第一回ログ「外の世界へ」

――――5月1日―――――
君たちは今、集落の長ガルフの元に集まっていた。
地下空洞の薄暗い部屋の中、仄かなランプの灯りが、君たちの表情を映し出している。
今日この日に、君たちは危険に充ち溢れた外の世界へと赴く事になっていた。

ガルフ「皆、元気そうじゃな?」視線だけを動かして、君たちを一瞥し、ガルフは満足そうに頷いた。

ロックス】 「遠い目をして(どうしてこうなった…)」
【ネロ】    「おかげ様で、怪我ほぼ完治しましたぞい」
エルナ】  「もっちろん! ついにこの日が来たんだから!」目をキラキラさせながら
ジェラルド】「いよいよ…この日が来たのですね」

ガルフ「うむ。うむ。…わかっておると思うが。この集落から外は、蛮族や幻獣、その他危険な生き物のテリトリーになっておる。
     お前たちは、この集落でも数少ない「戦える者」じゃが。それを決して忘れずにな。」

インダリア】「(こくこく)」
【エルナ】  「任せといてお父様! 未来の王にとっては、こんな事朝飯前よ!」
【ロックス】 「分かってますって長老様。 エルナのおもりは慣れてますんで」
【ジェラルド】 「分かっています、村長。…我々が失敗する訳にはいかない、ということも。」

ガルフ「頼もしいことじゃ。……よろしい。なれば、当面の目標を決めるとしよう。闇雲に動いては、効率も悪いし、危険も増す。」
こくこくと満足そうにガルフは何度も頷いて、そう切り出した

【ネロ】「この荒野に当てがあるのですか?私のいた都市はどちらの方向もわからないので役にはたてませんが」

ガルフ「うむ。さて、お前さんらは、ヘイヴンを覚えているか?」

【エルナ】  「……なんだっけ、それ?」
【インダリア】「えーと…だれでしたっけ…」
【ネロ】「…いえ、もうし訳ないがシランの」

ガルフ「(がくっ……)」

【ジェラルド】 「私と同じナイトメアの青年ですか…」
【ロックス】 「あー。あいつね」

ガルフ「ジェラルドとロックスは知っておったか…エルナは…まあ、いいじゃろう」

【エルナ】  「どーいう意味よお父様!」手をぶんぶん
【ロックス】 「どっかの蛮族の囲まれてる町から逃げて来たって噂だな。正直ここは逃げ込むのには大分不適当だと思うんだがな」
【ネロ】   「そうなのかい、ロックスの坊主?」
【ロックス】 「あー。倒れてるあいつを見つけたのは狩人の洞窟の連中だしな。結構噂になったぜ?」
【インダリア】「……そんな噂、聞いてないの……」
【ジェラルド】 「ナイトメアを見るのは珍しいことですからね。覚えていますよ。」
【ロックス】 「鏡を見ろよジェラルド」
【ジェラルド】 「私以外の、ですね。」

ガルフ「そう、そのとおり。ヘイヴンは、蛮族から逃げ出し、我らの集落に落ち延びた青年じゃ。」

【ロックス】 「で、長老。そのヘイヴンがどうした」
【ネロ】   「ふむ、つまりそいつの逃げてきた都市を探す…それが当てという事かの?」

ガルフ「いや、それは目的の一つとゆくゆくはするつもりじゃが、今はそうではない
    話によると、ヘイヴンが捉えられていたのは、この頭上に広がる森を出て、西に4日ほど歩いた先の、川沿いの建築物らしい
    そしてよくよく聴けばどうやら、そこにはヘイヴン以外にも、多くの人族が捉えられていた、という話じゃ」

【エルナ】  「なるほど、つまりそいつらを助け出してこい、ってわけね!」
【インダリア】「それは…できれば隠密に救出したいところなの。」

ガルフ「ここまで聞けば、あとは分かるかも知れないかの? そう、当面の目標は、この場所の人族の開放としたい。」

【ジェラルド】 「ふむ…救助できれば色々と分かることもあるかもしれませんね。」
【ネロ】   「そいつらから話を聞けば他の都市の場所もわかりそうじゃのー」
【ロックス】 「えー西に4日なら…食料は…水場はあの辺に…ブツブツ」

ガルフ「うむ。ただ、そこにいる蛮族の数や、どういう蛮族がいたのか。それについては全くの謎。わからぬ。」

【ネロ】   「姿とかも一切みてないと…」
【ロックス】 「ヘイヴンも分からんのか」
【ジェラルド】 「正体不明の蛮族…ですか。…正直恐ろしい所ではありますが、今の所我々の情報はそこしかない訳ですね。」

ガルフ「奴は姿は見ているはずじゃが、その説明は要領を得なかったからの…
    だから、最初から直接件の場所に向かわず、周辺を探索し、ある程度力をつけながら着実に進むといい」

【エルナ】  「むー……まぁ、千里の国も一歩からよね」
【ジェラルド】 「まずは一歩一歩着実に、力を付けていくべきですね。…我々には経験が足りません。」
【インダリア】「斥候をしようにも、相手に勝る機動力があるとは限らないの…」
【ロックス】 「まー出発前に話だけでも聞いて行こうぜ。情報は多い方がいいさ」
【エルナ】  「ふふん、私をそこらの突撃バカと同じと見ない事ね。どんな覇権国家にも、長くつらい試練の時があったのくらい知ってるわ」
【ネロ】   「エルナのお嬢ちゃんは相変わらず強気じゃの~」
【エルナ】  「あったり前よ! 私を誰だと思ってるの!?」
【ジェラルド】 「ええ、お見事ですお嬢さん。今は自重すべき時。逆襲の時はこれからですね。」
【エルナ】  「ええ、そうよ。でも私が動いた以上、それは遠い未来じゃないわ!」
【ジェラルド】 「微力ながら、私の力…お役立てください、お嬢様。」
【エルナ】  「頼りにしてるわよジェラルド! あんたは私の宰相なんだからね!」
【ロックス】 「突撃馬鹿に突撃馬鹿と言われたそこらの突撃馬鹿がかわいそうだ」

ガルフ「お前さんがたに集まってもらった用事は、ひとまずこれで終わりじゃ。うむ。健闘を祈るぞ…。他に、何かあるかの?」

【ネロ】   「他に情報はないんじゃろ?なら準備しておこうかの」
【ロックス】 「こっちからはとくには。あ、食料とかに関してトートのオッサンには話通してあるんだよな?」

ガルフ「うむ。その辺りについては問題ないぞ」>ロックス

【ロックス】 「うい。まぁとりあえず、ヘイヴンに話を聞きに行こうぜ」
【インダリア】「あ、じゃぁ薬草とかの類も準備してもらわないといけませんね」
【ネロ】   「薬草とは、お主に任せていいかの?狩人じゃろうし」
【インダリア】「それは任せてください。」
【エルナ】  「そうね、そっちはインダリアと小間使いその1に任せるわ」
【インダリア】「任されたわ」

ガルフ「うむ。集落の人間たちにも話を聞いて回るといい。何か他に情報があるかもしれんからの」

【インダリア】「早く出発するなら、話を聞きに行く人と薬草類を貰いに行く人に分かれて行動しても良いと思います。」
【ジェラルド】 「では、我々はとりあえずヘイヴンに話を聞いてみましょうか。」
【ネロ】   「じゃお二人さんは準備でこっちは、例の奴の尋問といこうかの」
【インダリア】「尋問って…悪いことをしたわけじゃないんでですから…」
【ネロ】   「なあに、職務質問じゃよ」


【ロックス】「おし、んじゃヘイヴンー。いるかー。」とドアをゴンゴン
【ネロ】  「(尋問官は誰じゃったかいのー…)」と思いながら後ろ見て確認しますね

では、扉を叩く君たちの後ろから気弱な声がかかる
???「あの…どちらさまですか?」

【ジェラルド】(振り向いて)「ああ、どうもこんにちは。丁度いい所にいらっしゃいましたか。」
【ネロ】 「ほー君がヘイヴン君か」といって二人の後ろから観察してます
【エルナ】  「話を聞きにきたわよ! ……えーっと、逃亡者その1!」
【ロックス】 「おー。ヘイヴン。実はちょっと聞きたい事があってな」とかくかくしかじかと事情を話す

???→ヘイヴン「え、えぇっ……ああ、あなた達、もしかして噂の…」

ヘイヴン「わかりました。出来る限りお手伝いしますよ」

彼の腕には桶が二つ提げられています。どうやら、水くみの仕事をしていたようですね

【ロックス】 「というわけで、そのつかまってた場所までの道のりや距離、途中で見たもの、目撃した蛮族の姿とか全てきりきりはきやがれ」

ヘイヴン「大体ガルフさんに話してしまったので、目新しいことは多分何もお話出来ないと思いますが…」

【ジェラルド】 「とりあえず、もう一度直に話を聞いてみたいと思ったのですよ。何かあたらしいことがわかるかもしれません。」
【ネロ】 「何か覚えてることないかの?蛮族の姿格好とか、いまなら落ち着いてるから思い出すことあると思うんじゃが」

それでは、大体ガルフと同じようなことを話します
蛮族の姿についても、見てもよく分からなかったと述べますね

【ロックス】 「大きかったか小さかったかくらいわかるだろ」
【ネロ】 「(ハズレかのー、さっさと次いったほうがいいんじゃないかの)」

ヘイヴン「ああ、大きかったか小さかったかで言えば、色々居た、としかいえないかな…」

【ロックス】 「よし、さっぱり分からんという事が分かった」
【ジェラルド】 「…要するに沢山蛮族が居る、と。そういうことですね。」

ヘイヴン「僕は、あの都市にいたころも、戦いに出ずにずっと中にこもってたからね…あ、そういえばそうだ」
     ここに逃げてくる途中、確か…森外れの…んー北西のほうだったかな」
     古びた館があってね。僕も一度はそこに逃げ込んだんだけど、どうにも不気味で直ぐにでて、ここまで落ち延びたんだけど」
     君たちなら、度胸もありそうだし、もしよければ一度探索してみてもいいかも知れない。何か有益な者がみつかるかも。結構いい屋敷だったし…」

【エルナ】  「……古びた屋敷? におうわね…・・お宝のにおいよ!」
【ロックス】 「なるへそなるへそ」
【ネロ】   「ふむ…どうするかの?館だそうじゃが」>そういって皆に向き直ります
【ジェラルド】 「ふむ…しばらく隠れられるということはそこまでは蛮族は居なかった、ということなのでしょうかね。」
【ネロ】   「蛮族がいないのはいいが、何も無いとかもありそうじゃな」

ヘイヴン「蛮族がいたかどうかは、わからないな。夢中だったし…」

【ロックス】 「ふーむふむ、なるほどねっと」ジェラルドヘイヴンと相談しながら古びた屋敷のだいたいの場所を地図に書き込む
【ロックス】 「ふむ、往復10日ってとこか 食料はだいたい2週間分ってとこかね」と羊皮紙ガリガリ

ヘイヴン「伝えれるのは、今はこれくらいかな」

【ロックス】 「ふむ。ありがとなヘイヴン。助かったぜ」羽ペンと羊皮紙をしまいながら
【ネロ】 「お疲れ様じゃぞいヘイヴン、何か思い出したら村長の所へ伝えにいっといておくれ」
【ジェラルド】 「ありがとうございます、ヘイヴンさん。また何かあったらよろしくお願いしますね。」

ヘイヴン「わかったよ。…頑張って、気をつけてね」

【エルナ】  「ふーん……それじゃあ、その古びた屋敷を目標に進軍。蛮族がいなかったり、私達が駆逐できるようならそこを占拠して解放作戦の拠点とする
        ダメならどーせ作戦の成功はおぼつかないから一時撤退。これでどう?」
【ネロ】   「ワシは構わんぞい、装備も足りないからお宝も欲しいしの」
【ジェラルド】 「悪くないプランだと思いますね。途中に休憩できる場所を得られるのは大きい。」
【ロックス】 「よし、じゃあトートのオッサンのところで物資を受け取りに行くか?」
【ジェラルド】 「まずは狩人の洞窟で消耗品を用意しましょうか。」

君たちは向かう途中、見張りの狩人と出会い狩人の洞窟まで案内された

【ネロ】   「トートォ…肉くれ肉ー!」といって狩人の洞窟へいきます
【ロックス】 「トートのオッサーン。飯と薬とその他もろもろを2週間分くれー」

トート「おう、お前さん達きたか…っと、慌てるな慌てるなって。えーとちょっとまってろ。まず保存食だが」
    ほれ、50食分。ひとまず5人で10日は食えるだけ用意してある。で、薬草類の方だが…
    救命草が2つ、魔香草が3つ。とりあえずこれだけ見つかった。ほれっ」

【ロックス】 「ん~。もうちょっと何とかならんか?食料。 往復ギリギリってのはちとキツい」

トート「そうはいっても、これも今用意できるだけのギリギリなんだよなあ
    一日でも経てば獲物がまた手に入って、お前さんたちに渡せるかも知れねえけど」

【ロックス】 「まあ無い袖はふれないと。 途中で狩りでもするか…」
【ネロ】   「ふむ…誰が持つ?」
【ロックス】 「インダリアが持っとけよ
【インダリア】「ん、了解。」
【ロックス】 「食料は全員10日分ずつと」
【ネロ】   「お願いするぞいインダリア、薬草の知識はお主が一番じゃしの」

トート「しかし、なんだ。お前さん達ももの好きだな。いや、けなしてるわけじゃねえぜ。いくらいろいろやばい状況とは言え、こんな世界に向けて歩み出そうなんてな」

【ロックス】 「まー親父も外に行って帰ってこなかったわけだし、行きたいわけじゃないんだがなー…」とため息交じりにエルナの方をちらり
エルナ】「なによ、私の覇業の第一歩に加われる事を、もっとよろこびなさいよ!」(ばしばし)
【ネロ】   「ワシは故郷をなんとかしないといかんからの…もどらないとイカン、なんとしても」
【インダリア】「蛮族に押し込められっぱなしってのも癪だしね」

トート「ま、なんだ期待しているぜ。不思議だな、お前さん達なら、なんでも出来る気がしてくる。だが、勘違いするなよ。死はいつでも隣にある。
    例えば、俺達はこの森の中で狩をしている。獲物が居るってことは、それを狩る奴もいるってことだ。
    この森の中にも猛獣がいる。運悪く出くわしたら、腹をくくりな。」

【ロックス】 「わーってるよ。オッサン。」バシバシ叩かれながら
【ジェラルド】 「…無理で道理を引っ込めるのが我々ですが、無茶はいけませんね。安全確保は忘れずに、冷静に進みましょう。」
【インダリア】「いつも通り警戒すれば良いって事ですよね。トートさん」

トート「はっはっは。ま、そういう事だな。」

【エルナ】  「なに言ってんのよ。私がこんなとこで死ぬわけないじゃない。最悪、どんな状況でもみんなで逃げて見せるわ」ふんぞり

トート「あーっとそういえば、ここから南東に1日ほど歩いたところに、小さなほこらがあったな。
    入り口に変なモンが立ってたから、特に調べてないが、行ってみてもいいかもしれねえ。
    俺から言えるのはこんくらいか。ん。まあ、頑張れよ。
    ああ、ここには外から来たっつう測量士のミレムもいる。一度話してみると面白いかもしれないな」」

【ネロ】    「南東…砦とほぼ反対じゃのお…」
【ジェラルド】 「ふむ…祠ですか。行き先とは反対ですね…さて、どうしたものか。」
【エルナ】   「ねえ、そこって、どういうところかしら…ジェラルド、知ってる?」
【ジェラルド】 「え、ええ……知ってますけれど……」
【エルナ】   「歯切れ悪いわね。知ってるならちょっと教えてくれない?」
【ジェラルド】 「……わかりました。お嬢様。少し時間を頂きます」

<小さなほこら> 
滝つぼの集落は大破壊を逃げ延びた人間によって形成された集落であるが
当然そこには老若男女が混じっていた
周知の通り滝つぼの集落が許容できる人員の数はそう多くなく
年老いた人々や体に障害を持った人々は、結果、他の場所に逃げこんでそこで死をまつことにした
それを強行したのが現集落の長ガルフの父である、デルトである
<小さなほこら>は話を聞くには、かつて聞いた、そういう人々が逃げ延びた場所のように思えた

【ジェラルド】(話し終わると)「と、まぁ。…この里の歴史の暗部のような祠の可能性が比較的高いのではないか、と。」
【ロックス】 「嫌な祠だなオイ」
【ネロ】   「話を聞くとアンデットとか居そうな場所じゃの…腕がなるわい」
【エルナ】  「…………探索をするとしても、その祠に行ってからよ」

【ロックス】 「ま、食料はある程度はある。 どこに行くかはリーダー様次第さ」
【ネロ】   「さて、どうするかの?わしゃ行ってもイイと思うが、砦の人間が何時までも残されてる保証もない」
【エルナ】  「行く。あんたたちが行かなくても私一人で行く。私は目をそむけない」
【ロックス】 「へーへー。小間使い一号ですからついて行きますよ」
【インダリア】「祠の情報もありますが、まずは橋頭堡としてヘイブンさんがおっしゃっていた屋敷を確保するべきではないでしょうか」
【ロックス】 「祠と屋敷は逆方向だぜインダリア」
【ネロ】   「…ふむ、女王様は行くと、じゃあ測量士とやらの方にいこうかの?全員に話きいてからでも遅くあるまい?」
【ロックス】 「まぁミレムに特に用はないけど一応話聞くか」
【エルナ】  「そうね、ミレムにはちょっと聞きたい話もあるわ」
【ジェラルド】 「…難しい所です、が。…とりあえずミレムの話を聞いてからでもどこへ向かうか決めるのは遅くはないでしょうね。」


ミレム「ああ、お久しぶりです……ん、どうしました。険しい顔をしてますね」

この小さな眼鏡をかけた兎の学者は、元は外の世界の航海士だったらしい

【ロックス】 「いや、まあ ぶっちゃけ特に話すことはない せいぜい小さな祠までどれくらいかかるかってくらい」
【ネロ】   「人捕まえて、話すことはないは酷いんじゃないかのー…、わしらこのウサギ殿に話聞きに来たのに」
【エルナ】  「いえ、ミレム、あんたに聞きたい事があったのよ」

ミレム「ん、なんでしょう? 分かることなら何でもお答えしますよ」

【エルナ】「あんたは測量士、って事は集落の土地の状況も把握してるはずよね。……作物の状況は、ぶっちゃけどうなの?」

ミレム「実際問題芳しくないですね。あの土地は元から作物を作るのには適してません
    今年はまだもつかもしれませんが、来年からは、駄目でしょう。」

【エルナ】  「まぁそうよね。日の光がほとんどないんだもの。……つまり、今年一杯で何か別の手段で、食料を取る方法を考えないといけないのよね」
【ジェラルド】 「ふむ…今年一杯が限界、ですか。…新しい土地を探すか、土地に力を取り戻すような何かを見つけるか…それとも。」
【ネロ】   「そこまでこの村の食料は酷いのか…」

ミレム「そういう事になります…ですがまあ、私は実際、それほど心配はしてませんけど」

【インダリア】「と、いうと?」
【エルナ】  「え、なんで?」

ミレム「笑ってしまうかも知れませんが、私は占星術もかじっています。
    ここ数日、一部の星が一際強く瞬いてます。あれは恐らく貴方がたの星。もしかしたら貴方がたは、英雄的な所業をなす人たちかも知れませんね
    ですから、貴方がたに任せれば、この閉塞した状況も打破できるのではないでしょうかと、私は考えています」

【ロックス】 「星ねぇ… 星が光っても腹は膨れないんだが…まぁありがとよ」
【ジェラルド】 「ふむ…輝く星ですか。…我々の希望の星である、と信じたいですね。」

ミレム「ですが、気をつけてください。栄光と破滅は表裏一体。輝く星は死にゆく者を表していることもあります。」

【ネロ】   「つまり…何か起こるが良く解らんって事かの…」

【エルナ】  「……ふーん、そんな星がね。でも、星は予兆にすぎないわ。何かを為すのは人間自身よ。
        まぁいいわ、あんたに聞きたかったのはあれよ。荒れ果て農地でも育つ作物の種類を教えて欲しかったのよ
        もし似たような植物の苗をどっかで見つけたら、取ってくるから」

【ロックス】 「はいはい、その辺はすでに長老様から頼まれてるから」
【エルナ】  「……ロックスの分際で私の先回りをするなんて生意気!」

ミレム「いくつか知っていますが、この付近でその種子を見た記憶はありませんね。ただ、そうですね。もし持ってきてもらえれば、何か出来るかと思います」
    さて、先述の通り、私は拙いですが、占いの心得もあります。もしよろしければあなた達の前途を占ってさしあげますが。」

【インダリア】「……ぁ、私は遠慮しておくわ……占いとかそういったものには良い思い出がないの……」」
【ネロ】   「ほう?んじゃロックスの坊主の女運でも占ってもらおうかの。正確さを調べるために」

ミレム「ははは。私が出来るのはこう、求める場所に何があるか、というか漠然とした危険の予知くらいですので」

【エルナ】  「ふーん、それじゃあまず私達は祠に行くから、それについて占ってもらおうかしら」
【ジェラルド】 「我々の前途、是非知っておきたくはありますね。小さな祠に向かうとどうなるか、尋ねて見たいところですが。」

ミレム「わかりました……。ふむ…ころころ…少し苦戦するかもしれませんが、おそらくは問題ないと思います」

【ロックス】 「20代から30代 または40台から50代の男もしくは女の犯行 って感じの結果だな」
【ネロ】   「それ人族全体じゃないかのー…」

ミレム「それと、微弱ですが、魔力の塊が見られます。何かを待ち続けてるような…」

【ジェラルド】 「…ふむ、魔力の塊…ですか。…希少な品の匂いですか。…では、森の外れの屋敷に向かった場合、は?」
【ネロ】   「魔力の塊…? ふむ…屋敷の方はどうじゃったかの?」

ミレム「ころころ…こちらも、少しは苦戦するかも知れませんが、問題ないでしょう
    あと、馬の嘶きが…示されてますね」

【エルナ】  「馬!?」ピコン

ミレム「ええ、馬です」

【エルナ】  「なるほど……必ず寄る必要があるようね!」
【ジェラルド】 「馬の嘶き…ですか。…お嬢様、ずっと馬に乗りたいとおっしゃられていましたよね?」
【エルナ】  「そうよ。集落の馬は農耕馬だけど、私は戦闘用の馬に乗りたいのよ」
【ネロ】   「馬の蛮族かの?」
【ロックス】 「やったら具体的だな。 まあいいや 馬捕まえて馬刺しにしようぜ」
【エルナ】  「てぃ!」グーパンチ>ロックス
【インダリア(外で震えてる)】「(砦ー砦のことも一応聞いてーと念を送ってみる)」
【ネロ】 「(ピピッ)あ、砦のこともうらなえないかの」
【ジェラルド】 「…そういえば、一応砦のことも聞いておきましょうか。何があるか少しでもわかるかもしれません」
【ロックス】 「どうせ砦は今回行きそうにないしあとでいいじゃん」(と念を送る)

ミレム「ころころ……今の貴方がたでは、厳しいでしょう。よほど運がよくない限り。これ以上は、見えませんね」

【ネロ】   「ふむ…厳しいとでたか」
【ジェラルド】 「…ふむ。虎穴に入らずんば虎子を得ず、とは言いますが。進んで死地へ赴く理由は今の我々にはありません。」
【ロックス】 「んで、エルナ、どっちに行くんだ?」

【エルナ】  「祠からよ。私はそこを無視する事は許されないから」やけに真剣な目で
【ネロ】 「こりゃ、真っ直ぐ砦に向かうとはいかなくなったかの」
【ジェラルド】 「祠、ですか。分かりました、お嬢様に従いましょう。魔力の塊とやらにも興味はありますし。ね。」
【ロックス】 「おおう、屋敷の方から馬のかなしそうないななきが―」
【ネロ】   「馬刺し食いたいのう…」
【エルナ】  「ふん!」げし>ロックス&ネロ
【ロックス】 「まぁ、祠をめざすと。」
【ネロ】   「あだだだ…、と、とりあえず祠とやらにいくということでいいかの?」
【インダリア】「まぁ、どちらにしろ、すぐ砦に行くわけにはいかなくなったの…祠か屋敷で力をつけるべきなの」

――――5月2日―――――
君たちは今森の影に潜んでいる。
<小さなほこら>はどうやら、小高い丘陵に穴をあけてつくられた人工のもののようだ
<小さなほこら>は君たちのいる場所から30Mの距離にある
ほこらの入り口には、まるでそこを守るように、人の形をした何かが、俯きながら立っている

その守人の名はダグヴィ。魔動機文明の時代から、主に防衛の任務についていた魔法生物だ
そして、戦い…彼らには未だ荷がかちすぎる相手だったはずだが、長きの年月にわたり、風雨にさらされたそれは
既にぼろぼろとなっており、多少苦戦はすれども蓄積された魔法ダメージと、最後にはエルナの槍の一撃を受け崩れ落ちたのだった

【エルナ】  「とっととくたばりなさぁぁい!」

ダグヴィ「…!」どんがらがっしゃん

【ネロ】   「おー!嬢ちゃんがやったぞい!」
【ジェラルド】 「流石ですね、お嬢様。見事なお手並みでした。」
【エルナ】  「ふふん、私が本気を出せばこんなもんよ!」いばりっ

どれほどの時間そこを守っていたのだろうか。ほこらの守人はその一撃を受けると同時に崩れ落ちた

【ネロ】   「…こいつもう動いたりせんよな?」棍棒でつんつん
【ロックス】 「おつかれーっと。まぁ俺がて傷を与えてたおかげだな…んじゃ戦利品判定っとうっへっへ」
【ジェラルド】 「ま、私はこういうのはお任せすることにしているのですよ。」
【ネロ】 「んじゃ、魔物あさりはロックスにお願いするぞい」
【インダリア】「まぁ、はぎ取りしている間にジェラルドさんのMPを回復しておきましょう。」
【ロックス】 「…ちっ、しけてやがんなー。」とはぎはぎ
【ロックス】 「使えそうなのは…鉄と、なんかの部品、これくらいか」とジェラルドに放る
【ジェラルド】 「申し訳ありません、お願いしますよ。とと……ふーむ…何かのパーツのようですが…技師が居ないのが悔やまれますね。」
【エルナ】  「ん、鉄はいいわね。慢性的に不足してるわ。魔動部品も集落じゃ貴重なはずよ」
【ネロ】   「いいもんはあったかのー?奥を見てみたいんじゃかー?」

<ほこら入り口>
ほこらの中は闇に閉ざされた広い空洞になっている。
土は石混じりの砂利で作物を育てるには適してないように見える
左と右に通路があり、左側からは水の流れる音が、右側からは明かりが見える

【エルナ】  「ん……右かしらね」
【ロックス】 「さりげなーく周囲を警戒する」
【ネロ】   「…明かりがあるが誰かおるのかの?」警戒しながらロックスに続きます
【ジェラルド】 「ふむ…灯りが点いているようですが…まだ、誰か居らっしゃるのでしょうか?」

呼びかける声に答えるものはいない。 聞き耳をたてても、水のせせらぎがだけ聞こえる…
また、ここ百数年ここを訪れた者は居ないように思える

【インダリア】「……まさか……ここは未盗掘の遺跡ですか……」
【ネロ】   「足跡もないのに明かりかの…」
【ジェラルド】 「ふむ…誰かが来た形跡もないのに灯りが灯っている…と。」
【エルナ】  「……そう。進むわよ」妙に固い面持ち

洞窟の中には鉄の扉があり、鍵がかかっていたが、それはロックスの手によって危なげ無く開かれた

そして…そこは広い空間だった
天井から光が差し込み、太陽の下には白い花が咲き誇っている。
地面のそこら中に不恰好な石が突き刺さっている。

【ロックス】 「ふーむ…」一番近くの不格好な石まで何メートルくらい?

1,2Mもない

【ネロ】 「おー!草!草生えとるぞ!」といって立ち止まります。
【ジェラルド】 「この地底に…花と光、ですか。」
【インダリア】「んー。なんなのでしょうか…」
【ロックス】 「……」 ちょっと離れてからダガーをぶつけてみる。

特に反応はない

【エルナ】  「……その石に触っちゃだめよ! って、こら!」ロックスを結構本気でどつく
【ネロ】   「ふむ?なんでじゃ?草生えとるから農地に」

…目を凝らせば、それらの石には皆一様に歪な文字で名前らしきものが刻まれていることがわかる。
視線を左側の壁に向けると、おそらくは、最後に亡くなった者だろう。白骨死体がそこに静かに横たわっていた

【ロックス】 「ああ、墓石…か。」 とばつが悪そうに頭を掻く
【エルナ】  「ダメ。ここはダメよ」>ネロ
【ネロ】   「あー…誰かさんの墓かいのー…、ホトケさん野ざらしで可哀想に」と南無南無
【ジェラルド】 「……なるほど。…共同墓地、でしょうか。」
【エルナ】  「…………」一番奥、花のそばを無言でザクザクと掘りはじめる
【ロックス】 「………」無言で手伝う小間使い!
【ネロ】   「……よいしょっと」一応神官なので手伝う

やがて、地面に適当な大きさの穴をほった

【ロックス】  白骨死体をそーっと埋めよう。そーっとね。
【ジェラルド】 「……」(無言で祈る
【インダリア】「……」(祈りながら警戒中

その白骨死体を持ち上げると
その背中に瓶が一本隠されていることに気づく

【ロックス】 「なんじゃこりゃ…と調べよう」
【ネロ】   「ん?どうしたロックス?」とお経をやめて確認する
【ジェラルド】「む、どうしましたかロックス?」

ロックスは瓶の中に紙が一枚
巻かれた状態で収められていることに気づく。

【エルナ】「なに?」

「後にここを訪れる見知らぬ誰かに」
多く語ることはもう出来ぬ。この壁の後ろに、私の最後の遺品を残した
求めるならば、我が名を呼べ。さすれば道はひらかれん……
願わくば、皆が笑顔で居られる世界が、そこにあることを――デルト

【ジェラルド】 「……最後の1人の遺言、ですか。」
【ロックス】 「ふむふむ…この人はデルトさんと言うらしいな なまんだぶなまんだぶ」と 新しい墓石にデルトと刻む
【ネロ】   「遺言って奴じゃの…デルト?」
【インダリア】「最後の一人の最期の言葉か…重いね。」

【エルナ】無言で壁の前に立つ

【ネロ】   「…ん、埋葬おわったぞい、いくのか?」
【ジェラルド】 「どうやらこの方はデルト、と言うようですね。…お嬢様。…彼の遺志を…継ぎましょう。」
【ロックス】 「…エルナ」と声をかける

【エルナ】「――デルト。あなたの遺志を受け入れるわ」

ピシッ――
何処からか、何かが割れるような音がして――
壁がゆっくりと、右に動いていく

【ジェラルド】 「…扉が、開きますね。」
【ロックス】 「どういう仕組みか知らんが…まあご苦労なこった」

その先には、台座に突き刺さった一本の槍が
ただ、持ち主をまっていた

【ネロ】   「…ほう槍とはまた」
【エルナ】  「――――そう」つかつかと槍に近寄る

槍はただ誰かに抜かれる事を待っているようだ

【エルナ】  「あなたは私を待っていた。――間違いないわ」ぐっと槍を握る

その感触は、不思議と手にしっくりくる――

【ジェラルド】 「…過去より残された、未来を切り拓く槍といった趣でしょうか、ね。」
【エルナ】  「デルト――誇りなさい! 貴方の名は、今から私が作る歴史に、確実に名を残すわ!」槍を引きぬく!

そうして、デルトの遺した槍は、エルナの手に渡った

【インダリア】「古来より、槍使いの英雄もたくさん居たと聞きますしね。エルナさんにふさわしい槍なのではないでしょうか。」
【ネロ】   「ほほう…サマになるのう」
【エルナ】  「私を待っていた槍だもの。当り前でしょう?」
【ジェラルド】 「良くお似合いですよ、お嬢様。…お嬢様のために作られたような槍ですね。」
【インダリア】「確かに、よく似合ってますね」
【ロックス】 「あ、思い出した。デルトって長老の父親の名前じゃん」
【ネロ】   「そういえば、そうじゃったの」
【ジェラルド】 「…ああ、そういえば…そうでしたね。…似合う訳ですよ。」
【エルナ】  「あら、それじゃあおじい様の槍なのね、これ」まじまじと見つめて


槍を引き抜くと同時に、その役目をおえたせいなのか
後ろの壁が静かに鳴動し始める

【インダリア】「あー、これは…もしかして、もしかするの?」
【ネロ】   「なんか、凄い嫌な予感がするんじゃが」
【ジェラルド】 「…奇遇ですね、私も嫌な予感しかしませんが。」

その鳴動はやがてほこら全体に伝わるほどの大きなものになっていく


【ロックス】  ロックスは既にダッシュで逃げ出している
【ネロ】   「ロックスー!貴様おいてくなー!」といってロックスを捕まえる
【エルナ】  「あ、こら、待ちなさい!」追っかける
【ロックス】 「よし、エレナ。お前が持ってたボロ槍を台座に刺せ」
【ジェラルド】 「とりあえず、この部屋を出ましょうか。…流石に閉じ込められては無意味です。」

来た道もまた、ゆっくりと壁が隆起しはじめている

【ロックス】 「だっしゅだだっだだーっしゅ おれはおれは~」
【ジェラルド】 「では逃げましょうかっ」(だっしゅ
【ネロ】 「ワシの感がここにいてはやばいと告げておる」といって部屋から出ようとする
【インダリア】「これはまずそうです。脱出した方がよさそうなの」
【エルナ】  「あんたねー! 建国史にちゃーんとあんたが逃げたって事、書いておくからね!」

そして、君たちが完全に逃げきったところで、墓地への道は完全に閉ざされた

【ロックス】 「ふぅ。実に危なかったですね!」とミストさんスマイル
【ジェラルド】 「…墓地への道は完全にふさがれたようですね。…永遠の安らぎがあらんことを。」
【ネロ】   「ぜーっ…ぜーっ…デルトォ、槍を託したいのか、わしらを殺したいのかどっちかにせんかい!」

振り向いたその壁には、当時の魔動機文明語で「我らはここに眠るが、この魂、永久に人々の安寧を願おう、と記されている

【エルナ】  「……安心なさい。近いうちに、たっぷりと日の光を浴びさせてあげるから」(ぽんぽんと壁を叩いて)
【ネロ】   「ほー…まあ墓あらされんためかいの」
【ロックス】 「まあ左の方も調べようぜー。」
【ネロ】   「そうじゃの、左の道はまだ調べておらんし」
【インダリア】「そうね。探索済みにしておくべきだと思うの」
【ジェラルド】 「一旦来た以上、最後まで調べておくべきでしょうね。」

暫く歩くと水たまりに出る。深さは30cm程で、どうやら岩肌から水が流れ出ているようだ
淡水で、比較的澄んでおり飲み水にもできそうだが、集落の人間を賄うには量が足りないように見える
目を凝らすと、水たまりの中に生物は居ないようだが、かわりに木箱がいくつか沈められている

【ロックス】 「ま、水場には間違いないと」 羊皮紙にガリガリと水場の存在を書き込む
【ネロ】   「おっなんかあるぞい、木箱ってことは中になんかあるんじゃないか?」といって水を覗き込みます
【エルナ】  「なんかあるわね。インデリア、取って来れる?」
【インデリア】「(こくこく)…っと、お、おもい……」
【エルナ】  「なになに、何が入ってるの?…って、結構いいものが入ってるわね…扱えないけど」
【ネロ】   「ほー、いいモンが手に入ったの、ここはコレで全部か?」
【ロックス】 「ま、祠の調査はこんなとこか? もうすることがないなら切りあげてかえろ―ぜぃ」
【エルナ】  「そうね、私も構わないわ」
【ジェラルド】 「ふむ…これで大体調べ尽くした…のでしょうか。では里に戻るとしましょうか。」

―――――5月3日―――――

【インダリア】「なんとか無事に帰ってこれたの。」
【ジェラルド】 「さて…何とか無事に帰りつけましたか。」
【ネロ】   「ふう…帰ってこれたか」
【ロックス】 「うん、まぁ祠の調査結果を長老とトートに報告だなー」

トートはちょうどその時、とった獲物を村にもってきていた為、ガルフと一緒にいた

【ネロ】   「トートォ!帰ってきたぞ!肉はあるかぁ!」
【インダリア】「そうねー。って、貴重な肉をたかりに行かないの」

ガルフ「おお、お前たち、無事だったか…!」
トート「あるぜ? 捕りたてホヤホヤだ。その様子だと初回はいい感じだったようだな」

【エルナ】  「ただいま、お父様!」
【ジェラルド】 「とりあえず全員無事に戻りました、長老。」
【ロックス】 「今回の収入はエルナが怪しい槍を手に入れたのとプレートアーマーとモーニングスター ブロードソード 怪しい機械部品と鉄ちょっぴり…」
        ガリガリと羊皮紙に書きこむ
【ネロ】   「おおっ…新鮮な肉っ、肉!ああ、嬢ちゃんもいい武器を引き継いでくれたしな!」

ガルフ「うむ。大変喜ばしいことじゃ。成功も、おぬしらが無事だったことも、の」
トート「そうときまりゃ、今日は多少奮発するかね。ほー…なんかいい武器でも見つかったか」
ガルフ「新しい防具については、街の端に鍛治職人がおる。そいつに伝えればやってくれるじゃろうて」
    うむ。――わしが、お前さんたちと共に戦えぬ事を、今は悔しく思う」
    くれぐれも、この老人よりも先に逝く事なんぞ、ないように、な」

【エルナ】  「なに言ってんのよお父様。言ってるでしょ、私はこの地に王国を打ち立てるって! そーなったらお父様が国王の父よ! 大いばりしてもらわなきゃ!」」
【ロックス】 「そんなのはこっちとしてもまっぴらごめんですよ。まぁ、俺もついてますし…ね」
【インダリア】「できることはできる者がやる。ましてや、未来を切り開くための冒険は若い者がやるべきだと思いますが?長老。」
【ネロ】   「お主みたいなヒョロッちいのより先に死んだらアンデットになっても動いてやるわい!」
【ジェラルド】 「…冒険者になった身、絶対はありえませんが…。…少なくとも、死なないための努力は精一杯させていただきますよ。」

ガルフ「はははは。そうじゃの、そうじゃったの…それじゃあ、その時を楽しみにさせてもらおう!
    (わしはもう、時代から取り残された。これからの未来は、お前さん達の未来、か)
    さて、今日くらいは祝じゃ。余り豪勢には出来ぬが、トート、準備を頼む
    お前さん達も、体を癒せ。そして次の冒険に備えるとよかろうて」

【エルナ】  「そうね、まだまだ始まったばかりだけど。でも、これが栄光の第一歩よね!」
【ジェラルド】 「我々の栄光はここから始まるのです、お嬢様。まずは体を休めましょう。」と言いつつ宴席へ。
【ネロ】   「よし!肉じゃ肉ー!久しぶりに食えるぞーい!」といってドスドスしながら退室します

―――5月3日――――滝つぼの集落にて、ささやかな祝い事が催される
それは、慎ましやかなものであったが、参加者の誰もが、その顔に笑顔をたたえていた
この先に苦難は多く待ち受けていることは、誰もが漠然と知っているはずだ
だが――彼らはきっとそれにくじけることはないのだろう――

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最終更新:2010年09月13日 20:33