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メモ/サービス - (2010/12/27 (月) 22:05:47) の編集履歴(バックアップ)


 マーケターは、「するな」と言われないかぎり、過去のやり方を踏襲しようとする。おまけに、会社が行っている事業にも組織のあり方にも疑問を抱かず、多少の問題はあっても適切な人員配置がなされている、と信じて疑わない。その結果、マーケティングの年間計画を立てるときには、すぐさま「どうやって売ろうか?」という話になる。
 だがそれではいけない。ゼロから考える必要がある。計画を立てるときは、「このサービスは本当に提供する価値があるだろうか? このサービスは世間から求められているだろうか?」という議論から始めるべきなのだ。



 サービス業では、サービスの質を、顧客ではなく業界の水準に合わせているケースが多い。


 医師も建築家も、クリーニング店も会計事務所も、株式仲買人も塗装業者も、みなサービス業者である。彼らのところにやってくる顧客は、不安をかかえ、ささいなミスにも過敏に反応する。サービス業のマーケティングは、消費者のそういう心情を理解することから始めねばならない。


 だが残念ながら、世間に名前を広めることに意識を向けると、社内に目が向かなくなる。何よりも、「サービスマーケティングで核となるのは、サービスそのものである」という鉄則すら忘れてしまう。



「弊社の嫌いな点、弊社のサービスの嫌な点を挙げてください」
この質問だけは絶対にしてはいけない。
嫌な点を挙げろと言えば、欠点のある会社やサービスを選んで使っているのだと顧客に認めさせることになる。そんなことを認めたいと思う人は一人もいない。誰だって、賢いと思われたいものだ。



「コピーを書くのにそれほど苦労するなら、問題は商品のほうにある」そのとおりである。自分が提供するサービスについて、いい広告が書けないなら、一度サービス自体を見直すべきだ。