飾磨にある中原の自宅のアパートに向かった咲夜と中原
「ほら、ここが俺の住むアパートだ」
「結構立派ですね」
玄関を開いて中に入る二人
「結構狭いですけど」
「いいえ、別にかまいません」
「さあ、ここなら正装でも大丈夫だ」と、中原が言うと、咲夜は寝間着からメイド服に着替えた。咲夜は時を操って素早く着替えていった。
「おお、なんて早い」と、中原は驚くと、次の瞬間、固定電話に着信が入る。中原は受話器を取り、応対する。
「もしもし」と、中原。
すると電話の内容を聞いた中原、唖然とした。
「琵琶湖が凍ったらしい」
「な、何ですって!?」
「何か変な水色の妖精みたいな女の子の仕業らしい」
「ひょっとして・・・またあの⑨か」
二人はすぐに中原の車で滋賀の大津へと向かった。
「このままでは近畿の水資源が壊滅状態に陥ってしまう」と、危機感を顔に出す運転する中原。
「そうですね、近畿のみなさんのためにも、それは困りますね」と、咲夜。
二時間で大津に到着した二人、待っていたのは大津港で磔にされていたチルノだった。そしてそれを取り囲むかのように数人の男が立っている。
「ち、チルノちゃん!」と、中原
「お願い!助けて!あの変なおっさんがあたいを殺そうとしてるの!」と、わめくチルノ。
「ところでどうして琵琶湖が凍ったの?またあんたの仕業でしょ!」と、若干の怒りをみせる咲夜。
「まあそんな怒らずに、とりあえずチルノちゃんを助けてあのおっさんを倒そうではないか」と、中原
「よし、事情は後で聞くわ。早くあのおっさんを倒してしまいましょう」と言いつつ、咲夜はナイフで先制攻撃。しかし、そのおっさんはかわした。
「待て、あれは・・・」と、中原はおっさんのほうを見て言う。どうやらカーキ色の服をまとっていて、咲夜を拉致した者と関わりありそうな人だという。
「うりゃぁぁぁっ!俺の名は幻想郷解放軍第八連隊長、キーアだ!」と、そのカーキ色の服の男は名乗り、中原に向かって銃撃。
「させるかっ!」中原は銃弾をかわしてキーアにスライディングキック。
「無駄だ」しかし、キーアはそれを食い止め、中原の胸ぐらを掴み、咲夜のほうへ放り投げる。
「中原さん!」と、咲夜は叫ぶ。地面にたたきつけられる中原。
「さあそこのPAD長、喰らうがいい!爆撃『フレイムウェーブ』」するとキーアは技を発動。
「あっ!あれは!スペルカード!」
なんとキーアはスペルカードの使い手だったのである。キーアから炎が放たれ、たちまちマスタースパークのように中原と咲夜を呑み込みつつあった。しかし・・・
「チャフロケット発射!」
と、突然何者かが小さいロケットを放ち、そのロケットは破裂し、金属片をばらまいてはそれで炎を吸い込んでいった。
「えっ、まさか」と、中原
その人の正体とは・・・・
「す、すごい、あんなスペルカードを・・・」と、咲夜
「ま、真北、来てくれたのか」と、中原
「だらしねえな」と、ロケットで火を消した男。
「中原さん、その人誰?」と、咲夜
「島田真北です、ってかなんで東方のメイド長がこの世界に、しかも日本一地味な県庁所在地である大津に!?」と、その男が驚いて言う。
「真北、実は今、幻想郷では大変なことが起きてだな、あのキーアってやつが問題を起こしているらしいんだ」と、中原
「やーい、油断したなーっ!」と、キーアは中原に攻撃を加える。
「危ない!」と、中原はかわす。
「喰らいなさい!」と、咲夜はナイフをキーアとその部下達に放つ。そのナイフは数十本放たれ、拡散していったが
「ぐはっ」キーアはかわすこともできず、何本か喰らった。他の部下達も然り。
「よし、負けじとだな、ロングボウショットだ!」真北もキーアたちに棒手裏剣を十六本同時に放つ。
「ひぃぃぃっ!ちょ、やめろ!」ナイフと手裏剣の弾幕に怯えるキーア。
「中原、今の内にチルノを」と、真北
「はい」と、中原は磔にされたチルノを救出しに行く。
「もうやだ、逃げるぞ!」と、キーアとその部下はヘリに乗り、逃げ出す。
「あっ!逃げられてしまう!」と、咲夜
「逃がすかっ!うーやーたぁーーーっ!!」真北は叫びながら跳び上がり、キーア達の乗った浮上中のヘリに全身で体当たりをかませる。
ドカァーン! ヘリは大破し、炎上。
「す、すごいパワーですね」と、咲夜。
「いやあ、あなたの協力あってそこまで追い詰められましたよ」と、真北
キーアはそのまま炎上したヘリから出てくることはなかった。
続く。
最終更新:2009年11月05日 16:23