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猫娘13 - (2007/06/09 (土) 18:55:51) のソース

突然だが質問させてくれ。みんな、猫は好きか? 
俺はもちろん大好きだ。そりゃもう、住んでるアパートがペット禁止じゃなくなってくれればダッシュでその辺に捨てられてる野良猫の1匹でも拾って(貧乏学生の俺には買うなんてとてもとても) 
何か可愛い名前をつけてやってミルクでもやりながら頭をナデナデして気持ち良さそうに鳴くのを心地よく聞いて、そんな事がしてみたいさ。 
だが、そんな事は――少なくとも今ここに住んでる限りは――できない。 
全く、いつになったらそんな幸せな暮らしができるんだか。 
そんな事を考えながら1人淋しく床につく。 
そんなマンネリ生活に突然トドメを刺されるなんざ、この真中慎太郎(まなか・しんたろう)の目をもってしても見抜けなんだわ! 



「ちょっとー、慎、起きなさいよ!」 
ああ、あげはの声が聞こえる。どうやら俺を起こしたいらしい。 
だが今日は日曜だ。もう少し眠らしてくれよ…… 
「あ~、後4時間、後4時間・・・」 
「むー……そっちがその気なら実力行使でいくんだから!痛い目に合いたくなければとっとと起きなさい!」 
「そんなこと聞ける状態じゃないですよーだ……12時になったら起こしてくれってかりんに頼んどいてくれ、お休み……」 

あーもー、うるさいうるさいうるさい。 
こんなうるさい奴はほっといて、とっとと2度寝しよ(がつっ) 


あれ なにか さむけが もしや あげはが おれの こかんに いちげき…… 


「…………のォOOOOOOOOOOO!!!!!!」 
「ふふん、起きられた?あたしの言うことを聞かないからこうなるのよ、わかった?」 
「がが、が……あ、ああ、充分、わか、った、ぜ……」 
「そう、それでいいわ。下僕は主人の言うことをよく聞くものよ?聞かないのならお仕置きは当然よね……」 
な、言わせて置けば好き勝手な事を。だが、ここで反論すれば、たぶん俺は2撃目を食らって再起不能になってしまう。 
ここは素直に従っておくか……痛い痛い痛い痛い。 
「分かった、いや分かりましたです。だから、どうか2撃目だけは勘弁してください」 
「仕方ないわね……わかったわ。その代わり、今夜は1晩中付き合うのよ?途中で気絶なんかしたら、また痛い目にあわせるんだからねっ」 
そういってあげはは俺の部屋を出て行った。ふー。まったく、嫌な目覚め方だぜ。 

もちろん、モニターの前のみんなはとっくのとうに気付いてるだろうが、彼女―――あげはは人間じゃない。 
少しくせの入ったセミロングの銀髪、蒼い瞳、そしてなによりその頭に生えている猫耳と尻の方でくねくね動いてる尻尾。彼女は、いわゆる「猫人間」って奴だ。 
数週間前、俺は色々と会って子猫を3匹拾った。それで、部屋に連れ帰ってみたらいつの間にかこんな姿になってやがった。 
かといって追い返すわけにもいかず、結局3匹とも住み着いてる。 
ああ、黙ってれば本当に可愛いんだがなぁ。 
まあいいや、今の俺にはかりんがいる。とりあえず、朝飯にでも食いにいくか。 
何やかんやで、俺の慌ただしい1日が始まる―――