昔話を書こうと思う。 私は説明が下手なので私が何を言いたいか読者に伝わるか不安ではある。 できる限り頑張って書くので読んでほしい。 以下記述中 昔90年代にWin95が発売された時日本中がITバブルの予感を感じ、出版業界もその波に乗ろうとした。 この時出版業界が犯した、経済学でいうところの市場の失敗について書きたい。 Win95発売後、日本人にパソコンユーザーがどっとふえ、IT業界向けの教育本も多数出版された。 IT業界で働ける人間の増加が叫ばれ多くの人間がIT関係の本をこぞって買った。 しかしこの本が問題だったのである。 当時の本棚を思い出すに、出版業界は日本のIT産業育成に貢献するという視点はわきに追いやられ、ITバブルで読者から一円でも多く金を支払ってもらうという視点一色になっていたように思う。 技術書としての質の低下にそれが如実に示されていた。 出版社は売り上げを伸ばすためにIT関係の本に幾つも細工を施した。 敷居を下げるために本の技術的内容の質を低下させ、また読破できる読者を増やすために本の内容をどんどん薄くしていった。 ボタンをGUIで張り付けて、簡単な計算をして、それを表示する。 リストボックスなどいくつかの道具の使い方を解説する。 たったそれだけの内容に200ページも割くような本が公然とまかり通りそんな本ばかりが大量に本屋の棚を占めていた。