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魚雷全般 - (2024/03/16 (土) 22:23:01) のソース

#CONTENTS

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**魚雷には、過酸化水素が積んであるのですか?
確かに燃料を燃やすために積んであったり、それ自体の分解反応を推進力として使う事があります。
しかし、最近は過酸化水素より安定で使いやすい液体酸化剤や、一液式の自己燃焼燃料を使うのが普通だと思います。
#right(){(6:732)}

**潜水艦の魚雷についての質問です。
>ひとつは推進力はなにかということです映画では泡を出しながら進んでいってたんですけど。ロケット?
>あと、水中で爆発する火薬についてもご教授ください
魚雷の推進で問題になるのは燃焼に必要な酸化剤。過去は圧搾空気ボンベ、圧搾酸素等だったが、
その後過酸化水素を経てさまざまな液体酸化剤に置き換えられ、燃料もヒドラジンなどの燃焼しやすいものに変わった。
現代では高性能な電池、酸化剤燃焼剤が一液にまとまった推進剤(いわば液体火薬)などが用いられている。

水中で爆発する火薬だが、水中でものが燃えないのは、酸素がない、そして水によって急速に熱を奪われるからだ。
火薬は最初から酸化剤を含んでいるから酸素は必要ない。密封してあれば水によって熱を奪われる事もない。
従って火薬は水中で爆発して当たり前。燃焼が十分速く行われれば開放した状態でも燃える。
つまり水中ロケットや水中たいまつも簡単に作れる。

大戦中の魚雷の推進はスクリューとそれを動かす2~4気筒のエンジンです。燃料はケロシン。
シリンダー内で燃焼した高熱状態の中に海水を入れて蒸気で推進力を得ます。
映画で泡を出すのは燃焼を助けるために空気を使っている魚雷です。空気中の窒素が燃焼せずに水中で泡となります。
日本の場合は純粋な酸素を使った「酸素魚雷」を使っているので、酸素は完全燃焼し二酸化炭素は海水に溶ける。
したがって航跡が残らず、どこから発射されたかわからない優れた魚雷でした。
#right(){(7:658)}

**映画U571で、潜水艦同士が魚雷を撃ち合って片方の艦に命中したんだけど、あの頃の魚雷で水中から魚雷を撃って、敵の潜水艦に命中なんて事できたの?
古い戦争の話は専門外なのですが、水中戦だと無理そう、あるいはまぐれ当たりと
思います。二次元の水上艦にすら、目視してもなかなか当たらないのに、目視できない
水中標的相手に、深度も加わる三次元の照準が当時の技術で正確にできるはずないのでは。
#right(){(8:system)}
ほぼ絶対的に不可能です。確認手段がないこと、
またUボートの1941~2年時搭載していた魚雷にホーミング機能はないゆえ。
あの映画は僅か数人で潜水艦が操作できるなど、パラレルワールドの第2次世界大戦を描いております。
#right(){(8:794)}

**魚雷を発射するのに圧縮空気がどうのこうのって映画ではなっていましたが、発射のとき圧縮空気はなぜ必要なのでしょう?
多分、魚雷に加速力を与えるのに必要だからじゃないかな。
発射管でスクリュー回して発射する方式だと、魚雷が離れるまで必要な
速度を得るまで、魚雷発射管の扉を開けっ放しで余計な音は出すし、
扉を開けることで造波抵抗が起きて速力が下がる。
あと、波の抵抗で射線がずれる可能性もあるし、発射管を離れるまでに
貴重な空気を無駄遣いするから、射程も短くなる。

圧搾空気で射出してしまえば、射線の維持に必要な初期加速は得られるし、
魚雷発射管の扉を開ける時間は短くなるので、発見される確率は低くなる。

最も、最近のUボート(戦後の奴ですよ)は、魚雷発射管の中でスクリュー回して
発射管を出ていく方式を採用しているけどね。
(探知の問題で、圧搾空気の音が容易に捕まえられるようになったからと言うのと
 電池式の魚雷を採用しているからと言うのもある)
#right(){(8:名無しさん@眠い人 ◆ikaJHtf2)}
圧搾空気で押し出すのは、それ以外に発射管から安全に射出する方法がない、当時はそう考えられていたから
信管が生きている魚雷を爆薬でも焚いて射出、ってわけにもいかないでしょ?

>圧搾空気で射出してしまえば、射線の維持に必要な初期加速は得られるし、
魚雷発射管の扉を開ける時間は短くなるので、発見される確率は低くなる。

大量の気泡が出て真っ昼間ならば潜水艦の位置がモロバレよん

だ~か~ら~、今時の潜水艦は発射管内に注水し、魚雷のエンジンをぶん回して発射~!
あと、圧搾空気を使う方式だと、深い所じゃ魚雷を撃てないし、大きな音も出すからね~
#right(){(8:817)}

**魚雷の射程距離(航続距離)及び発射するときの目標との距離を教えて下さい。
魚雷の射程ですが、とりあえず、米軍の重魚雷、Mk-48は30km超、軽魚雷Mk-46は
10km超と言われています。交戦距離は状況次第、敵次第、相手が潜水艦か水上艦
か、対潜能力があるかないかでまったく変わってしまいますが、5km程度が一応の
目安と考えられているようです。

大戦中の日本の潜水艦の場合は距離1,200~1,500mです。
#right(){(10:system)}

**魚雷ってどーやって防ぐの?
魚雷で魚雷の迎撃が可能だったはずです
ニミッツ級には2基の324ミリ3連想短魚雷発射管が装備されました
#right(){(11:515)}
魚雷防御手段は今のところデコイ(ノイズメーカー)ですが、対魚雷魚雷や対魚雷砲も開発中です。
前者は実用可能と見られ、アメリカ軍はけっこう注ぎ込んでます。また
既存の魚雷の中にも、対魚雷用として使用できると宣伝しているものがあります。
#right(){(11:system)}

**現代の重魚雷で何発でニミッツ級を沈められますか?
絶妙な場所で起爆すれば、一発で沈する可能性もあると思います。逆に
スカったとこだと一発では作戦続行可能かも。こんなんわかんないけど、
取りあえず5発としておこう。 
#right(){(12:359)}
ロスケの650mm(炸薬450kg)がソレ用。
533mm長魚雷だと横は5層で望み薄。底は二重だからねらい目(無理かな)。
#right(){(12:360)}
もちろん艦底正中線の下で起爆しないと、圧力が逃げてしまいますから、
通常はキールの下になると思います。ただ考えに入れる必要があるのは、通常艦艇ではエンジン、
空母であれば原子炉と減速系の位置でしょう。

下から上に向かう爆圧に対して、これらの慣性の大きな部分は相対的に下向きの力として働き、
併せて大きな剪断力を発揮すると考えられるからです。したがってこれらの重量部の真下ではなく、
少し外れた位置で起爆すると、特に大きな効果が得られる「だろう、そんな気がする」わけです。
#right(){(12:system)}

**炸薬の量が同じなら対艦ミサイルより魚雷の方が大きなダメージを与えられると聞いたのですが、なぜなのでしょう?
対艦ミサイルの爆発力は空気中に逃げ、また艦内のあちこちの空洞でも緩和されてしまいます。
重要度の低い箇所の破壊にも浪費されます。

魚雷は艦底の下で爆発することによって、直接の衝撃波、艦を持ち上げて計算外の負荷をかけること、
などなどによって、爆発力が無駄なく使用できます。
しかも構造的に重要な竜骨、機関、操舵装置、動力伝達装置などに力が伝わりますから、効率も良いのです。
#right(){(13:system)}

**第二次大戦の際、潜水艦等から発射された魚雷に対して戦艦、空母などはどういう防御策を取っていたのですか?
・無誘導魚雷・・・・・回避
・音響追尾型魚雷・・・フォクサーと呼ばれる欺瞞装置を投入して、魚雷をそちらに当てる(大戦後期のみ)
・攻撃方法・・・・・・アクティブソナーで探知、爆雷放り込む。ただし、ソナーは近すぎても使えないので、
           ヘッジホッグと呼ばれる前方投射可能な小型爆雷(爆弾かな?)にとってかわる。
・レーダー・・・・・・敵潜水艦が浮上中、もしくは潜望鏡やシュノーケルを出していれば探知可能(大戦中盤~後期)
           でも、水中ではレーダーは使えません
#right(){(14:ulysses)}

**水上艦艇から魚雷発射管がなくなったのっていつ頃ですか?
水上艦艇の対艦魚雷(長魚雷)は現在は対艦ミサイルへと変化しています。 
今の水上艦艇が積んでいるのは対潜用の魚雷(短魚雷)です。

航空魚雷はP-3CやSH-60に代表される対潜機に搭載される
対潜水艦用の短魚雷があります。対水上艦用としてはもうありません。

対艦用の魚雷ですと潜水艦が対水上・潜水艦用に長魚雷を搭載しています。
戦後の有名な事例としてはフォークランド紛争での英原潜によるアルゼンチン軽巡の撃沈があります。
#right(){(27:バッチ3)}

**魚雷の推進速度を教えてください。
アメリカ海軍のMk48ADCAPが55kt。
ふつうの推進方式ならばどこもまあだいたい50kt前後だろ。

ちなみに追う側は追われる側の1.5優速が要求されるという経験則がある。
だから30ktの潜水艦を追撃するには45ktの魚雷が必要。

大戦中の日本の魚雷ならだいたい40~45ノットです。
#right(){(38:408)}

**対潜魚雷による対水上艦艇雷撃は可能でしょうか?
対潜魚雷による対水上艦艇雷撃は可能です
#right(){(41:775)}

**ロシア軍の潜水艦には広島型原爆の破壊力に近い核弾頭を搭載した魚雷を装備しているそうですが、核弾頭付きの魚雷で敵の潜水艦を攻撃するのですか?
>そんなに威力のある魚雷なんて必要なんですか?
あてずっぽうっで発射しても確実に敵艦を破壊できるように。
また、艦隊を丸ごと消し去るために。
#right(){(42:海の人●海の砒素)}
港湾の破壊用
#right(){(42:971)}

**ブリタニックと言う映画で船に向かってくる魚雷を軽機関銃で撃破する描写があったのですがそういう事は実際に可能なのでしょうか?
「激闘駆逐艦隊」に機銃で魚雷を撃沈という話があります。
大和を狙って逸れた航空魚雷が涼月をめがけて突っ込んできて
これを25ミリ機銃群で迎撃、機関部を射貫いたようです。
「機銃が魚雷を撃沈したのは、その例を知らない。」とのこと。
#right(){(47:349)}

**海中では深ければ深いほど水圧の影響を受けますが、魚雷などが爆発した時水圧によって破壊力はどの程度影響されるのでしょうか?
そういう深海ではわずかな傷でも水圧が集中して大ダメージになります。
#right(){(56:ゆうか ◆9a1boPv5wk)}
魚雷等の炸薬の周りにかかる水圧がどれだけ大きくても、通常のASWで用いられる
深度範囲(1000m以内?)なら炸薬の爆発した瞬間の圧力のほうが大きいので
水圧で押し縮められて威力が小さくなる事はありません。
むしろ、爆発後のガスが高い圧力で保たれるため、衝撃波の伝播効率は
逆に上がる事が推測されます。また、特に浅い水域では爆発圧が水面から
空気中に逃げ出す事が考えられますが、深海ではそれが無いのでその分も威力上昇になるかと。
#right(){(56:392)}

**Uボートの魚雷は、どこから入れるんでしょうか?
甲板に小さな積込用ハッチがあり、あけると斜めのスロープがあります。
魚雷をクレーンで斜めに吊り下げてソロソロと差し込みます。
#right(){(62:92)}

**潜水艦から水上艦にホーミング魚雷を撃たれたらどう回避するのでしょう?
魚雷で魚雷を迎撃できる可能性は極めて低いと思われます
ホーミング魚雷対策としては曳航式のおとりなどが使われます
#right(){(66:693)}
通常の魚雷にはデコイやマスカーなどで回避します
始末の悪い航跡追尾魚雷対策に短魚雷で迎撃するのは米で研究されています
ちゃんと照準されたシュクバルは回避機動以外の手段は存在しません
#right(){(66:716)}

**大戦期の魚雷のエンジンはなんだったのでしょうか?
日本海軍のは5気筒星形のピストンエンジン(複動機関)だったかと記憶しています。
ドイツの場合は4気筒星形でデカリンが燃料でした。
他にも各国で電気モーターのものが使用されました。
(雷跡を残さないため)
#right(){(71:眠い人 ◆gQikaJHtf2)}

**世界の魚雷そのものの性能をまとめたデータベースなどはありませんか。
現代の魚雷でしょうか?書籍でよければ
海人社の『艦載兵器ハンドブック』巻末に、各国の魚雷のデータ一覧表が
載っています。
流石にブレード枚数まではカバーされておりませんが…。
#right(){(80:855)}

**短魚雷と長魚雷はどの様に使い分けるのですか?
短魚雷:艦船・航空機搭載の対潜魚雷
長魚雷:艦船・潜水艦搭載の対潜/対艦魚雷

現在ではこんな感じ。
#right(){(81:名無し軍曹)}

**電気魚雷と内燃機魚雷の長所と短所を教えて下さい。
電気魚雷は構造が比較的単純になり、泡も発生しません。排気しないので
高深度でも使えます。ただ電池は燃料と空気(酸素)の組み合わせに比べて
エネルギー密度が低く、大電流を得る事も難しいので射程、速度が得られず、
内燃機魚雷に分がありました。最近は大電流をある程度長時間持続して
発生できる用電池が進歩してきたため、比重が電池魚雷に移ってきています。
#right(){(87:system)}

**魚雷って固体燃料ロケットみたいなものでよろしいんでしょうか?
魚雷はスクリュープロペラかせいぜいポンプジェットなので空は飛べないでしょう。
シクヴァルは‥たしか動力がロケットなので飛び上がる可能性はあります。(w
ただロケットって奴は制御しないと安定して飛ばないものですから、
海に落ちるのが関の山じゃないかと思われます。
#right(){(87:700)}

**現在、長魚雷を搭載できる戦闘機(攻撃機)はあるのですか?
古いソ連機を別にして、現在一戦級の機体で、魚雷の運用を想定した物は有りません。
これはWWⅡ末期にすでに問題になっていたのですが、時速600kmを超える速度になると、
着水した衝撃で魚雷が壊れてしまう為、雷撃が不可能になってしまうそうです。
ASMがこれだけ発達し、SAMの射程も性能も上がってきている現在では、新たに航空魚雷
を開発する必要性は感じられないと言う事でしょうか。
#right(){(94:396)}
搭載できるポテンシャルはいわゆる第一線機のほとんど全てが備えています。
わずかな改造で搭載できるようになるでしょう。
しかしはっきり言って意味はありません。
#right(){(94:397)}

**魚雷のテストでも水中用の標的機(艇?)はあるのでしょうか?
水中用の標的にはEMAT(使い捨て)、SPAD(再使用可能、スペル違うかも)とか
ありますが、あくまでも追尾訓練の物で、魚雷をぶち込むのは聞きません。

では、実際に何に撃つかと言いますと、一番イイ目標、つまり実艦です。
目標艦に一定の行動をとらせてるところに、調定をずらして魚雷を撃つ。
#right(){(95:340)}

**スーパータンカー(何十万tも有る奴)は魚雷一発で沈んでしまうのですか?
ずいぶん昔座礁したタンカーを海自が沈めようと雷撃したそうだけれど、結局沈められなかった筈。
#right(){(95:811)}
タンカーは船内を隔壁で仕切って幾つも船倉を設けているうえに積荷の原油が緩衝材になって
簡単には沈まない事がイラン=イラク戦争で証明されています。

811で言われたタンカーは第十雄洋丸(排水量約4万t)です。
それまでにまず護衛艦が艦砲射撃を行った後、航空機から150kg対潜爆弾16発を投下、
127mmロケット弾12発を発射、さらに潜水艦から533mm魚雷4本を発射(命中2本)しています。
最終的には護衛艦の再度の艦砲射撃で沈められました。
#right(){(95:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)}

**魚雷は高価なため訓練で使用した場合回収して再利用すると聞いたことがありますが、一度発射した魚雷をどうやって発見するのでしょうか?
かつてUボートの練習用の魚雷は一定距離を走ると浮上すると言う方式をとっていました。
それを回収船が回収して再利用していました。
#right(){(96:729)}

**現在の潜水艦は360°あらゆる方向に居る敵に魚雷攻撃を行う事が出来るのですか?
基本的には誘導魚雷を使えば可能。

ただ、有線誘導式のものは艦の真後ろの方向へ向かわせるのは難しいし
(自艦のスクリューに絡まる可能性も・・・)、一旦正面方向へ発射してから
改めて後方へ向かわせることになるので時間的なロスも大きい。

普通は探知したあと目標の方向へ艦を回頭させて、目標が前方に来るようにしてから攻撃すると思う。 
#right(){(97:200)}
ただ、真後ろはソーナーの死角に入る為、追尾不可能。だから攻撃しても
外れる可能性も高い。
#right(){(97:217)}

**旧日本海軍では魚雷発射訓練をした後、海面に浮いている魚雷を回収し、整備しまた使ったそうです。
>回収船で回収するのではなく、撃った駆逐艦が自分で回収したみたいです。

>1 浮いている魚雷をどうやって回収したのでしょうか?駆逐艦にはクレーンとか無いみたいです。
>2 駆逐艦のどこで整備したのでしょうか?やはりあの狭い魚雷発射管横の甲板でしょうか。
>3 潜水艦の場合はさすがに自力回収は出来そうに無いですが、専門の回収船でもあったのでしょうか?
1手で
2艦内
3無い
#right(){(97:380)}
内地の場合、魚雷揚収艇というのが日本にもありました。
高速艇で、後の魚雷艇の原型にもなっています。
#right(){(97:眠い人 ◆gQikaJHtf2)}
想像だけど、カッターに横抱きにして、カッターごとダビッドで揚収じゃない?
#right(){(97:382)}

**ホーミング魚雷を迎撃する手段はデコイ以外に何があるのでしょう?
CIWSはファランクスにせよ、RAMのようなものにせよ、赤外センサーやレーダーを使用して
ロックしますから水中の目標には使用できません。
デコイ以外には魚雷で魚雷を迎撃という方法が研究されており、
すでにその能力があると公称している製品もあります。
またロシアは複数の対潜ロケットを比較的近くに落として迎撃するRBU-6000を
対魚雷用にも有効としています。
#right(){(99:system)}

**自衛隊の潜水艦で通常行動の場合、実包と言うか魚雷を何発ぐらい搭載してるんでしょうか?
って言うか自衛隊の弾薬備蓄量の話は知ってる人は言わないし、
知らない人は知らないわけで正確な答えは出てこないでしょう。
よく言われる「言われているほど少なくもないが、
思ったほど多くない」と言うのが妥当な線かと。
#right(){(100:39)}
元潜水艦乗りは「普段は訓練用魚雷を2,3発持っているだけ」とかいってたな
15年ほど前の話だかん、今は違うかも
#right(){(100:41)}※2003年のログです

**一般的な魚雷の深度限界と言うのは何mくらいでしょうか。
一般的な魚雷の最大深度は300m~600mといったあたりです。
最も、アルファ級やマイク級のような当時脅威だった大深度潜航が可能な潜水艦に対抗するために
80年代に開発されたいくつかの魚雷の最大深度はかなり深くなっており、例えば
米のMk48 ADCAP(潜水艦用)で約900m、Mk50バラクーダ(水上艦用)で1.100mとなっています。
#right(){101:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)}

**現状考えられる最新式の魚雷の最大速度というのは何ノットくらいでしょうか?
ロシアのシュクバルは200ノット以上。
純粋な「魚雷」とも言い難いけれど。
#right(){(101:402)}
最低がフランスのE15/L3で25kt/h。
最高が米国のMk50で70kt/hとなっています。

あ、シュクバルがありますたね(..;)。
#right(){(101:眠い人 ◆gQikaJHtf2)}
シクバルの場合、水中ロケット弾と言った方が正しいような…。
#right(){(101:404)}
純粋な魚雷というのがどういう定義なのかよく分らないですが、六フッ化硫黄と
リチウムを燃料とした、クローズド・サイクル・タービンなんでロケットという際物
では無いですねぇ。

電池だと英国のスティングレイの45ktでしょうし。
#right(){(101:眠い人 ◆gQikaJHtf2)}

**魚雷のエンジンはどうなっているのでしょう。
>最近の魚雷は射程が40kmくらいに伸びたようですがデイーゼルとか、内燃機関を圧縮空気で回すなどして効率向上をはかっているのでしょうか?
リチウム-六フッ化硫黄の反応熱によるクローズドサイクルエンジンの採用による高速化と深深度化。
(クローズドサイクルのためオープンサイクルのように燃焼ガスを放出する必要が無い) 
#right(){(102:270)}
内燃機関の魚雷は排気が必要で探知されやすくかつ大深度で使用しにくいため
一時期は電池魚雷が主流になっていました。
しかし、電池魚雷は雷速が30~40kt程度が限界のため、旧ソ連原潜の
高速化/深度の増加に対応すべくオットー燃料と呼ばれる特殊燃料を使用した
斜盤機関※を搭載した魚雷が米国で開発され、Mk46やMk48として実用化されました。
※ピストンの往復運動を回転運動に変換する機構を、クランクではなく斜盤を用いるもの

さらに現在では>>270で解説された形式を取るMK50バラクーダ短魚雷が主流になってきています。
#right(){(102:272)}

**よく映画や漫画でソナーマンが、向かってくる魚雷の方角や到達時間を具体的に報告していますが、
>間を置かずにアクティブソナーを打ちつづけて解析するということなのでしょうか。
魚雷自体が機関を動かしてるわけで、その動作音はパッシブでも捉えることできるんですが。
#right(){(105:544)}
継続的に音源を追跡すれば、音源の指向方向と移動速度はわかります。
#right(){(105:567)}

**なんで酸素魚雷の航空魚雷はないのか
航空魚雷が雷跡隠しても意味Nothing
#right(){(107:394)}
酸素魚雷は取り扱いが難しく、すぐアボーンするので、投下時に衝撃が強い航空魚雷には不向きだったのです。
それに、敵艦に肉薄して行う航空機による雷撃の場合、航跡が目立たない特徴は、
艦載魚雷に比べメリットが有るとは言えなかったからです。
#right(){(107:395)}
どうも一時期、航空魚雷にも酸素魚雷版を生産してたけど
元に戻したようで、実際使ってみて不具合でたか効果の割に
手間がかかったとかあったかもしれませんね。
#right(){(107:398)}
航空用魚雷は直径45cmで53cmの潜水艦魚雷よりもさらに小型だから
酸素推進機関の重量や小型化に伴う信頼性の問題だと思ったが。
そもそも、酸素魚雷は信管が発動して居なくても取り扱いが危険だから、
事故や直接に攻撃を受ける航空機搭載には不向き。
#right(){(107:400)}

**魚雷を、艦船搭載の「火砲」で迎撃することは可能なのでしょうか?
一応可能。
#right(){(114:359)}
ほとんど当たらないけどね。
#right(){(114:360)}

**潜水艦に魚雷を積み込む時って、どこから積み込むんですか?
ハッチからに決まってる
#right(){(119:172)}※普通は魚雷搬入用の小さなハッチがある

**魚型水雷にはアクティブとパッシブの二つのモードがあるそうですが
>デコイを別にすればエンジン止められても追いかけるアクティブ一本でいいのではないですか
>なぜ「パッシブが基本」なのですか
ビンビン音を出してたら「魚雷はココにいる」って
相手に教えてるようなもんじゃないか
#right(){(123:724)}
ピンガー打っても打たなくても、水の中では魚雷の推進音はモノすンげえうるさい。
#right(){(123:725)}

**WW2の頃の魚雷ってのは大体、どのくらいの深度で迫ってくるのでしょうか?
魚雷の調定深度は目標によって違うよん。
目標が戦艦のような吃水が深い艦なら当然深めに、駆逐艦のような吃水が浅い艦なら
当然浅めに設定するし。
これを読み間違えると、目標の下を魚雷がすり抜けていく破目になる。
#right(){(123:733)}
>じゃ、仮に大和級に雷撃するとしたらどのくらいでしょうか?
その場合の調定深度は6メートルだったそうだ。
このため護衛についていた「冬月」や「雪風」は真下を魚雷がくぐっていったそうな。
#right(){(123:736)}
戦艦を狙うなら駆逐艦に当たらず戦艦には当たるという深度に設定するわな。
となると4~10くらいになるのだがやっぱり6あたりが妥当だろうね。
6mだと巡洋艦、空母にも当たるね。
#right(){(123:739)}




**WW2にホーミング魚雷はあったんですか?
存在します、オーバーテクノロジーとマッドサイエンティスト、 
そして潜水艦戦術の総本山たるドイツの科学は世界一イィィイです。 

具体的な事を申しますと大戦の終戦の年、1945年に就役した画期的な潜水艦、 
Uボートに搭載されたG7e魚雷で、音響誘導式の「ガイアー」(禿鷹)と、 
有線誘導式の「レルヒエ」(雲雀)の2種です。 
このⅩⅩⅠ級は対水上戦闘に加え、対潜戦闘も考慮した設計で、 
現在で言うハンター・キラー潜水艦に近い性能を持っていました。 

水中抵抗を抑える為に流線型に整形された船体は大容量のバッテリーにより、 
水中17ktという、当時の潜水艦の中では桁違いの性能を誇っていました。 
更にシュノーケル設備も備えており、浮上せずにバッテリーの充電も行え、 
レーダー探知防止コーティングを施された船体と優秀なソナーを備えると言う、 
現代潜水艦と遜色のない性能を持つ当時無敵の潜水艦でした。 
(最も、実戦参加前に終戦を迎えたので無敵なのは当然ですが) 
#right(){(207:327)}

**RUM-139 VL-ASROCに使われている魚雷を教えてください
Mk46 Mod5
#right(){(259:171)}
**対戦魚雷と対水上艦艇用魚雷の違いは何ですか?
潜水艦は高めの水圧がかかっているので、炸薬量が小さくてもでかいダメージを与えられる。
ただ、三次元で動く潜水艦相手なので、機動性が必要で、
センサーの信頼性からそれほど遠距離では(魚雷単体では)攻撃できないため
短魚雷は小型・短射程・高機動。

長魚雷はでかい船に大きなダメージを与え、ある程度の遠距離から攻撃するために、大型・長射程。
#right(){(355:300)}
**誘導魚雷のパッシブソナーは30~40ノットの高速で走りながら聴音可能なのでしょうか?
>フリゲートなんかのパッシブソナーは高速だと聴音がしにくいので減速→索敵→加速をくりかえすような描写を読んだ記憶があるのですが

同じ。
発射されるとソナーが利く速度で、らせん状かジグザグかどちらかの「探知航走」を始め、
目標位置が特定できた時点で、そこめがけて最大速度で突っ走る。
当然、最大速度で航走中はソナーは利かない。
#right(){(365:333)}

**魚雷をよける方法にはどんなものがあるんですか?
・魚雷が来る方向とは逆方向に必死に逃げる
・音を出す囮(ニキシー)を発射する
・最近は対魚雷魚雷というものが開発されている
#right(){(358:301)}
つーか、ほとんど有線誘導で発射されるだろうからよけられないだろ。
#right(){(358:303)}
というか信管に磁気を検出して爆破するものがあるので魚雷でも機雷でも磁気を使って爆破のトリガーにするものはある
#right(){(358:304)}
魚雷にも磁気信管ってのがある。
#right(){(358:305)}
漫画、映画みたいに艦長の奇策で魚雷をかわすなんて事は現実には無いのです。

敵を先に発見し魚雷を発射した方が勝ちなわけ。
#right(){(358:306)}
魚雷が航行を続けられる時間には限りがある。だからそれまでに追いつかれなければおk

また、敵が居ると思われる所から魚雷が発射されたら、即座に敵が居るだろう方向に魚雷を発射して逃げる。
相手が有線誘導を行っていても、やってくる魚雷を回避する運動を行わなければならない
→ワイヤが切れるので魚雷は自律して敵を探さなければならない

よって遠くから魚雷を射出し、有線誘導を使って低速で大きく弧を描くように魚雷を敵に近づければ良い
のだが、敵方の対潜哨戒機に見つかったりする事もあるので状況は複雑になったり
#right(){(358:307)}

**ロシアの潜水艦乗りは魚雷への対処法として、その魚雷に向かって全速力で進むという小説があったのですがこれは事実なんでしょうか? 
「全力航行で速度的に魚雷を振り切る」という意味なら、微妙。 
ソビエト原潜は、西側からびっくりするほど勇猛果敢な行動を取るといわれているが、交戦時点でその様な 
行動を取るのは現実的にはちょっと。潜水艦艦長の視点で、それ以外執る手段がないというなら別だが‥ 
かつては「西側の魚雷より高速な原潜」というのが存在したが、これだって全力で航行したら音響的に
位置・速度ともバレバレ。近隣に対潜哨戒機とか別の潜水艦がいたら非常にヤバい。賭け。 
と言う問題が生じかねない。 
(かなり前から、西側の新鋭魚雷は速度・深度ともに性能が向上していたりする) 
#right{(創作質問スレ40:432)}
魚雷の方に向かうってので発射元の潜水艦を巻き込まないように一定距離進まないと爆発だか追尾だかしないようになってて 
反応しないうちに制限距離内に飛び込んでやり過ごすみたいな対処してるのをなんかの漫画で見たのを思い出した 
魚雷に時限信管とか近接信管なんかがあるのかは知らんがいずれにしても無茶か 
#right{(創作質問スレ40:433)}
古くは「サブマリン707」、比較的新しいところで「沈黙の艦隊」だな。 
ちなみに最初に潜水艦からホーミング魚雷を使用したUボートの場合、当時の魚雷は発射直後から 
誘導が始まってしまうので、その間自艦のモーターを止めてないと魚雷が戻ってきてしまうから、航行 
しながらの発射はできなかった。 
#right{(創作質問スレ40:434)}
近接信管というか魚雷は敵に近づくと磁気感知で爆発もする 
あと魚雷は直撃でなくても水中衝撃波で目標を損傷させることもあるんで 
あまり近いと自分も損傷しないように距離で信管の安全装置ぐらいは設定してるはずだがな 
#right{(創作質問スレ40:435)}
**WW2の日本の魚雷の炸薬量は多いけど、威力は欧米ほどじゃないというのをネットで見ました。 
>欧米の炸薬はどれも日本の炸薬(九七式爆薬)より威力上だったんですか? 
>例示されていたのはアメリカのトルぺックス? だけだったんですけど、 
>ドイツやイタリア、フランスもまた然り、と思っていいのでしょうか? 
トーペックスが強力なのは周知の通りだが、日本の炸薬も改良されておりTNT換算1.3倍くらいある。 
トーペックスが一歩抜け出たとはいえ、総合的にみてTNT換算で日本の酸素魚雷が最強なのは揺るがないよ。
#right{(508:914)}
トーペックス(トルペックス)はイギリスが開発した火薬。 
それを米軍に技術供与して、米軍がさらに改良したのがHBX火薬。 
イギリスにも逆供与された。 
まとめてトーペックスと呼んでしまうことが多い。 
ドイツは日本の九七式爆薬と同じような組成。
#right{(508:921)}

**現代の潜水艦の魚雷は、どの程度遠くの敵を狙うことが出来ますか? 
>また、近くの敵を狙う場合は、どのくらい近くまで狙うことが出来ますか?
前者は種類によって違います。 
具体的には「魚雷」でぐぐって一番上に出てくるwikiの記事に行って、そこで列挙されている各国の魚雷の項目を見てください。 
なお現用の魚雷のほとんどはデータが公表されていないので、記載されている距離などは推定値です。 

後者についてはあまり近くで爆発すると撃った側も損害を受けることになります。 
そのため威力に応じて一定距離を走らないと安全装置が解除されないようになっています。
#right{(512:752)}

**第二次大戦時の魚雷の発射方法について
>転舵しながら扇状に魚雷を撃つと聞いたけど本当なの?
目標艦船の未来位置を算出し、その地点の前後を包むように扇状に撃てば命中する可能性が高まる。
転舵しながら撃つのは敵艦隊に突撃するような時に、発射したら即座に逃げる為。
ヒットエンドランというやつね。

常にそうするわけではなく、直進しながら撃つこともままある。

敵船の長さを考えて距離1200mくらいから3秒ごとに3度の角度差をつけて3本~6本発射します。
誤差が出ても最低どれか1本命中すればよいということです。
#right{(358:283)}
**日本海軍の魚雷の大きさは? 
艦載用 
・九三式一型 直径610mm 全長9m 重量2800kg 炸薬量500kg 
・九三式一型改二 直径610mm 全長9m 重量2800kg 炸薬量480kg 
・九三式三型 直径610mm 全長9m 重量2800kg 炸薬量780kg 
・九六式 直径533mm 全長7.1m 重量1615kg 炸薬量400kg 
・九八式 直径450mm 全長5.5m 重量957kg 炸薬量350kg 

潜水艦用 
・九五式一型 直径533mm 全長7.15m 重量1665kg 炸薬量400kg 
・九五式二型 直径533mm 全長7.15m 重量1720kg 炸薬量550kg 

甲標的用 
・九七式 直径450mm 全長5.6m 重量1050kg 炸薬量350kg 

航空機用 
・九一式 直径450mm 全長5.27m~ 重量784kg~ 炸薬量150kg~(各種あり) 
・九四式一型 直径533mm 全長6.7m 重量1500kg 炸薬量350kg 
・九四式二型 直径450mm 全長5.3m 重量810kg 炸薬量200kg 

○六(丸の中に漢数字の6)金物(人間魚雷「回天」の開発名称) 
・一型 直径1000mm 全長14.5m 重量8000kg 炸薬量1600kg 
#right{(521:101)}
**魚雷の仕組みを知りたいのですが教えてください 
>船底で起爆すると聞きました。それは何故か?というのも目標に向かって突き進み艦の横っ腹に直撃するものだと思ってたから。 
>あと、あんな細い魚雷でデカイ船が真っ二つに割れるのは船底で起爆させるということと関係してるのですか? 
基本的に魚雷で用いられている信管には触発信管と磁気信管の二種類があります。 
前者は、艦腹にぶち当たって起爆するもの、後者は艦底を潜り抜ける際、その船が発する磁気に感応して起爆するものです。 
艦腹に当る場合は、艦艇側もある程度被害が想定されていますから、ぶち当たっても被害が局限できるような仕組みが
為されています(部屋を細かく仕切るとかbulgeを造るとか)。 
しかし、艦底にはその様な防御がありません。 
また、艦底には和船でない限り、竜骨があります。 
これを折られると、支える力が無くなり、艦が真っ二つに折れてしまうこともあります。 

変わった所では、日本の第二次大戦時の航空魚雷の場合は、艦底で起爆させる為に、 
魚雷に紐の付いた模型飛行機を水中で走らせて、その飛行機が艦腹に当った時、信管を 
起爆させる様にしたものもあります(この場合、魚雷は艦底に達している)。 
#right(){(527:857:眠い人 ◆gQikaJHtf2)}
**対潜ロケット、対潜ミサイル、対潜魚雷はそれぞれどう違うんですか? 
>あと、アスロックの弾頭には、対潜ロケット、対潜ミサイル、対潜魚雷のどれが採用されているのですか? 
対潜ロケット 目標に向かって飛んでいく。海中では推進しない。相手が移動したら当たらない 
対潜ミサイル 目標に向かって飛んでいく。海中では推進しない。相手が移動しても誘導される 
対潜魚雷 潜水艦のそばまでヘリや哨戒機、アスロックで運ぶ必要がある。海中で推進する。
#right{(549:587)}

対潜魚雷は潜水艦攻撃用の魚雷。水中移動する爆弾。
対潜ロケットは潜水艦攻撃用のロケット推進式の飛行爆弾。 
弾頭に爆雷(水中爆弾)積んでるのと、アスロックみたいに対潜魚雷積んでるのがある。 
空を飛ぶので、対潜魚雷より素早く遠距離目標を叩ける。 

対潜ミサイルは対潜ロケットのうち、誘導装置がついてて空中で方向制御できるやつ。 
例えばアスロックも新型の奴はVLSから撃てるように、誘導装置が付いてる。 

対潜ロケットには母艦から対潜魚雷を撃つより、目標到達が早く、長距離戦闘できるメリットがある。 
ただ、今度は母艦のセンサー能力の問題があるので、むやみに射程を延ばしても意味が無い。 

それから、対潜ロケットの弾頭を爆雷で済ませた場合、安上がり。 
対潜魚雷は非常に値段が高い。 

普通に爆雷を落とすのと違って、艦の進行方向などにも撃てるから便利。 
#right{(549:606)}
**WW2の頃の魚雷についてなんですが、どのような部分がコストを大きくしていたのでしょうか? 
気室。全長の半分を占めるくせに「ニッケル・クローム鋼またはニッケル 
クロームモリブデン鋼鍛造の円筒の削りだし」のため、魚雷価格の半分 
が材料と加工費なんだそうで。 
>どういった方法でか.廉価にする努力は払われたことがあるのでしょうか? 
あまり安くすることに固執していなかったのでは? 
日本の場合、魚雷の生産は長崎の三菱が一手に引き受け、延べ生産数 
は91式航空魚雷で7343本、95式長魚雷で2699本になる。月産で200本程 
度だったらしい。現代の海上自衛隊の生産数は、左翼のブログ(wによると 
短魚雷が年間23~24本、長魚雷で5~6本だそうで。キャビテ軍港で開戦 
劈頭に吹っ飛ばされた備蓄が270本。これがないおかげで太平洋艦隊の 
潜水艦の活動が1年は低調になったし。 
>精密加工や冶金の面で遅れを取っていた日本が高スペックの魚雷を 
>実戦配備出来たのは一品ものだからなのでしょうか? 
そうみたい。完成すると試射して航走するのを確認してから納入。部隊で 
は演習用頭部というものを用意して演習にはこれを使う。中には浮きが仕 
込んであって、エンジンが止まると浮き上がってランプつけたり発炎筒を 
たいたりする。ほかに航走状態自動記録装置というのも入っていて、あと 
で回収してからチェックして「魚雷の癖をつかむ」のだそうだ。 
#right(){(554:ふみ)}

**魚雷が鯨、鮫等の生物に命中してしまうことはあるんですか?
あります。鯨を敵潜水艦と誤認というのは、アクティブソナーが発達した今でもあります。
#right(){(戦争板初質スレ1:592)}

**対潜魚雷について。HEAT弾頭がある様ですけど、水中での侵徹効果距離はライナー直径に対してどの位になるのでしょうか?
魚雷の貫徹力に関してであれば、↓に見積もってみたものがあります。
ただ申し訳ないのですが、自分にはこれが正しいのか判断するだけの知識がありませぬ。
おそらくは大丈夫でしょうが、真贋判断はご自分で行ってください。
http://www.warbirds.jp/ansq/41/D2001440.html
#right(){(337:552)}
**日本海軍の魚雷の次発装填装置は、戦闘中の再装填を想定していたものですか?
>戦闘中というと、艦が全速で走っていて旋回したり至近弾やらでものすげー揺れて、
>再装填装置があるとはいえ、魚雷のような重量物の装填作業は無理なんじゃねぇかと想像してしまうんですが
もちろん数分程度の安定航行が必要。
だけど次発装填装置のない艦の場合、戦場での再装填はまずムリ。
現に再装填した魚雷で戦果を挙げた海戦もあるんだよ。
#right(){(330:346)}
**何故日本軍は、太平洋!諸島の沿岸のジャングルに酸素魚雷発射装置を配備しなかったのでしょうか?
>敵艦隊来襲!→酸素魚雷全弾を扇状に発射!→敵艦に次々命中!ウマー!ってな具合にならないのでしょうか?
避けて航行すればいいだけ。それだけで無力化。
重要拠点防御であれば砲を設置する方が効率的。

戦前でも海峡を扼する要塞地帯には魚雷保塁とかつくってましたよ
けど南方に展開しなかったのは有効に活用できるシチュエーションが
すげえ限られるって事と酸素魚雷の維持整備にかかる手間がクソめんどいからです
費用対効果からみて割に合わない
ただでさえ足りない魚雷はより広汎に展開し自由度が高い巡洋艦駆逐艦に積んだ方がよっぽどマシ
って判断されたんですね

大戦末期にあちこちに設置が検討された回天の陸上発進施設とかは質問者の人の考えてるのに近いかもしれません
#right(){(330:683,687)}
**航空機より航空魚雷の方が高いってまじ? 
嘘です。 
しかし、魚雷が大変に高価であることは事実です。 

第二次世界大戦中の日本海軍の艦上攻撃機と魚雷の値段の比率が、数分の一と何かで読んだ記憶があります。 
正確な数は忘れました。 

「兵頭二十八『パールハーバーの真実 技術戦争としての日米海戦』によれば 
94式酸素魚雷:4万円 
91式航空魚雷:2万円 
89式潜水艦魚雷:2万円 
大正年間の水上艦魚雷:3万円 
61cm魚雷:1万5000~2万円 
一式陸攻:25万円(昭和16年) 
戦艦大和:1億6300万円 
陸軍の500キロ爆弾868・5円 
海上自衛隊の魚雷:2000万円 
海軍中佐の基本給:268円33銭(昭和16年) 
※当時の2万円は現在の1億円に相当し 
今なら対艦ミサイル「ハープーン」一本が買える値段」 

下記、魚雷っていくらくらいするんですか?を参照ください。 
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1025407930 
#right(){(606:霞ヶ浦の住人 ◆iQXTBGahk.)}
**魚雷を魚雷で迎撃するのが難しいのはどういった点によるのでしょうか? 
高速で進む魚雷はキャビテーションのためソナーの効きがすごく悪くなること。 
自身の発する推進ノイズも邪魔になること。 
といってゆっくり進むと高速で突進してくる目標の魚雷に追随できないこと。 
弾道ミサイルを迎撃するレーダーと違って、ソナーは有効距離も反応時間も方位/距離分解能も限られ、 
水温の違いや海底からのクラッター、他の雑音にも邪魔されること。 

などから、魚雷で魚雷を迎撃というのはなかなか困難。ロシアみたいに魚雷が来る方向に 
ロケット爆雷を斉射して爆圧で変針、破損を狙うとかの方が実用的という話がある。 
とはいえ、対魚雷性能を一応スペックに挙げている魚雷もある。 
スーパーキャビテーション効果を利用した機関砲で言わば水中CIWSをという話もあったが、 
ひとまずは機雷処理がせいぜいという事になっている様子。 
#right(){(325:791)}
**WW2の航空魚雷の照準は、照準器を利用したのですか?
>それとも 単に敵船舶に向けて飛行して魚雷を投下したのですか。 
魚雷は目標の手前10mとかで投下するのでもない限りちゃんと計算に基づいた照準しないと 
絶対に当たらない。 

極初期の「とりあえず魚雷を載せて飛べることだけはわかった」てレベルの機体でもない限り、 
「雷爆照準器」というものがあってそれで照準して投下する。 

航空魚雷のスクリューは機体から投下(切り離し)した段階でエンジンが作動して回ってるのが 
普通。 
でないと着水したら沈んでしまうか狙った方向に走らない。 
この辺の「空中でエンジン始動して切り離して正しい角度で突水する」ためには高度な技術が必要で 
そのため航空魚雷は実に複雑で高価なメカニズムになった。 
機体本体との比率で考えると現代の大概の空対艦ミサイルの方が安いぐらいだ。 

対艦兵器としての航空魚雷は現代ではほぼ使われていないが、対潜水艦兵器としての航空魚雷は 
今でも普通に使われている。 
#right(){(614:864)}
**魚雷は直撃よりも、船底近くで爆発させた方が船体全体へのダメージがデカいの? 
直撃しなくても水中爆発はキールをへし折ります 
横に穴開けるよりよっぽどキツイ 

直撃の場合は、火薬のエネルギーが破壊力になるが3/4位は船体以外の方向に逃げてしまう。 
これに対し船体の下で爆発した場合、船体に直接かかる破壊力は同程度であっても 
残りのエネルギーは「船の下の水を排除する」事に使われ、その部分の「浮力」を無くしてしまう。 
これにより船自体の「重量」がその部分に集中し破断に至る。 

船体に直接かかる力は水中起爆では水面上の力が逃げやすい方向により強く向く 
船底起爆の場合、ことさら船底部分に強く直接の力がかかり、加えてバブルジェットで 
なくなったウオーターポケットに船体が落下することで剪断力が増強される 
#right(){(韓国哨戒艦沈没事件:280-285)}
**第二次大戦前中の魚雷は命中しなかった場合、自爆するものなんですか?
魚雷っていうのは弾頭の信管の感度を調節できる。
そうでないと、発射して海面につっこんだ段階で爆発したりするから。

だがその辺の調整は微妙で、硬くしすぎると船体にぶつかった角度によっては
作動しなかったし、緩くすると航行中の船体が巻き起こしてる水流に巻き込まれた
だけで作動したりした。

潜水艦の話だが航行して船の後ろから撃つときは信管を緩くしないと不発になり
やすかった(衝突角度が浅いから)し、前方から撃つときは信管を硬くしないと
艦首の巻き起こす波に負けて命中する前に自爆した。

魚雷は基本的に燃料が切れると自沈する。
訓練用の魚雷は逆に燃料が切れるとバラストを捨てて浮かんでくるようになっていた
(回収、整備してまた使う)
#right(){(308:691)}
**ロシアのクリヴァクやウダロイ、ソブレメンヌイなどが装備してるのは長魚雷ですよね?
533mm魚雷は「長魚雷」で宜しいかと。
ちなみに、現用ロシア水上艦艇の533mm魚雷で一番ポピュラーなのは
「TEST-71MKE」対潜魚雷と「USET-80」多用途(対潜/対水上両用)魚雷。
さすがに、ロシアでも主流は対潜任務だね。
>ロシアにはもっとデカい魚雷がありますよね?
アレ(650mm)は「(対艦)重魚雷」
「65-73」「65-76」の2種類が有り、いずれも原子力潜水艦のみに搭載されていた。

あと、ロシア・旧ソ連で、西側で言うところの「短魚雷」に相当するのは400mm魚雷。
「UMGT-1」「APSET-95」対潜魚雷などが有り、主に主に航空機搭載用して使われている。
#right(){(278:シア・クァンファ(夏光華) ◆23wgJy2eAo)}

1990年代半ば、ロシア製のウェーキ・ホーミング魚雷(650mm対艦重魚雷及びUSET-80多用途魚雷)が諸外国に拡散し
米艦艇にとって重大な脅威になるなどと騒がれたコトがあった。
その頃、米空母には324mm短魚雷発射管が装備されたが、これはウェーキ・ホーミング魚雷対策ではないかと言われた。
だが実際には、650mm重魚雷は輸出されなかった。
ただ、USET-80多用途魚雷は、キロ型潜水艦を購入した国は保有していると見られる。
むろん、イランもね。

最も、ロシアにはもっとデカい魚雷があるので長短で言えば短魚雷の区分なのかもだが。
#right(){(278:シア・クァンファ(夏光華) ◆23wgJy2eAo)}
**アスロックのような形式の対潜兵器(ロケット→短魚雷)が初めて出たのって、いつ頃何ですか?
空中から発射する形式のものなら、1953年のPetrelとかがありますが、
水上艦から発射する形式のものは、1961年のASROCが最初ですね。
以降、1964年にAustraliaのIkara、1965年にFranceのMalafonと続きます。
#right(){(260:眠い人 ◆gQikaJHtf2)}
**魚雷って艦外からも装填できるの?
艦外から装填して艦内からは取り出したり点検したりできない、という構造の発射管は存在する。
#right(){(147:637)}
艦外から装填する方式を採用したもので有名なのは、ドイツ海軍の206型潜水艦です。 
当時の西ドイツ海軍は軍備制限がかけられており、潜水艦の排水量の上限が 
450トンに制限されていました。 
そのために、予備魚雷を廃止して船体をコンパクトに押さえるために 
多数の発射管を艦首に設置して(8門)艦内の次発装填スペースを省略しました。 

ドイツはこのタイプの潜水艦を海外に数多く売却しており、韓国海軍等の中小海軍で 
見かけることが出来ます。 
#right(){(147:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)}
**旧海軍の航空魚雷に使用されたといわれる凧型信管ってどういうものなんでしょうか?
何処かの仮想戦記の話では凧型信管はありましたが、それ以外は 
寡聞にして存じません。 

水中凧で思い出すのは、雷道安定のための安定板と安定器ですね。 

安定板は、魚雷の尾部にある舵の部分に取り付けることから別名を尾框と言い、 
厚さ10mmのベニヤ板を十文字に組み合わせて、尾框にアルミ鋲で取り付けられ 
ていた保護板で、これによって入射角と空中姿勢を維持していました。 

安定器は、魚雷尾部の左右に8cm角の鋼製翼を取付、これに幅12cm、長さ20cm 
のベニヤ板製空中舵を取り付けたもので、空中姿勢の維持、射入時の横舵の効き 
をよくして、沈度不規則の修正と水中での安定性維持のために使われています。 

ちなみに、ベニヤで作られたものは両方とも、着水時に四散するようになっていました。 
-注:[[魚雷の仕組みの項も参照>#id_8c3e576d]]
-注:[[91式航空魚雷の頭部改7 1式起爆装置(秘匿名称T金物、俗称凧式、1942年制式採用)も参照>https://www.sanspo.com/geino/news/20130914/pol13091410000001-n4.html]]
#right(){(187:眠い人 ◆gQikaJHtf2)}


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