ハリマ・オブ・ナイツ > 第1話 咲夜、極東へ

平盛21年、一人のメイドが幻想郷から日本にやってきた。

ある日、そのメイドが秋葉原で見知らぬ男達に襲われそうになった。
「さあ、俺と遊ぼうぜ!」
「やめてっ!」と、そのメイドはナイフでその見知らぬ男達を一蹴した。
そしてその男は言った。
「猪口才な小娘め、名を、名を名乗れ!」
「十六夜咲夜です!」と、そのメイドは返した。
「な、なに?」
十六夜咲夜、彼女は幻想郷という世界の紅魔館という洋館から極東日本にやってきたのである。

しかし、彼女はどうやらお金に困っていた。
そこで、ある一人の若い男が現れた。
「ちょっとそこのお嬢さん、よかったら一緒に食事でもいかがですか?」と、その男。
「ほ、本当にですか?」と、咲夜
「はい」
こうして二人は近くのロイヤルホストへと向かった。

ロイヤルホストのテーブルにて
「あなたの名前は」と、咲夜は訊く。
「中原脩です」と、その男。
「まさかこの国の住人ですか」
「はい、播磨の姫路というところで」
「その姫路というのはどの方角にございますか」
「ここから西に五百キロほど離れていますね」
「遠いじゃないですか」
「いや、新幹線という乗り物を使えば数時間で行けますよ」
「新幹線?なんでしょう?」
「幻想郷にはない乗り物でしょう。でも射命丸さんよりは遅いですよ。」
「えっ?ご存じなんですか?幻想郷の皆さんを」
「はい、あなたのいる幻想郷のことはこの世界では音に聞こえております。」
こうして話は続き・・・
「あっ、そうだ」と、中原
「どうしたんですか」と、咲夜
「よかったら姫路に来ませんか」
「姫路?でもどうやって?」
「深夜バスで」
「深夜バス?」
「これで一晩使って姫路に行くんです」
「へぇ、でも幻想郷にバスはないですが」
「どうでしょう」
「でも・・・この服装で深夜バスにはちょっと・・・」
「寝間着なら貸してあげますよ。」
「でも私の分の運賃は?」
「俺が立て替えてやるさ」
「ありがとうございます」

こうして二人は夜行バスで東京を離れ、姫路に行くことになった。
「しかし、どうして幻想郷から日本になんて来たのですか?」と、中原は訊く。
「実は・・・」
咲夜は回想する。ちょうど紅魔館でいつものように仕事をこなしていた。すると紅魔館の主、レミリア・スカーレットが現れた。
「大変、妹が泣きわめいちゃったの」と、レミリア
「今すぐ地下室へと向かいましょう」
と、レミリアと一緒にそのレミリアの妹フランドールのいる地下室に行った咲夜だったが・・・
「きゃぁぁぁぁぁーーーっ!!」
突然、数人のカーキ色の服の男にさらわれたのである。
その後、横濱の倉庫で目が覚めた咲夜、足早に逃げ出し、秋葉原へとやってきたのである。

「多分マフィアみたいなやつがあなたを拉致したのでしょう」と、中原
「でもマフィアが幻想郷にいるなんて、考えもしませんよ」と、咲夜
「いや、もしかしたら僕らの居る世界からマフィアが幻想郷に入り込んだかもしれません」
「えっ!?だとしたら他の幻想郷の人たちもこの世界に!?」
「その可能性もありますね」
「そんな・・・」
バスは暗夜の高速道路を走り続け、翌朝、播磨の国姫路に到着。

「いやっほうっ!播磨の国はいつ帰っても最高だぜ!」と、中原、かなりの陽気
「中原さん、ちょっとあなたの家まで案内していだだけませんでしょうか」
「いいよ」
二人は電車に乗って中原の家の最寄りの飾磨で下車した。

果たして、これから二人にどんな試練が待ち受けるのだろうか。

続く
最終更新:2009年11月05日 16:23
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