アイナー01を撃破し、ブラックアイヌ団を屈服させた島田真北。
負傷したところを衛生兵に診てもらって、数日後、ついに除隊の時を迎える。が、その前に
するとバルデス連隊長が真北に言う
「そうだ、大統領閣下が君に是非会いたいとのお達しがあるのだが」
「大統領閣下?」
「ああ、この国ではペリカーンというお方が大統領だ」
「へぇ、初めて知りました」
「もし会うつもりなら一応連絡はする」
「是非会わせてください。お願いします。」
数日後、連隊全員が整列し、基地にヘリコプターが降り立つ。どうやらペリカーン大統領を乗せたヘリのようだ。
「ペリカーン大統領がお見えになられました」
兵士がバルデスに大統領の到着を知らせる。
「来たか」
ヘリは着陸し、扉が開き、ペリカーン大統領が降り立つ。
「全員、敬礼!」バルデスは号令を出すと、兵士全員が大統領に向かって敬礼を行う。
大統領はお立ち台に上がり、演説を行った後、30分後、いよいよ真北への表彰が行われる。真北も台に上がり、大統領に敬礼する。
「島田真北、貴官はブラックアイヌ団との戦闘において、華々しい戦果を上げたことを表彰し、アイススクウェア軍功一等勲章と恩賞金を与える。2004年11月5日、アイススクウェア共和国大統領トニー・ペリーカン」
真北は大統領より勲章を授かると、台より兵士達の方を向いて一礼した。
その日の夕方、ついに真北はアイススクウェア軍を離れるときが来た。
バルデスは言う。
「また、アイススクウェアに来てくれ」
「わかりました、機会があればまた来ます。」真北も答える。
「では、気をつけて、さようなら」
「さようなら」
真北は基地の門から出て、ペーギー宅に戻っていった。
1900、ペーギー宅
「ただいま帰って参りました」
真北、実に10日ぶりにペーギー夫妻と再会。
「おかえり!」ペニーが真北の方に抱きに来る。
「みんな心配してたぞ、まさか君がブラックアイヌ団を退治したとはねぇ」ペーギーも言う。
「はい、みんなやっちゃった」
「今晩は戦勝記念のごちそうよ」
真北はペーギー夫妻に連れられ、ダイニングへ。
「おおっ!わざわざ僕のために!?」
「もちろんさ、国家を救った英雄だからさ」
「やっぱり僕は英雄なんですね」
「英雄とまでは言い過ぎたかな・・・」
「ははっ、これはどうも」
と、豪華な食事を楽しみながら、一夜が明け、真北は再びサハリンへと戻る時がきた。
0800、モナーオカ港
真北は船から別れを告げる。
「では、ペーギーさん、ペニーさん、そしてコリンさん、さようなら」
「気をつけて帰ってね」ペーギーも答える。
そして船は汽笛を鳴らしながらモナーオカを後にしていった。
2100,真北はボゴダビッチ宅まで戻ってきた。
するとボゴダビッチが出迎えに来ていた。
「よくやった」ボゴダビッチは褒め称える。
「ありがとうございます。」
「もうこれで俺から教えることはなくなったさ。精神的にも肉体的にもだ。そしてこれが俺からのプレゼントだ」
ボゴダビッチは真北に渡したのは、ウォトカだった。
「あの・・・僕、まだ未成年なんですけど」
真北、苦笑い。
「すまん、なら別のモノを」
と、ボゴダビッチはサハリンの風景画を3枚真北に渡した。
「ありがとうございます。」
真北は一泊したあと、ついに日本に帰る。
「がんばれ、島田真北」
「はい、では、さようなら」
こうして、長かった北方遠征に終止符を打つことになった。
そしてその日の夜、関西空港で、母と康太郎、そして船木平次郎が真北を到着ロビーで出迎えてくれた。
さて、日本に帰って、真北はどう暮らすのか。
第2部、完
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最終更新:2008年12月17日 21:59