bokutoinseki @Wiki
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ja
2006-06-03T12:35:47+09:00
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しいたけ飯 ◆yL2Gn75g82氏
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553名前: 529投稿日: 2006/04/18(火) 21:55:22.21 ID:b7gTns5D0
JST(日本標準時) 0940時 2006/04/14
「そして、マスコミの反応は?」
「一部メディアは記事に載せているが大して注目はされていません」
「そうか・・・。NASAは?」
「危険性はないとの公表を・・・。しかしあくまでも表向きの話です」
「・・・つまり、脅威としているのは事実であり、国の混乱を防ぐ措置として情報操作を行うと?」
「はい。おっしゃる通りです。しかし、申しました通り情報の操作にも限度があります。しかし、私どもはこちらに関しては専門外なので・・・。」
緑色のスーツの男が話しに詰まり、ようやく出番が回ってきたかのように次に一人の男が話を始める
「我々はその期限を1週間と見ております、その間に混乱を防ぐ為等に必要な法整備、及びアメリカへの協力体制を・・・。」
「しかしだね、混乱に対する法整備が・・・。戒厳令などと言うとまたうるさくなるぞ」
また、緑の男が話し始める
「ええ。しかし、混乱が発生しては協力どころではございません。衝突までの間に国家が火消しに走る事になります。例のオプション、これは我々が現時点で考え得る最良の方法です。」
「・・・実際の死人は出すな。それが条件だ。統幕議長・・・いや、今は統幕長か。」
「ご英断感謝します、首相」
556名前: 529投稿日: 2006/04/18(火) 21:59:07.26 ID:b7gTns5D0
JST 1130時 2006/04/17
「──先日の爆弾テロ、依然として続くゲリラの潜伏において今朝緊急閣議が開かれ、
国家非常事態宣言に関する要項を有事法制関連法に──・・・政府はあくまでも非常事態宣言において
自衛隊は治安維持のみに係り、戒厳令とは別とする認識を示しておりますが・・・」
朝、俺は遅く目が覚めた。つけっぱなしのテレビと蛍光灯が昨夜にそのまま寝てしまった事を物語っている。
本当なら今日から学校があったのだが、急な休みになった。
その理由についてテレビがずっと似たような事に関して報道している。
自衛官の親父は昨日は休みだというのに電話に慌てて飛び出していった。
母は昔に他界したため、家で一人だった。
俺は官舎に住んでいるので、他の家も似たようなものでみんな飛び出していった。
何でも、テロが起こり多数のゲリラが警察と戦闘を起こし散らばったと言うのだ。
558名前: 529投稿日: 2006/04/18(火) 22:01:25.34 ID:b7gTns5D0
体を起こしたところで電話が鳴る。きっと親父だ。
とりあえず、寝ぼけてぐうたらになっているのを知られると怒りそうなので気をつけて電話に出る。
「おお弘之、俺だ俺。俺俺。飯は食べたか?そうか。なるべく外へは出るんじゃないぞ
・・・とは言っても殆どどこも開いてないだろうし、職質も食らうぞ。
学校が再開したら大丈夫だろうけどな。ところで、もう冷蔵庫の中身無いだろ」
母が死んでからはいちいち毎日買い物に出かけず、親父と一緒に日曜に買い出しに行くのが日曜の日課だった。
「うん、買い物でかけようとしたら親父出て行っちゃったじゃん」
「悪いな、でも駐屯地のPX(売店)来てもいいが野菜とかはないからなぁ・・・ちょっと待って」
俺はいやな予感がした。
「おい、親父・・・別にいいよ」
「いやぁ、よかったなぁ!佐々木君が是非うちで食べてくれとさ!!」
「ちょwwwwwwwwwwwwwおまwwwwwwwwwwwwwwwwwwww。別にいいよ、親父のくれたパック飯あるし」
「ばかも~ん、この甲斐性無し!それに、そんなもん自衛隊に入ったら腐るほど食える!」
「勝手に決めるな!俺は自衛隊に入るかなんて考えてねえよ!とりあえず、PX行く!迎えに来いよ!」
強引に切ってソファから身を起こし服を着る。
財布を持って靴を履き扉を開ける。すると・・・。
「・・・・・・。」
──ピンポ~ン
「おい」
──ピンポ~ン
「押さなくていいっつうの」
ドアを開けるとインターホンの前に一人の女の子。いわゆる佐々木さんの娘こと由利江だ。
「お、おはようヒロ君」
「おはよう」俺はぶっきらぼうに答える。
[>>550少しヒロインの名前変えた、スマソ]
562名前: 529投稿日: 2006/04/18(火) 22:09:34.62 ID:b7gTns5D0
「で、私の家でお昼ご飯食べてもいいわよ」
「なんだそりゃ」俺は呆れる。
「だ~か~ら!おじさんがッ!ヒロ君にッ!ご飯食べさせてねッ・・・て頼まれたんだもの」
「別にお前が作る訳じゃないだろ。それに、親父がくれたパック飯あるからいいし。」
俺は外に出てドアを閉めて鍵をかける。
「ッ!なによ!別にヒロ君なんかと私は食べたくなんかないのよ!」
「あっそ。俺もそう思うんだよ、じゃあな!」
俺は官舎の出口へと向かう。
「ちょっと!どこに行くの!!」
「PX。親父が門で待ってる」
「私も行くッ!」
[>>559wwwwwwwwww 乙]
579名前: 529投稿日: 2006/04/18(火) 22:32:24.28 ID:b7gTns5D0
ワシントンDC
「大統領、日本のチームが加わりました。エドワーズ空軍基地において直ぐに開発に加わりました」
「そうか・・・。依然として衝突は確実なのか?」
「NASAはかなりの高い確率で衝突が起こると予測しております」
「・・・。例の巨大シェルターは?」
「残念ながら5月25日にはとても間に合いません。」
「万策窮す、か・・・」
「しかし、各国の連携は次第にとれつつあります。それに伴いメディアが何か感づいたと思われます」
「この時期の急なイラク、アフガンからの撤退はやはり逆効果だったか?」
「致し方ありません。まずは国内の安全です」
「無事この人類最大の危機を乗り越えても合衆国は中東地域での力の保持は難しくなる、
どっちに転んでも地獄だよ。」
610名前: 529投稿日: 2006/04/18(火) 22:59:17.74 ID:b7gTns5D0
日本
「おう、弘之!こっちだ」
門につくとボディーアーマーも着込んだ完全装備の親父がヘルメットを脱ぎ俺たちを呼ぶ。
「こんにちは、おじさん」
俺の後ろから由利江が親父に挨拶をする。
「おおおお!ユリちゃんか。おっとお邪魔だったかな?おじさんは失礼するよ。」
いきなり鼻の下が延びて顔がゆるむ親父。立ち去ろうとしつつ俺に近づき耳打ちする。
「わかってるな」
親父は由利江から見えないように水筒ポーチのポケットから何かのパックを取り出し俺のポケットにねじ込む。
「俺も佐々木君もOK、公認だ。決めてこい」
親父は立ち去るように高機動車に乗って消えた。
ポケットを探ると・・・。何だかカラフルなゴムが入ったパックが一つ・・・。
「DQN親父め」
「ヒロ君、早く行くわよ。」
「お前、俺と一緒に来たの駐屯地の中に入るためだろ。先行けよ」
手で「シッシッ」とやる。
1450時
結局隣の佐々木家で昼飯を頂き、家に帰ってくる。
丁度バイトの給料が出たものの、外出が出来ないので暇が残るのみ。
俺は仕方なくネットで暇をつぶす事にした。
萌えるテロリスト 7人目(66)
妹がゲリラになりました(981)
隕石が落ちてきますよ(21)
30分で1000行ったらテロリストにイタ電(1001)
650名前: 529投稿日: 2006/04/19(水) 00:13:39.92 ID:i0koHTQJ0
次出来たよ
同時刻、駐屯地
私は息子と別れた後すぐに連隊長の元へと向かっていた。
いずれ都心に配備された際に関する何らかのミーティングだと思っていたが様子は違った。
「そういうわけ桐生君には明日すぐに習志野に戻ってもらう」
「しかし、何故今更?それに私は特戦群から外された人間ですよ?」
「しかし、君が優秀なのは誰もが認めている。君が殴った当時の上官、山崎3佐と言ったね」
「ええ、彼が何か?」私は連隊長の前ながらも少しいやな顔をする。
「原隊復帰。今日中に28普連(28普通科連隊、函館)にとんぼ返りだ」
「彼が何か?」
「何もしないよ。しかし、隊員達の評判は元から良くなかった。慎重を要する今は
規律よりも不安定な要素を排除する方が先決だ。それに今回の状況は至上もっとも最悪だ。」
「ええ、沢山の箇所で発生した爆弾テロ、そしてゲリラが都心に限らず各都市で行動。
最悪というのがぴったりです。」
本当に忌々しい。情報本部は何をやっているのかと腹が立つ。
「ああ。最悪だ。しかし、事実は君が思い描く最悪よりも重い。」
「連隊長、それは」
質問を連隊長は指で制する。そしてゆっくりと立ち上がり私に穏やかに話しかける
652名前: 529投稿日: 2006/04/19(水) 00:14:33.98 ID:i0koHTQJ0
質問を連隊長は指で制する。そしてゆっくりと立ち上がり私に穏やかに話しかける
「誰もいないから連隊長などと堅く呼ばないでくれ。『和田陸将補』と言うのも無しだ。」
「・・・はい。お義父さん」義父は連隊長としての顔つきではなかった。
「桐生君、弘之は連れて行くのか?」
「いいえ、それが何か?」
「賢明な判断だ。練馬においていった方がよい。責任持って私が面倒を見る」
「お義父さん?賢明とは一体どういう・・・」
「それ以上は言えんよ。とりあえず、孫を持つ爺の感情には勝てないから『有楽町線』とだけ私は呟くよ」
「ーッ!!まさか、核テロ!?」私はとっさに理解した。
一種の都市伝説とされているが、有楽町線は実際に一部が核シェルターとなっている。
もちろん極秘であり、非常時の緊急展開用に一部施設が練馬駐屯地の地下まで延長されている。
「・・・。まだその方が良かったかもしれんのう。これ以上はまだ話せない。さてと、桐生3等陸佐。」
義父は背筋を伸ばし、「連隊長の顔」に戻る。私も背筋を伸ばす。
「ただいまを持って2等陸佐となり、明日からの習志野での任に備えよ」
「桐生2佐、明日よりの習志野での任に備えます」
テッパチ(鉄帽,ヘルメットの事)をかぶり、挙手の敬礼。
「よろしい、行ってよし」
[元々、軍事っぽい小説を書こうとしていた物だからみんなの口にあわんかもしれんなぁ・・・]
[とりあえず、堪忍ね。>>1氏のには足下にも及ばんかも・・・。 ]
[それと、平然と萌えキャラを作ってしまう>>1氏や>>78氏,そこに痺れる憧れるぅ! ]
8名前: 529 とりあえず続き投稿日: 2006/04/20(木) 01:40:13.50 ID:AoRM/dDX0
JST 1708時 2006/04/17
官舎
国旗降下のラッパが風に乗って聞こえてきたかと思うと、すぐに親父が家まで戻ってくる。
「どうしたんだよ?待機解除?」
「その方がよかったよ」
制服姿の親父はいろいろと荷物を抱えていた。肩をよく見ると、いつもと違っていた。
「あれ、桜増えた?」肩の階級章の桜印が一つ増えていた。
「ああ、異例の早さ。この緊急時で優秀な人材が欲しくなったようだ。ほれ、おみやげだ」
上着を脱いだ親父が袋を渡す。中を開けると・・・缶メシやパックメシ。
「よく言うよ・・・・・それにこんなもんお土産で持ってくるなよ・・・。」といいつつも素直に受け取る俺。
「でだ、父さんは出張が決まったよ」
「どこに?」
「習志野。向こう1ヶ月程家を空けるかもしれん」
習志野?昔いたところか。・・・って空挺かよ
「また急だね。いつから?」
「明日。急ぎだからヘリが駐屯地に迎えに来る」
「まぁ、家の中は任せてよ。ちゃんと勉強もヤリマス」
「だがね、弘之君のその言葉は信用ならん。そこでだ、佐々木君が面倒を見てくれるそうだ」
「ちょっと待てよ、それに佐々木さん今も駐屯地で待機中でしょ」
「父さんは佐々木1尉の事を言っているわけでは無いでござる」
この親父の笑い、いやな予感がする。
「奥さんとユリちゃんが見てくれるそうだ」
「orz。佐々木のおばさんならいいけど、由利江もかよ」
「不満そうだな、俺が若い頃なら喜んで状況を開始してしまう」
「どんな状況だよ」
9名前: 529投稿日: 2006/04/20(木) 01:40:52.01 ID:AoRM/dDX0
「まぁいい、それよりも大事な話だ」親父の口調が少し変わる。
「あ、ああ」
「何かあったら佐々木君が面倒を見てくれるが、危険な時はすぐ爺ちゃんも頼るんだぞ。いいな」
「何でまた?」
「俺の職業を考えろ。質問はしないでくれ」
「・・・わ、わかった」
ものすごく真剣な親父の顔。ただならぬ物を感じた。
次の日、駐屯地から起床ラッパが聞こえるよりも早く親父は家を出て行った。
何故かもう会えないような気がした・・・。
454 名前: しいたけ飯 ◆yL2Gn75g82 投稿日: 2006/04/21(金) 06:10:23.63 ID:FIYyAlx20
EST(アメリカ東部標準時) 1724時 2006/04/17
KSC(ケネディ宇宙センター) 発射パッド39B/スペースシャトル・アトランティス(STS-150)
アメリカ、東海岸のケネディ宇宙センター。ここで、今まさに一つのシャトルが発射しようとしている。
「10…」
発射10秒前にさしかかり、大きな音がしてエンジンノズルの下方から火花が吹き出す。
「9…8…7、メインエンジンスタート」
発射6.6秒前にメインエンジンが始動する。そして、シャトルが外部タンク側に少し傾く。
「…5…4…3…2…1」
発射直前、シャトルがまた垂直に戻る。
「ブーストイグニッション、アンドリフトオフ!」
シャトルを固定していたボルトが爆薬で吹き飛ばされて、掴まれるものを失ったシャトルは力強く天へと吸い込まれて行く。
約一ヶ月前に隕石の衝突を予見したNASA。それから急遽作成された今回のSTS-150ミッションは予定されていた
ISS(国際宇宙センター)の建設ミッションを押しのけて決定された。
向かう先は同じISS。しかし、今回は一部技術に軍事からの転用を行っているため非公開のミッションとするとの
理由をつけて隕石衝突対策用の機材の建設を行う事となった。
そして今、人類の滅亡をもたらす隕石に対して人類の反抗が始まった。
471 名前: しいたけ飯 ◆yL2Gn75g82 投稿日: 2006/04/21(金) 07:20:51.58 ID:FIYyAlx20
18秒後、シャトル「アトランティス」はロールをして背面姿勢での飛行を始める。
「──Roger that Atlantis.Atlantis start Roll(了解アトランティス。アトランティスはロールを開始)」
ヒューストンからの交信が聞こえる。ものすごいGが掛かっているのに船長はきちんと交信を行う。
改めて凄いと思ったが、自分にもきちんとした訓練期間があれば本当はここまで辛くはないだろう。
「Go and throttle up(推力上昇)」
クソ、まるで初めてファントムに乗らされてコンバット・マニューバ(戦闘機動)を
体験させられたときの様子まんまじゃないか!なめられてたまるか・・・。
「──I see good OMS systs.And Performance Normanial(OMSシステムの作動は良好。そして効率は正常)」
ISS行きの命令が下ったとき、隕石に対する恐怖とともに宇宙へ行く事が出来るという事に喜んだ。
しかし、俺は今明らかに今恐怖を抱いている。
そりゃ、宇宙へいく事が出来るなんて願ってもいないすばらしい事だ。
「Performance Norminal,good OMS systs.(効率正常、OMS作動良好了解)」
多くの人間が志望しても狭き門をくぐるのはほんの一握りのエリートのはず。
「──2 Engine MoronAFB(エンジン一基故障の際はモロン空軍基地へ帰還せよ)」
それに今回は人類の滅亡を救うための大切なフライトだ。
「2 Engine Moron(2エンジン、モロン了解)」
だからこそ、今回は短い間しか訓練させられなかった俺が行くべきでは無かったのではないか?
装置を熟知しているからと言って俺を行かせるよりも、彼らに装置について熟知させる方が手っ取り早い筈だ。
「──Atlantis,You're Negative Return.(アトランティス、KSCへの帰還は以降不能)」
ネガティブ・リターン・・・来た。これでもう引き返す事は出来ない。
願わくば装置が壊れていない事を祈るのみ・・・。いかん、少し漏らしてしまった。
「WILCO,Negative Return.(帰還不能了解)」
隕石が来たらどっちにしろ死ぬ。
結果が早くなるか遅くなるかの違いしかない。もう腹を括るしかないな・・・。
776名前: しいたけ飯 ◆yL2Gn75g82 投稿日: 2006/04/21(金) 23:44:09.46 ID:YI7O7hrM0
「──Atlantis,press to ATO Single Engine OPS-3.
(アトランティス、モードをATOにしてエンジン二基故障の際はOPS-3を実行)」
「ATO Single Engine OPS-3.(ATO、シングルエンジンOPS3了解)」
オレンジスーツ(船内宇宙服、現用はACESシステム)の中に冷却装置の下着を着込んでいるのに、
汗が噴き出てくる。地上で心電図をモニタしているやつは笑っているにちげぇねぇ。
「──Atlantis,Press to MECO. (アトランティス、メインエンジンカットオフモードに)」
どうやら予備軌道に乗ったようだ。左を向くとジェシー飛行士がバイザー越しに笑いかけてくる。
「──Single Engine MoronAFB 104.(シングルエンジン状態の際はモロン空軍基地へ104を行って帰還せよ)」
モロンAFB・・・スペインの米軍と共同使用の空軍基地だ。
本当はTAL(大西洋横断をして行う中止、ランチ後約2分以内まで)を行っての緊急帰還先が
昼間であることが打ち上げ窓(打ち上げ可能な時間幅)の条件だ。
しかし、今のスペインは大体2325時…真夜中だ。よっぽど急ぎたかったのだろう。
「Single Engine Moron 104.(了解。シングルエンジン、104でモロンだ)」
777名前: しいたけ飯 ◆yL2Gn75g82 投稿日: 2006/04/21(金) 23:44:28.90 ID:YI7O7hrM0
「サブロー少佐(3佐)」前の席の船長を見ながら左のジェシーが話しかけてくる。
「怖がるのは恥ずかしくないわ。私もおっかなかったもの」
何てこった、ベテランはお見通しだ。
「ちゃんとした訓練を積んで無いからだよ」
Gに押されながらもふてぶてしく応じる。
「漏らした?」
バイザー越しでよく分からないがジェシーは明らかに笑っている。
「うる・・・さい」
「私も初めての時は漏らしたわ」
少し笑う。自分も少しつられて笑い幾分か気が楽になる。
まだ2分と少ししか経っていないはずなのにかなりの時間が過ぎた気がする。
「──Atlantis we see nominal MECO. OMS-1 not requiredand you are Go for the Plus X.
(アトランティス、メインエンジンカット正常だ。OMS-1は不必要、X軸プラスへの方向転換を行え)」
「Rog,Go for the Plus X.(了解、X軸プラスへ姿勢変更)」
ここまで来ればもう大丈夫なはず。
前の方の窓からだんだんと明るみが消えて大気圏外へと近づいているのが分かる。
とりあえず、仕事の第一段階は突破だ。そう思うとだんだんと気持ちが落ち着いてきた・・・。
372名前: しいたけ飯 ◆yL2Gn75g82 投稿日: 2006/04/23(日) 20:47:52.13 ID:nmLz0Gwa0
同刻(JST 0815時 2006/04/18)
市ヶ谷 防衛庁内 中央指揮所
「統幕長、統幕長」
統幕長は寝ていた。彼の40時間ぶりの睡眠はなかなか彼を話そうとしなかった。
それでも、ぼんやりと目を開ける。
「どうした・・・」
「統幕長、堤3佐の搭乗した例のシャトルが打ち上げに成功した模様です」
「堤3佐、確か空自の?」
「ええ、そうです。そして、昨日アメリカに到着した核融合弾頭開発のチームは早速プロジェクトに取りかかる
との事です」
「彗星の事を発表する前に事が漏れたら政権は傾くよ。すまない、水をくれ」
青いパッケージの胃薬を取り出し、水を渡されたらおもむろに飲み始める。
それも用量の3倍。もし事態が済んだらとりあえずやるべき事は病院へ行く事だと統幕長はため息をつく。
「早くても来週には原料のヘリウム3を一定量調達すべく世界中の原子炉が躍起になっています」
「そうか。それにしても、NASAはなぜもっと早く気がつかなかったのかね?彗星ならばもっと早くに衝突を予知
できたはずだ」
「いろいろ推測されておりますが、コンピューターのバグによって早期に警報が出なかったと言うのが有力視さ
れていますが、詳細は闇の中でしょう」
「まぁ、仕方ない。それと、事実の公表まで一週間になった。特戦群は大丈夫か?」
「はい、再編が完了し7日後にはベストな状態になると思われます」
519 名前: しいたけ飯 ◆yL2Gn75g82 投稿日: 2006/04/24(月) 07:25:42.35 ID:aGEfIz6a0
JST 0730時 2006/04/20
練馬駐屯地付近の官舎
おおー、空が明るんで来た。
ネットゲームをプレイしているといつの間にか朝になっていた。
これだからゲーム「戦場2」はやめられない。
「寝るか」
親父が長期の出張で習志野駐屯地へ行って早や3日。
うるさい幼馴染みも学校の無い日々を満喫しているようで、親父の電話の前だけはシャキっとしておけば何の問題もない。
親父はテロだどうので忙しいが、息子の俺はどこ吹く風。
親父も手当が付いて給料増えるし、俺は学校休みだし、まさにテロ様々だな。
ベッドには入らず、ソファーに寝る。
目の前にはピザの出前の箱。この状況下でもピザ屋は配達してくれる。
太ると言いつつも一番食べたのは配達に気がついてやってきた由利江だった。
そんな事を思い出しつつ次第にまどろんでいった・・・筈だった。
目の前には由利江が居た。
「おお~?」
「まったく、情けない声出さないでよね」
「ど~した~?」
「もしかして、ヒロ君」
「後にしてくれ、俺は寝る」
「あのねぇ、今日から学校よ」
520 名前: しいたけ飯 ◆yL2Gn75g82 投稿日: 2006/04/24(月) 07:26:19.66 ID:aGEfIz6a0
学校、いやな単語が耳に入る。
「いいよいいよ、どーせ人いねえよ。そんな事より寝ようぜ。ほれ、布団入れよ」
「・・・・・・。もしかして、行く気無い?」
「をーいえー」
ああ、由利江怒ってる。急に黙り込んじゃった。
「はぁー。どうしてかな。せっかく自分奮い起こしてめんどくさいの我慢してやってきたのに」
「まぁ、そう怒るな。結局お前さんも面倒なんだろ」
「まぁね。さっき聞いたけど学校行く人あまりいないみたい。邪魔するね」
すると、おもむろに布団の中に潜り込んでくる。
「!?ちょっとまて!冗談だ、本当に入ってくるんじゃねぇ、このタコ!」
「いいじゃないの、減るモンじゃないわよ」
インターホンが鳴る。
そして、ドアの開く音。
「え?」
一体誰だ?失礼な。もしかして親父?まさか。
すると入り込んできたのは迷彩服を着たままの佐々木のおじさん。
父親の同僚で叩き上げの1尉。スキンヘッドで、眼力だけで動物を殺せそうなおっかないオヤジ。
泣く子も黙るレンジャー資格保有者で、レンジャーの教官をやっている。
そして今、俺のおかれている状況は教官の娘と同じ布団に。
「と、隣に居るとカァさんに聞いてきたんだが・・・・・・。」流石にびっくりしている。
521 名前: しいたけ飯 ◆yL2Gn75g82 投稿日: 2006/04/24(月) 07:27:13.72 ID:aGEfIz6a0
「あ、パパ」由利江、お前の神経の太さには驚くよ。俺はもう駄目かもしんねぇ。
「弘之君」
「は、はいっ!」声が裏返る。
「由利江を・・・、お願いします」
そう残し、部屋から出て行く。
「ちょ、ちょっと!違う!」
突然何を言い出すんだこの人は!?
「おい!カァさん、今日はオードブルを頼もう!吉田屋さんに注文しておくれ!」
「あらあら、あなた。帰ってきたと思ったらいきなりなんですか・・・えぇっ!それはおめでたいわねぇ。」
隣から声が聞こえてくる。
「もう、パパったらせっかちなんだから」
「お前、俺の事好きなのか?」
おもむろに尋ねてみる。
「ちょっと!誤解しないでよ、からかったくらいで調子に乗らないでっ!」
ゴン!
裏拳を決められた。
522 名前: しいたけ飯 ◆yL2Gn75g82 投稿日: 2006/04/24(月) 07:27:29.42 ID:aGEfIz6a0
数分後
眠気も吹き飛んでしまった。
まぁ、徹夜も一日くらいなら大丈夫だろう。
そんなわけで今は隣の佐々木家で朝食を頂いている。
「でも、何故いきなり戻ってきたんですか?」迷彩服のまま朝から牛丼を食べる佐々木さんに尋ねる
「それがだねぇ、これからしばらく帰れなくなりそうでね。例の法案が通って国家非常事態宣言が
出されたから俺たちも装甲車で町中に繰り出す事になったんだよ」
「つまり、その準備という名目でお帰りになったと」
「そういう事だ!さすがは将来の娘の婿だ!今からとうさんと呼んでくれて構わないぞ、がっはっは!」
「もう、パパったら」
由利江もまんざらでは無い様子。勘弁してくれよ。
「あなた、お時間大丈夫?」
「おお、いかんいかん。そろそろ行くよ。カァさんの牛丼はやはり朝が一番だな!」
いや、朝から牛丼食うのあなたくらいだよ。レンジャー資格って伊達じゃないな・・・。
523 名前: しいたけ飯 ◆yL2Gn75g82 投稿日: 2006/04/24(月) 07:28:21.21 ID:aGEfIz6a0
そして、部屋に戻る。
一番うるさく言いそうな佐々木のおじさんでも今日学校を休む事に何も言わなかった。
とりあえず、全校集会のある土曜だけは行くように言われ慌ただしく去っていった。
「弘之君」
鍵を開け、部屋に入ろうとしたとき、声をかけられる。
声をかけたのは行ったはずの佐々木のおじさんだった。
「あ、おじさん。忘れ物ですか?」
「いや、違うんだ」
おじさんは何か箱を持っている。
「これを君に渡すよう連隊長・・・君のおじいさんから言われてね」
鍵付きの頑丈そうな箱だ。
「ああ、わざわざ済みません。一体何が・・・」
「ここでは開けないでくれ、これが鍵」鍵を手渡される。
どうやらおじさんは中身を知っている様子だった。
「弘之君。どうやら事態は私や君が知っているのよりも深刻らしい」
「それは親父が習志野に行ったのとやっぱり関係が?」
「らしいよ。幸い、君は君自身が思うよりも聡明だ。何かあったときは、由利江や皆をお願いします」
気を付けの姿勢を取り、45度のお辞儀をされる。自衛隊でも一番くらいの高い敬礼だ。
「わ、分かりました」
「いやでも事実を知る日が来ると思う。そうなったとき日本は極度の混乱に陥ると思う。私に何かあったとき、
頼りにしているよ」
そう言い残すと、佐々木のおじさんは急いで駐屯地の方へと走っていった。
524 名前: しいたけ飯 ◆yL2Gn75g82 投稿日: 2006/04/24(月) 07:28:53.29 ID:aGEfIz6a0
部屋に入り、テーブルに箱を置き鍵を開けておもむろに開く。
「・・・」
中には拳銃が入っていた。見た事がある。
自衛隊の制式9mm拳銃P220。そして予備の弾倉が2本
スライドを少し引いて見ると実弾の装填された弾倉が覗く。
昔、グアムで銃の撃ち方を親父に少し仕込まれたから撃つ事は出来る。
だが、実銃が日本で、しかもすぐ手元にあるという事実は少し恐ろしかった。
「一体、俺の知らないところで何が起きようとしているんだ?」
しばらく、足の震えが止まらなかった。
835 名前: しいたけ飯 ◆yL2Gn75g82 投稿日: 2006/05/27(土) 23:38:59 0
JST 1230時 2006/04/20
陸上自衛隊 習志野駐屯地
「そろそろ知りたいだろうと思ってな」
古巣に舞い戻って早や2日が経った。
昔の仲間とはすぐにまた馴染むことが出来、訓練で次第に勘を取り戻してきた。
「来た時から知りたかったですよ」
目の前には山田陸将補。特戦群のいわば、ボスだ。
そして、こいつがとんでもない狸オヤジで何を考えているかよく分からない。
「いやね、隕石が地球にぶつかるそうなんだよ」
「は?」
あまりにも場違いな言葉が聞こえてきた。
「隕石だよ、隕石。ほら、よく映画で・・・」陸将補は空を指さす。
「ふざけるのもいい加減にして下さい。この後、ご存じのように閉所戦闘の訓練が隣の演習場であるので失礼します」
「もーぉ、桐生君。そういう風にせっかちなのもいかんよ。それにこれが本当のことなんだから仕方がないでしょう」
「・・・。どのくらいの大きさの?」
「クソでかいそうだよ、地球上の生物は滅亡するらしい」陸将補はあっさりと言い放った。
「冗談じゃない!!なぜそんな物が!?それに群長、何故あなたはそんなに平気でいられるのですか?」
見ていて恐ろしさすら感じられるほど陸将補は平然としていて、いくら部下でも、人前で鼻くそをほじっている。
「いやね、ぶつかった時のことを想像しても始まらんだろう、何せ何もかも無くなってしまうんだから」
「しかしですね、対策はしていないのですか?国は一体何をやっているんだ」恐怖よりも先に怒りがこみ上げてくる。
なるほど、連隊長が言っていたのはこの事だったのか・・・。
「まさか、とっくに行動を起こしているよ。だから、国家非常事態宣言を出すための法整備が済んだだろう」
「・・・あのテロ事件は偽装」
「そうだ。死傷者ゼロのクリーンなテロだ。そして、町中では空挺の連中と警察達が空砲で戦争ごっこだ。
そしてだね、あまり余った核弾頭を処分する良いチャンスだと米ロ両国は見ているはずだよ。
あれだけの量があれば軌道修正なんて容易だよ。破壊だってかなうだろうさ。そういうわけで急ピッチでロケットを制作中らしい。」
836 名前: しいたけ飯 ◆yL2Gn75g82 投稿日: 2006/05/27(土) 23:42:19 0
「しかし、それならば自分がここに呼び戻された理由が分かりません」
陸将補はいすに深く腰掛け、足を机の上に投げ出した。
「そう、そこ!流石に鋭い。今日は歓迎会を開いてやろう!つまりだね、日本国は隕石事案を1番の脅威としては見ていないんだよ」
「とおっしゃると?」
「なるほど、地球規模で見れば隕石の問題は重大かもしれん。しかし、幕僚は国内の争乱状態をより強く懸念している。
国がぼろぼろになったらせっかく隕石を破壊してもひどい被害を被るからな。そうなっては破壊した隕石の破片が衝突して
災害が発生しても対応できん」
「なるほど。つまりは争乱の芽を刈り取るのが我々の・・・」
「そう、仕事だ。この件は特戦群の関係者は殆どが知っているが、先100年は明らかにならないであろう重要な事項だ。
生涯の守秘義務は遵守するように。分かったね」
「分かりました」
「よろしい。訓練に行っておいで。それとね、君たちは関係ないが全自衛隊で薬莢の回収義務が無くなったとの通達だ、覚えといてね。」
912 名前: しいたけ飯 ◆yL2Gn75g82 投稿日: 2006/06/02(金) 20:41:59 0
JST 0910時 2006/04/25
「やっぱり退屈だ・・・」
久々の学校。
家にいるのが日常になりつつあり、退屈になってきたのでようやく学校に来る気になった。
それでも、授業は退屈だ。
なのに、半分ほどは学校に来ていることに驚いた。
隣家の由利江はどうせ今日も俺は休みだろうと思っていたらしく、遅刻して今頃学校へやって来た。
「プレステやろうと思ってたのに、何学校いってんのさ!だから今日プレステとバトルフィールド貸してね」
授業中にこっそり教室に侵入して来るなり、訳の分からない論理を展開したので仕返しをする。
「おお!由利江君!いつのまに俺の隣にいるんだい?」大きな声で前の教師にも聞こえるように話しかける。
「ちょ!あんた!」
「佐々木!この様な状況でも来るなら来るで遅刻しないように来い!ちょっと来い!」
・・・そのまま由利江は教師に拉致されていった。
あいつも役に立つな。
暇が出来たので、隣の腐れ縁の友に話しかける。
「なぁ、大門。お前が学校に来ているのにびっくりしたよ」
「うん?俺はテロ以来学校来るの初めてだぜ。家にいるのも退屈になってさぁ」
「お前もか・・・」
「それとな、いろいろと話に花を咲かせたいしな」
「ほっほー。何か話題でも?」
「う~ん、とは言っても特に話題もないなぁ・・・。そうだ!隕石が落ちてくるらしいぜ」
「ほー。人類絶滅か」
「おうよ!だから早いとこ1発やって、溜めたゲームクリアしねえと!」
「相変わらず下品だな・・・お!由利江が帰ってきた」由利江は俺の方を向くと、中指を立てている。
そこでまた授業は再開した・・・。
2006-06-03T12:35:47+09:00
1149305747
-
生ログ
https://w.atwiki.jp/bokutoinseki/pages/43.html
僕と隕石
1名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 20:59:54.72 ID:y8xKCdzP0
http://www11.atwiki.jp/bokutoinseki/
日本時間だと22時らしいぞ!?
2名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 21:00:44.88 ID:pMUpx5X30
まじっすか!
>>1乙
3名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 21:02:05.51 ID:paZK5qX1O
どーんとこい
>>1乙です!
4名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 21:02:39.27 ID:y8xKCdzP0
フランス軍の元航空管制官エリック・ジュリアン氏が73Pシュワスマン=ヴァハマン彗星の軌道計算の結果、2006年5月25日に地球に衝突する可能性が高いと発表した。
http://news.yahoo.com/s/usnw/20060413/pl_usnw/former_military_air_traffic_controller_claims_comet_collision_with_earth_on_may25_2006104_xml
5月25日についてのレポート(英語)
http://www.exopoliticsinstitute.org/Eric-Julien-25-MAY-2006-En.doc
http://www.exopoliticsinstitute.org/Eric-Julien-25-MAY-2006-En.pdf
レポートから引用(翻訳)
科学的共同体は、危険が全くないのを確言するでしょう。 本当になし。 それが既に私たちに発表したことです。i Thus、科学的共同体に関して、何も2006年5月25日に起こらないでしょう。 利用可能なデータの現状のときに、それは正しいです!
NASAのページ
http://science.nasa.gov/headlines/y2006/24mar_73p.htm
本文から(翻訳)
衝突という危険が全くありません。 「善良、いいえ」と、Yeomansは言います。
「最も近い断片がおよそ600万マイル離れたところにあるでしょう--または、月より25倍遠い。」
実際に怖くなくて、それは近くにいます。
Excite エキサイト 翻訳 : 英語翻訳
http://www.excite.co.jp/world/english/
5名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 21:03:16.90 ID:y8xKCdzP0
>>4のリンク、一部消えている物があります。
報道管制?
6名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 21:03:56.40 ID:1pUd+8MMO
まず、やっぱり原石の物語をw
7名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 21:07:16.33 ID:y8xKCdzP0
この雷は隕石衝突の影響じゃないかと思っているんだがどうか?
8名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 21:07:19.44 ID:paZK5qX1O
俺の命もあと45分足らずですか・・・
みんなの命を俺にくれwww
9 名前: コンピュータ法務部だって!sageないと逮捕されるらしいぞwwww [wewe] 投稿日: 2006/05/24(水) 21:07:20.09 ID:PpOFc1Bs0
ちょwwwwwwww面白いスレ見つけたwwwwwwwwww今週一番の祭りの予感www
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【ニーズは】出版社スレ210校【どこへ消えた?】
http://money4.2ch.net/test/read.cgi/recruit/1148178154/
株式会社 噂の眞相
http://money4.2ch.net/test/read.cgi/recruit/1147888382/
2 名前:dfjh2446(コンピュータ法務部) 投稿日:2006/05/19(金) 14:21:23
【警告】
このスレは絶対にsage進行でお願いします。
あげた人は,刑法361条「勧告無視に関する法律」に抵触するため、
即警察に通報します。
また民法902条の「肖像権の侵害」も適用されます。
個人情報保護法も特別に適用外となりますので、
逆アクセス探知により容疑者を特定します。
(serendr7896)
sageないと逮捕されるらしいぞwwwwwwwみんなでageに行こうぜwwwwwwwww
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10名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 21:07:46.26 ID:y8xKCdzP0
>>7ミス
隕石衝突じゃなくて隕石接近だわw
11名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 21:07:53.99 ID:GwszpZPR0
こんな穢れた世界は一度洗い流すべきや
12名前: 東葛広報局長 ◆kl95d1ggq6 投稿日: 2006/05/24(水) 21:08:03.72 ID:pMUpx5X30
5/24 21:08(JPN)
NHKを見ると少泉首相が迷彩服を着て出演した。
「過日、各種報道機関で噂がありました隕石に関して、残念なお知らせをしなければなりません」
「日米欧さらに中国ロシアなど国際社会全体で、隕石回避に向け努力を致しましたが回避不可能と国際社会全体での最終報告が
日本政府にも先程伝えられました。あとは国民の1人でも多くの方の無事を祈るしかありません」
そしてNHKから日本各地の名風景の画像と共に『蛍の光』が流れてきた。
13名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 21:08:12.13 ID:y8xKCdzP0
>>8
ちょwwwwwwwww勇者ktkrwwwwwwwwww
14名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 21:13:54.98 ID:y8xKCdzP0
>>11
と言うか衝突したら地球の半分ぐらいは消し飛ぶサイズじゃなかったっけ?
15名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 21:14:56.52 ID:paZK5qX1O
おっ始まりましたね。
しかしもはやハイレベルwwwww
16名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 21:15:07.26 ID:pMUpx5X30
>>14
マジか・・・。
生き残れないじゃんww
17名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 21:15:46.22 ID:y8xKCdzP0
どっかの局で中継とかしないかなぁ?
18名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 21:16:34.81 ID:pMUpx5X30
>>17
Gyaoとかやったら褒めたるww
19名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 21:16:45.64 ID:y8xKCdzP0
>>16
日本は地殻津波で吹き飛ぶ範囲だったと思うぞw
20名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 21:17:49.80 ID:y8xKCdzP0
残り45分だけど・・・
死ぬ直前何する?
21名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 21:18:37.52 ID:paZK5qX1O
>>20VIP
22名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 21:19:02.14 ID:pKBKNt8DO
>>20
きまってるだろ!!
23名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 21:19:22.93 ID:y8xKCdzP0
>>21
えええw生粋のVipper現るwwww
俺・・・買ってまだ聴いてないカセットテープでも聴こうかなぁ・・・
24名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 21:19:45.96 ID:y8xKCdzP0
>>22
オナヌー以外でヨロシクw
何?
25名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 21:20:39.53 ID:pMUpx5X30
>>20
1 好きな人と過ごす
2 日本国憲法を無視する行動する
3 いつも通りの行動する
4 生きる為に抗う
君の行動はどれだ!?
26名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 21:21:58.98 ID:pKBKNt8DO
>>25
6 隕石が落ちるのをwktkしながらVIP
27名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 21:22:42.55 ID:y8xKCdzP0
>>25
俺は3かなー
FNN気象情報ktkrwwwwwwwww
28名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 21:23:43.90 ID:2jASEpo40
んで、どこに落ちるの?
29名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 21:23:48.38 ID:faJSu7a40
http://www.doga-doda.com/
30名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 21:23:59.29 ID:paZK5qX1O
>>23
結構前に俺、こんな発言してるんです。
「俺、死んでもVIPに居たい」とwww
31名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 21:24:09.21 ID:pMUpx5X30
>>25
俺自身はもしかしたら2かもしんない・・・。
1という選択肢無いもん orz
32名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 21:24:15.21 ID:y8xKCdzP0
!
隕石で吹き飛んでも、リンカーネションの輪の中でまた会えるよね!!VIPで!!
来世でもヨロシクなお前ら!!
33名前: まこと ◆SPJ5GSENNs 投稿日: 2006/05/24(水) 21:24:16.27 ID:C4g3udRIO
ニュースが流れた直後、私は手当たり次第に電話を掛けた。
弓道部の早坂先輩、近所に住んでる三笠君など…しかし、誰に掛けても通じることはなかった。
「あーもう、いざという時に役に立たないんだから!」
ベッドの上に携帯を投げると、私はその場に座り込んだ。
外は急に騒がしくなっている。一人暮らしの私は外にでたら危険だろう。とりあえずしばらくその場に座っているしかなかった。
34名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 21:24:19.61 ID:Gc06WE7s0
http://www.gazo-castle.com/
35名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 21:24:32.94 ID:xgoH5zxK0
ってか俺今からエスカリボルグ持って大気圏突入してくるわwwww
36名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 21:25:35.69 ID:yKgg85Ih0
>>35
ドクロちゃん乙
37名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 21:25:41.02 ID:pMUpx5X30
>>33
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!
38名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 21:25:48.82 ID:y8xKCdzP0
>>28
太平洋だったと思う。
39名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 21:26:06.95 ID:paZK5qX1O
みwなwぎwっwてwきwたw
40名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 21:26:50.79 ID:kh7hpkTD0
つhttp://category.bloog-ranking.com/
41名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 21:27:50.07 ID:y8xKCdzP0
【業務(?)報告】*このレスは見なかった事にして下さいw
夢・独り言スレで裏方な会話もしてるのでヨロチクね
42名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 21:27:52.31 ID:GillO1xfO
バルス!!!!!!
http://info.from.jp/mu/robom.cgi?nonono=1413-1
43名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 21:30:34.88 ID:5GAttiCg0
落ちるのは大西洋だろ?
時間は明日夜22時
44名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 21:31:28.85 ID:pMUpx5X30
21:32(JPN) 首相官邸
「もしもし少泉です」
「おお少泉くん!もうシェルターに逃げたかね?」
「ブッシュさん、当たり前じゃないですか・・・って本当は隣に居るのに」
「わはは!」
先程NHKで流れた映像は昨日極秘に撮影したVTRであった。
世界首脳はアメリカのエリア51内に居た。
「もう少ししたらあの円盤で宇宙空間に行きますよ」
「イェッサブッシュ!!」
国民は騙されていたのだ。
45名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 21:31:37.88 ID:y8xKCdzP0
>>43
おぉおう
訂正thx!
46名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 21:32:25.71 ID:2jASEpo40
明日ってことは今日は何にもないんじゃないのか??
無知でゴメス
47名前: まこと ◆SPJ5GSENNs 投稿日: 2006/05/24(水) 21:36:33.34 ID:C4g3udRIO
待てども待てども誰からも連絡がない。
私は仕方ないのでもう一度テレビをつけた。
「あ、」
テレビでは最近人気のロックバンドがコンサートを行なっていた。もちろん、生中継だ。
「生で聞きたかったなぁ…あれ?ギターの男の人が居ない…」
48名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 21:38:09.14 ID:y8xKCdzP0
わっふるわっふるうううううううう
49名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 21:38:38.66 ID:paZK5qX1O
>>46降りさえすればいいんですよwww
皆さんごめんなさい。
俺、降ることを望んでますwwwww
50名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 21:39:19.88 ID:y8xKCdzP0
>>49
大丈夫w
俺も切望してるwwww
51名前: 東葛広報局長 ◆kl95d1ggq6 投稿日: 2006/05/24(水) 21:40:36.21 ID:pMUpx5X30
大村勝也はたまたまNHKを見ていてこの首相報告を見た。
「う、嘘だろ・・・」
勝也は着の身着のまま、隣の涼子の家へ向かった。
「り、涼子!」
『どうしたの勝也!?こんな雨の日に傘も刺さずに・・・』
「え、NHK付けろ!」
『何言ってんの・・・』
52名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 21:42:31.78 ID:2jASEpo40
うん、俺も落ちてほしいんだ。
だが、いつ落ちるのか知りたいんだ。
53名前: まこと ◆SPJ5GSENNs 投稿日: 2006/05/24(水) 21:43:05.55 ID:C4g3udRIO
…その頃、世界各国の宇宙センターから、次々とロケットが打ち上げられていた。
―種子島宇宙センター
「もう、隠れなくていいぞ」
三笠暁弘は、操縦室の外に隠れている者に向かい、言い放った。
「……いつから、分かってましたか」
おそるおそる、背の高い女性が顔を出す。
「家を出たときから分かっていたよ、早希」
54名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 21:43:17.23 ID:y8xKCdzP0
>>52
今日の22時か明日の22時
55名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 21:44:19.67 ID:paZK5qX1O
>>50、>>52生きたい方々には悪いですけどねw
もう人生、満喫した\(^O^)/
56名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 21:45:44.06 ID:y8xKCdzP0
今、接近してる彗星は隕鉄らしいじゃない?
隕鉄って隕石と比べ物にならんぐらい高質量らしいのさ。
そいで地球の質量もなかなかのもんなわけさ。
高質量同士の物質間に働く【引き合う力】ってのはさ
俺とお前らぐらいか?
何だかテンション上がってきーーーーーーーーーーーたーーーーーーーーーーーwwwwwwwwwwwwwwwww
57名前: 東葛広報局長 ◆kl95d1ggq6 投稿日: 2006/05/24(水) 21:50:26.76 ID:pMUpx5X30
長澤涼子は勝也に言われるままにNHKをつけた。
『・・・う、嘘でしょ』
「少泉首相が嘘でこんな発表すると思えない。少なくとも今日は4/1じゃない」
『そ、そうだよね・・・』
「・・・」
二人の間に暫しの沈黙が流れた。
「もう時間無いから言うよ」
『・・・』
「俺、ずっと前から・・・」
58名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 21:50:46.47 ID:paZK5qX1O
>>56
僕も、皆さんちゃん!
∧_∧
◯(´∀`)◯
\ /
_/ __ \_
(_/ \_)
|||
59名前: まこと ◆SPJ5GSENNs 投稿日: 2006/05/24(水) 21:57:35.87 ID:C4g3udRIO
「…さすが、旦那さまですね」
早希と呼ばれた女性はため息を吐いて、続けた。
「しかし、連れていって頂きますよ…旦那さまを一人で死なせるわけには参りません」
そういうと今度は暁弘が驚く番だ。
「何だ、知っていたのか」
「ええ、これを見ましたので」
と、彼女が出したのは、このロケットの図面。
「…こんなミサイルみたいなもの、よく作りましたね」
図面には、さまざまな爆薬、おまけに核まで書かれている。
「頑張っただろ?おかげでかなりでかくなったがな…威力は折り紙付きだ」
60名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 21:58:22.59 ID:y8xKCdzP0
GP-03ktkrw
61名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 21:59:35.81 ID:2giJvKp80
やあ(´・ω・`) また会ったね。
何度もすまないが、
今日は君に一生アニメを見られなくなる呪いをかけたんだ。
この呪いを解くには、下のサイトに行って 梨々 に票を入れるんだ。
ttp://garkun.wakatono.jp/
それでは健闘を祈るよ。
62名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 22:00:40.04 ID:paZK5qX1O
ジオンの魂を具現化したこのノイエジール!
63名前: まこと ◆SPJ5GSENNs 投稿日: 2006/05/24(水) 22:01:32.90 ID:C4g3udRIO
そして…
種子島から、最後のロケットが発射された。
「で、明日香達は?」
「ご主人さま共々ぐっすり眠っています…もうそろそろ目が覚める頃でしょう」
64名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 22:04:36.49 ID:C4g3udRIO
死にたくない!死にたくない!!
65名前: 東葛広報局長 ◆kl95d1ggq6 投稿日: 2006/05/24(水) 22:05:55.17 ID:pMUpx5X30
勝也がその一言を言おうとした瞬間だった。
『ま、待って!私から言わせて!!勝也が好きだよ!ずっとずっと・・・』
「あ、ありがとう。俺も涼子と最後を過ごしたい・・・」
涼子の頬に一筋の涙が光っていた。
涼子を勝也は強く強く抱きしめた。
「涼子良かったね」
二人の背後から声が掛かった。
『お、お母さん』
「勝也さん、これまで家で涼子ったら勝也君と一緒に帰ってこれたとか、朝苦手なのに勝也君を
起こしに行くって早起き始めたり。ねっ」
『お母さん(///)』
「こんな状況だからこそ一緒に居てあげてください。涼子をお願いします」
「り、涼子良かったな~。勝也君頼むぞ」
奥の部屋に居た涼子の父も泣きながら勝也に言った。
「はい。最後の最後まで、涼子と一緒に過ごします」
『お父さんお母さん・・・』
すると涼子の母は二人に言った。
「勝也さん、涼子・・・」
66名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 22:08:09.91 ID:paZK5qX1O
>>64ウハハ
67名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 22:09:28.07 ID:y8xKCdzP0
あああああああああああああああああ
死ぬ前に愛犬フィガロとイチャこきてぇええええええええええ
68名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 22:10:31.00 ID:1GXjZw9V0
隕石マダー?
69名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 22:11:49.68 ID:y8xKCdzP0
うーん・・・明日なんかのぅ・・・
71名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 22:12:34.12 ID:lrYs9A160
―┼‐ ノ / | --ヒ_/ / \ヽヽ ー―''7
`」 ┼, 二Z二 レ / /´レ' \ ―7 ̄} | ー-、 /
(__ (|フ) (__ノ _ノ ∨` ノ / / _ノ \_
─┼- / | ‐┼- | ー|―
─┼─ | \ レ /  ̄Tー / ノ -─
(二フヽ \/ _ノ (二フ\ ヽ_ノ / 、__
i';i
/__Y
||鬼|| /⌒彡
_ ||殺|| /⌒\ /冫、 )
\ ||.し|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ `./⌒ i ` /ゝ _,,..,,,,_
||\`~~´ (<二:彡) \( > ('\\ ./ ,' 3 `ヽーっ
||\|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|| ̄\`つ ⌒ _) l ⊃ ⌒_つ
.|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|| `'ー---‐
72名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 22:12:36.80 ID:paZK5qX1O
俺の愛犬もそろそろ歳だから自然に死ぬ前に隕石でも彗星でも来て!
73名前: まこと ◆SPJ5GSENNs 投稿日: 2006/05/24(水) 22:15:48.92 ID:C4g3udRIO
「……はっ!」
広いベッドの上で、三笠弘樹が飛び起きた。
周りを見渡すと、すぐ隣のベッドでメイドの明日香が眠っているのが見える。
「明日香!明日香!起きろ!」
体を揺すりながら怒鳴ると、
「ん~…あ、あれ?」
うっすらと目を開く明日香。
「あ…私、どうしてたんでしたっけ…」
どうやら二人揃ってぐっすり眠っていたらしい。
74 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [sage] 投稿日: 2006/05/24(水) 22:17:47.55 ID:hhT5qlTR0
トルコに隕石落ちた
75名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 22:19:06.16 ID:y8xKCdzP0
>>74
ちょwwwwwwwwwwwwww
ソースplz!!!ソースplz!!!1!!!1
76名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 22:19:44.87 ID:kh7hpkTD0
JKお持ち帰り
http://37514.net/pc/weblog/home/eriblog/
77名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 22:19:48.98 ID:wLG8aJlc0
ちょwwwwww
おまいら落ちるとしたら明日wwwwwww
78名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 22:20:25.26 ID:y8xKCdzP0
>>77
明日までこのまま盛り上がれば大丈夫wwwwwww
79名前: 東葛広報局長 ◆kl95d1ggq6 投稿日: 2006/05/24(水) 22:21:05.73 ID:pMUpx5X30
「はい」『はい』
二人は同時に返事をした。
「あらあら、息もぴったりじゃない!で、意味があるか判らないけど婚姻届出して来なさいよ」
「えっ!」
『お、お母さん!!』
二人の動揺は気にせずに涼子の母は奥に声を掛けた。
「あなた。いいわよね!?」
「・・・」
「あなた!涼子にとって最後の・・・」
「わ、判っている・・・。か、勝也君。ガサツな娘だが涼子を宜しく頼む。母さん焼酎あるだけ持ってきてくれ」
涼子の父は咽び泣いていた。
『お、お父さん・・・』
「・・・お父さん、涼子さんは俺が最後まで守ります」
「さっ、役所に行っておいで!貴方、今日は私も付き合います」
涼子の母は2人を置いて部屋の奥へ消えていった。
「涼子、行こうか」
『うん、あなた・・・』
二人はお互いを離すまいと手を強く握り役所へ向かった。
80名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 22:21:09.95 ID:paZK5qX1O
>>77待てないです!はちきれそうwww
81 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [sage] 投稿日: 2006/05/24(水) 22:21:27.69 ID:hhT5qlTR0
トルコ大火災
82名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 22:22:37.13 ID:ZX6PJVOS0
やあ(´・ω・`)すまない。
君に隕石が落ちる呪いを掛けたよ
うん、もう隕石落ちるかもね・・・
一つだけ呪いを解く方法を教えてあげるよ
このスレに http://ex14.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1148445664/
隕石が落ちてきてアナルバイブしました☆
と書き込みをするのだ
では、君の検討を祈ってるよ
83名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 22:25:42.55 ID:paZK5qX1O
>>81がマジっぽい!ニュー速の彗星スレに画像あった!
ガセかもしれないですが!
84名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 22:27:09.41 ID:paZK5qX1O
でもあまり騒がれてないからガセっぽい(´・ω・`)
85名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 22:27:55.14 ID:y8xKCdzP0
http://news19.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1148476555/l50
マジだwwwwww
86名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 22:30:02.45 ID:y8xKCdzP0
15年ぶりだな......
ノ ∧ /) ∧
彡 ノW \从/V W \ ミ
( ノ | ノ \)
∩V 、、 | >V7
(eLL/ ̄ ̄\/ L/ ̄ ̄\┘/3)
(┗( )⌒( )┛/
~| \__/ | \__/ |~ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
爻 < | ; 爻 < 間違いない。彗星だ。
~爻 \_/ _, 爻~ \______
~爻__/⌒ ̄ ̄ ̄~~ヽ_ 爻~
/ ー ̄ ̄\_ ̄\
_一‘ < ̄ ̄\\\J
<\ ー ̄ ̄ヽ_ヽJ  ̄\_
\ _ニニニヽ ) ~\
\ _/⌒|\ ヽ_~~ ~⌒\_
__/~ V \_| ~\_
87名前: 東葛広報局長 ◆kl95d1ggq6 投稿日: 2006/05/24(水) 22:30:39.66 ID:pMUpx5X30
22:30(JPN) エリア51
「それでは皆さん行きますよ」
各国首脳は円盤の物体に乗り込み、発進を待っていた。
「あと2時間もしない時にはこの地球は阿鼻叫喚の世界が待っているのか」
ふと少泉首相が呟いた。
「しょうがないです。神の思し召しです」
それに反応したのはイギリスのフレア首相だった。
「私たちは何処行くのでしょう」
「あの操縦士に聞けますか?」
少泉とフレアの先には・・・。
88名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 22:35:20.51 ID:paZK5qX1O
彗星でFA?
ただの火事??
89 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [sage] 投稿日: 2006/05/24(水) 22:39:33.26 ID:hhT5qlTR0
テロ朝でcm明け
トルコ来るぞ
90名前: まこと ◆SPJ5GSENNs 投稿日: 2006/05/24(水) 22:40:40.71 ID:C4g3udRIO
「どうやら俺たち寝てたらしいな…10時過ぎか…マッスルレクイエムでも見るか」
弘樹がテレビをつけると、何故か蛍の光が流れだした。不思議に思いチャンネルをかえても、どこも同じだった。
「一体…どうなってるんだ?」
明日香に話し掛けようと振り向くと、傍にある携帯のランプが光っている。
「着歴?…鈴衛か!?」
弘樹はすぐに発信ボタンを押した。
91名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 22:48:25.43 ID:dlBT5a7RO
結局、人類補完計画って明日なん?
今日の10時に期待してたんだが・・・
92名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 22:50:10.08 ID:paZK5qX1O
>>91一緒になれますね!w
93名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 22:51:36.99 ID:y8xKCdzP0
>>92
それはとてもとても気持ちのいい事よ。
94名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 22:51:39.91 ID:p/Ac8Luw0
どうせ隕石落ちるんだし最後に突撃しないか?
590 :実名攻撃大好きKITTY:2006/05/21(日) 21:44:17 ID:eTK+mY+yO
>>585
うはwwwwww死ねとか低レベルwwwwwwwwwありえねwwwwwwwwwうぇwwwwwwwwwwwっぇwwwwwwwwwww
これがVIPPERですわかったかボケ
599 :実名攻撃大好きKITTY:2006/05/22(月) 16:45:33 ID:zmpu6HDTO
>>590 VIPPERとか気持ち悪いな。あの集団早く消えればいいのに
vipperが馬鹿にされてるお( #^ω^)突撃だお( #^ω^)
東京学芸大学附属世田谷中学校Part3
http://school5.2ch.net/test/read.cgi/ojyuken/1144632487/
95名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 22:52:26.31 ID:y8xKCdzP0
>>94
ちょwwwwwwwwwwwwwリア厨wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
96名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 22:54:34.69 ID:TI0T1FXqO
オルファンさん、泣かないで~
97名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 22:54:52.31 ID:paZK5qX1O
リア厨バロスwwwwwwwwwwwwwww
98名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 22:56:15.31 ID:C4g3udRIO
>>93
心も体も、一つになりたい?
99名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 22:57:02.50 ID:+rO3XV7BO
携帯房はこの無料サイトに登録してVIPルームに集合!
現在VIP105名登録中!
http://mbga.jp/AFmba.sYzw8fe0b/
100名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 22:57:11.71 ID:paZK5qX1O
YESだね!
人生最後の犬の散歩いってきます\(^O^)/
101名前: 東葛広報局長 ◆kl95d1ggq6 投稿日: 2006/05/24(水) 23:02:41.64 ID:pMUpx5X30
涼子と勝也は役所の前に居た。
役所に来るまで繁華街を通ってきたが、そこには理性の人は居なかった。
誰も居ないスーパーに押し入る群集、裸でバイクを運転する人・・・
涼子に何か起きないように勝也は涼子の肩を強く抱き護っていた。
『つ、着いた?』
「長蛇の列だ・・・」
2人と同じ事を思った人も多いようで役所には長蛇の列だった。
その中には2人の知った顔や兄妹の姿も、さらに男性同士・女性同士まであったが、長蛇の列は
2人は非常に早いスピードで受付の前に居た。
「あ、あの~」
「何?婚姻届でしょ、ここに2人名前と住所と年齢書いて」
2人は言われるままに書いた。
『あっ、両親の承諾・・・』
「いいです。もう・・・はいおめでとうございます」
役所の職員は次々に婚姻届を処理していった。
『これで私は大村涼子か・・・なんか信じられないな~』
「うん。でも、最後まで楽しもう!ね!!」
『うん。もう離さないから』
二人は勝也の家に向かって歩を進めた。
102名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 23:11:41.38 ID:paZK5qX1O
↓シャア降臨
103名前: まこと ◆SPJ5GSENNs 投稿日: 2006/05/24(水) 23:12:32.23 ID:C4g3udRIO
突然、私の携帯が鳴った。急いで通話ボタンを押す。
「もしもし?」
『鈴衛か?三笠だ!三笠弘樹だ!一体何があった?』
「三笠君!?あのね…」
事の次第を話すと、彼はすぐに迎えに行くと言って電話を切った。
104名前: 赤いまこと ◆SPJ5GSENNs 投稿日: 2006/05/24(水) 23:13:41.86 ID:C4g3udRIO
ちょwwwwwwwwwwwwwシャアになったwwwwwwwww
105名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 23:15:22.91 ID:C4g3udRIO
おかえりなさいを持って待ってますよ( ̄粗 ̄)
106名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 23:16:47.41 ID:1pUd+8MMO
>>105
てめぇww偽がっwww
107名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 23:17:36.64 ID:kh7hpkTD0
おっぱい?
ほれ |つhttp://37514.net/pc/hatena/keyword/data59650.html
108名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 23:18:30.20 ID:paZK5qX1O
アクシズに刺さりながら待ってます(`・ω・´)
まことさんがwwwwwwwwwwwwwww
109名前: 刺さった赤いまこと ◆SPJ5GSENNs 投稿日: 2006/05/24(水) 23:20:43.91 ID:C4g3udRIO
刺さりました
110名前: 1 ◆ZbWnaJs1.6 投稿日: 2006/05/24(水) 23:20:50.82 ID:XZT6vpMU0
海辺に広がる草原に柔らかな風がふきぬけます。
その様子は、きっと遠くから見たら緑色の海のように見えるでしょう。
111名前: 東葛広報局長 ◆kl95d1ggq6 投稿日: 2006/05/24(水) 23:21:41.16 ID:pMUpx5X30
23:22 (JPN)
操縦士は人間が見たことのない姿をした者だった。
「彼は優秀な操縦士ですよ」
フレアと少泉の話に割って入って来たのはブッシュだった。
「ところで行き先は何処なんですか・・・」
少泉は尋ねた。
「彼の故郷です。そして何があっても振り返らないように行き先設定は完了しています」
その時、円盤は真上に急上昇し、高速で発進した。地球を振り向く事無くただ真っ直ぐに・・・。
112 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [sage] 投稿日: 2006/05/24(水) 23:21:54.60 ID:8/ykhuRd0
なにもおきネエじゃねえか。ぷんぷん!
明日は仕事だから一発抜いて寝る。
113名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 23:30:46.20 ID:paZK5qX1O
彗星「俺は天災だぁ~!」
114名前: 東葛広報局長 ◆kl95d1ggq6 投稿日: 2006/05/24(水) 23:33:14.10 ID:pMUpx5X30
家に着いた勝也と涼子は二人で肩を寄せ合ってTVを見ていた。
そこはいつものTVでは無かった。
日木テレビ【弊社所属プロが伝授する盗撮テク】
T8S【筑紫鉄矢がカミングアウト】
フシテレビ【完全生公開!女子アナと野球選手合コン】などなど
そしてNHKは、世界中のパニックを蛍の光に乗せて映像を流していた。
『ねぇ、シチャおっか・・・(///)』
「えっ・・・」
『もう夫婦なんだから、それに時間ないよ・・・』
「そうか・・・」
勝也はTVを消して、涼子に軽くキスをして寝室へ手を繋ぎ向かった。
115名前: 1 ◆ZbWnaJs1.6 投稿日: 2006/05/24(水) 23:37:09.73 ID:XZT6vpMU0
その緑色の海に一軒の家が建っています。新しくもなく、古いわけでもないごく普通の佇まいです。外にある柵の中では羊たちがめえめえと鳴いています。
不意にそのドアが開きました。出てきたのは一人の女の子です。
女の子は、背はどう見ても低い方(きっと本人に言ったらぷんぷんと怒ってしまうでしょう)でしたが、大きな瞳、腰までくるまっすぐな黒髪はとても可愛らししく、また綺麗でした。
女の子は体をドアに当てると、左腕でバケツやら何やらをすばやく外に出します。
普通の人にとっては簡単なことですが、女の子にとっては大変なことです。
なぜなら、女の子には片腕がありませんでした。
116名前: 1 ◆ZbWnaJs1.6 投稿日: 2006/05/24(水) 23:44:32.32 ID:XZT6vpMU0
5年前の彗星の落下は、人々に大きな被害をもたらしました。
大人の人たちはその多くが死んでしまい、残された人々の大部分は子供達や大きなケガを負った人たちばかりでした。
女の子もそんな内の一人です。
五年前のあの日、凄まじい衝撃に気を失い目を覚ますと、そこにあるはずの右腕はありませんでした。
117名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 23:51:41.79 ID:V7G428/20
ん
118名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 23:54:12.86 ID:1pUd+8MMO
んっ♪
119名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/24(水) 23:56:30.90 ID:paZK5qX1O
んっ…
120名前: 東葛広報局長 ◆kl95d1ggq6 投稿日: 2006/05/25(木) 00:00:52.77 ID:eK3pTmC00
23:59 (JPN)
『し、しちゃったね・・・(///)』
「うん。ゴメン、あんまり優しく出来なくて・・・」
『いいよ。勝也だから』
「そ、それに中に・・・」
『それも言わない約束、もう時間残されていないんだから・・・』
「だね」
勝也はおもむろに部屋に備え付けの小さな冷蔵庫から缶ビールを取り出した。
『あっ、未成年なのにいけないんだ・・・』
「いいんだよ」
『そうか、私も1本頂戴!』
「うん。あいよ・・・」
『ありがとう』
二人は始めて飲む大人の味を窓の外を見ながら味わっていた。
121名前: 1 ◆ZbWnaJs1.6 投稿日: 2006/05/25(木) 00:06:20.94 ID:IEdXEIgS0
女の子が少しバランスを崩しドアが閉まってしまいそうになると、すっとドアを押さえている少し大きな手がありました。
その手の持ち主は優しそうな雰囲気の男の子でした。男の子は言います。
「危ないよ、気をつけなきゃ。」
「ありがと、ユウジ。」
ユウジと呼ばれた男の子は女の子が外に出るのを待ってドアを閉めました。
あの日、女の子は動けずに蹲っていると男の子が駆け寄ってきました。
よくみると幼馴染のユウジでした。ユウジは涙を必死に堪えながら自分に出来る精一杯の応急処置を女の子にしてあげました。
気がつけばユウジよりも先に女の子が泣いていました。
その日以来、二人は一緒に暮らし始めました。
ユウジが一生懸命働いて貯めたお金を元に、土地と羊を買って生計を立てています。
ささやかではあるけれど、幸せな暮らしです。
122名前: 1 ◆ZbWnaJs1.6 投稿日: 2006/05/25(木) 00:10:46.06 ID:IEdXEIgS0
そんなある日、国を守る為の自衛軍、「防衛軍」が創設されました。
おりしも世間では「隠岐事件」(Neo朝鮮軍所属機との偶発的戦闘事件)が起き、正式な軍隊が求められていました。
123名前: 東葛広報局長 ◆kl95d1ggq6 投稿日: 2006/05/25(木) 00:14:28.23 ID:eK3pTmC00
5/26 0:15(JPN) 首相官邸より生中継
阿部官房長官「先程、NASAから各国政府に連絡が入りました。今回のシュワスマン=ヴァハマン彗星につきまして
地球への衝突など最悪のシナリオは彗星の軌道が変更したことから避けられると正式に連絡がありましたので報告いたします」
記者達は一応にホッと胸をなでおろしたが、次の瞬間疑問が湧いた。
「毎朝新聞ですが、何故このような喜ばしい発表に少泉首相が発表なさらず阿部長官がされるのでしょうか?」
阿部「そ、それは・・・」
阿部長官の狼狽をTVは見逃さなかった。
124名前: 1 ◆ZbWnaJs1.6 投稿日: 2006/05/25(木) 00:15:43.31 ID:IEdXEIgS0
防衛軍創設にあたって、16歳以上の健康な男子全員に一ヶ月の入隊命令が下りました。
もちろんユウジも行かなくてはなりません。
ユウジは女の子のことを心配して躊躇いましたが、実際に戦争をするわけではないしたった一ヶ月ならと行くことに決めました。
125名前: 1 ◆ZbWnaJs1.6 投稿日: 2006/05/25(木) 00:23:39.93 ID:IEdXEIgS0
ユウジが行ってしまってから、女の子は欠かさず新聞を読みました。
事故などの欄があると「ユウジ」という名前が無いことを祈らずにはいられませんでした。
今日も女の子はドアを開け、外に出ます。
慎重にバケツを出しますがバランスを崩し倒れてしまいました。
助けてくれる人はいません。
ユウジがいなくなってから、女の子が笑うことは何時しか無くなっていました。
126名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/25(木) 00:23:48.74 ID:dmhSt3650
http://ex14.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1148463874/
隕石落下中!!!!! リアルタイムで中継中!! NASAとの中継もつながってるぜwwwwww
127名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/25(木) 00:28:06.03 ID:DRYqsaJRO
だ、誰か!助け・・・
∧_∧
(;´Д`)
~~~ ( つ つ
~~~ 人 ヽノ
~~~(__(_)
タス・・・ス・・・ケケ・・・
グニャ・・・
∧_
ベコッ (;´Дヽ>))
~~~ ( つ つ
~~ 人 ヽノ
~~ (__(_)
<⌒/ヽ-、___
/<_/____/
128名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/25(木) 00:29:15.06 ID:FLYFKUjZO
IDが飛んでるし、きっと隕石が来たら飛べるようになるんだろうな
129名前: 東葛広報局長 ◆kl95d1ggq6 投稿日: 2006/05/25(木) 00:29:47.53 ID:eK3pTmC00
NASAからの安全宣言は各国政府も発表していたが何れも国家元首ではなくNo.2と呼ばれる人たちだった・・・。
再び首相官邸
「阿部長官お答え下さい!」
阿部長官は長い沈黙の後、呟いた。
「もう、少泉が日本に帰ってくることはありません・・・そして各国首脳もです」
「そ、それはどういう事でしょうか」
「これ以上は申し上げられません。私から申し上げられるのは以上です」
阿部長官は逃げるように会見場を後にした。
130名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/25(木) 00:36:22.98 ID:DRYqsaJRO
俺は蒸発かな
131名前: 1 ◆ZbWnaJs1.6 投稿日: 2006/05/25(木) 00:37:57.45 ID:IEdXEIgS0
ーNeo朝鮮軍釜傘基地ー
格納庫にたくさんのvip(ここでは人型兵器のことをいう)がならんでいます。
20代後半ぐらいの若い兵士がそれを見上げながら仲間に話します。
「俺もこの偵察が終わればやっと休暇だよ」
「いいな、俺なんかまだまだ先だよ・・・。」
「お前は女の尻を追っかけすぎなんだよ!」
横にいた兵士の一言に仲間内で笑いが漏れました。
いよいよ出撃の時刻になりました。パイロット達は次々とvipへ乗り込みます。
若い兵士は胸ポケットに入った写真を取り出します。そこには楽しそうに笑う娘と妻の姿がありました。
「待ってろ、もうすぐ帰るからな・・」
若い兵士は少しだけ微笑むと写真を戻し、出撃しました。
132名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/05/25(木) 00:40:18.80 ID:HAJbCNKQ0
部屋とYシャツと隕石
133名前: 1 ◆ZbWnaJs1.6 投稿日: 2006/05/25(木) 00:45:59.97 ID:IEdXEIgS0
偵察は無事に終了しました。後は帰還するだけです。
「ペ・ヤンジョン機より全機へ、任務終了だ。これより帰還する。」
「了解」
若い兵士は応答するとほっと一息つきました。同時に出力メーターが一気に上昇していきました。
気がつけば、整備不良の警告音の響く中激しく揺れる操縦桿を必死につかんでいました。
しかし、それも長くは続かずすぐに凄まじいGに気を失ってしまいました。
134名前: 東葛広報局長 ◆kl95d1ggq6 投稿日: 2006/05/25(木) 00:46:00.30 ID:eK3pTmC00
窓の外からは歓声が挙がっていた。
勝也と涼子は、居間に向かって急いでTVをつけた。
NHK「繰り返しお伝え致します。さきほど阿部長官から発表があったとおり隕石や彗星の衝突は回避されたとの事です」
「なお、少泉首相は・・・」
二人は強く抱き合った。
『わ、私たち生きているんだよね』
「うん。涼子の心臓の鼓動伝わってるよ」
『明日も明後日もず~っと一緒に暮らせるんだよね』
「あぁ・・・」
二人の頬を熱いものが流れていた。
135名前: 東葛広報局長 ◆kl95d1ggq6 投稿日: 2006/05/25(木) 00:57:15.57 ID:eK3pTmC00
円盤の中
殆ど肉眼で捕らえるのが厳しくなった青い星がいつもと変わらず宇宙空間にいるのを各国首脳は唯々見つめるだけだった。
「もう帰れないな・・・」
ブッシュが言った一言が皆の気持ちを代弁していた。
そして操縦士は彼らをみつめて言った。
「我が星は皆さんの永住を歓迎いたします」
円盤は太陽圏に別れを告げた。
136名前: 1 ◆ZbWnaJs1.6 投稿日: 2006/05/25(木) 01:01:40.44 ID:IEdXEIgS0
意識を戻すと、凄まじい激痛が全身を襲いました。
視線を逸らすと残骸のようになったvipが横たわっています。放り出されて生きているのが奇跡なくらいです。
しかし腹部からおびただしい量の出血をしていることに気がつきました。どうやらもう長くはないようです。
若い兵士はせめて写真を取り出そうとしましたが見当たりません。
見ればかなり前のほうに落ちてしまっています。
若い兵士はなんとか手足を動かし写真をとろうとしますが、体は言うことを聞きません。
必死に手を伸ばしますが届きません。
悔しくて悲しくて涙が流れてきました。
137名前: 1 ◆ZbWnaJs1.6 投稿日: 2006/05/25(木) 01:08:41.06 ID:IEdXEIgS0
いつものようにユウジの代わりに羊たちを放していると、白い子羊がいないことに気がつきました。
女の子は辺りを探していると、草むらの奥へめえめえと鳴いている所を見つけました。
女の子は不思議に思い奥へ入ってみました。
そこには生き絶え絶えな若いNeo朝鮮軍兵士が横たわっていました。
138名前: 1 ◆ZbWnaJs1.6 投稿日: 2006/05/25(木) 01:15:22.23 ID:IEdXEIgS0
若いNeo朝鮮軍兵士には、もう言葉を発する力もありません。
女の子は落ちていた写真を拾うと、若いNeo朝鮮軍兵士の手にそっと握らせてあげました。
若いNeo朝鮮軍兵士は最期に声にならない声でお礼を言うと息絶えました。
女の子はその姿にユウジを重ねていたことに、後になって気がつきました。
139名前: 東葛広報局長 ◆kl95d1ggq6 投稿日: 2006/05/25(木) 01:17:22.82 ID:eK3pTmC00
勝也と涼子が抱き合って嬉し泣きをしていると涼子の携帯が鳴り響いた。
『もう・・・はいもしもし、ってお母さん何?うん・・・うん・・・でも・・・分かったじゃあ』
少し長かった電話について勝也が尋ねてきた。
『えっ~とね、私のお父さんが勝也と飲み明かしたいだって、自分の娘の旦那と酒を飲み交わすのが夢だったんだって』
『子供っぽいよね、私のお父さん!』
涼子は笑って勝也に言った。
「そうか。じゃあ一緒に行こうか、さっきも挨拶したけど」
「だね・・・」
二人は再び歩いて1分も掛からない涼子の実家に向かった。
140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/05/25(木) 01:22:24.79 ID:l7POlcui0
んあー
限界ぽ
寝るお
ノ
141 名前:東葛広報局長 ◆kl95d1ggq6 [] 投稿日:2006/05/25(木) 01:26:17.95 ID:eK3pTmC00
涼子の実家
「あら、いらっしゃい」
涼子の実家のベルを鳴らすと涼子の母が出迎えてくれた。
「勝也さんごめんね、二人でお楽しみのところ・・・!」
二人は一瞬硬直した。
『お、お母さん!』
「いいのよ、もう夫婦なんだから。それより上がって!お父さん~勝也さんが来てくれたわよ」
涼子の母は父を呼びに奥に一旦下がった。
「いい両親だよね。だから涼子が可愛いのか!」
『もう、バカっ・・・(///)』
142 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/05/25(木) 01:26:56.89 ID:x44RBdsW0
>>1
おいおいバイト終わる時間じゃねーか
143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/05/25(木) 01:28:06.20 ID:pyKhEvD50
やぁ(´・ω・`)
実は今地球に呪いをかけたんだ。
地球にはこれから隕石が落ちてくる。
オナニーもVIPもできなくなる。
だから唯一の解除法を教えてあげよう。
http://school5.2ch.net/test/read.cgi/ojyuken/1145357478/701-800に
おまえらVIPなめんなおと書けば直るんだ。
ちなみにこれを別のスレにコピペすれば可愛いおにゃのこと出会えるよ
144 名前:1 ◆ZbWnaJs1.6 [] 投稿日:2006/05/25(木) 01:30:42.13 ID:IEdXEIgS0
あれから何日がたったでしょうか、一ヶ月半を過ぎてもユウジは帰ってきませんでした。
女の子は今日もドアを開け、外に出ます。
慎重に作業道具を出しますがバランスを崩し倒れてしまいました。
助けてくれる人は、いません。
やがて今日も終わりに近づき日が暮れ始めました。
女の子はドアを開け道具をしまおうとします、ですがやはりバランスを崩してしまいます。
すっとドアを押さえる手がありました。
女の子が見上げると、そこには優しく微笑むユウジがいました。
女の子はユウジに抱きつくと泣き出してしまいました。
ユウジは優しく抱きしめていてあげました。いつまでもいつまでも、抱きしめてあげました。
-Finー
145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/05/25(木) 01:32:31.79 ID:eK3pTmC00
>>144
お疲れw
本当にGJです。
146 名前:よつま ◆ouHhy4BX4A [] 投稿日:2006/05/25(木) 01:32:57.35 ID:7b6T3iL/O
あかり氏乙!!
ネタ浮かばずにずっとROMってたwww
147 名前:田嶋陽子[] 投稿日:2006/05/25(木) 01:34:06.88 ID:v8eUen+KO
…
148 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/05/25(木) 01:45:06.15 ID:nXFd0vFkO
ほ
149 名前:東葛広報局長 ◆kl95d1ggq6 [] 投稿日:2006/05/25(木) 01:45:46.01 ID:eK3pTmC00
勝也は涼子の父の正面に座らされました。
その部屋には涼子も涼子の母も居ません。
「勝也君、涼子はガサツで男勝りで手の付けられないヤンチャな娘だが貰ってくれてありがとう」
「い、いいえ涼子さんを自分のような若輩で将来も分からないような奴を信じて任せてくれたことに感謝しています」
父はコップに入った焼酎を飲みながら呟いた。
「あんな状況だったのもあるが、涼子の勝也君への想いは母さんから聞いていたよ・・・娘が思い人と結ばれるのを拒む親は居ないよ」
父は自分の下に引いていた座布団を払い、勝也に向かい土下座をした。
「涼子を幸せにしてやってくれ!!」
父の行動に驚いた勝也は自分も同じように座布団を外し、おでこを畳にこすり付けるように家中に聞こえるかの大声で言った。
「自分の出来る全てを掛けて、涼子さんを幸せにします!!!」
父は蚊の鳴く様な声で呟いた。
「ありがとう」
― fin ―
150 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/05/25(木) 01:51:14.56 ID:IEdXEIgS0
>>149
乙です!
151 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/05/25(木) 01:55:09.56 ID:eK3pTmC00
>>150
いつかまたどこかのvipスレで会いましょう!
2006-05-25T18:29:06+09:00
1148549346
-
トップページ
https://w.atwiki.jp/bokutoinseki/pages/4.html
*2ちゃんねる最後の日【僕と隕石】まとめ予定地
&br()
&br()
と、いうわけでXデーです。
http://ex14.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1148471994/l50
↑24日21時前後に立てたスレ。
このスレ全てが作品と捕らえたいのでまとめず生ログを貼りまくろうかと思います。
-[[生ログ]]
&br()
***板移動に関するお知らせ***
VIPだと保守が必須になってしまうっ!!
2回程落ちた所で「移動も考えよう」という事になり、ちょいと議論がありました。
-[[議論の内容。]]
テンプレ&br()
■登場人物■
・橘 俊介(シュンスケ)
主人公。登場時高校生。隕石落下から5年後戦術機Vipの整備、衛士に。
・相葉 夕(ユウ)
主人公の幼馴染。幼い頃のトラウマから言葉を失ったが、主人公といる事で言葉を取り戻したり、取り戻さなかったり。
>>59氏は語る。
俺のイメージは黒髪で肩より少し長いぐらいで・・・
目はキツめよね。
>>60氏は語る。
とりあえず黒短髪
瞳大きい
背ちっちゃい
・奥村 翼(ツバサ)
主人公の悪友。生粋のvipperでサイエンスオタク。
投下はいつでもおk。
1女史原案を使わないオリジナルストーリーも投下おk。
雑談、馴れ合い、釣り釣られ、楽しくやりましょう。
~Link~
まとめwiki・・・http://www11.atwiki.jp/bokutoinseki/
#ref(1145441069147.jpg)
&br()
スレURL&br()
-[[【地球に向かって】僕と隕石【降りますよ】>http://life7.2ch.net/test/read.cgi/yume/1146587816/l50]]
過去スレ&br()
-[[【星瞬く】僕と隕石 第七夜【夜に】>http://ex14.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1146565977/l50]]
-[[【星降る】僕と隕石 第六夜【夜に】>http://ex14.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1146393227/l50]]
-[[【星降る】僕と隕石 第六夜【夜に】>http://ex14.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1146328746/l50]]
-[[【乙女の秘密】僕と隕石 第五幕【百合の園】>http://ex14.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1146149140/l50]]
-[[【夕とハルカと】僕と隕石第四章【俺とお前と】>http://ex14.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1145968610/l50]]
-[[【生きること】僕と隕石3~最後の日~【死ぬこと】>http://ex14.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1145692428/l50]]
-[[【生きること】僕と隕石3~最後の日~【死ぬこと】>http://ex14.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1145648676/l50]]
-[[【ボクっ娘】僕と隕石2~最後の詩~【世界の終わり】>http://ex14.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1145464388/l50]]
-[[2ちゃんねる最後の日【僕と隕石】>http://ex14.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1145241229/l50]]
&br()
&br()
&br()
*1女史原案
-[[1女史]]
-[[1女史音声版by声の人>http://www2.tba.t-com.ne.jp/Psycedeliciouse/viploader29434.mp3]]
-[[1女史another]]
-[[1女史alternativ]]
-[[1女史alternativ設定]]
-[[1女史alternativ音声版by93氏>http://www2.tba.t-com.ne.jp/Psycedeliciouse/viploader29434.mp3]]
-[[1女史その3]]
-[[1女史その3設定]]
-[[東葛広報局長 ◆7/2vjVH3To氏]]
-[[東葛広報局長 ◆7/2vjVH3To氏another勝也view]]
-[[東葛広報局長 ◆7/2vjVH3To氏another涼子view]]
-[[東葛広報局長 ◆7/2vjVH3To氏another設定]]
-[[259氏]]
-[[偽1氏]]
-[[33氏]]
-[[241氏]]
-[[ゆん(兄者) ◆sAsXulrsw.ぽ]]
*オリジナル
-[[525氏]]
-[[しいたけ飯 ◆yL2Gn75g82氏]]
-[[しいたけ飯 ◆yL2Gn75g82氏設定]]
-[[よつま ◆ouHhy4BX4A氏]]
-[[よつま ◆ouHhy4BX4A氏設定]]
-[[◆SPJ5GSENNs氏]]
-[[◆SPJ5GSENNs氏another]]
-[[◆SPJ5GSENNs氏その2]]
-[[◆SPJ5GSENNs氏その3]]
-[[◆SPJ5GSENNs氏その3設定]]
-[[350氏]]
-[[261氏、263氏合作]]
-[[宰領四膳 ◆SML3PQlrOg氏]]
-[[はち ◆kr0AbkBuKU氏]]
-[[◆kl95d1ggq6氏]]
*ネタ・・なのか?
-[[454氏]]
-[[458氏]]
-[[釣り]]
-[[257氏]]
-[[776氏]]
-[[たけし逃亡劇]]
&counter()
2006-05-24T21:12:21+09:00
1148472741
-
◆SPJ5GSENNs氏その3
https://w.atwiki.jp/bokutoinseki/pages/29.html
702名前: ◆SPJ5GSENNs 投稿日: 2006/04/24(月) 23:21:36.52 ID:Xhmq3mMmO
「やぁ(´・ω・`)ようこそ、バーボンまみれの書斎へ」
「はぁ…あの…旦那さま、ご主人さまが呼んでますので手短に…」
「…このタルトはサービスだと言おうと思ったんだがな」
「あ…それは…」
「ふふ…まぁいい。そこにかけてくれ」
ここは三笠家のお屋敷にある書斎。向かい合っているのは家主の三笠暁弘と、メイドの石津早希。
…で、それを見てるのは私、早希と同じくメイドの遠山明日香。
早希が緊張しながらソファに座る。それを見て旦那様も笑いながら座る。
…まさか、早希と旦那様がやっちゃうのかしら…(・∀・)ニヤニヤ
708名前: ◆SPJ5GSENNs 投稿日: 2006/04/24(月) 23:38:09.55 ID:Xhmq3mMmO
しかし何だろう、鍵穴から部屋の中を見るなんてアニメみたいだなぁとか思うのは私だけだろうか。
「さて…その話というのはだね」
おっと、集中集中…
「自衛隊の知り合いから聞いたんだが、5月の25日に隕石が降るそうだ」
「…え?」
「え?」
そりゃいつも冷静な早希だって驚くだろう。隕石って…どっかの漫画じゃないんだから…
でも、ほんとなのかな…
812 名前: ◆SPJ5GSENNs 投稿日: 2006/04/25(火) 09:13:12.02 ID:rfgiFSjYO
「それでは、失礼いたします」
一礼して部屋を出る。と…
「さーきっ」
ぴょん、と私の前に明日香が飛び出してくる。
「わっ!…お、驚かせないでよ…」
「まあまあ、緊張をほぐしてあげただけよ」
…いつもの事だし、まぁいいか。
二人で使用人室に戻り、紅茶を入れようとすると突然明日香が呟いた。
「ねぇ、さっきのことなんだけどさ」
「…聞いてたのね」
「うん……」
816 名前: ◆SPJ5GSENNs 投稿日: 2006/04/25(火) 09:35:48.65 ID:rfgiFSjYO
…さっきの記憶がよみがえる。
「隕石が衝突するかどうかは五分五分らしいが、世界は混乱するだろう」
「…はい」
「そこで、だ。この一ヵ月は息子を休学させる」
「え?」
「その一ヵ月は息子の好きなようにさせてやりたい。お前と明日香にはそのサポートや護衛を頼む」
「…かしこまりました。あの…なぜ…」
「明日香を呼ばなかったか、か?…実はもう一つ、頼み事がある」
…あの時旦那さまは苦い顔をして…絞りだすように呟いた。
「息子を…男にしてやってほしい」
「え…」
「あいつももう17、童貞のまま死なせたくはないんだ…無理を承知で、お願いできないだろうか…」
旦那さまが私に頭を下げる。そこまで、ご主人さまを思っているなんて…
「…かしこまりました」
「…すまない」
「…で、ご主人さまとするの?」
「うん…私も、ご主人さまのことは…好きだし」
そういうと、明日香は不満そうな顔をした。
「…やだ」
「…?」
「私だって、ご主人さまのこと好きなのに…よし!」
一人で納得して、明日香は私に人差し指を向ける。
「私と早希、どっちとしたいか、ご主人さまに決めてもらいましょう」
174 名前: ◆SPJ5GSENNs 投稿日: 2006/04/26(水) 08:46:33.76 ID:GoSBgucUO
「ご主人さま~♪」
ツインテールを揺らしてご主人さまの部屋に向かう明日香を見ながら私はため息をつく。
「あのさ、明日香…」
「ん?」
「ご主人さま、迷惑じゃないかな…」
メイドにいきなり「やりたい」と言われれば誰だって驚くだろうし。
「大丈夫大丈夫!そもそも女から誘われて嫌がる男なんていないわよ」
「そうかな…」
不安な私の気持ちなんかまったく知らないかのように、明日香は私の前を歩いていく。気が付くと、もうご主人さまの部屋の前に着いていた。
「ご主人さま、入りますよ~」
明日香が軽くドアを叩き、返事が来るとすぐにノブを回した。すると…
『SEXY DINAMITE!』
『ドイツ!ドイツ!ドイツドイツ!ジャーマン!』
『兄貴!兄貴!兄貴!兄貴!』
181 名前: ◆SPJ5GSENNs 投稿日: 2006/04/26(水) 09:05:28.13 ID:GoSBgucUO
「…」
「…」
二人は絶句してしまった。
目の前でご主人さまが何食わぬ顔でゲームをしているわけだが…
画面内では、パンツ一丁のマッチョな男が動き回っている。攻撃にあわせて変な声がする。
「…ひどい」
明日香がぼそっと呟いたかと思うと、彼女はすごいスピードで走り去ってしまった。
「ん?早希か、どうした?」
ゲームにポーズをかけてご主人さま…三笠弘樹さまがこっちを見た。
188 名前: ◆SPJ5GSENNs 投稿日: 2006/04/26(水) 09:26:52.43 ID:GoSBgucUO
「え、あ、あの…その…」
こんな状況ではあんな質問はできない。そもそも明日香がいないのだから無理だろう。何か、別の話題を…
「あの…ご主人さまのお部屋から変な声が聞こえましたので」
「ああ、これね」
ご主人さまは立ち上がり、ゲーム機を指差して言った。
「これはPCエンジンの超兄貴ってソフトだ」
「超兄貴…」
いかにもやばそうな名前である。
「これがサムソンで、これがアドン。マッチョだろ?」
「は…はぁ…」
何か不安になる。私は3年前から、明日香は10年くらい前からずっとご主人さまに仕えているのに…そんな趣味はないって、わかっているのに。
「あの…ご主人さま…失礼いたします…」
「え…」
私はつい、ご主人さまを抱き締めてしまった。彼の華奢な体が、熱をもっている。
「ちょ…早希、何…」
ご主人さまが顔を赤らめて抵抗したので、すぐに手を離す。
「も、申し訳ありません…でも…不安で…」
192 名前: ◆SPJ5GSENNs 投稿日: 2006/04/26(水) 09:59:40.09 ID:GoSBgucUO
「不安って?」
私はご主人さまの方を見ることも出来ず、ただ顔を赤らめて俯いて一言一言絞りだすように呟いた。
「その…ご主人さまは、男の人の方に興味があるのかな、って…」
「んなこたーない」
ご主人さまはいつもの声で否定する。
「俺が超兄貴をやってるのは葉山宏治のサンプリングが良いからだし、それに…」
「それに?」
私が返事をするとご主人さまは恥ずかしそうに頭を掻いて、
「もう何年もお前や明日香を見てるのに、まだドキドキするし」
「…ご主人さま…」
何だ、杞憂だったんだ。
私は清々しい気持ちでご主人さまに挨拶し、部屋を出た。
…あ。そういえば。
「明日香~?どこにいるの?」
明日香を探して誤解を解かなきゃ…私は少し駆け足で、お屋敷の中を捜し回るのでした。
504 名前: ◆SPJ5GSENNs 投稿日: 2006/04/27(木) 09:11:21.66 ID:s/zE5HqzO
…ひどい。ひどいや。
私は一人、使用人室のベッドに転がっていた。
「ご主人さまって…ホモだったんだ…」
私よりもあのマッチョの方が好きなんだ…
「明日香?」
突然、扉が開いて早希が入ってくる。
「あ…早希…」
「ここにいたのね…あのね、ご主人さまのことなんだけど」
早希が言いおわる前に、私の口から言葉が出ていた。
「大丈夫だよ」
「明日香…?」
「趣味なんて、人それぞれだから…」
「え…」
早希は何か言おうとしていたが、私は気にせずに厨房に向かっていった。
155名前: まこと ◆SPJ5GSENNs 投稿日: 2006/04/30(日) 11:21:19.34 ID:K+C2TgD2O
翌朝。
「早希」
旦那さまが突然私を呼んだ。
「どうなさいましたか?」
「何か知らんが大臣から呼ばれたから行ってくる」
「かしこまりました。付き添いは明日香で…」
そう言い掛けた私の言葉を遮り、旦那さまは言った。
「いや、お前に頼む」
その顔は、何かを予感しているようだった。
「…かしこまりました」
私は頭を下げ、出掛ける旨をご主人さまと明日香に伝えて、外出用の服装に着替えて車に乗り込む。その時、
「早希、これを持て」
ご主人さまから、黒い塊を手渡される。ひんやりとした感触にそれを見て、私は絶句した。
「…!これは…」
「使い方は分かるだろう…いざというときに使え」
「…はい」
私は、手渡された鉄の塊…拳銃をスーツの内ポケットに隠し、エンジンをかけた。
158名前: まこと ◆SPJ5GSENNs 投稿日: 2006/04/30(日) 11:53:13.20 ID:K+C2TgD2O
「で、何で私が残らなきゃいけないわけ?」
少し苛立ちながら昼食の用意をする。
「今日の食事当番は早希なのに…」
ぶーぶー言いながら一平ちゃんのカップ焼そばにお湯を注ぐ。
「ごちそうさまでした」
食事が終わり、片付けを済ませるとご主人さまの部屋に向かう。外出予定を聞くからだ。
「ご主人さま、今日は外出の予定はおありでしょうか?」
「とくになす」
だるそうに返事がきた。さらに
「暇なら入ってこい」
と言われた。相当暇らしい。
「それでは失礼します」
ドアを開けると、ご主人さまは本当にだるそうにベッドの上で転がっていた。
69名前: まこと ◆SPJ5GSENNs 投稿日: 2006/05/04(木) 21:55:09 O
ご主人さまの部屋にはいろんなモノが壁に掛けられている。
「2323」「イバタはいいバッター」などと書かれた掛け軸、新作ゲームの発売日表など、私には到底縁の無いものではあるが、私はなぜか心が落ち着いていくのを感じた。
「おまえ暇か?」
「はい…」
んじゃあ…とご主人さまが押し入れを漁る。
大人のおもちゃでも出てくるのだろうか。私を縛ったり叩いたり…そんな危ない妄想は、直後の一言で宇宙の彼方に葬り去られた。
「パワプロ、やらないか?」
70名前: まこと ◆SPJ5GSENNs 投稿日: 2006/05/04(木) 22:09:13 O
その頃、私と旦那さまは…
駐車場に車を止め、とあるビルに入った私たちが最初に見たのは、金色長髪の女性だった。
「三笠暁弘様ですね」
流暢な日本語。そして返事を待つこともなく、
「どうぞ、こちらへ」
と、私たちをエレベーターへ導いた。
すぐにエレベーターは目的階に到着し、ドアが開く。すると目の前には「会議室」と書かれた札と扉が現れる。
「それではどうぞ、こちらへ」
女性が旦那さまに一礼する。私もついていこうとすると、背中に硬い金属の感触がした。
「付き添いの方は、こちらへ」
耳元で突然囁く男の声に、私は両手を上げた。
「早希っ!」
「暁弘様」
鬼のような形相になった旦那さまを、女性はさっきと変わらない抑揚の無い声で制した。
「暁弘様はこちらへどうぞ。…彼女の命は保障しますので」
232 名前: ◆SPJ5GSENNs 投稿日: 2006/05/11(木) 10:57:31 O
暁弘は連れられた部屋に入ると驚愕した。
「な…」
政財界の大物と呼ばれるような人物や巨大893の組長など、日本の重要人物が集まっている。
「驚いたかね?三笠君」
中央の椅子に座る日本国総理大臣、太泉濁二郎がにやりと笑った。
233 名前: ◆SPJ5GSENNs 投稿日: 2006/05/11(木) 11:07:11 O
「先程は失礼した。君のお気に入りのメイドに銃を突き付けたりして」
「…何の…つもりです」
「まぁそう怒るな。君にとって悪い話ではない」
怒りに震えながら手を強く握る暁弘を、太泉は気にしないかのように続ける。
「こないだ話したが、地球は終わる」
「まだ決まったわけではないだろう!」
「残念だが…先程の再計算で衝突が確定した」
口元から笑みを絶やさぬ太泉の言葉に、一拍遅れて衝撃を受ける。
「ふ…ふざけ…」
「そこで、だ」
暁弘の発言は割り込まれ、太泉は満面の笑みで続ける。
「我々は宇宙へ脱出しようかと思っている」
244名前: ◆SPJ5GSENNs 投稿日: 2006/05/12(金) 08:58:25 O
「こちらでお待ちください」
男はそう告げて、ロビーから立ち去った。背中から拳銃を離されて一息つく。と、
「貴方は…確か三笠さんの…」
聞いたことのある声に振り向くと、一人の老婦人が座っていた。
「…高原さま!」
それは高原真澄、かの高原光伸防衛庁長官の妻であった。
「久しぶりですね」
「お久しぶりです…しかし、高原さまは何故ここに?」
「私も、夫と共にここに来たのです…」
そう言う彼女の目は、哀しげな光を放っていた。
「おそらく私も貴方も、私の夫の部下に銃を突き付けられたのでしょうね」
246 名前: ◆SPJ5GSENNs [hage] 投稿日: 2006/05/12(金) 09:09:00 O
「…!」
私は、その言葉に衝撃を覚えた。
高原夫妻と言えば、日本でも有名なおしどり夫婦である。実際、私もこの目でその場面を何度も見ている。
その高原夫人が、最愛の夫の部下に銃を向けられたのだ。それがどれほど辛いことか。彼女は間接的に、自分の夫に銃を向けられたのと同じことをされたのである。
「…今日、私たち以外は皆一人で来られたみたいだわ。本当に、ごめんなさい」
そういうと彼女は突然頭を下げる。私は慌てて止めた。
「そんなこと、なさらないでください…」
しばらく彼女をなだめていると、ご主人さまが戻ってきた。
2006-05-12T21:05:22+09:00
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2006-05-11T00:19:38+09:00
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はち ◆kr0AbkBuKU氏
https://w.atwiki.jp/bokutoinseki/pages/38.html
35名前: はち ◆kr0AbkBuKU 投稿日: 2006/05/03(水) 19:11:13 0
その頃、僕は17歳で馬鹿で童貞だった。
初めて出来た「彼女」にはしゃいでどーしょーもない間違いばかりをした。
彼女は、地味目だけど可愛くて、性格も少し硬いけど優しく、今から思えば理想的な日本人女性だったかも知れない。
僕は17歳で馬鹿で童貞だったから、エロい事がしたくて仕方なかった。
教室ではセックスの話が溢れていて(男クラだった)自分が取り残された気持ちもあったし、非童貞の友人に対して憧れもあった。
だから僕は、彼女が出来た=セックスが出来ると思って彼女にエロい事を沢山したんだ。
彼女も処女で、二人の足並みは17歳の時間間隔から見ると星の動きを観察する程にゆっくりとした物に感じられた。
37名前: はち ◆kr0AbkBuKU 投稿日: 2006/05/03(水) 19:14:43 0
学校の帰りに待ち合わせたり、休みの日には街に出かけたり、二人での時間を積み重ねた。
でも、セックスはしていなかった。
そんな折、彼女が海外に行った。
僕は、ここぞとばかりに浮気をして童貞を捨てようと企んだ。
結局、彼女が帰国した時も僕は相変わらず童貞だった。
そんなこんなで2年の月日が流れて僕は高校を卒業した。
彼女は1歳下だったので受験生になった。
二人の時間は極端に減った。
合わない日々は続き、電話やメールも少なくなった。
二人の間を繋ぐ物は情という希薄な物になってしまったんだと僕は思った。
40名前: はち ◆kr0AbkBuKU 投稿日: 2006/05/03(水) 19:18:58 0
世間一般に言う自然消滅ってヤツに近い物になった。
倦怠期なんて立派な物では無かった。
僕はやっぱり童貞でセックスがしたかったし、このまま終わってしまうのも仕方ないなんて楽観的に思った。
そしてアッサリと二人の関係は終わった。
きっと、彼女も限界を感じていたんだろう。と、僕は思った。
その後、僕は童貞じゃなくなって、何人かの女の子とセックスをした。
学校を卒業して、街の楽器屋さんで働き始めた。
楽器が大好きで、楽器に囲まれる生活はきっと夢のようだと妄想していたけど、案の定現実とギャップがあった。
それでも僕は、楽器が大好きだったので畑違いな楽器の事でも勉強してそれなりの信用を獲得した。
得意な分野を任せてもらえて充実した日々だった。
41名前: はち ◆kr0AbkBuKU 投稿日: 2006/05/03(水) 19:23:50 0
ある日僕は職場の先輩の家にギターを教わりに行っていた。
携帯電話が鳴った。
彼女だった。
17歳で馬鹿で童貞だった頃とは違う番号だったので、在り得ないと思っていたが彼女だった。
でも、その電話は浮ついた物ではなく、何故だか叱られた。
そして彼女は言った
「変わってないね。」
悔しかった。
17歳で馬鹿で童貞だった頃の僕は、精神論が罷り通ると思い込んでるガキだった。
でも、その時の僕は、精神論なんて全く無意味な物だと思い、人付き合いなんて下らないと思ってた。
だから、彼女に対しても今更何がどーなるとも思ってなくて、冷たい物言いだったと思う。
彼女は多分、見たんだ。
僕が、17歳で馬鹿で童貞だった頃も、その時も、彼女を人としてなんて見ちゃいない事を。
44名前: はち ◆kr0AbkBuKU 投稿日: 2006/05/03(水) 19:40:37 0
僕は別れて何年も経っていたし、彼女と復縁なんて在り得ない事だと思っていたけど、彼女の存在が胸に深く深く根付いていた。
彼女と別れた事は自分の人生において大きな失敗のひとつだと思ってた。
だから、だからこそ、彼女との邂逅なんて望んでなかった。
甘っちょろい思いは自分の中にあるだけでいいと思っていた。瘡蓋みたいなもんで、ちょっと痒いだけだと。いずれ剥がれて、そこに瘡蓋があった事すら忘れるんだと。
そう思っていたのに僕と彼女は再び繋がった。繋がってしまった。
僕は、彼女の番号を登録しなかった。
自分から連絡する事なんてないし、彼女からの連絡も二度となければいいと思っていた。
だけど神様は意地悪な悪戯がお好きなようで、彼女から僕への連絡は途絶えなかった。
彼女の声を聴く度に僕の胸は締め付けられた。
後悔や自責の念に苦しみ続ける事が、僕に出来る唯一の贖罪なのかも知れない。そう思った。
45名前: はち ◆kr0AbkBuKU 投稿日: 2006/05/03(水) 19:46:14 0
その時僕は付き合っている子がいた。
その子は無垢に僕へ好意を寄せてくれて、気取らずに一緒に居れる居心地の良い子だった。
そんな子だから、僕は彼女との事を言えなかった。
きっと、言っても許されたと思う。僕が昔の彼女と連絡があろうと無垢に好きでいてくれると思う。
だけど、言えなかった。
保身だよ。言って傷付くのはその子じゃなくて僕だと思ったから。
僕は彼女と何度か遊んだ。
けどそれは友達として遊んだだけで、性的な事や、男女としての接触は全く無く。
彼女は、付き合ってた頃より大人びて、何だか自分が取り残されたみたいに感じた。
でも、根本的な部分は変わってなくて、癖や仕草はあの頃のままで、そうやって昔と重ねて見ている自分が恥ずかしく思った。
46名前: はち ◆kr0AbkBuKU 投稿日: 2006/05/03(水) 19:52:11 0
ある日、彼女からメールがきた。
彼女は昔から自分に自信をもてない子で、今でもそんなような事で思い悩んでいるようだった。
僕は、珍しくマジレスをした。
僕が惚れた彼女の事を悪く言わないでやって欲しいって返信した。
その後、電話をする機会があったから何が原因で悩んでいたのか聞いてみた。
彼女は言った。
「フラれて凹んでた。」
凄くショックだった。
別れて何年も経つんだから、それぞれの世界があって、それぞれの恋愛がある事ぐらい理解してたけどショックだった。
悟られたくなくて「だっせーだっせー」と騒ぎ立てた。
凄く、ショックだった。
お互いに社会人なので僕と彼女の連絡は極僅かだった。
僕はまた、自分からは連絡をしないようにした。
平穏を望んだんだ。
僕と彼女の繋がりは再び無くなった。
47名前: はち ◆kr0AbkBuKU 投稿日: 2006/05/03(水) 19:57:01 0
僕は、彼女と別れてしまったあの日からずっと一人なんだと思う。
誰に対しても嘘を持っていて、弱味を見せたくなくて、自分を演じ続けている。
付き合ってる子との生活は、過去最長になった。
成り行き的に一緒に暮らすようになった。
その子とくっついて寝ていても、僕は一人だった。
彼女と居た頃が、彼女と居た時間だけが、僕が一人じゃない時だった。
これからも僕はずっと一人なんだと思う。
彼女が生きている限り、平和を望む。
せめて彼女が幸せを選択出来る世界であって欲しい。
おちまい。
2006-05-11T00:18:05+09:00
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◆kl95d1ggq6氏
https://w.atwiki.jp/bokutoinseki/pages/42.html
13 名前: ◆kl95d1ggq6 [] 投稿日:2006/05/10(水) 22:49:07.77 ID:5NJsoK070
『ごめん、やっぱ君と付き合うのは無理だよ』
振られるのも慣れてきた。
大学生活を始めて2年目、高校の頃は自分が童貞だということに何の焦りも不安もなかった。
悪友はいっぱい居たし、高校では面白可笑しく馬鹿をやっていた。
そして大学に入って俺は1人暮らしを始めた。それは彼女を作った場合も考えてのことだった。
「やっぱ、1人暮らししないと意味無いでしょ」
俺のスペックは決して悪くないと思う。中肉中背で顔も特に普通。髪はこだわりで染めることはしていない。
たしかに彼女というものが出来なかった訳じゃない。でも長続きしない、せいぜい2週間がいいとこだった。
2週間じゃHまで持ち込むまで力量はなかった。せいぜいキスがいいとこだった。
結局童貞を捨てることなんて出来なかった。
で今さっき5日間付き合った彼女から三行半を突きつけられたばっかだ。
「俺は童貞卒業できずに大学卒業するのかな」
構内の食堂の片隅で呟きながら味噌ラーメンを食していた。
『すいません。ここ空いてますか?』
不意に目の前の空席だった席の横に1人の女性が立っていた。彼女は長髪の黒髪でメガネを掛けたいかにも知的で
文庫本が似合いそうな人であった。
「あっ、はいどうぞ」
『ありがとう』
彼女はそういうと持っていた荷物を席に置き、食事を取りにいった。
俺はまた新たな人に恋をしたのかもしれない。
17 名前: ◆kl95d1ggq6 [] 投稿日:2006/05/10(水) 23:11:45.14 ID:5NJsoK070
彼女は和定食を持って席へ戻ってきた。
俺は1人で麺が延びていくことも忘れて考えていた。
(面識ないし、サークルや授業が同じでもなさそうだ。この状況で話掛けるにはどうすればいいのだろ)
俺は彼女が席にまさに着こうというのに気付かずに、1度席を立ってタバコでも吸おうと、胸ポケットの中から取り出そうとした。
「あっ!」
タバコと一緒に学生証や免許書などが飛び出した。
俺は急いで拾おうとしていたところ、彼女も俺が何かを落としたのに気付いて和定食を急ぎテーブルに置き、腰をかがめて
彼女の足元まで飛んでいた物を拾おうとしてくれた。
ゴン!
自分が落としたものにしか目がいってなかった俺の頭は彼女の頭と強打ぶつけてしまった。
「ご、ごめん」
『ふ、ふにゃ~。痛いですぅ~』
そして問題はもう一つあった。頭をぶつけて、再度顔を上げようとした俺の目の前には彼女の純白のパンツが丸見えになっていた。
「・・・・・・み、見てないから」
『Hですぅ~』
俺は間違いなくフラグは折れたと確信した。
『責任とってくださいですぅ~』
「・・・は、はい!?」
その瞬間歯車がゆっくり回り始めたようだった。
続く のかな?
2006-05-11T00:16:31+09:00
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東葛広報局長 ◆7/2vjVH3To氏another涼子view
https://w.atwiki.jp/bokutoinseki/pages/31.html
718名前: 東葛広報局長 ◆7/2vjVH3To 投稿日: 2006/04/25(火) 00:21:12.68 ID:u9K/b9T+0
私は長澤涼子、いつも隣の家のねぼすけを起こしにいくのが日課だ。
「まったく、新しい学園生活だというのに、また勝也と同じ学校か…。でもまぁ知り合いが居ないより全然いいな」
今日は4月になったのに少し肌寒い。
「勝也にホットココア入れてもらうか、勝也の入れるのは甘すぎずちょうどいいからな」
隣の家だからどんなにゆっくり歩いても30秒もあれば着く。私はおもむろにベルを鳴らす。
「はい」
(おっ、今日は1回で出たか…さすがに入学式だからな)
「お~い、来てやったぞ起きろ!」
「まだ、俺は食事中でパジャマ姿なのだが・・・」
(そうか、今日は食事を作ってやる必要はないようだな。しかし寒い)
「外はまだ寒い。家の中に入れろ」
私がそう言うとオートロックの鍵が開かれ、リビングに向かった。
(しかし、勝也の部屋は1人暮らしのくせには綺麗だな。またエロ本のガサ入れするか、あれで結構質高い奴女子にも売れるし)
「まったく、新しい学園生活だというのに、また勝也と同じ学校か…。でもまぁ知り合いが居ないより全然いいな」
(でも、勝也と同じ学校なの長いな~。腐れ縁だな)
「勝也にホットココア入れてもらうか、勝也の入れるのは甘すぎずちょうどいいからな」
私は勝也が入れてくれたホットココアを飲みながら尋ねた。
「今日から新しい学園だが、準備は済んだのか?」
「あぁ、飯食ったら着替えたいのだが…」
「いいぞ、勝也の部屋まで見に行くことはないから!」
(といいつつ覗いてやろうかな~)
勝也は一旦自分の部屋に戻ったようだ。私は音を立てずに部屋に近づいてみた…。
54名前: 東葛広報局長 ◆7/2vjVH3To 投稿日: 2006/04/25(火) 23:14:45.60 ID:/5U2C+xu0
【涼子view】
「へぇ~男の制服は詰襟なんだ。また、勝也ったら髪がボサボサじゃない。
もう学園初日位ビッシとすりゃいいのに」
私は勝也のドアの隙間から着替えの様子を覗きながら考えていた。
(あっ、やば勝也がこっち来るじゃない。早逃げないと)
勝也は着替えを終えたようでドアに向かってきた。
私はリビングに戻ろうとしたが一足行動が遅かった。
『Ban!』
ドアにぶつかって倒れた私に勝也が気付いたようだ。
「あっ、大丈夫!?ごめんね」
(いや、本当は覗いていた私が全面的に悪いのだけど…)
「だ、大丈夫よ!もう痛いわね。昼飯奢りなさいよ!」
私は頭を抑えつつリビングに戻った。
その後ろから私を心配しながら勝也が付いてきた。
403名前: 東葛広報局長 ◆7/2vjVH3To 投稿日: 2006/04/27(木) 01:58:07.24 ID:qjW+Beai0
【涼子view】
「まじ大丈夫か?」
(私のことかなり心配しているみたい…)
水で絞ったタオルを勝也から受け取りつつ言ってみた
「大丈夫よ!これからドアを開けるときは気をつけるのよ」
「う、うん」
(ホントは覗きをしてた私が悪いのにねw)
ふと時計をみると、そろそろ神邑学園にいかないと遅刻しそうな時刻だと気付いた。
「あの~そろそろ学園行かないと入学式から遅刻という神になると思うのですが…」
勝也の呟きを聞きつつ、私はいつものリクエストをした。
「じゃあ勝也、自転車で行くよ」
「はいはい、じゃ神邑学園に行くよ」
2人はドアから暖かい空気を受けながら自転車に飛び乗った。
「もうちょっと、速く行けないの!」
私は勝也の背中に胸を少し押し当てつつ命令した。
(また頬っぺた赤くなってる。まだまだお子ちゃまね)
「ゴメン!急ぐからさ~」
時々風に舞ってくる桜の花びらが心地よかった。
616 名前: 東葛広報局長 ◆7/2vjVH3To 投稿日: 2006/04/27(木) 12:24:46.29 ID:5pUzewcj0
【涼子view】
やがて自転車は学園から徒歩3分程度の所で停まった。
時計を確認すると十分に間に合う時間である。
「あの~、そろそろ降りない?何も入学式から噂になる必要はないかと…」
勝也が私に尋ねてきた。確かに入学式当日から噂になる必要はない。
それじゃなくても勝也は父親がドイツに海外赴任し母親もそれについていったので、1人暮らしをしていた。
勝也の為にも無用なトラブルは避けるべきだと、私の脳は判断した。
「わかったわよ。じゃあ勝也先に行きなさい」
勝也は私の言葉に頷いて、再び自転車に乗り学園に向かった。
「さて、わたしも行きますか・・・」
私も学園に向けて歩を進めた。
「あれ~涼ちゃんじゃない!?私よ私覚えている?」
私に声を掛けてくる少女がいる。
振り返ると塾で一緒だった渚ちゃんがいた。
「涼ちゃんも神邑だったんだ!これから宜しくね!」
「良かった。私も知り合いがあまり神邑に来てないみたいだから渚ちゃんがいると心強いよ!」
私たちはこれからの学園生活に夢を馳せて門をくぐった。
687 名前: 東葛広報局長 ◆7/2vjVH3To 投稿日: 2006/04/27(木) 14:34:11.13 ID:5pUzewcj0
【涼子view】
渚ちゃんと校門をくぐると何本も桜の樹が立っており、ゆらゆらと花びらが私たちを歓迎するかのように舞っていた。
「こんな学園に来てよかった…」
私の隣で渚ちゃんがうっとりと桜を見つめている。
渚ちゃんはたまに夢の国に行っちゃう時があり、これが天然系と呼ばれる所以だろう。
「渚ちゃん掲示板を見に行くよ」
「は、はい。待ってよ涼ちゃん~」
クラス分け掲示板の前に来た私たちはそれぞれ自分の名前を探しにいった。
「長澤、長澤・・・1-Cか。ついでに勝也も調べっ・・・って同じクラスか」
同じ頃渚ちゃんもクラスがわかったようである。
「渚ちゃんは?1-Bです」
たしかに1-Bには如月渚と書いてある。
「涼ちゃんは何組?」
「私は1-C、そうか渚ちゃんと一緒じゃないのか残念だな」
「うん。私も…」
私の目の前に本当に残念そうにチワワみたいにうるうるした瞳を向ける少女がいる。
その瞳にはうっすらと涙を浮かべていた。
「渚ちゃん。えっ~と帰りは一緒に帰ってあげるから、ネ」
私は目の前に居る娘を必死になだめながら1-Cに向かった。
718 名前: 東葛広報局長 ◆7/2vjVH3To 投稿日: 2006/04/27(木) 15:07:41.44 ID:5pUzewcj0
【共通view】
1-Cでは新たなクラスメート達が既にざわざわしていた。
とりあえず各自、黒板に書かれている席次表に従って、席についているようである。
学園内に始業のベルが鳴ると前方の入り口から1人が入ってきた。どうやら1-Cの担任のようである。
「おはようございます。1-Cを担当する神崎由希です。1年間宜しくね。
それじゃあ入学式あるから体育館までいきます。私についてきてください」
皆、神崎先生の後をぞろぞろついていった。
572名前: 東葛広報局長 ◆kl95d1ggq6 投稿日: 2006/04/29(土) 01:54:19.05 ID:BXRT0VlC0
【涼子view】
体育館に着きパイプ椅子に座っていると勝也がその隣の男の子と話しているのが視界に入った。
(何話しているんだろう?)
少し耳を立ててみると、どうやら私の話のようだ。
(私の悪口とか言っているんじゃないでしょうね)
しっかり聞きたかったが、式典が始まったようで、マイク音声に勝也達の声はかき消された。
888名前: 東葛広報局長 ◆kl95d1ggq6 投稿日: 2006/04/29(土) 23:23:53.51 ID:IB7M0e6D0
>>520>>572の続き
【共通view】
式典が始まり、学園長挨拶となった。壇上に上がった初老の男はマイクも要らないほどの大声で話をはじめた。
「神邑学園入学おめでとう。私が学園長の藤堂源治郎である。我が学園は自己責任の元で勉学に励めたまえ。でも学園生の本分は勉学だけにあらず!
友情・恋愛・遊び、何に関しても法律に触れない範囲で、120%全力投球で頑張りたまえ!それが神邑クオリティだ!」
どうせ、普通の挨拶しかしないんだろうと思っていた学園生たちは皆驚いた。
「うちの学園は学歴社会で勝てる人材を育てる気は全く無い!学園生には自分の意思で格差社会を生き抜くための力と絆を見に付けて欲しい!以上」
源治郎学園長の話に皆、惹かれていった。
源治郎学園長は白髪だが、背筋は最近の日本人に見えないほどシャキっとしており、顎鬚を蓄えた初老の漢であった。
「神邑学園の学園長である藤堂源治郎の言葉を胸に学園生活を謳歌してください」
司会である教頭が締めて、式典自体は非常に短い時間で終わった。
324名前: 東葛広報局長 ◆kl95d1ggq6 投稿日: 2006/05/01(月) 20:39:10.95 ID:ahRvbG1V0
【涼子view】
「そうか・・・。友情に恋愛に全力投球か・・・」
(私が全力投球する人って誰なんだろうな?勝也!?無い無い!!)
私は源治郎学園長の言葉を心の中で繰り返していた。
326名前: 東葛広報局長 ◆kl95d1ggq6 投稿日: 2006/05/01(月) 20:40:51.08 ID:ahRvbG1V0
【共通view】
「学園長、入学式のコメント良かったですよ!」
教頭が学園長におべっかではなく本心から学園長に話していた。
「うむ。わしが神邑学園を設立したときに考えていたことだからな。今の世の中は『勝ち組負け組』とかよく言うが、
経済的に恵まれても心が充たされてないと人生を謳歌出来ないはずだ。
だから学園生には友情・恋愛・遊びなど、なんでも必死にやって欲しい。
学問で得られた知識を使う機会は社会に出たら少ないが、色んな経験は人を数倍の力を出せる源だからな」
源治郎学園長はそう言うと自慢の顎鬚を触りながら学園長室の中へ消えていった。
353名前: 東葛広報局長 ◆kl95d1ggq6 投稿日: 2006/05/01(月) 21:42:32.92 ID:ahRvbG1V0
【涼子view】
教室に戻ると女の子は学園長の言葉に驚いていた。
『恋愛推奨!』
『ねぇ~百合はいいのかな?』
『最高の学園!』
私もビックリした。そうすると気になる言葉が耳に入ってきた。
『ねぇねぇ、廊下側から2列目の前から2番目に座っている子なんか可愛いよね』
『うん、なんか母性本能がくすぐられる感じするよね~』
(2列目の2番目・・・。えっ、勝也の事!?母性本能くすぐる?マジ?)
そんな時、その話をしていた娘に話しかけられた。
「あれ貴方、今朝あの彼の自転車に乗って来なかった?」
私は少し躊躇しながら答えた。
「う、うん。一応そうだけど」
「もしかして彼女になってる?」
私は全力で否定した。
「違うよ~勝也は幼馴染なだけ、たまたま通う学園が一緒だっただけ」
「そうなんだ~怪しいなぁ~。まっいいや、私の名前は南条院のどか。あなたは?」
私たちは連絡先を交換して勝也の話題で盛り上がった。
396名前: 東葛広報局長 ◆kl95d1ggq6 投稿日: 2006/05/01(月) 23:19:52.42 ID:ahRvbG1V0
【共通view】
神崎先生が教室に入ってきて終礼を始めた。
「それじゃあ明日からは授業よ、あと5月にみんなの親睦を深める為に『愛・地球博』にいきます。
1泊2日の旅行になりますので頑張って下さいね~」
いきなり発表された親睦旅行に皆驚いた。
その時、1人の男子学園生が挙手し質問をした。
「神崎先生、ちなみに宿泊先のホテルの部屋は1人部屋ですか?」
「ふふふ、おませな子ね。一応男子は男子、女子は女子で2人で1部屋」
「ただし、当日は神邑学園1年でホテルは貸切だし、私たち教師は夕食で飲み会ですので見回る事はありません。と答えておきます」
この衝撃発言にクラスの学園生は…。
『えぇ~』
『キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!! 』
など様々な反応を示した。
「じゃ、今日はこれでおしまい」
神崎先生の挨拶で嵐の終礼はおわった。
461名前: 東葛広報局長 ◆kl95d1ggq6 投稿日: 2006/05/02(火) 00:39:38.17 ID:/qeQ87jK0
【涼子view】
校庭に出ると信じられない数の団体が勧誘を行っていた。
『是非、野球部でマネージャーを』
『やっぱ恋愛必勝テクニックは料理!料理研究部』
『好きなあいつの情報はお任せ!個人情報捜索部』
『伝説の樹で告白しませんか?神邑恋のメモリアル』
多くの団体が声高に叫びながらビラ配りなどを行っていた。
「涼ちゃん!」
不意に後ろからお尻を触られたかと思うと渚であった。
「もうなにするのH!」
「えへへ///」
渚は笑うと涼子の隣に並んで話し始めた。
「ねぇ、来月の万博までに彼氏見つかりそう?」
私は思わず噴出しそうになりつつ渚に返した。
「どうなんだろう?渚ちゃんこそどうなの?」
「う~ん、私も分からない。でも明日から色々リサーチしてみるつもり」
「そうか…」
2人の足は自然と駐輪所に向かっていた。
51名前: 東葛広報局長 ◆kl95d1ggq6 投稿日: 2006/05/03(水) 20:28:35 0
【涼子 view】
私と如月渚は駐輪所に足を進めていた。すると渚が私に尋ねてきた。
「ねぇねぇ、そういえば朝、誰かの自転車に乗ってなかった?」
「えっ!?も、もしかして見てたの?」
私は動揺を隠せずに答えていた。
「えへへ」
渚は笑いながら私の顔を見つめてきた。
(まさか、見られているとは思わなかった。不覚だ)
「う~ん、マジで。幼馴染みで隣の家で同じ学校なだけ。・・・クラスも同じになったけど」
私は苦笑いしながら説明をしたが、渚はニヤニヤしながら私に追い討ちをかけてきた。
「へぇ~、アニメとかだったら100%フラグ立っているみたいな状況だね」
「とりあえず現時点ではフラグは立ってないと思うよ」
しかし、渚は私に更に問いかけた。
「でも、それって本音なのかな?いくら隣の家で同じ学校でも一緒に登校。
それも男の子の自転車に乗って登校するなんて普通しないと思うよ」
私は暫く絶句し、ゆっくりと私の言葉で話した。
「・・・そうなのかな、自分でも今は分からない」
私は自分の言葉に驚きながら困惑していた。
75名前: 東葛広報局長 ◆kl95d1ggq6 投稿日: 2006/05/05(金) 00:16:22 0
【涼子view】
私は勝也の存在を考えていた。
『勝也・・・幼馴染みで隣に住んでいて、気兼ねなく話せる男…か。どうなんだろ』
解けない方程式を前に心は動揺していた。
「あれ、どうした?隣の娘は?」
そんなとき勝也が駐輪所に来て私に声を掛けてきた。
(ま、まさかさっきの話を聞いていないよね)
「あれ、勝也。えっとこの娘は…」
私が動揺を隠しながら渚を紹介しようとしたら渚が勝也に自己紹介を始めた。
「私は如月渚です。涼ちゃんとは塾時代のお友達で、クラスは1-Bになりました。これから宜しく。で貴方が勝也君なんだ、へぇ~」
渚は勝也の全身を舐めまわすように見てから私のほうを向いて聴こえるか聴こえないかの声で呟いた。
「ごうかく・・・」
私は渚が何を伝えたいか、なんとなく分かってしまった。
「もう~何言ってるの」
私が返すと渚は再度小さな声で囁いた。
「いや、涼ちゃんの彼氏の最有力候補として…」
私は何とも返す言葉が見つからず、ぽやっとしている勝也の顔を見ながら苦笑していた。
「で、帰りはどうする?乗っていきますか?」
勝也はいつもの口調で私に尋ねてきた。
「それじゃあ、早くして。あっ、渚ちゃん明日またね」
私は勝也に鞄とたくさんのビラを渡しながら、渚に挨拶した。
「うん、じゃ涼ちゃんまた明日!さよなら~」
勝也はビラと2人分の鞄をかごに入れると私を乗せて校門から自転車を発進させた。
「この2人は面白いネタになるかも。ニヒヒ」
渚は二人の自転車が小さくなるのを見ながらニヤニヤしていた。
82名前: 東葛広報局長 ◆kl95d1ggq6 投稿日: 2006/05/06(土) 01:05:24 0
【涼子view】
私は勝也の自転車の後ろに乗りながら考えていた。
(自分にとって勝也はどんな存在なんだろう。LikeではあるがLoveでは間違いなくない。
でも話しをするとき自分の素の部分を曝け出しているのも勝也の前くらいか…)
私は自分の動揺を勝也に悟られないように質問を投げかけた。
「今日の終礼ビックリしなかった?」
「あぁ、愛・地球博に行く親睦旅行だろ。粋な学園だよな」
「それだけじゃなくて…。ほら宿泊先の…」
私は自分でも分かった。勝也が誰と泊まりたいのか、もちろん今は自分の感情が本当はどうなのか分からない。でも正直知りたいと思った。
「あ~あ、どうしようかなw明日から戦いになるんだろうな。涼子さんはもう誰かにアタックされたの?」
私は何人かから視線を感じたが、実際アタックされていないので、否定することにした。そして南条院の話題も触れて勝也を探ってみることにした。
「ないない。でも勝也が気になるって娘がいたよ。誰かは教えないけどね!」
そういうと勝也は不満そうな顔しながらも笑っていた。
その後は大した話もしなかった。そう、私があの時の話題を避けていたからだ。
2006-05-06T01:10:04+09:00
1146845404
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東葛広報局長 ◆7/2vjVH3To氏another勝也view
https://w.atwiki.jp/bokutoinseki/pages/30.html
712名前: 東葛広報局長 ◆7/2vjVH3To 投稿日: 2006/04/24(月) 23:54:21.20 ID:PL3nW3lh0
2005年4月1日
『ピンポーン~』
うちのベルが鳴らされたようだ。まだパジャマ姿の俺はとりあえずインターホンを手に取った。
「はい」
「お~い、来てやったぞ起きろ!」
隣の家に住んでいる幼なじみの長澤涼子だ。
「まだ、俺は食事中でパジャマ姿なんだが・・・」
「外はまだ寒い。家の中に入れろ」
涼子の命令は常に絶対だ。
「おはよう」
「うむ。おはよう勝也、ホットココア持ってきて」
俺は大村勝也、涼子とは小学校の頃からの幼なじみだ。
「今日から新しい学園だが、準備は済んだのか?」
涼子はいつもこんな口調だ。
「あぁ、飯食ったら着替えたいのだが…」
「いいぞ、勝也の部屋まで見に行くことはないから!」
涼子は美味しそうに俺の入れたホットココアを飲みながら笑っていた。
そして涼子のセーラー服は彼女のショートの黒髪を引き立てるようだった。
53名前: 東葛広報局長 ◆7/2vjVH3To 投稿日: 2006/04/25(火) 23:13:36.49 ID:/5U2C+xu0
【勝也view】
俺は自分の部屋に入り、新しい制服に着替え始めた。
「なんで、今の時代に詰襟制服なんだ。あぁ首が閉まる」
昔の学校のような制服を着る。俺は別に美男子ではない。まぁ中肉中背といったところだろう。
髪は少し長めのスポーツカット、いつも通り。完成。
別に鏡を見るようなナルシストじゃないが、歯磨きのついでに洗面台で髪も整えようとドアを開けると…。
『Ban!』
ドアに何かぶつかったようだ。
402名前: 東葛広報局長 ◆7/2vjVH3To 投稿日: 2006/04/27(木) 01:57:10.40 ID:qjW+Beai0
【勝也view】
俺は倒れている涼子に気付いた。
「あっ、大丈夫!?ごめんね」
「だ、大丈夫よ!昼飯奢りなさいよ!」
俺は涼子の後を付いてリビングに戻った。
「まじ大丈夫か?」
とりあえず水で絞ったタオルを渡しながら涼子に尋ねた。
「大丈夫よ!これからドアを開けるときは気をつけるのよ」
「う、うん」
涼子も痛みが引いたようで、時間も迫ってきたので新しい学園に登校しなくてはと思った。
「あの~そろそろ学園行かないと入学式から遅刻という神になると思うのですが…」
「じゃあ勝也、自転車で行くよ」
(自転車でいくよこれは、俺が自転車を漕ぎ涼子が後ろに乗るということか)
「はいはい、じゃ神邑学園に行くよ」
2人はドアから暖かい空気を受けながら自転車に飛び乗った
615 名前: 東葛広報局長 ◆7/2vjVH3To 投稿日: 2006/04/27(木) 12:20:34.96 ID:5pUzewcj0
【勝也view】
俺が自転車に乗り、その後ろから追い被さるように涼子が密着してきた。
「もうちょっと、速く行けないの!」
涼子からの檄が飛んでくる。
しかし、俺は毎度の事といいつつ涼子の胸が背中に感じるので運転に集中できない。
(だからなんで、涼子は俺の背中に胸を押し付けてくるんだ)
「ゴメン!急ぐからさ~」
桜の花びらを受けながら神邑学園のそばまでついた。
時間的にはとりあえず問題ない。
「あの~、そろそろ降りない?何も入学式から噂になる必要はないかと…」
一緒に登校だったら、『幼なじみ』とか『来る方向が同じ』とかで噂を薄めることは可能だが、
自転車でそれも涼子が俺の背中に胸を押し付けた状況でとかいったら、学園で俺が出会いの機会は皆無になることは必死である。
「わかったわよ。じゃあ勝也先に行きなさい」
俺はこれからの学園生活での新たな出会いを胸に抱き、神邑学園の門をくぐった。
685 名前: 東葛広報局長 ◆7/2vjVH3To 投稿日: 2006/04/27(木) 14:32:50.70 ID:5pUzewcj0
【勝也view】
自転車を駐輪所に停めて俺はクラス分け発表の掲示板の前に向かった。
「えっ~と、大村、大村っと…1-Cか」
1年はどうやらAからF組までの6クラスのようだ。
「ついでに涼子も確認…、同じクラスか」
俺は張り出してある地図を確認して1-Cに向かった。
718 名前: 東葛広報局長 ◆7/2vjVH3To 投稿日: 2006/04/27(木) 15:07:41.44 ID:5pUzewcj0
【共通view】
1-Cでは新たなクラスメート達が既にざわざわしていた。
とりあえず各自、黒板に書かれている席次表に従って、席についているようである。
学園内に始業のベルが鳴ると前方の入り口から1人が入ってきた。どうやら1-Cの担任のようである。
「おはようございます。1-Cを担当する神崎由希です。1年間宜しくね。
それじゃあ入学式あるから体育館までいきます。私についてきてください」
皆、神崎先生の後をぞろぞろついていった。
570名前: 東葛広報局長 ◆kl95d1ggq6 投稿日: 2006/04/29(土) 01:53:15.30 ID:BXRT0VlC0
【勝也view】
体育館に着くと、多くのパイプ椅子が並んでいた。
「1-Cはここのブロックだよ。さっさと座ってね~」
そう言いつつ神崎先生は教師席へ向かっていった。
とりあえず、目に付いた席に座り入学式が始まるのを待っていると隣に座った人から声を掛けられた。
「今日学園に来る時女の子と自転車二人乗りしてなかったか?」
見られていた。という動揺を隠しつつ尋ねた。
「えっ、どういうこと?」
「多分、うちのクラスの女の子だと思うのだけど、恋人?」
俺は全力で否定した。
「彼女は幼なじみ、隣の家なだけ」
そういうと彼は、ぼそっと言った。
「幼なじみか・・・。最終兵器だな!俺の名前は上田春樹。お前は?」
俺は自分の名前を教え、連絡先などを交換していた。
どうやら式典が始まったようだ。
888名前: 東葛広報局長 ◆kl95d1ggq6 投稿日: 2006/04/29(土) 23:23:53.51 ID:IB7M0e6D0
>>520>>572の続き
【共通view】
式典が始まり、学園長挨拶となった。壇上に上がった初老の男はマイクも要らないほどの大声で話をはじめた。
「神邑学園入学おめでとう。私が学園長の藤堂源治郎である。我が学園は自己責任の元で勉学に励めたまえ。でも学園生の本分は勉学だけにあらず!
友情・恋愛・遊び、何に関しても法律に触れない範囲で、120%全力投球で頑張りたまえ!それが神邑クオリティだ!」
どうせ、普通の挨拶しかしないんだろうと思っていた学園生たちは皆驚いた。
「うちの学園は学歴社会で勝てる人材を育てる気は全く無い!学園生には自分の意思で格差社会を生き抜くための力と絆を見に付けて欲しい!以上」
源治郎学園長の話に皆、惹かれていった。
源治郎学園長は白髪だが、背筋は最近の日本人に見えないほどシャキっとしており、顎鬚を蓄えた初老の漢であった。
「神邑学園の学園長である藤堂源治郎の言葉を胸に学園生活を謳歌してください」
司会である教頭が締めて、式典自体は非常に短い時間で終わった。
325名前: 東葛広報局長 ◆kl95d1ggq6 投稿日: 2006/05/01(月) 20:39:49.38 ID:ahRvbG1V0
【勝也view】
「友情・恋愛・遊び、何に関しても、120%全力投球で頑張りたまえ!か…」
俺は源治郎学園長の言葉を自分に問いかけていた。
勝也はこれまで平凡に生きてきた。
神邑学園を受験したのも自宅から自転車で10分程度で近いから、
他の人と少し違っているのは両親が海外赴任で1人暮らしをしている程度であった。
「恋愛か…そうだよな、昔の友人とか、結構彼女居る奴多いもんな~」
俺は源治郎学園長の言葉を心の中で繰り返していた。
326名前: 東葛広報局長 ◆kl95d1ggq6 投稿日: 2006/05/01(月) 20:40:51.08 ID:ahRvbG1V0
【共通view】
「学園長、入学式のコメント良かったですよ!」
教頭が学園長におべっかではなく本心から学園長に話していた。
「うむ。わしが神邑学園を設立したときに考えていたことだからな。今の世の中は『勝ち組負け組』とかよく言うが、
経済的に恵まれても心が充たされてないと人生を謳歌出来ないはずだ。
だから学園生には友情・恋愛・遊びなど、なんでも必死にやって欲しい。
学問で得られた知識を使う機会は社会に出たら少ないが、色んな経験は人を数倍の力を出せる源だからな」
源治郎学園長はそう言うと自慢の顎鬚を触りながら学園長室の中へ消えていった。
352名前: 東葛広報局長 ◆kl95d1ggq6 投稿日: 2006/05/01(月) 21:41:29.81 ID:ahRvbG1V0
【勝也view】
教室に戻ると男達は皆、学園長の言葉に興奮していた。
『学園長は神だ!』
『源治郎GJ!!!!!!』
『学園長公認で恋愛!それも全力で!!日本は変わった!感動した!』
俺も学園長からこんな言葉が聞くことになるとは予想だにしてなかったので、驚いていた。
「俺達、最高な学園に入学できたようだな」
横から春樹に声を掛けられた。
「あぁそうだな」
「で、お前は誰にアタックするんだ?やっぱ幼馴染か?」
「まだこの学園にどんな娘がいるか分からないからな~」
キャーキャー騒いでいる女の子達を見ながら俺は呟いた。
396名前: 東葛広報局長 ◆kl95d1ggq6 投稿日: 2006/05/01(月) 23:19:52.42 ID:ahRvbG1V0
【共通view】
神崎先生が教室に入ってきて終礼を始めた。
「それじゃあ明日からは授業よ、あと5月にみんなの親睦を深める為に『愛・地球博』にいきます。
1泊2日の旅行になりますので頑張って下さいね~」
いきなり発表された親睦旅行に皆驚いた。
その時、1人の男子学園生が挙手し質問をした。
「神崎先生、ちなみに宿泊先のホテルの部屋は1人部屋ですか?」
「ふふふ、おませな子ね。一応男子は男子、女子は女子で2人で1部屋」
「ただし、当日は神邑学園1年でホテルは貸切だし、私たち教師は夕食で飲み会ですので見回る事はありません。と答えておきます」
この衝撃発言にクラスの学園生は…。
『えぇ~』
『キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!! 』
など様々な反応を示した。
「じゃ、今日はこれでおしまい」
神崎先生の挨拶で嵐の終礼はおわった。
460名前: 東葛広報局長 ◆kl95d1ggq6 投稿日: 2006/05/02(火) 00:34:03.84 ID:/qeQ87jK0
【勝也view】
驚愕の発表後、学園生は教室を後にしたが、校庭は大変なことになっていた。
『やっぱ漢はスポーツ!だから陸上部』
『もっと経済に触れ合おう!今こそ株投資倶楽部』
『我らに残された時間はもう1年少し 天文研究会』
『神邑で抜群の恋の成就率86%を誇る。神邑恋愛研究部』
色んな団体が校庭でビラ配りをしていた。例えば料理系の団体であったら試食を出し、軍事系団体だったら実弾試射所まであった。
これも神邑学園の源治郎学長の考えで全て通っているようだ。
俺も手に抱えきれない程のビラを抱えながら駐輪所に向かうと俺の自転車のそばで話している2つの影が見えた。
50名前: 東葛広報局長 ◆kl95d1ggq6 投稿日: 2006/05/03(水) 20:26:16 0
【勝也view】
抱えきれないほどのビラを持って駐輪所に向かうと2つの人影が見えた。
(片方は涼子か。でもう1人は…誰だ?)
俺が見たこと無い可愛い娘が涼子と話している。
『ねぇねぇ、そういえば朝、誰かの自転車に乗ってなかった?』
『えっ!?も、もしかして見てたの?』
『えへへ』
どうやら彼女は朝、俺と涼子が一緒に自転車に乗っていたのを見ていたようだ。
『う~ん、マジで。幼馴染みで隣の家で同じ学校なだけ。・・・クラスも同じになったけど』
『へぇ~、アニメとかだったら100%フラグ立っているみたいな状況だね』
『とりあえず現時点ではフラグは立ってないと思うよ』
涼子の回答を聞きながら俺も呟いていた。
「そりゃそうだ。ここで涼子を選んだらこの最高の学園を楽しめない気がする」
そのとき、彼女が涼子に更に問いかけた。
『でも、それって本音なのかな?いくら隣の家で同じ学校でも一緒に登校。
それも男の子の自転車に乗って登校するなんて普通しないと思うよ』
暫くの沈黙のあと涼子は彼女に話した。
『・・・そうなのかな、自分でも今は分からない』
俺の心の中を涼子の言葉がエンドレスで流れていた。
74名前: 東葛広報局長 ◆kl95d1ggq6 投稿日: 2006/05/04(木) 23:58:21 0
【勝也view】
俺は自転車で帰るため意を決して、自転車にそして2人に向かって一歩また一歩と歩を進めた。
「あれ、どうした?隣の娘は?」
あくまでも自然を装って俺は涼子に声を掛けた。
「あれ、勝也。えっとこの娘は…」
涼子が紹介する前にその娘は俺に自己紹介してきた。
「私は如月渚です。涼ちゃんとは塾時代のお友達で、クラスは1-Bになりました。
これから宜しく。で貴方が勝也君なんだ、へぇ~」
そういうと渚は俺を吟味するように見つめてきた。
「(ボソッと)・・・」
俺にはよく聴こえなかったが、何か呟いたようだ。それに反応した涼子が渚の肩を軽く叩いていた。
「もう~何言ってんの」
「いや、涼ちゃんの…」
また渚の言葉は聞き取れなかったが、涼子は俺の顔を見ながら苦笑いしている。
「で、帰りはどうする?乗っていきますか?」
俺はいつもの口調で涼子に尋ねた。
「それじゃあ、早くして。あっ、渚ちゃん明日またね」
「うん、じゃ涼ちゃんまた明日!さよなら~」
俺はビラと2人分の鞄をかごに入れると涼子を後ろに乗せて校門から自転車を発進させた。
81名前: 東葛広報局長 ◆kl95d1ggq6 投稿日: 2006/05/06(土) 01:04:21 0
【勝也view】
俺は涼子を背中で感じながら考えていた。
(やっぱ、さっきのセリフ気になるけど…。でも聞くべきじゃないよな、盗み聞きしていた事もばれるし…)
「今日の終礼ビックリしなかった?」
不意に涼子が俺に話しかけてきた。
「あぁ、愛・地球博に行く親睦旅行だろ。粋な学園だよな」
「それだけじゃなくて…。ほら宿泊先の…」
涼子は実質上誰と同じ部屋で過ごしても良いということを言いたいのだろう。
「あ~あ、どうしようかなw明日から戦いになるんだろうな。涼子さんはもう誰かにアタックされたの?」
「ないない。でも勝也が気になるって娘がいたよ。誰かは教えないけどね!」
俺は自分を気になる娘がいると聞いて驚いた。
その後俺達はたわいも無い話をしながら帰った。
そうあの話には触れずに。
2006-05-06T01:09:42+09:00
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1女史その3
https://w.atwiki.jp/bokutoinseki/pages/36.html
280名前: あかり ◆ZbWnaJs1.6 投稿日: 2006/05/01(月) 17:26:09.72 ID:lx3sgQcY0
1967年7月 アフリカ、ナイジェリア
少年の目の前で、かつて父と母だったものが燃えている。
少年はしばらく立ち尽くしていたが、やがて火が消えたのを確かめると自分の家(瓦礫の山のようになっていたが)の裏庭に埋葬した。
その間、少年が泣くことはなかった。
少年達家族は、久々の休暇にメガー川に釣りに出掛ける”はず”だった。
少年がドアを開け、家族を急かしていると辺りは爆煙に包まれる。
少年が意識を失う前に聞いたのは銃声と炸裂音だった。
気がつき、目を開けると、そこに自分の家は無く、あるのはかうって家々だったものと、両親や近所の人々だったものだけだった。
埋葬を終えると、少年は銃声と悲鳴の聞こえる方を向き、少年のそれとは思えない憎悪を心に抱いた。
1967年9月20日、ナイジェリア軍がベニン共和国を占領。
ビアフラ軍の政権はもろくも崩れ去ることとなる。ビアフラ内戦の終結である。
この後、少年は少年兵としてアフリカ各地の内戦に参加することとなる。
284名前: あかり ◆ZbWnaJs1.6 投稿日: 2006/05/01(月) 17:47:00.93 ID:lx3sgQcY0
1991年7月 旧ユーゴスラビア、スロベニア
戦場での一時の休息は、兵士達にとって緊張が解けるひと時である。
一人の兵士がタバコを咥えていると何処からか小鳥が飛んできた。
兵士はポケットから固形食糧を取り出すと、タバコを地面でもみ消し、自身の口に運んでから少しちぎってやる。
小鳥はせわしくそれをつまむ、食べ終わると兵士の手に乗ってきた。
兵士はそれを無表情で見ていた。
横から別の兵士が話しかけてきた。
「おいおい、随分とお優しいじゃないかw懐かれてるなww」
「・・・そういう訳じゃねえ・・。ガキの頃からやたらと俺の回りには動物が寄ってきやがる。最初は追っ払ってたが面倒なだけだから止めたんだ。」
「へ~・・・なんか匂いでも出てるんじゃねえのか?」
からかったように言う彼に対し、兵士はばつが悪そうに手を振った。
突如銃声と爆音が遠くで響いた。驚いた小鳥は飛び去った。
兵士達に緊張が走る。
無線の連絡が響いた、「こちらブラボーチーム!至急応援を頼む!!」
「こちらチャーリーチーム、了解した。10分以内に行く。」
兵士達は装備と銃を確認すると、再び戦場へと向かった。
328名前: あかり ◆ZbWnaJs1.6 投稿日: 2006/05/01(月) 20:52:01.85 ID:lx3sgQcY0
合流ポイントに着くとC(チャーリー)チームの部隊長から指示が飛ぶ。
「よし!いいか!!ボブ隊は左翼へ、ステンカ隊は中央、テリー隊は右翼から行け!!」
兵士達は身を屈めながら持ち場を目指し走り出した。
断続的な銃声が続く、どうやら敵兵は2ブロックほど先の建物に潜んでいるらしい。
「チッ・・・やっかいだな・・・。」
「テリー小隊長!!自分が手前の遮蔽物まで行ってグレネードで砲撃します!!」
「よし!援護はまかせろ!!行けッ!!」
テリーと呼ばれた小隊長は他の隊員に指示を与える。
「援護射撃!全員!撃ッーーー!!」
隊員達は突撃した隊員を援護する為、一斉に射撃を開始する。
突撃した隊員は無事に遮蔽物に着くと、ランチャーを建物に向け発射した。
衝撃波と爆音が辺りを包む。
336名前: あかり ◆ZbWnaJs1.6 投稿日: 2006/05/01(月) 21:21:25.80 ID:lx3sgQcY0
燃え上がる建物から逃げ出そうと、敵兵達が出てくる。
隊員たちはそこを逃さなかった。
敵兵は飛び出してくるところを狙われ、ある者は頭を吹き飛ばされ、またある者は銃弾で踊った。
撃ち続けていた隊員と代わり、テリーと新米の隊員が射撃を開始した。
撃ち続けていると、また敵兵が出てくるのが見えた。
迷わず照準を合わせにかかる、しかし照準の先の敵兵を見てテリーも新米隊員も一瞬戸惑った。
そこにいたのは年端もいかない少年兵だった。
新米隊員は悲痛な叫びを呟く。
「それ以上来るな・・・やめろ・・・撃つぞ・・・本当に撃つぞ・・・!!」
新米隊員がクッと目を瞑りトリガーを引きにかかった時、隣から銃声が聞こえた。
前を見ると少年兵の頭の左半分が無いのがわかった。崩れるように倒れるとそのまま爆発した。
テリーは新米隊員に告げた。
「・・・・・・・・・・・これは戦争だ・・・。」
テリーには、自分のしていることを必死に正当化しようと努力するほか無かった。
354名前: あかり ◆ZbWnaJs1.6 投稿日: 2006/05/01(月) 21:52:34.65 ID:lx3sgQcY0
1991年9月下旬
スロベニア国内での戦闘はほとんど終わりに近づき、テリーら傭兵部隊の任務もパトロールが主な任務になっていた。
今日も周囲を警戒しながら車でのパトロールを行う。
街は破壊され、道を歩く人々は皆うつむいていた。
(
俺達がやってきたこととはなんだったのだろう・・・。平和を取り戻すことじゃないのか・・・。)
戦争に対し疑問を持つようになったのは何時のことだっただろうか・・・、テリーはそんな事を思案しながら助手席に座っていた。
辺りを警戒し見渡すと、一人の少女がボロボロになった人形の手を引き歩いているのが見えた。
「戦争孤児・・・・ですかね・・・」
一人の隊員が言う。
「かも・・・しれないな・・・。」
テリーは呟くように言った。
この時テリーには、この少女が後に出会うことになるハルカだとは気付くはずもなかった。
358名前: あかり ◆ZbWnaJs1.6 投稿日: 2006/05/01(月) 22:09:34.87 ID:lx3sgQcY0
1991年10月
ヨーロッパ諸国の調停により、クロアチア・スロベニア両国はユーゴスラビアからの独立を達成する。内戦の終結である。(クロアチアやボスニアではその後も内戦が続くことになる・・・。)
しかし多くの人々が犠牲になったのは言うまでもない。
テリーら傭兵部隊は任を解かれ一時の休暇を与えられた。
テリーは休暇をフィレンツェで過ごすためイタリアへと向かうのであった。
618名前: あかり ◆ZbWnaJs1.6 投稿日: 2006/05/02(火) 17:55:10.73 ID:Z5I6FH350
テリーは爆音と銃声の中をひたすらに走る。
間一髪建物に隠れる。
銃声が止んだのを確認すると銃を構えながら飛び出そうとする。
しかし腕に力が入らない、見れば左足と右腕が吹き飛ばされている。
「!!うあああああああああああああああああああああああ!」
バランスを保てず、悲鳴とともに地面に打ち付けられる。
体中からどんどん血が抜けていくのがわかった。
急に全方が暗くなった。首だけ動かし見上げると、そこには銃を突きつけた敵兵がいた。
その顔は人間の顔ではなく化け物の顔をしていた。
敵兵はトリガーに指をかけると、笑いながらそれを引いた。
テリーは頭に強い衝撃を受けた。
あれ・・・・・・・・?・・・・・・・・しい・・・な・・・・・・・前・・・・・・・な・・い
・・・俺・・・・・・・・・・・・・ぬ・・・・?
620名前: あかり ◆ZbWnaJs1.6 投稿日: 2006/05/02(火) 18:04:19.03 ID:Z5I6FH350
「・・・・・・・・!!うああああああああッ!」
目を覚ますと、やさしい朝の光が部屋を包んでいた。
窓からは心地よいフィレンツェの風が入る。
テリーは自分の右腕と左足を確認した。
幸いそれは両方とも無事に付いていた。
「・・・・・・・・・・・・・・・夢・・・・か。」
もう何度同じ夢を見ただろうか。
戦場では見ることはないのに、休暇中はいつもこうだ。
テリーは首を振ると身をおこしシャワールームへ向かった。
「たまには街にでもでるかな・・・・・。」
シャワーを浴びながらそんなことを呟いた。
少しでも気を紛らわせたかった。
36名前: あかり ◆ZbWnaJs1.6 投稿日: 2006/05/03(水) 19:12:22 0
シャワーを浴び終わり部屋に戻ると、ドアが開き女性が入ってきた。
「全く・・・無用心ね・・。また開けっ放しなの・・?」
「・・・・問題はない・・。」
「・・・そうね、あなたなら大抵は殺せるでしょうね・・。」
女性は半分呆れながらソファーに腰掛ける。
スラリとした四肢を持ち、髪は肩にかかるかどうかといったところ。歳は24、5ぐらいだろうか。控えめな化粧をしている。
「・・・ステラ、何の用だ?・・」
「あら、可愛い彼女に、何の用だ?はないでしょうw」
ステラと呼ばれた女性は渋い顔をしながらテリーのマネをしてみせた。
テリーは少しムッとした。
(以外に似ている・・・。)
42名前: あかり ◆ZbWnaJs1.6 投稿日: 2006/05/03(水) 19:30:22 0
「あなたが休暇を貰ったって聞いたから来たんじゃない、10ヶ月振りよ、なにか言うことはないの?」
「・・・・イラクはどんな状態だった?」
愛の言葉を期待していたステラは、かなりがっくりした。
同時に、テリーだからしょうがないとも思った。
「・・・・そうね・・・、あなたが行っていたユーゴと変わらないと思うわ。なんなら詳しい戦況でもお話しましょうか?」
「・・・・そうだな、すまない。愚問だった。」
「・・・・もうっ!そんな話をしに来たわけじゃないわ!!これから暇でしょ?どう?久々に・・・その・・・。」
ステラは急に顔を赤くし、もじもじし始めた。
ステラにも可愛い所があるなwテリーは少し嬉しくなった。
このままとぼけるのも可愛そうなので言ってやる。
「俺も出掛けたいと思ってたところだ、行くか?デート。」
「!、うん!!」
ステラは嬉しそうに頷いた。
55名前: あかり ◆ZbWnaJs1.6 投稿日: 2006/05/03(水) 23:42:54 0
絵画のような街並みに、イタリア特有の日差しが差し込む。
その中をステラと連れ立って歩く。
ステラは楽しそうに見て回った。
テリー自身も日頃の戦闘を忘れ、ひと時の休息を楽しむ。
街の広場になにやら人だかりが出来ていた。
「なんだろ・・・・言ってみない?」
「おい、そんなに引っ張るな・・・・。」
ステラはテリーの手を引き、人だかりへと歩きだした。
58名前: あかり ◆ZbWnaJs1.6 投稿日: 2006/05/04(木) 00:40:49 0
急に横からピエロがステラにチラシを渡す。
「どうぞwお嬢さんww」
「どれ・・・・・ポリショイサーカス?」
「有名なサーカス団よ、それ!ねえ?見にいかない?」
テリーは少し考えると承諾した。
「やったw私サーカス見るの初めてなの!!」
「そうか・・・・・。」
「テリーは?」
「ん?」
「見たことある?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ガキのころ、一度だけ両親に連れられて・・・。」
「あ・・・・・・・・ごめんなさい・・・。」
ステラは、もちろんテリーの生い立ちを知っている。
わざとではないと言えど、ステラは後悔の念に駆られた。
テリーは様子を察して言う。
「・・・・ほら!行くぞ!!」
「え?」
「デートなんだから時間勿体無いだろ!!」
テリーはステラの手を引いてずんずん進んで行く。
「俺が見たいんだよ!なんか問題あるか?」
「・・・・ううん。」
「よし、行くぞ。」
テリーは入り口へとステラの手を引き向かう。
「・・・・・・・・・・・・アリガト・・・・・・。」
「ん?なんか言ったか?」
「何にもw」
ステラは小さくそう言った。
62名前: あかり ◆ZbWnaJs1.6 投稿日: 2006/05/04(木) 14:05:24 0
煌く照明、様々な催し、湧き上がる観客。
それは、隣国での戦争など嘘のような盛り上がりだった。
観客はただその繰り広げられる舞台に興じていた。
「すごかったねー!空中ブランコなんて初めてみたよ!」
「ああ、そうだな・・。」
外に出て帰り道を行こうとするとテリーの足元に帽子が転がってきた。
「すみませんね、拾っていただけますか?」
持ち主は少し遠くからテリーに声をかけた。
63名前: あかり ◆ZbWnaJs1.6 投稿日: 2006/05/04(木) 14:11:42 0
テリーは拾い上げると、持ち主である初老の男性に返した。
「いやあ、すみませんでした。風で飛ばされてしまいましてね・・。」
男性は照れたように言い、さらに続けた。
「私はポリショイサーカスのチャック=ノリスです。・・・まあとにかく、ご来場ありがとうございました。楽しんでいただけましたかな?」
「チャック=ノリス・・・・?」
「ステラ?知ってるのか・・?」
「・・・・・・あ!思い出した!!この人団長さんだよ!テレビで見たことある!!」
「なに?!」
「いやあ・・・・お恥ずかしい。」
64名前: あかり ◆ZbWnaJs1.6 投稿日: 2006/05/04(木) 14:25:31 0
テリー達はしばらく談笑していたが、話も伸びてきたのでホテルに帰ることにした。
ステラはワインを買ってくると言い、先に帰ってしまった。
「では、自分もここら辺で・・・。」
「ええ。長々とすみませんでした。」
「いえ・・・・。では・・・。」
テリーが立ち去ろうとすると、ノリスが声をかける。
「・・・・・・・・あなたは・・・兵士ですね。」
「・・・・・・・・・・なぜですか・・・?」
「わかりますよ、私も先の大戦ではフランスで戦いましたから。」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
「おせっかいかも知れませんが、一つだけ言わせてください。」
「なんでしょう?」
「戦場で得られたものは、そのほとんどが残りません。あるのは虚無だけです。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ノリスはフッと笑顔を作った。
「おっせかいでしたね。すみません。では・・・・。」
途中で振り返ると付け加えた。
「そうそう、戦場に悩みは持って行ってはいけませんよ。悩みは必ず誰かを殺します。」
テリーは、無言で聞いていた。
2006-05-04T17:56:21+09:00
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