**その1 大気圏防衛用システム、燕とベース -分類 恒星間文明・惑星間文明レベルのロボ and 架空の兵器 -メカ設定1 リアル版 燕と巣 燕と巣は惑星防衛用システムを構成する兵器の名前。 無数の燕型ロボが辺境惑星上空を飛翔し、惑星上空を何周も回りながら哨戒行動を行い、時折ベース(巣)で翼を休め修理や補給を受けまた飛び立つ。 燕は人工衛星の低軌道や高軌道、楕円軌道などを自在に遷移して多様な軌道をとって飛びまわり惑星防衛の任を果たす。 燕はプログラムと金属の産物にすぎないが、その動きは大気圏上空数万キロから数百キロまでを縦横無尽に飛び、惑星周辺を住処とする生物のようなものである。 彼らはその命つきるまで永遠に飛翔を続け、惑星重力圏で可能な軌道の全てを心得飛び続ける。 燕は非常に多くの飛び方をする。 最も有名な飛び方は、静止軌道衛星に到達する時の飛び方である。 他の飛び方はページ末尾に譲る。 燕が惑星回りで楕円軌道を取って惑星から遠く離れ、惑星から一番遠くなるところ、スピードが一番落ちる処まで到達。 そこから惑星を見降ろして急降下。 惑星をかすめるように飛びながらスウィングバイを繰り返してスピードを上げ、静止衛星軌道まで到達する様は芸術的と言っていい。 辺境の静止軌道は人工衛星が占有し、あまり燕の割り当てはないがそれでも静止軌道まで到達しゆったりと飛ぶ燕もおおい。 ***燕 地磁気と反発するための磁器発生装置を内蔵し、大気圏上空を飛ぶ無人の気圏防衛用ロボ。 大きさは10メートル程度で、その形と動きが燕に似ていることから名づけられた。 予測のつかない不規則かつ素早い動きを行うので捉えることは難しい。 機体が軽いため、高度数百キロから数万キロまで飛び回り、惑星を下に見ながらの飛翔となる。 武器はミサイル、レーザー、リニアガンのどれか一つを装備し、小型で改造しやすいので派生種が多い。 エネルギー補充用のソーラーパネルを背に持ち飛翔時間は長い。 ***ベース 衛星軌道上に浮かぶベース。 ベース(巣)は燕の補修や回復を行う。 燕を射出するためのリニアレールガン、エネルギー回復をするための太陽電池パネル、武器弾薬の補給と整備を行うシステムがある。 ここで整備を受けた燕は、大気圏上空の哨戒行動へと再出撃していく。 ベースは複数用意され、ベースが破損を受けた場合は予備が投入される。 基地からバラバラに散っていく燕達は惑星上空を哨戒し、時折巣(ベース)に帰ってくる。 そして強敵が来たら大勢で集まって対抗するわけである。 ベースは複数で運用される。 ***マンタ 燕の仲間で、燕の大型機にあたる機体。 姿がマンタに似ていることから名付けられた。 燕ほどの機動性や高度(マンタの限界は数千キロ)はとれないが、大型兵器を装備し高い攻撃力を誇る。 マンタの武装 - 傷ついた燕を回収する回収装置 - 味方を支援するための策敵ジャマー装置。 - 強力な大型レーザー を装備し、十分な数のマンタがあれば大型宇宙戦艦も相手取れる。 -侵略時の使い方 燕と巣とマンタは惑星防衛用だけでなく、惑星の厳戒体制や侵略にも使われる。 燕と巣が厳戒態勢に導入されている時に、許可なく星から飛び立とうとする者は燕の餌食となるだろう。 燕は大量生産が容易で安価で導入しやすく信頼性の高い兵器である。 リサイクルも容易であり辺境惑星でよくつかわれている。 -派生兵器 燕の派生兵器として、恒星を中心にした兵器体系も存在する。 惑星を中心に飛ぶのでなく、恒星を中心に飛ぶ兵器群である。 こちらは、大規模に運用しないと意味がなく買い手がつかなかったため、設計だけで終わっている。 この場合、ベースや燕は太陽風を受ける帆で軌道を調整し、恒星を中心とした長大な軌道を哨戒することとなる。 これは、戦場に到達するまでのエネルギー節約のためである。 戦闘となれば、ツバメたちは帆をたたみバーニアで戦闘することとなる。 -その2 SD版燕 C21世界では、1000年前の大戦で活躍した天使軍サスペクターリングが発明。 惑星へのミサイルよる長距離攻撃や制宙権の掌握など大戦で活躍した。 大戦後設計図だけが残され、悪魔軍が帰還してきた今大戦でも設計図が検討されたが、悪魔軍の転送(ワープ)装置の前に無意味な兵器としてお蔵入りとなった。 燕に関する有名なエピソード [[惑星ガルド制宙権攻防戦]] -数学的な観点からの燕の軌道 燕の飛びまわる人工衛星の軌道というものは複雑なものです。 現実の衛星では、月や地球や太陽の動きを見てタイミングのいい時にロケットで打ち上げ、貴重極まりない燃料を使って慎重に軌道を合わせていきます。 では衛星軌道の世界を縦横無尽に飛ぶ燕にはどんな軌道がよいだろう? Sinaこと堀江伸一はそう考えました。 まず手始めに衛星軌道の全体について考えてみましょう。 ある地点における一つの衛星軌道。 それから少しずれた軌道。 別の地点にある軌道。 こうして空間内に無数の軌道を引いていきます。 その極限として、無数の軌道による曲線が惑星上空に描かれ、分厚い繭のように惑星を覆います。 ある瞬間あるスピードの燕はこれら無限の線のどれかを選び飛ぶわけです。 軌道を変更することは、曲線を変更することと同じです、ある曲線から別の曲線へ、燕は次々と軌道を変更しながら、惑星上空を自分のすみかのように飛ぶわけです。 これにより燕は、繭という分厚い世界の中からはみ出すことなく、繭の中を自由に飛べることになります。 燕の軌道は無数に色分けされます。 戦闘に向いた軌道、惑星に落ちるために入ってはいけない危険な軌道。 平時においてのんびり飛ぶための軌道。 商用船舶の航路などであるために取ることが禁止された軌道。 燕の飛ぶ世界は無数に色分けされ絶えず軌道の分類に変化が起こります。 ですが彼らツバメはそれら制限を感じさせないほどのびやかに軌道をとり華麗に飛びまわり、惑星上空を我がものとします。 彼らにとって危険な軌道やとってはいけない軌道など小さな障壁にすぎないのです。 繭は、重力と位置と向きと速度から決まる燕の曲線の集合です。 繭の一点はどこを見ても無限の曲線が通ります。 この繭を丁寧に解きほぐすために、高次な空間への射影が行われ軌道のファイバー束が生まれます。 燕はこの軌道の本質を表すファイバー束の内部を飛んでいるのです。 実際にはこのファイバー束の繭をそのまま解くなんてしませんし扱ってもいません。 抽象化から得られる諸定理が燕が縦横無尽に飛ぶということを支援しているのです。 軌道の繭は、魚にとっての水のようなものです。 燕には、典型的な軌道については初めからインプットされていますし単純な軌道変更は微積分を解いたりしています。 これだけでは軌道も単調なものとなり、衛星軌道の世界を自由に飛ぶとはいきません。 燕が衛星軌道の世界を縦横無尽に飛ぶということの背景には軌道の繭という発想が存在するのです。 よく(未来の)子供向け解説本などで取り上げられる初等的な繭概念はこうです。 燕が安全に飛べる周期軌道が燕に渡されます、これは最もシンプルな繭概念です。 この渡される軌道というのは地図上の道路のようなものです。 宇宙にも道があり、どの道も重力によって決定されています。 周回軌道は閉じたロータリーのようなもので、燕はどれかの軌道の上を回りながら走ります。 ロータリーは丸く、他へ行く道が伸びていません。 燕は、惑星の回りで色々な軌道を取って飛べるように、自分である周回軌道から他の周回軌道へ移る方法を探します。 燕が行うのは道路でいえば、たくさんあるの間に道を作るようなものです。 実際には燕は加減速を行うことで軌道変更を行います。 これで燕は、道路を走るように、複数の軌道の間を飛べるようになります。 もし軌道の数が増えたらどんどん自由に飛べるようになります。 燕はどこにでも行けるようになります。 燕はこうして惑星の回りを自由に飛ぶのです。 実際に燕が考えるのは莫大な数の軌道です。 道路に通行止めや交通ルールがあるように周回軌道にも通行止めやスピード制限があります。 道路に色々な種類があるように軌道にも周回軌道以外にも色々な道があります。 惑星の回りには危険な道もあれば、途中まで使える道もあるのです。 枝分かれが多くて、道を間違えると断崖絶壁(惑星)に通じるような道もあります。 車と違い宇宙ではブレーキが効かないので、こういう道を通る問題は難しいのです。 これは大人になってからの話です。 -子供向け燕の飛び方 惑星の回りでは、スピードを上げれば一時的に高度があがり、スピードを下げれば高度が下がります。 ただし、それだけでは周回軌道からはみ出してしまいます。 惑星の周回軌道には速度制限があり、高度が高いところではゆっくりと、低いところでは速く飛ぶ必要があります。 こうしないと惑星に落っこちたり、飛びすぎたりするのです。 幸い上へは高度を上げるうちにスピードが下がるので、そこは微妙な調整をしながら燕は他の軌道へ移ります。 下へは加速を加えたりして飛びます。 実際には惑星の重力をうまく使って加速する方法や、宇宙に浮かぶ加速用リニアリングがあり、燕は多様な飛び方でスピード調整をします。 -そのほかの話 燕が考慮するのは重力だけではありません。 軌道上にはデブリもあれば、電磁波の分布や地磁気の分布、日差しによる温度差もあります。 重力源も位置が変わります。 燕はこれらに留意しながら飛ぶこととなります。 ただ飛ぶだけではなく、軌道上に入ってきたものや飛んでいるものに対処する仕事もあります。 戦闘や、不審な飛翔物体に対する調査や不正な軌道を取る宇宙船に対する警告、偶に宇宙事故時の人命救助や、デブリの始末、待機、時に追加装備をされて人工衛星の代わりも務めます。 これらをこなせる燕は、非常に高度な科学技術の産物なのです。 燕は長年運用されこれらに対処するプログラムは膨大な経験に支えられています。 能力をハードでなくソフトに負わせることで、燕は高い量産性と低コスト、使い勝手の良さを実現しました。 -作成コンセプト アイザック・アシモフ風味を目指して作成、オリジナル。 -制作履歴 Wikiの人工衛星の軌道を紹介したページを眺めているうち、低軌道や高軌道など色々な軌道を自由に選択できるロボがあれば面白いなと発想。 燃料とかで飛ぶとなると、戦闘後ガス欠は目に見える。 何度でも利用できる磁力がいいな、リニアモーターカーって結構早いしそのイメージで。 磁力の反発で飛ぶ惑星防衛用兵器。 宇宙をかけるにはどんな飛び方が面白いだろう? 燕の動きが一番いい、回避シーンが絵になるし戦闘時の説得力も高い、子供にもイメージしやすい。 燕に似た外見という設定は安いというイメージにも合いそうだ。 大体のアイディアを大雑把にまとめた後執筆を開始。 http://www14.atwiki.jp/c21coterie/pages/118.htmlの2009/05/07 (木) の15:00:26が執筆開始時刻となる。 燕の軌道に関する数学的側面からの(SFレベルでの)解説はPixivに登録しているTRBRCHDMさんの感想を参考にしながら作成しました。 TRBRCHDMさんのおかげで、N次元空間に関する説明がうまくいき軌道のファイバー束という概念に行きつけたので感謝しています。 ---- 閲覧者数 &counter() 今日の閲覧者数 &counter(today) 感想 #comment_num2(size=30,vsize=3,num=20,logpage=コメントログ) ---- -ページ編集方法 画面上部に並んでいる、Wikiメニュー 編集 表示、、、 の中から編集を選び、「このページを編集」を選択してください。 それで編集可能になります。 一緒に創作してくださる方,イラストを画いてくれる方を募集しています。 創作後、末尾に著作者名を付加してください。 -著作者一覧 名前 堀江伸一 住所 兵庫県古川市加古川町南備後79-16 ハンドルネーム Sina アドバイザー TRBRCHDMさん