フェニックスの本部棟で、日本人民軍とフェニックスの精鋭と思われる4人の謎の戦闘員が戦っていた。
「誰だ!名を名乗れ!」と、中原脩
「名前なんて捨てられた」と、その若い男
「貴様、本当は拉致された少年だろ」
「そういう覚えないね」
「いや、そうだ、きっとそうだ」と、真北
すると後方から大勢のヒラ戦闘員が現れた。
「後ろを見るんだ!気をつけろ!」
ババババババババン! と、後方から銃が放たれる。
「ぐはぁっ!」
「わぁっ!」
不意を突かれた攻撃に日本人民軍兵はたちまち倒れていく。
「失敗った!」と、後ろを向いた真北は声を上げる。
「喰らえ!」
バコッ!
「ぐはっ!」と、真北は顔面を殴られる。
「ははははは!」
「このやろう!」と、中原は軍刀を振り回す。だが
「無駄やな」
バキーン! はじかれてしまった。
「なにっ!?」
「死ねぇっ!」と、その謎の戦闘員の一人は銃剣で中原脩を刺そうとする。
「させるかっ!」と、中原脩はその銃剣をはじく。
その後も、前方では真北などの主力将兵が謎の戦闘員と戦っている間、後方では一般戦闘員が一般の日本人民軍兵を次々と倒していった。
「くそっ!どんどん追い詰められていくぞ!」
「やれやれ!どんとやれ!」と、謎の戦闘員は声を上げると、真北たちは徐々に苦戦し始めた。
「ダメだっ!後ろが気になって前のやつとの戦闘にろくに集中できん!」
一方、その外では
「あっ!見つけた!」
ドレッドノートから逃れた女性兵3人が本部棟へと近づいていた。
「でも怖いよう、私たちでは入れそうにないよ」と、一関は怖がる
「でもここまで来たのだから、もうしょうがないわ」と、高城
「大丈夫、私がいるから」と、相本
「でも相本さんは大丈夫かな」と、一関
「心配はいらないの、私だって、さすがに島田さんには敵わないけど、それほど戦闘力はあるのよ」
「そうね、相本さんの剣術と高城さんの度胸があれば安心ね」
といって、3人は本部棟に入ろうとするも、敵の戦闘員と遭遇してしまった。
「くせものめ!やれ!」
戦闘員は小銃を構える。
「ここは私に任せて」と、相本、勝負する気だ。
ババババババババン! 銃弾の嵐をかいくぐり、相本は軍刀で次々と戦闘員を倒していく。
「ぐわぁっ!」
「ぎゃふんっ!」
見事に全員倒し、3人は本部棟の中へと入っていった。
そのころの真北たち
「それっ!」真北は手裏剣で攻撃。しかし謎の戦闘員はかわした。
するとその戦闘員は反撃に出る。
ドカッ バコッ ドカッ 真北、竹取、星川、中原脩と謎の戦闘員4人の肉弾戦、その裏ではフェニックスの一般戦闘員と日本人民軍の一般兵との戦いが続いていた。だが後方からじわりじわりとフェニックスの軍勢が迫ってきていた。
「やばいぞ、押されてる」竹取、だんだん焦りが出始めたのか、攻撃が命中しなくなった。
「うおりゃーっ!」
「ぐわぁっ!」竹取、手首を強打されてしまう。
「瀬名ぁ!」と、星川、竹取のほうを振り向く。だがその隙に攻撃を加えられる。
「ぐはぁっ!」と、星川も強い一撃を喰らってしまう。
「(てかどうして後ろから敵が出てくるんだ。全員蹴散らしたはずなのに!)」そう、またも誤算だった。地下壕に隠れていた敵を見逃していたのである。
「真北!これをばらまけ!!」と、中原脩、何か写真の束を真北に渡す。
「おお、これか」真北、その写真の束を受け取り、謎の戦闘員へとばらまく。
写真はひらひらと謎の戦闘員4人の頭上付近に落下していく。
「ふんっ、しょうもない写真やな」と、その謎の戦闘員は一枚つかむ。すると
「あっ!?」と、その戦闘員は突然泣き崩れ始めた。他3人も同様に泣き崩れた。自分の家族のことを思い出したのだろう。勝手に連れられ、奴隷のように扱われ、思想までも洗脳され、心が邪悪に変えられ、今これらが全て元通りになったのである。
「大成功だ、やはりみなフェニックスに拉致された少年だ」と、中原脩。実は週刊誌などから彼らの家族の写真を抜き取っていたのである。
「やはり、あなたたちでしたか。さあ、おとなしく投降しなさい。そうすれば、家族に会えますよ」と、真北は4人に言う。すると4人は両手を挙げて真北のほうに駆け寄った。
そして後ろでは日本人民軍が勢いを取り戻し、フェニックスの一般戦闘員を圧倒していった。そしてさらに良いことには・・・
「ぎゃー!魔女だ!化けもんだ!」フェニックスの戦闘員は発狂し叫び続ける。
「来たな?」と、真北
ついにあの女子3人組が到着し、加勢。相本は軍刀を振り回し、高城と一関は小銃を使って敵を追い詰めていく。
「残念でしたーっ!これで逆・挟み撃ちだぜ!」
戦い続けること10分、なんとか一般兵を全員やっつけた。だが日本人民軍突撃隊の兵力のうち、5割を消耗してしまっていた。
「ああダメだ。予想以上に損害を被るとは」と、真北、損害を悔いる。
「それより早くあの4人を何とかしないと」と、相本
「もうすぐ自衛軍が救助しにくるはずだ」と、星川。
「高城、一関、この4人を外に連れて待っててくれ」
「了解」と、高城と一関は拉致された4人を外へ連れ、救助を待った。
10分後、海上自衛軍の救難ヘリが島の岸付近に到着。4人を乗せて本土へと飛んでいった。
「よし、これでまず一つ目標達成ね」と、本部棟から見守る相本
「敵のはもうアシュナード2世と側近だけか」
「しかしあっという間だなぁ」
「よし、行こう!」
こうして、日本人民軍はついにアシュナード2世のいる最上階へと登り詰めた。
そのころのアシュナード2世
「なにっ!?戦闘員が全滅!?」
「はい、全部やられました」
「ふん、弱虫め。こうなったら奴らに地獄を見せてやろう、行くぞ!」
「はい」
と、アシュナード2世とその手下は真北のもとへと向かうのだった。
果たして、勝負の行方は
続く
最終更新:2009年04月05日 14:54