真北の大冒険 > 第2話 襲来!ブラック団

短い休暇を迎え、実家へと戻る島田真北。
実家はアパートで、母と兄・康太郎が暮らしていた。
「ただいま」
「おかえり」真北の母は出迎えた。

「きつい訓練やったんとちゃうん?」真北の母は訊く。
「全然さ」真北は答える。
「それはよかった」康太郎が言う。
「久々に真北が帰ってきたということだし、今晩はすき焼きにしましょう」と母は提案する。
「うん」二人はそれに同意した。

それから一時間後、1800
康太郎はテレビの電源を入れると、とあるチャンネルでニュース番組が始まった。
するとトップニュースで、キャスターは言った
「今日未明、滋賀県大津市の路上で男性が血を流して倒れているのが見つかり、病院に運ばれましたが、まもなく死亡しました。」
康太郎、驚く。
そう、ここ最近、大津市とその付近では殺人事件が相次いでいたのである。
するとそこに真北がやってきて、康太郎に訊く
「嘘、ここら辺で最近物騒なことばっかりなの?」
勤務中とは違い、家庭内ではため口である。
「うん、どうもおかしい。きっとこれは何かの組織犯罪かもしれない。」
「組織犯罪だと?」
真北は考えられなかった。自分が住んでいる平和な街が流血騒ぎになっているなどとは・・・

翌日、1000
真北、康太郎、真北の母、そして普段は彼らの住むアパートの管理人であり、競艇の予想屋でもある[[船木平次郎]]の4人で大津市内を散歩しようとした。
だがしかし、真北は衝撃的な物を目撃する・・・
「きゃーっ!助けて!」
一人の女性が突然逃げてきた。すると二人の覆面の男が後を追う。
すると真北は二人の覆面の男を止めにかかる。
「やめろ」と真北は二人を押さえ込む。
「この野郎、邪魔すんなよ」と覆面の男は言うが、真北の前には歯が立たない。
「やめろっつってんだろうが!!」と真北は叫ぶと、二人を突き飛ばした。
すると、船木は言う
「真北、後ろ、後ろ!」
と、真北が振り向いた瞬間、逃げてきた女性はまた別の二人の覆面男に拘束された。
「失敗(しま)った」
真北は慌てて女性を救い出そうとするがまた別の覆面男にだまし討ちにされる。
「くそっ」
すると覆面男は言った。
「この女は預かった、返して欲しければ市長を呼べ、待ってるぞ!ただし、今から72時間までだ!それを過ぎたら女の命はないぞ!」
といって覆面男は女性を連れ去り、去っていった。
真北は言葉を失った。彼はずっと信じていた。自分の目の前でこのような凶悪事件が起こるはずがないと。ゆえにそれを生で見てしまった衝撃は大きかった。
「なぜだ、なぜだ、俺は信じない!絶対に信じない!ここはどこだと思ってるんだ、日本だ、しかも大津という名もない街だ、なのに、なのに!」
それからは散歩は中止になり、4人は帰った。

1600、真北は未だ信じられなかった。これまで18年生きていた中でこのような出来事は未曾有そのものだった。
すると、アパートの上空にヘリコプターが飛んできて、ビラがまかれた。
するとビラに次のように書かれていた。
「大津市民諸君、昨今の連続殺人事件だけでなく、今日の女性誘拐事件のニュースはもう見たか、貴様らはおそらく悔しがってるだろう。貴様らは自分の無力さを感じるしかなかっただろう。これからは失望すればいい。ただそれだけ。ではまた今度。 ブラック団団長」
するとそのビラを見た康太郎は言った。
「くそっ、ブラック団か、」
すると真北も
「ブラック団、何それ」
「わからない、でもとりあえず犯罪組織ってことは確かだ」
「やはりあいつらの仕業か、あの連続殺人も」

続く
最終更新:2008年11月21日 17:11
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