がえーきを連れて来たのは何処にでもある中華料理店であった。
だが一つだけ変わっている所があった。
「メイ!二番テーブルに麻婆と炒飯持って行ってくれ!」
「じゃおーん。」
人間の様な体つきの胴付きめーりんが、ギリギリまでスリットの入ったチャイナドレスを着てウェイトレスをしているのだ。
手なれた手つきで料理を運び、愛想良く笑顔を振りまきながら店の中を動き回っている。
その頭に被っているお飾りにはプラチナバッジが輝いていた。
「相変わらずめーりんはよく働くな、おまけにこんなにべっぴんさんなんだからな。」
「じゃお!じゃお~ん!」
尻を触ってきた手を軽く抓りながらも、めーりんは常連客にウィンクをしながらまた厨房へと戻っていく。
ほどなくしてお冷を持って男とえーきの席に注文を取りに来る。
「じゃお?」
「私はこの竜巻魚翅をお願いしようか。」
「じゃあえーきはパンダさんが好きだから大魔術熊猫豆腐が良いぞ!」
注文を終えると、男はえーきに今回のプラチナバッジ試験失格の理由について話し始めた。
「まずえーきはプラチナバッジゆっくりとはどんな存在だと思う?」
「金バッジゆっくりよりも人間さんをゆっくりさせられるゆっくりなんだぞ!」
「その時点ですでに失格だ、プラチナバッジを得たゆっくりはもはやゆっくりとは扱われないのだ。」
プラチナバッジを取得すると、まず飼い主は役所に出生届を提出しなければならない。
この時にプラチナバッジゆっくりは戸籍を手に入れて、ほぼ人間と同じ扱いを法律上受けることになるのだ。
今のところゆっくりの寿命のことを考えて、二十年経った時にどうするかはまだ決まっていない。
「ここで働いているめーりんが子供が出来た時にどうすると聞かれて何て答えたと思う。」
「・・・分かんないんだぞ。」
「実に泣かせる答えだ、どんなことがあっても子供を産むと言ったのだ。」
しかしそれでは飼い主に反対された時にどうするのだとえーきは考える。
飼いゆっくりは決して人間に、特に飼い主には逆らわないように教育を受けるのだ。
「胴付きのゆっくりがにんっしんすることはあまり確認されていないが、相手が同じゆっくりとは限らん。
これは一部の者にしか知らされていないが、実はゆっくりと人間とのハーフが何組か確認されているのだよ。」
これにはさすがにえーきも驚いて目を白黒させてしまう。
生まれてくる子供ははたして人間なのかゆっくりなのかとえーきの混乱した頭に浮かび上がってくる。
「まあゆっくりを飼っていたらいつの間にか子持ちとなるのだ。育児の問題も出てくるがそれよりも金銭的負担だ。
そんな中で親となったゆっくりが働くときにただ人間をゆっくりさせる為だけに働くと言うのも困りものなのだよ。」
そう言うと男は働くめーりんに視線を向けて話し続ける。
「今のところあのめーりんは子供は出来ていないがそれでもこうして働いている。」
「すごいめーりんなんだぞ、えーきはそんなこと全然考えられなかったんだぞ。」
「まあ金バッジゆっくりでも十分なのだからそこまで落ち込まなくても良いだろう。」
「じゃおおおおおおおおん。」
話がちょうど終わった所で、めーりんが注文の品を席に運んできた。
めーりんが働いているだけでなく、ここの料理は天下一品と評判であり二人は心おきなく料理を楽しんだ。
食事を終えて家への帰り道男は空を見上げて独り言のように呟く。
「Love You。今日は月が綺麗だな・・・えーき。」
「何か言ったんだぞ?今日はお月さまなんて出てないんだぞ?」
「何でもない、さっさと帰るとしよう。」
星ひとつ見えない夜に男とえーきはゆっくりと暗い道を歩き家へと帰っていく。
おまけ めーりん夜のお仕事
「へぇ~中国ちゃんは中華料理店でも働いてるんだ。」
「じゃお!じゃおじゃおおん!」
「ううそこそこ、こんど俺も行ってみようかな。」
「じゃお!?じゃおーん!」
「中国ちゃんの肉まんが!駄目だもう・・・ぬふぅ!」
ここは日々の生活で色々と溜まった物を綺麗に洗い落すゆっくり風呂。
ここでめーりんは中国と言う源氏名で働いており、店の人気ゆっくりである。
いつか愛しいお兄さんとの結婚を夢見て日々労働で汗を流しているのだ。
中華料理店が繁盛した理由はこうしためーりんの宣伝もあるのだった。
後書き
ゲスゆうかにゃんがBADENDで終わった悲しみから何とかセーフにする方法を考えた、後悔はしていない。
でもバッジ試験受けなきゃ結局あのままで意味がないから困る。
実際こうなったら相当法律が改正されそうですがゆっくりSSということでご勘弁ください。
wikiで読んだゆっくりハーフで親のきめえ丸が風俗で働く描写は悲しみと感動とちょっとばかり興奮を覚えましたよ。
銀バッジと金バッジの違いを漢字を使って表現していましたが、金バッジになると人間に近い話し方が出来るとしてみました。
次回はライダーパロディでりぐるを書いてみようかと思案中のHENTAIあきでした。
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追伸
感想掲示板で単独作品用の場所が出来たようなので試しに使ってみます。
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/13856/1276439394/