真北の大冒険 > 第56話 壮絶!天知駿一死す

謎の攻撃で、浸水被害を起こした貨客戦艦ドレッドノート、乗員はみな慌てふためいていた。
司令室でも緊迫した雰囲気につつまれていた。
「こちらドレッドノート、正体不明の攻撃にやられました!」と、相本は突撃隊に連絡を入れる。
一方、突撃隊は本部棟で敵が来るのを待っていた。本部棟は10階建て。
「こちら突撃隊、現在本部棟の前、どうかしたのか」と、真北は応答する。
「とにかく深刻です、もう大破しています」
「ああ、なんてことだ・・・・」と、真北はドレッドノートが攻撃を受けていることを知り心を震撼される。
そしてドレッドノートでは、
「もう手遅れだ」
「早くカッターを降ろせ!」
ドレッドノートの乗員たちはカッターボートで脱出を図った。しかし、ドレッドノートはすでに燃え上がり、もはや急がなければならない状況であった。
「早く!」
と、10分後、乗員全員がカッターボートに移った、はずだった。
「あれ?天知総司令と相本、高城、一関の4人がいません」
「まさか・・・」

そのころのドレッドノート艦内、火だるまになりつつあるドックの中。そこには相本、高城、一関の女性兵3人の姿が。
「あった」と、相本は余った上陸用の漁船を見つける。
「でもどうやって」と、高城、するとその漁船には小銃3丁があった。
「あっ、小銃よ」
「でもどうして小銃なんかあるの」
「とりあえず、早く脱出しないと」
「でも天知総司令が」と、高城、まだ天知が艦内にいることを気にしている。
すると3人の前に天知が現れた。
「天知さん!早く!」
「ああ、3人ともありがとう」と、天知は漁船に乗ろうとした瞬間。
ボォォォォォン! 天知の後ろから炎が燃え上がり、天知に引火。ダメージを喰らった天知は倒れ、漁船に移れず、ドックの底に転落してしまった。
「あっ、天知さん!」
浸水に火災が発生してもはや時間の余裕がない。
「早く、早く出ろ!」と、天知は叫ぶ。
「でも、あなたは・・・」と、高城
「わしのことはどうでもいい!早く出てくれ!」
すると3人は漁船を海に展開した。天知を取り残して・・・
そして、ドレッドノートは完全に沈んだ。そして、一人の男も海に散った。そう、天知駿一、日本人民軍総司令官。

そのころのフェニックス総統室。
「総統、敵の母艦を撃沈しました」
「よくやった、これであいつらは烏合の衆、突撃隊など所詮日本人民軍の手足、肝心の頭がないとろくに動かんわい、このままだと、あの少年らの出番はないな」
「ということは完全勝利ということで?」
「そういうことだな」
フェニックスは勝利を確信していた。だが、それだけでは終わらない。

ドレッドノートを追われた乗員達は海上で自衛軍の救助を待っていた。しかし、フェニックスの警備船に見つけられ、全員が捕虜となった。
だが、あの3人が乗った漁船は、本部棟へと近づいていった。
「早く早く」と操船する相本、漁船は全速で近づいていく。

突撃隊は屋外の敵を殲滅しにいった。飛行基地を燃やし、対空陣地を無力化し、そして戦闘員をことごとく倒し、ついに屋内戦へと突入していく。
「さて、アシュナード2世の邪心を除去してやろうか、バルサンみたいに」
パッパパッパパー!パッパパッパパー!パッパッパー!
すると真北は喇叭を鳴らす。
「うーやーたぁーっ!」と威勢の良い叫びを放ち、ついに内部に突入した。

総統室では
「総統、日本人民軍の突撃隊が我が本部棟に入ってきました」
「よし、すぐにあの少年を呼べ」
「わかりました」

そして、真北は本部棟内で敵戦闘員を次々と倒し、3階まで登り詰めた。
「もう、俺に敵う敵はないと見て良いのか?」と、真北
「あんまり油断するなよ」と、中原脩
「その通りだね」と、真北の前方から男の声が
「何者だ?」
するとその男はいきなり現れ、真北の顔面をパンチ。
「ぐわあっ!」
「誰や!」と、中原脩
「くそ!姿が見えん!」と、星川
「ここまでおいで!」と、正体不明の男
「やい!こうなったら弾幕攻撃や!」
バババババババババン!
真北たち5人の突撃隊主力メンバーは小銃を乱射し、なんとかその男に当てようとしている。だが、その男は攻撃を喰らうことはなかった。
「無駄なことをしやがって」と、その男はなんと真北の真上にぶら下がっていた。そしてその男は降りて真北の頭の上をキック。
バコッ
「うぐぁっ!」真北は姿勢を崩し、前屈みに。さらにその男は真北を馬乗りにし
「おら!おら!おら!」と、連続攻撃。
「やめろっ!」
バコッ! と、中原脩がその男の腹を蹴る。
「なにするんだよ!」
さらに上の階から3人の若い男が現れた。
「生意気な野郎がまた増えよった」と、中原脩とほか突撃隊員は全員、格闘態勢に入る。するとその3人の男は小銃を構え、乱射。
ダダダダダダダダダッ!
「うわぁっ!」
「ぐはぅ」
次から次へと倒れていく日本人民軍の兵。
「これだけでは終わらんよ、喰らえ!はぁーっ!」と、ある男は棒のようなものを振りかざし、叫んだ。
「ま、まさか・・・・」
そう、京浜防衛作戦で真北を苦しめたあの妖術である。その妖術に日本人民軍の兵は次々と苦しみ、もがき、倒れる。
「えーい!」と、真北は手裏剣を投げた。すると妖術をかけている男に刺さる。そして妖術はとけた。
「なにすんだよ!」と、その男は手裏剣を投げ返す。しかも威力は真北が投げるよりも強い。
「くそっ!」と、真北はそれをかわす。
果たして、その4人の正体とは
そして、その本部棟の外には、女性兵3人が真北のもとへと急行していた。

続く
最終更新:2009年04月03日 23:53
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