擬人化した凶暴な♀動物が逆レイプするスレまとめ @ ウィキ内検索 / 「タツノオトシゴ娘」で検索した結果

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  • タツノオトシゴ娘
    成人の儀式 著者:15スレ目、ID 4fGXrUxR氏 海馬話前編 著者:15スレ目、ID bEcg2pcl氏 海馬話後編 著者:15スレ目、ID 215YsglN(bEcg2pcl)氏
  • 動物別メニュー
    ...うなぎっ娘 タツノオトシゴ娘 水棲生物 ヤドカリ娘 アメンボっ娘 ヒュドラ(ヒドラ)娘 磯巾着娘 クラゲっ娘 プラナリアっ娘 タコ娘 貝娘 昆虫 蜂娘 蟻地獄娘 蟻娘 蛾(が)娘 G娘 せみ娘 かげろう娘 蚊(か)娘 かぶとむし娘 トンボ娘 蝶娘 いもむし娘 カマキリ娘 ミノムシ娘 てんとう虫娘 節足動物 蜘蛛女 蠍(さそり)娘 ムカデっ娘 その他 四聖獣 複数 竜 鬼面ライダー 神獣・魔獣 ナメクジっ娘 ミミズっ娘 その他の娘
  • 海馬話前編
    15スレ目、599-602 ID bEcg2pcl 氏  周囲の世界から断絶された村を離れ、人間社会で暮らし始めてしばらくの時がたつ。  最初は寂しく思われた一人暮らしも今は快適だ。  俺と同じ、獣人の友人や人間の友人もそれなりに出来ていて、なんとつい最近彼女まで出来てしま った。  彼女は猫族の女の子だが、俺みたいな他種族の獣人も人間も分け隔てなく平等に接してくれる。  俺はそんな彼女に最初期からずっと惚れていたのだが、つい最近彼女も俺と同じ感情を抱いている と知ったので、そこで俺らは晴れてカップルとなれたのだが、俺は彼女に一つ隠し事をしている。  それは、俺がタツノオトシゴの獣人であるということ。  申し訳程度に頭に生える角や、くるりと丸く生える尻尾を隠す余地は無いのだが、俺の種類だけは 頑なに黙り続けている。無論、隠し続けられるモノでもないし、時期が来...
  • 海馬話後編
    海馬話前編 15スレ目、605-608 ID 215YsglN(bEcg2pcl) 氏  日常へ戻って早三ヶ月。  人の腹の中で日に日に育つ赤の他人のガキが最近やたら目立ち始めた。  畜生、目立たないはずじゃなかったのかクソババアと俺は口の中で悪態をつきながら妙に出ている腹 を見下ろした。  再三堕ろすか堕ろすまいか悩んだ結果、子どもに罪は無いかと病院へは行かなかったが、結局俺は男 のプライドを取ったのだ。その結果が、コレだったりする。  悲しいかな、順調に育っているのが手に取るように解るのである。手を当てるとここん、と蹴られた り動いたりするから、卵からは孵ったっぽい。……三ヶ月も一緒に居ればちょっと愛着も沸いたりな。  海に住んでる本家は知らんがタツノオトシゴ族の卵は全部が孵化するわけではない。ほとんどが無精 卵で、一つか二つの有精卵が孵化して...
  • 成人の儀式
    15スレ目、533-535 ID 4fGXrUxR 氏  月夜の美しい夏の夜。  辰巳竜司は成人の儀式を迎えるためにカンテラを片手に単身海辺の洞窟へと赴いた。  そこここに横たわる岩の間に満ちては引いていく黒い血のような夜の海の色と、さざめきの音を聞きな がら、竜司は岩に躓かないように注意深くカンテラで足元を照らしながら進む。  そしてようやく儀式の場所であるあの洞窟へとたどり着いた。  洞窟の入り口はそう大きくは無く、そして洞窟事態もたいしたことではない。しかしそこは竜司の村で は非常に神聖な場所とされ、普段は幾重にも注連縄が施され、成人の儀を迎える男子とそれを施す女性以 外が立ち入ることは許されない。  竜司は洞窟の入り口に立つと緊張した面持ちで潮風で粘つく灰色の髪を掻きあげた。  頭には申し訳程度についている短い角とくるりと円を描いて飛び出た尻尾が彼...
  • シャチ娘に恋
    俺の名前は、神楽坂雄介。 将来の夢はシャチの調教師だ。 高校を卒業し、水族館に行ったのだ。 「この水族館で働かせてください!なんでもします!」 「なんでもってねえ、じゃあ、水槽の掃除でもいいの?」 「はい、それでも構いません!」 「では、案内するね。」 若い女性の人の後をついて行ったのだ。 そして、 その水槽に到着したのだ。 「なんか、すっごい大きい水槽ですね。」 「そりゃそうです。私達の水族館は世界一広いのですから。」 「それで、水槽の中を掃除すれば良いのですね?」 「はい、そうです。この、酸素ボンベを使って一生懸命に掃除してもらいます。」 神楽坂雄介は、 酸素ボンベを背負って 水槽の中を掃除したのだ。 ゴシゴシッゴシゴシゴシッ そして、 雄介は、水槽の中を 完璧に洗ったのだ。...
  • 鯱娘2
    25 名前:朱雀[] 投稿日:2008/01/03(木) 10 54 52 ID dR/ChHuF まだ初めてで下手なのかもしれません。でも、見てやってください。 俺の名前は、神楽坂雄介。 将来の夢はシャチの調教師だ。 高校を卒業し、水族館に行ったのだ。 「この水族館で働かせてください!なんでもします!」 「なんでもってねえ、じゃあ、水槽の掃除でもいいの?」 「はい、それでも構いません!」 「では、案内するね。」 若い女性の人の後をついて行ったのだ。 そして、 その水槽に到着したのだ。 「なんか、すっごい大きい水槽ですね。」 「そりゃそうです。私達の水族館は世界一広いのですから。」 「それで、水槽の中を掃除すれば良いのですね?」 「はい、そうです。この、酸素ボンベを使って一生懸命に掃除してもらいます。」 神楽坂雄介は、 酸素ボンベを背負って 水...
  • 年の初めに
    「あけましておめでとう。今年もよろしくね雅樹」 コタツの横に入っている猫の女の子がそう俺に言った。 彼女の名前は、毬。猫の獣人で幼馴染の彼女は俺と 夫婦だったりする。 「初詣に行こうか毬その後初日の出でも見てさ」 そう言って隣を向くと彼女の姿が見えなくなっていた。 驚いて辺りを見回しているとコタツの自分の膝の辺りが 膨れていてそれをじっと見ていると中から毬が飛び出し 押し倒された。 彼女は瞳を潤まし息を荒くして、 「私、初詣や初日の出よりも先に雅樹と姫初めを したい・・・」 と言ってきた。 俺は、ため息をこぼしながらも彼女を抱きしめ 『初詣で夫婦円満のお守りは必要ないかもしれない なぁ』 と思いながら新年早々から二人で一つになっていった。
  • 烏娘4
     出会いは、ある民家の庭だった。 「おい、まだくちばしの黄色いガキに手ぇ出すたあ、『鈴木家の寅治』も堕ちたもんだなあ」  がたいの良い虎猫の首に爪をかけ、烏の娘が啖呵を切る。  この烏娘、ここいらで最近名前を知られるようになった御転婆娘で、名を美晴という。 まだ成鳥になって数年も経ってないが、やんちゃ盛りの若い猫どもと商店街の肉屋「いとうや」の廃棄肉をめぐって対等にやりあっている事で有名だ。  しかし今回ばかりは分が悪い。  相手の虎猫は“寅治の親分”。現在町内会長を務める鈴木家に古くから飼われている猫で、猫の間どころか、人間どもにも一目置かれている虎猫だ。  その体格は堂々たるものだが、決してペットに甘い飼い主が贅沢なエサを与え過ぎた為にぶくぶくと太ってしまった類のものではない。それは長年に渡り流れの野良猫からこの地域を守り続けてきた実績が証明している。  現に、あ...
  • <守宮さん>
    「今度のバレンタイン、どうするー?」 「……うーん、エレナよりも、エリザベータ母様萌え!」 「それはバレスタイン!! しかもリメイク!」 「漢なら、魔道士=倉庫番オンリーよ! あとで大物らしく復活しない!」 「わ、私、男じゃないし……」 「――まかせて! 国産とゴヂバの二刀流で200万カロリー! 普段の倍の砂糖で400万カロリー! さらに普段の3倍の生クリームを加えれば、 あの乳牛女のミルクチョコレートを上回る1200万カロリーよ!」 「それは、どこの登山用非常食ですか?」 「愛は熱量に比例するのよ!」 「いや、そのりくつはおかしい」 ……うるさい。 きゃいきゃいと盛り上がる女子部員たちの声に、僕は眉をしかめた。 昨日から熱があるせいなのか、女の子の高い声が、いつに増して耳障りに感じる。 必須でなければ、こんな部活、とっくに...
  • 九尾狐と健一(仮称)
    ※注意! 作者は妖怪などに関しての知識が皆無です。実際の言い伝えなどと違っても無視して下さい(笑) 「ここは...夢か...」 時々分かるんだよ、夢の中だってのが。 しかし、夢にしては異様に意識がハッキリしている。 自己紹介が遅れた。 俺の名は内村健一(うちむらけんいち)。 普通の学校に通う、ごく普通の16歳くらい(話の都合上あやふや)だ。 強いて、でもないが違うところを挙げるとすれば、相当なニコ厨であるところかな。 そもそも俺が厨じゃなけりゃ、こんなネタは使わない。 元ネタは言うまでもないな。 性格は明るい。どのくらい明るいかと言うと、今でこそマシになったが、 少し前まではやかましくてウザがられることも少なくなかった。 体格は学年で比較的高い方で、普通よりごくわずかに痩せている。 自分で言うのも何だが、ルックスは普通より少しいい感じだ。まあ、キ...
  • 幼女牛
    乳離れできてない幼女牛が 「なんでミルク出ないのー?」って不思議そうに ♂の乳首吸いながら全身をこすりつけて太股から付け根でしごいてくる 幼女は自分がつるぺただから他人のおっぱいが気になるのかも知れないけど、相手の♂だって痩せているのに・・・ 性知識はないのに、無意識に柱にこすりつけてオナニーするのが癖になってるから ぷにぷにつるつるの股がすぐ濡れ濡れになっちゃって、擦り付けてるうちにニュルッって挿入してしまう 触ると気が遠くなりそうなほどスベスベ肌を押し付けられながら、キツキツの肉の中に閉じ込められる 向かい合って横向きに寝ころんで、この体勢だと思いっきり動けないから小刻みに腰を振ってくる 締まるのに濡れててやたらヌルヌルする幼女の牛まんこの効果は抜群で、あっと言う間に気持ちよさがMAX ♂が「もう出そうだから離れて」って言うのに、「やだー、飲む!」って、射...
  • 月詩と健一
    「ちょwwwホモレモンとかwwwww」 月詩(つくし)がニコ動を見ながら大爆笑している。前回俺が予想したとおり、やはり月詩はニコ厨だった。 今日、月詩はずっと俺のハイスペックPCに張り付いている。 そして今彼女が見ているのは『各国の「フタエノキワミ、アッー」を検証してみる』である。 ---山神月詩(やまがみ つくし)が来てから数週間が経つ。 冒頭から月詩という名前を見て、「月詩って誰?」なんていう読者も多いだろう。 月詩とは、前回出てきた九尾狐の少女のことである。 エロゲさながらの出会いを果たした俺と月詩だが、こいつと出会っていいことが沢山ある。 その一例としてまず、三度の飯がコンビニ弁当orカップ麺だったのが彼女の手作り料理になった。 月詩が作る料理は俺が今までカップ麺しか食べてないのもあったせいか、実にサイコーだ。そして何よりも殺伐としていたワンパターンな生活が...
  • 牛娘1
     誰かに呼ばれた気がして、青年は目を覚ました。  傍らの目覚まし時計を覗くと、時刻は夜中の一時を回った頃だった。十時に寝て六時に起きる、規則正しい生活をしている彼にしてみれば、そんな時間に目を覚ますことは滅多にない。彼の家族も同様だ。  だから、こんな時間に、自分の部屋で人の声を聞くなど、空耳以外にはあり得ないのだが――それでも彼は眠気をこらえて、部屋を見渡した。  月が出ているらしく、深夜だというのに部屋はやけに明るい。  だから、彼はベッドの端に鎮座する彼女をすぐに見つけることができた。 「夜分に失礼します、オーナー――」  月明かりに照らされ純白のシーツを身にまとった彼女は、最初に、深々とお辞儀した。彼はわけもわからず恐縮したが、上体を戻した彼女の顔を覗き見て、かけるべき言葉を飲み込んだ。  ふっくらとした丸みのある輪郭に、やや厚めのぽってりとした唇。その上にはやや小ぶ...
  • 蝙蝠4
    いつか、旅先で出会った女の子に、綺麗だね、と褒められた少年の青い瞳。 それを覆う瞼を通して感じる、仄かな灯りの揺らめきに、混濁していたアルの意識は覚醒へと導かれた。 判然としない思考のまま、目を開けて何となしに周囲を見渡した。 ちょうど正面に当たる壁には、二対の蝋燭の炎。その間には、鉄で補強された木製の重厚な扉が鎮座している。 小さな炎が揺らぐ、微妙な違和感を感じる前に、どこからか吹き込んできた弱い、けれども、冷たい風に体を震わせた。 「う・・・・・・ぁ・・・・・・」 立ち上がろうとして、地面が傾いた。 微かな火の光が、残光を残して視界の端へと消えていく。 傾いていたのが地面ではなく他ならない自分自身だと気づいたのは、右半身に衝撃と共に鈍い痛みが走ったときだった。 「なに・・・・・・? こ・・・・・・れ・・・・・・」 上半身を起こして、目を細める...
  • 10スレ目>>905氏に捧ぐ
    春は名のみの、風の寒さや。  されど、暦も弥生と相成って『女の子祭』無事終了、『白い日』へのカウントダウンも 一桁台に突入した今日この頃、黄砂混じりの少しざらついた風の中にも、仄かにナニカの 甘い香りが絶妙にブレンドされてるような気がしないでもない。  ……もっとも、それ以上に『あぁ、今年も(俺以外には)ちゃーんと“春”が……』 なんて思い知らされるのは、こっそり回覧されてくる『異動トトカルチョ』下馬評と 辞令交付予想上位者たちによる、切羽詰った『合コン』への頭数用お誘いラッシュと 夜毎、狂おしくも朗々と響き渡る『猫の妻恋』声だったりするのだが。  しかし、今現在俺の耳に届くのは、半分虫の息風の哀れな擦れ声のみ。 『ナ゛、ァ゛……ォ゛……ン゛』  駅前のコンビニで購入したささやかな食料品と、ついでに受け取った宅配便小荷物を ...
  • 同居蜘蛛2
    同居蜘蛛2 「はぁー、疲れたぁー」 残業を終えて家に帰り着く。 脇に抱えるのは近所のコンビニで買った夕飯を 今は独身寮に住んでおり、家に帰っても誰もいないはずなのだが・・・ 「ただいまぁー」 空しいものだが、なぜか挨拶だけはしてしまう癖がある しかし、玄関の扉を開けて異変に気が付いた 部屋の電気はつけっぱなし、しかもTVも付けたままのようで、今日のニュースが流れている 「っかしーなぁ、戸締りはちゃんとしたはずなのに」 不審に思いつつも部屋の真ん中にちゃぶ台を置き、冷蔵庫からこの前スーパーで買った特売のビールを取り出して飲む そしてコンビに弁当にがっつく、と あぁ、サラリーマン万歳 満腹になり、ちゃぶ台を片付けてスーツを脱ぎ捨てビールの残りを飲みつつテレビを見る これぞ独身男の心意気・・・うぅ、さみしい ふと、目の前の壁を見ると、黒い物体が移動しているのが...
  • 犬娘7
    家に帰ってから今日のあの"犬"について考えていた。 おじいさんは元気な「男の子」と言ってたけど、だとするとこの間の亀さんみたいに夜襲われるんだろうか。…怖いかも いやいや、ただ単にお礼だけかもしれないし。 確かあの亀さん"4桁の齢を…"なんて言ってたから、そんなに長生きしてないだろうから出てこないでしょ。 男が男にあんなことできないだろうし… …レイ〇ーラモンなんて冗談じゃないよなぁ… そんな一部絶望も見える希望的楽観にむりやり結論づけて、上の空のまま夕食と宿題を終わらせて床についた。 何があっても起きないつもりで。 …ペチャペチャという音で意識が覚めた。 なんか顔がザラザラした物でこすられてる… 訳も分からず、払うように手を振り回すと、何か毛皮みたいな物に手の甲が"埋まった&quo...
  • 『吸血殲鬼ヘビお姉ちゃん』
    1  太陽光線がアスファルトを唐揚げる真夏日。  私立充冠小学校の校庭で行われているのは、地区を代表する小学生サッカーチームの決勝戦。  三百を越えるギャラリーに囲まれ、二十二の子供達が緑のフィールドを駆け回る。  チーム『K’』(けーだっしゅ)と、チーム『ヤマタノオロチ』。点数は1対1で、時間は後半ロスタイム。 「チームK’、ミッドフィールダー霧野君に代わりまして平坂君!!」  ここまで来て、チームK’の最終兵器が投入された。  ベルベットの様に柔らかな身体に、ウィップの様にしなやかな脚力を持つ。小学四年生、9歳、平坂 蒼真(ひらさか そうま)。  あまりにも圧倒的なサッカーセンスで、小学生が相手だと後半ロスタイムからしか出場を認められていない例外。 「いくよみんな! ラ・オル・ケスタだっ!!」  蒼真の掛け声でK’のチームメイトは息を吹き返す。疲...
  • 狐娘19
     目に映るのはセピア色のある風景。  見覚えがあるこの場所は、俺が前に住んでいた家の庭。  ド田舎だったけど、自然に囲まれていつも日が暮れるまで遊んでいた。  そして目の前に移ってる子供。それはガキの頃の俺。  何か、モコモコした巨大な毛玉のようなものに抱きついている。  (……おい) (なぁに?)  ガキの俺は何かと話しているようだ。  だけど何かは分からない。分かるのは話しているのは、声からして女の声。   (十年後、会いに来い。私の婿にしてやる、ありがたく思えよ?) (……おむこさん? じゃあおよめさんになってくれるの?) (そうだ……嫌か?) (ううん! ありがと! ぼくうれしいよ!)  この偉そうな口調はどこかで聞き覚えがあるけど、思い出せない。  ていうか、俺は既に誰かにプロポーズされてしまっていた...
  • 狐娘3
    「はぁ……」  夜道、青年が大層疲れた様子で街灯もない道を歩いていた。  今日も学校に一人しかいない先生の手伝いをし結局遅くなってしまったわけだが、青年が疲れている理由はそれではない。  先生の手伝いと言っても、書類整理等を手伝うだけで高2の青年にとっては造作もないが、それ以前に例の発情中の狐娘に再び求められていたのだ。  隙あればトイレや体育倉庫で、狐娘は青年を襲い、その度に3回は果てていた為、青年の体力は限界が迎えていたのだ。  激しくダルい体を引き摺りながら歩いていた時、青年はある場所に立ち止まる。そこは以前青年が狐娘に襲われ、あろう事か童貞を持って行かれた青年にとっては忌まわしき寺へと続く山道だった。 「……」  フラッシュバックのように襲われた光景が青年の脳裏に蘇る。  そんな記憶を振り切るかのように、首を数回横に振ると無視して歩き出そうとする。  しかし、青年...
  • 複数3
    「・・・・・・・・・・・・・・・あ・・・・・・・・・・・・起きたか・・・・・・・・・・・・?」  気が付いた時、オレは自分の部屋の寝床にいた。 「信乃――――――か?」 「ぐっすり眠りやがって、明日の朝まで起きないかと思ったぜ」 「・・・・・・・・・・・・・・・・」  頭をぼりぼり掻きながら、周囲の情況を確認する。  部屋に無造作に敷かれた布団に寝かされていたオレを(その時ようやく気づいたが、どうやら全裸のようだった)、学習机のイスの背もたれに肘をもたれかけたジャージの上下を羽織った女が見下ろしている。  机の上のライト以外は部屋の電気は消えており、女の顔は丁度ライトの逆光になって、布団からだとよく見えない。声を聞かなければ、こいつを信乃と判断できなかっただろう。  が、そんな事はまあいい。 「・・・・・・・・・・・いま、何時だ?」 「22時半っ...
  • 『夜戦とミミズク』
     今日も男達が、真っ暗な部屋の中で一時の休息を得ている。 ある者はカードを捲りながらそこに書かれた文字を読み取り、 またある者は、窓越しに闇夜を眺めながら酒の入ったグラスを傾けている。 何をしているのかと言うと、皆、夜の闇に眼を慣らしているのだ。 何故なら、それが我らの“仕事”なのである。 「警報!警報! 北海上空に敵機侵入との報あり!」  待っていましたとばかり、警報の発令と同時に、 部屋の中から男共が飛び出してゆく。 私も、椅子にかけておいた飛行服を掴み取ると、脱兎の如く駆け出した。 滑走路の片隅には黒塗りの機体、 メッサーシュミットBf110B型(ベルタ)の夜戦使用が翼を並べ、 私は迷うことなく愛機へ飛び乗る。  機首にミミズクのノーズアートを施した気体を間違えるはずが無い。 愛機の前では、すでに整備兵が機関の始動に取り...
  • ナメクジ少女
    「しゅーちしんしゅーちしん、俺たちーはー、パワーは何時も、どんな時も負けやしないさー♪」 お昼時、俺は気分良く歌を口ずさみながらダイ○ン製の掃除機を掛ける。 小気味良いモーター音が部屋に響き、絨毯に散らばっていた煎餅の食いカスやらのゴミが面白い様に吸い取られて行く。 やはり、この掃除機は価格が飛びぬけて高いだけあって性能はダンチである。 おまけにゴミパックが不要なのも、エコ的な意味でも経済的な意味でも良い物だ。 それにしても、たまたま応募した懸賞でこの高価な掃除機が当るとは、俺も運が向いて来た様で。 ちなみに、現在、俺と(勝手に)同居しているアテナとべスパの二人は今は出掛けており、家には居ない。 聞く所によると、俺の知らぬうちに何時の間にか高校教師になっていたアテナが慰安旅行に行く際、 べスパも同伴と言う形で一緒に行く事になったそうな。(ちなみに...
  • 熊親娘
    『歩哨』 全ての兆候に深く注意して、常に警戒監視を怠らず、異常を発見したならば速やかに通報すべし。 「要は見張り役兼やられ役かよっ!」 赤本から抜粋したメモを見ながらツッコミを入れる。肩から提げた89式小銃が重たく感じる…それでも64式と比べたら随分軽くなったが。 ――陸上自衛隊あいば野演習場。3夜4日の状況で40km夜間接敵行軍後、防御戦闘というダルいことこの上ないメニューも中盤にさしかかり俺は歩哨の任(これまたダルい)に就くことになった。 昼の缶メシを食べ、一息ついていると前方50m先で何かの影が。メシの邪魔になるからと手近な立木にたてかけておいた小銃を取りその場所を凝視する。…ん…?子グマ? ぬいぐるみのようなナリをした子グマが木の実を食べていた。 「へぇ、熊がいるとは聞いてたが…こうして見るとかわいいもんだな」 銃の安全装置を外して構えてみる。弾倉...
  • ポニーってる!
    家の牧場には競走馬がいる、もっとも現役ではなくて『元』が付くのだが。 GⅢも獲ったことのあるその馬は骨折で再起出来なくなり、知り合いのつてで 乗馬用に格安で払い下げてもらったのだ。 そうでなければ家のような貧乏牧場に、こんな立派な馬がいるはずが無い。 その馬から葦毛の仔馬(メス)が生まれた時には、それはもう家族皆が喜んだ。 特にはしゃいでたのは、当時学校を卒業して家の仕事を手伝い始めたばかりの俺で 『競走馬の仔』ということに変に興奮していたのを覚えている。 当然、仔馬の世話は俺がやった。 「よし、1ハロンのタイムも縮まってきたな」 「落ち着きが無いな、ブリンカーが必要かもな」 など、知識も無いのに気分は似非調教師だった。 勿論、牧場の馬にそんな事をする必要は全く無い、逆に見つかったら怒られること請け合いだ。 半年も過ぎて、少し体が出来て...
  • 『アイドル伝説』
    『アイドル伝説』  オレの名前は、城久間ピリカ。ホッキョクグマの獣人。  そんなオレは、今人生最大のターニングポイントに立たされてる!  事の起こりはひと月前の事――  「「お疲れ様でしたー!!」」  セットの上から大きな声で、スタッフに挨拶するオレたち。  向こうからも、次々、「お疲れー!」、「良かったよー!」なんて声がかかって、ちょっとにやけてしまう。  ここはとある音楽スタジオ。  たった今、オレたちの新曲のプロモの取りが終わった所。  あ、そうそう! 紹介が遅れたけど、隣にいる超キレイカッコイイ人はオレの尊敬する人で、名前は城久間ツヨシさん。同じホッキョクグマの獣人。  名字が一緒だけど、残念ながら血の繋がりとか全然無い。  有ったらツヨシさんみたく、背が高く――オレより頭二つ分大きい――て、超キレイカッコイイ感じになれた...
  • 同居蜘蛛
    同居蜘蛛 ソレの存在には前から気が付いていた 普段の生活の中で何気なく感じる視線 視界の縁で蠢く黒いモノ 部屋を見回しても何も見つからないが、絶対に何かいるという確信。 そして、ついにソレの存在を確認する日がやってきた。 いつものようにパソコンの画面を見つめていた時・・・ コソコソ (今!ディスプレイの影に何かいた!) 黒い何かがいた 確実にいた 間違いなくいた まさかGか? 引っ越してきて約1年、いままで一度も出現した事のないアイツが来たのか? 部屋は清潔にしているつもりだったのに、あいにくゴ○ジェットは持っていない おそるおそるディスプレイ後ろの壁を見てみると コソコソ 確かにいた。だがそれはGではなく、小さなハエトリグモだった。 指で突っつくとテコテコと走ったり、ジャンプしたり逃げていく愛嬌のあるやつ。 「クモは益虫だから殺してはいかん...
  • 二又の白魔女
    「おいレオン。次の町にはまだ着かんのか?」 「まだまだですよ」 「もう野宿は嫌だぞ私は。今日中に何とかしろ?」 「無茶言わないでくださいよ。最低でもあと一日はこの森に……痛いッ!」 「主に口答えとは、随分と偉くなったもんだなぁ」 「す、すみません」  鬱蒼とした木々が日の光を遮る薄暗い森の奥深くに、一人の青年と一匹の猫がいた。  猫にレオンと呼ばれた青年は、背中に旅道具と思わしき物を背負って重そうに揺ら揺らと危なっかしく歩いている。  茶髪の短髪、顔は完全に女。しかもそこ等の女では敵わないであろう美人顔で、過去の記憶が断片的にしかない男。  だが身に着けているものは白い鎧で、彼の胸を覆っている。  肩や腕や脚には白い肩当て、腕当て、臑当ても身に着けておりその下は普通の服。  そんなちょっとした騎士のような格好をしている彼の肩当ての上に乗っている一...
  • スフィンクス
    「お帰りなさい。光喜さん、お待ちしてました」 「あれ? 獅子沢さんか……どうしたんだ? 今日は料理を教える日じゃないぞ?」 ある日、買い物から帰り、玄関のドアを開けると其処に獅子沢さんが立っていた。 ああ、それくらいなら別に特筆するべき事じゃない、 さっき自分で言った通り、獅子沢さんはたまに俺から料理を教えてもらいに、家に上がっている事も有るからな。 で……問題は、何故か獅子沢さんの背中にとって付けたような鳥の翼(多分作り物?)があるって事だ。 コレは……新手のコスプレなのだろうか? それとも怪しい宗教にハマってしまったのか? まあ、どっちにしろ、どう言う訳か聞く事にするとしよう。 「獅子沢さん、不躾で悪いがその背中の翼はなんだ? 流行先取りのファッションか?」 「あ、いえ、違いますよ、光喜さん。 コレはスフィンクスです」 「は? スフィ...
  • 冬の日のハスキーと俺
    俺こと北浜孝太郎の朝はそう早くもない。 まあ小説家なんて胡散臭い自由業の朝なんざそうそう早いわけないが、だがそうかと言って無駄に遅いわけでもない。 八時きっかりの目覚ましを三分ほど鳴らしたあと、俺は煎餅布団から身を起こした。 その際に黒枠の中のじいさまばあさまや親類と目があう。陸軍の制服を来た若い男がじと目でこちらを眺めてきていたが、この男はいつもこうなので別段気にしない。 と、布団から出た途端に肌寒いどころではない冷たさの空気に当てられる。この田舎町の朝はとにかく寒いのだ。 そして煎餅布団を畳む間もなく、俺は廊下に出るために襖を開ける。 すると途端に黒い影が襖の隙間から入り込み、俺の足元へまとわりついた。 「幸(ゆき)、おはよ」 黒い影……俺のシベリアンハスキーはおん。と嬉しそうに吠えてみせた。 幸との出会いは二年ほど前、ちょうど俺が大学のある北...
  • 蛇娘2
    特に都会でも田舎でもないA市。 駅の近くはそこそこ栄えているが、ちょっと離れると田んぼや畑が見えてくる。 そんなA市にある、変哲も無い寂れた神社でのお話。 ある秋の昼下がり―― 一人の少年が、その神社に入っていった。 人っ子一人いない、社務所でさえ雨戸が閉められているその神社に、彼はさほど用があるわけではない。 部活が早く終わった日などにふらっと寄って、なんとなく夕方までライトノベルを読むのだ。 小さい頃に祖母に連れられてお参りに来て以来、なんとなくお気に入りの場所なのだ。 色々な昆虫が捕れるし、うっそうと茂った木々のお陰で夏でもひんやりとしている。セミはうるさいが、都会的な騒音がしないのも良い。 人並みに社交的な彼だが、今まで一度も友人を連れてきたことの無い、ちょっとした隠れ家なのである。 少年は見慣れた朱色の鳥居をくぐり、くたびれた社殿の脇にあるベンチ...
  • 交渉犬
    「交渉犬」 「静かにしろやゴルアァァァァァァァァァァっ!!!!!!!!!!」 バンバンバンバンバン!!!!! 店内に怒号と銃声が響く! 今の俺はジャージ姿に覆面という格好、手には拳銃。 目の前には縛られた店員と客たち。店の周りは機動隊とパトカー。 この状況・・・俺は今、銀行強盗の真っ最中なのである。 なんでこんな事をしてるのかって?それには深い深ーい訳があるんだ・・・ 1ヶ月前、俺はパソコンの画面と対峙していた。 (やっぱりいつみ汚里原画のこれは鉄板だな…あとこれは角戸のシナリオか、買わない手はない…) え、何をしてるか?もちろんエロゲーの購入検討に決まってるじゃないですか奥さん。 (まあシナリオ系はこんなとこか…次は抜きゲーに行くか。  何々、『猫耳孕ませ女学園』…お、俺の属性にクリーンヒット。  『最終狐耳電車...
  • 『ハエトリグモ~再出発~』
    8月も半ばを過ぎたある夜、男は今日もいつものように家路へとついていた。 蒸し暑い夏の夜道をクールビズスタイルで歩く姿は、まさに、典型的なサラリーマンである。 空を見上げると満点の星空や輝く月が良く見えるのは、そこが街灯すらない田舎道だからだろう。 月明かりを頼りに真新しい道路を進むと、眼前にはこれまた真新しいマンション、 男の現在の住居が姿を現す。 半年ほど前に入居が開始されたばかりのマンションであるが、まだ半分以上が空き家である。 理由はいくつかあるが、そこがド田舎であること、このマンションがとある企業の社宅であること、 その企業が近所に建設中の新工場の社員向け社宅となる予定である事を言えば、ご理解いただけるだろう。 男は、工場建設のために、都会からネットもろくに使えない今の土地へ引っ越してきたのである。 「ふぅ」 己の住処を見上げると思わずため息...
  • <ナイルなティティス>1
    「――おっしゃ、勝ち!」 33対31。 ぎりぎりもいいとこだけど、まあ勝ちは勝ち、だ。 「ま、負けたにゃー」 がっくりと肩を落としたのは、山猫の獣人娘、山本麻耶(やまもと・まや)。 通称、海苔屋。 キャット空中三回転の天才だ。 学園長だって引っかいてみせらあ。 でもマタタビだけは勘弁な。 「何をブツブツ言ってるニャ」 麻耶が睨みつけてくる。 「いや、何も」 慌てて返事をする。 この子のネコパンチと引っかきは尋常ではないスピードだ。 「しかし、あんなところから逆転されるとは思わなかったニャ」 麻耶は恨めしげに盤の角を睨んだ。 「ふっ、奥が深いのさ、オセ──」 ぱこーん!! 見事なネコパンチがヒットして俺はひっくり返った。 「な、何しやがる?!」 「それ、言っちゃ駄目ニャ。商標登録されてるニャ。リバーシゲームと呼ぶ...
  • ナイトライダー&ナイトメア
     左手で手綱を操りながら、右手の水平二連をブレークオープン。  空薬莢を放り出し、手綱を放した左手で手早く二発のショットシェルを装填。手首のスナップで銃身を振り上げ、薬室を閉鎖する。  その間、十メートルほど前を走って逃げている『悪魔』から視線ははずさない。  もっとも、僕が目を離しても、僕の相棒である『彼女』が気を逸らすことなどありえない。正確に追跡し、打ち倒すべき『悪魔』の元へと僕を運んでくれる。  僕が契約を交わして得た力のひとつだ。  狭い路地に入ったところで、『悪魔』は立ち止まり、僕と彼女に正対した。  長い四足に黒い体毛、赤く光る両目と、何よりもその体に纏う禍々しい臭い。かろうじて人型を保ってはいるものの、当然見た目は人間ではなく、成人男性ほどの大きさをした狒々と言える。  逃げる後姿に何度か撃ち込んだダブルオーバックは無駄ではなかったらしく、手足の銃創から、黒い...
  • 狐娘9
     月が出始め、学校も終わり俺、浅倉 双馬(あさくら そうま)は珍しく一人で帰っていた。  いつもなら俺の腕を半強引にしがみつく狐娘、刹那がいるんだけど、今日はある事情により先に帰っていた。 「ふわああ~~ぁっとぉ……」  欠伸が出た、しかもでかい。  まぁ、今日も今日で昼休みや体育倉庫で刹那にヤラれるわ、学校の唯一の女先生である狸、恵子(けいこ)先生に誘われるわで大変だったので結構疲れた為だ。 「あ、そーまだぁ」 「違うだろ。相馬お兄さんだろ」  カラスが鳴り、赤い夕暮れに照らされてる田んぼを見ながら歩いていると背後から子供の声がして振り向いた。  そこには学校にいる小学生で、刹那の被害者の一人である男の子が無邪気な笑顔で立っていた。  とりあえず呼び方について修正しておくが、少年は笑っているままで俺はちょっとむかついた。 「なんだよ? 俺に何か用か?」 「いんや、い...
  • 狼娘10
    「――どう、月子さん。つらくない?」 「大丈夫だ、もう少し強くしても……待っ、つぅっ!」 「ごめんっ、大丈夫?」 「き、きにするな……続けろ」 「でも」 「我が良いと言っている」 「じゃあ、なるたけ優しくやってみるから」 「任せた。――んっ、んく、んぁっ、くうぅ……」 「な、なかなか通らない」 「いっそのこと、ひとおもいにやってくれ……」 「無理だよ、月子さん、涙目になってるし」 「これ以上、倫の手を煩わせたくない……」 「月子さん……。じゃあ、いくよ?」 「ん。――ぁっ、くうっ、くぅぅん……」 「やっぱ無理だよ。この櫛も駄目だね」  倫太郎は月子の毛皮を梳いていた櫛を抜き取り、絡まった抜け毛をゴミ箱に捨て、その櫛をプラスチックごみの袋に入れた。  換毛期、というものがある。漢字の意味するとおり、毛が生え変わる時期だ。  柴犬など...
  • クラゲ娘1
    今日の仕事も無事に終わり、帰路に着くフツーのサラリーマン、それが俺、 まだ一人身なのだが、正確に言えば家には待たせてるやつがいる。 今左手に引っさげてるちっこい海老が、そいつの晩飯だ。 「ただいま~」 ……シーン さすがに沈黙なのだが、そいつは喋らないのであしからず。 とりあえず、スーツ姿から動きやすいスウェットに着替えると、ある場所へ向かう。 普通のリーマンなら、テレビか、残業後なら速攻ベッドだろう。 しかし俺が向かうのは……水槽だ。そして俺は中身に喋りかける。 「今日は久しぶりに早く帰って来れたぞ~。すぐ餌入れてやるからな」 え?何も入ってない?いやいや、目を凝らしてみると…… ふよふよと漂う、まるで生き物っぽくないものが一匹……ミズクラゲ君だ。一匹と言うせいで見事にさまになっていない。 なぜ一匹かと言...
  • 猫娘10
    注意として、アイさんは人間なので脇役です。 「ふ、双子の妹!?」 「そうよ、雪ちゃん」 「ちゃんって付けないでくれご主人様」  とある一軒家にて、一人の男の叫び声とツッコミが鳴り響く。  男の名は雪(ユキ)。彼はただの人間ではない。  黄色い瞳に白銀の髪が生えている頭からは、髪と同じ色の猫耳、そして穴の開いたズボンからは猫の尻尾が生えている。  そう――彼は猫の妖怪『猫又』。正確には人間と猫又のハーフであるが。 「つ、つーかどういうことだよ!? 俺に妹いるなんて聞いてないぞ!?」 「だって言ってないもの。私も最近知ったことだもん。生き別れの妹だって。今日来るのよ?」 「今日!?」  そして、雪に両肩を掴まれて問い詰められているのはアイさん。  雪の飼い主であり、どこかおっとりしたお姉さんだ。ちなみに巨乳だったりする。  アイさんの正論過ぎる回答に、雪は一瞬黙...
  • 狐娘18
     緩やかに曲がり、緩やかに登る小道。  舗装はされていない。が、よく手入れされていて、乗用車なら問題なく通れそうだ。  両脇は雑木林に囲まれている。この時期ではすっかり葉を落とし、静かでひっそりとした印象だ。  そんな、地図にも載っていないような小道を、1人の少年が歩いている。大人びては見えるものの、未だ少年と呼ぶほうが似つかわしい顔つきだ。  3桁の寂れた国道からこの小道に入って、はや十数分。徒歩なので大した距離ではないはずだが、方向感覚も距離感覚も、とうに失ってしまった。 (こんなに、遠かったっけ)  この道を通るのは初めてではない。しかし、徒歩では初めてだ。  足を止め、登山用の大きなリュックを背負いなおす。顔を上げると、小道の先に階段が見えていたことに気づいた。その先に、堅牢な門と、延々と続く塀。  ようやく、目的地に着いた。安堵の息をつくが、大変な...
  • 知恵熱
    今日は久しぶりに早くかえってあの人間に温かいスープをつくらせよう。 夕日が山に沈んでいくのを見て、スカートに付いたフリルを弾ませて少女は視界の隅に小さく見える街を目指して歩いていく。 金色の長い髪が風にたなびき、その寒さに背筋が思わずぴんとなった。さ、さむい。 うん、今日はいちだんと寒い。だからすぐに家にかえるのもしょうがない。寒いからかえるのであって、べつにあの男の顔が見たいわけではない。 少女は寝起きを共にする男の事を考えながら足を動かせ、やがて街の一軒一軒を区別できる程までその距離を縮ませた。 と、件の男の姿を見つけた。その姿は少女の頭の中で思い描かれたものと一辺たりとも違わない姿であったが、その顔は少女があまり目にしたことの無い表情を作っている。 男の正面には若い女がいて、その女と何やら楽しげにお喋りをしているようだ。少女は胸の辺りがなんだかむかむかしてきた。 なんだ...
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