最後の詩―Un plus cher secret内検索 / 「第5章~過去の傷」で検索した結果

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  • 第5章~過去の傷
    関西の実家を出るとき、決して愉快な道のりを創造していた訳ではなかった。こうなる事も十分予想できていた。かつて、自分が手に掛けた彼を…彼の魂をもう一度この手で葬らねばならないと言う事も承知の上で、前世の戦友の魂を持った少女の命を助けたのだ。 (そうや・・・俺はやる…今度こそ、ギンの魂を・・・) 「おい、和斗……大丈夫か。」 叶榎が心配そうにこちらを見ている。 「ああ。俺は、平気や。それより、暁は無事なんか」 その問いかけに気付いた和斗が半ば反射的に答えた。 「いま、眠ってる。自分の治療に能力使うのって意外としんどいみたい。」 「そうやろうな…あいつ、それ知っとって前もあの技使う言うてきかへんかったんやで、こっちがどれだけ心配してもお構いなし……あん時やって・・・」 「あの時?」 叶榎に聞き返されて、和斗は真剣な表情を浮かべた。 「なぁ、叶榎……全てを知ってそれでも、...
  • 第6章~何処かへ
    ...      BUCK第5章~過去の傷
  • 第4章~引き継がれし運命(さだめ)
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  • 序章~夢の現
     見上げれば、花びらが舞っている。 あれは……そう、桜だ。 その樹の下に2つの人影がある。一つは、栗色の髪、長身の女のもので、年齢は、16歳ぐらいであろう。瞳は…黒……いや、よく見ると深緑をしている。あれは……私だ。  もう一つは……よく分からない。体格は男のようだが逆光と、風に舞う花びらで顔立ちはおろか、髪の色さえも見分けがつかない。 「ずっと、言いたかった事が、あるんだ。」 男のほうの人影が言う。 「ああ。」 私も答える。 「実は・・・・・のこ……ま…から…………った……」 風に撫でられる桜のざわめきと、先刻から頭に響いている雑音(ノイズ)のせいで最後の台詞が聞き取れない。    私はこの時のこの出来事にさして興味を抱かなかった。       だがこの後、私の身に起こる事を私はまだ知らない……。                NEXT第1章~始まりし時
  • 第2章~総てを知りし者
     二人の前に浮かんでいる陣に映し出している繊細な風景を見ながら暁は言った。 「………これは、今からすると遠い過去、と言う事になるだろう。」 暁はそう言って語り始めた。 「……それは、此処とは全く違う次元に存在する国、ライティー王国で起こった事が原因だった。ライティー王国は、とても豊かで満ち足りた国だった。こちらの世界にはない魔法や、錬金術など、全く異なった技術もたくさんあった。そして、その中に更に異なった力を持つ者がいた。その者達は、それぞれの能力に特徴を持ち、その能力によって髪の色が一筋だけ他の部分と違う色をしていた。その者達を国の人々は、畏怖と、敬意とを込めてアビリティーハーバーズ──能力(チカラ)を持ちし者と呼んだ。」 そこまで聞き終わった時、叶榎の眉が一瞬動いたが、すぐに元に戻った。 「……だが、その平穏も長く続かなかった。アビリティーハーバーズの中にも力の差異はある。そ...
  • 第3章~別れの足音
     初夏の日差しの眩しい午後。こんな天気の日には、木陰でゆっくりと読書でもしているのが最適だろう。 ………だが。 そんな平凡な望みさえも裏切るかのように、叶榎は慌しく電話帳をめくっていた。 「ええっと、玉置さんには今朝のバイトの時に言い訳したし、明日菜先輩にも連絡入れた。夏には後で言うから……あとは、学校も済んだ。これでだいたい終わったな。残りは……。」 叶榎は、複雑な表情をその顔に張り付かせている。 「兄さんだけ、か……。」 兄には本来なら、会いに行って直接言うべきなのだろう。いや、叶榎もそのつもりでいた。しかし、彼は今、仕事で海外にいる。12時までに往復するのは、到底、無理だった。 「電話するか。」 叶榎は慣れた手つきで、しかし一つ一つ丁寧に受話器のボタンを押していった。 プルルルルプルルルル…………。 呼び出し音が鳴り響く。 1回、2回、3回、4回……。 叶榎の...
  • 第1章~始まりし時
     ピピピピピピピピピ…………。 電子音が室内に響く。 朝だ。だが、ベッドに横たわる少女は、一向に起き上がろうとしない。 ピピピピピピピピピ………………。 容赦なく響く電子音。 シングルサイズの布団の中で少年のようにばっさりと切られた栗色の髪が揺れる。 (眠い……。) きっと、昨夜の夢のせいだ。しかし、いったいどんな夢だったのだろう? 思い出せない。 (そういえば、確か今日は朝連のある日だ。) そんな事を考えつつまだ焦点の合わない眼を半分だけ開く。 「今何時だろ…。」 一瞬の間があいた後、少女の黒に近い緑色の瞳に驚きの色が浮かぶ。 「7時前……えっ!7時前ぇ!?やばいつ。」 先程まで自分の寝床の中で惰眠をむさぼっていた少女がベッドから勢いよく飛び降りる。 「あ~、やっぱ1人暮らしはきついなぁ……」 彼女……矢上叶榎(やがみきょうか)には両親がいない。叶榎が小学...
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