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「………そう、JOJOは本当に死んでいたの」 俺の説明を聞き終え、リサリサは呟くように言葉を発した。 シーザーに続いて、2回目だ。この反応を見るのは。 遣る瀬無い。 JOJOが生きているかも知れないと云う希望の芽を、無常にも摘んでいるのだ、俺は。 「…済まぬ」 俺は頭を垂れる。 「何を謝るって云うの?」 リサリサは俺の方を振り向いた。 「JOJOの死に貴方の責任は無いのでしょう? 寧ろ、貴方は死して尚弄ぼうと云う荒木の真の手から救ってくれた」 「そう云う意味では…」 口を挟もうとして、リサリサに遮られる。 「それにJOJOの死を私に告げた事に対して、貴方に何ら罪は無い。 現実逃避していた私の目を覚ましてくれたのよ」 「…」 「今の謝罪は撤回しなさい。 私如きに下げて良いほど貴方の頭は安っぽくないでしょう?」 気丈な女だ。 JOJOの死を前にして、尚も自分を見失わずにいる。 シーザーと同じ芯の強さを垣間見た。 だが… 「解った。貴様の言う通りだ。謝罪を撤回し、その代わり忠告をしよう」 そう言って俺はリサリサの持っている物を指差し、それを指摘した。 「リサリサ。タバコが逆さだ」  * * * JOJO… 何て事。 まさか、そんな事は無いと思っていたのに。 あの、カーズとの闘いの後のように、ひょっこり現れてくれるものと思っていたのに。 シュトロハイムがJOJOの遺体を担いで私の前に現れた時、 私の目の前は、一瞬文字通り真っ暗になった。 JOJOは生きている。 そう信じていたのに、結末はこれだった。 シュトロハイムが事情を説明している時も、半分他人事のように聞いていた。 今、シュトロハイムは私を労わるように私から距離を置き、空を見上げている。 私は… その時だった。 バサササッ 鳩が俺達に向かって飛んで来る。 「おぉ!鳩ではないか!」 シュトロハイムが、珍しく喜色を含んだ声を上げる。 そう云えば、シュトロハイムが説明した時、 『鳩に救われた』とか言ってたわね。 そう。あれがシュトロハイムと………JOJOの恩人。いえ、恩鳩。 バササッ 「?」 そして鳩は、私の目の前に舞い降りた。 「何かしら」 「恐らくシーザーからの手紙だろう。 まさかリサリサがこれほど近くに居るとは、シーザーも想定していなかったのだろうな」 シュトロハイムはそう言って、鳩の足についた手紙を取り、 「ホラ」 と私に渡した。 ……………… ……… … 「何て書いてあったのだ?」 私が手紙を読んでいる間、律儀に背を向けていたシュトロハイムは 私の読み終えた気配を察し、訊ねてきた。 「JOJOの死を伝えに来たわ。シーザーも、この事は知らせないと、と思ったようね」 「そうか…」 「それともう一つ」 「?」 「すぐにC-4へ向かい、合流しましょうって事らしいわ」 「何故だ?」 「何でも…」 その後に続く言葉を聴いた瞬間、シュトロハイムの表情が余りにも露骨に豹変するのが解った。 「JOJOを生き返らすための方法を考えているらしいの」  * * * 「何を言い出すんだ!?アイツは?」 俺は、シーザーの余りにも現実離れした伝言内容に声を荒げていた。 「あら?シュトロハイムはその話をシーザーとしなかったの?」 「無論だ!そんな話はこれっぽっちも出てこなかった! 何故、俺には黙っていたのだ!」 「別に、貴方を除け者にしようと云う意味ではないらしいわ」 そう言って、リサリサは手紙を俺に見せ、その一文を指す。 そこにはこう書かれていた。 『この鳩は指定された相手に飛ばす事が出来ます。 先生は、この手紙を読んだ後、シュトロハイムに手紙を届けて下さい。 その他にも見つけた仲間を集め、そこで話し合いたいと思います』 「…そうか」 「気は治まったかしら?」 「うむ」 と云う事は、シーザーは俺が去った後にでも思いついたのであろう。 「で、どうする?」 「…」 俺の問いに、リサリサは答える前に行動に移していた。 鳩から白紙を取り出し、なにやら書き込んでいる。 「…」 俺は暫し、リサリサが手紙を書き終えるのを待った。 そして、 「お待たせ。こうするわ」 と言って、リサリサは俺に今まで書いていた手紙を俺に渡した。 『ツェペリへ リサリサより。 加わった仲間2名。シーザー、承太郎。何れも別行動中。 G-3でシュトロハイムと合流。 シーザーの提案により、シーザー、シュトロハイム、私はC-4合流地点へ向かう。 ツェペリも早目にC-4へ来られたし。 追記。 この鳩は“サヴェジ・ガーデン”と云う名の伝書鳩。 指定した相手に手紙を届けることが可能。 他の仲間に呼びかける等、必要に応じて用いるように                              リサリサ   』 「…ふむ」 「どう?」 「良いのではないか?」 俺の返事を受け、リサリサは一度肯く。 「じゃあ、よろしく頼むわね」 そしてリサリサは一度、鳩の背を軽く叩いて… バチィッ!!! 静電気のようなものが生じたと思ったら、鳩は飛び上がっていた。 バササッ そして鳩は、ほぼ真北とも云える方角へと向かって行った。 「リサリサ。今、鳩に何をした?」 俺の質問に、リサリサは軽く笑って答える。 「ちょっとしたイタズラよ」 「イタズラ…だと?」 あの鳩は俺の恩人。そいつに無礼を働く事など、何人たりとも許せん! 「貴方の考えているような事じゃないわ。鳩は何の悪影響も無いわよ」 俺の表情を読み取ったリサリサは、訊ねる前に種明かしを始める。 「あの鳩の体表に、ツェペリの呼吸の波紋を流したの。 ツェペリの波紋呼吸をする者以外が触れるとダメージを受けるわ」 「…どうなるのだ?」 「人間なら感電したような衝撃に襲われ、吸血鬼なら触れた部分が解けるって所ね」 「重ねて訊くが、鳩に何か悪影響が起きる訳ではないのだな?」 「悪影響どころか、波紋効果でパワーアップしてるわよ。 気付かなかったかしら? 私の下へ来た時より、鳩の飛ぶスピードが遥かに増している事に」 言われてみればそうだ。 北の空を仰ぐが、鳩の姿はもう見えない。 「不要な詮索だった」 「構わないわ。それより、私達もC-4へ向かいましょうか」 そして立ち上がるリサリサに、俺は意見する。 「いや、その前に南東へ向かいたい」  * * * 「南東?」 いきなりの提案に、私は「何故?」と質問していた。 シュトロハイムは首輪探知機を見せる。 「実はお前と会った時からずっと反応を示していた。何者か確かめなければ」 「…」 私はどう返答すれば良いか分からなかった。 私は反応の先に居る者、いや、居る者達を知っている。 が、奴らは限りなく危険だ。 暫く休んだとはいえ、辛うじて歩いたり走ったりする事位しか出来ない私とシュトロハイムでは、 奴らに対抗する事が出来るとは思えない。 「駄目よ、シュトロハイム。北へ向かいましょう」 私はシュトロハイムの提案を却下し、その理由を説明した。 ……………… ……… … 「つまり、強大な敵が居ると云う事か?」 「えぇ」 シュトロハイムの言葉に肯く。 「五体満足な状態ならまだしも、今の私達で敵う相手ではないわ。 一先ずはC-4へ向かう事を優先しましょう」 そして私はそう告げるが、シュトロハイムの答は否定だった。 「ならばなおさら向かわなくてはならないではないか。 その強大な敵の襲撃に誰かが危機に瀕していると云うのに、我が身可愛さの余り見捨てる事など出来るか!」 そう私を一括し、シュトロハイムは一人で南東へ歩き出した。 私はその場に留まっていても良かったのだが… 『我が身可愛さの余り見捨てる事など出来るか!』 「…言ってくれるじゃない」 シュトロハイムに軽蔑されたままと云うのは性に会わない。 私はシュトロハイムの後に続いた。  * * * 「で、何処だ?」 結局憑いて来る事にしたらしいリサリサに、俺は“敵”の居場所を訊ねる。 例の探知機は、俺の両手が塞がっている為にリサリサに渡していた。 「あそこね」 そう答え、リサリサは50mほど先の家を指差す。 と、その家から 『貴様アアアァァァ!!!』 聞き覚えのある叫び声が聴こえてきた。 この声は… シーザー!!! 「リサリサ!急ぐぞ!」 その声を聞いた直後、俺は走り出す。 「えぇ!」 そしてリサリサも俺の後に続き… …家の中に突入した。 【杜王町南西(G-3)/1日目/夕方】 【シュトロハイム】 [能力]:ナチス最新鋭の技術を駆使したサイボーグ [時間軸]:スイスに向かう直前 [状態]:右腕喪失。生身部分は波紋によるパワーアップ [装備]:ゲルマン民族の誇りである自らの肉体。ジョセフの遺体を担いでいる [道具]:支給品一式(パンと水少々消費済み) [思考・状況]: 1)シーザーの声が聴こえた家に乗り込む。シーザー達と共に敵を打倒 2)C-4へ向かい、シーザーその他の人間と相談 3)ヒガシカタ・ジョースケの暗殺 4)ジョースター卿とディオに会った時の対応は保留 5)もちろんワムウ、荒木には警戒する 6)全てを終えた後、ジョセフを弔う 【リサリサ】 [能力]:波紋法 [時間軸]:第二部終了後、ジョセフとの母子関係を明かしアメリカ移住を決めた頃 [状態]:全身打撲(波紋により回復中)。激しい動きは長時間出来ない [装備]:アメリカンクラッカー×2、エイジャの赤石 [道具]:支給品一式。『矢の形をした首輪探知機』 [思考・状況]: 1)シーザーの声が聴こえた家に乗り込む。シーザーと共に敵を打倒 2)C-4へ向かい、シーザーその他の人間と相談 3)ワムウ、荒木、ミドラー、ドッピオを警戒 4)未知の技術『スタンド』について、更なる検証を重ねる [補足1]:ドッピオが二重人格である事と、『顔つき写真名簿』『名簿』にドッピオの存在が無い事に気付いていません [補足2]:薬草は怪我を治す為に全て消費しました。 *投下順で読む [[前へ>仇敵(前編)~声~]] [[戻る>1日目 第3回放送まで]] [[次へ>支給品VS支給品]] *時系列順で読む [[前へ>仇敵(前編)~声~]] [[戻る>1日目 第3回放送まで(時系列順)]] [[次へ>支給品VS支給品]] *キャラを追って読む |101:[[擬似娚愛は嫐乱す(後編)]]|リサリサ|116:[[Io non sono solitario.(前編)]]| |105:[[『シーザー孤独の青春』]]|シュトロハイム|116:[[Io non sono solitario.(前編)]]| |107:[[仇敵(前編)~声~]]|サヴェジ・ガーデン|109:[[支給品VS支給品]]|
「………そう、JOJOは本当に死んでいたの」 俺の説明を聞き終え、リサリサは呟くように言葉を発した。 シーザーに続いて、2回目だ。この反応を見るのは。 遣る瀬無い。 JOJOが生きているかも知れないと云う希望の芽を、無常にも摘んでいるのだ、俺は。 「…済まぬ」 俺は頭を垂れる。 「何を謝るって云うの?」 リサリサは俺の方を振り向いた。 「JOJOの死に貴方の責任は無いのでしょう? 寧ろ、貴方は死して尚弄ぼうと云う荒木の魔の手から救ってくれた」 「そう云う意味では…」 口を挟もうとして、リサリサに遮られる。 「それにJOJOの死を私に告げた事に対して、貴方に何ら罪は無い。 現実逃避していた私の目を覚ましてくれたのよ」 「…」 「今の謝罪は撤回しなさい。 私如きに下げて良いほど貴方の頭は安っぽくないでしょう?」 気丈な女だ。 JOJOの死を前にして、尚も自分を見失わずにいる。 シーザーと同じ芯の強さを垣間見た。 だが… 「解った。貴様の言う通りだ。謝罪を撤回し、その代わり忠告をしよう」 そう言って俺はリサリサの持っている物を指差し、それを指摘した。 「リサリサ。タバコが逆さだ」  * * * JOJO… 何て事。 まさか、そんな事は無いと思っていたのに。 あの、カーズとの闘いの後のように、ひょっこり現れてくれるものと思っていたのに。 シュトロハイムがJOJOの遺体を担いで私の前に現れた時、 私の目の前は、一瞬文字通り真っ暗になった。 JOJOは生きている。 そう信じていたのに、結末はこれだった。 シュトロハイムが事情を説明している時も、半分他人事のように聞いていた。 今、シュトロハイムは私を労わるように私から距離を置き、空を見上げている。 私は… その時だった。 バサササッ 鳩が俺達に向かって飛んで来る。 「おぉ!鳩ではないか!」 シュトロハイムが、珍しく喜色を含んだ声を上げる。 そう云えば、シュトロハイムが説明した時、 『鳩に救われた』とか言ってたわね。 そう。あれがシュトロハイムと………JOJOの恩人。いえ、恩鳩。 バササッ 「?」 そして鳩は、私の目の前に舞い降りた。 「何かしら」 「恐らくシーザーからの手紙だろう。 まさかリサリサがこれほど近くに居るとは、シーザーも想定していなかったのだろうな」 シュトロハイムはそう言って、鳩の足についた手紙を取り、 「ホラ」 と私に渡した。 ……………… ……… … 「何て書いてあったのだ?」 私が手紙を読んでいる間、律儀に背を向けていたシュトロハイムは 私の読み終えた気配を察し、訊ねてきた。 「JOJOの死を伝えに来たわ。シーザーも、この事は知らせないと、と思ったようね」 「そうか…」 「それともう一つ」 「?」 「すぐにC-4へ向かい、合流しましょうって事らしいわ」 「何故だ?」 「何でも…」 その後に続く言葉を聴いた瞬間、シュトロハイムの表情が余りにも露骨に豹変するのが解った。 「JOJOを生き返らすための方法を考えているらしいの」  * * * 「何を言い出すんだ!?アイツは?」 俺は、シーザーの余りにも現実離れした伝言内容に声を荒げていた。 「あら?シュトロハイムはその話をシーザーとしなかったの?」 「無論だ!そんな話はこれっぽっちも出てこなかった! 何故、俺には黙っていたのだ!」 「別に、貴方を除け者にしようと云う意味ではないらしいわ」 そう言って、リサリサは手紙を俺に見せ、その一文を指す。 そこにはこう書かれていた。 『この鳩は指定された相手に飛ばす事が出来ます。 先生は、この手紙を読んだ後、シュトロハイムに手紙を届けて下さい。 その他にも見つけた仲間を集め、そこで話し合いたいと思います』 「…そうか」 「気は治まったかしら?」 「うむ」 と云う事は、シーザーは俺が去った後にでも思いついたのであろう。 「で、どうする?」 「…」 俺の問いに、リサリサは答える前に行動に移していた。 鳩から白紙を取り出し、なにやら書き込んでいる。 「…」 俺は暫し、リサリサが手紙を書き終えるのを待った。 そして、 「お待たせ。こうするわ」 と言って、リサリサは俺に今まで書いていた手紙を俺に渡した。 『ツェペリへ リサリサより。 加わった仲間2名。シーザー、承太郎。何れも別行動中。 G-3でシュトロハイムと合流。 シーザーの提案により、シーザー、シュトロハイム、私はC-4合流地点へ向かう。 ツェペリも早目にC-4へ来られたし。 追記。 この鳩は“サヴェジ・ガーデン”と云う名の伝書鳩。 指定した相手に手紙を届けることが可能。 他の仲間に呼びかける等、必要に応じて用いるように                              リサリサ   』 「…ふむ」 「どう?」 「良いのではないか?」 俺の返事を受け、リサリサは一度肯く。 「じゃあ、よろしく頼むわね」 そしてリサリサは一度、鳩の背を軽く叩いて… バチィッ!!! 静電気のようなものが生じたと思ったら、鳩は飛び上がっていた。 バササッ そして鳩は、ほぼ真北とも云える方角へと向かって行った。 「リサリサ。今、鳩に何をした?」 俺の質問に、リサリサは軽く笑って答える。 「ちょっとしたイタズラよ」 「イタズラ…だと?」 あの鳩は俺の恩人。そいつに無礼を働く事など、何人たりとも許せん! 「貴方の考えているような事じゃないわ。鳩は何の悪影響も無いわよ」 俺の表情を読み取ったリサリサは、訊ねる前に種明かしを始める。 「あの鳩の体表に、ツェペリの呼吸の波紋を流したの。 ツェペリの波紋呼吸をする者以外が触れるとダメージを受けるわ」 「…どうなるのだ?」 「人間なら感電したような衝撃に襲われ、吸血鬼なら触れた部分が解けるって所ね」 「重ねて訊くが、鳩に何か悪影響が起きる訳ではないのだな?」 「悪影響どころか、波紋効果でパワーアップしてるわよ。 気付かなかったかしら? 私の下へ来た時より、鳩の飛ぶスピードが遥かに増している事に」 言われてみればそうだ。 北の空を仰ぐが、鳩の姿はもう見えない。 「不要な詮索だった」 「構わないわ。それより、私達もC-4へ向かいましょうか」 そして立ち上がるリサリサに、俺は意見する。 「いや、その前に南東へ向かいたい」  * * * 「南東?」 いきなりの提案に、私は「何故?」と質問していた。 シュトロハイムは首輪探知機を見せる。 「実はお前と会った時からずっと反応を示していた。何者か確かめなければ」 「…」 私はどう返答すれば良いか分からなかった。 私は反応の先に居る者、いや、居る者達を知っている。 が、奴らは限りなく危険だ。 暫く休んだとはいえ、辛うじて歩いたり走ったりする事位しか出来ない私とシュトロハイムでは、 奴らに対抗する事が出来るとは思えない。 「駄目よ、シュトロハイム。北へ向かいましょう」 私はシュトロハイムの提案を却下し、その理由を説明した。 ……………… ……… … 「つまり、強大な敵が居ると云う事か?」 「えぇ」 シュトロハイムの言葉に肯く。 「五体満足な状態ならまだしも、今の私達で敵う相手ではないわ。 一先ずはC-4へ向かう事を優先しましょう」 そして私はそう告げるが、シュトロハイムの答は否定だった。 「ならばなおさら向かわなくてはならないではないか。 その強大な敵の襲撃に誰かが危機に瀕していると云うのに、我が身可愛さの余り見捨てる事など出来るか!」 そう私を一括し、シュトロハイムは一人で南東へ歩き出した。 私はその場に留まっていても良かったのだが… 『我が身可愛さの余り見捨てる事など出来るか!』 「…言ってくれるじゃない」 シュトロハイムに軽蔑されたままと云うのは性に会わない。 私はシュトロハイムの後に続いた。  * * * 「で、何処だ?」 結局憑いて来る事にしたらしいリサリサに、俺は“敵”の居場所を訊ねる。 例の探知機は、俺の両手が塞がっている為にリサリサに渡していた。 「あそこね」 そう答え、リサリサは50mほど先の家を指差す。 と、その家から 『貴様アアアァァァ!!!』 聞き覚えのある叫び声が聴こえてきた。 この声は… シーザー!!! 「リサリサ!急ぐぞ!」 その声を聞いた直後、俺は走り出す。 「えぇ!」 そしてリサリサも俺の後に続き… …家の中に突入した。 【杜王町南西(G-3)/1日目/夕方】 【シュトロハイム】 [能力]:ナチス最新鋭の技術を駆使したサイボーグ [時間軸]:スイスに向かう直前 [状態]:右腕喪失。生身部分は波紋によるパワーアップ [装備]:ゲルマン民族の誇りである自らの肉体。ジョセフの遺体を担いでいる [道具]:支給品一式(パンと水少々消費済み) [思考・状況]: 1)シーザーの声が聴こえた家に乗り込む。シーザー達と共に敵を打倒 2)C-4へ向かい、シーザーその他の人間と相談 3)ヒガシカタ・ジョースケの暗殺 4)ジョースター卿とディオに会った時の対応は保留 5)もちろんワムウ、荒木には警戒する 6)全てを終えた後、ジョセフを弔う 【リサリサ】 [能力]:波紋法 [時間軸]:第二部終了後、ジョセフとの母子関係を明かしアメリカ移住を決めた頃 [状態]:全身打撲(波紋により回復中)。激しい動きは長時間出来ない [装備]:アメリカンクラッカー×2、エイジャの赤石 [道具]:支給品一式。『矢の形をした首輪探知機』 [思考・状況]: 1)シーザーの声が聴こえた家に乗り込む。シーザーと共に敵を打倒 2)C-4へ向かい、シーザーその他の人間と相談 3)ワムウ、荒木、ミドラー、ドッピオを警戒 4)未知の技術『スタンド』について、更なる検証を重ねる [補足1]:ドッピオが二重人格である事と、『顔つき写真名簿』『名簿』にドッピオの存在が無い事に気付いていません [補足2]:薬草は怪我を治す為に全て消費しました。 *投下順で読む [[前へ>仇敵(前編)~声~]] [[戻る>1日目 第3回放送まで]] [[次へ>支給品VS支給品]] *時系列順で読む [[前へ>仇敵(前編)~声~]] [[戻る>1日目 第3回放送まで(時系列順)]] [[次へ>支給品VS支給品]] *キャラを追って読む |101:[[擬似娚愛は嫐乱す(後編)]]|リサリサ|116:[[Io non sono solitario.(前編)]]| |105:[[『シーザー孤独の青春』]]|シュトロハイム|116:[[Io non sono solitario.(前編)]]| |107:[[仇敵(前編)~声~]]|サヴェジ・ガーデン|109:[[支給品VS支給品]]|

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