「佐助のように面白い守り役は他にいなかったぞ」
さようで。
旦那はこっちを見ないでくれていて、だから俺はちょっとずつ広くなってきた背中を眺める。
あと何年か経てば、ぐいぐい上に伸びるばっかりのこの体に厚みが生まれて、
こんな旦那でも、いつか御館様みたいに立派になるのかな。
「だが佐助、それほど後味の悪い試験を受けた直後だったとは、知らなかったぞ」
……ああ、なるほど。
「そっか、俺様後味悪い思いしてたんだ。……道理でいつまでも覚えてるわけだ」
ずっと、訳解らん試験だった、あの糞師匠って思ってたよ。
「佐助はユルいから鈍いのだ。もう、そんな後味の悪い思いをすることはないと思うぞ」
「旦那旦那、俺様忍びです」
旦那は背中いっぱいでふてくされた。
ああ、思えば病人の枕元で、何話しているんだろう。
「それは仕事ではないだろう。……獣を追い詰めいたぶっても、俺は良くやったぞとは言わん」
ふてくされた顔が振り向く。
「お館様も、褒めては下さらんと思う」
うん旦那、そうかもしれないね。でも、あの経験が俺を強くしたなら、後味が悪くたって俺は構わない。
あー嫌な仕事だったよって、ふざけてグチるかもしれないけど。でもそれだけ。
旦那は俺の顔を一度見て頷いた。そうしてまた、独眼竜に視線を落とす。
「佐助。……どうにも、ならんのか」
いつの間にか涙が乾いている。
うん、男は背中で泣きなよ。わあわあ泣くのは子供だよ。
「……独眼竜は強いよね。悲鳴を上げても喘いでも、芯の部分は頑として譲らなくて折れないね」
強姦は痛みだ。そんなこと知ってる。知ってるからやる。それが忍びだ。
傷口に塩をぶちまけるのも痛みだ。効果的だからやる。
忍びのやることに、卑怯も何もないよ。
痛みに対する悲鳴が苦鳴と喘ぎで、どれだけ違って聞こえても……本当のところはどっちも一緒だ。
だけど俺は男だから、それを嘲ることで心まで切り裂く事が出来る。
旦那も男だから、喜ぶことで女の矜持を踏みにじれる。
今回は踏みにじっても踏みにじっても起きあがり牙を剥く女だっただけで。
「だから、俺は……独眼竜が、息を吹き返したなら……」
心なんか痛まないよ、だってお仕事中の俺様はさ、旦那と居る時の俺じゃない。
切り替えていられる。厭だったかどうかなんて、指摘されなきゃ分かんないくらいに、さ。
さようで。
旦那はこっちを見ないでくれていて、だから俺はちょっとずつ広くなってきた背中を眺める。
あと何年か経てば、ぐいぐい上に伸びるばっかりのこの体に厚みが生まれて、
こんな旦那でも、いつか御館様みたいに立派になるのかな。
「だが佐助、それほど後味の悪い試験を受けた直後だったとは、知らなかったぞ」
……ああ、なるほど。
「そっか、俺様後味悪い思いしてたんだ。……道理でいつまでも覚えてるわけだ」
ずっと、訳解らん試験だった、あの糞師匠って思ってたよ。
「佐助はユルいから鈍いのだ。もう、そんな後味の悪い思いをすることはないと思うぞ」
「旦那旦那、俺様忍びです」
旦那は背中いっぱいでふてくされた。
ああ、思えば病人の枕元で、何話しているんだろう。
「それは仕事ではないだろう。……獣を追い詰めいたぶっても、俺は良くやったぞとは言わん」
ふてくされた顔が振り向く。
「お館様も、褒めては下さらんと思う」
うん旦那、そうかもしれないね。でも、あの経験が俺を強くしたなら、後味が悪くたって俺は構わない。
あー嫌な仕事だったよって、ふざけてグチるかもしれないけど。でもそれだけ。
旦那は俺の顔を一度見て頷いた。そうしてまた、独眼竜に視線を落とす。
「佐助。……どうにも、ならんのか」
いつの間にか涙が乾いている。
うん、男は背中で泣きなよ。わあわあ泣くのは子供だよ。
「……独眼竜は強いよね。悲鳴を上げても喘いでも、芯の部分は頑として譲らなくて折れないね」
強姦は痛みだ。そんなこと知ってる。知ってるからやる。それが忍びだ。
傷口に塩をぶちまけるのも痛みだ。効果的だからやる。
忍びのやることに、卑怯も何もないよ。
痛みに対する悲鳴が苦鳴と喘ぎで、どれだけ違って聞こえても……本当のところはどっちも一緒だ。
だけど俺は男だから、それを嘲ることで心まで切り裂く事が出来る。
旦那も男だから、喜ぶことで女の矜持を踏みにじれる。
今回は踏みにじっても踏みにじっても起きあがり牙を剥く女だっただけで。
「だから、俺は……独眼竜が、息を吹き返したなら……」
心なんか痛まないよ、だってお仕事中の俺様はさ、旦那と居る時の俺じゃない。
切り替えていられる。厭だったかどうかなんて、指摘されなきゃ分かんないくらいに、さ。
ここからはEDに至る分岐となる。
手元の六面ダイスを降り、運命を試せ。
1から3が出れば上田城の虜33/深淵の目1へ
4から5ならば上田城の虜35へ
6が出た時には、政宗の気力、それとも体力は持たなかった。……もう行く先は解るだろう。
14へ行け。
手元の六面ダイスを降り、運命を試せ。
1から3が出れば上田城の虜33/深淵の目1へ
4から5ならば上田城の虜35へ
6が出た時には、政宗の気力、それとも体力は持たなかった。……もう行く先は解るだろう。
14へ行け。
NO14はゲームブックネタ発言なのでわからん人はスルーすべし。
注意
■EDにはそれぞれ固有のサブタイトルが付いています。(上田城の虜/深淵の目1.2…など)
それはともかく死にネタは大変それっぽい名前なので、苦手な方は避けて下さい。(死にED頭にも注意入れますが)
■EDによりカプ違います。
(作りが作りなので、分岐頭でカプ表示はちょっと無理でした)
■EDにはそれぞれ固有のサブタイトルが付いています。(上田城の虜/深淵の目1.2…など)
それはともかく死にネタは大変それっぽい名前なので、苦手な方は避けて下さい。(死にED頭にも注意入れますが)
■EDによりカプ違います。
(作りが作りなので、分岐頭でカプ表示はちょっと無理でした)




