バンブーブレード関連カップルSS保管庫内検索 / 「約10年前」で検索した結果

検索 :
  • 約10年前
    662 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/10/22(水) 08 31 31 ID PNiQTWqh 土塚が少年の話うんぬん言ってたけど、増刊はそれだったりするんじゃないか 663 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/10/22(水) 09 23 09 ID TWgxvBIw 中学生のコジローと小学生のキリノの話か 664 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/10/22(水) 10 13 03 ID k+cagWWc 663 志村、年齢差つまってるつまってる。 665 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/10/22(水) 10 15 23 ID mu5z/MFo 120ページ描き下ろしだなそれだと 666 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日...
  • 小ネタ・妄想・AA
    ... あたしのために 約10年前 猫にまたたび 石田夫妻の子育て日記 ・32スレ目 お父さんのにおい 偉大なる3点リーダ イチャイチャ図鑑 スタジオ訪問 寒い日の てんてー、てんてー 11月11日まとめ 華麗なるきりのん 抑えられない衝動 季節の変わり目 他人のふり見て我がふり気付け 絶対可憐 病んデレ? 夫婦の日 ・33スレ目 その頃、室江高では。 エンディングその1 キリノメイ 「抑えられない衝動」の正体 掲載できない。 キリノ・ミヤ・近本・ウラさんの恋愛相談 甘々喫茶店 ・34スレ目 賭け事とはじめての共同作業 社会科資料室 いちゃいちゃ四十八手 クリスマスの人さらい 確定予測 新年いちゃいちゃ ・35スレ目 3.5スレ出生の秘密 お風呂と100点理論2 町の武道具屋さんにて ツインテさんとキリノ 室江高...
  • 長女、16歳
    814 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/04/27(日) 00 10 53 ID CkiuyLLT えー、次回作のホームコメディでコジローとキリノの10年後するんでしょ?? コジローが単身赴任で娘が学校の顧問にホレてそれで電話してってやつw 何となく最近のMP外伝とか清杉3見ても タヌキさんの絵柄にちょっと近付いてる気がするし大丈夫だってー ……ごめんちょっと現実と区別がつかなくなりつつある。 816 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/04/27(日) 00 14 45 ID cDDhIlUr 814 コジキリ第二子の長男と、ユータマ娘の間のフラグぶちこわしまくりのお話も絡むんですね!? 820 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/04/27(日) 00 25 47 ID CkiuyLLT...
  • 2年前のあたしへ
    「すべて終わったけど、これからだよね…」 「ああ、そうだな。よろしくな。奥さん。うーん、あわんな。よろしく。キリノ。」 そう言いながら、コジロー先生はあたしの頭をくしゃくしゃとなで回した。 あれ?ついつい先生と考えていた。名前の呼び方を考えた方がいいのかな? コジロー…なんか違う。旦那様…もっと違う。あなた…せっ、背中が… やっぱ、せんせーでいいかな?うん。いいや。これでいこう。  そう。ちょうど今あたしたちの結婚式を終えて、一息ついたところなのだ。 「おい。何身体をクネクネさせているんだ?荷物もまとまったし、帰ろうか。」 先生はそう言うと、キャリーバッグを引っぱり出した。あたしも手提げ袋を 持ってついていく。  駐車場について車に乗り込む。 「何かと金が掛かるから、新車というわけにはいかんよなぁ。」 先生はそう言ってエンジンをかける。 「ねー、先生。」 「なんだ?」 「帰る前によりた...
  • 1年前の2/14
    86 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/02/14(木) 15 36 17 ID huEGhKm6 1年前の2/14 「ありゃー、誰からも貰えなかったんですか、先生」 「俺っ、自分ではもうちょっとマシかなって…でもっ…」 「そりゃ、そんな物欲しそうな顔してる教師にあげる物好きな女子高生もいないでしょー」 「…お前の義理チョコってさぁ、余ってないの?」 「もう全部配り終わっちゃいましたよ」 「そっか…しく、しく…」 「しょうがないっすねえ…ココアでも淹れたげますよ」(こぽこぽ) 「ごめんなぁ、ありがとうキリノ…あったけ…」 「今のとこあたしの唯一の手作りチョコなんすから、味わって飲んでくださいっすよー」 「おいちい…」 「よしよし」 「…ガシャン!」(外でゴミ箱を蹴飛ばす外山) 岩佐「お、おいおいお~い、今日は部活出るんじゃなかったのかよ?」 外山「うぜえ...
  • 川添家の食卓会話・20年後
    919 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/08/28(木) 04 01 21 ID km2eIXSv 川添家の食卓会話・20年後 「ねえ、お父さんとお母さんって幼馴染なんだよね?  どうして結婚したのがそんなに遅かったの?」 「え、それは……ユージくんがはっきりしなかったから」 「ええ、酷いなータマちゃん。そっちこそ、プロポーズの返事すごい遅かったじゃない」 「だって……それは、お父さんが」 「ねえねえ、おじいちゃんが2人の結婚に反対したってホント?」 「ワシは今でも反対だ。お前は悪い虫にだまされないようにするんだよ」 「悪い虫……。そんなのいないよー。おじいちゃん」 「あ……電話。ええと、惣菜ちばからってことは……」 「ハイ。たぶん、彼からじゃないかな」 「あ……もしもし。ウン。……ヒーローショー? 行く!」 「……ユージくん。キミはワシの話を聞いていた...
  • 暗い10年後
    92 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/12/04(火) 01 13 13 ID a4Evq9GX 86 コジローとのイメージが強いせいか、 キリノはニートとか、職あってもすぐパチンコなんかに使ってしまう彼氏や旦那ができそう。 キリノ「ちょっとーー、○○(旦那)ーー、またパチンコで使ったでしょ?」 旦那「なんだよ、増やしてやろうと思っただけだろ?」 キリノ「ちっとも増えてないよ!?もー、私が働いてもすぐコレなんだから・・・!」 赤ん坊「うわーーーーん!!(泣)」 キリノ「おぉ、よしよし・・・。」 でも最後には「もぅ・・・、来月にはちゃんと定職に就いてよね。」 と穏やかにおさめるきりのん。 93 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/12/04(火) 01 14 43 ID 2oatxsDf …惣菜ちば...
  • 名もなき女子生徒の独り言
    私は室江高校一年九組に所属する女子生徒である。名前? 残念ながら名乗るほどのものじゃない。 入学してもう結構経つけれど、これといって友達らしい友達はいない。が、別に気にしてなかった。私にはあまり人様に言えるものではないけど趣味があって、それに没頭できてさえいればいいのだ。 まあ同じ趣味を持つ友人でもいたらそりゃ嬉しいところだけど、生憎とこの年齢でこういった趣味にハマっているということを大っぴらに話す女子というのは少ないだろうし、事実私自身、クラスメートに打ち明けたりはしていない。 ……私の趣味。それはアニメや漫画、特撮といった、一般的に「オタク文化」と呼ばれるものだ。サブカルチャー? そんな専門用語は知っている時点で既にアウトである。 あまり人とは話したがらない性格もあって、私には趣味を共有できる友人というのがいなかった。別にそれに不満を持っていたわけでもないんだけど。 最近になって、実は...
  • お昼のラジオとお悩み相談
    二人並んで自転車をこぐ少年と少女。 いつもの光景、 「じゃあまた明日ね、タマちゃん」 いつもの挨拶。 「……ねぇユージ君」 「ん?」 少女は俯き、わずかに逡巡する。 「…………」 そして上目遣いになりながら幼馴染に尋ねた。 「あたしって……つまんないかな……」 (もしつまんないって言われたら……どうしよう……) 少年の答えに怯える少女の頬はわずかに赤らんでいる。 わずかに間を空けた後、少年は爆笑した。 「あははははははははははははは」 予想だにしないリアクションをされ呆然とする少女の前で、 彼はさらに彼女を混乱の底へ叩き落す。 「そんなコトないよ!タマちゃんが一番おもしろいよ!」 笑いすぎて涙目になりながら、ずばがーんとショックを受けている幼馴染へ 無邪気に手を降りつつ彼はその場を後にする。 「それじゃーねー」 その行動が後に恐ろしい悲劇を生むことになるなど、 この時の少年にはまだ知...
  • あの年のバレンタインデー前日
    132 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/02/14(木) 23 29 17 ID MY0Kx67u あの年のバレンタインデー前日 椿「ふ~んふ~ん♪珠姫、明日は何の日か知ってる?」 ハイテンションな母に反比例して、引き捲り首をよこに振る珠姫 椿「も~バレンタインデーよっ!ユージ君にチョコをあげる日なのよ~♪」 鍋の回りを踊りながらチョコを指で掬って娘の口に含ませる椿、広がる濃厚な甘さとコクにほころぶタマのほっぺた 椿「どー美味しいでしょ~何てったって南米から直に取り寄せた最高級カカオ豆何だから!」 『カルロスも最初からこれを差し出せば、カルテットを失う事も無かった』と云う呟きの意味を知るには、珠姫は幼すぎた 椿「でも勝負はこれからよっ珠姫!ユージ君のハートを確実にゲット母さん色々用意しちゃいました~♪」 『お酒は媚薬の基本よね~これは昔琉球で献上すれ...
  • 鈍感×2と修羅×2
    「明日は、女子高で練習試合。いやー、たまには癒されるのもいいもんだよなあ、ユージ」 「ま、まあ。そうですね」 「お、珍しく意見が合うじゃないか」 「まあ、ボクも一応男なんで。ただ、女子高じゃ僕らは出番ないですね」 「ウチの部の女子とは違う新鮮な女子高生。コアミルクみたいなかわいい子がいるかな~」 「アイドル級の人はさすがにいないんじゃ」 そんなバカな会話を繰り広げるコジローとユージ。 その後ろで約1名、いや2名の人物から殺気が放たれているのに 彼らは気づいていなかった。 「あれ、タマちゃんどうしたの、なんか怖いよ?」 キリノが、コジロー人形MK2に木刀で突きを繰り返しながらタマに話しかける。 「キリノ先輩こそ、冷静じゃないですね。どうしたんですか?」 タマが素振りをしながらキリノに応える。 その勢いで、ユージ執筆の「一球入魂」の掛け軸が屋外に吹き飛んだ。 「俺ら、もー、モテモテかもな...
  • ユージ(ユータマ)スレSSまとめ
    ユージ(ユータマ)スレに投稿されたSS等を(ほとんど個人的に)まとめています。 シリーズ連載中のもの 中長編(レス数3以上のもの) 短編(レス数1-2のもの) 小ネタ AAネタ シリーズ連載中のもの 室江高のバレンタインデー ユージ、タマ、ウラのターニングポイント2 中長編(レス数3以上のもの) ・3スレ目 お風呂タイムと最低ユージ ・4スレ目 ユージ×青木 タマにやきもち タマと夢 お酒とタマの変化 タマキ←ユージ タマキ←ユージ、その後 ・5スレ目 墓参りと約束 名剣士っスか!?タマちゃん!! 「変わっていくもの」と「変わらないもの」 初恋アンリミテッド 勉強会 ヒューマニストとエゴイスト タマ姫じゃ~っ! お昼のラジオとお悩み相談 ・6スレ目 剣道部と校内新聞 初恋アンリミテッド 第2部 いつでも君は ・7スレ目 ユ...
  • コジロー先生のおっぱい講座
    388 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/02/17(日) 03 42 10 ID L2vtYFWN 俺の考えでは… デカ過ぎる乳ってのは見ていて疲れる! その逆はもう見ていて悲しい! おっぱいは合わせて100点! つまり30点の大きさには70点の美しさ! 10点の膨らみには90点の美乳と言うのが! 世の中のバランスにもいいと思うのだ! つまりきりのんの乳を今以上大きくする必要などない!
  • コジローvsキリノ フリー対戦
    659 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/03/20(金) 15 11 44 ID SWfyswFB コジローvsキリノ フリー対戦 「なんかお前とちゃんと稽古するの随分久し振りだな」 「去年前半はけっこう忙しかったし、後半は先生居ませんでしたし」 「う……悪かったよ、でも本気でこいよ!」 「もちろんっす!」 ……… 「本気でこいつってるのに」 「いやーかないませんなあ」 「まあ、一年の頃よりはずっとマシか。強くなったなあ」 「ほんとっすかー、やったあ」 「だけど、試合の途中にニヤニヤすんな、危ないから」 「えーしてないっすよう」 「……いや今もなんだが」 「え///」
  • 教師の犯した罪
    434 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/08/27(水) 01 42 40 ID Q9Hl1acQ コジロー… ttp //sankei.jp.msn.com/affairs/crime/080825/crm0808252045028-n1.htm 「借金できた…」教師が生徒に30万円借りる  静岡県教育委員会は25日、女子生徒から30万円を借りるなど教員として不適切な行為があったとして、 県立高校の男性教諭(33)を減給10分の1(1カ月)の懲戒処分にしたと発表した。 県教委によると、教諭は4月上旬、自らが顧問を務める委員会のメンバーの女子生徒に「借金が急にできた」と相談。 この生徒から5月下旬までの3回にわたり計30万円借りた。 生徒は「信頼している先生が困っている」と考え、お金は自分の貯金から下ろしたという。 その後...
  • あれから1年
    「んー、結局今日って何のお祝いなんだろうねえ?」 「さあ……まぁ行ってみれば分かるんじゃない?」  なつかしい校門をくぐりながら、キリノがつぶやいた。  卒業からまだ一月も経たない4月のはじめ。  二人の元に後輩から祝賀会の招待状が届いたのが少し前の事。  卒業後の二人の進路は、サヤはどうにか進学して、大学へ。キリノは… 「……で、あんたらはその後どうなってるの?」 「えへへ、まあぼちぼち?」 「あーもう、羨ましいねえ」  取り合えず、家のお店を手伝いながら、花嫁修業。  コジローの方はそれには少し渋ったが、キリノの方の意思が固すぎた。 「6月には呼んでよねー」 「勿論だよう……あ、電気点いた」  話しながら歩いていると、遠目に見える見慣れた道場に、光が灯る。  ほんの数ヶ月前まで毎日のように通っていた場所も、離れてみれば少し懐かしく思える。 「サヤ、行こ!」 「はいはい」  それと同時...
  • 虎よ!虎よ!
    石田虎侍。虎の侍と書いて虎侍。 虎の侍と聞くとどうしても 「怪傑ライオン丸」に出てくるタイガージョーを連想してしまうんだが・・・・ ・・・まさか名前の由来はこれか!? なんだかそんな気がしてきた! コジローのおとんか、おかんのどっちかが実は特撮オタクで タイガージョーの生き様とかっこよさにシビレ、 その非業の死に涙したもんだから・・・・かも? 二十数年前 生まれてまもない我が子を抱いたおとんが 「虎侍ぃ・・・錠之介(タイガージョーの人間名)はのう、 日本一の剣士を目指しとったんじゃ。 獅子丸ゆうライバルもおって・・・まあ、そいつとは色々あってのう、 本気で殺しあった事も一度や二度じゃなかったが いつしか男同士の友情が芽生え、互いに腕を競い合う仲になっていったんじゃ。 しかし・・・しかし、錠之介は! 道半ばにして凶弾に倒れよってん! いかに剣豪と言えども銃弾の前では無力でしかなかったんじゃ...
  • キリノとチョコの日
    -”なあキリノ、チョコくれよー” -なんすかセンセー、そんなに一杯恵んで貰ってるのに。 -俺の食生活のひもじさは知ってんだろ…?今はただ補充できるカロリーが1個でも欲しい、それだけなんだ! -力説されても、ねえ…んじゃ、ハイ。余り物でよければ。 -おおっ!サンキュー!助かる! -はいはい… (………あ。) 家に帰るなり、鞄の中からぽろり、とこぼれた包み。 きれいにデコレートされ、中身も十分に手の込んだ作りのソレは、本来…今日渡す筈だったモノ。 (しまったなあ… なんか、本当に余り物の方だけあげちゃった…) せびられれば、仕方ない。 勿体つけるつもりで取っておいた気持ちがアダになる。 しかし、鞄の中で少し擦れ、包装の角が少しほつれた箱を見て、思う。 (これなら、まあ…) 自嘲の笑み。 傷んだ物なら、あげてもしょうがない、という、諦念。 それら全てが「しょうがないか」という言葉...
  • バトルヒーローシリーズの歴史
    822 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/08/14(木) 18 30 05 ID Yoocfkirユータマ椿年表があるとわかりやすいんだが828 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/08/16(土) 10 12 02 ID xI9j+Uko 822 バトルヒーローが一年一作品ならバトルヒーローシリーズの歴史   ユータマ年齢創生期┌ 1. バトルメン.....   └ 2. スーパーマスク.....   ┌ 3. バトルレンジャー第一次│ 4. ライオンマスク黄金期│ 5. アタックレンジャー.....   │ 6. バトルファイブ.....   └ 7. ファイアーマスク.....   ┌ 8. バトルマジカル安定期│ 9. ドメスティックフォー.....   │10. パワーレンジャーズ.....   │11. スティールボ...
  • サヤの自覚と果し合い
    コジロー先生が帰ってきた。 あの日からキリノは本当の意味での元気さを取り戻した。 先生がいない半年間も、キリノは変わらず明るかった。 でも私にはわかった。 キリノははき出したい色々なもの、弱音を、悲しみを、悔しさを。 堪えて飲み込んで、剣道部を引っ張るために明るく振る舞っていたのだ。 「でも… 抱きついて泣き出したのは…流石にちょっとびっくりしたわ。」 苦笑するサヤ。 それは、それまで漠然と感じていた 「キリノはもしかしたら先生の事が…?」 という問いが確信に変わった瞬間でもあった。 そうと分かれば、応援しよう。 度を過ぎない程度にだけど、キリノが先生と上手くいくように。 しかしあれだけ露骨な感情表現をしたにも関わらず、 二人の関係は半年前と変わったようには見えない。 私達はもうすぐ卒業だ。 それには二つの意味がある。 教師と生徒という立場が無くなり、おおっぴらにつき合えるようになる...
  • 暗証番号と内緒のフォルダ
    452 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/06/30(月) 19 01 29 ID h4rwaccy 短髪「キリノー携帯みせて?」 キリノ「えー、いいけど」 短髪「ふんふん…」 長髪「どれどれ、何この”ないしょ”ってフォルダ、あやしい…」 キリノ「にゃっ!それは!」 長髪「…まあ当然ロックかかってるわよね。でもどうせあんたの事だし…」 短髪「ん?あ…そっか。にしし…」 キリノ「も~、ダメだよー」 短髪「5・2・6・0…と。こんなもんじゃないの?」 長髪「……あれ、違う?流石にそこまで単純じゃない、か…」 キリノ「かえしてよー」 短髪「はいはい、ごめんね」 キリノ「もー…」 キリノ「(ふぅ…番号変えといて、よかったよ…)」 ぷ、ぷぷぷ、ぴっぴっ……”1052” □内緒のフォルダ  ┗□着信メール←  5260 kirino@****ne.jp  件名 ど...
  • あなたがここにいてほしい
    ”二年前の私に教えてあげたいです、私、せんせーと結婚するんだよー、って。” すがるように腕をより強く絡め、笑顔でこちらを覗き込みながら……その猫口はのたまう。 見知らぬ人の家の上空にはためく、無数の鯉幟を二人で見上げつつ。 (―――二年前っつーと、確か…) 咄嗟にあの頃に思いを馳せる。 まだ剣道部が―――俺とこいつの二人しか居なかった頃。 (じゃあ、もし仮に……あの頃の俺だったら、どう感じるのだろう?) そう考えて、頭の中を整理してみるものの…実際、鼻で笑うだけだろうな、とは、思う。 確かにあの頃から、こいつとの繋がりに―――何か特別なものを感じていない訳ではなかったが。 それがこのように、自分の中でのモラルを飛び越える程に強い思いになるまでとは… おそらく言っても自分も、誰も信じるまい……あるいは目の前の、一人を除いては。 「……お前はさ。いつ頃からその―――俺なんかと。こう...
  • 5年後のインターハイ
    682 名前:自治スレ@ローカルルール議論中[sage] 投稿日:2008/09/02(火) 18 56 51 ID QVIB1q71 rEakGPWyが来るまでのつなぎの小ネタ ・5年後のインターハイ 「センセー、久し振りにお弁当作って来てあげたよ」 「おおっ、サンキュー気が利くな」 「ううん、たまたま近くに寄ったから。じゃあねー」 呆れる他の部員たち。中には悲しむ者も。 「いや気が利くな、っていうか…ありえないでしょ」 「たまたま近くに寄ったから、お弁当って…しかもあんなに大きいの…」 「先生って、確かまだ結婚してなかった筈だよねえ…?」 「あのひと、先々先代くらいの部長さんだよ確か…」 「去年、前の外山部長が言ってたけど『あそこは、ほっとけ』って…このこと…?」 副顧問の吉河先生、呟く。 「相変わらずですねえ、紀梨乃さん…今日って二人にとっては何かの日なんですか?」 「いや...
  • なりきり質問回答コーナー、”おしえて新婚さん”
    45 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/03/29(日) 12 03 21 ID VQt7kL1L 新婚さんへの質問コーナーみたい 48 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/03/29(日) 13 49 03 ID rL+aniTI 45 2期の文武両道の新コーナーがひとつ決まったな なりきり質問回答コーナー、”おしえて新婚さん” 51 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/03/29(日) 14 21 05 ID UmQ9Sct4 48 夜の営みについて 52 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/03/29(日) 14 33 05 ID VQt7kL1L 51 西さん「はい、次の質問いってみましょうか~」 めぐー「そうっすね、はい次~」 塩大福「そこま...
  • 未来像?
    387 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/11/13(火) 20 01 56 ID owt2dsep 362 キリノ世代の卒業7~8年後、ねえ? ・タマ 進学。ユージと同じ大学に推薦で。全女でウラとは勝ったり負けたり。 大学卒業後は道場で子供相手に教えたりで中々上手くやっている。 ・ユージ 進学。大学でようやく才能が開花しインカレ全国優勝。(でもタマにはまだ一度も勝てない) 大学卒業後は警察官に。タマとの付き合いはちっとも進展してないが二人とも満足そうに続いている。 ・ミヤミヤ 就職。保険会社の営業でブラックを駆使して業績を上げる。 ダンくんの修士卒業後、結婚。最近、お腹がふくらんで来た… ・ダンくん 進学。杜王町滞在中に執筆したヒトデに関する論文で博士号を取った。 そのまま院生として研究を続けつつ、普通にミヤミヤと学生結...
  • お風呂と100点理論2
    86 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/01/07(水) 18 21 46 ID 7H1IPu5c 衣は背広のとれたボタン縫ってあげたりネクタイ締め直してあげたりこれから幾らでも出来そうだが住は流石に最後の最後だな 87 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/01/07(水) 19 07 36 ID NayxkorC コジローんちの風呂がぶっ壊れれば 88 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/01/07(水) 19 30 05 ID bK10ZkJ9 もう半分壊れてる 90 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/01/07(水) 20 14 09 ID ZgiQxKhQ キリノん家のおフロも壊れて銭湯でばったり(たっくん、いもーと付き) 社交辞令をかわした後、お風呂場に...
  • 寿司か、メンチカツか(アニメ編)
    「…まだまだこれから、だろ?―――きついのも、夢中になるのも」 「そうっス、ね…」 ―――半年前、終わったはずの俺の剣道。 だが、それはそう思い込んでいただけで……本当は、何も終わってなどいなかった そう、これからだ。俺の剣道も、教師生活も。全ては、これから。 だが、その前に……どうしても片付けておかねばならない、懸案が一つ。 先輩と飲み別れると、意を決して、携帯のボタンに指をかける―――相手は。 「……キリノか。俺だけど―――明日、話したい事があるんだが」 ▽▽▽ 「……で、お話って何っすか?センセー」 時間は放課後の練習が終わった、さらに後。 格子戸から差し込む光に、夕暮れが迫るのを感じる道場で―――向かい合う、俺とキリノ。 今日一日の、俺に対するキリノの態度はやはりどこかツンとした物を含んでおり… 昨日は勢いであんな事にはなってしまったものの、一日明ければ…当然だが、心から...
  • お風呂タイムと最低ユージ
    「タマちゃん、足の怪我は大丈夫?」 「うん……軽くシャワーを浴びるぐらいならいいけど、 まだお風呂につかったら駄目だって」 「そう。俺はもう着替えたけど、タマちゃんはそろそろ水着着れた?」 「うん」 「じゃ、脱衣所に入るね」 がらがらがら 「……ごめんねユージ君。通学の時もだけど、あたしのためにわざわざ」 「はは、別にいいよ。子供のころ助けてもらったこともあるし、 そのときの恩返しみたいなもんだよ。おじさんが実家に帰ってるときぐらい、 俺がタマちゃんの補助してあげないとね。はい、肩に掴って」 「じゃあ、お願い」 「よっと……あ、ごめんぐらついて。 まだまだ俺も鍛え方足りないなぁ」 「あ、じゃあ、あのボディソープ取って」 「ブレイバーボディソープ……放送終わってるのにまだ売ってるんだ」 「うん。放送10周年記念で売りに出されたシャンプーで、 当時の怪人カードの入りの奴。本当は20個...
  • お鼻が長いのは?side:コジロー
    ――――チチチ、チュン、チュン。 窓の外でスズメがようやく朝を告げ始める。が…残念。今日の準備はとうに完了済だ。 がちゃり、とドアを開けると…日の出前の薄暗さのせいか、やけに肌寒さを感じる。 (さすがに…ちょいと早すぎたか。) 駅のホームで電車を待つ携帯の時刻は、もう少しで5時になろうかと言うところ。 半年前のゴタゴタで愛車を手放した為に、通勤に時間はかかるようになったが… 始発でロングシートに広々と座れるというのは、少しは特権意識を感じなくもない。 電車の中からボーっと外を眺めていると、流れる景色の中に遠目に映る、市民体育館。 (村越杯、か……何をキリノに対抗心燃やしてたんだろうな、俺は) あの日、キリノに競り負けて以来リベンジに燃え、どんどんと早起きを目指し――― 丑三つ時にも平気で叩き起こされるカニ漁船での荒仕事を終えた今の自分の体は、 いまや3時4時にも目が覚めるのがふつう...
  • 2・10ネタ
    791 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/02/10(火) 11 02 27 ID gofUFXg7      γ"'´´⌒ /ヽ      / イノリ从))  l     /__从 ^ω^ノV     ))   バッサ       /つ( ̄`ヽO_ノ⌒ヽ       バッサ      ノ   )        \ ))     (__丿\ヽ      ノ  )         丿        , '  ))       (( (___,,.; --''"´``'‐'                 zzz……   __γ"'´´⌒ /ヽ __   (  ,-一~'⌒⌒ヽ~ー`、   \ ヽ、  ´ ,    ヽ   ヽ、     \ ヽ...
  • 痴話喧嘩、再び
    クーラーの効いた職員室から一歩外に出ると、 もわぁっ、とした生暖かい空気が身体の表面にへばりつく。 それと同時にジジジジ、といつまでもうるさい蝉達の鳴き声が耳を劈く―――季節は、初夏。 (――――暑い暑いと思っちゃいたが…もう完全、夏だよな。) 自然と道場に向かう足取りも、重くなる。 廊下をのそのそ歩いていると後ろからタタタタ、と勢いよく駆けて来る上履きの音、と―――いつもの声。 「センセー、練習行きますよ!ほら急いで急いで」 そのままぐいぐいと自分の背中を押し出す声の主は当然、キリノ。 その両腕は、おっ、おい、と戸惑うこちらの反応など見ちゃいない。 そのままドドドと、道場まで導かれるかに見えた2つの足音は、しかし。 2階の渡り廊下の手前で急に動きを止める。 「……どうした?」 そのまま、勢いに押し出されたように2歩3歩と歩みを進めると、 後ろの自分を押して来たキリノはそこに立...
  • お鼻が長いのは?
    「おはようございまーっす!」 「おお、はよーっす」 「…おりょ。もう着替えてるんすか」 「ああ、久々の道場だし…一人のうちに素振りでもしようかと思ってな」 先生が帰ってきた翌日。 いつもの様に朝練の道場の扉を開けてみると……やっぱり、先生だ。嘘じゃない。 (―――本当に、帰って来てくれたんだ…) 思わず涙腺が緩みそうになるのを必死で堪える。 そして思い出す、一年前の…まだ二人だけだった頃のこと。 -んもー先生遅いっすよ! -わりーわりー、キリノ……今開けるからな。 …あの頃だったら、いつもあたしの方が先に来てたのにな。 あれから、皆が入部してくれて……いつ頃からだろう? 先生があたしよりも先に来て道場を開けてくれるようになったのは。 そして―――それが少し、名残惜しかったのも覚えてる。 ゆっくり後から来ると、あたしの名を呼び、申し訳無さそうに扉を開ける先生。 それを見るのも、その...
  • 出会い?
    729 名前:名無しさん@自治スレでローカルルール変更議論中[sage] 投稿日:2007/11/28(水) 23 16 55 ID P4z2yBOb キリノが剣道を始めて明るくなっていったのは 7年前、危ない所を坊主頭の剣道部の高校生のお兄さんに助けられたから 745 名前:名無しさん@自治スレでローカルルール変更議論中[sage] 投稿日:2007/11/29(木) 03 49 03 ID l2ybMi/K 眠いのに 729をもとにこんなん作ってた。 じゃ、おやすみきりのん。 「ん?キリノ、カレンダーのこの丸って何? この日って、なんかあったっけ?」 「ふっふっふ、聞いて驚かないでよ、その日はねえ、惣菜屋ちばの創業日なのだぁ!(ズビシッ!!)」 「えっ、何ソレ、部活と全然関係ないじゃん!」 「よいではないかよいではないか~、その日は特別サービスするから買いに来て...
  • 進路希望と羨ましい人生設計
    「ピンポンパンポーン、石田先生、石田先生、進路指導室までお越しください」 コジロー「ありゃありゃ、なんじゃらほい」 コジロー「失礼します」 吉河「あ、石田先生」 コジ「あれ、どうしましたか?」 吉河「いえ、実は今まで千葉さんと、二者懇談をしていたのですが…」 コジ「はぁ、キリノはどこ志望ですか?俺にも教えてくれなくて」 ぴらり 第一志望:コジロー先生ん家 第二志望:コジロー先生ん家 第三志望:コジロー先生ん家 コジ「えーっと、まぁ、その、なんとやら」 吉河「今は一次調査だから良いですけど、次の調査結果は進路指導会議に出さなくてはいけないので、どうしたものかと」 コジ「すんません、ご迷惑をおかけして」 吉河「石田先生は」 コジ「はぁ」 吉河「どうなさるおつもりですか?」 どんがらがっしゃんと派手な音が武道場の入り口でしたかと思うと、顧問が顔を出した。 「すまん!遅くなった!...
  • 仲直りとその先にあるもの
    まだ桜の残る陽春の候。その土曜日の、朝。 普段なら休日返上の朝練に忙しい時間なのだが、今日は誰もおらず、からっぽの道場。 その隅の壁に掛けられたカレンダーには今日の日付に”丸”がつけられている。 既に道場の外には部員が揃っており、あとは一人を残すのみだ。 「…おはよう、ございます」 そして、最後の一人、エース・川添珠姫の到着を受け――顧問が号令を飛ばす。 「よっしゃ、行くぞ!鳳凰旗!」 ―――新生室江高校剣道部の、新たな門出の日である。 ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ ……であった、筈なのだが。 その号令を発した当の顧問であるコジローは。 学校を出て、最寄りの駅に辿り着くまでの区間… 復帰早々いきなり己に降りかかった難題にひたすら頭を悩ませていた。 (……なんだろうな?) コジローが...
  • キリノスレSSまとめ
    キリノスレに投稿されたSS等を(ほとんど個人的に)まとめています。 現在進行中の連載作品 長編(レス数10を超えるもの) 中編(レス数3以上10未満のもの) 短編(レス数1~2のもの) 現在進行中の連載作品とお題 サヤとたっくんと 白手拭い サヤとサトリの夢冒険 覚醒レシピ 鈍感×2と修羅×2 ”その後”の”その後”? 長編(レス数10を超えるもの) ・2スレ目 【2年次】続とりかえばや物語 ・7スレ目 【2年次】部長さんと副部長さんと ・15スレ目 【3年以降】仲直りとその先にあるもの ・18スレ目 【3年以降】守るべきものと守りたいもの ・19スレ目 【3年以降】欲しいものと失いたくないもの(守るべきものと守りたいもの後日談) 【3年以降】絆とシンクロ ・24スレ目 【2年次】夏とお祭り ・29スレ目 【2年次】なでなでと...
  • こん・よく
    「ふう、確かこの旅館でいいはずだが」 「とりあえず、入ってみましょーよ」  高校剣道の一大イベント・昇竜旗大会に参加するため、 室江高剣道部のメンバーは九州を訪れていた。 「すいませーん。予約していた室江高剣道部の者ですが」 「はい、お待ちしておりました。こちらにどうぞ」 「よーし、じゃあ。大会は明日だから今日は各自部屋で体調を整えておけよ」  部屋に案内されながら、コジローが生徒たちに呼びかける。 「先生。おみやげ買いに行ってもいい?」  サヤが観光ガイド片手にコジローに話しかける」 「そうだな……すいません、夕飯って何時ですか?」 「7:00の予定ですが、前後30分ならお時間を調整できますよ」  女将が笑いながら、答える。 「よし、んじゃ7:00までに旅館に戻るなら許可するぞ」 「いよし! キリノ、いこ!」 「うん、センセーはお土産買いに行かないの?」 「俺は帰りでいいや。部屋でゴロゴ...
  • 半年の間に。
    ――――ハァハァ、ハァ。 (いない…… どこにも……) 全力で走った。探した。 心臓の音が、近くに居る人にも聞こえそうなくらいに膨らんでいるのが、わかる。 おトイレ?…もう探したよ。会場の外?まさかそんな。何をしに?いやいやそれよりも。 (………どうして?) 三ヶ月前の出来事がよぎる。 今まで、あの人のする事は、全部わかった。 だから、あたしはいつもあの人の行動に理由なんか求めなかった。 それが崩れたのが、あの渡り廊下でのこと。 初めて……初めて、あの人のやろうとしてる事が分からなくなった。 だからつい、生の気持ちをぶつけちゃった……筈だった。 助けてくれなかったから?何もしてくれなかったから?ううん、たぶん、違う。 あの人が、何かをもう勝手に決めてしまったみたいな顔をしていて…… それをいつもみたいに話してくれなかったのが、不安だったから。 そして、それがあたしにとってすごくイ...
  • 素振りともみもみ
    (失くなった…よねえ?) (まあ、たしかに…) (そ、そういえば、そんな気も…) ―――――誰が言い出した事だか、知らないが。 ”そのこと”について、いつの間にか。そこにいる部員の誰もが見解を一致させていた。……確かに、最近見ていない。 しかし続けざまに、大元でそういう話の流れを作り出した首謀者であるサヤは述べる。 「だけどさ、あそこは無闇に突っつかない方がいいよ…ね?」 親友の為にも。 ならば初めからそういう話をしなければ良いのでは、と思ったサトリは、しかし口を噤んだ。 このようなウワサ話とて見方を変えれば、いわば部活動の華。醍醐味だとさえ言える。 それ故、ただでさえ入部も遅く、遠慮がちな性格のサトリには意見を差し挟むのにも些か、ハードルが高い。 「…なら、初めからそんな話振らないで下さいよ」 そんなサトリの気持ちをミヤが一句違わず代弁すると。 ウンウン、と頷くサトリを横目に、...
  • 覚醒レシピ
    ”*1,007-” 何かの端数、ではない。 コジローの預金通帳、その現在高―― つまりは、彼の持ち得る資産、そのほぼ全てである。 今月の給料日まで、残り10日。 (……さて、どうしたもんか、石田虎侍。) ―――しゃんとしなくては。 取り敢えずは、そう決めた。 それが彼の目指す「大人の強さ」その第一歩…のはず、だった。 だが、現実に目を向ければ、問題は堆く積まれた山のように屹然とそこにある。 家計簿をつける取っ掛かりになればと思い、レシートは残し、週末には通帳記入をするようにもした。しかし―― (これはビールの特売日、これもビールの特売、こっちはビデオの延滞…って、おい。) まとめて記帳された実に76件ものカード取引件数、その日付と引き落とし金額は… 己の金遣いの荒さ、ムダさを如実に物語っていた。 (……とりあえず、酒は控える、として…問題は食い物だな…) ちら、とキッチンを見...
  • お姉さんといもーと
    ―――こつ、こつ、こつ。 春の夜更けの暗がりに、足音がみっつ。前にふたつと、少し離れて後ろにひとつ。 前のふたつに比べると、後ろの方の足音は――気取られないように歩いているとは言え、それでも――かなり、小さい。 随分日が暮れるのも遅くなってきたとは言え、太陽はもう完全に沈み、夜はいよいよ本格的にその帳を下ろそうとしている。 前を行く二人――キリノとサヤは、その尾行者の存在には道場から既に気付いていたものの、電車の中でもあえて放置していた。 しかし、家が近付くにつれ、無視を続ける事に段々と痺れを切らしかけていたサヤが 「……でも、どこまでついて来る気かしらね?」 と言うと、キリノもそうだねえ、と何か心配そうに相槌を打つ。 じゃあ、とサヤが促すと、前を行く足音二つは突然その歩く速度を「走る」のと変わらない程度まで速めた。 それに慌てた尾行者が、離されないよう同様に歩速を速め、曲がり角の電...
  • なでなでと勝利のジンクス
    室江高校武道館に元気のいい声が木霊する。 「うっしゃあ、キリノ勝負だ!タマちゃんランドのリベンジといくよ!」 宣戦布告をされたキリノは、不適に歯を光らせながら笑ってみせる。 「ほほう、体調は万全かいサヤ?」 サヤはドンと大きな胸を叩く。 「おうよ、もうおケツも大丈夫!今度は負けないよ~」 「あ、ちょっと待って」 キリノは面を脱いで鼻息の荒いサヤに待ったをかける。 「なにさキリノ?」 「まだあたしのコンディションが整ってないのさ…… サヤとやるならいつでも100パーセントのあたしでやりたいからね!」 「おうおう、嬉しい事言ってくれるじゃない。 ならこっちもウォーミングアップで素振り1000回だ!うおおおおおおお~」 ぶんぶん高速で素振りをするサヤをミヤミヤが宥めた。 「サヤ先輩、そんなにやってたらバテちゃいますよ」 が、火のついたサヤの耳にミヤミヤの...
  • 墓参りと約束
    「面っ!」  鋭い雄叫びと共に、竹刀の弾ける音が響く。  ――その光景を見て、道場にいた全員が目を疑い、そして息を飲んだ。もちろんあたしも。 「あ……あれ?」  でも、誰よりも驚いていたのは竹刀を振り抜いた本人――桑原先輩だろう。残心も忘れて、たった今面を決めた相手の姿を呆然と眺めている。 「決まっちゃった……の? 今の?」  信じられないといった様子だった。無理もないけれど。 「……お見事、ですね。面あり一本ですよ、桑原先輩」  そしてその相手――ユージくんは、にこりといつものそれとよく似た笑顔を浮かべてそう言った。 「え……う、うん」  まだ事態を飲み込めてないらしく、桑原先輩がやっぱりどこかぼんやりと頷く。  ――そしてやっぱり、それは桑原先輩だけじゃなかった。  先生も、キリノ先輩も、宮崎さんも、栄花くんも、東さんも――あたしも。その事実を信じられなかった。 「え? あれ? あたし...
  • 守るべきものと守りたいもの
    サヤ「めぇんっ!」 パシィッ! ユージ「面あり一本!勝負アリ!」 道場に鋭い声が鳴り響く。コジロー室江高校に戻ってきてから一ヶ月、部員一同は インターハイにむけて稽古を重ねていた。 サヤ「やったぁ!ついにキリノに勝った!」 ダン「おー。サヤ先輩かっこいいぞ~」 サヤ「でもまだ通算成績じゃ負け越しだかんね。キリノもう一回やるよ!」 キリノ「おっけーい」 コジローが戻ってから、室江剣道部の成長は著しい。やはり吉河先生が顧問をやるよりコジローのほうがいい指導ができるのは当然だし、なにより今のコジローはやる気がある。 また、外山・岩佐騒動をのりこえて迷いがなくなり結束も強くなったこともあるのだろう。 特に、あの事件で多大な苦悩を抱えた三年 - キリノとサヤはまさに心機一転、迷いなく全力で剣道に打ち込んでいる。 今では全力のタマにも粘りを見せ(それでも一本をとることはできないが)、東とはかなり...
  • ”その後”の”その後”?
    蝉しぐれが響き渡り、日光は容赦なく照り付ける。 長かった玉竜旗大会も終わり、いよいよ本格的に夏休み。 教師は何だかんだと会議や研修に忙しく、生徒は羽を伸ばしすぎ、更にその仕事量を増加させる。 そういう季節。 とりあえず当面の目標を達成してしまった室江高剣道部は 生徒の(主にサヤの)強い要望もあって7月残りを全休という事にし、解散した。 勉強もしろよ、とは解散前の顧問の言葉であるが、ほぼ全員の耳にその言葉は届いていなかった。 浮かれ気分、というものだろうか。 特に部長であるキリノのそれは尋常ではなかった。 それもそのはず。表彰台にこそ届きはしなかったものの。 今大会の優勝高であり、一回戦で昨年の優勝校である蔦山高を圧倒した 桃竜学院相手に大接戦を繰り広げ、あわや、という所まで行ったのだ。 無名であった室江高校の名声は、そしてその立役者の大将・川添珠姫の雷名は全国中に轟いた。 キリノは鼻が...
  • ユージ、タマ、ウラのターニングポイント2
    ウ(私は川添さんに苦戦の末、勝利した。勇次と一緒に優勝するという約束も果たした。なのに……)  ウラの脳裏に焼きついているのは試合後の珠姫の表情。最初は悔しそうだった。しかし少しして笑顔で握手を求めてきた。  そして珠姫の瞳には更なる闘志の炎が宿っていた。あんな子は初めて見た。興味を持ったのだ、勇次だけでなく珠姫に。 ウ(知りたい。室江高校の、勇次の、そして川添さんの力の秘密を。でも九州(ここ)はそれを知ることはできない)  ウラは決心した。自分に足りないもの、自分が求めるものを探し、手に入れるために ウラ父「ウラ……何て言った?」 ウ「はい、父さん。私、室江高校に転校します。自分に足りないものを探す為に、そして川添さんと勇次と共に自分を磨く為に」 ウラ父「剣道を再開したのは嬉しい! だがしかし、父を置いて転校だと! 父は認めんぞ! そもそもユウジとは誰だ!」 ウ「関係ありません。...
  • 欲しいものと失いたくないもの(守るべきものと守りたいもの後日談)
    ダン「追いかけてこいよ、ミヤミヤー!」 ミヤ「待ってよー、ダンくーん♪ うふふ、つかま~えた。」 サヤ「うわぁ、相変わらずラブラブだねぇ。」 キリノ「うーん、二人とも幸せそうだねぇ。」 ダン「おーう、俺はミヤミヤといる時は幸せだぞー!」 ミヤ「私もよ、ダンくん♪」 」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」 キリノ「んー・・・夢・・・か。」 目覚ましとともに目が覚める。大学生になって最初に見た夢は、二年ほど前の会話だった。 今日から新学期。いや、新入生。今日からキリノとサヤは大学生になる。 弟「ねーちゃん、ご飯できたってよー、早く起きなよー!」 弟のたっくんが外から声をかける。大学生になって新しい朝だ。 妹「早く起きないと遅刻しちゃうよー!」 キリノ「ほいほい。今起きるよー。」 服の乱れを直し、起きあがる。これから新...
  • @wiki全体から「約10年前」で調べる

更新順にページ一覧表示 | 作成順にページ一覧表示 | ページ名順にページ一覧表示 | wiki内検索