ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
anko1809 ゆっくりーず
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ankoss
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いろいろと薄味な小ネタです。
さっくり感覚で読んで下さい。
街の中心部から少し外れた国道沿いにその店はある。
「ゆっくりーず」
俺が自動扉を潜ると、張りのあるウエイトレスの声で迎えられた。
「いらっしゃいませ、ゆっくりーずへようこそ! 何名様でいらっしゃいますか?」
「1名で」
「おタバコはお吸いになられますでしょうか?」
「いえ」
「では禁煙席の8番ボックスにご案内いたします。こちらへどうぞ」
ポニーテールの似合うウエイトレスに案内され、透明な壁に仕切られた席に着く。
特に禁煙だから、というわけではなくこの店は全席が簡易個室仕様のボックス席となっている。
「こちらがメニューとなります。ご注文がお決まりになりましたら、
そちらにございますボタンを押してお呼びください」
「はいはい。さて、と」
ウエイトレスが扉を閉めて出て行くと俺は軽く一息をつき、
手渡されたメニューを開いて吟味する。
「ふむふむ、今日はちょっと凝ったものにしてみようかな?」
そのまま悩んでいると、先ほどと同じウエイトレスが空のコップと
氷水の入ったポットを盆に乗せて現れた。
「こちら、お水になります」
ちょうどいいので、注文を告げることにする。
「注文いいですか?」
「はい、ありがとうございます。ご注文はいかがなさいますか?」
「えーと……このれいむのシングルセットと」
「れいむシングルセットをお1つ」
「だじぇまりさを1つ」
「はい、だじぇまりさをお1つですね。こちらはいつお持ちしますか?」
「れいむの後で」
「かしこまりました。性格にご希望はございますか?」
「ないです。あ、だじぇまりさは活きのいい奴でお願いします」
「かしこまりました。コースはいかがいたしましょう?」
「鉄板のみで」
「かしこまりました。ご注文を確認させていただきます。
れいむのシングルセットをお1つとだじぇまりさをお1つ、コースは鉄板焼き。
性格のご指定はだじぇまりさに活発型をご希望。
だじぇまりさはれいむシングルセットの後、でございますね?」
「そうです」
「ご注文は以上でよろしいでしょうか?」
「はい」
「かしこまりました。それではメニューを下げさせていただきます。
ただいまご注文の品をお持ちいたしますので、少々お待ちくださいませ」
ウエイトレスがコップに水を注いでポットと一緒にテーブルに置くと、一礼して去っていく。
「結局いつものにしちゃったな。まあいいか」
俺はコップに口をつけ、多少強めの空調で乾いた喉を潤した。
「お待たせいたしました。こちられいむのシングルセットと鉄板になります」
ほどなく運搬用のカートを押して来たウエイトレスが、
大き目のドームカバーが被せられた皿と携帯ガスコンロに乗せられた鉄板をテーブルに置いていく。
さらに菜ばし、ナイフ、フォーク、スプーン、それから小型のトングを並べる。
「ガスコンロのお取り扱いは、くれぐれも注意してお使い頂きますよう、お願いいたいます」
「はいはい」
「では、後ほどだじぇまりさをお持ちいたします。失礼致します」
「さてと」
ウエイトレスが扉を閉めるのを確認すると、俺は早速ドームカバーを開けた。
その中にはゆぅゆぅと成体のれいむ、それに子れいむと赤れいむが
各1匹ずつ寝息を立てていた。
うん、注文通りのれいむのシングル(マザー)セットだ。
親れいむはどんぶりに入るぐらい、子ゆは平均的な大人の握りこぶし、
赤ゆはピンポン球よりわずかに大きいぐらい。
外で見かける野良ゆと比べると小ぶりだが、こういった店では標準サイズである。
俺は早速ガスコンロのスイッチを入れ、勢いよく溢れ出す炎を
つまみをいじって調整する。
次に持ちやすい位置にトングなどを並べなおして準備を整える。
そして準備が終わったのを確認すると俺は息を吸って
「ゆっくりしていってね!」
声を張り上げ叫んだ。
「ゆっくりしていってね!?」
「ゆっくちしていってね!!」
「ゆっきゅちしちぇいっちぇにぇ!」
本能による反射で眠りから瞬時に覚醒させられ、挨拶を返すれいむたち。
ボックス席の壁は防音で、個室型なので声が漏れることもない。
「ゆゆっ!? ここはどこなの?」
「やあれいむ」
「ゆっ、にんげんさん!?」
「ゆぅ~、にんげんしゃん? れいみゅはれいみゅだよ! ゆっくちおはよう!」
無理矢理起こされたことに怒らないところを見ると、
かなり穏やかな性格のようだ。
うん、質も悪くないぞ。
「あはは、もうお昼だよ」
「ゆーん、おひるしゃんにゃらこんにちわだにぇ」
「おお、よく知ってるねれいむ。偉い偉い」
「ゆゆ~ん♪」
褒められた赤れいむが嬉しそうに微笑みを浮かべる。
「ゆ、そうだね。それじゃあおちびちゃんたち。
にんげんさんにゆっくりあいさつしようね」
子供を褒められた親れいむは、俺がゆっくりできる人間さんだと判断したのか、
ニコニコと笑みを浮かべて子供たちを一列に並ばせる。
その横でジジジジと熱した鉄板が微かな音を立て始めていた。
「「「にんげんさん(しゃん)、ゆっくり(きゅち)こんにちわ!」」」
「はいこんにちわ。では死ね」
ずぶ。
「ゆぎィ!?」
真横からの菜ばしの一撃が、親れいむのこめかみを貫通する。
「ゆっ?」
「おかあしゃん?」
突如変な声を上げた母親をいぶかしげに見上げる子ゆたち。
親れいむは目を見開き、歯を剥いた恐ろしげな表情していた。
直撃とはいかなかったようだ。
しかし気を抜いたところで鈍く尖った木製の棒が2本、
体内を貫いて中枢餡を掠めたのだから、その苦痛と衝撃は想像を絶するほどだろう。
「ゆっ、おかあしゃんのあちゃまから、にゃにかはえちぇるよ」
「よく気付いたねれいむ。偉い偉い」
赤れいむを褒めながら、俺は親指と人差し指を使って、
2本の菜ばしをぐりぐりとねじる。
「ゆ、ぎ、ぎ、ぎぃぃぃ!!」
さらに体内の餡子と脳となる中枢餡を抉られる痛みに、
断続的な痙攣を繰り返しながらうめき声をあげる親れいむ。
どうやら最初の一撃で既に意識は飛びかけているようだ。
「ゆ、ゆああああああああ!!? やめてね! おかあさんをいじめないでね!!」
いち早く母親の状況に気付いた子れいむが静止の声を上げるが、
当然やめるわけがない。
「あ、そう」
「ゆべッ!?」
さらに親れいむの眉間にフォークを突き刺してトドメを指すと、
菜ばしから手を離し、トングを持って子れいむを掴む。
俺にとってこのセットの親れいむなどただの前菜に過ぎない。
むしろ子ゆと赤ゆがメインディッシュだ。
「はい、じゃあ君はこっち」
「やめてね! ゆっくちはなしてね!!」
ぷりぷりとケツを振る様がとてもキモ可愛い。
うん、やっぱりこのキモ可愛さこそゆっくりの醍醐味だ。
その様子と感触を楽しみながら、子れいむを鉄板の上にかざす。
「ゆゆっ、なんだかあんよがぽーかぽーかするよ?」
どうも、もがくことに必死ですぐ下の鉄板が目に入っていなかったらしく、
鉄板から放たれる熱量にしばらくしてから子れいむが気付く。
「ゆ~、なんだかからだがゆっくちあったかくなってきたよ。
ぽーかぽーかさんはゆっくちできるね!」
さっきの今でどうしてここまでくつろげるのか、何とも理解し難いが、
じわじわ伝わっていく熱の心地に子れいむは目を細めた。
「おねえしゃんだけじゅるい! れいみゅもぽーかぽーかしちゃいよ!」
状況を飲み込めてない赤れいむが、自分も自分もとぴょんぴょん跳ねる。
「順番だよ。れいむは賢いからちゃんと守れるよね?」
「ゆぅ……れいみゅ、じゅんばんしゃんはゆっくちまもりゅよ」
「れいむは良い子だね。それじゃあちょっと早めにしてあげようか」
「ゆゆっ!? ありがちょう、にんげんしゃん♪」
嬉しそうにもみあげをピコピコと上下させる赤れいむ。
「ゆっ、ダメだよ! まだれいむがぽーかぽーかしてたいよ!」
それに異を唱えたのは姉の子れいむだった。
「どうしちぇしょんにゃこちょいうにょぉぉぉ!!?」
姉の言葉に赤れいむは涙目で叫ぶが、子れいむはどこふく風で答える。
「さっきかられいむはにんげんさんにほめられてるでしょ?
だから、ぽーかぽーかさんはれいむのものだよ。ゆっくちりかいしてね」
「ゆぅ……ゆっくちりきゃいしちゃよ……」
何が“だから”なのかよくわからないが、赤れいむは姉の言い分に従うようだった。
まあ、決めるのは俺だから、そのやりとりには何の意味もないが。
「ところでれいむ」
「ゆ?」
とりあえず姉に声を掛けると、挟まれた身体をねじねじしてこちらを見てきた。
キモイ、主に体がキモイ。
「離してほしかったんじゃなかったの?」
「ゆっ、そうだよ! ゆっくちしないでれいむのからだをはなしてね! いますぐでいいよ!」
「よし、任せろ!」
トングの力を緩めると、するりと子れいむが落ちていく。
当然、鉄板の上に。
ジュー!!
「ゆぎゃあああああああああああああああああああ!!!!!」
「ゆぴぃ!?」
突如響いた姉の絶叫に、赤れいむが目を白黒させて驚く。
「あづいいぃぃぃぃ!!! やげるうぅぅぅぅ!!」
小麦粉で出来た皮が焼け、香ばしい匂いが漂い始める。
う~ん、いい香りだ。
「だずげでえええええええ!! れいむ゛をごごがらひきあげてねええええええ!!」
「ゆ!? お、おねえしゃん!!」
必死も必死な子れいむの叫びに、赤れいむは我を取り戻す。
「に、にゃんでこんにゃこちょしゅるのぉぉぉぉっ!!?」
流石に俺がやったことに気付いたのか、目を吊り上げて訴えてくる。
「え? 何が?」
「にゃにがじゃないぢぇしょおおぉぉぉ?! はやきゅやめちぇあげちぇね!
おねえしゃん、いちゃがっちぇるよ!!」
「でも離してって言ったのは、お姉さんだよ?」
「ゆ?」
「案外、あの焼ける感覚が気持ちいいんじゃないかな?」
「ゆう……しょうにゃにょ?」
「ぞんなわげないでしょおおおお!? ばやぐだずげろおおおおおお!!」
ですよねー。
「ゆっ!? そうぢゃよ! にんげんしゃんは、はやきゅおねえしゃんをたすけちぇね!!」
「えー」
「はやきゅしないとれいみゅぷきゅーしゅるよ!
れいみゅおこっちぇるんだよ! ぷきゅー!!」
空気を吸い込んで小さな身体を膨らませる赤れいむ。
その様は苛立ちを覚えるほどに愛らしい。
「ゆぶっ」
思わずスプーンの下面で叩いてしまうほどに。
おこっちぇるよ!
うん、れいむにはやっぱりこの舌足らずなセリフがないとね。
「ゆぶぶっ」
そのまま力を徐々に込めていく。
「人にものを頼む時は、どうすればいいのかな?」
「や、やめちぇね」
「簡単なことだから、れいむならわかるよね?」
「れいみゅ、ゆっきゅりちゅぶりぇるよ」
「どうかな? ちゃんと言えるかな?」
「ちゅ、ちゅぶれりゅうううぅぅぅぅぅぅ!!! ゆぷっおしょゆべっ」
いい加減本当に潰しそうだったので、寸前でスプーンを持ち上げる。
皮が圧力で張り付いたのか、赤れいむは数瞬の間だけ持ち上がり
自重によって落ちて、身体をしたたかに打った。
「さあ、人にものを頼むときは何ていうんだろうね?」
「ゆぅ……ゆぅ……にんげんしゃん、ゆっきゅちおねがいしましゅ……」
「よくできました!」
赤れいむのお願いを聞き入れ、俺は再びトングを取る。
そして底面が焦げ始め、ゆぎぎと唸る子れいむを掴んで上へとひっぱった。
ぺりぺり。
焦げ付いた子れいむの底が鉄板に張り付いて、上に持ち上げられるたびに剥がれていく。
ある程度焦げてしまっているため、今は中身の餡子は漏れていないようだ。
「ゆああぁぁぁ、れいむのがもじかのようなあんよざんがあああぁぁぁぁ!!」
「ゆゆっ!? やめちぇあげちぇね!! おねえしゃんいちゃがっちぇるよ!!」
「え、やめるの?」
子れいむを離すと、再びジュワッと灼熱の鉄板の上に落下する。
「ゆがああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
着地の衝撃でボロボロと焦げた部分が剥がれ、まだ被害のない部分までが
新たに焼きつき始める。
「やめ゛るなああああああ!! ざっざどれいむ゛をびぎあげろおおおぉぉ!!」
「仕方ないなぁ」
もはや子ゆの愛らしさすらない、醜く叫ぶ子れいむをまたもやトングで持ち上げる。
ペリペリ。
しかし、既に新たな底面も焦げてしまっていた。
「ゆぎぎぃぃぃぃぃ!!」
「ゆ、ゆぅ……にんげんしゃん、おねがいぢゃから、ペリペリしゃんはやめちぇあげちぇね」
「いや、でもそうしないと持ち上げられないし」
「ゆぎぎぎぎぎぎ」
「それぢぇも、おねえしゃんいちゃそうぢゃよ……ゆっきゅりおねがいしまちゅ……」
もみ上げを地面について顔を俯ける赤れいむ。
土下座のつもりなのだろうか。
「その態度、イエスだね」
赤ゆの土下座というなかなか珍しいものを見せてもらったからには、
人間さんとしては答えねばなるまい。
「ゆくぞ!」
「ゆぎっ!?」
三度子れいむをトングで掴み、やや上方向に伸ばす。
底面が引っ張られ、また焦げ目が剥がれるが、とりあえず無視する。
「いま必殺の!」
テンションが漲ってきた俺は高らかに叫ぶと、
まだ使っていないナイフを空いている手で掴んで構えた。
「あにゃる一文字斬り!!」
「ゆに゛くすッ!!?」
さっくりと子れいむの伸びた下部、ちょうどあにゃるのある位置にナイフを走らせると、
トングから抵抗感がなくなり、子れいむが一気に持ち上がった。
べしゃり。
「ゆぅぅぅ!! やっちゃね、おねえしゃん!!」
意味もなく盛り上がった俺の勢いと先ほどとは違って苦しんでいない姉の姿に、
赤れいむは喜びの歓声を上げた。
「…………」
うん、まあ死んでるからね。
赤れいむは焦げ付きのない切り口から下に落ちた餡子には気付いていないようだった。
あるいは中枢餡まで落ちているため、案外この子れいむもまだ死んでいないのかもしれない。
だとしても平たく潰れてるので、声を出すどころか身体を動かすことさえ出来ないだろう。
「どうちておねえしゃんちんでりゅにょおおぉぉぉ!!?」
トングに挟まった子れいむの皮を目の前に置いてやると、
流石に気付いた赤れいむは涙目を見開いて悲しみの鳴き声を上げた。
「どうやら遅かったようだ」
「ゆぅ……しょんにゃ……」
「あと少し早く引き上げてれば何とかなったかもな。
あの時、れいむが止めなければお姉ちゃんは助かったかもしれない」
「ゆぅぅぅ!? れいみゅにょ? れいみゅにょせいなにょ!?」
「だってれいむ止めたじゃん?」
「ゆ、ゆぅ……」
もちろん死因は底から餡子が落ちたせいなのだが、
どちらにしろあのまま引き上げたところで薄く脆くなった底部から
餡が抜け落ちたであろうことは想像に難くない。
つまりどうあがいても死亡するのが、子れいむの運命だったのだ。
「ゆええぇぇぇん、おかあしゃああん! おねえしゃんがあっておかあしゃんもちんでる!?」
「うん死んでる。一番最初に」
「ゆがーん!!」
衝撃的な事実を突きつけられ、しばらく放心していた赤れいむだったが、
やがて力なく地面に顔を伏した。
人間で言う脱力して崩れ落ちたといったところかしら?
「ゆっぐ、えっく、しょんにゃあぁぁ……れいみゅこれかりゃどうしゅれば……」
「大丈夫だよれいむ」
「ゆぅ……ゆ? にんげんしゃん?」
「れいむはちゃんと、俺が責任を持って」
「ゆ?」
「殺してあげるから」
「失礼いたします。活発型のだじぇまりさをお持ちいたしました」
「どうも」
「ご注文の品は全てそろっておりますでしょうか?」
「ええ、大丈夫です」
「使用済みのゆっくりはお下げしてもよろしいですか?」
「そうしてください。あ、鉄板ももういいです」
「かしこまりました。それでは失礼いたします」
ウエイトレスが手早く後片付けを済ませると、今度は小さなドームカバーと
伝票を置いてボックス席を出て行く。
ドームカバーの中からは「だじぇ♪ だじぇ♪」という楽しそう声が聞こえていた。
うん、どうやら活きのいいだじぇまりさのようだ。
俺はさっそくカバーを開けた。
「ゆっくりしていってね!」
「ゆっくりしちぇいっちぇほしいんだじぇ!」
ここはゆっくりーず。
手軽にゆ虐が楽しめる、ファミレス風味のゆ虐店。
あなたも見かけたら訪れてみては如何だろうか?
これまで書いた作品
anko1459 ドライブ
anko1490 ある山で
anko1497 vsふらん
さっくり感覚で読んで下さい。
街の中心部から少し外れた国道沿いにその店はある。
「ゆっくりーず」
俺が自動扉を潜ると、張りのあるウエイトレスの声で迎えられた。
「いらっしゃいませ、ゆっくりーずへようこそ! 何名様でいらっしゃいますか?」
「1名で」
「おタバコはお吸いになられますでしょうか?」
「いえ」
「では禁煙席の8番ボックスにご案内いたします。こちらへどうぞ」
ポニーテールの似合うウエイトレスに案内され、透明な壁に仕切られた席に着く。
特に禁煙だから、というわけではなくこの店は全席が簡易個室仕様のボックス席となっている。
「こちらがメニューとなります。ご注文がお決まりになりましたら、
そちらにございますボタンを押してお呼びください」
「はいはい。さて、と」
ウエイトレスが扉を閉めて出て行くと俺は軽く一息をつき、
手渡されたメニューを開いて吟味する。
「ふむふむ、今日はちょっと凝ったものにしてみようかな?」
そのまま悩んでいると、先ほどと同じウエイトレスが空のコップと
氷水の入ったポットを盆に乗せて現れた。
「こちら、お水になります」
ちょうどいいので、注文を告げることにする。
「注文いいですか?」
「はい、ありがとうございます。ご注文はいかがなさいますか?」
「えーと……このれいむのシングルセットと」
「れいむシングルセットをお1つ」
「だじぇまりさを1つ」
「はい、だじぇまりさをお1つですね。こちらはいつお持ちしますか?」
「れいむの後で」
「かしこまりました。性格にご希望はございますか?」
「ないです。あ、だじぇまりさは活きのいい奴でお願いします」
「かしこまりました。コースはいかがいたしましょう?」
「鉄板のみで」
「かしこまりました。ご注文を確認させていただきます。
れいむのシングルセットをお1つとだじぇまりさをお1つ、コースは鉄板焼き。
性格のご指定はだじぇまりさに活発型をご希望。
だじぇまりさはれいむシングルセットの後、でございますね?」
「そうです」
「ご注文は以上でよろしいでしょうか?」
「はい」
「かしこまりました。それではメニューを下げさせていただきます。
ただいまご注文の品をお持ちいたしますので、少々お待ちくださいませ」
ウエイトレスがコップに水を注いでポットと一緒にテーブルに置くと、一礼して去っていく。
「結局いつものにしちゃったな。まあいいか」
俺はコップに口をつけ、多少強めの空調で乾いた喉を潤した。
「お待たせいたしました。こちられいむのシングルセットと鉄板になります」
ほどなく運搬用のカートを押して来たウエイトレスが、
大き目のドームカバーが被せられた皿と携帯ガスコンロに乗せられた鉄板をテーブルに置いていく。
さらに菜ばし、ナイフ、フォーク、スプーン、それから小型のトングを並べる。
「ガスコンロのお取り扱いは、くれぐれも注意してお使い頂きますよう、お願いいたいます」
「はいはい」
「では、後ほどだじぇまりさをお持ちいたします。失礼致します」
「さてと」
ウエイトレスが扉を閉めるのを確認すると、俺は早速ドームカバーを開けた。
その中にはゆぅゆぅと成体のれいむ、それに子れいむと赤れいむが
各1匹ずつ寝息を立てていた。
うん、注文通りのれいむのシングル(マザー)セットだ。
親れいむはどんぶりに入るぐらい、子ゆは平均的な大人の握りこぶし、
赤ゆはピンポン球よりわずかに大きいぐらい。
外で見かける野良ゆと比べると小ぶりだが、こういった店では標準サイズである。
俺は早速ガスコンロのスイッチを入れ、勢いよく溢れ出す炎を
つまみをいじって調整する。
次に持ちやすい位置にトングなどを並べなおして準備を整える。
そして準備が終わったのを確認すると俺は息を吸って
「ゆっくりしていってね!」
声を張り上げ叫んだ。
「ゆっくりしていってね!?」
「ゆっくちしていってね!!」
「ゆっきゅちしちぇいっちぇにぇ!」
本能による反射で眠りから瞬時に覚醒させられ、挨拶を返すれいむたち。
ボックス席の壁は防音で、個室型なので声が漏れることもない。
「ゆゆっ!? ここはどこなの?」
「やあれいむ」
「ゆっ、にんげんさん!?」
「ゆぅ~、にんげんしゃん? れいみゅはれいみゅだよ! ゆっくちおはよう!」
無理矢理起こされたことに怒らないところを見ると、
かなり穏やかな性格のようだ。
うん、質も悪くないぞ。
「あはは、もうお昼だよ」
「ゆーん、おひるしゃんにゃらこんにちわだにぇ」
「おお、よく知ってるねれいむ。偉い偉い」
「ゆゆ~ん♪」
褒められた赤れいむが嬉しそうに微笑みを浮かべる。
「ゆ、そうだね。それじゃあおちびちゃんたち。
にんげんさんにゆっくりあいさつしようね」
子供を褒められた親れいむは、俺がゆっくりできる人間さんだと判断したのか、
ニコニコと笑みを浮かべて子供たちを一列に並ばせる。
その横でジジジジと熱した鉄板が微かな音を立て始めていた。
「「「にんげんさん(しゃん)、ゆっくり(きゅち)こんにちわ!」」」
「はいこんにちわ。では死ね」
ずぶ。
「ゆぎィ!?」
真横からの菜ばしの一撃が、親れいむのこめかみを貫通する。
「ゆっ?」
「おかあしゃん?」
突如変な声を上げた母親をいぶかしげに見上げる子ゆたち。
親れいむは目を見開き、歯を剥いた恐ろしげな表情していた。
直撃とはいかなかったようだ。
しかし気を抜いたところで鈍く尖った木製の棒が2本、
体内を貫いて中枢餡を掠めたのだから、その苦痛と衝撃は想像を絶するほどだろう。
「ゆっ、おかあしゃんのあちゃまから、にゃにかはえちぇるよ」
「よく気付いたねれいむ。偉い偉い」
赤れいむを褒めながら、俺は親指と人差し指を使って、
2本の菜ばしをぐりぐりとねじる。
「ゆ、ぎ、ぎ、ぎぃぃぃ!!」
さらに体内の餡子と脳となる中枢餡を抉られる痛みに、
断続的な痙攣を繰り返しながらうめき声をあげる親れいむ。
どうやら最初の一撃で既に意識は飛びかけているようだ。
「ゆ、ゆああああああああ!!? やめてね! おかあさんをいじめないでね!!」
いち早く母親の状況に気付いた子れいむが静止の声を上げるが、
当然やめるわけがない。
「あ、そう」
「ゆべッ!?」
さらに親れいむの眉間にフォークを突き刺してトドメを指すと、
菜ばしから手を離し、トングを持って子れいむを掴む。
俺にとってこのセットの親れいむなどただの前菜に過ぎない。
むしろ子ゆと赤ゆがメインディッシュだ。
「はい、じゃあ君はこっち」
「やめてね! ゆっくちはなしてね!!」
ぷりぷりとケツを振る様がとてもキモ可愛い。
うん、やっぱりこのキモ可愛さこそゆっくりの醍醐味だ。
その様子と感触を楽しみながら、子れいむを鉄板の上にかざす。
「ゆゆっ、なんだかあんよがぽーかぽーかするよ?」
どうも、もがくことに必死ですぐ下の鉄板が目に入っていなかったらしく、
鉄板から放たれる熱量にしばらくしてから子れいむが気付く。
「ゆ~、なんだかからだがゆっくちあったかくなってきたよ。
ぽーかぽーかさんはゆっくちできるね!」
さっきの今でどうしてここまでくつろげるのか、何とも理解し難いが、
じわじわ伝わっていく熱の心地に子れいむは目を細めた。
「おねえしゃんだけじゅるい! れいみゅもぽーかぽーかしちゃいよ!」
状況を飲み込めてない赤れいむが、自分も自分もとぴょんぴょん跳ねる。
「順番だよ。れいむは賢いからちゃんと守れるよね?」
「ゆぅ……れいみゅ、じゅんばんしゃんはゆっくちまもりゅよ」
「れいむは良い子だね。それじゃあちょっと早めにしてあげようか」
「ゆゆっ!? ありがちょう、にんげんしゃん♪」
嬉しそうにもみあげをピコピコと上下させる赤れいむ。
「ゆっ、ダメだよ! まだれいむがぽーかぽーかしてたいよ!」
それに異を唱えたのは姉の子れいむだった。
「どうしちぇしょんにゃこちょいうにょぉぉぉ!!?」
姉の言葉に赤れいむは涙目で叫ぶが、子れいむはどこふく風で答える。
「さっきかられいむはにんげんさんにほめられてるでしょ?
だから、ぽーかぽーかさんはれいむのものだよ。ゆっくちりかいしてね」
「ゆぅ……ゆっくちりきゃいしちゃよ……」
何が“だから”なのかよくわからないが、赤れいむは姉の言い分に従うようだった。
まあ、決めるのは俺だから、そのやりとりには何の意味もないが。
「ところでれいむ」
「ゆ?」
とりあえず姉に声を掛けると、挟まれた身体をねじねじしてこちらを見てきた。
キモイ、主に体がキモイ。
「離してほしかったんじゃなかったの?」
「ゆっ、そうだよ! ゆっくちしないでれいむのからだをはなしてね! いますぐでいいよ!」
「よし、任せろ!」
トングの力を緩めると、するりと子れいむが落ちていく。
当然、鉄板の上に。
ジュー!!
「ゆぎゃあああああああああああああああああああ!!!!!」
「ゆぴぃ!?」
突如響いた姉の絶叫に、赤れいむが目を白黒させて驚く。
「あづいいぃぃぃぃ!!! やげるうぅぅぅぅ!!」
小麦粉で出来た皮が焼け、香ばしい匂いが漂い始める。
う~ん、いい香りだ。
「だずげでえええええええ!! れいむ゛をごごがらひきあげてねええええええ!!」
「ゆ!? お、おねえしゃん!!」
必死も必死な子れいむの叫びに、赤れいむは我を取り戻す。
「に、にゃんでこんにゃこちょしゅるのぉぉぉぉっ!!?」
流石に俺がやったことに気付いたのか、目を吊り上げて訴えてくる。
「え? 何が?」
「にゃにがじゃないぢぇしょおおぉぉぉ?! はやきゅやめちぇあげちぇね!
おねえしゃん、いちゃがっちぇるよ!!」
「でも離してって言ったのは、お姉さんだよ?」
「ゆ?」
「案外、あの焼ける感覚が気持ちいいんじゃないかな?」
「ゆう……しょうにゃにょ?」
「ぞんなわげないでしょおおおお!? ばやぐだずげろおおおおおお!!」
ですよねー。
「ゆっ!? そうぢゃよ! にんげんしゃんは、はやきゅおねえしゃんをたすけちぇね!!」
「えー」
「はやきゅしないとれいみゅぷきゅーしゅるよ!
れいみゅおこっちぇるんだよ! ぷきゅー!!」
空気を吸い込んで小さな身体を膨らませる赤れいむ。
その様は苛立ちを覚えるほどに愛らしい。
「ゆぶっ」
思わずスプーンの下面で叩いてしまうほどに。
おこっちぇるよ!
うん、れいむにはやっぱりこの舌足らずなセリフがないとね。
「ゆぶぶっ」
そのまま力を徐々に込めていく。
「人にものを頼む時は、どうすればいいのかな?」
「や、やめちぇね」
「簡単なことだから、れいむならわかるよね?」
「れいみゅ、ゆっきゅりちゅぶりぇるよ」
「どうかな? ちゃんと言えるかな?」
「ちゅ、ちゅぶれりゅうううぅぅぅぅぅぅ!!! ゆぷっおしょゆべっ」
いい加減本当に潰しそうだったので、寸前でスプーンを持ち上げる。
皮が圧力で張り付いたのか、赤れいむは数瞬の間だけ持ち上がり
自重によって落ちて、身体をしたたかに打った。
「さあ、人にものを頼むときは何ていうんだろうね?」
「ゆぅ……ゆぅ……にんげんしゃん、ゆっきゅちおねがいしましゅ……」
「よくできました!」
赤れいむのお願いを聞き入れ、俺は再びトングを取る。
そして底面が焦げ始め、ゆぎぎと唸る子れいむを掴んで上へとひっぱった。
ぺりぺり。
焦げ付いた子れいむの底が鉄板に張り付いて、上に持ち上げられるたびに剥がれていく。
ある程度焦げてしまっているため、今は中身の餡子は漏れていないようだ。
「ゆああぁぁぁ、れいむのがもじかのようなあんよざんがあああぁぁぁぁ!!」
「ゆゆっ!? やめちぇあげちぇね!! おねえしゃんいちゃがっちぇるよ!!」
「え、やめるの?」
子れいむを離すと、再びジュワッと灼熱の鉄板の上に落下する。
「ゆがああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
着地の衝撃でボロボロと焦げた部分が剥がれ、まだ被害のない部分までが
新たに焼きつき始める。
「やめ゛るなああああああ!! ざっざどれいむ゛をびぎあげろおおおぉぉ!!」
「仕方ないなぁ」
もはや子ゆの愛らしさすらない、醜く叫ぶ子れいむをまたもやトングで持ち上げる。
ペリペリ。
しかし、既に新たな底面も焦げてしまっていた。
「ゆぎぎぃぃぃぃぃ!!」
「ゆ、ゆぅ……にんげんしゃん、おねがいぢゃから、ペリペリしゃんはやめちぇあげちぇね」
「いや、でもそうしないと持ち上げられないし」
「ゆぎぎぎぎぎぎ」
「それぢぇも、おねえしゃんいちゃそうぢゃよ……ゆっきゅりおねがいしまちゅ……」
もみ上げを地面について顔を俯ける赤れいむ。
土下座のつもりなのだろうか。
「その態度、イエスだね」
赤ゆの土下座というなかなか珍しいものを見せてもらったからには、
人間さんとしては答えねばなるまい。
「ゆくぞ!」
「ゆぎっ!?」
三度子れいむをトングで掴み、やや上方向に伸ばす。
底面が引っ張られ、また焦げ目が剥がれるが、とりあえず無視する。
「いま必殺の!」
テンションが漲ってきた俺は高らかに叫ぶと、
まだ使っていないナイフを空いている手で掴んで構えた。
「あにゃる一文字斬り!!」
「ゆに゛くすッ!!?」
さっくりと子れいむの伸びた下部、ちょうどあにゃるのある位置にナイフを走らせると、
トングから抵抗感がなくなり、子れいむが一気に持ち上がった。
べしゃり。
「ゆぅぅぅ!! やっちゃね、おねえしゃん!!」
意味もなく盛り上がった俺の勢いと先ほどとは違って苦しんでいない姉の姿に、
赤れいむは喜びの歓声を上げた。
「…………」
うん、まあ死んでるからね。
赤れいむは焦げ付きのない切り口から下に落ちた餡子には気付いていないようだった。
あるいは中枢餡まで落ちているため、案外この子れいむもまだ死んでいないのかもしれない。
だとしても平たく潰れてるので、声を出すどころか身体を動かすことさえ出来ないだろう。
「どうちておねえしゃんちんでりゅにょおおぉぉぉ!!?」
トングに挟まった子れいむの皮を目の前に置いてやると、
流石に気付いた赤れいむは涙目を見開いて悲しみの鳴き声を上げた。
「どうやら遅かったようだ」
「ゆぅ……しょんにゃ……」
「あと少し早く引き上げてれば何とかなったかもな。
あの時、れいむが止めなければお姉ちゃんは助かったかもしれない」
「ゆぅぅぅ!? れいみゅにょ? れいみゅにょせいなにょ!?」
「だってれいむ止めたじゃん?」
「ゆ、ゆぅ……」
もちろん死因は底から餡子が落ちたせいなのだが、
どちらにしろあのまま引き上げたところで薄く脆くなった底部から
餡が抜け落ちたであろうことは想像に難くない。
つまりどうあがいても死亡するのが、子れいむの運命だったのだ。
「ゆええぇぇぇん、おかあしゃああん! おねえしゃんがあっておかあしゃんもちんでる!?」
「うん死んでる。一番最初に」
「ゆがーん!!」
衝撃的な事実を突きつけられ、しばらく放心していた赤れいむだったが、
やがて力なく地面に顔を伏した。
人間で言う脱力して崩れ落ちたといったところかしら?
「ゆっぐ、えっく、しょんにゃあぁぁ……れいみゅこれかりゃどうしゅれば……」
「大丈夫だよれいむ」
「ゆぅ……ゆ? にんげんしゃん?」
「れいむはちゃんと、俺が責任を持って」
「ゆ?」
「殺してあげるから」
「失礼いたします。活発型のだじぇまりさをお持ちいたしました」
「どうも」
「ご注文の品は全てそろっておりますでしょうか?」
「ええ、大丈夫です」
「使用済みのゆっくりはお下げしてもよろしいですか?」
「そうしてください。あ、鉄板ももういいです」
「かしこまりました。それでは失礼いたします」
ウエイトレスが手早く後片付けを済ませると、今度は小さなドームカバーと
伝票を置いてボックス席を出て行く。
ドームカバーの中からは「だじぇ♪ だじぇ♪」という楽しそう声が聞こえていた。
うん、どうやら活きのいいだじぇまりさのようだ。
俺はさっそくカバーを開けた。
「ゆっくりしていってね!」
「ゆっくりしちぇいっちぇほしいんだじぇ!」
ここはゆっくりーず。
手軽にゆ虐が楽しめる、ファミレス風味のゆ虐店。
あなたも見かけたら訪れてみては如何だろうか?
これまで書いた作品
anko1459 ドライブ
anko1490 ある山で
anko1497 vsふらん